JP2011190919A - 免震化した建屋の配管設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】基礎を上下に分割して分割境界に免震装置を備えた免震建屋の床下に分割境界を渡る渡り配管ルートを敷設する際の免震側と非免震側との間での相対変位に追従可能で、施工が容易な配管敷設形態を提供する。
【解決手段】原子力発電所のタービン建屋4の上基礎12を下基礎13から積層ゴム支承15で支持し、上基礎12に支承された循環水取水管3と上基礎13以外、例えば下基礎13に支承された循環水取水管3とを、前記積層ゴム支承とは別に用意した相対変位吸収配管設備16を介して接続して成るもので、その相対変位吸収配管設備16は、補強板とゴム層とを積層した積層構造物に、前記積層の方向に貫通した流路17を設け、前記流路17が前記接続される両循環水取水管3に連通接続されている構造を有することを特徴とした免震化した建屋の配管設備。
【選択図】 図1

Description

本発明は、免震化した建屋の配管設備に関するものである。例えば、原子力発電プラント或いは火力発電プラントのタービン建屋内の蒸気タービンから排気された蒸気を海水で冷却し、復水する同建屋内の復水器に冷却源としての海水を供給及び排水する循環水取放水設備の敷設に際して利用されるものに係る。
原子力発電プラントでは、図7および図8のように、タービン建屋4内の復水器5に冷却源としての海水を供給する循環水取水管3及び排水する循環水放水管6とを有する循環水取放水設備が敷設されている。その循環水取放水設備の循環水取水管3,循環水放水管6は地下深く掘削して確保されたタービン建屋の真下箇所に充填コンクリート11で埋設して敷設されている。
従来の循環水取放水配管の設置例を図7および図8を用いて説明する。図7に、循環水取水管3,循環水放水管6に主眼を置いた実際の取放水ルートを示す。図7では、循環水ポンプ2−循環水取水管3−循環水放水管6が同じ構成で3系列存在しているが2系列の場合も存在している。
海水ポンプ室1に設置された循環水ポンプ2によって海水をくみ上げ、くみ上げられた海水が循環水取水管3を通って、復水器5に送られて、タービン建屋4内のタービン9から排気される蒸気を冷却して復水化する復水器5の熱交換に用いられ、熱交換後の海水は循環水放水管6から放水庭7,放水路8を通り海へと放水される。
図8に、図7の取放水ルートを備えたタービン建屋4の立断面図を示す。図8のように、タービン建屋4内にはタービン9と、タービン9から排気される蒸気を冷却する復水器5が設置されており、復水器5は循環水取水管3より供給される海水により蒸気を冷却し、冷却に用いられた海水は、循環水放水管6を通って排出される。
また、循環水取水管3と循環水放水管6はタービン建屋基礎10の下方で上下に交差するルートをとっており、配管の周辺は充填コンクリート11となっている。
従来、原子力発電プラントは、複数の建物に機能別にプラント設備を分割収納し、それぞれの建屋について地震時の影響を少なくするために、建物本体を耐震構造とする構成が採用されている。
特に、原子力発電所等の放射性物質取扱施設における耐震構造の建物では、収納する設備の耐震重要度に応じて建物の耐震クラスが規定され、地震に対する耐力が異なる。重要度の高い設備を収納する建物は耐震クラスSとして頑丈に設計され、耐震クラスB,Cと重要度の低い設備を収納する建物になるにしたがって、それぞれ頑丈さを比較的低減した設計がなされる。
一方、近年では、建屋への地震動による入力エネルギーを低減する手段として、建屋の免震構造が考案されている。
建屋の免震構造では、上部構造と下部構造とに分割されており、建屋本体となる上部構造の一部である上基礎と、地盤に埋設される下部構造である下基礎との間に、積層ゴム支承などの免震装置が設置される。
その一例が特許文献2に掲載されている。即ち、特許文献2のように、原子炉建屋とタービン建屋を共通基礎上に配置し免震構造を適用することで、耐震性の向上と原子炉建屋とタービン建屋の間を渡る配管の相対変位吸収施策を省略可能とし、タービン建屋の免震側と非免震側を渡る循環水取放水配管については、非免震側に地震時に発生する相対変位分のクリアランスを有した取水用と放水用の水槽を設け、ポンプ室を免震側に設置し、ポンプ室から伸びる管路先端を非免震側の水槽に接続することで、相対変位を吸収する方法が提案されている。
このようにすれば、共通基礎を免震構造として、その上の建屋に地震力が入力されようとしても、免震装置の変形によって地震力が吸収されることで、共通基礎の上部構造への地震力の入力が低減される。
免震構造の建屋を採用した原子力プラントでは、地震力を大幅に低減させることが可能となるが、地震時には免震構造の建屋と非免震構造の建屋との間で大きな相対変位が生じることになるので、免震構造の建屋と非免震構造の建屋を接続している建屋間の配管(たとえば、主蒸気配管や循環水取放水配管)では、フレキシブルジョイントを用いるなど、相対変位に対して追従可能な施策が必要となる。
配管の相対変位吸収策として、例えば、特許文献3のように蛇腹状のフレキシブル配管を配管途中に採用する例や、そのフレキシブル配管では、小さな地震力でも管路が座屈しやすいことを考慮して、特許文献1のように、免震装置である、積層ゴム支承の中央部に液体を流す流路を設定して、建屋を支えることのできるほどに座屈しにくい積層ゴム支承の中央部を配管につながる流路として利用することが提案されている。
また、特許文献2では、さらに、原子炉建屋とタービン建屋を共通基礎上に配置し、その共通基礎に免震構造を適用することで、耐震性の向上と原子炉建屋とタービン建屋の間を渡る配管の相対変位吸収施策を省略可能とする際に、冷却水循環設備の配管を共通基礎とその下基礎との間の空間に共通基礎の下面と一体に敷設する技術が示されている。
特開2001−49895号公報 特開2006−145392号公報 特開2008−25930号公報
上記のように、非免震側から免震側に渡される渡り配管途中で積層ゴム支承の中央部を配管につながる流路として利用することは流路の安易な座屈を抑制する上で有利であるが、その積層ゴム支承は、免震装置でもあるので、建屋応答となる免震周期,建屋及び地震荷重の支持荷重にて設計される。そのため、そのような設計の制約がない場合に比べて、構造が大型化し、設置するための地盤掘削量やコストを不利にする。
特に循環水取水管3,循環水放水管6は、原子力発電プラントの配管の中でも大口径であるので、その大口径に合わせて積層ゴム支承の中央部に配管につながる大口径の流路を設けると、免震機能も担保せねばならないので、積層ゴム支承が大型化し、それに伴って、設置スペースを確保するための掘削量が増大し、大幅なコストアップが懸念される。
地盤の掘削量は復水器でのサイフォン運転実施、或いはダムアップの揚程量を低減するために、海面と復水器上部の高さの関係から決まるが、免震構造を用いる場合には、積層ゴム支承の高さと、上基礎と下基礎に設ける積層ゴム支承の設置のためのペデスタルの高さ分の掘削量が増大する。
また、特許文献2に示される免震構造では、循環水取放水設備について相対変位を吸収することが可能となるが、非免震側で取水用と排水用の水槽までの海水の引き込みを行う施設が必要となること、免震側では重要度の低いポンプ室を免震化することによって大幅なコスト増加につながる。
免震化した建屋の床下配管設備、或いは発電プラントの免震化されたタービン建屋内の復水器の循環水取放水設備においては、地震時に免震側と非免震側を渡る配管に免震側と非免震側との間で相対変位が生じるので、その相対変位を吸収するとともに、その設備の施工や床下や周辺の掘削量の増大の抑制やメンテナンス性の向上に有利な構造が望まれていた。
本発明の目的は、免震化した建屋の免震側と非免震側を渡る配管の相対変位を吸収するとともに、配管設備の施工や掘削量の増大の抑制やメンテナンス性の向上に有利な構造を提供することにある。
本発明の目的を達成する手段は、建屋の上基礎を下基礎から積層ゴム支承で支持し、前記上基礎に支承された配管と前記上基礎以外に支承された配管とを、前記積層ゴム支承とは別に用意した相対変位吸収配管設備を介して接続して成る免震化した建屋の配管設備において、前記相対変位吸収配管設備は、補強板とゴム層とを積層した積層構造物に、前記積層の方向に貫通した流路を設け、前記流路が前記接続される両配管に連通接続されている構造を有することを特徴とした免震化した建屋の配管設備である。
本発明によれば、免震側と非免震側の基礎間の流路を構成する相対変位吸収配管設備は、建屋応答となる免震周期,支持荷重にて設定され免震装置の設計条件の制約から解放されて、主に相対変位量と内圧によって設定される設計条件にて構成でき、且つ座屈しにくい補強板とゴム層とを積層した積層構造物で渡り部分の流路接続を達成できるので、免震装置に渡り部分の流路を兼ねさせるものに比べて、相対変位を吸収するために必要な構造が小さくなる。
また、その構造が小さくなることで、相対変位を吸収するための構造を採用する場合に必要となるスペースが小さくなるため、建設時の物量を低減することが可能である。
さらには、前記積層ゴム支承とは別に用意した相対変位吸収配管設備は、上基礎を支持する強度の確保を必要としないので、補強板とゴム層とを積層した積層構造物で相対変位吸収配管設備を構成した際に、その積層構造物の内側の流路について大径に設計でき、流路を広く取ることが可能となり、大口径の配管へも適用可能となる。
さらには、建屋基礎下に配管を埋設する場合と比べて、掘削量を削減でき、建屋基礎下の配管周辺の充填コンクリートが不要となるため、施工が簡易となる。
また、上基礎と下基礎の間に配置する配管や相対変位吸収配管設備についてのメンテナンスが上基礎と下基礎の間の空間を利用して可能となるため、基礎下に埋設した場合に比べてメンテナンス性が向上する。
本発明の実施例1による取放水ルートを備えたタービン建屋の縦断面図である。 本発明の実施例1による取放水ルートを備えたタービン建屋の下基礎平面図である。 本発明の実施例1による取放水ルートを備えたタービン建屋の上基礎平面および放水ルート図である。 本発明の実施例1の相対変位吸収配管設備の接続方法を示す縦断面図である。 本発明の相対変位吸収配管設備と積層ゴム支承の比較図である。 本発明の実施例2による相対変位吸収配管設備の接続方法を示す縦断面図である。 従来技術による取放水ルートの全体ルート図である。 図7の取放水ルートを備えたタービン建屋の縦断面図である。
以下に本発明の各実施例を説明する。
この発明の実施例における原子力発電所のタービン建屋4内の機器に接続される循環水取放水配管の設置例につては既述の図7および図8とおなじである。その循環水取放水配管の系統は、図1や図2に示すように、循環水ポンプ2−循環水取水管3−循環水放水管6が同じ構成で3系列存在している。
循環水取放水配管の系統は、従来通り、海水ポンプ室に設置された循環水ポンプ2によって海水をくみ上げ、くみ上げられた海水が循環水取水管3を通って、タービン建屋内の復水器5に送られて、復水器5の熱交換に用いられ、熱交換後の海水は、図3に示す循環水放水管6から放水庭7,放水路8を通り海へと放水される。
図1のように、タービン建屋4内にはタービン9と、タービン9から排気される蒸気を冷却する復水器5が設置されており、復水器5は循環水取水管3より供給される海水により蒸気を冷却し、冷却に用いられた海水は、循環水放水管6を通って排出される。
また、循環水取水管3と循環水放水管6はタービン建屋4の床下で上下に交差するルートをとっている。
図1のように、タービン建屋4は免震建屋となっており、上方が床とされた上基礎12と、その下側の下基礎13とには、互いに対向し合うようにペデスタル14が構築されている。そのペデスタル14間には、積層ゴム支承15が設置されている。
さらに循環水取水管3および循環水放水管6の引廻しが上基礎12と下基礎13の間で行われており、相対変位吸収配管設備16により上基礎12側の配管と下基礎13側の配管が接続されていることで、免震建屋への地震動入力時に発生する上基礎12と下基礎13の間での相対変位は、相対変位吸収配管設備16の変形性能によって吸収されて、循環水取放水配管は破断しない。
積層ゴム支承15の高さおよび、上基礎12および下基礎13に設置されるペデスタル14の高さ(上下方向の寸法)の合計を高さの上限とし、ペデスタル14設置間の幅から相対変位分を除いた幅を循環水取放水配管の敷設用の空間として用いる事ができる。
高さ方向については、ペデスタル14高さを調整することにより、循環水取放水配管の設置に必要な高さを確保することが可能となる。
なお、上基礎12および下基礎13の間の空間は積層ゴム支承15の管理や交換を考慮して高さを確保する設計となるため、同じ空間に設置する循環水取放水配管についても同様に作業員がアクセスできることとなり、メンテナンス性が向上する。
図2は本発明の実施例1による取放水ルートを備えたタービン建屋の下基礎平面図であって、循環水取水管3は、循環水ポンプ2から復水器5の下まで、タービン建屋4の下基礎13に並ぶペデスタル14の間を通って下基礎に支承されて配置され、相対変位吸収配管設備16を介して上基礎12に支承された循環水取水管3に接続している。
循環水取水管3は復水器5下から上向きに立ち上がったところで、相対変位吸収配管設備16へ接続している。
図3は本発明の実施例1による取放水ルートを備えたタービン建屋の上基礎平面および放水ルート図である。
循環水放水管6は、復水器5下から、上基礎12下面を這ってタービン建屋4外まで接続し、上基礎12より相対的に高い位置に設置される放水庭7へ接続するために立ち上がった位置で、相対変位吸収配管設備16へ接続している。
図4は図1および図2で説明している循環水取水管3における相対変位吸収配管設備16の接続箇所の縦断面を示している。復水器5の下まで導かれた下基礎13の循環水取水管3は立ち上がって、相対変位吸収配管設備16に接続し、相対変位吸収配管設備16は上基礎12の循環水取水管3に接続され、上基礎12の循環水取水管3は上基礎12を貫通し、復水器5へ接続されている。
図5は本発明の実施例1にかかる(a)図の積層ゴム支承15と(b)図の相対変位吸収配管設備16を比較した図である。相対変位吸収配管設備16と積層ゴム支承15はともに円筒形状であり、ゴム層19と補強板20とを交互に重ね合わせて座屈しにくい構造の集合体とされ、その集合体の上下端にフランジ18を設けてあり、ゴム層19と補強板20とフランジ18とが一体化された構造である。
積層ゴム支承15と相対変位吸収配管設備16とは、ゴム層19と補強板20とを交互に積層することで、大きな変異を吸収すると共に座屈しにくい構造を有している。しかし、積層ゴム支承15と相対変位吸収配管設備16とでは、ゴム層19と補強板20の設計条件がことなる。即ち、タービン建屋に対する免震装置の機能を司る積層ゴム支承15は、地震に係る建屋応答となる免震周期,支持荷重にて設計条件が設定されるのに対して、相対変位吸収配管設備16の設計条件は、タービン建屋に対する免震機能を司らないので、建屋応答となる免震周期や支持荷重の制約がなく、相対変位量と内圧によって設計条件が設定され、積層ゴム支承15に建屋の免震機能と流路の機能を複合させて構成するものに比べて、機能分散による構造の小型化が達成されている。
相対変位吸収配管設備16は、中央部に耐食性に優れた被覆を有した流路17がゴム層19と補強板20の積層方向に貫通して設けられている。相対変位吸収配管設備16のゴム層19のゴムの材料は、積層ゴム支承15と同じゴム材料を用いるが、積層ゴム支承15に比較してゴム層19の総厚を厚く、補強板20の総厚を薄くすることで、積層ゴム支承15よりも変形性能を向上させて、積層ゴム支承15に先んじて破損する危険性を回避している。
相対変位吸収配管設備16は、積層ゴム支承15と違ってタービン建屋の鉛直荷重を支持する必要がないため、補強板20の厚さを薄くできるので、積層ゴム支承15より高さの低い部材とすることが可能となる。
相対変位吸収配管設備16は、フランジ18の部分が、図4のように、循環水取水管3の端部に設けた配管フランジ部分に固定され、上下の各循環水取水管3の渡り部分の接続流路として用いられる。図1,図3に示す循環水放水管6についても、同様に上下基礎間の循環水放水管6の部分が免震支持されたタービン建屋4外にて敷設されている非免震側の循環水放水管6の部分と相対変位吸収配管設備16で接続されている。
以上により、上基礎12および下基礎13の間に循環水取放水配管を敷設することが可能となり、タービン建屋基礎10の下に埋設する場合に必要になる掘削量,充填コンクリート11、又は埋設の場合の埋め戻しが不要となるので、土木工事の簡略化,工期短縮を計ることが可能となる。
図6は、本発明の実施例2による相対変位吸収配管設備の接続状態を示す縦断面図である。図6では、上基礎12側の循環水取水管3と下基礎側の循環水取水管3とを接続する例として、相対変位吸収配管設備16を複数個並列に用いて接続している例を示している。
この接続に際しては、上基礎12の循環水取水管3と下基礎13の循環水取水管3とを上下に間隔をあけて且つ互いに水平方向へ平行に配置し、それらの管端を閉鎖する。平行配置にされた各循環水取水管3の部分の間に、実施例1で示した相対変位吸収配管設備16を3個並列に配置して、3個の相対変位吸収配管設備16で上基礎12の循環水取水管3と下基礎13の循環水取水管3との平行配置部分を接続する。
この接続のために、上基礎12の循環水取水管3と下基礎13の循環水取水管3とには、その平行配置部分に相対変位吸収配管設備16のフランジ18が接続される配管フランジが設けられている。循環水放水管についても同様に接続する。
このように、製造の制約などで相対変位吸収配管設備16の流路17の径が必要とする流路口径に満たない場合でも、相対変位吸収配管設備16による循環水取放水配管の敷設形態の適用が可能となる。
以上のように、本発明の各実施例の構成は、以下のような特徴を備える。即ち、循環水取放水配管が免震側の上基礎と非免震側の下基礎の間を渡る場合に、それらの配管を免震側で上基礎下面に配置し、非免震側で下基礎上面に配置することで、免震化で必要となる建屋下の空間に配管を集約させている。
また、原子力プラントの免震化に用いられる積層ゴム支承と同じゴム材料を用いてゴム総厚を厚くしたゴム層と補強板とを交互に積層し上下端面にフランジ部材を接合し、耐食性に優れた被覆を有した上下方向に貫通する流路を中央部に設けた構造の相対変位吸収配管設備によって上基礎の配管と下基礎の配管を接続している。
また、実施例2だけが有する特徴として、上記の相対変位吸収配管設備の流路の口径が製造能力による制限のために、必要とする径に満たない場合には、配管部材を複数個並列に配置することで、必要流量を確保している。
このような特徴的構成を有する本発明の各実施例によれば、免震化で必要となる建屋下の空間に配管を集約させることにより、タービン建屋基礎下に循環水取放水配管を埋設する場合と比べて、掘削量を削減でき、タービン建屋基礎下の配管周辺の充填コンクリートが不要となるため、施工が簡易となる。
さらに、免震建屋では、免震装置のメンテナンスのために、上基礎と下基礎の間を作業員が立ち入れるような構成として設計されるため、上基礎と下基礎の間に配置する循環水取放水配管についても同様にメンテナンスが可能となるため、基礎下に埋設した場合に比べてメンテナンス性が向上する。
また、循環水取放水配管で相対変位を吸収するために配置する相対変位吸収配管設備は免震化によって発生する相対変位に対して、相対変位量を決定づける積層ゴム支承と同じ材料で、積層ゴム支承よりゴム総厚を厚くすることで、積層ゴム支承よりも許容できる変位量を大きくとることが可能となるため、循環水取放水配管が積層ゴム支承よりも先に破断することを回避できる。
相対変位吸収配管設備は積層ゴム支承とは異なり軸力を保持する必要はないため、相対変位吸収配管設備の補強板の板厚を積層ゴム支承よりも薄くすることができ、相対変位吸収配管設備はゴム総厚を積層ゴム支承より厚くした場合でも、部材高さを積層ゴム支承より低くすることが可能である。
実施例2だけが奏する効果であるが、相対変位吸収配管設備の流路が必要とする循環水取放水配管の径に満たない場合でも、相対変位吸収配管設備を複数個設置することで、必要流量を確保することができる。
このように、本発明を原子力発電所の循環水取放水設備の敷設技術に適用した例示では、免震構造としたタービン建屋の免震側の上基礎と非免震側の下基礎の間を渡る配管で、免震側と非免震側の相対変位に追従可能で、さらに掘削量の削減や、相対変位吸収配管設備の小型化及び座屈の抑制、並びにメンテナンス性の向上に好適な復水器の循環水取放水設備が提供できる。
本発明は、例えば、原子力発電所のタービン建屋下の循環水取放水設備の配管敷設に利用される。
1 海水ポンプ室
2 循環水ポンプ
3 循環水取水管
4 タービン建屋
5 復水器
6 循環水放水管
7 放水庭
8 放水路
9 タービン
10 タービン建屋基礎
11 充填コンクリート
12 上基礎
13 下基礎
14 ペデスタル
15 積層ゴム支承
16 相対変位吸収配管設備
17 流路
18 フランジ
19 ゴム層
20 補強板

Claims (5)

  1. 建屋の上基礎を下基礎から積層ゴム支承で支持し、前記上基礎に支承された配管と前記上基礎以外に支承された配管とを、前記積層ゴム支承とは別に用意した相対変位吸収配管設備を介して接続して成る免震化した建屋の配管設備において、前記相対変位吸収配管設備は、補強板とゴム層とを積層した積層構造物に、前記積層の方向に貫通した流路を設け、前記流路が前記接続される両配管に連通接続されている構造を有することを特徴とした免震化した建屋の配管設備。
  2. 請求項1において、相対変位吸収配管設備として、ゴム層と補強板とを交互に積層し、その積層構造物の上下端に、前記配管側と接続するフランジを一体に装備し、前記積層構造物とフランジとの一体構造物に設けた前記流路の内面に耐食性の被覆を施して流路を構成してあることを特徴とした免震化した建屋の配管設備。
  3. 請求項1又は請求項2において、前記相対変位吸収配管設備のゴム層の総厚さを前記積層ゴム支承のゴム層の総厚さより厚くした構成を有することを特徴とした免震化した建屋の配管設備。
  4. 請求項1又は請求項2又は請求項3において、前記相対変位吸収配管設備の補強板の総厚さを前記積層ゴム支承の補強板の総厚さよりも薄くした構成を有することを特徴とした免震化した建屋の配管設備。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項において、前記相対変位吸収配管設備を複数個並列に用いて前記両配管を接続した構成を有することを特徴とした免震化した建屋の配管設備。
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