JP2005001293A - 画像形成装置 - Google Patents
画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005001293A JP2005001293A JP2003168835A JP2003168835A JP2005001293A JP 2005001293 A JP2005001293 A JP 2005001293A JP 2003168835 A JP2003168835 A JP 2003168835A JP 2003168835 A JP2003168835 A JP 2003168835A JP 2005001293 A JP2005001293 A JP 2005001293A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording medium
- roller
- paper
- conveying
- image forming
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Handling Of Cut Paper (AREA)
- Handling Of Continuous Sheets Of Paper (AREA)
Abstract
【課題】記録媒体を搬送する複数の搬送ローラにニップ圧やアラメント等の差があることに起因して紙しわが発生してもこの紙しわを累積させない画像形成装置を提供する。
【解決手段】副走査ローラ21、及び排紙ローラ31のニップ圧やアライメント等の差に起因して、記録紙Prが搬送されているうちに記録紙Prには紙しわが発生することがある。発生した紙しわは、従動ローラ41を開状態で記録紙Prを搬送させることにより取り除かれる。紙しわを取り除いた後、リリースモータ46が回転し初期状態に戻り、記録紙Prは印字開始位置まで搬送されて停止し、次の印字開始まで待ち状態で待機している。
【選択図】 図2
【解決手段】副走査ローラ21、及び排紙ローラ31のニップ圧やアライメント等の差に起因して、記録紙Prが搬送されているうちに記録紙Prには紙しわが発生することがある。発生した紙しわは、従動ローラ41を開状態で記録紙Prを搬送させることにより取り除かれる。紙しわを取り除いた後、リリースモータ46が回転し初期状態に戻り、記録紙Prは印字開始位置まで搬送されて停止し、次の印字開始まで待ち状態で待機している。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばロール状の記録媒体に画像を形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンピュータ等と併用されるプリンタ、プロッタ、あるいは単独で使用される複写機等の画像形成装置が広く使用されている。この画像形成装置には、記録紙や記録フィルムなどの記録媒体を搬送させながらこの記録媒体に画像を形成するタイプのものがある。図6を参照して、従来の画像形成装置の一例を説明する。図6は、従来の画像形成装置の一例を示す模式図である。
【0003】
画像形成装置1は、ロール状の記録紙Prを回転自在に保持し、且つ、給紙するためのロール紙ホルダ100と、送り出された記録紙Prを保持しながらこの記録紙Prに画像を形成する画像形成部110と、画像が形成された記録紙Prを排出させる排紙部120とを有する。ロール紙ホルダ100は、記録紙Prを画像形成部110へ搬送するためのロール紙給紙ローラ101やロール紙従動ローラ102などで構成されている。画像形成部110は、記録紙Prを所定量だけ搬送するための副走査ローラ111、この副走査ローラ111に従動回転する従動ローラ112、記録紙Prを平面状に保持するためのプラテン113、及び記録紙Prにインクを吐出する印字ヘッド114などから構成される。
【0004】
排紙部120は、排紙ローラ121とこれに従動回転する複数個の拍車122などから構成されている。拍車122による記録紙Prの搬送速度は、副走査ローラ111による記録紙Prの搬送速度よりも数%速く設定されている。これにより、搬送中の記録紙Prには所定の張力が生じ、プラテン113上で記録紙Prが弛まないように構成されている。
【0005】
記録紙Prを給紙中は、記録紙Prはロール紙ホルダ100からガイドに案内されながら各給紙ローラによって画像形成部110まで搬送されて所定位置で停止した状態で、記録紙Prに画像が形成され始める。なお、比較的大型のサイズの記録媒体、例えばJIS規格のA1判やB1判の幅を有するロール紙(印刷用紙)に印刷できる大型のプリンタには、図6に示すように、印刷が完了した(画像が形成された)ロール紙を、プリンタ本体の下方に配置された巻取装置130により巻き取られるように構成されたタイプがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、ロール紙はロール紙ホルダ100からガイドに案内されながら各給紙ローラ(ロール紙給紙ローラ101や副走査ローラ111など)によって画像形成部110まで搬送され、所定位置で停止した後、ロール紙に画像が形成され始める。画像が形成され終わったロール紙は、プリンタ本体の下方に配置された巻取装置130によって所定の長さ(例えば、ロール紙が無くなるまで)だけカットされずに巻き取られる。この場合、ロール紙をカットせずに連続して印字が行われるに伴って、各ローラ(副走査ローラ111、排紙ローラ121)のニップ圧やアラメント等の差に起因して、搬送方向が微妙に異なることがある。この結果、各ローラの間に紙しわが発生して累積し、印字領域となる副走査ローラ111と排紙ローラ121との間にも紙しわが生じてロール紙の一部がプラテン113から浮いてしまうことがある。
【0007】
ロール紙は所定の張力でプラテン113に密着するように構成されているものの、サイズの大きいロール紙や剛性の低い薄いロール紙などに画像を形成する場合、ロール紙がプラテン113から浮くことがある。このようにロール紙がプラテン113から浮いた場合、ロール紙が印字ヘッド114に接触して画像品位を著しく低下させるおそれがある。特に、ロール紙などの記録紙Prにインクを吐出して画像を形成するインクジェット方式の印字ヘッドの場合、記録紙Prのうち画像の形成された部分がインクを吸収することによって波打ち(コックリング)が発生することがある。このコックリングは紙しわの発生を助長して記録紙Prと印字ヘッド114とが接触するおそれが高まる。このように記録紙Prと印字ヘッド114とが接触することを回避するために、印字ヘッド114と記録紙Prの間隔を広げた場合、インクの着弾精度が低下して記録精度を低下させてしまう。
【0008】
また、巻取装置130を使用せずにロール紙を所定長さで切断する場合、副走査ローラ111と従動ローラ112にロール紙を挟持した(ニップした)状態からロール紙ホルダ100に戻らずに印字が開始されることがある。このような場合、印字領域である副走査ローラ111と排紙ローラ121との間で紙しわ(プラテンからの浮き)が発生して累積することがある。この結果、上記と同様に、ロール紙が印字ヘッド114に接触して画像品位を著しく低下させるおそれがある。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑み、記録媒体を搬送する複数のローラにニップ圧やアラメント等の差があることに起因して紙しわが発生してもこの紙しわを累積させない画像形成装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の画像形成装置は、記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、所定の記録媒体搬送方向に搬送されてくる記録媒体を前記画像形成手段に対向する位置で支持するプラテンと、該プラテンよりも前記記録媒体搬送方向上流側に配置された、記録媒体を挟持しながら搬送する第1搬送手段と、前記プラテンよりも前記記録媒体搬送方向下流側に配置された、記録媒体を挟持しながら搬送する第2搬送手段と、前記第1搬送手段よりも前記記録媒体搬送方向上流側に配置された、前記第1搬送手段へ記録媒体を挟持しながら搬送する第3搬送手段とを備え、記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、
(1)前記第1搬送手段は、
(1―1)駆動回転する第1駆動ローラと、
(1−2)該第1駆動ローラに押圧されてこの第1駆動ローラに従動回転する、該第1駆動ローラに自在に接離する第1従動ローラとを有するものであり、且つ、(1―3)前記画像形成手段によって記録媒体に画像を形成しているときには記録媒体を挟持しているものであり、
(1―4) 該第1従動ローラを前記第1駆動ローラから離した状態で、前記第2搬送手段と前記第3搬送手段とによって前記記録媒体搬送方向に記録媒体を搬送することを特徴とするものである。
【0011】
ここで、
(2)前記第2搬送手段は、
(2―1)駆動回転する第2駆動ローラと、
(2―2)該第2駆動ローラに押圧されてこの第2駆動ローラに従動回転する拍車とを有するものであり、
(3)前記第3搬送手段は、
(3―1)前記第1駆動ローラに押圧されてこの第1駆動ローラに従動回転する第3従動ローラとを有するものであってもよい。
【0012】
また、
(4)前記第1搬送手段が記録媒体を挟持する挟持力は、前記第2搬送手段及び前記第3搬送手段が記録媒体を挟持する挟持力よりも大きくてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0014】
本発明の画像形成装置における記録方式はインクジェット方式、感熱方式、あるいは静電方式などいかなるものであってもよい。また、記録紙などの記録媒体の搬送方向に交差する方向に往復走査するキャリッジに印字ヘッドが搭載されて記録紙上を往復走査すると共に、記録媒体の間欠送りを繰り返しながら画像形成する(記録する)タイプの画像形成装置であっても、印字ヘッドの記録幅が記録媒体の幅に相当して印字ヘッドが固定された状態で記録媒体の連続搬送によって記録されるタイプの画像形成装置であってもよい。ここでは、図1から図3を参照して、記録方式として印字ヘッドが往復動すると共にこの往復動に同期して記録紙が規定量だけ間欠送りされる構成のインクジェット方式画像形成装置を例に挙げて説明する。
【0015】
図1は、本実施形態の画像形成装置の一例を示す斜視外観図である。図2は、図1に示した画像形成装置の一部を示す側面図である。図3は、図1に示した画像形成装置の画像形成部の構成を示す斜視透視図である。
【0016】
画像形成装置2は、ロール状の記録紙Prを回転自在に保持して給紙するロール紙ホルダ10と、ロール紙ホルダ10から送り出された記録紙Prを保持しながら画像形成を行う画像形成部20と、画像が形成された後の記録紙Prを機外に排出する排紙部30とを有する。
【0017】
ロール紙ホルダ10は、記録紙Prを回転自在に保持するためのスプール11、記録紙Prを給紙搬送するためのロール給紙ローラ12、複数個の従動ローラ13などから構成されている。ロール紙ホルダ10は、記録紙Prを容易に交換するために、スライドレール15L,15Rによって装置本体から引き出せるように支持されている。ロール給紙ローラ12の一端にローラギア14が固定されており、装置内部にあるロール駆動ユニット16の各駆動ギアと噛み合うようになっている。
【0018】
画像形成部20は、記録紙Prに画像を形成する際に記録紙Prを所定量搬送するための副走査ローラ21(本実施形態の画像形成装置においては、記録中の記録紙搬送を副走査という)と、後述する従動部40と、記録紙Prを平面状に保持するためのプラテン22と、印字ヘッド23を搭載してプラテン22に対向する位置で往復走査されるキャリッジ23aなどを有する。
【0019】
印字ヘッド23は、複数の電気熱変換体等の吐出エネルギ発生素子を配列した素子基板と、複数の微細な吐出口及びこれら複数の吐出口に連通した複数の液流路溝が形成された溝付き天板とを有し、各吐出エネルギ発生素子と各液流路溝とを正確に位置合わせした状態で素子基板と溝付き天板とを組み合わせ接合して製作されている。各吐出エネルギ発生素子に電気エネルギを入力することにより、外部から供給されてこれら各吐出エネルギ発生素子に接するインクに急峻な体積変化(気泡の発生)を伴う状態変化を生じさせ、このインクの状態変化に基づく作用力によって吐出口からインクを吐出させる。この吐出されたインクは記録紙Pr上に付着されて画像が形成される。
【0020】
また、印字ヘッド23はキャリッジ23aに搭載されて、紙搬送方向(矢印B方向)に直交する走査方向(矢印A方向)に往復走査する(このような往復走査を主走査という)。印字ヘッド23は主走査しながら、その動作周期に応じて生成された画像データに基づくヘッド駆動信号によりインク滴を記録紙Prに向かって吐出口から吐出し、画像を形成していく。副走査ローラ21は印字ヘッド23の各走査間(走査が中断中)に記録紙Prを所定量搬送する。この所定量の搬送精度が画像品位に大きく関与するので、副走査ローラ21の外径や振れなどは高精度に仕上げられている。さらに、副走査ローラ21の外周面(記録紙Prに接触する面)の摩擦係数はサンドブラスト加工などによって高められており、記録紙Prのスリップが極力防止されるようになっている。副走査ローラ21は、副走査モータ60によって駆動される。また、副走査ローラ21は、後述する排紙ローラ31やロール給紙ローラ12に駆動を伝達している。
【0021】
排紙部30は、排紙ローラ31、排紙ローラ31に従動回転する複数の拍車32、拍車32を保持する拍車ステイ33、記録紙Prを所定の長さにカットするカッタ35、及び排紙センサ36などから構成されている。各拍車32は、排紙ローラ31に所定の圧力で押圧されており、且つ、排紙ローラ31から自在に接離するように構成されている。
【0022】
排紙ローラ31と拍車32は、プラテン22よりも記録紙Prの搬送方向下流側に配置されている。排紙ローラ31と各拍車32とで記録紙Prを挟持しながら搬送することにより装置外に記録紙Prを排出する。排紙ローラ31と拍車32が、本発明にいう第2搬送手段の一例である。
【0023】
排紙ローラ31による記録紙Prの搬送速度は、副走査ローラ21による搬送速度よりも数%速く設定されている。このため、プラテン22上において記録紙Prが弛まない。また、排紙ローラ31の搬送力を副走査ローラ21の搬送力よりも小さくして、記録紙Prを常に排紙ローラ31側でスリップさせている。
【0024】
従動部40について説明する。
【0025】
従動部40は、副走査ローラ21に従動回転する複数の従動ローラ41と、従動ローラ41を回転自在に保持する加圧アーム42とを有する。加圧アーム42は、従動ローラ41の長手方向に固定されている。各従動ローラ41は副走査ローラ21に所定の圧力で押圧されており、副走査ローラ21に自在に接離できるように構成されている。副走査ローラ21と複数の従動ローラ41が、本発明にいう第1搬送手段の一例である。
【0026】
副走査ローラ21と各従動ローラ41とは、プラテン22よりも記録紙Prの搬送方向上流側に配置されている。副走査ローラ21と各従動ローラ41とで記録紙Prを挟持しながらプラテン22に向けて搬送する。
【0027】
加圧アーム42は支持軸43を中心に回転自在に設けられている。加圧アーム42は副走査方向に延びており、加圧アーム42の長手方向後端部42aに取り付けられた加圧ばね44によって従動ローラ41に所定の加圧力を与えている。また、加圧アーム42の長手方向後端部42aの上方に位置するリリースカム45は、制御器(図示せず)からの所定の信号を受けて回転するリリースモータ46によって回転駆動される回転軸46aに取り付けられている。この回転位置はリリースカム45と同軸上にあるリリースセンサ47に基づく。このリリースカム45の制御については後述する。
【0028】
複数の搬送コロ27は、従動ローラ41よりも搬送方向上流側に位置している。また、複数の搬送コロ27は副走査ローラ21に当接していると共に、記録紙Prの搬送方向に直交する主走査方向に並んで配置されている。複数の搬送コロ27が並んでいる範囲は、記録紙Prの幅よりも広い範囲である。各搬送コロ27は画像形成部20に回転自在に保持されている。複数の搬送コロ27と副走査ローラ21が本発明にいう第3搬送手段の一例である。
【0029】
ここで、第1〜3搬送手段のうち、記録媒体を挟持する力(記録媒体への当接力)は、第1搬送手段が1番強い。これは、画像形成時に記録媒体を確実に固定する必要があるからである。
【0030】
図4と図5を参照して従動ローラ41の動作を説明する。
【0031】
図4は、従動部の閉状態(初期状態)を示す側面図である。図5は、従動部の開状態を示す側面図である。
【0032】
画像形成装置2の初期状態では、図4に示すように、従動ローラ41は副走査ローラ21に当接している。この状態を閉状態という。閉状態ではリリースモータ46の回転によって、図4に示すようにリリースカム45が加圧アーム42の長手方向後端部42aを押し下げない回転位置にある。このため、加圧ばね44が加圧アーム42の長手方向後端部42aを上方に引き上げることにより加圧アーム42が支持軸43を中心として時計方向(矢印C方向)に回転しようとする。これにより、加圧アーム42の長手方向先端部42bに配置された従動ローラ41は副走査ローラ21に押し付けられる。
【0033】
図5に示す開状態では、従動ローラ41は副走査ローラ21から離れている。この開状態では、リリースモータ46の回転によってリリースカム45が加圧アーム42の長手方向後端部42aを押し下げる回転位置にあり、加圧アーム42を支持軸43を中心として反時計方向(矢印C方向とは反対の方向)に回転させようとする。これにより、加圧アーム42の長手方向先端部42b側の従動ローラ41は副走査ローラ21から引き離される。
【0034】
巻取装置を装着した場合の給紙開始から印字終了までの動作について説明する。
【0035】
記録媒体が挿入されたときは、この挿入によって紙センサ26(図2参照)がONされる。これによりリリースモータ46が回転して、図4に示す初期状態(従動ローラ41が副走査ローラ21に当接した状態)から図5に示す開状態(従動ローラ41が副走査ローラ21から離れた状態)に移行し、この開状態が保たれる(保持される)。この移行とほぼ同時にロール給紙ローラ12、副走査ローラ21、排紙ローラ31が回転し始める。この回転によって、ロール状の記録紙Prはロール紙ホルダ10からガイドに案内されながら画像形成部20、排紙部30に搬送される。この搬送中に記録紙Prの先端部が排紙センサ36(図2参照)をONし、このときの記録紙Prの位置が検出される。記録紙Prの先端部が所定位置まで搬送された後、リリースモータ46が再度回転し初期状態(図4に示す従動ローラ41が副走査ローラ21に当接した状態)に戻る。
【0036】
その後、記録紙Prは巻取装置(図2参照)に装着可能な位置まで送り出されて停止し、記録紙Prが巻取装置に装着される。その後に、画像が形成され始めて(記録が開始されて)、キャリッジ23aに搭載されている印字ヘッド23が主走査方向(矢印A方向)に往復走査されながら、その動作周期に応じて生成された画像データに基づくヘッド駆動信号によってインク滴を記録紙Prに向かって吐出口から吐出して画像を形成していく。上記の画像データが終了した時点でリリースモータ46が再び回転して初期状態から開状態(従動ローラ41が副走査ローラ21から離れた状態)に移行して開状態が保持される(保たれる)。この開状態で記録紙Prが所定量搬送されて停止する。
【0037】
ロール給紙ローラ12、副走査ローラ21、及び排紙ローラ31のニップ圧やアライメント等の差に起因して、上記のようにして記録紙Prが搬送されているうちに記録紙Prには紙しわが発生することがある。ここでは、搬送コロ27と従動ローラ41との間、及び従動ローラ41と排紙ローラ31との間に発生した紙しわは、従動ローラ41を開状態で記録紙Prを搬送させることにより取り除かれる。紙しわを取り除いた後、リリースモータ46が回転し初期状態に戻り、記録紙Prは印字開始位置まで搬送(戻り動作)されて停止し、次の印字開始まで待ち状態で待機している。このようにして紙しわを印字毎に取り除くので、紙しわが累積することなく連続して印字でき、高品位な画像を形成できる。
【0038】
巻取装置を使用せずに印字ごとにカットを行う場合における給紙開始から印字終了まで動作について説明する。
【0039】
記録媒体が挿入された場合、この挿入によって紙センサー26がONされる。これにより、リリースモータ46が回転して初期状態(従動ローラ41が副走査ローラ21に当接した状態)から図5に示す開状態(従動ローラ41が副走査ローラ21から離れた状態)に移行して、開状態が保持される。この移行とほぼ同時にロール給紙ローラ12、副走査ローラ21、排紙ローラ31が回転し始め、記録紙Prがロール紙ホルダ10よりガイドに案内されながら画像形成部20、排紙部30に搬送される。この搬送中に記録紙Prの先端部が排紙センサ36(図2参照)をONし、このときの記録紙Prの位置が検出される。記録紙Prの先端部が所定位置まで搬送された後、リリースモータ46が再度回転し初期状態(図4に示す従動ローラ41が副走査ローラ21に当接した状態)に戻る。
【0040】
その後、記録紙Prは印字開始位置まで搬送(戻り動作)されて停止し、記録紙Prに画像が形成され始める(記録が開始される)。このときキャリッジ23aに搭載されている印字ヘッド23が主走査方向(矢印A方向)に往復走査されながら、その動作周期に応じて生成された画像データに基づくヘッド駆動信号によってインク滴を記録紙Prに向かって吐出口から吐出して画像を形成していく。上記の画像データが終了した時点で再びリリースモータ46が回転し初期状態から図5に示す開状態(従動ローラ41が副走査ローラ21から離れた状態)に移行して開状態が保持される(保たれる)。この開状態で記録紙Prが所定量搬送されて停止する。その後、リリースモータ46が回転して初期状態に戻り、記録紙Prを所定の長さにカットする位置まで記録紙Prが搬送(戻り動作)されて停止後、カッタ35によって所定長さにカットされて排出される。その後、記録紙Prは次の印字開始まで待ち状態で待機している。
【0041】
搬送コロ27、副走査ローラ21、従動ローラ41及び排紙ローラ31のニップ圧やアライメント等の差に起因して、上記のようにして記録紙Prが搬送されているうちに記録紙Prには紙しわが発生することがある。ここでは、搬送コロ27と従動ローラ41との間、及び従動ローラ41と排紙ローラ31との間に発生した紙しわは、従動ローラ41を開状態で記録紙Prを搬送させることにより取り除かれる。このようにして紙しわを印字毎に取り除くので、紙しわが累積することなく連続して印字でき、高品位な画像を形成できる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の画像形成装置では、第1従動ローラを第1駆動ローラから離した状態で第2搬送手段と第3搬送手段とによって記録媒体搬送方向に記録媒体を搬送するので、搬送中の記録媒体は第1搬送手段には挟持されていないこととなる。このため、第1搬送手段、第2搬送手段、及び第3搬送手段のニップ圧、アラメント等に差があることに起因して記録媒体にしわが発生しても、搬送中の記録媒体は第1搬送手段には挟持されずに搬送されるので、このしわは解消されて累積しない。この結果、しわの無い記録媒体に画像が形成されて高品位な画像が得られる。
【0043】
ここで、前記第1搬送手段は、前記画像形成手段によって記録媒体に画像を形成しているときには記録媒体を挟持しているものである場合は、記録媒体が第1搬送手段によって挟持された状態で画像が形成されるので、記録媒体がいっそう確実に固定されることとなっていっそう高品位な画像が得られる。
【0044】
また、前記第2搬送手段は、駆動回転する第2駆動ローラと、該第2駆動ローラに押圧されてこの第2駆動ローラに従動回転する拍車とを有するものである場合は、簡易な構成の第2搬送手段が得られる。
【0045】
さらに、前記第3搬送手段は、駆動回転する第3駆動ローラと、該第3駆動ローラに押圧されてこの第3駆動ローラに従動回転する第3従動ローラとを有するものである場合は、簡易な構成の第3搬送手段が得られる。
【0046】
さらにまた、前記第1搬送手段は、前記第2搬送手段よりも遅い速度で記録媒体を搬送するものである場合は、記録媒体搬送方向下流側に位置する第2搬送手段が、記録媒体搬送方向上流側に位置する第1搬送手段よりも速い速度で記録媒体を搬送するので、記録媒体は引っ張られながら搬送されることとなって、しわが発生しにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の画像形成装置の一例を示す斜視外観図である。
【図2】図1に示した画像形成装置の一部を示す側面図である。
【図3】図1に示した画像形成装置の画像形成部の構成を示す斜視透視図である。
【図4】従動部の閉状態(初期状態)を示す側面図である。
【図5】従動部の開状態を示す側面図である。
【図6】従来の画像形成装置の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
2 画像形成装置
12 ロール給紙ローラ
13 従動ローラ
21 副走査ローラ
22 プラテン
23 印字ヘッド
31 排紙ローラ
32 拍車
41 従動ローラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばロール状の記録媒体に画像を形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンピュータ等と併用されるプリンタ、プロッタ、あるいは単独で使用される複写機等の画像形成装置が広く使用されている。この画像形成装置には、記録紙や記録フィルムなどの記録媒体を搬送させながらこの記録媒体に画像を形成するタイプのものがある。図6を参照して、従来の画像形成装置の一例を説明する。図6は、従来の画像形成装置の一例を示す模式図である。
【0003】
画像形成装置1は、ロール状の記録紙Prを回転自在に保持し、且つ、給紙するためのロール紙ホルダ100と、送り出された記録紙Prを保持しながらこの記録紙Prに画像を形成する画像形成部110と、画像が形成された記録紙Prを排出させる排紙部120とを有する。ロール紙ホルダ100は、記録紙Prを画像形成部110へ搬送するためのロール紙給紙ローラ101やロール紙従動ローラ102などで構成されている。画像形成部110は、記録紙Prを所定量だけ搬送するための副走査ローラ111、この副走査ローラ111に従動回転する従動ローラ112、記録紙Prを平面状に保持するためのプラテン113、及び記録紙Prにインクを吐出する印字ヘッド114などから構成される。
【0004】
排紙部120は、排紙ローラ121とこれに従動回転する複数個の拍車122などから構成されている。拍車122による記録紙Prの搬送速度は、副走査ローラ111による記録紙Prの搬送速度よりも数%速く設定されている。これにより、搬送中の記録紙Prには所定の張力が生じ、プラテン113上で記録紙Prが弛まないように構成されている。
【0005】
記録紙Prを給紙中は、記録紙Prはロール紙ホルダ100からガイドに案内されながら各給紙ローラによって画像形成部110まで搬送されて所定位置で停止した状態で、記録紙Prに画像が形成され始める。なお、比較的大型のサイズの記録媒体、例えばJIS規格のA1判やB1判の幅を有するロール紙(印刷用紙)に印刷できる大型のプリンタには、図6に示すように、印刷が完了した(画像が形成された)ロール紙を、プリンタ本体の下方に配置された巻取装置130により巻き取られるように構成されたタイプがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、ロール紙はロール紙ホルダ100からガイドに案内されながら各給紙ローラ(ロール紙給紙ローラ101や副走査ローラ111など)によって画像形成部110まで搬送され、所定位置で停止した後、ロール紙に画像が形成され始める。画像が形成され終わったロール紙は、プリンタ本体の下方に配置された巻取装置130によって所定の長さ(例えば、ロール紙が無くなるまで)だけカットされずに巻き取られる。この場合、ロール紙をカットせずに連続して印字が行われるに伴って、各ローラ(副走査ローラ111、排紙ローラ121)のニップ圧やアラメント等の差に起因して、搬送方向が微妙に異なることがある。この結果、各ローラの間に紙しわが発生して累積し、印字領域となる副走査ローラ111と排紙ローラ121との間にも紙しわが生じてロール紙の一部がプラテン113から浮いてしまうことがある。
【0007】
ロール紙は所定の張力でプラテン113に密着するように構成されているものの、サイズの大きいロール紙や剛性の低い薄いロール紙などに画像を形成する場合、ロール紙がプラテン113から浮くことがある。このようにロール紙がプラテン113から浮いた場合、ロール紙が印字ヘッド114に接触して画像品位を著しく低下させるおそれがある。特に、ロール紙などの記録紙Prにインクを吐出して画像を形成するインクジェット方式の印字ヘッドの場合、記録紙Prのうち画像の形成された部分がインクを吸収することによって波打ち(コックリング)が発生することがある。このコックリングは紙しわの発生を助長して記録紙Prと印字ヘッド114とが接触するおそれが高まる。このように記録紙Prと印字ヘッド114とが接触することを回避するために、印字ヘッド114と記録紙Prの間隔を広げた場合、インクの着弾精度が低下して記録精度を低下させてしまう。
【0008】
また、巻取装置130を使用せずにロール紙を所定長さで切断する場合、副走査ローラ111と従動ローラ112にロール紙を挟持した(ニップした)状態からロール紙ホルダ100に戻らずに印字が開始されることがある。このような場合、印字領域である副走査ローラ111と排紙ローラ121との間で紙しわ(プラテンからの浮き)が発生して累積することがある。この結果、上記と同様に、ロール紙が印字ヘッド114に接触して画像品位を著しく低下させるおそれがある。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑み、記録媒体を搬送する複数のローラにニップ圧やアラメント等の差があることに起因して紙しわが発生してもこの紙しわを累積させない画像形成装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の画像形成装置は、記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、所定の記録媒体搬送方向に搬送されてくる記録媒体を前記画像形成手段に対向する位置で支持するプラテンと、該プラテンよりも前記記録媒体搬送方向上流側に配置された、記録媒体を挟持しながら搬送する第1搬送手段と、前記プラテンよりも前記記録媒体搬送方向下流側に配置された、記録媒体を挟持しながら搬送する第2搬送手段と、前記第1搬送手段よりも前記記録媒体搬送方向上流側に配置された、前記第1搬送手段へ記録媒体を挟持しながら搬送する第3搬送手段とを備え、記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、
(1)前記第1搬送手段は、
(1―1)駆動回転する第1駆動ローラと、
(1−2)該第1駆動ローラに押圧されてこの第1駆動ローラに従動回転する、該第1駆動ローラに自在に接離する第1従動ローラとを有するものであり、且つ、(1―3)前記画像形成手段によって記録媒体に画像を形成しているときには記録媒体を挟持しているものであり、
(1―4) 該第1従動ローラを前記第1駆動ローラから離した状態で、前記第2搬送手段と前記第3搬送手段とによって前記記録媒体搬送方向に記録媒体を搬送することを特徴とするものである。
【0011】
ここで、
(2)前記第2搬送手段は、
(2―1)駆動回転する第2駆動ローラと、
(2―2)該第2駆動ローラに押圧されてこの第2駆動ローラに従動回転する拍車とを有するものであり、
(3)前記第3搬送手段は、
(3―1)前記第1駆動ローラに押圧されてこの第1駆動ローラに従動回転する第3従動ローラとを有するものであってもよい。
【0012】
また、
(4)前記第1搬送手段が記録媒体を挟持する挟持力は、前記第2搬送手段及び前記第3搬送手段が記録媒体を挟持する挟持力よりも大きくてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0014】
本発明の画像形成装置における記録方式はインクジェット方式、感熱方式、あるいは静電方式などいかなるものであってもよい。また、記録紙などの記録媒体の搬送方向に交差する方向に往復走査するキャリッジに印字ヘッドが搭載されて記録紙上を往復走査すると共に、記録媒体の間欠送りを繰り返しながら画像形成する(記録する)タイプの画像形成装置であっても、印字ヘッドの記録幅が記録媒体の幅に相当して印字ヘッドが固定された状態で記録媒体の連続搬送によって記録されるタイプの画像形成装置であってもよい。ここでは、図1から図3を参照して、記録方式として印字ヘッドが往復動すると共にこの往復動に同期して記録紙が規定量だけ間欠送りされる構成のインクジェット方式画像形成装置を例に挙げて説明する。
【0015】
図1は、本実施形態の画像形成装置の一例を示す斜視外観図である。図2は、図1に示した画像形成装置の一部を示す側面図である。図3は、図1に示した画像形成装置の画像形成部の構成を示す斜視透視図である。
【0016】
画像形成装置2は、ロール状の記録紙Prを回転自在に保持して給紙するロール紙ホルダ10と、ロール紙ホルダ10から送り出された記録紙Prを保持しながら画像形成を行う画像形成部20と、画像が形成された後の記録紙Prを機外に排出する排紙部30とを有する。
【0017】
ロール紙ホルダ10は、記録紙Prを回転自在に保持するためのスプール11、記録紙Prを給紙搬送するためのロール給紙ローラ12、複数個の従動ローラ13などから構成されている。ロール紙ホルダ10は、記録紙Prを容易に交換するために、スライドレール15L,15Rによって装置本体から引き出せるように支持されている。ロール給紙ローラ12の一端にローラギア14が固定されており、装置内部にあるロール駆動ユニット16の各駆動ギアと噛み合うようになっている。
【0018】
画像形成部20は、記録紙Prに画像を形成する際に記録紙Prを所定量搬送するための副走査ローラ21(本実施形態の画像形成装置においては、記録中の記録紙搬送を副走査という)と、後述する従動部40と、記録紙Prを平面状に保持するためのプラテン22と、印字ヘッド23を搭載してプラテン22に対向する位置で往復走査されるキャリッジ23aなどを有する。
【0019】
印字ヘッド23は、複数の電気熱変換体等の吐出エネルギ発生素子を配列した素子基板と、複数の微細な吐出口及びこれら複数の吐出口に連通した複数の液流路溝が形成された溝付き天板とを有し、各吐出エネルギ発生素子と各液流路溝とを正確に位置合わせした状態で素子基板と溝付き天板とを組み合わせ接合して製作されている。各吐出エネルギ発生素子に電気エネルギを入力することにより、外部から供給されてこれら各吐出エネルギ発生素子に接するインクに急峻な体積変化(気泡の発生)を伴う状態変化を生じさせ、このインクの状態変化に基づく作用力によって吐出口からインクを吐出させる。この吐出されたインクは記録紙Pr上に付着されて画像が形成される。
【0020】
また、印字ヘッド23はキャリッジ23aに搭載されて、紙搬送方向(矢印B方向)に直交する走査方向(矢印A方向)に往復走査する(このような往復走査を主走査という)。印字ヘッド23は主走査しながら、その動作周期に応じて生成された画像データに基づくヘッド駆動信号によりインク滴を記録紙Prに向かって吐出口から吐出し、画像を形成していく。副走査ローラ21は印字ヘッド23の各走査間(走査が中断中)に記録紙Prを所定量搬送する。この所定量の搬送精度が画像品位に大きく関与するので、副走査ローラ21の外径や振れなどは高精度に仕上げられている。さらに、副走査ローラ21の外周面(記録紙Prに接触する面)の摩擦係数はサンドブラスト加工などによって高められており、記録紙Prのスリップが極力防止されるようになっている。副走査ローラ21は、副走査モータ60によって駆動される。また、副走査ローラ21は、後述する排紙ローラ31やロール給紙ローラ12に駆動を伝達している。
【0021】
排紙部30は、排紙ローラ31、排紙ローラ31に従動回転する複数の拍車32、拍車32を保持する拍車ステイ33、記録紙Prを所定の長さにカットするカッタ35、及び排紙センサ36などから構成されている。各拍車32は、排紙ローラ31に所定の圧力で押圧されており、且つ、排紙ローラ31から自在に接離するように構成されている。
【0022】
排紙ローラ31と拍車32は、プラテン22よりも記録紙Prの搬送方向下流側に配置されている。排紙ローラ31と各拍車32とで記録紙Prを挟持しながら搬送することにより装置外に記録紙Prを排出する。排紙ローラ31と拍車32が、本発明にいう第2搬送手段の一例である。
【0023】
排紙ローラ31による記録紙Prの搬送速度は、副走査ローラ21による搬送速度よりも数%速く設定されている。このため、プラテン22上において記録紙Prが弛まない。また、排紙ローラ31の搬送力を副走査ローラ21の搬送力よりも小さくして、記録紙Prを常に排紙ローラ31側でスリップさせている。
【0024】
従動部40について説明する。
【0025】
従動部40は、副走査ローラ21に従動回転する複数の従動ローラ41と、従動ローラ41を回転自在に保持する加圧アーム42とを有する。加圧アーム42は、従動ローラ41の長手方向に固定されている。各従動ローラ41は副走査ローラ21に所定の圧力で押圧されており、副走査ローラ21に自在に接離できるように構成されている。副走査ローラ21と複数の従動ローラ41が、本発明にいう第1搬送手段の一例である。
【0026】
副走査ローラ21と各従動ローラ41とは、プラテン22よりも記録紙Prの搬送方向上流側に配置されている。副走査ローラ21と各従動ローラ41とで記録紙Prを挟持しながらプラテン22に向けて搬送する。
【0027】
加圧アーム42は支持軸43を中心に回転自在に設けられている。加圧アーム42は副走査方向に延びており、加圧アーム42の長手方向後端部42aに取り付けられた加圧ばね44によって従動ローラ41に所定の加圧力を与えている。また、加圧アーム42の長手方向後端部42aの上方に位置するリリースカム45は、制御器(図示せず)からの所定の信号を受けて回転するリリースモータ46によって回転駆動される回転軸46aに取り付けられている。この回転位置はリリースカム45と同軸上にあるリリースセンサ47に基づく。このリリースカム45の制御については後述する。
【0028】
複数の搬送コロ27は、従動ローラ41よりも搬送方向上流側に位置している。また、複数の搬送コロ27は副走査ローラ21に当接していると共に、記録紙Prの搬送方向に直交する主走査方向に並んで配置されている。複数の搬送コロ27が並んでいる範囲は、記録紙Prの幅よりも広い範囲である。各搬送コロ27は画像形成部20に回転自在に保持されている。複数の搬送コロ27と副走査ローラ21が本発明にいう第3搬送手段の一例である。
【0029】
ここで、第1〜3搬送手段のうち、記録媒体を挟持する力(記録媒体への当接力)は、第1搬送手段が1番強い。これは、画像形成時に記録媒体を確実に固定する必要があるからである。
【0030】
図4と図5を参照して従動ローラ41の動作を説明する。
【0031】
図4は、従動部の閉状態(初期状態)を示す側面図である。図5は、従動部の開状態を示す側面図である。
【0032】
画像形成装置2の初期状態では、図4に示すように、従動ローラ41は副走査ローラ21に当接している。この状態を閉状態という。閉状態ではリリースモータ46の回転によって、図4に示すようにリリースカム45が加圧アーム42の長手方向後端部42aを押し下げない回転位置にある。このため、加圧ばね44が加圧アーム42の長手方向後端部42aを上方に引き上げることにより加圧アーム42が支持軸43を中心として時計方向(矢印C方向)に回転しようとする。これにより、加圧アーム42の長手方向先端部42bに配置された従動ローラ41は副走査ローラ21に押し付けられる。
【0033】
図5に示す開状態では、従動ローラ41は副走査ローラ21から離れている。この開状態では、リリースモータ46の回転によってリリースカム45が加圧アーム42の長手方向後端部42aを押し下げる回転位置にあり、加圧アーム42を支持軸43を中心として反時計方向(矢印C方向とは反対の方向)に回転させようとする。これにより、加圧アーム42の長手方向先端部42b側の従動ローラ41は副走査ローラ21から引き離される。
【0034】
巻取装置を装着した場合の給紙開始から印字終了までの動作について説明する。
【0035】
記録媒体が挿入されたときは、この挿入によって紙センサ26(図2参照)がONされる。これによりリリースモータ46が回転して、図4に示す初期状態(従動ローラ41が副走査ローラ21に当接した状態)から図5に示す開状態(従動ローラ41が副走査ローラ21から離れた状態)に移行し、この開状態が保たれる(保持される)。この移行とほぼ同時にロール給紙ローラ12、副走査ローラ21、排紙ローラ31が回転し始める。この回転によって、ロール状の記録紙Prはロール紙ホルダ10からガイドに案内されながら画像形成部20、排紙部30に搬送される。この搬送中に記録紙Prの先端部が排紙センサ36(図2参照)をONし、このときの記録紙Prの位置が検出される。記録紙Prの先端部が所定位置まで搬送された後、リリースモータ46が再度回転し初期状態(図4に示す従動ローラ41が副走査ローラ21に当接した状態)に戻る。
【0036】
その後、記録紙Prは巻取装置(図2参照)に装着可能な位置まで送り出されて停止し、記録紙Prが巻取装置に装着される。その後に、画像が形成され始めて(記録が開始されて)、キャリッジ23aに搭載されている印字ヘッド23が主走査方向(矢印A方向)に往復走査されながら、その動作周期に応じて生成された画像データに基づくヘッド駆動信号によってインク滴を記録紙Prに向かって吐出口から吐出して画像を形成していく。上記の画像データが終了した時点でリリースモータ46が再び回転して初期状態から開状態(従動ローラ41が副走査ローラ21から離れた状態)に移行して開状態が保持される(保たれる)。この開状態で記録紙Prが所定量搬送されて停止する。
【0037】
ロール給紙ローラ12、副走査ローラ21、及び排紙ローラ31のニップ圧やアライメント等の差に起因して、上記のようにして記録紙Prが搬送されているうちに記録紙Prには紙しわが発生することがある。ここでは、搬送コロ27と従動ローラ41との間、及び従動ローラ41と排紙ローラ31との間に発生した紙しわは、従動ローラ41を開状態で記録紙Prを搬送させることにより取り除かれる。紙しわを取り除いた後、リリースモータ46が回転し初期状態に戻り、記録紙Prは印字開始位置まで搬送(戻り動作)されて停止し、次の印字開始まで待ち状態で待機している。このようにして紙しわを印字毎に取り除くので、紙しわが累積することなく連続して印字でき、高品位な画像を形成できる。
【0038】
巻取装置を使用せずに印字ごとにカットを行う場合における給紙開始から印字終了まで動作について説明する。
【0039】
記録媒体が挿入された場合、この挿入によって紙センサー26がONされる。これにより、リリースモータ46が回転して初期状態(従動ローラ41が副走査ローラ21に当接した状態)から図5に示す開状態(従動ローラ41が副走査ローラ21から離れた状態)に移行して、開状態が保持される。この移行とほぼ同時にロール給紙ローラ12、副走査ローラ21、排紙ローラ31が回転し始め、記録紙Prがロール紙ホルダ10よりガイドに案内されながら画像形成部20、排紙部30に搬送される。この搬送中に記録紙Prの先端部が排紙センサ36(図2参照)をONし、このときの記録紙Prの位置が検出される。記録紙Prの先端部が所定位置まで搬送された後、リリースモータ46が再度回転し初期状態(図4に示す従動ローラ41が副走査ローラ21に当接した状態)に戻る。
【0040】
その後、記録紙Prは印字開始位置まで搬送(戻り動作)されて停止し、記録紙Prに画像が形成され始める(記録が開始される)。このときキャリッジ23aに搭載されている印字ヘッド23が主走査方向(矢印A方向)に往復走査されながら、その動作周期に応じて生成された画像データに基づくヘッド駆動信号によってインク滴を記録紙Prに向かって吐出口から吐出して画像を形成していく。上記の画像データが終了した時点で再びリリースモータ46が回転し初期状態から図5に示す開状態(従動ローラ41が副走査ローラ21から離れた状態)に移行して開状態が保持される(保たれる)。この開状態で記録紙Prが所定量搬送されて停止する。その後、リリースモータ46が回転して初期状態に戻り、記録紙Prを所定の長さにカットする位置まで記録紙Prが搬送(戻り動作)されて停止後、カッタ35によって所定長さにカットされて排出される。その後、記録紙Prは次の印字開始まで待ち状態で待機している。
【0041】
搬送コロ27、副走査ローラ21、従動ローラ41及び排紙ローラ31のニップ圧やアライメント等の差に起因して、上記のようにして記録紙Prが搬送されているうちに記録紙Prには紙しわが発生することがある。ここでは、搬送コロ27と従動ローラ41との間、及び従動ローラ41と排紙ローラ31との間に発生した紙しわは、従動ローラ41を開状態で記録紙Prを搬送させることにより取り除かれる。このようにして紙しわを印字毎に取り除くので、紙しわが累積することなく連続して印字でき、高品位な画像を形成できる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の画像形成装置では、第1従動ローラを第1駆動ローラから離した状態で第2搬送手段と第3搬送手段とによって記録媒体搬送方向に記録媒体を搬送するので、搬送中の記録媒体は第1搬送手段には挟持されていないこととなる。このため、第1搬送手段、第2搬送手段、及び第3搬送手段のニップ圧、アラメント等に差があることに起因して記録媒体にしわが発生しても、搬送中の記録媒体は第1搬送手段には挟持されずに搬送されるので、このしわは解消されて累積しない。この結果、しわの無い記録媒体に画像が形成されて高品位な画像が得られる。
【0043】
ここで、前記第1搬送手段は、前記画像形成手段によって記録媒体に画像を形成しているときには記録媒体を挟持しているものである場合は、記録媒体が第1搬送手段によって挟持された状態で画像が形成されるので、記録媒体がいっそう確実に固定されることとなっていっそう高品位な画像が得られる。
【0044】
また、前記第2搬送手段は、駆動回転する第2駆動ローラと、該第2駆動ローラに押圧されてこの第2駆動ローラに従動回転する拍車とを有するものである場合は、簡易な構成の第2搬送手段が得られる。
【0045】
さらに、前記第3搬送手段は、駆動回転する第3駆動ローラと、該第3駆動ローラに押圧されてこの第3駆動ローラに従動回転する第3従動ローラとを有するものである場合は、簡易な構成の第3搬送手段が得られる。
【0046】
さらにまた、前記第1搬送手段は、前記第2搬送手段よりも遅い速度で記録媒体を搬送するものである場合は、記録媒体搬送方向下流側に位置する第2搬送手段が、記録媒体搬送方向上流側に位置する第1搬送手段よりも速い速度で記録媒体を搬送するので、記録媒体は引っ張られながら搬送されることとなって、しわが発生しにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の画像形成装置の一例を示す斜視外観図である。
【図2】図1に示した画像形成装置の一部を示す側面図である。
【図3】図1に示した画像形成装置の画像形成部の構成を示す斜視透視図である。
【図4】従動部の閉状態(初期状態)を示す側面図である。
【図5】従動部の開状態を示す側面図である。
【図6】従来の画像形成装置の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
2 画像形成装置
12 ロール給紙ローラ
13 従動ローラ
21 副走査ローラ
22 プラテン
23 印字ヘッド
31 排紙ローラ
32 拍車
41 従動ローラ
Claims (3)
- 記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、所定の記録媒体搬送方向に搬送されてくる記録媒体を前記画像形成手段に対向する位置で支持するプラテンと、該プラテンよりも前記記録媒体搬送方向上流側に配置された、記録媒体を挟持しながら搬送する第1搬送手段と、前記プラテンよりも前記記録媒体搬送方向下流側に配置された、記録媒体を挟持しながら搬送する第2搬送手段と、前記第1搬送手段よりも前記記録媒体搬送方向上流側に配置された、前記第1搬送手段へ記録媒体を挟持しながら搬送する第3搬送手段とを備え、記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、
前記第1搬送手段は、
駆動回転する第1駆動ローラと、
該第1駆動ローラに押圧されてこの第1駆動ローラに従動回転する、該第1駆動ローラに自在に接離する第1従動ローラとを有するものであり、且つ、前記画像形成手段によって記録媒体に画像を形成しているときには記録媒体を挟持しているものであり、
該第1従動ローラを前記第1駆動ローラから離した状態で、前記第2搬送手段と前記第3搬送手段とによって前記記録媒体搬送方向に記録媒体を搬送することを特徴とする画像形成装置。 - 前記第2搬送手段は、
駆動回転する第2駆動ローラと、
該第2駆動ローラに押圧されてこの第2駆動ローラに従動回転する拍車とを有するものであり、
前記第3搬送手段は、
前記第1駆動ローラに押圧されてこの第1駆動ローラに従動回転する第3従動ローラとを有するものであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記第1搬送手段が記録媒体を挟持する挟持力は、前記第2搬送手段及び前記第3搬送手段が記録媒体を挟持する挟持力よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003168835A JP2005001293A (ja) | 2003-06-13 | 2003-06-13 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003168835A JP2005001293A (ja) | 2003-06-13 | 2003-06-13 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005001293A true JP2005001293A (ja) | 2005-01-06 |
Family
ID=34094154
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003168835A Withdrawn JP2005001293A (ja) | 2003-06-13 | 2003-06-13 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005001293A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006231557A (ja) * | 2005-02-22 | 2006-09-07 | Konica Minolta Medical & Graphic Inc | インクジェットプリンタ |
US10543699B2 (en) | 2015-07-29 | 2020-01-28 | Seiko Epson Corporation | Printing apparatus |
US10576762B2 (en) | 2016-01-08 | 2020-03-03 | Seiko Epson Corporation | Recording medium transport device and recording device |
-
2003
- 2003-06-13 JP JP2003168835A patent/JP2005001293A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006231557A (ja) * | 2005-02-22 | 2006-09-07 | Konica Minolta Medical & Graphic Inc | インクジェットプリンタ |
US10543699B2 (en) | 2015-07-29 | 2020-01-28 | Seiko Epson Corporation | Printing apparatus |
US10576762B2 (en) | 2016-01-08 | 2020-03-03 | Seiko Epson Corporation | Recording medium transport device and recording device |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7438288B2 (en) | Recording apparatus | |
JP4934488B2 (ja) | 記録装置 | |
JP2000272110A (ja) | インクジェット記録装置およびインクジェット記録装置の吐出回復方法 | |
JP2005001293A (ja) | 画像形成装置 | |
JP5578867B2 (ja) | 切断装置および記録装置 | |
US6341905B1 (en) | Recording apparatus | |
JP5430173B2 (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP5166807B2 (ja) | カッタ付き画像記録装置 | |
JP2002211056A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2003237163A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2004182440A (ja) | 画像形成装置および記録ヘッド | |
JP2008254215A (ja) | 被記録材搬送装置、記録装置及び液体噴射装置 | |
JP2003334976A (ja) | インクジェット式記録装置 | |
JP2005194043A (ja) | インクジェット記録装置 | |
JPH08143208A (ja) | 印刷装置 | |
JP2008149481A (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP4387819B2 (ja) | 記録装置 | |
JP2002293458A (ja) | 画像形成装置および記録ヘッド | |
JP2010089271A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2006225059A (ja) | シート搬送装置 | |
JP2009184801A (ja) | 記録装置 | |
JP2007118305A (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP2011084021A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2009073613A (ja) | 記録装置 | |
JP2007145466A (ja) | 紙送り装置及びこれを用いる記録装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060905 |