JP2011190115A - ニオブ酸アンモニウムゾル及びその製造方法並びに薄膜形成用塗布液及び薄膜担持基材 - Google Patents

ニオブ酸アンモニウムゾル及びその製造方法並びに薄膜形成用塗布液及び薄膜担持基材 Download PDF

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Abstract

【課題】バインダーを全く添加しなくても、あるいは添加しても少量で透明薄膜が得られるニオブのゾルを提供する。
【解決手段】100℃で10時間乾燥させたときのアンモニアとニオブ酸が、NH3/Nb2O5(モル比)=0.5〜1.5の範囲で、実質的に有機酸を含まないニオブ酸アンモニウムゾルである。また、(1)フッ酸、またはフッ酸と硫酸の混酸にニオブ化合物を溶解させた水溶液と、アンモニア水溶液とを、pHを8以上に維持しつつ混合、反応させてニオブ酸アンモニウムの微粒子を含有する分散液を得る工程、(2)(1)の分散液をろ過洗浄する工程、を特徴とするニオブ酸アンモニウムゾルの製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明はニオブ酸アンモニウムゾル及びその製造方法に関し、更にニオブ酸アンモニウムゾルを含有してなる薄膜形成用塗布液、及びこの薄膜形成用塗布液により形成された被膜を有する薄膜担持基材に関する。
近年、セラミック原料、電子材料、表面処理剤等の分野で、高い屈折率及び誘電率を有する酸化ニオブに対する需要が高まっている。特に、オプトエレクトロニクス材料、半導体材料、表面保護剤、反射防止材、屈折率調整剤、触媒等の分野では、原料として粒子径が小さく、且つ均一な粒度分布を有するニオブ原料が要求され、とりわけ、表面被覆剤の分野に於いては、これら要件を具有すると共に基材と強固な接着性を有するニオブ原料が強く要請されている。
透明薄膜における屈折率調整剤として、従来から酸化チタンが利用されている。しかし、酸化チタンは光触媒であるため、プラスチック等の有機高分子基材に利用するためには、シリカ等の不活性な物質で基材表面を被覆しなければならず、この被覆により屈折率が低下し透明性が低下すると云う問題がある。また、シリカ等で被覆してもこれにより光触媒の効果が完全になくなるわけではなく、依然として基材の耐久性低下、変色などの問題を有している。そこで、光触媒作用が無く、高屈折率等の特性を有するニオブの利用方法が検討されてきた。
ニオブを含有する薄膜を作成する方法として、スパッタ法や蒸着法、湿式法等が知られている。このうち湿式法は、特殊な装置を必要とせず、簡便なため経済性に優れた方法である。湿式法では、一般にアルコキシドやゾルが使用されるが、アルコキシドは高価なだけでなく、ニオブのアルコキシドは非常に分解しやすく取り扱いが困難なため余り利用されない。
そこで近年ニオブゾルが注目されるようになり、各種のニオブゾル、例えば、過酸化水素を用いて作成したペルオキシニオブ酸ゾル(例えば、特許文献1、特許文献2)、pH変動にも安定なシュウ酸安定型あるいはクエン酸安定型酸化ニオブゾル(例えば、特許文献3、特許文献4)、さらにはニオブ化合物を電気分解によって製造したゾル(例えば、特許文献5)等が開発されている。ところで、従来よりニオブ酸や酸化ニオブの微粒子にはそれ自身自己結着性がないため、通常、高温で加熱しても透明で強固な膜は得難いことが知られている。これらニオブゾルにおいても微粒子に自己結着性がほとんど無いか有っても弱いため、ニオブからなる薄膜を作成するためには、必然的に基材に薄膜を密着させるためのバインダーを添加しなければならなかった(例えば、特許文献6、特許文献7)。バインダーを多く含有する膜は、ニオブ本来の特性である高屈折率、耐擦傷性、耐薬品性等がバインダー成分の混入によって阻害され、所望の性能を得難い。また、ゾルの安定化のために安定化剤を添加したゾルは、安定化剤のために用途が制限され、特に、シュウ酸やクエン酸などの有機物が薄膜中に残存すると、膜強度や耐久性の低下、着色等の問題を招来する。
特公平8-701号公報 特開2008-81378公報 特開平8-143314号公報 特開2005-200235号公報 特開平5-222562公報 特開2008-114544号公報 特開2008-115323号公報
そこで、本発明者らは、バインダーを全く使用することなく、あるいは使用しても少量で透明薄膜が得られるニオブのゾルについて鋭意検討する中で、ニオブ酸アンモニウムの微粒子に自己結着性があることを見出し、係る知見に基づき本発明を完成したものである。なお、自己結着性とはゾル単独で成膜した時、基材に対し強い密着性を有し、強固で耐久性のある薄膜を形成する性質を示すことをいう。
本発明のニオブ酸アンモニウムゾルは、該ゾルを100℃で10時間乾燥させたときのアンモニアとニオブ酸が、NH3/Nb2O5(モル比)=0.5〜1.5の範囲であり、実質的に有機酸を含まないことを特徴とする。本発明において、実質的に有機酸を含まないとは、ニオブ酸アンモニウムゾル中のNb2O5に対して有機酸量がモル比で0.1以下であることを云う。前記モル比が0.1を上廻ると、自己結着性を喪失し、本発明の目的を達することができない。また、ニオブ酸アンモニウムコロイドの平均粒子径が100nm以下であり、且つニオブ酸アンモニウムゾル中のニオブがNb2O5として(以下、ニオブはNb2O5換算で表示する)5質量%時の光路長10mmにおける全光線透過率が50%以上であることを特徴とする。
本発明のニオブ酸アンモニウムゾルの製造方法は、ニオブ化合物をフッ酸、またはフッ酸と硫酸の混酸に溶解させた水溶液とアンモニア水溶液とを、pHを8以上に維持しつつ混合、反応させて、ニオブ酸アンモニウムの微粒子を含有する分散液を得た後、ろ過洗浄することを特徴とする。
また本発明は、この製造方法において、上記分散液のNb2O5濃度が0.1〜1.0質量%であることを特徴とする。
更に本発明は、本発明のニオブ酸アンモニウムゾルを含有してなる薄膜形成用塗布液であることを特徴とする。特にこの塗布液が、ニオブ酸アンモニウムゾル中のNb2O5量に対して、固形分として1〜30質量%の範囲で有機高分子化合物またはシリカ化合物のうち1種以上を含有することを特徴とする。更に本発明は、薄膜形成用塗布液を基材表面に用いて形成された被膜を有する薄膜担持基材であることを特徴とする。
本発明のニオブ酸アンモニウムゾルは、ゾルを構成するニオブ酸アンモニウムの微粒子それ自体が乾燥時に自己結着性を有するため、ゾル単独でまたは少量の有機高分子やシリカ等の助剤的成分と共に成膜することにより、基材に対し強い密着性を有し強固で耐久性のある薄膜、特に透明性に優れた薄膜を形成することができる。即ち、本発明ゾルによれば従来問題であったバインダー使用による膜強度、耐久性、屈折率、透明性などの低下を招来することがない。この薄膜形成機能の他、本発明のゾルは分散剤や安定化剤を使用する必要がないため触媒原料として大きな期待が寄せられる。更に本発明のニオブ酸アンモニウムゾルは、ニオブ化合物をフッ酸、またはフッ酸と硫酸の混酸に溶解し、アンモニア水溶液と反応させ、ろ過洗浄することにより製造され、均一で微細な粒子径を有するため安定性に優れている。また上記の通り、本発明ゾルは簡単な工程で製造できることから極めて安価である。
以下に、本発明のニオブ酸アンモニウムゾル及びその製造方法について説明する。
本発明のニオブ酸アンモニウムゾルは、無定形のニオブ酸アンモニウムの微粒子、即ちコロイド粒子が分散した水分散型ゾルであり、該ゾルを100℃で10時間乾燥させたときのアンモニアとニオブ酸がNH3/Nb2O5(モル比)=0.5〜1.5の範囲であることを特徴とする。本発明におけるニオブ酸アンモニウムは、いわゆる塩のようにイオン解離することなく、無定形のニオブ酸のコロイド粒子表面にアンモニアが強固に吸着した構造をしていると考えられる。従って、本来はアンモニアを分散安定剤とするニオブ酸ゾルと言うべきであるかも知れないが、本発明ではニオブ酸アンモニウムゾルと称する。その理由は、本発明のニオブ酸アンモニウムゾルを100℃で10時間以上の条件で十分に乾燥させて固体とした場合、アンモニアがニオブ酸に対してNH3/Nb2O5(モル比)=0.5〜1.5の範囲で残存し、アンモニアがニオブ酸微粒子と結合あるいは強固に吸着していると考えられるからである。
従って、本発明における前記モル比は、100℃で10時間乾燥した後の固体中に残存するアンモニアのことであり、溶液中に存在する遊離のアンモニアは含まない。この結合または吸着したアンモニアが本発明のゾルを高度に安定させるだけでなく、基材に対し強い密着性を有し強固で耐久性のある良質の膜を得るための重要な要素のひとつとなっている。例えば、本発明のゾルにアンモニアを添加して見かけ上NH3/Nb2O5(モル比)=0.5〜1.5の範囲を超えることがあっても、乾燥時にこの範囲内になれば同等の効果が得られる。しかしながら、乾燥後の状態で前記モル比が1.5を超える場合は、ゾル中のニオブ酸アンモニウムは無定形の微粒子ではなく塩のような構造になるため、高い密着性や高強度の膜は期待できない。一方、前記モル比が0.5を下回る場合は、粒子径が大きくなるため、沈降物の発生や膜の白濁化等不安定な性状を示す。
これらのことから、本発明のゾルにおいてNH3/Nb2O5(モル比)=0.5〜1.5は重要な要素であり、より好ましくはNH3/Nb2O5(モル比)=0.8〜1.2の範囲である。
本発明のニオブ酸アンモニウムゾル中のコロイド粒子の平均粒子径は100nm以下であり、且つニオブ酸アンモニウムゾル中のNb2O5が5質量%時の光路長10mmにおける全光線透過率が50%以上であることを同時に満たすことが望ましい。平均粒子径が100nmを超えると、たとえ全光線透過率が50%以上であっても、本発明のゾルの特徴である自己結着性が徐々に低下し、薄膜の耐擦傷性、耐摩耗性、平滑性が低下する。また、平均粒子径が100nm以下であっても、全光線透過率が50%未満になった場合は、ゾル中に沈殿物が発生したり、薄膜が白濁したり斑などが発生しやすくなる。また、上記各物性も相当程度に低下する。
一方、平均粒子径が3nmより小さい場合は、ゾルの安定性が低下するとともに、コロイド粒子としての形態を形成しているわけではなく塩のような構造をとるようになるため、薄膜の基材に対する密着性や強度が低下する。これらのことから、平均粒子径は5〜90 nm、より好ましくは10〜70 nm、且つ全光線透過率は70%以上であることがさらに好ましい。
尚、本発明におけるゾルの平均粒子径は、電子顕微鏡などで測定することも可能であるが、散乱理論を利用した粒度分布計で容易に測定することができる。また、全光線透過率は濁度測定器などを用い測定でき、例えば日本電色工業(株)製の色度・濁度測定装置を例示することができる。
次に、本発明のニオブ酸アンモニウムゾルの製造方法について詳細に説明する。本発明に用いるニオブ原料としては、酸化ニオブあるいはニオブ酸が挙げられる。先ず、このニオブ原料をフッ酸単独、またはフッ酸と硫酸の混酸に溶解しニオブ溶解液を製造する。このニオブ溶解液をアンモニア水溶液と混合して反応させ、ニオブ酸アンモニウムの微粒子を含有する分散液を得る。このとき生成する副生塩やイオン性物質は、分散液をろ過洗浄することによって除去し、さらに、濃縮することによって本発明のニオブ酸アンモニウムゾルを得る。
ところで、ニオブ溶解液とアンモニア水溶液との混合反応で生成する水溶液は、ニオブ酸アンモニウムの微粒子を含有するゾルとは言い難い分散液であり(尚、組成等によりゾル様の状態を呈することもある)、ろ過洗浄後に得られる本発明のニオブ酸アンモニウムゾルと区別するために、以後この分散液を、ニオブ酸アンモニウムの微粒子を含有する分散液と云う。
ニオブ原料を溶解させる酸としては、フッ酸が最適であるが、硫酸を含有する混酸を用いても良い。用いる酸量は、ニオブ原料中のNb2O5に対しHF/Nb2O5(モル比)=6〜12、H2SO4/Nb2O5(モル比)=0〜6が好ましく、より好ましくはHF/ Nb2O5(モル比)=8〜10、H2SO4/Nb2O5(モル比)=0〜3であり、短時間に完全に溶解させるために必要に応じて加熱処理を行うこともできる。また、アンモニア水溶液に用いるアンモニアとしては、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、アンモニアなどが適しているが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物が含まれていても、後述する洗浄によりカチオンを十分除去することによって同様の効果を得ることができる。
ニオブ溶解液とアンモニア水溶液を反応させる時の温度は特に制限されないが、10〜90℃の範囲が好ましい。ニオブ溶解液のNb2O5濃度及びアンモニア水溶液の濃度も特に制限されないが、両者の反応後に得られるニオブ酸アンモニウムの微粒子を含有する分散液中のNb2O5濃度が0.1〜1.0質量%になるように設定するのが好ましく、さらに好ましくは0.2〜0.6質量%である。
分散液中のNb2O5濃度が0.1質量%を下回る場合は濃度が低過ぎ製造上経済的でなく、1.0質量%を上回る場合は平均粒子径が大きくなり過ぎ不安定で本発明の目的とするゾルを得ることが困難となる。また、両者を反応させる方法に関しては、ニオブ溶解液をアンモニア水溶液に添加する方法、あるいは、両者を同時に容器内に添加する方法のうちいずれでも良い。
肝要なることは、pHを常に8.0以上に保持した状態で両者を反応させることである。ニオブ溶解液にアンモニア水溶液を添加したり、反応液のpHが8.0未満になった場合、ニオブ酸アンモニウム微粒子中にフッ素が取り込まれたり、粒子径が増大するために、最終的に本発明の目的とするニオブ酸アンモニウムゾルを得ることができない。
ニオブ溶解液とアンモニア水溶液の量比は、アンモニア水溶液のアンモニア量がニオブ溶解液の酸量に対して、当量比で1.0〜1.5の範囲が好ましい。当量比が1.5を超える場合、過剰のアンモニアによって一部に溶解性のニオブ酸塩が生成するため、後段のろ過洗浄に長時間を要するばかりでなく、設計通りの濃度のゾルが得られ難くなる。
ろ過洗浄後に得られる本発明のニオブ酸アンモニウムゾルについては、これを100℃10時間乾燥させた固体はNH3/Nb2O5(モル比)=0.5〜1.5の範囲内にある。これは、非溶解性、即ち、コロイド微粒子として存在し得るニオブ酸アンモニウムはNH3/Nb2O5(モル比)が上記範囲内にあることによる。付言すれば、このようなニオブ酸アンモニウムが特定組成、且つニオブ酸とアンモニウムが特異的結合形態を有したコロイド微粒子として存在するニオブ酸アンモニウムゾルは、本発明者らが初めて発見したものである。さて一方、前記当量比が1.0を下回ると、自ずと反応液のpHが8.0未満となり、本発明のニオブ酸アンモニウムゾルが得られ難くなる。即ち、未反応のニオブ成分が残存し、これが本発明のコロイド微粒子の安定性を阻害するばかりでなく、自己結着性が低下する。当量比の更に好ましい範囲は1.1〜1.3であり、中和反応終了時点でのpHは特に8.0〜9.0が望ましい。
このようにして得られたニオブ酸アンモニウムの微粒子を含有する分散液は、次いでろ過洗浄に供し、中和反応により生成したフッ化アンモニウムや硫酸アンモニウムなどの副生塩を除去する。残存する不純物のうちアルカリ金属、フッ化物イオン、硫酸イオンなどは、本発明のニオブ酸アンモニウムゾルの安定性阻害要因となり、また用途が制限されるため極力除去することが望ましい。
ろ過洗浄手段に関しては特に限定されないが、通常限外ろ過が最も簡便である。ろ液の電気伝導度が1.0mS/cm以下になるまで副生塩等不純物を除去することが好ましく、より好ましくは0.5mS/cm以下である。ろ過洗浄後の分散液は、コロイド微粒子が均一に分散されたゾルとしての外観を示し、ほぼ中性付近のpHを示す。用途により中性以上のpHが必要であるときは、ゾルの分散状態が損なわれない範囲でアルカリ剤を添加してpHを調整することができる。
アルカリ剤としてはアンモニアのほか、メチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、エチレンジアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなど1級〜4級のアミン類、メタノールアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン等のアルカノールアミン類等が例示できる。アンモニアやアミン類の濃度や種類は特に限定されることなく、市販されているアンモニア水や各種のアミン類を直接あるいは水溶液として使用できる。また酸性にする必要がある場合は、グリコール酸、シュウ酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸といったカルボン酸を添加することが可能であるが、有機酸の多量の添加はニオブ酸アンモニウムの自己結着性が阻害されるため望ましくない。
本発明のニオブ酸アンモニウムゾルは、これをさらに加熱することにより一層安定にすることができる。加熱処理の方法は100℃以下で加熱しても、100℃以上で水熱処理してもよく、時間も1〜10時間程度で任意の条件で処理することができる。処理時間が長いほどニオブ酸アンモニウム微粒子の粒度の均一性が向上し、保存安定性や粘度安定性が向上するとともにニオブ酸の結晶化が進行することによって得られる透明薄膜の屈折率の向上が期待される。経済的な観点から、通常100〜150℃程度で3〜10時間程度処理して安定化することが望ましい。
尚、本発明のニオブ酸アンモニウムゾルは通常Nb2O5として3〜20質量%で製造されることが望ましい。3質量%未満は塗布液として利用するのに十分な濃度とはいい難く、製造上、輸送上も経済的でない。一方、20質量%を超えると粘度が高くなり、ハンドリング性が損なわれるため好ましくない。通常は7〜15質量%程度で製造、利用することが好ましい。
本発明のニオブ酸アンモニウムゾルはそれ自身で自己結着性を有するため、ガラス、タイル、アルミナ等のセラミクス、釉薬を施した表面などには直接強固に密着し、透明薄膜を形成することができ、さらに100℃程度で乾燥することによって鉛筆硬度9Hを超える硬い膜とすることができる。特にガラスやタイルには強い密着性を示し、バインダーを含有しないニオブ単独の硬い膜を形成させることができる。また、ゾル中のNb2O5に対して固形分として30質量%以下の有機高分子化合物やシリカ化合物等の添加剤を添加した塗布液は、アクリル、PET、ポリカーボネート、塩ビ等のプラスチック類、鉄やステンレス、アルミニウム等の金属への濡れ性を向上する。
このような本発明のニオブ酸アンモニウムゾルを薄膜形成用塗布液として用いて形成された被膜は、密着性の向上、膜のクラック防止、平滑性の向上による耐擦傷性の向上、外観上のムラの減少等の効果が期待できる。さらに、このような被膜の上に塗布される材料との密着性も向上するので膜の多層化に適している。これらの効果をもたらす有機高分子化合物としては、各種の水系樹脂エマルションやポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコールなどが例示でき、シリカ化合物としてはシリカゾル、シリコンアルコキシド、シランカップリング剤などが挙げられる。
これら添加剤の種類は、基材の種類や形状、熱処理温度、期待する膜の特性に応じて1種以上添加することができ、添加量も期待特性等に応じて決定すればよい。肝要なことはこれら添加剤の量が、ニオブ酸アンモニウムゾル中のNb2O5量に対して、固形分として30質量%以下であることである。これ以上の量を加えると、もはやニオブ酸の特性が阻害されるだけでなく、本発明のゾルが有する自己結着性の特性が発揮されなくなり、脆弱な膜となる。また、有機高分子化合物の含有量が増加すればそれだけ膜の耐久性も失われることになる。これらのことから、これら添加剤の量は20質量%以下とするのがより好ましい。下限に関しては、1質量%以上が必要である。1質量%未満では添加剤の効果を期待することができない。
これら添加剤に加えて、界面活性剤や低級アルコールなどを造膜助剤として少量添加することは、膜の密着性や平滑性を向上させる点で好ましい。また、ニオブ酸アンモニウムが有する特性に加えて、抗菌性や導電性、光触媒活性等の特性を付与する目的で、Si、Ti、Sn、Zr、Ce、Ag、Cuなどの酸化物ゾル、アルコキシド、錯体などを混合して成膜することも可能であり、目的に応じて複合膜とすることも可能である。
薄膜形成用塗布液を基材上に塗布してニオブ酸アンモニウムを含有する薄膜を形成させる方法は、刷毛塗り、スプレー塗布、スピンコート、ディップコート、ロールコート、グラビアコート、バーコートなど各種の公知の塗布方法が、基材の形状を考慮して選択できる。塗布液の乾燥は基材の種類によって異なるが、通常300℃以下で熱処理されることが好ましい。ただし、ガラスやセラミクスを基材とする場合は、密着性向上の点から高温処理が望ましく、完全にアンモニアが分解し、ニオブ酸の焼結により酸化ニオブが生成する500℃以上の加熱処理が望ましい。一方、基材がアクリル、PET、ポリカーボネート、塩化ビニルなどのプラスチック類の場合は、基材の耐熱性から熱処理温度は150℃以下となる。プラスチックや金属等の基材とニオブ酸アンモニウム薄膜との密着性が不足する場合は、基材とニオブ酸アンモニウム薄膜との間にその他の金属酸化物薄膜やシランカップリング剤からなる膜、樹脂膜などをプライマー層として設けることもできる。
以下、本発明の詳細を実施例を挙げて説明するが、本発明はそれらの実施例によって限定されるものではない。尚、特に断らない限り%は全て質量%を示す。
本発明のニオブ酸アンモニウムゾルの物性は、以下の方法で測定した。
[平均粒子径の測定]
平均粒子径は動的光散乱粒度分布測定装置LB-500(株式会社堀場製作所製)を用いて測定した。
[ゾルの全光線透過率の測定]
全光線透過率は色度・濁度測定器COH-300A(日本電色工業株式会社製)を用いて測定した。測定条件としては、Nb2O5=5.0%に調整したニオブ酸アンモニウムゾルを光路長10mmのガラスセルに入れて測定した。
(実施例1)
五酸化ニオブ(多木化学(株)製)50gを10%フッ化水素酸水溶液480mLに溶解させ、イオン交換水を8.8L添加することによってNb2O5=0.54%のフッ化ニオブ酸水溶液を得た。30℃に温度調整を行ったフッ化ニオブ酸水溶液を30℃に温度調整を行ったアンモニア水(NH3=1%)4.9Lに対し、反応液のpHが8.0を下回らないようにゆっくりと一定速度で約60分間かけて添加し、副生成塩を含有するpH8.3、Nb2O5含有量が0.35%のニオブ酸アンモニウムの微粒子を含有する分散液を得た。この分散液はゾルの性状を示し、微粒子は均一に分散していた。次に、この分散液を限外ろ過装置(マイクローザUF:型式SLP-1053;旭化成(株)製)を用いてろ液の電気伝導度が0.4mS/cm以下になるまでイオン交換水でろ過洗浄し、フッ化アンモニウム等を除去することによって、pH7.5のニオブ酸アンモニウムゾル600gを得た。得られたゾルの組成分析を行ったところ、Nb2O5含有量は8.0%、F=32ppmであり、このゾルを100℃10時間乾燥させた後のアンモニア量はNH3/Nb2O5(モル比)=1.0であった。動的散乱法による平均粒子径は20nmであり、Nb2O5=5.0%での全光線透過率は75%であった。このゾルは長期にわたり安定であり、室温保存1ヶ月後においても、平均粒子径、透過率、pH及び粘度の変化は確認されなかった。
得られたニオブ酸アンモニウムゾルをイオン交換水でNb2O5=5.0%に希釈した後、そのまま塗布液として用い、スライドガラスにスピンコートし、100℃で10分間乾燥することによって薄膜担持基材を得た。
(実施例2)
五酸化ニオブ(多木化学(株)製)50gを10%フッ化水素酸水溶液380mLに溶解させ、イオン交換水を6.5L添加することによってNb2O5=0.72%のフッ化ニオブ酸水溶液を得た。30℃に温度調整を行ったフッ化ニオブ酸水溶液を30℃に温度調整を行ったアンモニア水(NH3=1.5%)2.6Lに対し、反応液のpHが8.0を下回らないようにゆっくりと一定速度で約60分間かけて添加し、副生成塩を含有するpH8.5、Nb2O5含有量が0.52%のニオブ酸アンモニウムの微粒子を含有する分散液を得た。この分散液は白濁しており、また、この微粒子は凝集しやすく沈降性を示した。次に、この分散液を限外ろ過装置(マイクローザUF:型式SLP-1053;旭化成(株)製)を用いてろ液の電気伝導度が0.4mS/cm以下になるまでイオン交換水でろ過洗浄し、フッ化アンモニウム等を除去することによって、pH7.5のニオブ酸アンモニウムゾル500gを得た。得られたゾルの組成分析を行ったところ、Nb2O5含有量は10.0%、F=27ppmであり、このゾルを100℃10時間乾燥させた後のアンモニア量はNH3/Nb2O5(モル比)=1.0であった。動的散乱法による平均粒子径は90nmであり、Nb2O5=5.0%での全光線透過率は55%であった。このゾルは長期にわたり安定であり、室温保存1ヶ月後においても、平均粒子径、透過率、pH及び粘度の変化は確認されなかった。
得られたニオブ酸アンモニウムゾルをイオン交換水でNb2O5=5.0%に希釈した後、そのまま塗布液として用い、スライドガラスにスピンコートし、100℃で10分間乾燥することによって薄膜担持基材を得た。
(実施例3)
実施例1で得られたNb2O5含有量が8.0%のニオブ酸アンモニウムゾル500gにアンモニア水(NH3=18%)7mLを添加し、140℃で6時間の水熱処理を行い粒成長させた。さらに限外ろ過装置(マイクローザUF:型式SLP-1053;旭化成(株)製)を用いてろ液の電気伝導度が0.2mS/cm以下になるまでイオン交換水でろ過洗浄することによって、pH8.0のニオブ酸アンモニウムゾル320gを得た。得られたゾルの組成分析を行ったところ、Nb2O5含有量は12.0%、F=19ppmであり、このゾルを100℃10時間乾燥させた後のアンモニア量はNH3/Nb2O5(モル比)=0.9であった。動的散乱法による平均粒子径は30nmであり、Nb2O5=5.0%時の全光線透過率は70%であった。このゾルは長期にわたり安定であり、室温保存1ヶ月後においても、平均粒子径、透過率、pH及び粘度の変化は確認されなかった。
得られたニオブ酸アンモニウムゾルをイオン交換水でNb2O5=5.0%に希釈した後、そのまま塗布液として用い、スライドガラスにスピンコートし、100℃で10分間乾燥させた後、500℃で5分間の加熱処理を行い、薄膜担持基材を得た。表1に示すように水熱処理により薄膜の屈折率が実施例1より向上した。
(実施例4)
中和反応に用いるアルカリ水溶液をアンモニア水と水酸化ナトリウム水溶液の混合液(NH3=0.5%、NaOH=1.2%)にした以外は実施例1と同様にして、pH8.0のニオブ酸アンモニウムゾル700gを得た。得られたニオブ酸アンモニウムゾルの組成分析を行ったところ、Nb2O5含有量は7.0%、Na/Nb2O5(モル比)=0.2、F=8ppmであり、このゾルを100℃10時間乾燥させた後のアンモニア量はNH3/Nb2O5(モル比)=0.7であった。動的散乱法による平均粒子径は30nmであり、Nb2O5=5.0%時の全光線透過率は65%であった。このゾルは長期にわたり安定であり、室温保存1ヶ月後においても、平均粒子径、透過率、pH及び粘度の変化は確認されなかった。
得られたニオブ酸アンモニウムゾルをイオン交換水でNb2O5=5.0%に希釈した後、そのまま塗布液として用い、スライドガラスにスピンコートし、100℃で10分間乾燥することによって薄膜担持基材を得た。
(実施例5)
五酸化ニオブ(多木化学(株)製)50gを10%フッ化水素酸水溶液480mLに溶解させ、イオン交換水を8.8L添加することによってNb2O5=0.54%のフッ化ニオブ酸水溶液を得た。30℃に温度調整を行ったフッ化ニオブ酸水溶液を30℃に温度調整を行ったアンモニア水(NH3=1%)6.1Lに対し、反応液のpHが8.0を下回らないようにゆっくりと一定速度で約60分間かけて添加し、副生成塩を含有するpH9.5、Nb2O5含有量が0.32%のニオブ酸アンモニウムの微粒子を含有する分散液を得た。この分散液はゾルの性状を示し、微粒子は均一に分散していた。次に、この分散液を限外ろ過装置(マイクローザUF:型式SLP-1053;旭化成(株)製)を用いてろ液の電気伝導度が0.2mS/cm以下になるまでイオン交換水でろ過洗浄し、フッ化アンモニウム等を除去することによってpH9.0のニオブ酸アンモニウムゾル450gを得た。得られたニオブ酸アンモニウムゾルの組成分析を行ったところ、Nb2O5含有量は8.0%、F=8ppmであり、このゾルを100℃10時間乾燥させた後のアンモニア量はNH3/Nb2O5(モル比)=1.3であった。動的散乱法による平均粒子径は10nmであり、Nb2O5=5.0%時の全光線透過率は95%であった。このゾルは長期にわたり安定であり、室温保存1ヶ月後においても、平均粒子径、透過率、pH及び粘度の変化は確認されなかった。
得られたニオブ酸アンモニウムゾルをイオン交換水でNb2O5=5.0%に希釈した後、そのまま塗布液として用い、スライドガラスにスピンコートし、100℃で10分間乾燥することによって薄膜担持基材を得た。
(実施例6)
五酸化ニオブ(多木化学(株)製)50gを10%フッ化水素酸水溶液300mLと10%硫酸水溶液550mLの混合溶液に溶解させ、イオン交換水を8.4L添加することによってNb2O5=0.54%のフッ化ニオブ酸水溶液を得た。30℃に温度調整を行ったニオブ酸水溶液を30℃に温度調整を行ったアンモニア水(NH3=1%)5.4Lに対し、反応液のpHが8.0を下回らないようにゆっくりと一定速度で約60分間かけて添加し、副生成塩を含有するpH8.2、Nb2O5含有量が0.34%のニオブ酸アンモニウムの微粒子を含有する分散液を得た。この分散液はゾルの性状を示し、微粒子は均一に分散していた。次に、この分散液を限外ろ過装置(マイクローザUF:型式SLP-1053;旭化成(株)製)を用いてろ液の電気伝導度が0.4mS/cm以下になるまでイオン交換水でろ過洗浄し、フッ化アンモニウム等を除去することによって、pH7.5のニオブ酸アンモニウムゾル700gを得た。得られたゾルの組成分析を行ったところ、Nb2O5含有量は7.0%、F=26ppmであり、このゾルを100℃10時間乾燥させた後のアンモニア量はNH3/Nb2O5(モル比)=1.0であった。動的散乱法による平均粒子径は20nmであり、Nb2O5=5.0%での全光線透過率は75%であった。このゾルは長期にわたり安定であり、室温保存1ヶ月後においても、平均粒子径、透過率、pH及び粘度の変化は確認されなかった。
得られたニオブ酸アンモニウムゾルをイオン交換水でNb2O5=5.0%に希釈した後、そのまま塗布液として用い、スライドガラスにスピンコートし、100℃で10分間乾燥することによって薄膜担持基材を得た。
(実施例7)
実施例1で得られたNb2O5含有量が8.0%のニオブ酸アンモニウムゾル500gに、ポリビニルアルコール(PVA)(日本合成化学(株)製ゴーセノールGH-17)2gを溶解し塗布液を得た。このときのPVAの添加量は、ニオブ酸アンモニウムゾル中のNb2O5に対して5%であり、塗布液中のPVA含有量は0.4%である。
得られた塗布液をイオン交換水でNb2O5=5.0%に希釈した後、市販のPETフィルム上にバーコートし、100℃で10分間乾燥することによって薄膜担持基材を得た。
(実施例8)
実施例1で得られたNb2O5含有量が8.0%のニオブ酸アンモニウムゾル500gに、ポリエチレングリコール(PEG)(日本油脂(株)製PEG#4000)2gおよびシリカゾル(旭電化工業(株)製アデライトAT-20Q)20gを混合し塗布液を得た。このときのPEGおよびシリカゾルの全固形分はニオブ酸アンモニウムゾル中のNb2O5に対して15%であり、塗布液中のPEG含有量は0.4%、SiO2含有量は0.8%である。
得られた塗布液をイオン交換水でNb2O5=5.0%に希釈した後、市販のPETフィルム上にバーコートし、100℃で10分間乾燥することによって薄膜担持基材を得た。
(比較例1)
実施例1で得られたNb2O5含有量が8.0%のニオブ酸アンモニウムゾル100gに1%フッ化水素酸水溶液を36mL添加し、限外ろ過装置を用いてろ液の電気伝導度が0.2mS/cm以下になるまでイオン交換水で洗浄することによってゾル中のアンモニア成分を除去したところ、濁度が高く粘性の高いゾルが得られた。得られたゾルの組成分析を行ったところ、Nb2O5含有量は5.0%、F=40ppmであり、このゾルを100℃10時間乾燥させた後のアンモニア量はNH3/Nb2O5(モル比)=0.4であった。動的散乱法による平均粒子径は200nmであり、Nb2O5=5.0%時の全光線透過率は20%であった。また、室温保存1ヶ月後には沈殿の発生が見られた。
得られたニオブ酸アンモニウムゾル(Nb2O5=5.0%)をそのまま塗布液として用い、スライドガラスにスピンコートし、100℃で10分間乾燥することによって薄膜担持基材を得た。
(比較例2)
五酸化ニオブ(多木化学(株)製)50gを10%フッ化水素酸水溶液480mLに溶解させ、イオン交換水を9.9L添加することによってNb2O5=0.48%のフッ化ニオブ酸水溶液を得た。30℃に温度調整を行ったフッ化ニオブ酸水溶液を30℃に温度調整を行ったアンモニア水(NH3=1%)3.8Lにゆっくりと一定速度で約60分間かけて添加し、pH6.5、Nb2O5含有量が0.35%であるニオブ酸アンモニウムの微粒子を含有する分散液を得た。この分散液は白濁しており、また、この微粒子は凝集しやすく沈降性を示した。次に、この分散液を限外ろ過装置(マイクローザUF:型式SLP-1053;旭化成(株)製)を用いてろ液の電気伝導度が0.4mS/cm以下になるまでイオン交換水でろ過洗浄し、フッ化アンモニウム等を除去したが、均一に分散したゾル状態になることはなく、pH7.0のニオブ酸アンモニウムの沈降性スラリー500gが得られた。得られたスラリーの組成分析を行ったところ、Nb2O5含有量は8.0%、F=900ppmであり、このスラリーを100℃10時間乾燥させた後のアンモニア量はNH3/Nb2O5(モル比)=0.9であった。ろ液の電気伝導度から判断したろ過洗浄の強さが実施例1と同様にもかかわらず、多くのフッ素がゾル中に残留した。動的散乱法による平均粒子径は120nmであり、Nb2O5=5.0%時の全光線透過率が40%だったことより、フッ素を粒子内に取り込んだニオブ酸アンモニウムの凝集体が生成していると考えられた。ゾルが得られなかった原因は、pHを8以上に保持しつつ混合、反応させなかったことによるものである。
得られたスラリー(Nb2O5=5.0%)をそのまま塗布液として用い、スライドガラスにスピンコートし、100℃で10分間乾燥することによって薄膜担持基材を得た。
(比較例3)
五酸化ニオブ(多木化学(株)製)50gを10%フッ化水素酸水溶液480mLに溶解させ、イオン交換水を2.5L添加することによってNb2O5=1.6%のフッ化ニオブ酸水溶液を得た。30℃に温度調整を行ったフッ化ニオブ酸水溶液を30℃に温度調整を行ったアンモニア水(NH3=3%)1.6Lに対し、反応液のpHが8.0を下回らないようにゆっくりと一定速度で約60分間かけて添加し、副生成塩を含有するpH8.3、Nb2O5含有量が1.1%のニオブ酸アンモニウムの微粒子を含有する分散液を得た。この分散液は白濁しており、また、この微粒子は凝集しやすく沈降性を示した。次に、限外ろ過装(マイクローザUF:型式SLP-1053;旭化成(株)製)を用いてろ液の電気伝導度が0.4mS/cm以下になるまでイオン交換水でろ過洗浄し、フッ化アンモニウム等を除去したが、均一に分散したゾル状態になることはなく、pH8.5のニオブ酸アンモニウムの沈降性スラリー400gが得られた。得られたスラリーの組成分析を行ったところNb2O5含有量は12.0%、F=30ppmであり、このスラリーを100℃10時間乾燥させた後のアンモニア量はNH3/Nb2O5(モル比)=1.0であった。動的散乱法による平均粒子径は280nmであり、Nb2O5=5.0%時の全光線透過率は5%であった。ゾルが得られなかった原因は、反応後のNb2O5含有量が1.0%を超え、平均粒子径が100nm以上となったことによるものである。従って、反応後のNb2O5含有量は重要な管理ファクターである。
得られたスラリーをイオン交換水でNb2O5=5.0%に希釈し十分に分散させた後そのまま塗布液として用い、スライドガラスにスピンコートし、100℃で10分間乾燥することによって薄膜担持基材を得た。
(比較例4)
五酸化ニオブ(多木化学(株)製)50gを10%フッ化水素酸水溶液480mLに溶解させ、イオン交換水を8.8L添加することによってNb2O5=0.54%のフッ化ニオブ酸水溶液を得た。30℃に温度調整を行ったフッ化ニオブ酸水溶液を30℃に温度調整を行ったアンモニア水(NH3=1%)6.8Lに対し、反応液のpHが8.0を下回らないようにゆっくりと一定速度で約60分間かけて添加し、副生成塩を含有するpH9.5、Nb2O5含有量が0.31%のニオブ酸アンモニウムの微粒子を含有する分散液を得た。この分散液をエバポレーターを用いてNb2O5=5.0%まで濃縮しようとしたところ、白濁、増粘しゾルを得ることができなかった。得られた増粘液の組成分析を行ったところNb2O5含有量は1.5%、F=12000ppmであり、この増粘液を100℃10時間乾燥させた後のアンモニア量はNH3/Nb2O5(モル比)=4.2であった。動的散乱法による平均粒子径は300nmであり、Nb2O5=1.5%時の全光線透過率は5%であった。
得られた増粘液をイオン交換水でNb2O5=1.0%に希釈した後、そのまま塗布液として用い、スライドガラスにスピンコートし、100℃で10分間乾燥したところ均一な薄膜を形成することができなかった。
(比較例5)
本願出願人が先に出願した特許文献4(特開2005-200235号公報)の実施例2に基づき、シュウ酸/Nb2O5(モル比)=0.15、クエン酸/Nb2O5(モル比)=0.35を含有するpH4.5の酸性型の酸化ニオブゾルを得た。得られた酸化ニオブゾルにアンモニア水をpH8.5になるまで添加し、アルカリ型の酸化ニオブゾルを得た。得られたゾルの組成分析を行ったところ、Nb2O5含有量は10.0%、F=30ppmであり、このゾルを100℃10時間乾燥させた後のアンモニア量はNH3/Nb2O5(モル比)=0.6であった。動的散乱法による平均粒子径は15nmであり、Nb2O5=5.0%時の全光線透過率は90%であった。
得られた酸化ニオブゾルをイオン交換水でNb2O5=5.0%に希釈した後、そのまま塗布液として用い、スライドガラスにスピンコートし、100℃で10分間乾燥することによって薄膜担持基材を得た。しかし、表1に示したように、この有機酸を含有したゾルは自己結着性を示さなかった。
(比較例6)
実施例1で得られたNb2O5含有量が8.0%のニオブ酸アンモニウムゾル500gに、25%水酸化テトラメチルアンモニウムを22g、イオン交換水を500g添加し、減圧下における加熱処理によってアンモニアを除去すると共に500gまで濃縮を行うことによって、水酸化テトラメチルアンモニウムで安定化したニオブゾルを得た。得られたゾルの組成分析を行ったところ、Nb2O5含有量は8.0%、F=32ppmであり、このゾルを100℃10時間乾燥させた後のアンモニア量はNH3/Nb2O5(モル比)=0.3であった。動的散乱法による平均粒子径は15nmであり、Nb2O5=5.0%での全光線透過率は85%であった。このゾルは長期にわたり安定であり、室温保存1ヶ月後においても、平均粒子径、透過率、pH及び粘度の変化は確認されなかった。
得られたゾルをイオン交換水でNb2O5=5.0%に希釈した後、そのままスライドガラスにスピンコートし、100℃で10分間乾燥することによって薄膜担持基材を得た。しかし、表1に示したように、アンモニアに代えて水酸化テトラメチルアンモニウムで安定化したこのゾルは自己結着性をほとんど示さなかった。
(比較例7)
実施例1で得られたニオブ酸アンモニウムの微粒子の分散液を限外ろ過装置(マイクローザUF:型式SLP-1053;旭化成(株)製)を用いてろ液の電気伝導度が1.0mS/cm以下になるまでイオン交換水でろ過洗浄した後、分散液にアンモニアをNH3/Nb2O5(モル比)=2.0添加することによって一部のニオブ酸アンモニウム微粒子を溶解させた。さらに同様の限外ろ過装置を用いてろ液の電気伝導度が0.2mS/cm以下になるまでイオン交換水でろ過洗浄することによって、溶解したニオブ酸アンモニウム塩をろ液として得た。得られたニオブ酸アンモニウム水溶液をエバポレーターを用いて濃縮した。得られた水溶液の組成分析を行ったところ、Nb2O5含有量は5.0%、F=150ppmであり、この水溶液を100℃10時間乾燥させた後のアンモニア量はNH3/Nb2O5(モル比)=1.8であった。動的散乱法による平均粒子径は測定することができず、Nb2O5=5.0%での全光線透過率は95%であった。
得られたニオブ酸アンモニウム水溶液をそのまま塗布液として用い、スライドガラスにスピンコートし、100℃で10分間乾燥したところ均一な薄膜を形成することができなかった。
(薄膜担持基材の評価)
上記実施例、比較例で作成した薄膜担持基材は以下の方法によって評価を行った。
[屈折率の測定]
薄膜担持基材の屈折率は薄膜測定装置F-20(FILMETRICS社製)を用いて測定した。
[自己結着性(膜強度)の評価]
薄膜担持基材に400g/cm2の荷重をかけた#0000スチールウールの50回反復スクラッチにより評価し、傷がまったく発生しないものを◎、僅かに傷が発生する場合を○、ひどく傷が発生する場合を△、膜が消失したものを×とした。
[透明性の評価]
薄膜担持基材を色度・濁度測定器COH-300A(日本電色工業株式会社製)を用いて測定し、全光線透過率が90%以上を○、90%未満を×とした。
その結果を表1に示した。
Figure 2011190115
*;Nb2O5=1.5%時の全光線透過率

Claims (9)

100℃で10時間乾燥させたときのアンモニアとニオブ酸が、NH3/Nb2O5(モル比)=0.5〜1.5の範囲で、実質的に有機酸を含まないニオブ酸アンモニウムゾル。
ニオブ酸アンモニウムコロイドの平均粒子径が100nm以下であり、且つニオブ酸アンモニウムゾル中のNb2O5が5質量%時の光路長10mmにおける全光線透過率が50%以上である請求項1記載のニオブ酸アンモニウムゾル。
下記の工程によって製造される請求項1または2記載のニオブ酸アンモニウムゾルの製造方法。
(1)フッ酸、またはフッ酸と硫酸の混酸にニオブ化合物を溶解させた水溶液と、アンモニア水溶液とを、pHを8以上に維持しつつ混合、反応させてニオブ酸アンモニウムの微粒子を含有する分散液を得る工程。
(2)(1)の分散液をろ過洗浄する工程。
分散液のNb2O5濃度が0.1〜1.0質量%である請求項3記載のニオブ酸アンモニウムゾルの製造方法。
請求項3または4に記載の製造方法により得られたニオブ酸アンモニウムゾルを100〜150℃で3〜10時間水熱処理することを特徴とするニオブ酸アンモニウムゾルの製造方法。
請求項1または2記載のニオブ酸アンモニウムゾルを含有してなる薄膜形成用塗布液。
ニオブ酸アンモニウムゾル中のNb2O5量に対して、有機高分子化合物またはシリカ化合物のうち1種以上を固形分として1〜30質量%の範囲で含有する請求項6記載の薄膜形成用塗布液。
基材表面に請求項6または7記載の薄膜形成用塗布液を用いて形成された被膜を有する薄膜担持基材。
基材又は基材の表面がセラミクスである請求項8記載の薄膜担持基材。
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