JP2011191083A - 時計 - Google Patents

時計 Download PDF

Info

Publication number
JP2011191083A
JP2011191083A JP2010055308A JP2010055308A JP2011191083A JP 2011191083 A JP2011191083 A JP 2011191083A JP 2010055308 A JP2010055308 A JP 2010055308A JP 2010055308 A JP2010055308 A JP 2010055308A JP 2011191083 A JP2011191083 A JP 2011191083A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hour
minute
hand
minute hand
hour hand
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010055308A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Mizukado
義夫 水門
Shinichi Nakano
真一 中野
Takeshi Matsudaira
健 松平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
PJI KK
Original Assignee
PJI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by PJI KK filed Critical PJI KK
Priority to JP2010055308A priority Critical patent/JP2011191083A/ja
Publication of JP2011191083A publication Critical patent/JP2011191083A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electromechanical Clocks (AREA)

Abstract

【課題】手で触れても時刻表示が狂わず、電力消費を小さく抑えることができる時計を提供する。
【解決手段】分針回転駆動機構30には、分針駆動モータ34から繰り返し発生する駆動力で分針ギア26を回転可能な分針駆動伝達部36aと、分針駆動伝達部36aの動作に連動して、分針回転規制状態と分針回転許容状態とに変換可能な分針ロック部36bと、分針ロック部36bの状態を検出する分針回転検出スイッチ38とを備え、分針ロック部36bが分針回転規制状態で分針駆動モータ34が駆動力を発生すると、分針ロック部36bが分針回転許容状態に変換するとともに、分針駆動伝達部36aからの駆動力により分針ギア26を回転し、分針盤を回転して表示時刻を進めると、分針ロック部36bが分針回転規制状態に変換して分針回転検出スイッチ38により検出され、分針回転検出スイッチ38の検出信号に基づいて分針駆動モータ34が駆動力の発生を停止する。
【選択図】図2

Description

本発明は、視覚障害者や盲ろう者に時刻を知らせることができる時計に関する。
視覚障害者や盲ろう者に時刻を知らせることができる時計としては、時針および分針に手で直接触れられるようにしたものが知られている。例えば、基本的には通常のアナログ時計と同じ構造であるが、時針および分針を覆う保護カバー(ガラスカバー)を外し、露出した時針および分針に触れて時刻を知覚可能としたものがある。
また、12個の時表示ブロックと、60個の分表示ブロックとをそれぞれ円環状に並べ、各表示ブロックをアクチュエータにより上下動させて時刻を表示し、使用者が表示ブロックで形成された凹凸に触れて表示時刻を知覚可能としたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−064831号公報
ところで、時針および分針を通常のアナログ時計と同じように細長く軽い形状とすると、駆動時の消費電力は小さくて済むが、使用者が触れた際に損傷し易い。これに対し、特許文献1に記載の時計では、複数の頑丈な表示ブロックで時刻を表示するので、使用者が触れても損傷する虞はない。しかしながら、各表示ブロックを別個に上下動するために表示ブロックと同数のアクチュエータを備えているので、電力の消費が著しい。この結果、表示ブロックで時刻表示する時計を電池で駆動すると、短時間で電池切れとなってしまう。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、手で触れても時刻表示が狂わず、また、頑丈で大きな構成要素で時刻を表示する構成であったとしても、電力消費を小さく抑えることができる時計を提供しようとするものである。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1に記載のものは、時を指示する時指示部材と、分を指示する分指示部材とをケースの表面に露出した状態で備え、時指示部材と分指示部材とを回転して時刻を表示するとともに、時指示部材に対する触覚により時を、分指示部材に対する触覚により分をそれぞれ知覚可能な時計であって、
前記分指示部材を回転する分針回転駆動機構を備え、
前記分指示部材には分針ギアを接続し、
前記分針回転駆動機構は、
電力により駆動力を一定周期で繰り返し発生する分針駆動源と、
該分針駆動源の駆動力を分針ギアへ伝達して分針ギアを回転可能な分針駆動伝達部と、
該分針駆動伝達部の動作に連動して、分針ギアの回転を規制する分針回転規制状態と、回転を許容する分針回転許容状態とに変換可能な分針ロック部と、
該分針ロック部の状態を検出する分針ロック検出部と、を備え、
前記分針ロック部が分針回転規制状態で分針駆動源が駆動力を発生すると、分針ロック部が分針回転許容状態に変換するとともに、分針駆動伝達部から伝達されてきた駆動力により分針ギアおよび分指示部材を回転し、
前記分指示部材を回転して表示時刻を進めると、分針ロック部が分針回転規制状態に変換して分針ロック検出部により検出され、該分針ロック検出部の検出信号に基づいて分針駆動源が駆動力の発生を停止することを特徴とする時計である。
請求項2に記載のものは、前記分針駆動源には、前記分針駆動伝達部と前記分針ロック部とを備えた分針用ゼネバ車を接続し、該分針用ゼネバ車を分針駆動源の駆動力により回転可能とし、
該分針用ゼネバ車の外周の一部には、前記分針駆動伝達部として分針ギアに噛合可能な歯を突設し、
前記分針用ゼネバ車の外周のうち分針駆動伝達部から外れた部分には、前記分針ロック部を円弧状に設け、
前記分針用ゼネバ車を回転して分針駆動伝達部を分針ギアに噛合すると、分針ロック部が分針ギアから外れて前記分針回転許容状態に変換するとともに分針駆動伝達部が分針ギアを1歯分回転駆動し、分針駆動伝達部が分針ギアから外れて噛合を解除すると、分針ロック部が分針ギアのうち隣り合う歯先の間に嵌合して前記分針回転規制状態に変換することを特徴とする請求項1に記載の時計である。
請求項3に記載のものは、前記分指示部材の回転力を時指示部材に伝達して時指示部材を回転する回転伝達機構を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の時計である。
請求項4に記載のものは、前記時指示部材を回転する時針回転駆動機構を備え、
前記時指示部材には時針ギアを接続し、
前記時針回転駆動機構は、
電力により駆動力を一定周期で繰り返し発生する時針駆動源と、
該時針駆動源の駆動力を時針ギアへ伝達して時針ギアを回転可能な時針駆動伝達部と、
該時針駆動伝達部の動作に連動して、時針ギアの回転を規制する時針回転規制状態と、回転を許容する時針回転許容状態とに変換可能な時針ロック部と、
該時針ロック部の状態を検出する時針ロック検出部と、を備え、
前記時針ロック部が時針回転規制状態で時針駆動源が駆動力を発生すると、時針ロック部が時針回転許容状態に変換するとともに、時針駆動伝達部から伝達されてきた駆動力により時針ギアおよび時指示部材を回転し、
前記時指示部材を回転して表示時刻を進めると、時針ロック部が時針回転規制状態に変換して時針ロック検出部により検出され、該時針ロック検出部の検出信号に基づいて時針駆動源が駆動力の発生を停止することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の時計である。
請求項5に記載のものは、前記時針駆動源には、前記時針駆動伝達部と前記時針ロック部とを備えた時針用ゼネバ車を接続し、該時針用ゼネバ車を時針駆動源の駆動力により回転可能とし、
該時針用ゼネバ車の外周の一部には、前記時針駆動伝達部として時針ギアに噛合可能な歯を突設し、
前記時針用ゼネバ車の外周のうち時針駆動伝達部から外れた部分には、前記時針ロック部を円弧状に設け、
前記時針用ゼネバ車を回転して時針駆動伝達部を時針ギアに噛合すると、時針ロック部が時針ギアから外れて前記時針回転許容状態に変換するとともに時針駆動伝達部が時針ギアを1歯分回転駆動し、時針駆動伝達部が時針ギアから外れて噛合を解除すると、時針ロック部が時針ギアのうち隣り合う歯先の間に嵌合して前記時針回転規制状態に変換することを特徴とする請求項4に記載の時計である。
請求項6に記載のものは、前記時指示部材および分指示部材で表示される時刻が午前であることを示す午前表示状態と、午後であることを示す午後表示状態とに変換可能な午前午後表示部を備え、
該午前午後表示部と時指示部材との間には、時指示部材が回転して表示時刻を12時間進める毎に午前午後表示部の状態を変換し、且つ変換した状態を維持する状態変換機構を設け、
前記午前午後表示部に対する触覚により午前表示状態または午後表示状態を知覚可能としたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の時計である。
請求項7に記載のものは、前記ケースの表面に露出し、時指示部材および分指示部材の外周に沿って移動してアラーム時刻を設定可能なアラーム時刻設定操作部と、
該アラーム時刻設定操作部に連動して時指示部材の回転軸の周りに回動し、時指示部材がアラーム時刻設定部により設定されたアラーム時刻を示す位置まで回転してきたことを検出可能なアラーム時刻検出部と、
該アラーム時刻検出部が時指示部材の位置を検出したことに基づいてアラーム信号を出力するアラーム信号出力部と、を備えたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の時計である。
請求項8に記載のものは、前記アラーム信号出力部は、ケースの外部にアラーム信号を出力可能な外部出力端子を備えたことを特徴とする請求項7に記載の時計である。
本発明によれば、以下のような優れた効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、時を指示する時指示部材と、分を指示する分指示部材とをケースの表面に露出した状態で備え、時指示部材と分指示部材とを回転して時刻を表示するとともに、時指示部材に対する触覚により時を、分指示部材に対する触覚により分をそれぞれ知覚可能な時計であって、分指示部材を回転する分針回転駆動機構を備え、分指示部材には分針ギアを接続し、分針回転駆動機構は、電力により駆動力を一定周期で繰り返し発生する分針駆動源と、該分針駆動源の駆動力を分針ギアへ伝達して分針ギアを回転可能な分針駆動伝達部と、該分針駆動伝達部の動作に連動して、分針ギアの回転を規制する分針回転規制状態と、回転を許容する分針回転許容状態とに変換可能な分針ロック部と、該分針ロック部の状態を検出する分針ロック検出部と、を備え、分針ロック部が分針回転規制状態で分針駆動源が駆動力を発生すると、分針ロック部が分針回転許容状態に変換するとともに、分針駆動伝達部から伝達されてきた駆動力により分針ギアおよび分指示部材を回転し、分指示部材を回転して表示時刻を進めると、分針ロック部が分針回転規制状態に変換して分針ロック検出部により検出され、該分針ロック検出部の検出信号に基づいて分針駆動源が駆動力の発生を停止するので、手で触れて時刻を知ろうとする場合であっても、分指示部材がずれることがなく、時刻表示が狂ってしまう不都合をなくすことができる。また、分針駆動源を常時駆動せずに時計を作動させることができる。したがって、頑丈で大きな構成要素で時刻を表示する時計であったとしても、時計の電力消費を小さく抑えることができる。
請求項2に記載の発明によれば、分針駆動源には、前記分針駆動伝達部と前記分針ロック部とを備えた分針用ゼネバ車を接続し、該分針用ゼネバ車を分針駆動源の駆動力により回転可能とし、該分針用ゼネバ車の外周の一部には、前記分針駆動伝達部として分針ギアに噛合可能な歯を突設し、分針用ゼネバ車の外周のうち分針駆動伝達部から外れた部分には、前記分針ロック部を円弧状に設け、分針用ゼネバ車を回転して分針駆動伝達部を分針ギアに噛合すると、分針ロック部が分針ギアから外れて前記分針回転許容状態に変換するとともに分針駆動伝達部が分針ギアを1歯分回転駆動し、分針駆動伝達部が分針ギアから外れて噛合を解除すると、分針ロック部が分針ギアのうち隣り合う歯先の間に嵌合して前記分針回転規制状態に変換するので、手で触っても時刻表示が狂わず且つ電力消費が小さい時計において、構成部品数が多くなることを抑えることができる。
請求項3に記載の発明によれば、分指示部材の回転力を時指示部材に伝達して時指示部材を回転する回転伝達機構を備えたので、分指示部材を回転する駆動源と時指示部材を回転する駆動源とを別個に設けずに時計を駆動することができる。
請求項4に記載の発明によれば、時指示部材を回転する時針回転駆動機構を備え、時指示部材には時針ギアを接続し、時針回転駆動機構は、電力により駆動力を一定周期で繰り返し発生する時針駆動源と、該時針駆動源の駆動力を時針ギアへ伝達して時針ギアを回転可能な時針駆動伝達部と、該時針駆動伝達部の動作に連動して、時針ギアの回転を規制する時針回転規制状態と、回転を許容する時針回転許容状態とに変換可能な時針ロック部と、該時針ロック部の状態を検出する時針ロック検出部と、を備え、時針ロック部が時針回転規制状態で時針駆動源が駆動力を発生すると、時針ロック部が時針回転許容状態に変換するとともに、時針駆動伝達部から伝達されてきた駆動力により時針ギアおよび時指示部材を回転し、時指示部材を回転して表示時刻を進めると、時針ロック部が時針回転規制状態に変換して時針ロック検出部により検出され、該時針ロック検出部の検出信号に基づいて時針駆動源が駆動力の発生を停止するので、分指示部材の回転力を利用せずに時指示部材を回転することができ、手で触っても時刻表示が狂わず且つ電力消費が小さい時計の設計の自由度を増大することができる。
請求項5に記載の発明によれば、時針駆動源には、前記時針駆動伝達部と前記時針ロック部とを備えた時針用ゼネバ車を接続し、該時針用ゼネバ車を時針駆動源の駆動力により回転可能とし、該時針用ゼネバ車の外周の一部には、前記時針駆動伝達部として時針ギアに噛合可能な歯を突設し、時針用ゼネバ車の外周のうち時針駆動伝達部から外れた部分には、前記時針ロック部を円弧状に設け、時針用ゼネバ車を回転して時針駆動伝達部を時針ギアに噛合すると、時針ロック部が時針ギアから外れて前記時針回転許容状態に変換するとともに時針駆動伝達部が時針ギアを1歯分回転駆動し、時針駆動伝達部が時針ギアから外れて噛合を解除すると、時針ロック部が時針ギアのうち隣り合う歯先の間に嵌合して前記時針回転規制状態に変換するので、分指示部材の回転力を利用せずに時指示部材を回転可能な時計において、構成部品数が多くなることを抑えることができる。
請求項6に記載の発明によれば、時指示部材および分指示部材で表示される時刻が午前であることを示す午前表示状態と、午後であることを示す午後表示状態とに変換可能な午前午後表示部を備え、該午前午後表示部と時指示部材との間には、時指示部材が回転して表示時刻を12時間進める毎に午前午後表示部の状態を変換し、且つ変換した状態を維持する状態変換機構を設け、午前午後表示部に対する触覚により午前表示状態または午後表示状態を知覚可能としたので、時指示部材および分指示部材で示された時刻が午前か午後かを視認しなくても簡単に知ることができる。
請求項7に記載の発明によれば、ケースの表面に露出し、時指示部材および分指示部材の外周に沿って移動してアラーム時刻を設定可能なアラーム時刻設定操作部と、該アラーム時刻設定操作部に連動して時指示部材の回転軸の周りに回動し、時指示部材がアラーム時刻設定部により設定されたアラーム時刻を示す位置まで回転してきたことを検出可能なアラーム時刻検出部と、該アラーム時刻検出部が時指示部材の位置を検出したことに基づいてアラーム信号を出力するアラーム信号出力部と、を備えたので、アラーム時刻を設定し易いアラーム機能を備えることができる。
請求項8に記載の発明によれば、アラーム信号出力部は、ケースの外部にアラーム信号を出力可能な外部出力端子を備えたので、時計に所望のアラーム報知手段、例えば使用者が使い慣れた音発生装置や振動発生装置を外付けしてアラーム報知を行うことができる。
時計の外観図であり、(a)は前方から見た斜視図、(b)は右後方から見た斜視図、(c)は左後方から見た斜視図である。 分針ギアと回動伝達機構と回動駆動機構との接続を示す概略図である。 分針ロック部を分針回転許容状態とした分針用ゼネバ車および分針ギアの概略図である。 時計の内部構造を示す概略図である。 状態変換機構の説明図であり、(a)は時計の上方から見た概略図、(b)は側方から見た概略図、(c)はカムの作用を示す概略図である。 状態変換機構の状態図であり、(a)は各構成要素を示す説明図、(b)は0時表示における状態図、(c)は4時表示における状態図、(d)は8時表示における状態図、(e)は12時表示における状態図、(f)は16時表示における状態図、(g)は20時表示における状態図である。 アラーム時刻検出部およびその周辺の構造の説明図であり、(a)は時計の上方から見た概略図、(b)は側方から見た概略図、(c)はアラームプレートの作用を示す概略図である。 第2実施形態の時計の説明図であり、(a)は時針盤および分針盤の配置を示す概略図、(b)は内部構造を示す概略図である。 分針回転駆動機構または時針回転駆動機構の変形例であり、(a)は伝達ギアとロックピンとを備えた変形例の概略図、(b)はスライドするロッドと該ロッドから出没する爪とを備えた変形例の概略図、(c)はアームの両端に送り歯とストッパーとを備えた変形例の概略図、(d)はウォームギアを備えた変形例の概略図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
時計1は、図1に示すように、球の上部を少し斜めに欠截した形状を呈しており、外周が球面状のケース2を備え、該ケース2の上面を当該時計1の前方へ向けて下り傾斜した円形状に形成し、この傾斜上面の傾斜上端を一般的時計の12時の位置(時刻読取基準位置)に設定して触覚で認識可能に構成している。また、ケース2の上面の中央部には円板状の時目盛盤3を不動状態で配置し、該時目盛盤3の上面の外周縁部には、時表示用の目盛となる時目盛4を時目盛盤3の円周方向に沿って30度ずつ位相をずらして12個突設している。さらに、ケース2の上面の外周部には円環状の分目盛盤6を時目盛盤3が中心となる状態で配置し、該分目盛盤6の上面の内周縁部には、分表示用の目盛である分目盛7を分目盛盤6の円周方向に沿って6度ずつ位相をずらして60個突設している。
時目盛盤3は、各時目盛4を時目盛盤3の中心側から放射状に延在する突条で形成し、12時を示す時目盛4aを時目盛盤3のうちケース2の上面の傾斜上端側に配置するとともに、6時を示す時目盛4bを時目盛盤3のうちケース2の上面の傾斜下端側に配置し、12時の時目盛4aと6時の時目盛4bとの間を突条で繋げている。また、3時を示す時目盛4cおよび9時を示す時目盛4dを1時、2時、4時、5時、7時、8時、10時、11時を示す時目盛4eよりも長い突条で形成している。
分目盛盤6は、分目盛7のうち5分間隔(0分、5分、10分、15分〜)を示す分目盛7aを時目盛盤3の中心側から放射状に延在する突条で形成し、0分を示す分目盛7bを分目盛盤6のうちケース2の上面の傾斜上端側であり、且つ12時の時目盛4aの延長線上に配置するとともに、30分を示す分目盛7cを分目盛盤6のうちケース2の上面の傾斜下端側であり、且つ6時の時目盛4bの延長線上に配置している。また、隣り合う5分間隔の分目盛7aの間に位置する分目盛7dを点状の突起で形成し、15分間隔(15分、30分、45分)を示す突条の分目盛7eの外方には点状突起を突設し、0分を示す分目盛7bを他の5分間隔の分目盛7aよりも太い突条で形成している。
そして、時目盛盤3と分目盛盤6との間に形成された円環状の開口9には、時を指示する時針盤11(本発明における時指示部材に相当)と、分を指示する分針盤12(本発明における分指示部材に相当)とをケース2の表面(上面)に露出した状態、且つ時針盤11と分針盤12とが同軸上で回転可能な状態で嵌合している。具体的に説明すると、開口9の内周側(時目盛盤3側)には厚肉円環状の時針盤11を配置し、時目盛盤3を回転中心として時針盤11を回転可能とし、時針盤11上に突設された時針部11aが時目盛盤3の外周に沿って移動するように構成されている。さらに、時針盤11の外方には、時針盤11よりもひと回り大きな厚肉円環状の分針盤12を配置し、時目盛盤3を回転中心として分針盤12を回転可能とし、分針盤12上に突設された分針部12aが分目盛盤6の内周および時針盤11の外周に沿って移動するように構成されている。
また、ケース2の上面の傾斜上端には縦向きピン状の午前午後表示部13を出没可能な状態で設け、図5(c)に示すように、午前午後表示部13がケース2の上面から突出して午前表示状態に変換すると、時針盤11および分針盤12で表示される時刻が午前であることを示し、ケース2内に没入して午後表示状態に変換すると、時針盤11および分針盤12で表示される時刻が午後であることを示すように構成されている。なお、午前午後表示部13の駆動の仕組みについては、後で詳細に説明する。
さらに、ケース2の外周面には、円環状のアラーム時刻設定操作部15をケース2の表面(側面)に露出する状態、且つケース2の外周に沿って回動可能な状態で設け、アラーム時刻設定操作部15にはアラーム時刻指示部16を外方へ向けて突設している。また、ケース2の外周面のうちアラーム時刻設定操作部15の上方および下方の位置には、アラーム時刻表示用の目盛であるアラーム目盛17をケース2の外周方向に沿って5度ずつ位相をずらして72個突設し、アラーム目盛17にアラーム時刻指示部16を合わせてアラーム時刻が「12時00分」から「11時50分」まで10分間隔で設定できるようになっている。そして、アラーム時刻の分表示が「00分」となることを示すアラーム目盛17aを、他のアラーム目盛17よりもケース2の上下方向に沿って長い形状で時目盛4と同位相の位置に設定している。したがって、ケース2の上面の傾斜上端の直下に位置するアラーム目盛17aは、アラーム時刻が「12時00分」であることを示し、ケース2の上面の傾斜下端の直下に位置するアラーム目盛17aは、アラーム時刻が「6時00分」であることを示す。
また、図1(c)に示すように、ケース2の外周面のうち「3時00分」を示すアラーム目盛17aの下方の位置には、アラーム報知手段としての外部機器(図示せず)を接続可能な外部出力端子19を備え、図1(b)に示すように、「12時00分」を示すアラーム目盛17aの下方の位置には、アラーム報知をオンまたはオフに設定するためのアラーム設定スイッチ20を設けている。
次に、時計1の内部構造について説明する。
ケース2内には、図2から図4に示すように、分針盤12の回転軸に共回り状態で接続された分針ギア26と、時針盤11の回転軸に共回り状態で接続された時針ギア27と、複数のギアを噛合して構成された回転伝達機構28とを備え、時針盤11(詳しくは時針ギア27)と分針ギア26(詳しくは分針ギア26の回転軸)とを回転伝達機構28で接続し、分針盤12および分針ギア26の回転力を時針ギア27へ伝達して時針盤11を回転するように構成されている。詳しくは、分針ギア26を時計方向へ1回転して分針部12aが60分経過したことを指示すると、時針ギア27を時計方向へ30度回転して時針部11aが1時間経過したことを指示するように設定されている。
また、分針ギア26の歯には、当該分針ギア26および分針盤12を回転させる分針回転駆動機構30を接続し、午前午後表示部13と時針盤11(時針ギア27)との間には、午前午後表示部13の状態を変換するための状態変換機構31を設け、時針盤11(時針ギア27)の回転中心上には、時針盤11がアラーム時刻設定操作部15で設定した時刻を指す位置に移動してきたことを検出するアラーム時刻検出部32を設けている。
分針回転駆動機構30は、図2および図4に示すように、電池21から供給された電力により回転駆動力を一定周期(本実施形態では1分周期)で繰り返し発生する分針駆動モータ34(本発明における分針駆動源に相当)と、該分針駆動モータ34の駆動制御を行う制御回路35と、分針駆動モータ34の出力軸に複数のギアを介して接続された分針用ゼネバ車36とを備え、該分針用ゼネバ車36を分針駆動モータ34の回転駆動力により回転可能とし、水晶発振器や時計ICなどから構成される前記制御回路35には、当該制御回路35や分針駆動モータ34等に電力を供給する電池21を電源として接続している。また、分針用ゼネバ車36の外周の一部(図2中、右側部)には、分針ギア26に噛合可能な歯を一枚突設して分針駆動伝達部36aとし、分針用ゼネバ車36の外周のうち分針駆動伝達部36aから外れた部分には、分針ギア26に嵌合可能な分針ロック部36bを分針用ゼネバ車36の回転軸が中心となる円弧状に形成している。
この分針用ゼネバ車36を回転すると、分針駆動伝達部36aの回転動作に連動して、分針ロック部36bが分針ギア26のうち隣り合う歯先の間(歯間部)に嵌合して分針ギア26の回転を規制する分針回転規制状態(図2および図4参照)と、分針ギア26から外れて回転を許容する分針回転許容状態(図3参照)とに変換するように構成されている。さらに、分針ロック部36bが分針回転規制状態になっている場合には分針駆動伝達部36aが分針ギア26から外れ、分針ロック部36bが分針回転許容状態に変換すると、分針駆動伝達部36aが分針ギア26に噛合するようになっている。そして、分針用ゼネバ車36と分針ギア26との回転比を360:6に設定し、分針用ゼネバ車36を1回転(360度回転)すると、分針ギア26および分針盤12を6度回転して分針部12aの指示時刻が1分相当進むようにしている。また、制御回路35により分針駆動モータ34を駆動制御して、分針用ゼネバ車36を1分よりもはるかに短い回転周期(例えば1秒)で1回転するように設定している。したがって、この場合には、1分間が経過するうちの1秒間だけ分針駆動モータ34に電力を供給し、残りの59秒間は分針駆動モータ34への電力供給が不要となる。
さらに、分針回転駆動機構30には、分針用ゼネバ車36が1回転したことを検出可能な分針回転検出スイッチ38(本発明における分針ロック検出部に相当)を備えている。分針回転検出スイッチ38は、分針ロック部36bの状態(詳しくは分針ロック部36bが分針回転規制状態に変換したこと)を検出可能であり、具体的には、分針ロック部36bの分針回転規制状態時に分針ギア26から外れた分針駆動伝達部36aを感知し、これにより分針ロック部36bが分針回転規制状態であることを検出可能としている。また、分針ロック部36bが分針回転規制状態であることを検出すると、検出信号を制御回路35へ出力するように構成されている。
午前午後表示部13の状態を変換可能な状態変換機構31は、図4および図5(a),(b)に示すように、午前午後表示部13の出没動作を操作する変換操作アーム41と、該変換操作アーム41を揺動するアーム揺動ギア42と、変換操作アーム41の揺動を規制するアーム規制ギア43とを備えて構成されている。具体的に説明すると、変換操作アーム41を中間部分が屈曲した状態で午前午後表示部13側から時針盤11の回転軸側に向けて(言い換えるとケース2の後側から中央側に向けて)横向き姿勢で延設し、変換操作アーム41の屈曲部をケース2の内部に回動自在な状態で軸着し、この軸着部分を中心にして変換操作アーム41を回動(揺動)可能としている。また、変換操作アーム41のうち午前午後表示部13側に位置する外側端部には、午前午後表示部13の底部を押圧可能なカム45を設け、変換操作アーム41のうち時針盤11の回転軸側に位置する内側端部と軸着部分との間には、アーム規制ギア43に係合可能な係合ピン46を立設している。そして、変換操作アーム41をケース2の上方から見て反時計方向に回動して午前変換姿勢(図5(a)中、二点鎖線で示す姿勢)にすると、午前午後表示部13がカム45により上方へ押圧されて午前表示状態に変換し、変換操作アーム41をケース2の上方から見て時計方向に回動して午後変換姿勢(図5(a)中、実線で示す姿勢)に変換すると、カム45が午前午後表示部13の降下を許容するとともに午前午後表示部13が自重により降下して午後表示状態に変換するように構成されている(図5(c)参照)。
また、図4および図5(b)に示すように、時針盤11の回動軸上には、時針盤11および時針ギア27と共回りする揺動操作ギア48を設け、変換操作アーム41の屈曲部(軸着部)よりも揺動操作ギア48寄り(時針盤11の回転軸寄り)の位置にアーム揺動ギア42を配置し、該アーム揺動ギア42と揺動操作ギア48との間にはアーム規制ギア43を噛合し、アーム揺動ギア42を時針盤11(時針ギア27および揺動操作ギア48)の回転に連動して24時間で1回転するように設定するとともに、アーム規制ギア43を時針盤11(時針ギア27および揺動操作ギア48)の回転およびアーム揺動ギア42の回転に連動して4時間で1回転するように設定している。さらに、アーム揺動ギア42の回動中心から外れた位置に係止ピン50を立設してコイルばね等の付勢部材51の一端を係止し、付勢部材51の他端を変換操作アーム41の内側端部に係止している。この状態でアーム揺動ギア42を回転すると、付勢部材51が変換操作アーム41を引っ張る方向を変化させて、変換操作アーム41が軸着部を中心にして揺動可能としている。
そして、図6(a)に示すように、アーム規制ギア43には、変換操作アーム41の係合ピン46を係合可能なアーム係合部52をアーム規制ギア43の回転軸を中心とするリング状で形成し、該アーム係合部52には、係合ピン46をアーム係合部52の内外に通過可能とするピン通過開口52aを開設し、アーム規制ギア43の回転に伴ってピン通過開口52aが係合ピン46に対向したり係合ピン46から遠ざかったりするように構成されている。そして、ピン通過開口52aが係合ピン46に対向した場合には、係合ピン46がピン通過開口52aを通ってアーム係合部52の内外へ移動可能となり、変換操作アーム41の状態変換を許容する。一方、ピン通過開口52aが係合ピン46から遠ざかった場合には、係合ピン46がアーム係合部52の内外へ移動不能となり、変換操作アーム41の状態変換を規制する。
このような構成を備えた状態変換機構31においては、時針盤11が回転して表示時刻を12時間進める毎に午前午後表示部13の状態を変換し、且つ変換した状態を維持する。詳しくは、図6(b)に示すように、時針盤11が24時制における「0時」を示すと、アーム規制ギア43がアーム係合部52のピン通過開口52aを係合ピン46に対向させて変換操作アーム41の状態変換を許容し、アーム揺動ギア42が付勢部材51の付勢力により変換操作アーム41を午前変換姿勢に変換するとともに係合ピン46がピン通過開口52aを通ってアーム係合部52内に移動する。この結果、午前午後表示部13が午前表示状態に変換する。
また、図6(c)および(d)に示すように、時針盤11が24時制における「0時」を過ぎてから「12時」になるまでの間を示している場合には、ピン通過開口52aを係合ピン46が挿通不能な場所に位置させたり、あるいはピン通過開口52aを係合ピン46が挿通可能な場所に位置していたとしても付勢部材51の付勢力が作用したりして、係合ピン46がアーム係合部52内に保持される。この結果、変換操作アーム41が午前変換姿勢に維持されるとともに、午前午後表示部13が午前表示状態に維持される。
さらに、図6(e)に示すように、時針盤11が24時制における「12時」を示すと、アーム規制ギア43がアーム係合部52のピン通過開口52aを係合ピン46に対向させて変換操作アーム41の状態変換を許容し、アーム揺動ギア42が付勢部材51の付勢力により変換操作アーム41を午後変換姿勢に変換するとともに係合ピン46がピン通過開口52aを通ってアーム係合部52の外に移動する。この結果、午前午後表示部13が午後表示状態に変換する。
そして、図6(f)および(g)に示すように、時針盤11が24時制における「12時」を過ぎてから「24時」になるまでの間を示している場合には、ピン通過開口52aを係合ピン46が挿通不能な場所に位置させたり、あるいはピン通過開口52aを係合ピン46が挿通可能な場所に位置していたとしても付勢部材51の付勢力が作用したりして、係合ピン46がアーム係合部52の外に外れたままになる。この結果、変換操作アーム41が午後変換姿勢に維持されるとともに、午前午後表示部13が午後表示状態に維持される。
アラーム時刻検出部32は、図4および図7(a),(b)に示すように、時針盤11の回転軸の周りに回動可能なアラームギア54およびアラームプレート55を互いに共回りする状態、且つアラームプレート55が時針盤11の回転軸方向にスライド可能な状態で接続し、アラームプレート55の近傍には、アラームプレート55のスライドを感知可能なプレート検出センサ56を備えている。また、アラームギア54とアラームプレート55との間には、時針盤11や時針ギア27と共回りする時針連動プレート57を介在させ、アラームプレート55をコイルばね等のアラーム付勢部材(図示せず)により常時時針ギア27側へ向けて付勢し、アラームプレート55にはアラーム突起55aを時針連動プレート57側へ向けて突設し、該アラーム突起55aを時針連動プレート57に設けられた嵌合受部57aに嵌合可能としている。さらに、アラームギア54とアラーム時刻設定操作部15(詳しくはアラーム時刻設定操作部15の内周面に形成されたギア部15a)とを複数の連結ギア58を介して接続し、アラーム時刻設定操作部15に連動してアラームギア54、アラームプレート55、アラーム突起55aが回動するように構成されている。このような構成のアラーム時刻検出部32においては、時針盤11および分針盤12で表示した時刻がアラーム時刻設定操作部15で設定したアラーム時刻に一致すると、アラーム突起55aが嵌合受部57aに嵌合するとともに、アラームプレート55がアラーム付勢部材の付勢力により移動して時針連動プレート57へ近づき、この移動をプレート検出センサ56で感知することで、時針盤11がアラーム時刻を示す位置まで回転してきたことを検出可能としている(図7(c)参照)。
なお、アラーム時刻設定操作部15のギア部15aには操作部位置決め突起60を付勢状態で係合し、アラーム時刻設定操作部15を回動操作すると、ギア部15aの歯と操作部位置決め突起60とが繰り返し当接して、「カチカチ」というクリック音と振動とを発生しながらアラーム時刻設定操作部15を位置決めできるように構成されている。また、プレート検出センサ56をアラーム信号出力部61へ接続し、該アラーム信号出力部61には外部出力端子19を接続している。そして、アラーム信号出力部61がプレート検出センサ56からの検出信号(アラーム時刻検出部32が時針盤11の位置を検出した旨を知らせる信号)を受信すると、この検出信号に基づいてアラーム信号を外部出力端子19へ出力可能としている。
また、時計1は、ケース2の底部に時刻調整準備スイッチ(図示せず)を設け、該時刻調整準備スイッチを操作すると、分針用ゼネバ車36が回転軸方向にスライドする等して分針用ゼネバ車36と分針ギア26との接続が解除される。この状態では分針盤12を手で回動することができ、時計1の時刻調整が可能となる。
次に、時計1の動作について説明する。
上記構成を備えた時計1においては、分針ロック部36bを分針回転規制状態とし、この状態で電池21から電力を供給して分針駆動モータ34から駆動力を発生すると、分針用ゼネバ車36が回転し始めて分針ロック部36bが分針回転規制状態から分針回転許容状態へ変換するとともに、分針駆動伝達部36aが分針ギア26に噛合して分針ギア26を1歯分回転駆動する。言い換えると、分針駆動伝達部36aが分針用ゼネバ車36の回転力(言い換えると分針駆動モータ34から発生した駆動力)を分針ギア26に伝達して分針ギア26および分針盤12を回転する。引き続き分針用ゼネバ車36が回転すると、分針駆動伝達部36aと分針ギア26との噛合が解除されるとともに、分針ロック部36bが分針ギア26のうち分針用ゼネバ車36側に移動してきた歯間部に嵌合して分針回転規制状態に変換し、分針ギア26および分針盤12の回転が規制される。この結果、時計1は、分針用ゼネバ車36を1分よりもはるかに短い回転周期で1回転して分針部12aの指示時刻を1分進め、指示時刻を進めた後には、分針盤12、さらには分針盤12に連動する時針盤11をロックする。そして、時計1を視認することができない視覚障害者や盲ろう者などの使用者は、ケース2の表面に露出したロック状態の分針盤12および時針盤11を手で触れば、ケース2の上面の傾斜方向から傾斜上端が12時の位置(時刻読取基準位置)であることを触覚で認識可能であり、これを基準にして時針盤11に対する触覚により時を、分針盤12に対する触覚により分をそれぞれ知覚可能となる。詳しくは、分目盛盤6と分針盤12との位置、および時目盛盤3と時針盤11との位置を触覚によりそれぞれ把握して、時計1の表示時刻を知覚可能となる。したがって、手で触れて時刻を知ろうとする場合であっても、時針盤11および分針盤12がずれることがなく、時計1の時刻表示が狂ってしまう不都合をなくすことができる。また、分針盤12および時針盤11を厚肉な円環状に形成しているので、分針盤12および時針盤11が頑丈になり、手で触れても損傷する虞がない。そして、分針盤12(分針ギア26)の回転力を回転伝達機構28により時針ギア27(時針盤11)に伝達して時針盤11を回転するので、分針盤12を回転する駆動源と時針盤11を回転する駆動源とを別個に設けずに時計1を駆動することができる。
さらに、分針回転検出スイッチ38が分針ロック部36bの状態、詳しくは分針ロック部36bが再び分針回転規制状態となったことを検出し、この検出信号を制御回路35へ出力する。すると、制御回路35は、受信した検出信号に基づき分針駆動モータ34に対して駆動を停止する制御を行い、分針用ゼネバ車36の回転を停止する。この停止中は、分針駆動モータ34への電力供給が不要であり、制御回路35中の時計ICが作動するために必要とされる極く僅かな電力のみが消費される省電力状態となる。そして、前回の分針駆動モータ34の駆動力発生開始から1分が経過すると、分針駆動モータ34から再び駆動力が発生し、分針用ゼネバ車36を回転して分針部12aの指示時刻を進める。このようにして時計1は、分針盤12を間欠回転して時刻を表示するので、分針駆動モータ34を常時駆動せずに時計1を作動させることができる。したがって、頑丈で大きな構成要素で時刻を表示する時計1であったとしても、時計1の電力消費を小さく抑えることができる。さらに、分針ギア26を回転駆動する分針駆動伝達部36aと、ロックする分針ロック部36bとを1つの分針用ゼネバ車36に備えたので、手で触っても時刻表示が狂わず且つ電力消費が小さい時計1において、構成部品数が多くなることを抑えることができる。
また、時針盤11および分針盤12で表示される時刻が午前である場合には、状態変換機構31により午前午後表示部13を午前表示状態(ケース2から突出した状態)に変換し、午後である場合には、状態変換機構31により午前午後表示部13を午後表示状態(ケース2に没入した状態)に変換する。これにより、時計1を視認することができない視覚障害者や盲ろう者などの使用者は、午前午後表示部13に対する触覚、言い換えると午前午後表示部13を触ることができるか否かにより午前表示状態または午後表示状態を知覚可能となる。したがって、時針盤11および分針盤12で示された時刻が午前か午後かを視認しなくても簡単に知ることができる
そして、ケース2の側面にはリング状のアラーム時刻設定操作部15をケース2の表面に露出した状態で備え、該アラーム時刻設定操作部15を時針盤11および分針盤12の外周に沿って移動(回動)してアラーム時刻を設定可能としたので、アラーム時刻を設定し易いアラーム機能を時計1に備えることができる。また、ケース2の外部にアラーム信号を出力可能な外部出力端子19を備えたので、時計1に所望のアラーム報知手段、例えば使用者が使い慣れた音発生装置や振動発生装置を外付けしてアラーム報知を行うことができる。
ところで、上記実施形態では、分針盤12と時針盤11とを同軸上に配置し、分針盤12の回転力を利用して時針盤11を回転したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図8(a)に示す第2実施形態の時計1′は、ケース2′の上面に円板状の時針盤11′および分針盤12′を横に並べてそれぞれ回転可能な状態で配置しており、分針盤12′を回転する機構については第1実施形態と同じであるが、時針盤11′を回転する機構を別個に備える。具体的に説明すると、図8(b)に示すように、時針盤11′に接続された時針ギア27′の歯には、当該時針ギア27′および時針盤11′を回転させる時針回転駆動機構65を接続している。時針回転駆動機構65は、電力により回転駆動力を一定周期(本実施形態では1時間周期)で繰り返し発生する時針駆動モータ69(本発明における時針駆動源に相当)と、時針駆動モータ69の出力軸に複数のギアを介して接続された時針用ゼネバ車71とを備え、分針駆動モータ34とともに時針駆動モータ69を制御回路35により駆動制御して、時針用ゼネバ車71を時針駆動モータ69の回転駆動力により回転可能としている。また、時針用ゼネバ車71の外周の一部(図8(b)参照)には、時針ギア27′に噛合可能な歯を一枚突設して時針駆動伝達部71aとし、時針用ゼネバ車71の外周のうち時針駆動伝達部71aから外れた部分には、時針ギア27′に嵌合可能な時針ロック部71bを時針用ゼネバ車71の回転軸が中心となる円弧状に形成している。
この時針用ゼネバ車71を回転すると、時針駆動伝達部71aの回転動作に連動して、時針ロック部71bが時針ギア27′のうち隣り合う歯先の間(歯間部)に嵌合して時針ギア27′の回転を規制する時針回転規制状態と、時針ギア27′から外れて回転を許容する時針回転許容状態とに変換するように構成されている。さらに、時針ロック部71bが時針回転規制状態になっている場合には時針駆動伝達部71aが時針ギア27′から外れ、時針ロック部71bが時針回転許容状態に変換すると、時針駆動伝達部71aが時針ギア27′に噛合するようになっている。そして、時針用ゼネバ車71と時針ギア27′との回転比を360:30に設定し、時針用ゼネバ車71を1回転(360度回転)すると、時針ギア27′および時針盤11′を30度回転して時針部12aの指示時刻が1時間相当進むようにしている。また、制御回路35により時針駆動モータ69を駆動制御して、時針用ゼネバ車71を1分よりもはるかに短い回転周期(例えば1秒)で1回転するように設定している。したがって、この場合には、1時間が経過するうちの1秒間だけ時針駆動モータ69に電力を供給し、残りの59分59秒間は時針駆動モータ69への電力供給が不要となる。
さらに、時針回転駆動機構65には、時針用ゼネバ車71が1回転したことを検出可能な時針回転検出スイッチ73(本発明における時針ロック検出部に相当)を備えている。時針回転検出スイッチ73は、時針ロック部71bの状態(詳しくは時針ロック部71bが時針回転規制状態に変換したこと)を検出可能であり、具体的には、時針ロック部71bの時針回転規制状態時に時針ギア27′から外れた時針駆動伝達部71aを感知し、これにより時針ロック部71bが時針回転規制状態であることを検出可能としている。また、時針ロック部71bが時針回転規制状態であることを検出すると、検出信号を制御回路35へ出力するように構成されている。
上記構成を備えた時計1′においては、制御回路35は、分針駆動モータ34の駆動力が60回発生する毎に、時針駆動モータ69の駆動力が1回発生するように制御を行う。そして、時針ロック部71bを時針回転規制状態とし、この状態で時針駆動モータ69から駆動力を発生すると、時針用ゼネバ車71が回転し始めて時針ロック部71bが時針回転規制状態から時針回転許容状態へ変換するとともに、時針駆動伝達部71aが時針ギア27′に噛合して時針ギア27′を1歯分回転駆動する。言い換えると、時針駆動伝達部71aが時針用ゼネバ車71の回転力(時針駆動モータ69から発生した駆動力)を時針ギア27′に伝達して時針ギア27′および時針盤11′を回転する。引き続き時針用ゼネバ車71が回転すると、時針駆動伝達部71aと時針ギア27′との噛合が解除されるとともに、時針ロック部71bが時針ギア27′のうち時針用ゼネバ車71側に移動してきた歯間部に嵌合して時針回転規制状態に変換し、時針ギア27′および時針盤11′の回転が規制される。この結果、時計1′は、時針用ゼネバ車71を1時間よりもはるかに短い回転周期で1回転して時針盤11′の指示時刻を1時間進め、指示時刻を進めた後には、時針盤11′をロックする。そして、時計1′を視認することができない視覚障害者や盲ろう者などの使用者は、ケース2′の表面に露出したロック状態の時針盤11′および時針盤11′を手で触れば、時針盤11′に対する触覚により時を、時針盤11′に対する触覚により分をそれぞれ知覚可能となる。したがって、手で触れて時刻を知ろうとする場合であっても、時針盤11′がずれることがなく、時計1′の時刻表示が狂ってしまう不都合をなくすことができる。
さらに、時針回転検出スイッチ73が時針ロック部71bの状態、詳しくは時針ロック部71bが再び時針回転規制状態となったことを検出し、この検出信号を制御回路35へ出力する。すると、制御回路35は、受信した検出信号に基づき時針駆動モータ69に対して駆動を停止する制御を行い、時針用ゼネバ車71の回転を停止する。この停止中は、時針駆動モータ69への電力供給が不要となる。そして、前回の時針駆動モータ69の駆動力発生開始から1時間が経過すると、時針駆動モータ69から再び駆動力が発生し、時針用ゼネバ車71を回転して時針盤11′の指示時刻を進める。このようにして時計1′は、分針盤12′の回転力を利用せずに時針盤11′を回転することができ、手で触っても時刻表示が狂わない時計の設計の自由度を増大することができる。また、分針盤12′および時針盤11′を間欠回転して時刻を表示するので、分針駆動モータ34と時針駆動モータ69とを常時駆動せずに時計1′を作動させることができる。したがって、分針盤12′の回転力を利用せずに時針盤11′を回転可能な時計1′であったとしても、時計1′の電力消費を小さく抑えることができる。さらに、時針ギア27′を回転駆動する時針駆動伝達部71aと、ロックする時針ロック部71bとを1つの時針用ゼネバ車71に備えたので、分針盤12′の回転力を利用せずに時針盤11′を回転可能な時計1′において、構成部品数が多くなることを抑えることができる。
ところで、上記実施形態における分針回転駆動機構30および時針回転駆動機構65では、分針用ゼネバ車36を分針駆動モータ34で回転して分針ギア26を回転またはロックしたり、時針用ゼネバ車71を時針駆動モータ69で回転して時針ギア27′を回転またはロックしたりしたが、本発明はこれに限定されない。要は、駆動力を一定周期で繰り返し発生する駆動源と、分針盤または時針盤と共回りするギア(分針ギア、時針ギア)を回転可能な駆動伝達部と、該駆動伝達部の動作に連動して回転規制状態と回転許容状態とに変換可能なロック部(分針ロック部,時針ロック部)とを備えて、ギアを間欠回転駆動できれば、どのような機構でギアを回転してもよい。例えば、図9(a)に示すように、ギア26,27′に噛合する伝達ギア75を分針駆動伝達部とし、スライドして分針ギア26に係止したり外れたりするロックピン76をロック部として分針回転駆動機構または時針回転駆動機構を構成し、ばね(図示せず)の付勢力により前進してロックピン76が分針ギア26に噛合して回転規制状態を維持し、制御回路35からの電力供給によりソレノイド77がロックピン76を後退させて回転許容状態に変換するとともに、回転モータ(図示せず)が伝達ギア75を回転駆動して、ギア26,27′を1分相当の角度または1時間相当の角度だけ回転するように構成してもよい。
また、図9(b)に示すように、分針駆動源となるソレノイド79でギア26,27′の接線方向に沿ってスライド可能なロッド80をロック部とし、該ロッド80の側部からギア26,27′側に出没可能な爪81を駆動伝達部として分針回転駆動機構または時針回転駆動機構を構成してもよい。そして、ロッド80をギア26,27′の回転方向(時計方向)に沿って移動すると、ロッド80とともに移動する突出状態の爪81がギア26,27′に係合してギア26,27′を、例えば1分相当角度または1時間相当角度だけ回転し、その後、ギア26,27′の回転方向とは反対方向(反時計方向)に沿って移動すると、爪81がギア26,27′の歯に押圧されてロッド80内に没入し、ロッド80の側面がギア26,27′の歯に当接してギア26,27′の回転を規制するように構成してもよい。この場合、爪81にはばね(図示せず)を接続して突出状態に付勢しておくことが望ましい。
さらに、図9(c)に示すように、ギア26,27′の接線方向に沿って延在するアーム83にソレノイド84の伸縮ロッドを接続し、アーム83の一端には分針駆動伝達部として機能する送り歯85を設けるとともに、他端にはロック部として機能するストッパー86を設けて分針回転駆動機構または時針回転駆動機構を構成してもよい。そして、アーム83をソレノイド84で発生するスライド駆動力により揺動して送り歯85とストッパー86とを交互にギア26,27′に係合し、ストッパー86をギア26,27′から離すと、送り歯85をギア26,27′に係合してギア26,27′を回転し、送り歯85をギア26,27′から離すと、ストッパー86をギア26,27′に係合してギア26,27′をロックするように構成してもよい。また、図9(d)に示すように、ギア26,27′にウォームギア87を噛合し、該ウォームギア87の回転動作を制御してギア26,27′を回転したり規制したりしてもよい。
また、上記各実施形態では、分針ロック部の分針回転許容状態時に分針盤12,12′が表示時刻を1分毎に1回進めるように設定したが、本発明はこれに限定されない。例えば、分針盤12,12′が分針ロック部の分針回転許容状態時に6度よりも小さい角度で回転して表示時刻を1分よりも短い時間、例えば30秒間隔で進めてもよいし、6度よりも大きい角度で回転して表示時刻を1分よりも長い時間で進めてもよい。さらに、外部出力端子19に接続したアラーム報知手段で音や振動を出力し、ケース2に設けられたアラーム設定スイッチ20でアラーム報知をオンオフするように構成したが、本発明ではこれに限定されない。例えば、時計1にアラーム報知手段としてのスピーカーやバイブレーターを内蔵し、時計1自体から音や振動を発生させてアラーム報知を行ってもよいし、ケース2にリモートコントローラーを配線で接続し、このリモートコントローラーにアラーム設定スイッチやアラーム報知手段を備えてもよい。
そして、午前午後表示部13では、ケース2の表面から突出しているか否かで状態変換を行っていたが、本発明はこれに限定されない。要は、午前午後表示部に対する触覚により午前表示状態または午後表示状態を知覚可能であれば、どのような態様で状態変換を行ってもよい。例えば、ケース2の表面に沿ってスライドしたり回動したりして状態変換を行うように構成してもよい。さらに、時計1の電源を電池とすることに限定されず、時計1に電力を供給可能であればどのような電源であってもよい。例えば、商用100V電源であってもよい。
なお、上記実施形態の時計1,1′において、時針盤11,11′の上方には、12個の時表示ブロックを時針盤11,11′の円周方向に沿って環状に並ぶ状態、且つ上下動自在な状態に配置し、分針盤12,12′の上方には、60個の分表示ブロックを分針盤12,12′の円周方向に沿って環状に並ぶ状態、且つ上下動自在な状態に配置してもよい。時表示ブロックおよび分表示ブロックを設けて分針盤12,12′および時針盤11,11′を回転すると、何れかの時表示ブロックが時針盤11,11′の時針部で下方から押圧されて他の時表示ブロックよりも上方へ突出するとともに、何れかの分表示ブロックが分針盤12,12′の分針部で下方から押圧されて他の分表示ブロックよりも上方へ突出する。そして、この突出した時表示ブロックおよび分表示ブロックを手で触れれば、時計1,1′の表示時刻を知覚することができる。
さらに、上記実施形態では、時針盤11,11′には時針ギア27,27′を共回り状態で接続し、分針盤12,12′には分針ギア26を共回り状態で接続したが、本発明はこれに限定されない。時針盤(時指示部材)を回転することができれば、時針盤(時指示部材)と時針ギアとをどのような機構を介して接続してもよいし、分針盤(分指示部材)を回転することができれば、分針盤(分指示部材)と分針ギアとをどのような機構を介して接続してもよい。また、時指示部材として時針盤11,11′を例示するとともに、分指示部材として分針盤12,12′を例示したが、本発明はこれに限定されない。要は、時指示部材が時を指示可能であるとともに分指示部材が分を指示可能であれば、どのような構成の時指示部材および分指示部材を時計に採用してもよい。
1,1′ 時計
2,2′ ケース
3 時目盛盤
4 時目盛
6 分目盛盤
7 分目盛
9 開口
11,11′ 時針盤
11a 時針部
12,12′ 分針盤
12a 分針部
13 午前午後表示部
15 アラーム時刻設定操作部
15a ギア部
16 アラーム時刻指示部
17 アラーム目盛
19 外部出力端子
20 アラーム設定スイッチ
21 電池
26 分針ギア
27,27′ 時針ギア
28 回転伝達機構
30 分針回転駆動機構
31 状態変換機構
32 アラーム時刻検出部
34 分針駆動モータ
35 制御回路
36 分針用ゼネバ車
36a 分針駆動伝達部
36b 分針ロック部
38 分針回転検出スイッチ
41 変換操作アーム
42 アーム揺動ギア
43 アーム規制ギア
45 カム
46 係合ピン
48 揺動操作ギア
50 係止ピン
51 付勢部材
52 アーム係合部
52a ピン通過開口
54 アラームギア
55 アラームプレート
55a アラーム突起
56 プレート検出センサ
57 時針連動プレート
57a 嵌合受部
58 連結ギア
60 操作部位置決め突起
61 アラーム信号出力部
65 時針回転駆動機構
69 時針駆動モータ
71 時針用ゼネバ車
71a 時針駆動伝達部
71b 時針ロック部
73 時針回転検出スイッチ
75 伝達ギア
76 ロックピン
77 ソレノイド
79 ソレノイド
80 ロッド
81 爪
83 アーム
84 ソレノイド
85 送り歯
86 ストッパー
87 ウォームギア

Claims (8)

  1. 時を指示する時指示部材と、分を指示する分指示部材とをケースの表面に露出した状態で備え、時指示部材と分指示部材とを回転して時刻を表示するとともに、時指示部材に対する触覚により時を、分指示部材に対する触覚により分をそれぞれ知覚可能な時計であって、
    前記分指示部材を回転する分針回転駆動機構を備え、
    前記分指示部材には分針ギアを接続し、
    前記分針回転駆動機構は、
    電力により駆動力を一定周期で繰り返し発生する分針駆動源と、
    該分針駆動源の駆動力を分針ギアへ伝達して分針ギアを回転可能な分針駆動伝達部と、
    該分針駆動伝達部の動作に連動して、分針ギアの回転を規制する分針回転規制状態と、回転を許容する分針回転許容状態とに変換可能な分針ロック部と、
    該分針ロック部の状態を検出する分針ロック検出部と、を備え、
    前記分針ロック部が分針回転規制状態で分針駆動源が駆動力を発生すると、分針ロック部が分針回転許容状態に変換するとともに、分針駆動伝達部から伝達されてきた駆動力により分針ギアおよび分指示部材を回転し、
    前記分指示部材を回転して表示時刻を進めると、分針ロック部が分針回転規制状態に変換して分針ロック検出部により検出され、該分針ロック検出部の検出信号に基づいて分針駆動源が駆動力の発生を停止することを特徴とする時計。
  2. 前記分針駆動源には、前記分針駆動伝達部と前記分針ロック部とを備えた分針用ゼネバ車を接続し、該分針用ゼネバ車を分針駆動源の駆動力により回転可能とし、
    該分針用ゼネバ車の外周の一部には、前記分針駆動伝達部として分針ギアに噛合可能な歯を突設し、
    前記分針用ゼネバ車の外周のうち分針駆動伝達部から外れた部分には、前記分針ロック部を円弧状に設け、
    前記分針用ゼネバ車を回転して分針駆動伝達部を分針ギアに噛合すると、分針ロック部が分針ギアから外れて前記分針回転許容状態に変換するとともに分針駆動伝達部が分針ギアを1歯分回転駆動し、分針駆動伝達部が分針ギアから外れて噛合を解除すると、分針ロック部が分針ギアのうち隣り合う歯先の間に嵌合して前記分針回転規制状態に変換することを特徴とする請求項1に記載の時計。
  3. 前記分指示部材の回転力を時指示部材に伝達して時指示部材を回転する回転伝達機構を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の時計。
  4. 前記時指示部材を回転する時針回転駆動機構を備え、
    前記時指示部材には時針ギアを接続し、
    前記時針回転駆動機構は、
    電力により駆動力を一定周期で繰り返し発生する時針駆動源と、
    該時針駆動源の駆動力を時針ギアへ伝達して時針ギアを回転可能な時針駆動伝達部と、
    該時針駆動伝達部の動作に連動して、時針ギアの回転を規制する時針回転規制状態と、回転を許容する時針回転許容状態とに変換可能な時針ロック部と、
    該時針ロック部の状態を検出する時針ロック検出部と、を備え、
    前記時針ロック部が時針回転規制状態で時針駆動源が駆動力を発生すると、時針ロック部が時針回転許容状態に変換するとともに、時針駆動伝達部から伝達されてきた駆動力により時針ギアおよび時指示部材を回転し、
    前記時指示部材を回転して表示時刻を進めると、時針ロック部が時針回転規制状態に変換して時針ロック検出部により検出され、該時針ロック検出部の検出信号に基づいて時針駆動源が駆動力の発生を停止することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の時計。
  5. 前記時針駆動源には、前記時針駆動伝達部と前記時針ロック部とを備えた時針用ゼネバ車を接続し、該時針用ゼネバ車を時針駆動源の駆動力により回転可能とし、
    該時針用ゼネバ車の外周の一部には、前記時針駆動伝達部として時針ギアに噛合可能な歯を突設し、
    前記時針用ゼネバ車の外周のうち時針駆動伝達部から外れた部分には、前記時針ロック部を円弧状に設け、
    前記時針用ゼネバ車を回転して時針駆動伝達部を時針ギアに噛合すると、時針ロック部が時針ギアから外れて前記時針回転許容状態に変換するとともに時針駆動伝達部が時針ギアを1歯分回転駆動し、時針駆動伝達部が時針ギアから外れて噛合を解除すると、時針ロック部が時針ギアのうち隣り合う歯先の間に嵌合して前記時針回転規制状態に変換することを特徴とする請求項4に記載の時計。
  6. 前記時指示部材および分指示部材で表示される時刻が午前であることを示す午前表示状態と、午後であることを示す午後表示状態とに変換可能な午前午後表示部を備え、
    該午前午後表示部と時指示部材との間には、時指示部材が回転して表示時刻を12時間進める毎に午前午後表示部の状態を変換し、且つ変換した状態を維持する状態変換機構を設け、
    前記午前午後表示部に対する触覚により午前表示状態または午後表示状態を知覚可能としたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の時計。
  7. 前記ケースの表面に露出し、時指示部材および分指示部材の外周に沿って移動してアラーム時刻を設定可能なアラーム時刻設定操作部と、
    該アラーム時刻設定操作部に連動して時指示部材の回転軸の周りに回動し、時指示部材がアラーム時刻設定部により設定されたアラーム時刻を示す位置まで回転してきたことを検出可能なアラーム時刻検出部と、
    該アラーム時刻検出部が時指示部材の位置を検出したことに基づいてアラーム信号を出力するアラーム信号出力部と、を備えたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の時計。
  8. 前記アラーム信号出力部は、ケースの外部にアラーム信号を出力可能な外部出力端子を備えたことを特徴とする請求項7に記載の時計。
JP2010055308A 2010-03-12 2010-03-12 時計 Pending JP2011191083A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010055308A JP2011191083A (ja) 2010-03-12 2010-03-12 時計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010055308A JP2011191083A (ja) 2010-03-12 2010-03-12 時計

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011191083A true JP2011191083A (ja) 2011-09-29

Family

ID=44796196

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010055308A Pending JP2011191083A (ja) 2010-03-12 2010-03-12 時計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011191083A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103092051A (zh) * 2011-10-27 2013-05-08 天津海鸥表业集团有限公司 一种浮动旋转陀飞轮机械手表
WO2014205664A1 (zh) * 2013-06-25 2014-12-31 Xie Hong 一种闹钟

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103092051A (zh) * 2011-10-27 2013-05-08 天津海鸥表业集团有限公司 一种浮动旋转陀飞轮机械手表
WO2014205664A1 (zh) * 2013-06-25 2014-12-31 Xie Hong 一种闹钟

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11194294B2 (en) Scheduling device for customizable electronic notifications
US20170357419A1 (en) Scheduling customizable electronic notifications
JP2008532024A (ja) 時計
JP2011197004A (ja) 時計ムーブメント用の制御・設定デバイス
JP2011191083A (ja) 時計
JP2008203261A (ja) クロノグラフ時計
JP5902695B2 (ja) 時計
JP5447613B2 (ja) アナログ電子時計
JP2003255065A (ja) 電子時計
JP4380952B2 (ja) 世界時間ゾーンのための表示部を備える時計ムーブメント
JP2010139399A (ja) 時計
CN105527814B (zh) 一种多功能石英手表计时机芯
JP4523006B2 (ja) 万年暦付き時計の構造と表示方法
US11474481B2 (en) Movement and electronic timepiece
JP2013255393A (ja) パルス幅制御モーターの駆動制御装置、駆動制御方法および電子時計
US20200257246A1 (en) Timepiece
JP5825076B2 (ja) 表示切替装置および電子機器
US8654615B2 (en) Timer movement with a display for world time zones
JP4453110B2 (ja) カレンダー装置を備えた電子時計
JP2009199786A (ja) スイッチ装置
JP5919833B2 (ja) 電子時計
JP2010145204A (ja) 針位置処理制御装置
JP2010139460A (ja) 時計
JP2017096814A (ja) ムーブメントおよび時計
JP3699646B2 (ja) 目安針付高精度目覚し時計