JP2011179127A - シート状物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】外観と風合いに優れたシート状物の製造方法の提供。
【解決手段】平均繊維径0.3〜7μmの極細繊維と、高分子弾性体と、織編物とを含んでなる(i)〜(iii)の工程からなる。(i)織編物に水溶性樹脂を付与する工程、(ii)得られた織編物と、溶剤に対する溶解性の異なる2種類以上の高分子物質からなる極細繊維発生型繊維とを絡合一体化させてシートを作製する工程、(iii)前記シートを溶剤で処理して平均繊維径が0.3〜7μmの極細繊維を発現させた後、該シートにポリウレタンを主成分とする高分子弾性体の溶剤液を含浸し固化して、ポリウレタンを主成分とする高分子弾性体を付与する工程、または、前記シートにポリウレタンを主成分とする高分子弾性体の溶剤液を含浸し固化して、ポリウレタンを主成分とする高分子弾性体を付与した後、該シートを溶剤で処理して平均繊維径0.3〜7μmの極細繊維を発現せしめる工程
【選択図】なし

Description

本発明は、シート状物、具体的には皮革様シート状物の製造方法に関するものである。
主として極細繊維と高分子弾性体とからなるシートは、天然皮革にない優れた特徴を有しており、衣料、椅子張りおよび自動車内装材用途等にその使用分野が年々広がってきた。そして最近は、衣料用途でのアウター向け、自動車シート向けおよびソファー向け等に、高強力化や高寸法安定性が望まれてきた。
これに対し、上記のシートの裏面に織編物等の補強材を接着剤等により張り合わせる方法や、予め極細繊維と織編物とを絡合させることにより両者を絡合一体化し、高強力化および高寸法安定化を図るもの(特許文献1参照。)など、種々の検討がなされてきた。しかしながら、前者の方法ではシートが接着剤により強固に固定されるため、シートの風合いが損なわれるものであった。一方、特許文献1で提案のような後者の方法では、接着剤等を使用しないため、前者の方法に比べ、風合いの低下を抑えながら高強力化と高寸法安定性を達成している。しかしながら、織編物等の補強材の無いシートにくらべ、風合いは劣るものとなり、さらなる柔軟化が望まれているのが現状である。
このような問題に対し、さらなる柔軟化の検討がなされている。例えば、極細繊維発生型繊維からなる繊維ウエブと極細繊維発生型繊維からなる織編物とを絡合させることにより一体化し、これに高分子弾性体を付与した後に、繊維ウエブと織編物を構成する極細繊維発生型繊維から共に極細繊維を発現させる方法が提案されている(特許文献2参照。)。この方法では、織編物を構成する繊維が極細繊維となり、風合いが柔軟なシートが得られるものの、通常の繊維糸条からなる織編物を挿入したものより、強力と寸法安定性は低下してしまうという課題がある。また、織編物に高分子弾性体が直接接着していないため、さらに強力と寸法安定性は低下すると考えられる。
このように、優れた風合いと高強力および優れた寸法安定性を両立させたシートは得られていないのが現状である。
特開昭62−78281号公報 特開2005−330595号公報
そこで本発明の目的は、高強力と高形態保持性を有するシート状物において、柔軟な優れた風合いのシート状物の製造方法を提供することにある。
本発明のシート状物の製造方法は、平均繊維径0.3〜7μmの極細繊維と、高分子弾性体と、織編物とを含んでなるシート状物の製造方法であって、次の(i)〜(iii)の工程をこの順で含むシート状物の製造方法である。
(i)織編物に水溶性樹脂を付与する工程
(ii)前記(i)の工程で得られた織編物と、溶剤に対する溶解性の異なる2種類以上の高分子物質からなる極細繊維発生型繊維とを絡合一体化させてシートを作製する工程
(iii)前記シートを溶剤で処理して平均繊維径が0.3〜7μmの極細繊維を発現させた後、該シートにポリウレタンを主成分とする高分子弾性体の溶剤液を含浸し固化して、ポリウレタンを主成分とする高分子弾性体を付与する工程、または、前記シートにポリウレタンを主成分とする高分子弾性体の溶剤液を含浸し固化して、ポリウレタンを主成分とする高分子弾性体を付与した後、該シートを溶剤で処理して平均繊維径0.3〜7μmの極細繊維を発現せしめる工程。
本発明のシート状物の製造方法の好ましい態様によれば、前記の織編物は、固有粘度に差のある2種類以上のポリエチレンテレフタレート系重合体が繊維長さ方向に沿ってサイドバイサイド型に貼り合わされた複合繊維および/または固有粘度に差のある2種類以上のポリエチレンテレフタレート系重合体が偏心した芯鞘構造を形成している偏心芯鞘複合繊維からなる糸条を含む織編物である。
本発明によれば、実使用でかかる力に耐えうる高強力と、長期間使用しても形態が変化しない高形態保持性を有するシート状物において、手持ち感や触感が良好である柔軟な風合いのシート状物を得ることができる。
本発明のシート状物の製造方法は、平均繊維径0.3〜7μmの極細繊維と、高分子弾性体と、織編物とを含んでなるシート状物の製造方法であって、次の(i)〜(iii)の工程をこの順で含むシート状物の製造方法である。
(i)織編物に水溶性樹脂を付与する工程、
(ii)得られた織編物と、溶剤に対する溶解性の異なる2種類以上の高分子物質からなる極細繊維発生型繊維とを絡合させてシートを作製する工程、および
(iii)前記シートを溶剤で処理して平均繊維径が0.3〜7μmの極細繊維を発現させた後、該シートにポリウレタンを主成分とする高分子弾性体の溶剤液を含浸し固化して、ポリウレタンを主成分とする高分子弾性体を付与する工程、または、前記シートにポリウレタンを主成分とする高分子弾性体の溶剤液を含浸し固化して、ポリウレタンを主成分とする高分子弾性体を付与した後、該シートを溶剤で処理して平均繊維径0.3〜7μmの極細繊維を発現せしめる工程。
本発明のシート状物の製造方法においては、まず、織編物に水溶性樹脂を付与することが重要である。
ここで、本発明で用いられる織編物において、後の工程でニードルパンチにより極細繊維発生型繊維からなる不織布と、織編物とを絡合一体化する際、織編物の糸種によっては、針によって切断されてシート状物の強力が低下することがあり、これを抑制する手段としては、織編物を構成する糸条の糸種は撚糸であることが好ましい。
織編物を構成する撚糸の撚数としては、撚数が500T/m未満では、糸を構成する単糸同士の絞まりが不十分であるため、ニードルに引っかかり損傷しやすい。また、撚数が多すぎても繊維が硬くなりすぎ、製品風合柔軟化の点から好ましくない。そのため、撚糸の撚数は500T/m以上4500T/m以下であることが好ましく、より好ましくは1000T/m以上4000T/m以下であり、さらに好ましくは1500T/m以上4000T/m以下であり、最も好ましくは2000T/m以上4000T/m以下である。
本発明で用いられる織編物は、上記撚数の撚糸(強撚糸)を少なくとも一部に用いたものが好ましく、特に好ましくは、高強力を発現する観点から、すべてに強撚糸を使用したものである。
また、織編物を構成する糸条の繊度(マルチフィラメントの場合は総繊度)としては、繊度が、200dtex以上では織編物の目付が大きくなり、そのためシート状物の目付が大きくなりすぎ、それによって織編物の剛性が高くなるため、シート状物として満足するほどの柔軟性を得ることが困難となる。織編物を構成する糸条の繊度は、剛性および目付等の観点から、好ましくは30dtex以上150dtex以下であり、より好ましくは50dtex以上130dtex以下である。
また、本発明で用いられる織編物を構成する繊維の平均単繊維繊度は、1dtex以上10dtex以下であってもよいし、0.001dtex以上1dtex以下の極細繊維であってもよい。
織編物を構成する繊維は、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、またはポリプロピレン、またはそれらの共重合体類などからなる合成繊維が好適に用いられる。中でも、ポリエステル、ポリアミドおよびそれらの共重合体類からなる合成繊維を単独でまたは複合もしくは混合して用いることが好ましい。
また、織編物を構成する糸条としては、フィラメントヤーン、紡績糸、およびフィラメントと短繊維の混紡糸などを用いることができる。
また、本発明のシート状物の製造方法により得られるシート状物にストレッチ性を付与する場合は、2種類以上のポリマーがサイドバイサイド型または偏心芯鞘型に複合された複合繊維(以下、「サイドバイサイド型等複合繊維」と記載することがある。)を含んでなる織編物を用いることができる。例えば、固有粘度(IV)差のある2種類以上のポリマーからなるサイドバイサイド型等複合繊維においては、延伸時の高粘度側への応力集中により、2成分間で異なった内部歪みが生じる。この内部歪みのため、延伸後の弾性回復率差および熱処理工程での熱収縮差により高粘度側が大きく収縮し、単繊維内で歪みが生じて3次元コイル型の捲縮を発現する。この3次元コイル型の捲縮により、シート状物としてのストレッチ性が発現する。また、織編物の強い収縮力により、シート状物の表面は繊維密度が高くなり、緻密で高級感のある品位と良好なタッチを得ることができる。
サイドバイサイド型等複合繊維を構成するポリマーの組み合わせとしては、固有粘度差のある2種類以上のポリエチレンテレフタレート(PET)系重合体の組み合わせが好ましい。例えば、低温から収縮し捲縮を発現し易いサイドバイサイド型等複合繊維を用いた場合には、捲縮の発現するタイミングを制御することが難しく、シート状物内に組み込んだ際にそのストレッチ性を十分に発揮できないこともあるが、PET系重合体を用いたサイドバイサイド型等複合繊維は比較的高温で捲縮が発現するため、捲縮の発現するタイミングを制御し易く、シート状物に組み込んだ際にもそのストレッチ性を十分に発揮させることができる。
PET系重合体は、テレフタル酸またはその誘導体と、エチレングリコールまたはその誘導体が共重合してなる構造を主成分とする構造をもつ重合体であり、かかる主成分はポリエチレンテレフタレート系重合体に対して50重量%以上であることが好ましい。また、PET系重合体は、他のエステル結合の形成が可能な共重合成分を含むものであってもよい。共重合可能な化合物としては、例えば、イソフタル酸、コハク酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、ダイマ酸、セバシン酸および5−イソフタル酸ナトリウムなどのジカルボン酸類と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールなどのジオール類を挙げることができる。
PET系重合体の固有粘度は、重合の時間、温度および触媒量や共重合成分を適宜調整することにより、所望の粘度とすることができる。
サイドバイサイド型等複合繊維を形成する2種類以上のポリマーのうち、固有粘度が最も高いものと固有粘度が最も低いものとの固有粘度の差について、例えば2種類のポリマーからなる場合には当該2種類のポリマーの固有粘度差は、シート状物としての優れたストレッチ性を得る上で、0.2以上が好ましく、より好ましくは0.25以上である。この固有粘度差が大きくなると、より高いストレッチ性が得られる。
2種類のポリマーからなる場合の高固有粘度成分と低固有粘度成分との複合比率は、製糸性、繊維長さ方向のコイル寸法の均質性および後述する中空構造の形成の点で、高粘度成分:低粘度成分の質量比で75:25〜35:65であることが好ましく、より好ましくは65:35〜45:55である。
サイドバイサイド型または偏心芯鞘型の複合繊維を含んでなる糸条にかかる撚係数は、下式による撚係数Kの定義で5000〜25000であることが好ましい。撚係数を5000以上、より好ましくは8000以上とすることにより、後の加工で極細繊維発現型繊維と絡合させてシートを作製するときに糸条が損傷することを防ぐことができ、撚係数を25000以下、より好ましくは20000以下とすることにより、十分なストレッチ性を得ることができる。
上記の撚係数Kは、次式により得られる。
K=T×D0.5
ここで、K、TおよびDは、次のとおりである。
K:撚係数
T:糸長1m当たりの撚数(回)
D:糸の繊度(dtex)。
サイドバイサイド型等の複合繊維は、2種以上のポリマーを口金によってサイドバイサイド型または偏心芯鞘型に合流させ、吐出孔から吐出させ冷却固化し油剤を付与した後、一旦巻き取ってから延伸や延伸仮撚加工を行う2工程法によって製造してもよいし、紡糸引取り後、一旦巻き取ることなくそのまま延伸する直接紡糸延伸法によって製造してもよい。
本発明のシート状物の製造方法において、シート状物にストレッチ性を付与する場合における織編物は、全てが上記したようなサイドバイサイド型や芯鞘構造の複合繊維からなるものであることが好ましいが、本発明の効果が損なわれない範囲で他の繊維を含んでいてもよい。例えば、上記した複合繊維を緯糸にのみまたは経糸にのみ使用して、ヨコ方向またはタテ方向にのみストレッチ性を付与することも可能である。
また、サイドバイサイド型等の複合繊維を含んでなる糸条は、シート状物内で糸条内部に空洞を有する構造(以下、中空構造ということがある。)のものであることが好ましい。糸条内部の中空構造とは、糸条の中心部には、糸条を構成している複合繊維が存在しない構造のことである。また、糸条内部の空洞には高分子弾性体等が存在していてもよい。糸条が中空構造を有することにより、シート状物において優れたストレッチ性が発現し、更にはシート状物に膨らみとシート状物内部に空隙を与え、これにより柔軟な風合や適度な反発力や充実した手持ち感が得られる。
サイドバイサイド型等の複合繊維を含んでなる糸条の中空構造は、後述するように、織編物を極細繊維発現型繊維と絡合させてシート化した後に、110℃以上の温度条件下で揉んで収縮させることにより得ることができる。
本発明で用いられる織物としては、平織、綾織、朱子織およびそれらの織組織を基本とした各種織物などが挙げられ、また編物としては、経編、トリコット編みで代表される緯編、レース編みおよびそれらの編組織を基本とした各種編物のいずれも採用することができる。その中でも、加工性の観点から織物が好ましく、特にコストの面で平織織物が好ましく用いられる。また、織物の織密度は、糸条の総繊度や、後述する不織布と織編物を絡合させる設備や条件により適宜設定することができる。
本発明では、このような織編物に水溶性樹脂を付与することが重要である。織編物に水溶性樹脂を付与することにより、織編物を構成する糸条の表面が水溶性樹脂により保護され、織編物を構成する糸条の表面において、高分子弾性体と直接接合している箇所が連続的ではなく断続的に存在することとなり、接着面積を適度に調整することができる。その結果、適度な接着により強力と寸法安定性を有しながらも、柔軟な風合いのシート状物を得ることができる。また、サイドバイサイド型複合繊維からなる織編物を用いた場合は、高いストレッチ性を有するシート状物が得られる。
本発明で用いられる水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、糖類および澱粉などを用いられる。その中でも、鹸化度80%以上のポリビニルアルコールが好ましく用いられる。
織編物に水溶性樹脂を付与する方法としては、水溶性樹脂の水溶液を織編物に含浸し、乾燥する方法などが挙げられる。サイドバイサイド型複合繊維からなる織編物を用いた場合は、乾燥温度や乾燥時間等の乾燥条件としては、サイドバイサイド型複合繊維の捲縮の発現を抑える上で、織編物自体の温度を110℃以下に抑えるようにすることが好ましい。
水溶性樹脂の付与量は、織編物に対し1〜30質量%であることが好ましい。水溶性樹脂の付与量を1質量%以上とすることにより、良好な風合いが得られ、さらにサイドバイサイド型複合繊維からなる織編物を用いた場合には良好なストレッチ性が得られる。また、水溶性樹脂の付与量を30質量%以下とすることにより、加工性が良く、高強力で高寸法安定性に優れたシート状物が得られる。水溶性樹脂の付与量は、より好ましくは5%以上25%以下であり、特に好ましくは10%以上20%以下である。
織編物に付与された水溶性樹脂は、後述する高分子弾性体の付与の後に、熱水等で除去することが好ましい態様である。
次いで、前記の織編物と、溶剤に対する溶解性の異なる2種類以上の高分子物質からなる極細繊維発生型繊維とを絡合一体化させてシートを作製する。
本発明のシート状物の製造方法で得られるシート状物を構成する極細繊維は、溶剤に対する溶解性の異なる2種類以上の高分子物質からなる極細繊維発現型繊維を用いて得ることができる。極細繊維発現型繊維と織編物とをあらかじめ絡合一体化させた後に、溶剤で処理して極細繊維を発現させることによって、極細繊維を傷めることなく極細繊維と織編物とが絡合一体化してなるシートを得ることができる。
極細繊維発現型繊維としては、溶剤に対する溶解性の異なる2成分の熱可塑性樹脂を海成分および島成分とし、海成分を溶剤を用いて溶解除去することによって島成分を極細繊維とする海島型複合繊維や、2成分の熱可塑性樹脂を繊維表面を放射状または多層状に交互に配置し、溶剤処理により剥離分割することによって極細繊維に割繊する剥離型複合繊維などを採用することができる。中でも、海島型複合繊維は、海成分を除去することによって島成分間、すなわち繊維束内部の極細繊維間に適度な空隙を付与することができるので、基材の柔軟性や風合いの観点からも好ましく用いられる。
海島型複合繊維には、海島型複合用口金を用い、海成分と島成分の2成分を相互配列して紡糸する高分子相互配列体方式と、海成分と島成分の2成分を混合して紡糸する混合紡糸方式などを用いることができるが、均一な繊度の極細繊維が得られる点で高分子配列体方式による海島型複合繊維がより好ましく用いられる。
海島型複合繊維の島成分、すなわち、本発明のシート状物の製造方法で得られるシート状物を構成する極細繊維としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレン2,6−ナフタレンジカルボキシレートなどのポリエステル、6−ナイロン、66−ナイロンなどのポリアミド、アクリルポリエチレンおよびポリプロピレンなどの重合体等からなる各種合成繊維を用いることができる。中でも、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等の重合体等からなるポリエステル繊維は、強度、寸法安定性、耐光性および染色性に優れる点から好ましく用いられる。また、シート状物には、本発明の目的を損なわない限りにおいて、異なる素材の極細繊維が混合されていてもよい。
本発明において、島成分を形成するポリマーには、種々の目的に応じて、酸化チタン粒子等の無機粒子や、潤滑剤、顔料、熱安定剤、紫外線吸収剤、導電剤、蓄熱剤および抗菌剤等を添加することができる。
本発明において、シート状物を構成する極細繊維の平均単繊維径は、0.3〜7μmとすることが重要である。極細繊維の平均単繊維径を7μm以下、好ましくは5μm以下、より好ましくは4μm以下とすることにより、柔軟性や立毛品位に優れたシート状物が得られる。一方、極細繊維の平均単繊維径を0.3μm以上、好ましくは0.7μm以上、より好ましくは1μm以上とすることにより、染色後の発色性、サンドペーパーなどによる研削など起毛処理時の繊維の分散性、およびさばけ易さに優れたシート状物が得られる。
極細繊維の断面形状は、丸断面でよいが、楕円、扁平、三角などの多角形、扇形および十字型などの異形断面のものを採用してもよい。
極細繊維は、シート状物において不織布(極細繊維ウエブ)の形態をなしていることが好ましい。不織布とすることにより、均一で優美な外観や風合いを得ることができる。不織布(極細繊維ウエブ)の形態としては、短繊維不織布および長繊維不織布のいずれでもよいが、風合いや品位を重視する場合には短繊維不織布が好ましく用いられる。
短繊維不織布とする場合の極細繊維の繊維長は、25mm以上90mm以下であることが好ましい。極細繊維の繊維長を90mm以下とすることにより、良好な品位および風合いとなり、繊維長を25mm以上とすることにより、耐摩耗性が良好なシート状物とすることができる。
本発明では、得られた極細繊維発生型繊維に、好ましくは捲縮加工を施し、所定長にカット加工して不織布の原綿を得ることができる。極細繊維発生型繊維を所定長にカット加工せず長繊維不織布として用いても良いが、風合いや品位を重視する場合には、所定長にカット加工し、短繊維不織布とした方が好ましい。同様に風合いや品位を重視する場合は、短繊維の繊維長は、絡合による耐摩耗性を考慮して25mm以上90mm以下であることが好ましい。
捲縮加工やカット加工は公知の方法を用いることができる。得られた原綿を、クロスラッパー等により繊維ウエブとし、得られた繊維ウエブを織編物との絡合に供することができる。
繊維ウエブの目付は、最終製品の設計や、後工程での寸法変化、加工マシンの特性を考慮して、適宜設定すればよい。
本発明のシート状物の製造方法においては、織編物と極細繊維発生型繊維を絡合一体化させシート化する。両者を絡合一体化させる方法としては、ニードルパンチやウォータージェットパンチ等の方法を用いることができる。
極細繊維発生型繊維からなる繊維ウエブと織編物の絡合は、繊維ウエブに織編物を1枚積層する方法や、2枚の織編物で繊維ウエブを挟む方法、織編物を2枚の繊維ウエブで挟む方法などが挙げられるが、加工性と効率の点で2枚の織編物で繊維ウエブを挟む方法が好ましい。
得られた前記シートには、繊維の緻密感向上のために、温水やスチーム処理によって収縮処理を施してもよい。ここで、サイドバイサイド型等複合繊維からなる織編物を用いた場合、この段階で捲縮が発現してしまうと、さらなる捲縮の発現代がない状態でこの後に付与される高分子弾性体により捲縮が固定されてストレッチ性が阻害されるため、熱処理温度としては捲縮の発現を抑える程度に低くすることが好ましく、具体的には100℃以下にすることが好ましい。
次いで、前記シートを溶剤で処理して平均繊維径が0.3〜7μmの極細繊維を発現させた後、得られた該シートに、ポリウレタンを主成分とする高分子弾性体の溶剤液を含浸し固化して、ポリウレタンを主成分とする高分子弾性体を付与する。または、前記シートに、ポリウレタンを主成分とする高分子弾性体の溶剤液を含浸し固化して、ポリウレタンを主成分とする高分子弾性体を付与した後、得られたシートを溶剤で処理して平均繊維径0.3〜7μmの極細繊維を発現させる。
このように、極細繊維発現型繊維から極細繊維を発現させる処理と、高分子弾性体を付与する処理とは、いずれを先に行う方法も採用することができる。極細繊維の発現処理を先に行う場合には、高分子弾性体が極細繊維を把持するため、極細繊維の脱落等が無くより長期の使用に耐えうるものとなる。また、高分子弾性体の付与を先に行う場合には、高分子弾性体が極細繊維を把持していない構造となるため、良好な風合いのシートが得られる。いずれを先に行うかは、使用するポリウレタンの種類等により適宜選択することができる。
極細繊維の発現処理は、溶剤中に海島型複合繊維と織編物との絡合体を浸漬させて海成分を溶解除去することにより行うことができる。極細繊維発現型繊維が海島型複合繊維の場合、海成分を溶解除去する溶剤としては、海成分がポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリスチレンの場合には、トルエンやトリクロロエチレンなどの有機溶剤を用いることができる。また、海成分が共重合ポリエステルやポリ乳酸の場合には、水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液を用いることができる。また、海成分が水溶性熱可塑性ポリビニルアルコール系樹脂の場合には、熱水を用いることができる。
本発明のシート状物の製造方法で得られるシート状物は、高分子弾性体を含んでなるものである。高分子弾性体を含有させることにより、充実感のある触感や皮革様の外観や実使用に耐える物性を得ることができる。
高分子弾性体とは、伸び縮みするゴム弾性を有している高分子化合物であり、例えば、ポリウレタン、SBR、NBRおよびアクリル樹脂等を挙げることができる。中でも、風合いと物性のバランスが取れる点で、ポリウレタンを主成分としてなる高分子弾性体、具体的には50質量%以上がポリウレタンからなる高分子弾性体が好ましく用いられる。
ポリウレタンには、有機溶剤に溶解した状態で使用する有機溶剤系ポリウレタンや、水に分散した状態で使用する水分散型ポリウレタンなどがあるが、本発明においてはどちらを採用してもよい。
本発明で用いられるポリウレタンとしては、ポリオール、ポリイソシアネートおよび鎖伸長剤を適宜反応させた構造を有するものを用いることができる。
ポリオールとしては、例えばポリカーボネート系ジオール、ポリエステル系ジオール、ポリエーテル系ジオール、シリコーン系ジオール、フッ素系ジオールや、これらを組み合わせた共重合体を用いてもよい。中でも、耐光性の観点から、ポリカーボネート系ジオールおよびポリエステル系ジオールを用いることが好ましい。さらに、耐加水分解性と耐熱性の観点から、ポリカーボネート系ジオールが好ましく用いられる。
ポリカーボネート系ジオールは、アルキレングリコールと炭酸エステルのエステル交換反応、または、ホスゲンもしくはクロル蟻酸エステルとアルキレングリコールとの反応などによって製造することができる。
アルキレングリコールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、などの直鎖アルキレングリコールや、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオールなどの分岐アルキレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオールなどの脂環族ジオール、ビスフェノールAなどの芳香族ジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、およびペンタエリスリトールなどが挙げられる。
本発明では、それぞれ単独のアルキレングリコールから得られるポリカーボネートジオールでも、2種類以上のアルキレングリコールから得られる共重合ポリカーボネートジオールのいずれも用いることができる。
ポリイソシアネートとしては、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネートおよびキシリレンジイソシアネート等の脂肪族系ポリイソシアネートや、ジフェニルメタンジイソシアネートおよびトリレンジイソシアネート等の芳香族系ポリイソシアネートが挙げられ、またこれらを組み合わせて用いてもよい。中でも、耐久性や耐熱性を重視する場合には、ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族系ポリイソシアネートが好ましく、耐光性を重視する場合には、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートおよびイソフォロンジイソシアネート等の脂肪族系ポリイソシアネートが好ましく用いられる。
鎖伸長剤としては、例えばエチレンジアミンやメチレンビスアニリン等のアミン系鎖伸長剤、エチレングリコール等のジオール系鎖伸長剤、さらにはポリイソシアネートと水を反応させて得られるポリアミンを用いることができる。
本発明において水分散型ポリウレタンを使用する場合には、ポリウレタンを水に分散させるため、内部乳化剤を使用することが好ましい。内部乳化剤としては、例えば4級アミン塩等のカチオン系の内部乳化剤、スルホン酸塩やカルボン酸塩等のアニオン系の内部乳化剤、ポリエチレングリコール等のノニオン系の内部乳化剤、およびカチオン系とノニオン系の内部乳化剤の組み合わせ、さらにはアニオン系とノニオン系の内部乳化剤の組み合わせのいずれでもよい。中でも、カチオン系の内部乳化剤に比べて耐光性に優れており、そしてアニオン系の内部乳化剤に比べ中和剤による弊害もない点で、ノニオン系の内部乳化剤が好ましく用いられる。
本発明で用いられる高分子弾性体は、バインダーとしての性能や風合いを損なわない範囲で、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリオレフィン系などのエラストマー樹脂、アクリル樹脂およびエチレン−酢酸ビニル樹脂などを含んでいても良い。また、各種の添加剤、例えばカーボンブラックなどの顔料、リン系、ハロゲン系および無機系などの難燃剤、フェノール系、イオウ系およびリン系などの酸化防止剤、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリシレート系、シアノアクリレート系およびオキザリックアシッドアニリド系などの紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系やベンゾエート系などの光安定剤、ポリカルボジイミドなどの耐加水分解安定剤、可塑剤、耐電防止剤、界面活性剤、凝固調整剤、および染料などを含有していてもよい。
高分子弾性体の含有量は、使用するポリウレタンの種類や、製造方法、風合およびストレッチ性を考慮し、適宜調整することができる。
例えば、極細繊維の発現処理を先に行う場合には、シートを構成する極細繊維と織編物の質量に対する高分子弾性体の含有量は、5質量%以上50質量%以下であることが好ましく、より好ましくは10質量%以上40質量%以下であり、特に好ましくは15質量%以上30質量%以下である。また、高分子弾性体の付与を先に行う場合には、シートを構成する極細繊維と織編物の質量に対する高分子弾性体の含有量は、10質量%以上60質量%以下であることが好ましく、より好ましくは15質量%以上50質量%以下であり、特に好ましくは20質量%以上40質量%以下である。
高分子弾性体を絡合一体化されたシートに固定する方法としては、高分子弾性体の溶液をシートに含浸させ、湿式凝固または乾式凝固する方法があり、使用するポリウレタンの種類により適宜選択することができる。
また、極細繊維の発現処理の後に高分子弾性体の付与を行う場合は、両工程の間に水溶性樹脂を付与する工程を設けることが好ましい。この水溶性樹脂を付与する工程を設けることにより、極細繊維の繊維束や織編物を構成する繊維の表面が水溶性樹脂により保護され、極細繊維の繊維束や織編物を構成する繊維の表面において、高分子弾性体と直接接合している箇所が連続的ではなく断続的に存在することとなり、接着面積を適度に抑えることができる。その結果、高分子弾性体による良好な手持ち感を有しつつも、ソフトな風合いや、サイドバイサイド型等複合繊維からなる織編物を用いた場合は高いストレッチ性を有するシート状物を得ることができる。
かかる水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、糖類および澱粉などを用いることができる。その中でも、鹸化度80%以上のポリビニルアルコールが好ましく用いられる。
水溶性樹脂をシートに付与する方法としては、シートに水溶性樹脂の水溶液を含浸し乾燥する方法などがある。乾燥温度や乾燥時間等の乾燥条件は、サイドバイサイド型等複合繊維からなる織編物を用いたシート状物の場合、サイドバイサイド型等複合繊維の捲縮の発現を抑える上で、シート状物自体の温度を110℃以下に抑えるようにすることが好ましい。
水溶性樹脂の付与量としては、付与直前のシートに対し、1〜30質量%が好ましい。付与量を1質量%以上とすることにより、良好な風合いや、サイドバイサイド型等複合繊維からなる織編物を用いたシート状物の場合は良好なストレッチ性が得られる。また、付与量を30質量%以下とすることで、加工性が良く耐摩耗性等の物性が良好なシート状物が得られる。水溶性樹脂の付与量は、より好ましくは10%以上25%以下であり、特に好ましくは15%以上25%以下である。付与された水溶性樹脂は、高分子弾性体を付与した後に熱水等で除去される。
本発明のシート状物の製造方法で得られたシート状物は、染色を行うことが好ましい。染料は、シート状物を構成する極細繊維にあわせて選択される。例えば、極細繊維がポリエステルからなる場合には分散染料を用い、また、極細繊維がポリアミドからなる場合には酸性染料や含金染料を用いることができる。分散染料で染色した場合は、染色後に還元洗浄を行ってもよい。また、染色の均一性や再現性を向上させる目的で、染色助剤を使用することも好ましい態様である。
また、シート状物にシリコーン等の柔軟剤や帯電防止剤等の仕上げ剤処理を施してもよい。この仕上げ剤処理は、染色後に行っても、染色と同浴で行ってもよい。
本発明のシート状物の製造方法で得られたシート状物は、ストレッチ性を付与するためにサイドバイサイド型等複合繊維からなる織編物を用いた場合、シート状物を加熱下で揉んで収縮させる収縮処理を施すことができる。かかる収縮処理を施すことによりサイドバイサイド型等複合繊維の捲縮が発現し、良好なストレッチ性を得ることができる。また更には、良好な風合、タッチおよび品位を得ることができる。
捲縮は、絡合処理や高分子弾性体の付与後に発現させることが好ましい。例えば、絡合処理の後に捲縮を発現させることにより、絡合の際に繊維が切断されシート状物の外観品位が悪化したりサイドバイサイド型等複合繊維からなる糸の内部に空洞を有する構造がつぶれてしまうのを防ぐことができる。また、高分子弾性体の付与後に捲縮を発現させることにより、さらなる捲縮の発現代がない状態で高分子弾性体により捲縮が固定されてストレッチ性が阻害されるのを防ぐことができる。かかる収縮処理には、例えば、液流染色機を用いることができる。
収縮処理の温度は、110℃以上とすることが好ましい。収縮処理の温度を110℃以上、より好ましくは120℃以上、さらに好ましくは125℃以上とすることにより、サイドバイサイド型等複合繊維の捲縮発現と織編物の収縮発現が進みやすく、サイドバイサイド型等複合繊維からなる糸条が内部に空洞をもつ構造となりやすく、高いストレッチ性を得ることができる。一方、収縮処理の温度を150℃以下、より好ましくは135℃以下とすることにより、高分子弾性体の熱劣化を防ぐことができる。また、この収縮処理と同時に染色を行うこともできる。
本発明のシート状物の製造方法で得られたシート状物は、少なくとも片面に極細繊維の立毛を有していることも、立毛調とする上で好ましい態様である。起毛処理は、高分子弾性体の付与工程と収縮処理工程の間、または収縮処理の後に行うことが好ましい。起毛処理は、サンドペーパーやロールサンダーなどを用いて研削する方法などにより施すことができる。起毛処理の前に、シリコーンエマルジョンなどの滑剤を付与することもできる。また、起毛処理の前に帯電防止剤を付与することは、研削によってシート状物から発生した研削粉がサンドペーパー上に堆積しにくくなるので好ましい態様である。
また、シート状物は、高分子弾性体の付与工程または収縮処理工程の前で、シートの厚み方向に2枚以上に分割してもよい。半裁後のシートの厚みは、後の工程の加工性等の観点から、0.3mm以上5mm以下が好ましい。
本発明の製造方法で得られたシート状物は、外観と風合いに優れているので、家具や椅子の表皮材や壁材に、さらには自動車、電車および航空機などの車輛室内における座席や天井などの表皮材に、非常に優美な外観を有する内装材として好適に用いることができる。さらには、シャツ、ジャケット、鞄、ベルト、財布等、およびそれらの一部に使用した衣料用資材、カジュアルシューズ、スポーツシューズ、紳士靴、婦人靴等の靴のアッパーおよびトリム等として好適に用いることができる。
[評価方法]
(1)平均単繊維径
シート状物断面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を撮影し、円形または円形に近い楕円形の繊維をランダムに100本選び、単繊維直径を測定して100本の平均値を計算することで算出した。
(2)ポリマーの固有粘度
オルソクロロフェノール(以下、OCPと略記する。)10mL中に試料ポリマーを0.8g溶かし、25℃の温度においてオストワルド粘度計を用いて相対粘度ηrを下式により求め、固有粘度(IV)を算出した。
ηr=η/η=(t×d)/(t×d
固有粘度IV=0.0242ηr+0.2634
ここで、η、η、t、d、tおよびdは、次のとおりである。
η:ポリマー溶液の粘度
η:OCPの粘度
t:溶液の落下時間(秒)
d:溶液の密度(g/cm
:OCPの落下時間(秒)
:OCPの密度(g/cm)。
(3)シート状物の伸長率
JIS L 1096(1999) 8.14.1 B法(定荷重法)によってシート状物の伸長率を測定した。
(4)シート状物の伸長回復率
JIS L 1096(1999) 8.14.2 B−1法(定荷重法)においてシート状物の伸長回復率を測定した。また、つかみ間隔は50cmとし、荷重を取り除いた後の放置時間は1時間とした。
(5)シート状物の外観品位
健康な成人男性と成人女性各10名ずつ、計20名を評価者として、目視と官能評価により下記のように評価し、最も多かった評価を外観品位とした。
○:繊維の分散状態が良好で、外観も良好である。
△:繊維の分散状態がやや良くない部分があるが、外観はまずまず良好である。
×:全体的に繊維の分散状態が非常に悪く、外観が不良である。
(6)シート状物の風合い
健康な成人男性と成人女性各10名ずつ、計20名を評価者として、下記の評価を触感で判別を行い、最も多かった評価を風合いとした。また、評価結果が同数で割れた場合は、評価が悪い方を風合いとした。
◎:非常に柔軟である。
○:柔軟である。
△:硬い。
×:非常に硬い。
(7)シート状物のピリング評価
マーチンデール摩耗試験機として、James H.Heal&Co.製のModel 406を用い、標準摩擦布として同社のABRASTIVE CLOTH SM25を用い、12kPa相当の荷重をかけ、摩耗回数20,000回の条件で摩擦させた後の試料の外観を目視で観察し、評価した。評価基準は、試料の外観が摩擦前と全く変化が無かったものを5級、毛玉が多数発生したものを1級とし、その間を0.5級ずつ区切った。
[化学物質の表記]
PU:ポリウレタン
PTMG:数平均分子量2000のポリテトラメチレングリコール
PCL:数平均分子量2000のポリカプロラクトン
PHMPC:数平均分子量2000の1,6−ヘキサンジオールと3−メチル−1,5−ペンタンジオールから誘導される共重合ポリカーボネートジオール
MDI:4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
H12MDI:ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
PET:ポリエチレンテレフタレート
PVA:ポリビニルアルコール。
[ポリウレタンの種類]
(1)有機溶剤系ポリウレタンI(PU−I)の組成
ポリイソシアネート:MDI
ポリオール :PTMG 70%、PCL 30%
鎖伸長剤 :EG
(2)水分散型ポリウレタンII(PU−II)の組成
ポリイソシアネート:H12MDI
ポリオール :PHMPC
鎖伸長剤 :水(イソシアネートと水の反応により得られるジアミン)
内部乳化剤 :側鎖にポリエチレングリコールを有するジオール化合物
[実施例1]
<原綿>
島成分としてPETを用い、また海成分としてポリスチレンを用い、島数が36島の海島型複合用口金を用いて、島/海質量比率55/45で溶融紡糸した後、延伸、捲縮し、その後、繊維長51mmにカットし、単繊維繊度3.1dtexの海島型複合繊維の原綿を得た。
<織物>
(通常繊維糸)
固有粘度(IV)が0.65のPETを、紡糸温度295℃で72孔の紡糸口金から吐出し、紡糸速度1650m/分で引き取り未延伸糸を得た。さらに、ホットロール−熱版系延伸機を用い、延伸倍率2.8倍で延伸して総繊度84dtex、72フィラメントの延伸糸を得た。
(製織)
上記の延伸糸(通常繊維糸)に2500回/m(撚係数22900)の撚りを施したものを緯糸と経糸の両方に用いて、織密度が経69本/2.54cm、緯69本/2.54cmの平織物を作製した。
<織物への水溶性樹脂付与>
上記の平織物に12質量%のPVA水溶液を含浸させ、固形分の繊維分に対する目標付量20質量%で絞り、温度95℃の熱風で3分間乾燥させ、PVA付与織物を得た。
<絡合>
上記の原綿を用いて、カード工程とクロスラッパー工程を経て繊維ウエブを形成し、600本/cmのパンチ本数でニードルパンチを施した後に、上記のPVA付与織物を繊維ウエブの上下に挿入し、2900本/cmのパンチ本数でニードルパンチを施して繊維ウエブと織物を一体化させ絡合シートを得た。
<水溶性樹脂の付与・脱海>
上記の絡合シートを96℃の温度の熱水で収縮させた後、12質量%のPVA水溶液を含浸させ固形分の繊維分に対する目標付量20質量%で絞り、温度110℃の熱風で10分間乾燥させ、PVA付与シートを得た。このPVA付与シートをトリクロロエチレンに浸漬させて海成分を溶解除去し、極細繊維束と織物とが絡合してなる脱海シートを得た。
<高分子弾性体の付与>
上記の脱海シートを、固形分濃度12質量%に調整したポリウレタンIのDMF溶液に含浸させ固形分の繊維分に対する目標付量20質量%で絞り、DMF濃度30質量%の水溶液中でポリウレタンを凝固せしめた。その後、PVAおよびDMFを熱水で除去し、110℃の温度の熱風で10分間乾燥させてポリウレタン付与シートを得た。
<半裁・起毛・染色>
上記ポリウレタン付与シートを厚さ方向に半裁し、半裁面をサンドペーパー番手240番のエンドレスサンドペーパーで研削し、立毛面を形成した立毛シートを得た。この立毛シートに対して、液流染色機を用いて120℃の温度の条件下で、染色を施し、乾燥機で乾燥を行い、シート状物(皮革様シート)を得た。得られた皮革様シートは、良好な品位と風合いであった。
[実施例2]
<原綿>
島成分としてPETを用い、また海成分としてポリスチレンを用い、島数が16島の海島型複合用口金を用いて、島/海質量比率80/20で溶融紡糸した後、延伸、捲縮し、その後、繊維長51mmにカットし、単繊維繊度3.8dtexの海島型複合繊維の原綿を得た。
<織物・水溶性樹脂付与>
ポリビニルアルコールの付与量を10質量%としたこと以外は、実施例1と同様にしてPVA付与織物を作製した。
<絡合>
上記の原綿と上記のPVA付与織物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして絡合シートを得た。
<高分子弾性体の付与>
上記の絡合シートを96℃の温度の熱水で収縮させた後、乾燥温度110℃で5分間熱風乾燥した。この絡合シートを、固形分濃度13質量%に調整したポリウレタンIのDMF溶液に含浸させ、固形分の繊維分に対する目標付量45質量%で絞り、DMF濃度30質量%の水溶液中でポリウレタンを凝固せしめた。その後、織物のPVAおよびDMFを熱水で除去し、110℃の温度の熱風で10分間乾燥させて、海島型複合繊維と織物とポリウレタンからなるシートを得た。
<脱海>
上記の海島型複合繊維と織物とポリウレタンからなるシートを、トリクロロエチレンに浸漬させて海島型複合繊維の海成分を溶解除去し、極細繊維束と織物とポリウレタンからなるシートを得た。
(半裁〜染色)
上記の極細繊維束と織物とポリウレタンからなるシートを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシート状物(皮革様シート)を得た。得られた皮革様シートは、良好な品位、風合いであった。
[実施例3]
<原綿>
実施例1で用いたのと同じものを用いた。
<織物>
(サイドバイサイド型複合繊維糸)
固有粘度(IV)0.78のPETと固有粘度(IV)0.51のPETをそれぞれ別々に溶融し、紡糸温度295℃で12孔のサイドバイサイド型複合紡糸口金から質量比50:50で複合して吐出し、紡糸速度1450m/分で引き取り、未延伸糸を得た。得られた未延伸糸を、さらにホットロール−熱板系延伸機を用い、延伸倍率2.6倍で延伸して、総繊度56dtex、12フィラメントのサイドバイサイド型複合繊維糸を得た。
(製織)
上記のサイドバイサイド型複合繊維糸に1500回/m(撚係数11200)の撚りを施したものを緯糸とし、実施例1で用いたのと同じ通常繊維糸に2500回/m(撚係数22900)の撚りを施したものを経糸として、織密度が経69本/2.54cm、緯84本/2.54cmの平織物を作製した。
<織物への水溶性樹脂付与>
上記の平織物を用いたことと、ポリビニルアルコールの付与量を15質量%としたこと以外は、実施例1と同様にしてPVA付与織物を得た。
<絡合〜起毛>
上記のPVA付与織物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして立毛シートを得た。
<収縮処理兼染色>
上記の立毛シートに対して、液流染色機を用いて130℃の温度条件下で、収縮処理兼染色を施し、乾燥機で乾燥を行い、シート状物(皮革様シート)を得た。得られた皮革様シートは、良好な品位と風合い有し、かつヨコ方向に良好なストレッチ性があった。
[実施例4]
<原綿>
島成分としてPETを用い、また海成分として5−スルホイソフタル酸ナトリウムを8mol%共重合したポリエチレンテレフタレートを用い、島数が36島の海島型複合用口金を用いて、島/海重量比率55/45で溶融紡糸した後、延伸、捲縮後、繊維長51mmにカットし、単繊維繊度2.8dtexの海島型複合繊維の原綿を得た。
<織物・水溶性樹脂付与>
PVA付量を25質量%としたこと以外は、実施例1と同様にしてPVA付与織物を得た。
(絡合)
上記の原綿とPVA付与織物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして絡合シートを得た。
<高分子弾性体の付与>
上記の絡合シートを96℃の温度の熱水で収縮させた後、乾燥温度110℃で5分間熱風乾燥した。次いで、固形分濃度20質量%に調整した水分散型ポリウレタンIIを含浸させ、固形分の繊維分に対する目標付量30質量%で絞り出し、乾燥温度120℃で10分熱風乾燥させ、海島型複合繊維と織物とポリウレタンからなるシートを得た。
<脱海>
上記の海島型複合繊維と織物とポリウレタンからなるシートを、80℃の温度に加熱した濃度15g/Lの水酸化ナトリウム水溶液に浸漬させて30分処理を行い、海島型繊維の海成分を除去し、極細繊維束と織物とポリウレタンからなるシートを得た。
<半裁〜染色>
上記の極細繊維と織物とポリウレタンからなるシートを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシート状物(皮革様シート)を得た。得られた皮革様シートは、良好な品位と風合いであった。
[実施例5]
<原綿>
島成分としてPETを用い、また海成分としてポリスチレンを用い、島数が376島の海島型複合用口金を用いて、島/海質量比率60/40で溶融紡糸した後、延伸、捲縮し、その後、繊維長51mmにカットし、単繊維繊度2.8dtexの海島型複合繊維の原綿を得た。
<絡合〜染色>
上記の原綿を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシート状物(皮革様シート)を得た。得られた皮革様シートは、良好な品位であった。
[実施例6]
<原綿>
島成分としてPETを用い、また海成分としてポリスチレンを用い、島数が8島の海島型複合用口金を用いて、島/海質量比率80/20で溶融紡糸した後、延伸、捲縮し、その後、繊維長51mmにカットし、単繊維繊度3.8dtexの海島型複合繊維の原綿を得た。
<絡合〜染色>
上記の原綿を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシート状物(皮革様シート)を得た。得られた皮革様シートは、良好な品位であった。
[比較例1]
<原綿>
実施例1で用いたのと同じものを用いた。
<織物>
水溶性樹脂を付与しなかったこと以外は、実施例1と同様にして平織物を得た。
<絡合〜染色>
上記の平織物を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてシート状物(皮革様シート)を得た。得られた皮革様シートは、良好な品位であった。しかしながら、実施例に比べ、風合いは劣るものであった。
[比較例2]
<原綿>
実施例1で用いたのと同じものを用いた。
<織物>
水溶性樹脂を付与しなかったこと以外は、実施例3と同様にして平織物を得た。
<絡合〜収縮処理兼染色>
上記の平織物を用いたこと以外は、実施例3と同様にしてシート状物(皮革様シート)を得た。得られた皮革様シートは、ヨコ方向にストレッチ性があった。しかしながら、上記の各実施例に比べ、風合いが劣るものであった。また、複合繊維を使用した織物を適用した実施例3に比べ、ヨコ方向のストレッチ性は劣るものであった。
上記の実施例1〜6と比較例1、2の(製造)条件と結果を、表1にまとめて示す。
Figure 2011179127

Claims (2)

  1. 平均繊維径0.3〜7μmの極細繊維と、高分子弾性体と、織編物とを含んでなるシート状物の製造方法であって、次の(i)〜(iii)の工程をこの順で含むシート状物の製造方法。
    (i)織編物に水溶性樹脂を付与する工程
    (ii)得られた織編物と、溶剤に対する溶解性の異なる2種類以上の高分子物質からなる極細繊維発生型繊維とを絡合一体化させてシートを作製する工程
    (iii)前記シートを溶剤で処理して平均繊維径が0.3〜7μmの極細繊維を発現させた後、該シートにポリウレタンを主成分とする高分子弾性体の溶剤液を含浸し固化して、ポリウレタンを主成分とする高分子弾性体を付与する工程、または、前記シートにポリウレタンを主成分とする高分子弾性体の溶剤液を含浸し固化して、ポリウレタンを主成分とする高分子弾性体を付与した後、該シートを溶剤で処理して平均繊維径0.3〜7μmの極細繊維を発現せしめる工程
  2. 織編物が、固有粘度に差のある2種類以上のポリエチレンテレフタレート系重合体が繊維長さ方向に沿ってサイドバイサイド型に貼り合わされた複合繊維および/または固有粘度に差のある2種類以上のポリエチレンテレフタレート系重合体が偏心した芯鞘構造を形成している偏心芯鞘複合繊維からなる糸条を含む織編物であることを特徴とする請求項1記載のシート状物の製造方法。
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