JP2011190560A - 皮革様シート状物およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】着用時や装用時にしめつけ感がなくストレッチ性に優れ、かつ環境に配慮した皮革様シート状物とその製造方法を提供する。
【解決手段】皮革様シート状物は、平均単繊維直径が0.3μm以上7μm以下の極細繊維からなる不織布と、その内部に水分散型ポリウレタンを含有する皮革様シート状物であって、任意の1方向における30秒後の残留ひずみ率をR1、1時間後の残留ひずみ率をR2としたとき、これらの差が2%以上であることを特徴とする皮革様シート状物。
【選択図】なし

Description

本発明は、着用時や装用時にしめつけ感がなくストレッチ性に優れ、かつ環境に配慮した皮革様シート状物とその製造方法に関するものである。
主として極細繊維と高分子弾性体からなる皮革様シート状物は、天然皮革にない優れた特徴を有しており、衣料、椅子張りおよび自動車内装材用途等にその使用が年々広がってきた。そして最近は、特に衣料用途では着用感の観点、資材用途では成型性の観点から、ストレッチ性に優れる皮革様シート状物が求められている。
従来、不織布に、ポリトリメチレンテレフタレート繊維を用いた織編物を挿入する方法が提案されている(特許文献1参照。)。しかしながら、この提案は、ポリトリメチレンテレフタレート繊維の結晶構造に起因するストレッチ性を利用したものであるが、シート状物にした場合では、単繊維同士が絡合した高密度な不織布とそれに付与されたポリウレタン(高分子弾性体)により、織編物の動きは強固に拘束されるため、ごわつき感と張り感が強くなってしまうという問題があった。
また、不織布に、ポリウレタン繊維を含む織編物を積層する方法が提案されている(特許文献2参照。)。しかしながら、ポリウレタン繊維を用いてストレッチ性を発現させた場合、ポリウレタン繊維は伸長応力と回復応力が共に大きいため、装用時しめつけ感が大きく、装用部を動かしにくいという欠点を有する。また、ポリウレタン繊維を用いると、コストが高くなることに加え、ポリウレタン繊維の染色性が、シート状物の表面に存在する極細繊維と大きく異なり、表面に露出した部分が異なる色となって品位を低下させるという問題がある。
更に、一成分がポリトリメチレンテレフタレートからなる二成分以上のポリエステルポリマーからなる複合繊維を用いた織物を、不織布に適用する方法が提案されている(特許文献3参照。)。しかしながら、ポリトリメチレンテレフタレートを用いた繊維は、熱に敏感で収縮しやすい。このため、この提案の織物を適用してシート状物を製造した場合、製造中にかかる熱により意図しない工程で捲縮が発現することとなり、結果ストレッチ性に乏しいシート状物になりやすい。更には、不織布を形成する極細繊維の繊維長が20mm以下と非常に短いため、繰り返し伸縮することにより絡合が解け、伸長応力および回復応力が共に低下するため、必要以上に伸びすぎるという弊害が生じる。
このように、従来の提案された方法で得られるストレッチ性を有するシート状物は、伸びや、伸ばして戻したときの回復性能の向上を目的とするものであり、着用時および装用時のフィット感や、動きやすさなどについてはあまり考慮されていない。
一方、皮革様シート状物を製造するにあたっては、不織布にポリウレタンの有機溶剤溶液を含浸させた後、得られた不織布をポリウレタンの非溶媒である水または有機溶剤溶液中に浸漬して、ポリウレタンを湿式凝固させる方法が一般的に採用されていた。しかしながら、有機溶剤は人体や環境への有害性が高いことから、近年、皮革様シート状物の製造に際しては、従来の有機溶剤タイプのポリウレタンに代えて、水中にポリウレタンを分散させたポリウレタン水分散液を用いる方法が検討されてきている。しかしながら、製造工程に有機溶剤を使用しない環境に配慮した皮革様シート状物の検討の歴史が浅く、未だ快適なストレッチ性を付与する有用な実用性のある技術については、提案されていない。
特開平11−269751号公報 特開2000−54250号公報 特開2005−60859号公報
そこで本発明の目的は、上記従来技術の背景に鑑み、着用時や装用時にしめつけ感がなくストレッチ性に優れ、かつ環境に配慮した皮革様シート状物と、その製造方法を提供することにある。
前述の目的を達成するために本発明者らは鋭意研究を行い、その結果、着用時や装用時にしめつけ感がなくストレッチ性に優れ、かつ環境に配慮した皮革様シート状物を得ることが可能であることを見出した。
すなわち、本発明の皮革様シート状物は、平均単繊維直径が0.3μm以上7μm以下の極細繊維からなる不織布と、その内部に水分散型ポリウレタンを含有する皮革様シート状物であって、シート状物の表面と水平ないずれか1方向における30秒後の残留ひずみ率をR1とし、1時間後の残留ひずみ率をR2としたとき、これらの差(R1−R2)が2%以上であることを特徴とする皮革様シート状物である。
また、本発明の前記の皮革様シート状物は、極細繊維発現型繊維を紡糸する工程、該極細繊維発現型繊維を絡合させて不織布とする工程、該不織布に水分散型ポリウレタン液を含浸、凝固させて、水分散型ポリウレタンを付与する工程、および該極細繊維発生型繊維から極細繊維を発現させる工程を含み、かつ該極細繊維発現型繊維が、紡糸工程、延伸工程、捲縮工程およびカット工程からなる群から選ばれたいずれか1つ以上の工程で、脂肪族エステル、多価アルコールエステル、エーテルエステル、ポリエーテルおよび有機リン酸化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の成分とシリコーン系化合物を、質量比で10:90〜90:10の範囲で混合し、水分含有率20質量%以上98質量%以下に希釈した油剤で処理されることにより製造される。
本発明の皮革様シート状物の製造方法の好ましい態様によれば、前記の油剤の極細繊維発現型繊維への付与量は、その極細繊維発現型繊維の質量に対して0.2〜5質量%である。
本発明の皮革様シート状物の製造方法の好ましい態様によれば、前記の極細繊維発現型繊維は海島型複合繊維である。
本発明の皮革様シート状物の製造方法の好ましい態様によれば、前記の不織布は、短繊維不織布である。
本発明によれば、着用時や装用時にしめつけ感がなくストレッチ性に優れ、かつポリウレタン水分散液を用いることで、製造工程に有機溶剤を使用しない環境に配慮した皮革様シート状物が得られる。
本発明の皮革様シート状物は、平均単繊維直径が0.3μm以上7μm以下の極細繊維からなる不織布と、その内部に水分散型ポリウレタンを含有する皮革様シート状物であって、シート状物の表面と水平ないずれか1方向における30秒後の残留ひずみ率をR1とし、1時間後の残留ひずみ率をR2としたとき、これらの差(R2−R1)が2%以上であることを特徴とする皮革様シート状物である。
本発明における皮革様シート状物とは、天然皮革のようなスエード、ヌバックおよび銀面等の優れた表面外観を有してなるものであり、好ましくはスエードやヌバックのような立毛調の外観において、滑らかなタッチと優れたライティングエフェクトを有するものである。
皮革様シート状物で用いられる不織布を構成する極細繊維としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2 ,6−ナフタレンジカルボキシレートなどのポリエステル、6−ナイロン、66−ナイロンなどのポリアミド、アクリル、ポリエチレンおよびポリプロピレンなどからなる各種合成繊維を用いることができる。中でも、強度、寸法安定性、耐光性および染色性の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよびポリトリメチレンテレフタレート等からなるポリエステル繊維が好ましく用いられる。
本発明で用いられる極細繊維の平均単繊維直径は、0.3〜7μmであることが重要である。極細繊維の平均単繊維直径が7μm以下、より好ましくは5.5μm以下、さらに好ましくは4.5μm以下とすることにより、柔軟性や立毛品位に優れたシート状物が得られる。一方、極細繊維の平均単繊維直径が0.3μm以上、より好ましくは0.65μm以上、さらに好ましくは1μm以上とすることにより、染色後の発色性に優れたシート状物が得られ、起毛処理時の繊維の分散性やさばけ易さにも優れる。
本発明で用いられる不織布を構成する極細繊維の単繊維繊度の均一性に関しては、繊維束内の繊度CVが10%以下であることが好ましい。ここで繊度CVとは、繊維束を構成する繊維の繊度標準偏差を束内平均繊度で割った値を百分率(%)表示したものであり、値が小さいほど均一であることを示すものである。繊度CVを10%以下と繊度CVを小さくすることにより、本発明の皮革様シート状物の表面の立毛の外観は優美となり、また染色も均質で良好なものとすることができる。極細繊維の断面が円形または円形に近い楕円形でない場合の繊度CVは、平均単繊維繊度の算出と同様の方法による。
本発明で用いられる極細繊維の断面形状は、丸断面でよいが、楕円、扁平および三角などの多角形、扇形および十字型などの異形断面のものを採用してもよい。不織布を構成する極細繊維の断面形状が異形断面の場合は、異形断面の外周円直径を繊維径として算出する。
本発明の皮革様シート状物を構成する不織布は、短繊維不織布と長繊維不織布のいずれでもよいが、風合いや品位を重視する場合には、短繊維不織布が好ましく用いられる。
本発明で用いられる短繊維不織布における短繊維の繊維長は、25〜90mmであることが好ましい。繊維長を90mm以下とすることにより、風合いや品位に優れた皮革様シート状物が得られる。また、繊維長を25mm以上とすることにより、絡合による耐摩耗性に優れた皮革様シート状物が得られる。また、短繊維不織布における短繊維には、捲縮加工を施すことが、良好な絡合状態を得られることから好ましい態様である。
短繊維不織布を得る方法としては、ニードルパンチおよびウォータージェットパンチ等を用いることができる。
本発明において用いられる不織布の見掛け密度は、0.1〜0.6g/cmであることが好ましい。不織布の見掛け密度が上記範囲内であると、不織布構造が均一になり、面積方向において品質のバラツキが極めて大きくなることを避けることができ、また得られる人工皮革用基材の物性や風合いが良好である。前記の不織布には、繊維の緻密感向上のために、温水やスチーム処理によって収縮処理を施してもよい。この場合も、均一で緻密な繊維絡合構造を得るためには、見掛け密度が上記の範囲であることが好ましい。
また、本発明で用いられる不織布は、異なる素材の極細繊維が混合されて構成されていてもよく、また不織布の内部に、強度を向上させるなどの目的で、織物や編物を挿入してもよい。織物や編物を構成する繊維の平均単繊維直径は、不織布を構成する極細繊維との絡合性の理由から、0.1μm以上20μm以下であることが好ましい。
本発明で用いられる織編物を構成する繊維糸条の種類としては、フィラメントヤーン、紡績糸、革新紡績糸およびフィラメントヤーンと紡績糸の混合複合糸などが挙げられる。紡績糸は、その構造上表面に毛羽が多数存在し不織布と織物を絡合する際、その毛羽が脱落し表面に露出すると欠点となるため、フィラメントヤーンを用いることが好ましい。フィラメントヤーンには、大別すると単繊維1本で構成されたモノフィラメントと複数本で構成されたマルチフィラメントがあるが、本発明で用いられる織編物では、マルチフィラメントを用いることが好ましい。モノフィラメントでは、繊維の剛性が高くなりすぎるため人工皮革の風合いを損ねることがある。
織編物を構成する繊維糸条の総繊度は、剛性および目付等の理由から、好ましくは50dtex〜150dtexである。
前記の織編物は、その目付を20〜200g/mにすることが望ましく、目付は更に好ましくは30〜150g/mである。
織編物の目付が20g/m未満になると織編物としての形態が極めてルーズになり、織編物を不織布と不織布の中層部にはさみ込んだとき、あるいは織編物を不織布の表面に重ねる際にシワが発生し、均一に広げることが困難になる傾向がある。また、織編物の目付が200g/mを超えると織編物の組織が密になり、織編物に対する不織布単繊維の貫通が不十分で不織布と織編物との絡合が進まず不離一体化した構造物を作るのが概して困難になる傾向がある。
本発明において用いられる織物は、基本組織として平組織が好ましく用いられる。織物組織としてツイルやサテンを用いても良いが、組織に異方性があるため斜め方向の外力に対して挙動が異なること、また取り扱い上織物密度が低いと目ずれが発生しやすく、したがって平組織が好ましく用いられる。また、編物としては、経編やトリコット編で代表される緯編、レース編およびそれらの編み方を基本とした各種の編物が挙げられる。
本発明においては、このような不織布に弾性樹脂バインダーとして水分散型ポリウレタン液を含浸して、水分散型ポリウレタンが不織布の内部空間に存在する構成としたものである。
本発明に使用するポリウレタンは有機溶剤系ポリウレタンではなく、水分散型ポリウレタンを使用することが重要である。有機溶剤系ポリウレタン液の場合は、凝固の際に湿式凝固することから多孔構造となり、ポリウレタンによる不織布における繊維の交絡点の拘束力は弱くなる。
これに対し、ここでの段階において本発明では、あらかじめ繊維に特定の油剤を付与したものであり、油剤の効果によってポリウレタンの繊維の拘束力をさらに弱めることから、シート状物内でのポリウレタンのランダムな収縮阻害が発生しにくく、ストレッチ性は発現しない。
一方、本発明で用いられる水分散型ポリウレタンの場合は、乾式凝固となるため無孔構造となり、不織布における繊維の交絡点を強く拘束する。本発明は、あらかじめ繊維に油剤を付与したものであり、油剤の効果によってポリウレタンの繊維の拘束力をランダムに緩和することにより、シート状物内でポリウレタンのランダムな収縮阻害が発生して、ストレッチ性が発現するものである。
さらに、本発明は有機溶剤を用いなくてもよい点で環境保全上好ましいものである。
本発明で用いられる水分散型ポリウレタンは、通常、ポリウレタンを水に分散した状態で取り扱われ、ポリウレタンのメーカーからもこの状態で入手することができる。これは、一旦乾燥すると再度水に分散させることが不可能となるためである。
水分散型ポリウレタンは、ポリマージオール、ポリイソシアネート、鎖伸長剤および内部架橋剤を適宜反応させた構造を有するものを用いることができる。
上記のポリマージオールの例としては、例えば、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオールおよびポリカーボネートジオール等が挙げられる。ポリエステルジオールとしては、例えば、ポリヘキサメチレンアジペートやポリネオペンチルアジペート等のポリアジピン酸およびポリカプロラクトン等を用いることができる。また、ポリエーテルジオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールおよびポリ(メチルテトラメチレングリコール)等を挙げることができ、これらを単独あるいは混合して使用することができる。
また、ポリカーボネートジオールとしては、例えば、ヘキサンジオールやネオペンチルグリコール等のグリコールとアルキルカーボネートあるいはホスゲン等を反応させて得られるポリアルキレンカーボネートポリオールを例示することができる。
ポリマージオールは、単独あるいは混合して用いることができるし、重合時に原料を混合することにより得られる共重合ポリマージオールも好適に用いることができる。
上記のポリマージオールの分子量は、数平均分子量で500〜10000が好ましく、より好ましくは700〜5000であり、さらに好ましくは1000〜3000である。
また、上記のポリマージオール1分子あたりの水酸基の数を2以上にすることにより、水分散型ポリウレタンに架橋構造を導入することもできる。
また、必要に応じて、比較的低分子のポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレンプロピレングリコールおよびポリオキシエチレンテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールおよびソルビトール等の低分子量多価アルコール、エチレンジアミン、ジエチレントリアミンおよびトリエチレンテトラミンなどの低分子量アルキレンポリアミンにエチレンオキサイドを単独であるいはエチレンオキサイドとプロピレンオキサイド、およびブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの1種または2種以上を付加した親水成分をポリマージオールと混合して用いることができる。
また、水分散型ポリウレタンを重合する際に用いられるジイソシアネートとしては、従来から知られているものを使用することができ、例として、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3’−ジククロ−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートおよびノルボランジイソシアネートを挙げることができ、これらを単独あるいは混合して用いることができる。
また、水分散型ポリウレタンを重合する際に用いられる鎖伸長剤としては、イソシアネート基と反応しうる活性水素を2個以上含む低分子化合物を使用することができ、例として、ヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、イソホロンジアミン、ピペラジン、およびその誘導体、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、ヘキサメチレンジアミンおよび4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン等のジアミンが挙げられる。
水分散型ポリウレタン液には、必要に応じて、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、シリコーンおよびポリウレタン等の水分散液、染料やカーボンブラック等の顔料、防カビ剤、酸化防止剤や紫外線吸収剤などの耐光剤、難燃剤、浸透剤や滑剤、シリカや酸化チタン等のアンチブロッキング剤、帯電防止剤、抗菌剤、消臭剤、シリコーンオイル等の消泡剤、セルロース等の充填剤、およびポリウレタン凝固調整剤等を添加して用いてもよい。
水分散型ポリウレタン液は、感熱ゲル化性を有することが好ましい。感熱ゲル化性とは、加熱したときに流動性を失いゲル状になる性質をいう。水分散型ポリウレタン液を含浸した後、加熱してゲル化させ、該水分散型ポリウレタン液の流動性を失わせることにより、マイグレーションを抑制することができる。これにより、水分散型ポリウレタンが不織布内に偏在することを抑制し、良好な表面品位や柔軟な風合いを得ることができる。感熱ゲル化性を有することにより、不織布に含浸し加熱乾燥する際のポリウレタンのマイグレーション現象を抑制することができる。
水分散型ポリウレタン液の感熱ゲル化温度は、50〜100℃であることが好ましい。感熱ゲル化温度を100℃以下とすることで、マイグレーション現象を効率良く抑制することができる。また、感熱ゲル化温度を50℃以上とすることで、後述するように水分散型ポリウレタン液を不織布に含浸させる時点で直ちに感熱ゲル化が開始してしまうことを防ぐことができ、またさらに安定した貯蔵性を得ることができる。
水分散型ポリウレタン液は、単独で感熱ゲル化性を有することが好ましいが、水分散型ポリウレタン液に、感熱ゲル化性を付与するまたは感熱ゲル化温度を低下させる目的で、塩化カルシウム、硫酸ナトリウムおよび硫酸カリウム等の無機塩を添加してもよい。
水分散型ポリウレタン液の濃度(水分散型ポリウレタン液に対する水分散型ポリウレタンの含有量)は、水分散型ポリウレタン液の貯蔵安定性と、不織布へ含浸し乾燥する際のマイグレーション現象抑制の観点から、15〜45質量%が好ましい。
水分散型ポリウレタンを凝固させる方法としては、乾熱凝固、湿熱凝固およびそれらの組み合わせ等を採用することができる。
乾熱凝固における乾燥温度は、80〜180℃であることが好ましい。乾熱凝固における乾燥温度を80℃以上、より好ましくは90℃以上とすることにより、乾燥時間を抑制することができる。また、乾熱凝固における乾燥温度を180℃以下、より好ましくは160℃以下とすることにより、ポリウレタンの熱劣化を防ぐことができる。
シート状物における繊維に対する水分散型ポリウレタンの含有量(付着量)は、20〜200質量%であることが好ましい。付着量を20質量%以上、より好ましくは30質量%以上とすることにより、皮革様シート状物の強度を得て、かつ繊維の脱落を防ぐことができる。また、付着量を200質量%以下、より好ましくは180質量%以下とすることにより、皮革様シート状物の風合いが必要以上に硬くなることを防ぎ、目的とする良好な品位の皮革様シート状物を得ることができる。
本発明において、水分散型ポリウレタンは単独で用いても複数種を併用してもよく、また、他のポリマー等を併用してもよい。他のポリマーとしては、例えば、アクリル系やシリコーン系等の水分散性や水溶性のポリマーが挙げられる。
本発明の皮革様シート状物は、例えば、染料、顔料、柔軟剤、風合い調整剤、ピリング防止剤、抗菌剤、消臭剤、撥水剤、耐光剤、および耐候剤等の機能性薬剤を含んでいてもよい。
本発明の皮革様シート状物は、シート状物の表面と水平ないずれかの1方向において、伸長率が15%以上40%以下であることが好ましく、ならびに、伸長回復率が60%以上100%以下であることが好ましい。伸長率を15%以上とすることにより、衣料用途ではきれいなシルエットが表現でき、資材用途では良好な成型性が得られる。また、40%以下とすることで伸長時の良好な品位や良好な成型性が確保できる。更に伸長回復率を60%以上100%以下とすることで良好な形態保持性が得られる。
本発明の皮革様シート状物は、シート状物の表面と水平ないずれか1方向における30秒後の残留ひずみ率をR1とし、1時間後の残留ひずみ率をR2としたとき、これらの差(R1−R2)が2%以上であることが必要であり、差(R1−R2)は好ましくは3%以上である。この条件を満たすことにより、着用時や装用時にしめつけ感がなくストレッチ性に優れた皮革様シート状物が得られる。いずれかの方向とは、シート状物の表面と水平な任意の1方向(基準方向)、あるいはその基準方向と水平面上で直交する(90°の角度をなす)方向、あるいはその基準方向と水平面上で±45°の角度をなす2方向、のいずれか1方向を指す。なお、基準方向と水平面上で±45°の角度をなす2方向について、基準方向から時計回りに45°回転した方向を+45°、反時計回りに45°回転した方向を−45°とする。
次に、本発明の皮革様シート状物の製造方法について説明する。
本発明の皮革様シート状物の製造方法においては、極細繊維発現型繊維を紡糸工程、延伸工程、捲縮工程およびカット工程からなる群から選ばれたいずれか1つ以上の工程で、脂肪族エステル、多価アルコールエステル、エーテルエステル、ポリエーテル、有機リン酸化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の成分とシリコーン系化合物を、質量比で10:90〜90:10の範囲で混合し、水分含有率20質量%以上98質量%以下に希釈した油剤で処理することが特徴である。
本発明では、前記の極細繊維発現型繊維を、前記のように混合した特定の油剤で処理することにより、最終的にストレッチ性に優れた革様シート状物が得られる。
この理由は定かではないが、次のように考えられる。すなわち、脂肪族エステル、多価アルコールエステル、エーテルエステル、ポリエーテルおよび有機リン酸化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の成分と、シリコーン系化合物を混合して付与することにより、極細繊維発現型繊維の表面に、両成分がランダムに分散した膜が形成される。極細繊維発現型繊維の表面に、シリコーン系化合物の膜が形成された部分は、水分散型ポリウレタンとの接着性が低いため、不織布内部に含有する水分散型ポリウレタンが部分的に繊維と接着した構造となり、シート状物内でポリウレタンのランダムな収縮阻害が発生することになり、着用時、装用時のしめつけ感のないストレッチ性が発現すると考えられる。
本発明で用いられる油剤において、シリコーン成分の含有量が10質量%未満あるいは90質量%を超える場合は、本発明の効果は小さい。シリコーン系化合物の含有量は10質量%以上90%質量%以下であり、好ましくは30質量%以上70%質量%以下である。
また、本発明では、前記のように混合した油剤を水分含有率20質量%以上98質量%以下に希釈するものである。水分含有率が20質量%未満の場合、油剤の固形分濃度が高すぎるため、繊維へ均一に分散付与できず、本発明における効果が小さいものとなりやすい。また、水分含有率が98%を超える場合、固形分濃度が低すぎるため、繊維表面に油剤の膜が形成されず、本発明の効果が発現しにくくなる。そのため、繊維上に量成分がランダムに分散した膜を形成させるため、水などで希釈して用いることが好ましく、水分含有率20質量%以上98質量%以下であり、好ましくは30質量%以上90質量%以下である。混合油剤溶液を繊維に付与する方法は、スプレー等で噴霧する方法、および混合油剤溶液の浴中に繊維を含浸搾液する方法等のいずれの方法であってもよい。
本発明で用いられるシリコーン系化合物の好ましい具体例としては、例えば、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、エポキシ変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン、アルキル変性シリコーン、シリコーンポリエーテル共重合体、およびこれらの組み合わせ等が挙げられる。中でもジメチルシリコーンは、繊維を絡合させて不織布を得る際に、繊維同士の抵抗が抑制され、十分に交絡しやすくなり、繊維の切断が抑制されることで充分な強度が得られやすいため好ましく用いられる。
また、本発明で用いられる脂肪族エステル、多価アルコールエステル、エーテルエステル、ポリエーテルおよび有機リン酸化合物の好ましい具体例としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンヒマシ油、ポリオキシアルキレンアルキルアミノエーテルソルビタンモノラウラート、ソルビタントリオラート、グリセリンモノラウラート、ジグリセリンジラウラート、ポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステル、有機脂肪酸塩、有機リン酸塩、ラウリルトリメチルアンモニウムエトサルフェートおよびオクチルジメチルアンモニオアセタート等が挙げられる。中でも有機リン酸化合物は制電性が高いため、繊維が開繊されやすく、不織布を得る際に均一な目付が得られやすいため好ましく用いられる。
本発明では、脂肪族エステル、多価アルコールエステル、エーテルエステル、ポリエーテルおよび有機リン酸化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の成分と、シリコーン系化合物を混合して付与することが重要である。
どちらか一方のみの成分(化合物)である場合、その成分は極細繊維発現型繊維の表面に均一に付与される。それにより、その成分が脂肪族エステル、多価アルコールエステル、エーテルエステル、ポリエーテルおよび有機リン酸化合物からなる群から選ばれ少なくとも1種である場合は、不織布内部に含有される水分散型ポリウレタンと極細繊維発現型繊維は全体的に接着した構造となる。また、一方のみの成分がシリコーン系化合物である場合は、不織布内部に含有される水分散型ポリウレタンと極細繊維発現型繊維は全体的に接着しない構造となる。
どちらの場合においても、シート状物内で水分散型ポリウレタンのランダムな収縮阻害が発生しなくなることにより、本発明で意図するところのストレッチ性は発現しない。
また、脂肪族エステル、多価アルコールエステル、エーテルエステル、ポリエーテルおよび有機リン酸化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の成分と、シリコーン系化合物を、混合せず、それぞれの成分を単独で同時に付与した場合も、両成分がランダムに分散した膜が形成されないため、本発明で意図するところのストレッチ性は発現しない。
本発明で用いられる油剤は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、帯電防止剤、界面活性剤、および希釈剤として鉱物油等を添加してもよい。
本発明において、海島型複合繊維で代表される極細繊維発現型繊維を延伸する場合は、未延伸糸を一旦巻取り後別途延伸を行うか、もしくは未延伸糸を引取りそのまま連続して延伸を行うなど、いずれの方法も採用することができる。延伸は、湿熱または乾熱あるいはその両者によって、1段〜3段延伸する方法で適宜行うことができる。次に、延伸された海島型複合繊維に、好ましくは捲縮加工を施し、所定長にカットして不織布の原綿を得る。捲縮加工やカット加工は通常の方法を用いることができる。
不織布を構成する極細繊維を得る手段として、極細繊維発現型繊維を用いることができる。極細繊維発現型繊維をあらかじめ絡合し不織布とした後で、繊維の極細化を行うことによって、極細繊維が絡合してなる不織布を得ることができる。
極細繊維発現型繊維としては、アルカリ水溶液に対する溶解性の異なる2種類以上の熱可塑性高分子成分を海成分および島成分とし、海成分をアルカリ水溶液を用いて溶解除去することによって島成分を極細繊維とする海島型複合繊維や、2成分の熱可塑性高分子成分を繊維断面を放射状または多層状に交互に配置し、各成分を剥離分割することによって極細繊維に割繊する剥離型複合繊維などを採用することができる。他にも、芯鞘型、サイドバイサイド型、多層型および放射型などの極細繊維発現型繊維を採用することができる。
中でも海島型複合繊維は、海成分を除去することによって島成分間、すなわち繊維束内部の極細繊維間に適度な空隙を付与することができ、かつ1本あたりの複合繊維から特に繊維径の小さな極細繊維を効率良く発現させることができ、シート状物に柔らかな風合いや嵩高性などを付与することができるので好ましく用いられる。
海島型複合繊維には、海島型複合用口金を用い、海成分と島成分の2成分を相互配列して紡糸する高分子相互配列体方式と、海成分と島成分の2成分を混合して紡糸する混合紡糸方式などを用いることができるが、均一な繊度の極細繊維が得られる点で高分子配列体方式による海島型複合繊維が好ましく用いられる。
また、本発明で用いられる海島型複合繊維における海成分と島成分の質量割合は、海成分:島成分=5:95〜80:20の範囲であることが好ましい。海成分の質量割合が5質量%を下回る場合、島成分の極細化が不十分となる。また、海成分の質量割合が80質量%を超える場合、溶出成分の割合が多いため生産性が低くなる。海成分と島成分の質量割合は、より好ましくは、海成分:島成分=10:90〜60:40の範囲である。
本発明におけるアルカリ水溶液に対する溶解性の異なるとは、極細繊維を発現させる条件下で、溶解速度が20倍以上、より好ましくは40倍以上異なることをいう。溶解速度が20倍未満では、極細繊維を発現させる際に溶解性の低い熱可塑性高分子成分の繊度を制御することが困難になる。
アルカリ水溶液に対する溶解速度は、JIS K6911法(1995)の耐薬品性試験(試験液:水酸化ナトリウム10%)に準じて処理時間を1時間として得た質量比より算出することができる。
アルカリ水溶液に対する溶解性の高い海島型複合繊維の海成分としては、アルカリ水溶液に対する溶解速度と紡糸安定性の観点から、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステルに5−スルホイソフタル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ビスフェノールA化合物、イソフタル酸、アジピン酸、ドデカジオン酸、およびシクロヘキシルカルボン酸等を5〜12mol%共重合した共重合ポリエステルや、ポリ乳酸などを用いることができる。特に、耐熱性と弱アルカリ水溶液への溶解性の観点から、5−スルホイソフタル酸ナトリウムを5〜12mol%共重合したポリエチレンテレフタレート共重合体やポリ乳酸を用いることが好ましい。また、これらの共重合体は、2元のみならず3元以上の多元共重合体であってもよい。
得られた原綿を、クロスラッパー等により繊維ウエブとし、次いで繊維を絡合して不織布とする。繊維を絡合させ不織布を得る方法としては、ニードルパンチやウォータージェットパンチ等の通常の方法を用いることができる。
前記のようにして得られた不織布には、繊維の緻密感向上のために、温水やスチームによって収縮処理を施すことができる。
水分散型ポリウレタン液を、前記のようにして得られた不織布に付与するにあたっては、不織布に水分散型ポリウレタン水分散液を含浸し、または付与し乾熱凝固する方法、不織布に水分散型ポリウレタン水分散液を含浸後、湿熱凝固して加熱乾燥する方法、熱水中で湿式凝固して加熱乾燥する方法およびそれらの組み合わせがある。
また、乾燥温度は、低すぎると乾燥時間が長時間となり、高すぎると水分散型ポリウレタンの熱劣化の原因となる可能性があることから、80℃以上180℃以下が好ましい。乾燥温度は、より好ましくは90℃以上160℃以下である。
本発明で使用される水分散型ポリウレタン液には、貯蔵安定性や製膜性向上のために、水溶性有機溶剤を水分散液に対して0質量%以上40質量%以下含有させることができるが、製膜時の加熱による大気中への有機溶剤の放出や最終製品への有機溶剤の残留等の懸念から、有機溶剤は0質量%以上1質量%以下含有していることが好ましい。
本発明の皮革様シート状物の製造方法においては、極細繊維発現型繊維からなるシート状物に水分散型ポリウレタン液を付与した後、アルカリ水溶液で処理することにより極細繊維を発現させてもよい。
アルカリ水溶液は、例えば、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの水溶液、およびアンモニア塩等を用いることができる。
アルカリ水溶液の濃度は、極細繊維を発現させる濃度であり、0 .05mol/L以上10mol/L以下であることが好ましい。
アルカリ水溶液での処理は、水分散型ポリウレタン付与後の極細繊維発現型繊維からなるシート状物をアルカリ水溶液に浸漬し、窄液を行うものであり、剥離型複合繊維の場合は、アルカリ水溶液処理と揉み作用等の物理力で分割し、海島型複合繊維の場合は、アルカリ水に溶解する海成分を溶出して極細繊維を発生させるものであることから、例えば、液流染色機や精錬装置等、さらにはそれらの組み合わせを用いての処理が挙げられる。
液流染色機を用いた処理における温度と時間は、それぞれ50℃以上140℃以下、5分以上90分以下であることが好ましい。
極細繊維の発生を効率化する目的で、適宜加熱処理、スチーム処理および界面活性剤等の浸透剤を添加しての処理を行ってもよく、さらにはpH3以下の酸性水溶液による処理をあらかじめ行った後に、アルカリ水溶液で処理してもよい。
本発明の皮革様シート状物は、少なくとも片面に極細繊維の立毛を有している立毛調の皮革様シート状物とすることができる。
本発明の皮革様シート状物の表面に立毛を形成するための起毛処理は、サンドペーパーやロールサンダーなどを用いて、研削する方法などにより施すことができる。起毛処理の前に、皮革様シート状物にシリコーンエマルジョンなどの滑剤を付与してもよい。
また、上記の起毛処理の前に帯電防止剤を付与することは、研削によって皮革様シート状物から発生した研削粉がサンドペーパー上に堆積しにくくなる傾向にあり好ましい態様である。
また、皮革様シート状物は、起毛処理を行う前に、シート厚み方向に半裁ないしは数枚に分割されて得られるものでもよい。
本発明の皮革様シート状物は、染色されたものでもよい。染色方法は、皮革様シート状物を染色すると同時に揉み効果を与えてシート状物を柔軟化することができることから、液流染色機を用いることが好ましい。液流染色機は、通常の液流染色機を使用することができる。
染色温度は、高すぎると水分散型ポリウレタンが劣化する場合があり、逆に、染色温度が低すぎると繊維への染着が不十分となるため、繊維の種類により変更することがよく、一般に80℃以上150℃以下であることが好ましく、より好ましくは110℃以上130℃以下である。
染料は、不織布を構成する極細繊維にあわせて選択することができるが、例えば、ポリエステル系極細繊維であれば分散染料が用いられ、ポリアミド系極細繊維であれば酸性染料や含金染料のような染料、およびそれらを組み合わせた染料を用いることができる。分散染料で染色した場合は、染色後に還元洗浄を行ってもよい。
また、染色の均一性や再現性を向上させる目的で、染色時に染色助剤を使用することができる。さらに、本発明の皮革様シート状物には、シリコーン等の柔軟剤、帯電防止剤、撥水剤、難燃剤、および耐光剤等の仕上げ剤処理を施してもよく、仕上げ処理は染色後でも染色と同浴でもよい。
本発明の皮革様シート状物は、家具、椅子および壁材や、自動車、電車および航空機などの車輛室内における座席や、天井や内装などの表皮材として非常に優美な外観を有する内装材や、シャツやジャケットなどの衣料や、カジュアルシューズ、スポーツシューズ、紳士靴および婦人靴等の靴のアッパーやトリム等、鞄、ベルト、財布等およびそれらの一部に使用した衣料用資材、ワイピングクロス、および研磨布等の工業用資材として好適に用いることができる。
[評価方法]
(1)平均単繊維直径
不織布表面または皮革様シート状物表面を走査型電子顕微鏡(SEM キーエンス社製VE−7800型)にて倍率2000倍で撮影し、得られた写真から円形または円形に近い楕円形の繊維をランダムに100本選び、繊維径を実測する。100本の繊維径の平均値を計算することにより、平均単繊維直径を算出した。
(2)繊維直径CV
上記(1)により繊維径を測定し、繊維束を構成する繊維の繊維直径標準偏差を束内平均繊維直径で割った値を百分率(%)で、繊維直径CVを表した。5つの束状繊維について、同様の測定を行い、5つの平均値を繊維直径CVとした。異形断面の場合の繊維直径CVは異形断面の外周円を元に算出する。
(3)ストレッチ性
ストレッチ性の評価は、残留ひずみ率、伸長率および伸長回復率により行った。皮革様シート状物の表面と水平な任意の1方向と、その方向と45°、90°および135°の角度をなす3方向の、計4方向について、残留ひずみ率、伸長率および伸長回復率を測定した。
・残留ひずみ
JIS L 1096(1999) 8.14.2 B−1法(定荷重法)にしたがって、皮革様シート状物の残留ひずみ率を測定した。また、つかみ間隔は50cmとし、荷重を取り除いた後、30秒間放置後の残留ひずみ率をR1とし、1時間放置後の残留ひずみ率をR2とした。
・伸長率
JIS L 1096(1999) 8.14.1 B法(定荷重法)において、皮革様シート状物の伸長率を測定した。また、つかみ間隔は50cmとした。
・伸長回復率
JIS L 1096(1999) 8.14.2 B−1法(定荷重法)において、皮革様シート状物の伸長回復率を測定した。また、つかみ間隔は50cmとし、荷重を取り除いた後の放置時間は1時間とした。
<実施例1>
島成分としてポリエチレンテレフタレートを用い、また海成分として5−スルホイソフタル酸ナトリウムを8mol%共重合したポリエチレンテレフタレートを用い、島数が36島の海島型複合用口金を用いて、島/海質量比率60/40で溶融紡糸した繊維を、ローラープレート方式で通常の条件により延伸し捲縮加工後、得られた繊維に、ジメチルシリコーンとリン酸エステルナトリウム塩を質量比率50:50で混合し、水分含有率を50質量%に希釈した油剤を付与した。繊維に対する油剤付与量は、0.4質量%であった。その後、油剤が付与された繊維を51mmにカットし、平均単繊維直径26μmの海島型複合繊維の原綿を得た。
この海島型複合繊維の原綿を用いて、カードおよびクロスラッパー工程を経て積層繊維ウエブを形成し、600本/cmのパンチ本数でニードルパンチした後に、3000本/cmのパンチ本数でニードルパンチを施して、シート状物を得た。
このシート状物を96℃の温度の熱水で処理し収縮させた後、乾燥温度110℃で5分間熱風乾燥した。次いで、ポリウレタン固形分濃度が10質量%の水分散型ポリウレタン液(エーテル系)を含浸し、乾燥温度120℃で10分熱風乾燥することにより、シート状物の島成分の質量に対するポリウレタン質量が47質量%となるように水分散型ポリウレタンを付与したシート状物を得た。
次に、このようにして得られたシート状物を、80℃の温度に加熱された濃度15g/Lの水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して30分間処理を行い、海島型繊維の海成分を除去し、極細繊維と水分散型ポリウレタンからなる皮革様シート状物を得た。得られた皮革様シート状物の表面の走査型電子顕微鏡(SEM)観察により、平均単繊維直径は2.1μmであり、繊維直径CVは7.5%であることを確認した。
そして、皮革様シート状物を厚さ方向に半裁し、半裁面をサンドペーパー番手が240番のエンドレスサンドペーパーを用いた研削により立毛面を形成した。
このようして得られた立毛調の皮革様シート状物を液流染色機を用いて、130℃の温度の条件下で、収縮処理と染色を同時に行った後に、乾燥機で乾燥を行い、皮革様シート状物を得た。
この皮革様シート状物について、シート状物の表面と水平な基準となる方向における残留ひずみ率R1とR2の差は3.5%であり、良好なストレッチ性があった。また、伸長率と伸長回復率は良好な結果であった。結果を表1、表2および表3に示す。
<実施例2>
島成分としてポリエチレンテレフタレートを用い、また海成分として5−スルホイソフタル酸ナトリウムを8mol%共重合したポリエチレンテレフタレートを用い、島数が16島の海島型複合用口金を用いて、島/海質量比率75/25で溶融紡糸した後、得られた繊維に、メチルフェニルシリコーンとメチルホスフェート塩を質量比率25:75で混合し、水分含有率96質量%に希釈した油剤を付与した。繊維に対する油剤付与量は2.4質量%であった。その後、油剤処理された繊維をローラープレート方式で通常の条件により延伸し捲縮加工した後、51mmにカットし、平均単繊維直径14μmの海島型複合繊維の原綿を得た。
この海島型複合繊維の原綿を用いて、カードおよびクロスラッパー工程を経て積層繊維ウエブを形成し、300本/cmのパンチ本数でニードルパンチした後に、3400本/cmのパンチ本数でニードルパンチを施して、シート状物を得た。
この状物シートを96℃の温度の熱水で処理し収縮させた後、乾燥温度110℃で5分間熱風乾燥した。次いで、ポリウレタン固形分濃度が10質量%の水分散型ポリウレタン液(エーテル系)を含浸し、乾燥温度120℃で10分間熱風乾燥することにより、シート状物の島成分の質量に対するポリウレタン質量が43質量%となるように水分散型ポリウレタンを付与したシート状物を得た。
次に、このシート状物を80℃の温度に加熱した濃度15g/Lの水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して30分間処理を行い、海島型繊維の海成分を除去し、極細繊維とポリウレタンからなる皮革様シート状物を得た。得られた皮革様シート状物表面の走査型電子顕微鏡(SEM)観察により、平均単繊維直径は2.3μmであり、繊維直径CVは7.5%であることを確認した。
そして、皮革様シート状物を厚さ方向に半裁し、半裁面をサンドペーパー番手が240番のエンドレスサンドペーパーを用いた研削により立毛面を形成した。
このようにして得られた立毛調の皮革様シート状物を液流染色機を用いて、130℃の温度の条件下で、収縮処理と染色を同時に行った後に、乾燥機で乾燥を行い、皮革様シート状物を得た。
この皮革様シート状物について、シート状物の表面と水平な基準となる方向と水平面上で直交する(90°の角度をなす)方向における残留ひずみ率R1とR2の差は2.4%であり、良好なストレッチ性があった。また、伸長率と伸長回復率は、良好な結果であった。結果を表1、表2および表3に示す。
<実施例3>
島成分としてポリエチレンテレフタレートを用い、また海成分として5−スルホイソフタル酸ナトリウムを8mol%共重合したポリエチレンテレフタレートを用い、島数が36島の海島型複合用口金を用いて、島/海質量比率60/40で溶融紡糸し、繊維をローラープレート方式で通常の条件により延伸した。得られた繊維に、エポキシ変性シリコーンとフェニルホスフェート塩を質量比率75:25で混合し、水分含有率22質量%に希釈した油剤を付与した。繊維に対する油剤付与量は、4.7質量%であった。その後、油剤が付与された繊維を捲縮加工後、51mmにカットし、平均単繊維直径26μmの海島型複合繊維の原綿を得た。
この海島型複合繊維の原綿を用いて、カードとクロスラッパー工程を経て積層繊維ウエブを形成し、これに600本/cmのパンチ本数でニードルパンチを施した後に、2900本/cmのパンチ本数でニードルパンチを施して、シート状物を得た。
このシート状物を96℃の温度の熱水で処理し収縮させた後、乾燥温度110℃で5分間熱風乾燥した。
次いで、得られたシート状物を、80℃の温度に加熱した濃度15g/Lの水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して20分間処理を行い、海島型繊維の海成分を除去し、極細繊維からなる脱海シート状物を得た。得られたシート状物表面の走査型電子顕微鏡(SEM)観察により、平均単繊維直径は2.1μmであり、繊維直径CVは7.5%であることを確認した。
この極細繊維からなるシート状物に、水分散型ポリウレタン液を含浸し、乾燥温度120℃の温度で10分熱風乾燥することにより、シート状物の島成分の質量に対するポリウレタン質量が25質量%となるように水分散型ポリウレタンを付与した皮革様シート状物を得た。
そして、得られた皮革様シート状物を厚さ方向に半裁し、半裁面をサンドペーパー番手が240番のエンドレスサンドペーパーを用いた研削により立毛面を形成した。
このようして得られた立毛調の皮革様シート状物を、液流染色機を用いて、130℃の温度の条件下で、収縮処理と染色を同時に行った後に、乾燥機で乾燥を行い、皮革様シート状物を得た。
この皮革様シート状物について、シート状物の表面と水平な基準となる方向と+45°の角度をなす方向における残留ひずみ率R1とR2の差は5.0%であり、良好なストレッチ性があった。また、伸長率と伸長回復率は、良好な結果であった。結果を表1、表2および表3に示す。
<比較例1>
ジメチルシリコーンとリン酸エステルナトリウム塩を質量比率5:95で混合し、水分含有率40質量%に希釈した油剤を1.0質量%付与したこと以外は、実施例1と同じ処理を行い、皮革様シート状物を得た。この皮革様シート状物について、いずれの方向においても残留ひずみ率R1とR2の差は、2%に満たないものであった。また、得られた皮革様シート状物はストレッチ性のないものであった。結果を表1、表2および表3に示す。
<比較例2>
ジメチルシリコーンとリン酸エステルナトリウム塩を質量比率95:5で混合し、水分含有率60質量%に希釈した油剤を3.0質量%付与したこと以外は、実施例1と同じ処理を行い、皮革様シート状物を得た。この皮革様シート状物について、いずれの方向においても残留ひずみ率R1とR2の差は、2%に満たないものであった。また、得られた皮革様シート状物はストレッチ性のないものであった。結果を表1、表2および表3に示す。
<比較例3>
ジメチルシリコーンとリン酸エステルナトリウム塩を質量比率50:50で混合し、水分含有率4質量%に希釈した油剤を付与したこと以外は、実施例1と同じ処理を行い、皮革様シート状物を得た。この皮革様シート状物について、いずれの方向においても残留ひずみ率R1とR2の差は、2%に満たないものであった。また、得られた皮革様シート状物はストレッチ性のないものであった。結果を表1、表2および表3に示す。
<比較例4>
ジメチルシリコーンとリン酸エステルナトリウム塩を質量比率50:50で混合し、水分含有率99.5質量%に希釈した油剤を付与したこと以外は、実施例1と同じ処理を行い、皮革様シート状物を得た。この皮革様シート状物について、いずれの方向においても残留ひずみ率R1とR2の差は、2%に満たないものであった。また、得られた皮革様シート状物はストレッチ性のないものであった。結果を表1、表2および表3に示す。
<比較例5>
ジメチルシリコーンのみを、水分含有率40質量%に希釈した油剤を1.0質量%付与したこと以外は、実施例1と同じ処理を行い、皮革様シート状物を得た。この皮革様シート状物について、いずれの方向においても残留ひずみ率R1とR2の差は、2%に満たないものであった。また、得られた皮革様シート状物はストレッチ性のないものであった。結果を表1、表2および表3に示す。
<比較例6>
リン酸エステルナトリウム塩のみを、水分含有率40質量%に希釈した油剤を1.0質量%付与したこと以外は、実施例1と同じ処理を行い、皮革様シート状物を得た。この皮革様シート状物について、いずれの方向においても残留ひずみ率R1とR2の差は、2%に満たないものであった。また、得られた皮革様シート状物はストレッチ性のないものであった。結果を表1、表2および表3に示す。
<比較例7>
ポリウレタン濃度13質量%のN,N−ジメチルホルムアミド溶液を含浸し、水中にて凝固し、水洗し、乾燥することにより、シート状物の島成分の質量に対するポリウレタン質量が47質量%となるように水分散型ポリウレタンを付与したこと以外は、実施例1と同じ処理を行い、皮革様シート状物を得た。この皮革様シート状物について、いずれの方向においても残留ひずみ率R1とR2の差は、2%に満たないものであった。また、得られた皮革様シート状物はストレッチ性のないものであった。結果を表1、表2および表3に示す。
Figure 2011190560
Figure 2011190560
Figure 2011190560
本発明のシート状物は、ストレッチ性に優れているので、家具や椅子の表皮材や壁材に、さらには自動車、電車、航空機などの車輛室内における座席や天井などの表皮材に、非常に優美な外観を有する内装材として好適に用いることができる。さらにはシャツ、ジャケット、鞄、ベルト、財布等およびそれらの一部に使用した衣料用資材、カジュアルシューズ、スポーツシューズ、紳士靴、婦人靴等の靴のアッパー、およびトリム等として好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. 平均単繊維直径が0.3μm以上7μm以下の極細繊維からなる不織布と、その内部に水分散型ポリウレタンを含有する皮革様シート状物であって、シート状物の表面と水平ないずれかの1方向における30秒後の残留ひずみ率をR1とし、1時間後の残留ひずみ率をR2としたとき、これらの差(R1−R2)が2%以上であることを特徴とする皮革様シート状物。
  2. 極細繊維発現型繊維を紡糸する工程、該極細繊維発現型繊維を絡合させて不織布とする工程、該不織布に水分散型ポリウレタン液を含浸、凝固させて、水分散型ポリウレタンを付与する工程、および該極細繊維発生型繊維から極細繊維を発現させる工程を含み、かつ該極細繊維発現型繊維が、紡糸工程、延伸工程、捲縮工程およびカット工程からなる群から選ばれたいずれか1つ以上の工程で、脂肪族エステル、多価アルコールエステル、エーテルエステル、ポリエーテルおよび有機リン酸化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の成分とシリコーン系化合物を、質量比で10:90〜90:10の範囲で混合し、水分含有率20質量%以上98質量%以下に希釈した油剤で処理されることを特徴とする請求項1記載の皮革様シート状物の製造方法。
  3. 油剤の極細繊維発現型繊維への付与量が、該極細繊維発現型繊維の質量に対して0.2〜5質量%であることを特徴とする請求項2記載の皮革様シート状物の製造方法。
  4. 極細繊維発現型繊維が海島型複合繊維であることを特徴とする請求項2または3記載の皮革様シート状物の製造方法。
  5. 不織布が、短繊維不織布であることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の皮革様シート状物の製造方法。
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