JP2011190071A - 記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 記録シートを搬送ベルトに吸着させて搬送しながら記録を行う記録装置において、普通紙等の剛性が小さい記録シートのコックリングを防止または軽減するとともに、剛性の高い記録シートでも安定した状態で良好に搬送できる記録装置を提供する。
【解決手段】 搬送上流側および下流側のローラ201、202に巻き掛けられた搬送ベルト203に吸着されて搬送される記録シートPに記録を行う記録装置である。搬送下流側のローラ202の周上彎曲部の所定範囲に記録シートを巻き付けて搬送する巻き付け搬送位置と、搬送下流側のローラの周上彎曲部に記録シートを巻き付けることなく搬送する非巻き付け搬送位置と、に切り換え可能な案内手段350と、を備える。案内手段の巻き付け搬送位置と非巻き付け搬送位置との切り換えを制御する制御手段95を備える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、搬送ベルトに記録シートを吸着させて搬送する搬送手段と、搬送ベルトにより搬送される記録シートに記録を行う記録ヘッドと、を備えた記録装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写機、ワードプロセッサ等の記録装置の一形態として、記録ヘッドから記録シートへインクを吐出して画像を形成するインクジェット方式の記録装置(インクジェット記録装置)が使用されている。記録装置における記録シートの搬送は、一般に、記録領域の上流側および下流側のそれぞれに配されたローラ対により行われている。しかしながら、このような搬送機構では、記録のスループットを向上させるために記録ヘッドを長尺化し、1回の記録動作でより大きな領域に記録を行おうとすると、上流側ローラ対と下流側ローラ対の間の距離が大きくなる。ローラ対間の距離が大きくなると、記録シートを一方のローラ対のみで挟持して搬送する状態が生じ、記録領域において記録シートの浮きが発生しやすくなる。
そこで、記録ヘッドを長尺化した場合の搬送手段では、記録ヘッドと対向するプラテンの搬送面に複数の吸引穴を設け、吸引ファンにより吸引穴に作用される負圧吸引力により記録シートを搬送面に吸着させて搬送する構成が採用されている。また、記録シートを搬送するための搬送ベルトの表面に静電気等により記録シートを吸着させて搬送する構成も採用されている。前者の負圧吸引力で吸着させる構成では、記録シートと搬送面との間の摺動抵抗が大きくなる。そのため、写真印刷などで高精度の搬送が要請される場合は、搬送ベルトの表面に静電気等により記録シートを吸着させて搬送する構成の方が有利である。
また、インクジェット方式等の記録装置では、インクが普通紙等の剛性の小さい記録シートに付着すると、インクに含まれる水分により記録シートが伸びて波打ち状になる現象(以下、コックリングとする)が生じる。このコックリングの程度がひどくなると、記録中に記録シートが記録ヘッドに接触して汚されることがある。また、記録シートと記録ヘッドの間隔が不均一になり、インクの着弾位置にずれが生じて画質が低下することもある。かかるコックリングを抑制する方法として、特許文献1には、プラテンに形成された吸引穴を介して記録シートを搬送面に吸着して搬送する記録装置において、搬送面を搬送上流側から搬送下流側へ高くなる方向に傾斜させる構成が提案されている。かかる構成によれば、記録後にコックリングが発生しても、記録シートが搬送経路で湾曲することで記録シートの剛性が高まり、コックリングの発達を阻止することができる。
特開2003−285479号公報
しかしながら、記録シートを搬送ベルトに吸着させて搬送ベルトと共に搬送する記録装置では、特許文献1のように搬送面を傾斜させて記録シートを彎曲させる構成を実施することは困難である。また、インクジェット記録装置等の記録装置は、剛性が小さい普通紙への記録だけでなく、写真調の画像を形成する厚手の専用紙等への記録にも使用される。厚手の記録シートは、普通紙に比べて剛性が高いため、特許文献1のように湾曲させて搬送すると搬送面に倣うことが困難であり、搬送面から剥離してしまうことがある。そのため、写真専用紙のような剛性が高い記録シートにおいては、直線状(例えば水平方向)の搬送経路に沿って湾曲させずに搬送することが好ましく、搬送面を曲面にしても剛性の高い記録シートに対応することは困難である。
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、記録シートを搬送ベルトに吸着させて搬送しながら記録を行う記録装置において、普通紙等の剛性が小さい記録シートのコックリングを防止または軽減するとともに、剛性の高い記録シートでも安定した状態で良好に搬送できる記録装置を提供することである。
本発明は、搬送上流側のローラおよび搬送下流側のローラに巻き掛けられた搬送ベルトに記録シートを吸着させて搬送する搬送手段と、前記搬送ベルトにより搬送される記録シートに記録を行う記録ヘッドと、を備えた記録装置において、前記搬送ベルトの前記搬送下流側のローラの周上彎曲部の所定範囲に記録シートを巻き付けて搬送する巻き付け搬送位置と、前記搬送ベルトの前記搬送下流側のローラの周上彎曲部に記録シートを巻き付けることなく搬送する非巻き付け搬送位置と、に切り換え可能な案内手段と、前記案内手段の前記巻き付け搬送位置と前記非巻き付け搬送位置との切り換えを制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、記録シートを搬送ベルトに吸着させて搬送しながら記録を行う記録装置において、普通紙等の剛性が小さい記録シートのコックリングを防止または軽減するとともに、剛性の高い記録シートでも安定した状態で良好に搬送できる記録装置が提供される。
一実施形態に係る記録装置の縦断面図 一実施形態に係る記録装置の搬送部、排紙部およびキャリッジ部の側面図(a)および縦断面図(b) 一実施形態に係る記録装置の搬送部および排紙部の記録シート巻き付け状態(a)および記録シート非巻き付け状態(b)の縦断面図 (a)は排紙部における記録シートのコックリング発生状態を示す斜視図、(b)は排紙部において記録シートが搬送ベルト越しにベルト従動ローラに巻き付いて搬送される状態を示す縦断面図、(c)は記録シートが搬送ベルト越しにベルト従動ローラに巻き付いている状態を示す斜視図 記録装置の制御手段のブロック図 第1の実施形態に係る案内手段の動作のフローチャート 第1の実施形態に係る案内手段の別の動作のフローチャート 第2の実施形態に係る記録装置の搬送部および排紙部の記録シート巻き付け状態(a)および記録シート非巻き付け状態(b)の側面図 図8の搬送部および排紙部の記録シート巻き付け状態(a)および記録シート非巻き付け状態(b)の縦断面図 第2の実施形態に係る案内手段を備えた排紙部の動作のフローチャート 第3の実施形態に係る記録装置の搬送部および排紙部の記録シート巻き付け状態(a)および記録シート非巻き付け状態(b)の縦断面図 第3の実施形態に係る案内手段を備えた排紙部の動作のフローチャート 第4の実施形態に係る記録装置の搬送部および排紙部の記録シート巻き付け状態(a)および記録シート非巻き付け状態(b)の縦断面図 第4の実施形態に係る案内手段を備えた排紙部の動作のフローチャート
以下、図面を参照して本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一または対応部分を示すものである。
〔第1の実施形態〕
図1は一実施形態に係る記録装置の縦断面図である。この記録装置は、下方給紙部101と、上方給紙部102と、搬送部200と、排紙部300と、走査ユニット400とを備えている。下方給紙部101は普通紙等の剛性が小さい記録シートを給紙し、上方給紙部102は写真調の画像を形成する写真専用紙のような普通紙に比べ剛性の高い記録シートを給紙する。搬送部200は、下方給紙部101または上方給紙部102から給紙されてきた記録シートPを記録領域内を通して搬送する搬送手段を構成している。走査ユニット400は、記録シートPに記録を行う記録ヘッドHなどを搭載して往復移動(走査)するキャリッジ401(図2)で構成されている。排紙部300は、記録領域の搬送面を形成する搬送ベルト203の搬送下流側に配され、記録された記録シートを装置本体外へ排出する。
図2は一実施形態に係る記録装置の搬送部、排紙部およびキャリッジ部を示し、図2(a)は側面図であり、図2(b)は縦断面図である。図3は一実施形態に係る記録装置の搬送部および排紙部の縦断面図であり、図3(a)は排紙部が記録シート巻き付け状態であるときを示し、図3(b)は排紙部が記録シート非巻き付け状態であるときを示す。搬送部200は、搬送上流側のベルト駆動ローラ201と搬送下流側のベルト従動ローラ202に無端ベルトからなる搬送ベルト203を巻き掛けた搬送手段で構成されている。ベルト駆動ローラ201は、搬送ベルト203に当接する第1のローラ部201aと第1のローラ部201aより小径の第2のローラ部201bを有し、第2のローラ部201bで軸受204を介してプラテン206に軸支されている。ベルト従動ローラ201は、搬送ベルト203に当接する第1のローラ部202aと第1のローラ部202aより小径の第2のローラ部202bを有し、第2のローラ部202bで軸受205を介してプラテン206に軸支されている。ベルト従動ローラ202は、軸受205を介して、圧縮ばね207により搬送ベルト203に張力を付加する方向に付勢されている。ベルト駆動ローラ201の第2のローラ部201bは、導電性部材を介してアース(接地)されている。
ベルト駆動ローラ201の上部には、搬送ベルト203を介して記録シートPを押圧(挟持)して従動回転するピンチローラ208が配されている。搬送ベルト203のピンチローラ208より搬送下流側の位置には、記録シートPの上面および搬送ベルト203の表面の除電を行うための除電ローラ209が記録シートPを介して従動回転可能に押圧されている。ピンチローラ208および除電ローラ209はそれぞれ不図示のばねにより搬送ベルト203に押圧される。また、ピンチローラ208および除電ローラ209は導電性部材を介してアースされている。搬送ベルト203のピンチローラ208より搬送上流側の位置には、搬送ベルト203を介してベルト駆動ローラ201に押圧される給電ローラ210が配されている。この給電ローラ210は、搬送ベルト203の表面に電荷を帯電させるための帯電手段であり、不図示のばねにより搬送ベルト203に従動回転可能に押圧されている。また、給電ローラ210は、導電性部材を介して接続された高圧電源により電圧を印加される。搬送ベルト203は搬送部駆動モータ516(図5)で回転駆動されるベルト駆動ローラ201によってプラテン206上を搬送駆動され、搬送ベルト203に静電吸着されて搬送される記録シートPに対し記録ヘッドHによる記録が行われる。
記録シートPに記録を行う記録ヘッドHを走査する走査ユニット400は、記録ヘッドHを搭載して往復移動するキャリッジ401とキャリッジ駆動モータ515(図5)等の駆動手段を備えている。キャリッジ401は、ガイド軸402およびガイドレール403に沿って搬送方向と交差する方向に移動可能に支持されており、キャリッジ駆動モータ515によって往復駆動される。搬送方向と交差する方向(走査方向)に往復移動する記録ヘッドHによる1ライン分の記録と、記録領域における搬送手段200による所定ピッチの搬送とを交互に繰り返すことにより、記録シートPの全域における記録が行われる。
排紙部300には、ベルト従動ローラ202の周上を搬送ベルト203に押圧されながら所定範囲にわたって移動可能な案内手段350Aが設けられている。この案内手段350Aは、搬送ベルト203の搬送下流側のローラ(ベルト従動ローラ)202の周上彎曲部の所定範囲に記録シートPを巻き付けて搬送する巻き付け搬送位置と、搬送ベルト203の搬送下流側のローラ(ベルト従動ローラ)202の周上彎曲部に記録シートPを巻き付けることなく延長線方向に搬送する非巻き付け搬送位置とに切り換え可能に構成されている。図3(a)は案内手段350Aが巻き付け搬送位置にある状態を示し、図3(b)は案内手段350Aが非巻き付け搬送位置にある状態を示す。記録装置には、案内手段350Aの巻き付け搬送位置と非巻き付け搬送位置との切り換えを制御するための制御手段が設けられている。以下に具体的に説明する。
排紙部300には、下方排紙ローラ301と下方拍車302からなる下方排紙ローラ対352と、上方排紙ローラ311と上方拍車312からなる上方排紙ローラ対354が配設されている。下方拍車302は下方排紙ローラ301に対し、上方拍車312は上方排紙ローラ311に対し、それぞれ従動回転可能にばね付勢力により押圧されている。下方排紙ローラ対352は、そのニップ(記録シート挟持部)が記録ヘッドHにより記録された記録シートPを搬送ベルト203越しにベルト従動ローラ202に巻き付けるように搬送する巻き付け搬送位置となるように配置されている。また、上方排紙ローラ対354は、そのニップが記録領域における搬送ベルト203記録シート搬送面とほぼ一直線をなす延長線上に搬送経路を形成する非巻き付け搬送位置となるように配置されている。下方排紙ローラ301は支持部材305に軸受306を介して軸支され、上方排紙ローラ311は軸受306を介して支持部材315に軸支されている。下方拍車302は拍車ホルダ304に軸支され、上方拍車312は拍車ホルダ314に軸支されている。そして、下方の拍車ホルダ304は下方の支持部材305に対し、上方の拍車ホルダ314は上方の支持部材315に対し、それぞれビス等で固定(締結)されている。
案内手段350Aは下方拍車302および上方拍車312の搬送上流側に配されている。案内手段350Aは、ベルト従動ローラ202の周上における搬送ベルト203からの記録シートPの浮きを押さえる従動回転体としての押さえ拍車303を備えている。この押さえ拍車303は、記録シートPを介してベルト従動ローラ202に押圧されて従動回転する回転体である。また、案内手段350Aは、押さえ拍車303を軸支してベルト従動ローラ202の軸心を中心とする円弧経路に沿って移動可能な支持部材としての可動拍車ホルダ307を備えている。この案内手段350Aは、押さえ拍車303で記録シートPを搬送ベルト203の表面に押し付けながら所定範囲で移動可能である。なお、下方拍車302、上方拍車312および押さえ拍車303は、それぞれ中心軸に貫通孔を有し、それらの貫通孔にはばね軸からなる拍車ばね(不図示)が挿通されている。かかる構成により、下方拍車302、上方拍車312および押さえ拍車303は、それぞれ、下方排紙ローラ301、上方排紙ローラ311および記録シートPに対して所定のばね付勢力で圧接されている。
案内手段350Aは、その押さえ拍車303が搬送ベルト203により搬送されてきた記録シートPを下方排紙ローラ対352のニップおよび上方排紙ローラ対354のニップのいずれかに向けて搬送するように、その可動位置を選択的に制御手段95により制御される。すなわち、支持部材としての可動拍車ホルダ307に軸支された回転体である押さえ拍車303により、搬送ベルト203の搬送下流側のローラ202の周上彎曲部の所定範囲に記録シートPを巻き付けて搬送する巻き付け搬送位置(図3(a))と、搬送ベルトの搬送下流側のローラの周上彎曲部に記録シートを巻き付けることなく延長線方向に搬送する非巻き付け搬送位置(図3(b))と、に切り換え可能な案内手段350Aが構成されている。そして、制御手段95によって、案内手段350Aの巻き付け搬送位置と非巻き付け搬送位置との切り換えを制御するように構成されている。この場合、下方排紙ローラ対301、302は、巻き付け位置にある案内手段350Aにより搬送される記録シートを排出する排紙手段を構成している。また、上方排紙ローラ対311、312は、非巻き付け位置にある案内手段350Aにより搬送される記録シートを排出する排出手段を構成している。
可動拍車ホルダ307は、ベルト従動ローラ202の第2のローラ部202bと嵌合する嵌合部307aを有し、ベルト従動ローラ202の同心の第2のローラ部202bを回転中心として回動可能である。つまり、可動拍車ホルダ307は、ベルト従動ローラ202の周上彎曲部に沿って円弧経路上を回動(移動)可能に軸支されている。可動拍車ホルダ307の回動動作は、可動拍車ホルダ307のカム当接部307bに当接するカム308によって行われる。カム308は排紙部駆動モータ517(図5)によって駆動される。押さえ拍車303の搬送下流側であって、下方排紙ローラ対352および上方排紙ローラ対354の搬送上流側には、搬送ベルト203に当接する剥離部材309が設けられている。剥離部材309は、搬送ベルト203に吸着されている記録シートPを搬送ベルト203から剥離させるための部材であるとともに、搬送ベルト203から剥離された後の記録シートPの下面をガイドする案内部材としても機能する。
剥離部材309は、ベルト従動ローラ202の軸心を回転中心として回動可能に取り付けられ、可動拍車ホルダ307の動作に連動して回動する。ここで、搬送ベルト203に吸着されて搬送されてきた記録シートPが特殊紙や厚紙等の剛性の高い記録シートである場合は、その先端部Paを剥離部材なしでも確実に搬送ベルト203から離脱させることができることがある。また、普通紙や薄紙のような剛性の低い記録シートは、その先端を下方排紙ローラ対352のニップ部へ案内されることになる。そのような場合は、図示のように、剥離部材309を、下方排紙ローラ301を軸支する支持部材305に取り付け、剛性の低い記録シートを強制的に剥離するように構成することができる。その場合の前記案内手段350Aは、剥離部材309を省略し、可動拍車ホルダ307に軸支された押さえ拍車303で構成されることになる。
図4(a)は排紙部300における記録シートPのコックリング発生状態を示す斜視図である。図4(b)は排紙部において記録シートが搬送ベルト203越しにベルト従動ローラ202に巻き付いて搬送される状態を示す縦断面図である。図4(c)は記録シートが搬送ベルト越しにベルト従動ローラに巻き付いている状態を示す斜視図である。案内手段350Aを構成する押さえ拍車303は、図3(a)の巻き付け搬送位置と図3(b)の非巻き付け搬送位置の2つの位置に切り換え移動するように、制御手段95により制御される。巻き付け搬送位置は、記録ヘッドHによる記録が終了し搬送ベルト203に吸着された状態で搬送されてきた記録シートPを、搬送ベルト203越しにベルト従動ローラ202に巻き付けるように搬送する位置である。これに対し、非巻き付け位置は、搬送ベルト203の記録領域における搬送面とほぼ一直線上の位置に向けて記録シートPを搬送する位置である。ここで、記録シートPが普通紙や薄紙等の剛性の低い記録シートの場合、記録ヘッドHにより記録されると、時間経過とともに図4(a)に示すような搬送方向と交差する方向のコックリング(波打ち)が発生する。
図4において、記録された記録シートPに発生するコックリングを搬送ベルト203の吸着力で抑制している間に、押さえ拍車303により記録シートPを搬送ベルト203越しに巻き付き領域Lの範囲でベルト従動ローラ202に巻き付かせる。記録シートPは搬送ベルト203越しに従動ローラ202に巻き付くことで湾曲し、記録面に垂直な方向の記録シートPの剛性が高まる。それによって、記録面と垂直な方向に成長しようとするコックリングを抑制することができる。また、記録シートの先端部Paが巻き付き領域Lを通過した後にコックリングが成長し始めた場合でも、搬送ベルト203越しにベルト従動ローラ202に巻き付いた巻き付き領域Lで、コックリングが記録シートの搬送下流側に成長していくのを抑制することができる。
図5は記録装置の制御手段95の構成を示すブロック図である。記録装置は、ホストコンピュータ500からプリンタドライバ501を介して送られてきたデータをI/F部511を介して受信する。プリンタドライバ501はユーザが記録シートPの種類を指定することができる記録シート指定手段である。記録装置の制御手段95はCPU512、ROM513およびRAM514を備えている。CPU512は各部動作やデータの処理などを制御する。ROM513はCPU512によって実行されるデータなどを格納している。RAM514はCPU512によって実行される処理データおよびホストコンピュータ500からの受信データなどを記憶する。CPU512、ROM513およびRAM514は、キャリッジ駆動モータ515、搬送部駆動モータ516、排紙部駆動モータ517、記録ヘッド駆動部518および各種センサ519に接続されている。キャリッジ駆動モータ515はキャリッジ401を駆動するモータであり、搬送部駆動モータ516は搬送部200を駆動するモータであり、排紙部駆動モータ517は押さえ拍車ホルダ307を移動させるモータである。記録ヘッド駆動部518は画像情報に基づいて記録ヘッドHを駆動することで吐出口からインクを吐出させる。
図6は本実施形態に係る案内手段350Aの動作を示すフローチャートである。図7は本実施形態に係る案内手段350Aの別の動作を示すフローチャートである。次に、案内手段350Aを備えた排紙部300の動作について説明する。ユーザは、記録前にホストコンピュータ500のプリンタドライバ(記録シート指定手段を含む)501上で記録する記録シートの種類を指定(選択)する(ステップS601)。記録シートPの指定は、厚さ、剛性、吸水性、写真調印画紙などの面で種類分けされる記録シートから所定の記録シートを選択して行われる。指定された記録シートの種類によって下方給紙部101および上方給紙部102のいずれから給紙するかを選択(判別)し、選択した方の給紙部から指定した種類の記録シートを給送する。給紙動作から記録動作開始までの間に、排紙部駆動モータ517でカム308を動作させることで案内手段350Aを記録シートの種類に対応した位置へ移動させる。すなわち、選択された記録シートが普通紙や薄紙等の剛性の低い記録シートの場合は、ステップS603へ進んで、案内手段350Aを図3(a)に示す巻き付け搬送位置へ移動させる(ステップS603)。一方、選択された記録シートが特殊紙や厚紙等の剛性の高い記録シートの場合は、図3(b)に示す非巻き付け搬送位置へ移動させる(ステップS604)。
ユーザが記録シートの種類として普通紙等の剛性の低い記録シートを指定(選択)した場合は、下方給紙部101から給送された剛性の低い記録シートPが搬送ベルト203を介してベルト駆動ローラ201とピンチローラ208のニップ部に到達する。ここで挟持された記録シートPは、給電ローラ210で帯電された搬送ベルト203に押し付けられることで、搬送ベルト203の表面に静電吸着される。そして、搬送ベルト203に吸着されて搬送される記録シートPに対して、記録ヘッドHによる記録が行われる(ステップS605)。記録が終了した記録シートPは、搬送ベルト203に吸着された状態で押さえ拍車303により上面を押さえられ、搬送ベルト203越しにベルト従動ローラ202に巻き付くような経路で搬送される。こうして搬送される記録シートPは、その先端部Paが剥離部材309に達すると剥離部材309により搬送ベルト203から離間させられ、下方の拍車ホルダ304および剥離部材309にガイドされながら下方排紙ローラ301と下方拍車302のニップ部に到達する。そして、記録シートPは、記録ヘッドHによる最終行の記録が終了した後に、下方排紙ローラ301および下方拍車302により装置本体外に排出される(ステップS606)。
ユーザが記録シートの種類として特殊紙や厚紙等の剛性の高い記録シートを指定(選択)した場合は、上方給紙部102から給送された剛性の高い記録シートPが搬送ベルト203を介してベルト駆動ローラ201とピンチローラ208のニップ部に到達する。そして、普通紙等の場合と同様、ここで挟持された記録シートPは、搬送ベルト203の表面に静電吸着されて搬送されながら、記録ヘッドHによる記録が行われる(ステップS605)。記録が終了した剛性の高い記録シートは、その先端部Paが剥離部材309に達すると剥離部材309により搬送ベルト203から離間させられる。離間した剛性の高い記録シートPは、その先端部Paが搬送ベルト203の記録領域における搬送面からほぼ一直線に延びる位置に配された上方排紙ローラ対354のニップ部(上方搬送ローラ311と上方拍車312のニップ部)に到達する。そして、上方排紙ローラ対354のニップ部を通して排出方向に搬送されながら、記録ヘッドHにより最終行の記録が終了した後に、上方排紙ローラ311および上方拍車312により装置本体外へ排出される(ステップS606)。
以上のように、記録装置には、記録シートPの種類を指定する記録シート指定手段(プリンタドライバ501等)を備え、記録前に指定された記録シートの種類に応じて、案内手段350Aの巻き付け位置と非巻き付け位置との切り換えを行うように構成されている。したがって、記録シートPの種類が剛性の低い普通紙等である場合は、記録後にコックリングが発生しても、記録シートPを搬送ベルト203越しにベルト従動ローラ202に巻き付くように搬送することによりコックリングの成長を抑制することができる。一方、記録シートPの種類が剛性の高い特殊紙等である場合には、記録シートPを一直線上に搬送することで安定した状態で精度良く搬送することができる。
また、コックリングはベタパターンのように記録シートに多量のインクが付着する記録の際に発生しやすく、文字のみを記録する場合にはなかなか発生しない。そこで、剛性の低い記録シートの場合でも、記録パターンに高デューティ部がない場合は、剛性の高い記録シートと同様、ベルト従動ローラ202に巻き付けることなく、搬送ベルト203の上面から上方排紙ローラ対354のニップ部へ向けて一直線上に搬送しても良い。つまり、図7に示すように、普通紙等の剛性の低い記録シートの記録においては、図6のステップS602とステップS603との間にステップS607を追加し、記録パターンのデューティによって案内手段350A(その押さえ拍車303)の位置を切り換えても良い。図7においては、普通紙等の剛性が低い記録シートであって、記録パターンにベタパターンなどの高デューティ部分がある場合に、案内手段350Aを巻き付け搬送位置(図3(a))へ移動させる(ステップS603)ように制御する。一方、文字のみのパターンなど、デューティの低い記録の場合には、剛性の低い記録シートであっても、案内手段350Aを非巻き付け搬送位置(図3(b))へ移動させるように制御する。図7のその他の動作は、図6の動作と同様であり、図6における説明を準用する。
〔第2の実施形態〕
図8は第2の実施形態に係る記録装置の搬送部および排紙部の側面図であり、図9は図8の搬送部および排紙部の縦断面図であり、図8(a)および図9(a)は排紙部300が記録シート巻き付け状態であるときを示し、図8(b)および図9(b)は排紙部300が記録シート非巻き付け状態であるときを示す。排紙部300は、排紙ローラ321と拍車322からなる排紙ローラ対356と、拍車322の搬送上流側に設けられ、記録シートPの浮きを押さえるとともに記録シートPの案内部材として作用する押さえ拍車323とを備えている。拍車322は、記録シートPを介して排紙ローラ321に従動回転可能に押圧されることで搬送力を付与する。押さえ拍車323は、記録シートPを介してベルト従動ローラ202に押圧され、記録シートPによって従動回転される。
排紙ローラ321は、軸受306を介して支持部材325に軸支されている。拍車322および押さえ拍車323は拍車ホルダ324に軸支されている。拍車ホルダ324は支持部材325にビス等で固定(締結)されている。ここで、拍車322および押さえ拍車323は、それぞれの中心軸に貫通孔が形成され、それぞれの貫通孔に挿通されたばね軸部材(不図示)によって、排紙ローラ321および記録シートP(ベルト従動ローラ202)のそれぞれへばね付勢力により圧接されている。また、排紙ローラ321の支持部材325には、搬送ベルト203に当接する剥離部材309が取り付けられている。剥離部材309は、搬送ベルト203に吸着されて搬送されてきた記録シートの先端部Paに当接することで、記録シートPを搬送ベルトから剥離(離間)させる部材である。
支持部材325は、ベルト従動ローラ202の第2のローラ部202bと嵌合する勘合部325aを有し、第2のローラ部202b(ベルト従動ローラ202)の軸心を中心に回動可能な可動支持部材となっている。支持部材325の回動動作は、支持部材325のカム当接部325bに当接するカム326によって行われる。カム308は回動可能であり、カム308の駆動は排紙部駆動モータ517(図5)によって行われる。つまり、本実施形態では、可動拍車ホルダ324に軸支された拍車322および押さえ拍車323と、可動支持部材325に軸支された排紙ローラ321は、可動支持部材325および可動拍車ホルダ324と共に、一体となってベルト従動ローラ202の軸心を中心として回動可能に構成されている。
排紙ローラ321、拍車322および押さえ拍車323は、図8(a)および図9(a)に示す巻き付け搬送位置と図8(b)および図9(b)に示す非巻き付け搬送位置との2つの位置に移動可能(切り換え可能)である。巻き付け搬送位置は、記録ヘッドHにより記録され、搬送ベルト203に吸着されて搬送されてきた記録シートPを、搬送ベルト203越しにベルト従動ローラ202に巻き付けるように搬送する位置である。一方、非巻き付け搬送位置は、記録領域における搬送ベルト203の搬送面の延長線上のほぼ一直線上に搬送する位置である。こうして、本実施形態では、押さえ拍車323からなる回転体と拍車ホルダ324からなる支持体とにより、巻き付け位置と非巻き付け位置とに切り換え移動可能な案内手段350Bが構成されている。また、排紙部300全体も巻き付け位置と非巻き付け位置との間で切り換え移動可能である。したがって、案内手段350Bは、巻き付け位置と非巻き付け位置とに切り換え移動可能な排紙部300と一体に移動可能である。この場合、支持部材325に取り付けられた剥離部材309も排紙部300と共に移動し、記録シートを搬送ベルト203から離間させるとともに、離間した記録シートの下面をガイドする案内部材として機能する。本実施形態の上記以外の構成は、前述の第1の実施形態と同様である。
こうして、本実施形態に係る案内手段350Bも、前述の案内手段350Aと同様、搬送ベルト203の搬送下流側のベルト従動ローラ202の周上彎曲部の所定範囲に記録シートPを巻き付けて搬送する巻き付け搬送位置と、ベルト従動ローラ202の周上彎曲部に記録シートPを巻き付けることなく延長線方向に搬送する非巻き付け搬送位置と、に切り換え可能になっている。そして、案内手段350Bも、使用される記録シートPの種類、厚み、性質、剛性の大小などの検知結果に基づいて、制御手段95により巻き付け搬送位置と非巻き付け搬送位置との切り換えを制御される。
図10は第2の実施形態に係る案内手段350Bを有する排紙部300の動作のフローチャートである。本実施形態に係る排紙部300の動作は、第1の実施形態における排紙部の動作(図6)と同様であり、図10中のステップS701〜ステップS706は図6中のステップS601〜ステップS606に対応している。ユーザは、記録前にホストコンピュータ500の記録シート指定手段を有するプリンタドライバ501上で記録する記録シートの種類を指定(選択)する(701)。記録シートの種類によって下方給紙部101および上方給紙部102のいずれから給紙するかを判別し、選択した方の給紙部から選択した種類の記録シートを給送する。以下、第1の実施形態における図6のステップS602〜ステップS606と同様の動作を、図10のステップS702〜ステップS706で実行する。ただし、本実施形態では、ステップS703およびS704では、排紙部300の位置を切り換えることにより、これと一体に案内手段350B(323、325)の位置の切り換えが行われる。
本実施例によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏することに加え、第1の実施形態に比べ、排紙部300のローラ対の数を少なくできるので、低コストで構成することができる。さらに、記録シートPが排紙ローラ対321、322のニップ部に挟持された状態でも排紙部300を移動させることができるので、排紙部300を移動させるタイミングを幅広く選択することができる。
〔第3の実施形態〕
図11は第3の実施形態に係る記録装置の搬送部および排紙部を示す縦断面図であり、図11(a)は記録シート巻き付け状態を示し、図11(b)は記録シート非巻き付け状態を示す。第1の実施形態および第2の実施形態では、記録シートPを搬送ベルト203に巻き付けるための可動拍車ホルダ307および排紙部300(拍車ホルダ324)の位置の切り換えを、記録前にユーザがホストコンピュータのプリンタドライバ上で記録シートの種類を選択する動作で行った。これに対し、本実施形態では、給紙部または搬送部等に記録シートの厚みを判定(検出)する厚み判定手段110を配設し、記録シートPの厚みに応じて案内手段350Aまたは350Bの位置を切り変えるように構成される。すなわち、厚み判定手段としての反射型センサ110を備え、記録前に判別された記録シートの厚みに応じて、案内手段(350Aまたは350B)の巻き付け位置と非巻き付け位置との切り換えを行うように構成される。
本実施形態のその他の構成は第1の実施形態または第2の実施形態と同様である。なお、以下では、案内手段を排紙部と共に移動させる第2の実施形態を示す図11および図12を用いて説明する。ただし、これは、固定配置された排紙ローラ対352、354に対して案内手段350Aを移動させる第1の実施形態に対しても同様に適用可能であり、その適用態様が自明である。したがって、第2の実施形態に適用する場合を図示し、第1の実施形態に適用する場合の図示を省略して説明する。
図12は第3の実施形態に係る排紙部の動作のフローチャートである。搬送部200の搬送上流側に設置された厚み判定手段としての反射型センサ110により、通過する記録シートPの厚みを判別(検出)する(ステップS801)。そして、ステップS802において、紙厚が規定値Aより大きいが否かを判断する。この規定値Aは、実験により求められ、制御手段95のROM513に格納されている。厚み判定手段110で検出した記録シートPの厚みが規定値Aより小さい場合は、ステップS803で押さえ拍車303または排紙部300(その押さえ拍車323を図3(a)または図9(a)に示す巻き付け搬送位置に移動させる(ステップS803)。一方、記録シートPの厚みが規定値Aより大きい場合は、ステップS804で押さえ拍車303または排紙部300を図3(b)または図9(b)に示す非巻き付け搬送位置に移動させる。図12のステップS803〜ステップS806の動作は、図6のステップS603〜ステップS606または図10のステップS703〜ステップS706と同様である。
本実施形態によれば、第1の実施形態または第2の実施形態と同様の効果が得られる他に、ユーザがプリンタドライバ上で選択した記録シートと実際に搬送されている記録シートが異なっている場合でも、自動的に対応することができる。すなわち、薄くて剛性の小さい記録シートが搬送されている場合は、押さえ拍車303または排紙部300を自動的に巻き付け搬送位置へ移動させて排紙することで、記録シートのコックリングを抑制することができる。また、特殊紙や厚紙等の剛性が高い記録シートが搬送されている場合は、押さえ拍車303または排紙部300を自動的に非巻き付け搬送位置へ移動させて排紙することで、精度良く搬送することができる。
〔第4の実施形態〕
図13は第4の実施形態に係る記録装置の搬送部および排紙部の縦断面図であり、図13(a)は記録シート巻き付け状態を示し、図13(b)は記録シート非巻き付け状態を示す。本実施形態では、第1の実施形態または第2の実施形態において、記録ヘッドHと排紙部300との間に、記録シートPの波打ちの高さ(コックリング量)を測定するための波打ち測定手段(コックリング量測定手段)111が配されている。この波打ち測定手段111としては、例えば、反射面までの距離を判別可能な反射型センサを使用することができる。そこで、記録時に発生した記録シートの波打ちの高さを波打ち測定手段111により測定する。そして、波打ち測定手段により測定された波打ちの高さに応じて、案内手段350Aまたは排紙部300の巻き付け搬送位置と非巻き付け搬送位置との切り換えを行うように、制御手段95により制御する。
本実施形態のその他の構成は第1の実施形態または第2の実施形態と同様である。なお、以下では、案内手段350Bを排紙部300と共に移動させる第2の実施形態を示す図11および図12を用いて説明する。ただし、これは、固定配置された排紙ローラ対352、354に対して案内手段350Aを移動させる第1の実施形態に対しても同様に適用可能であり、その適用態様が自明である。したがって、本実施形態でも、第2の実施形態に適用する場合を図示し、第1の実施形態に適用する場合の図示を省略して説明する。
図14は第4の実施形態に係る案内手段350Bを有する排紙部300の動作のフローチャートである。記録開始前には、排紙部300の排紙ローラ321と拍車322のニップ部は、搬送ベルト203の記録領域における搬送面の延長線上であるほぼ一直線上の非巻き付け搬送位置にある(901)。ステップS902で記録を行い、ステップS903で記録が終了したか否かを判断する。記録シートPに記録を行っている最中に、波打ち測定手段(コックリング量測定手段)111により記録シートの波打ち(コックリング)の高さを測定し(ステップS904)、波打ちの高さが規定値Bより大きいが否かを判断する(ステップS905)。規定値Bは、実験により求められてROM513(図5)に格納されている。
記録シートの波打ちの高さが規定値Bより大きい場合は、排紙部300を図14(a)に示す巻き付け搬送位置に移動させ(ステップS906)、記録を続行する(ステップS907)。記録シートの波打ちの高さが規定値Bより大きくならない場合は、排紙部300(したがって、押さえ拍車323)を図14(b)に示す非巻き付け搬送位置にしたままで記録を続行し(ステップS902)、最終行の記録を終了した後(ステップS903)、ステップS908へ進んで記録シートを装置本体外へ排出する。
本実施形態によれば、第1の実施形態または第2の実施形態の効果に加え、次のような効果が得られる。すなわち、ユーザがプリンタドライバの記録シート指定手段で指定(選択)した記録シートと実際に搬送されている記録シートが異なっている場合でも、自動的に対応することができる。すなわち、薄くて剛性の小さい記録シートなどで高さが規定値B以上の波打ち(コックリング)が生じた状態で搬送されている場合は、押さえ拍車303または排紙部300を自動的に巻き付け搬送位置へ移動させて排紙することで、記録シートの波打ちの高さを抑制することができる。さらに、記録シートの厚みが厚くても、剛性が弱く、高さが規定値B以上の波打ちが生じた想定外の記録シートが搬送されている場合でも、記録シートの波打ち高さを抑制することができる。
ここで、記録シートの波打ちの高さを測定する反射型センサ111としては、キャリッジ401に搭載した小型のセンサを用いても良い。つまり、キャリッジ401上の記録ヘッドHの搬送下流側であって排紙部300の搬送上流側に搭載したセンサを使用しても良い。その場合は、キャリッジ401を移動させて記録ヘッドHによる記録を行いながら、反射型センサ111により記録直後の記録シートの波打ち高さを測定していくことになる。また、特殊紙や厚紙など、記録シートが規定値B以下の波打ち高さで搬送されている場合は、押さえ拍車303もしくは排紙部300(その押さえ拍車323)を非巻き付け位置へ移動させて記録シートを直線上に排出することで、精度良く搬送することができる。
なお、本発明は、画像情報に基づいて記録ヘッドにより記録シートに記録を行う記録装置であれば、インクジェット式、熱転写式、レーザービーム式、加熱式、ワイヤドット式などの記録方式に関わらず、同様に適用可能である。また、本発明は、記録ヘッドによる主走査と搬送動作による副走査とを交互に繰り返して記録を行うシリアル方式、搬送動作による副走査のみで連続的に記録を行うライン方式など、走査方式にも関わらず同様に適用可能である。さらに、本発明は、記録ヘッドの数、使用するインクの種類や性状数などに関わらず、同様に適用可能である。また、本発明は、記録媒体である記録シートが一定サイズに裁断されたカット紙やロール紙等の連続紙である場合も同様に適用可能である。また、本発明は、記録媒体である記録シートの材質が、紙、プラスチックフィルム、印画紙、不織布など、種々の異なる場合でも、同様に適用可能である。
200 搬送部
201 搬送上流側のローラ(ベルト駆動ローラ)
202 搬送下流側のローラ(ベルト従動ローラ)
203 搬送ベルト
300 排紙部
301 下方排紙ローラ
302 下方拍車
303 回転体(押さえ拍車)
307 支持部材(可動拍車ホルダ)
308 カム
309 剥離部材
311 上方排紙ローラ
312 上方拍車
321 排紙ローラ
322 拍車
323 回転体(押さえ拍車)
326 カム
350A、350B 案内手段
352 下方排紙ローラ対
354 上方排紙ローラ対
356 排紙ローラ対
400 走査ユニット
P 記録シート
Pa 記録シートの先端部
H 記録ヘッド

Claims (9)

  1. 搬送上流側のローラおよび搬送下流側のローラに巻き掛けられた搬送ベルトに記録シートを吸着させて搬送する搬送手段と、前記搬送ベルトにより搬送される記録シートに記録を行う記録ヘッドと、を備えた記録装置において、
    前記搬送ベルトの前記搬送下流側のローラの周上彎曲部の所定範囲に記録シートを巻き付けて搬送する巻き付け搬送位置と、前記搬送ベルトの前記搬送下流側のローラの周上彎曲部に記録シートを巻き付けることなく搬送する非巻き付け搬送位置と、に切り換え可能な案内手段と、
    前記案内手段の前記巻き付け搬送位置と前記非巻き付け搬送位置との切り換えを制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする記録装置。
  2. 前記案内手段は、記録シートを介して前記搬送下流側のローラに押圧されて従動回転する回転体と、該回転体を軸支して前記搬送下流側のローラの周上彎曲部に沿って移動可能な支持部材とを有することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記搬送手段は前記搬送ベルトを帯電させる帯電手段を有し、静電気により記録シートを前記搬送ベルトに吸着させることを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
  4. 前記巻き付け搬送位置にある前記案内手段により搬送される記録シートを排出する下方排紙ローラと、前記非巻き付け搬送位置にある前記案内手段により搬送されるシートを排出する上方排紙ローラと、を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の記録装置。
  5. 前記案内手段は前記巻き付け搬送位置と前記非巻き付け搬送位置とに切り換え可能な排紙部と一体に移動可能であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 前記案内手段の前記回転体の搬送下流側に、前記搬送ベルトに吸着されている記録シートを剥離させるための剥離部材を設けることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の記録装置。
  7. 記録シートの種類を指定する記録シート指定手段を備え、記録前に指定された記録シートの種類に応じて、前記案内手段の前記巻き付け搬送位置と前記非巻き付け搬送位置との切り換えを行うことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の記録装置。
  8. 記録シートの厚みを判別する厚み判定手段を備え、記録前に判別された記録シートの厚みに応じて、前記案内手段の前記巻き付け搬送位置と前記非巻き付け搬送位置との切り換えを行うことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の記録装置。
  9. 記録時に発生した記録シートの波打ちの高さを測定する波打ち測定手段を備え、前記波打ち測定手段により測定された波打ちの高さに応じて、前記案内手段の前記巻き付け搬送位置と前記非巻き付け搬送位置との切り換えを行うことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の記録装置。
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