JP2009073613A - 記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡単かつ安価な構成で、ロール紙の蛇行が原因となる記録品位の低下を軽減することができる記録装置を提供する。
【解決手段】 記録媒体としてのロール紙Rを給送するためのロール紙給送手段60と、記録ヘッド11の搬送下流側でロール紙を切断するためのカッター21と、を有し、記録ヘッドにより記録したロール紙を切断する第1カッティングモードと、記録ヘッドによる記録を行う前にロール紙を切断位置まで搬送してカッターで切断し、切断シートを搬送上流方向へ所定量搬送し、次いで切断シートに対する記録を開始する第2カッティングモードと、を備える。
【選択図】 図3
【解決手段】 記録媒体としてのロール紙Rを給送するためのロール紙給送手段60と、記録ヘッド11の搬送下流側でロール紙を切断するためのカッター21と、を有し、記録ヘッドにより記録したロール紙を切断する第1カッティングモードと、記録ヘッドによる記録を行う前にロール紙を切断位置まで搬送してカッターで切断し、切断シートを搬送上流方向へ所定量搬送し、次いで切断シートに対する記録を開始する第2カッティングモードと、を備える。
【選択図】 図3
Description
画像情報に基づいて記録ヘッドにより記録媒体に記録を行う記録装置に関し、特に、記録媒体としてのロール紙を給送するためのロール紙給送手段と記録ヘッドの搬送下流側でロール紙を切断するためのカッターとを備えた記録装置に関する。
プリンタ、複写機あるいはファクシミリ等の機能を有する記録装置は、画像情報に基づいて記録ヘッドにより記録媒体に画像を記録するように構成されている。記録ヘッドの記録方式には、インクジェット式、レーザービーム式、熱転写式、感熱式、ワイヤドット式など、種々の方式がある。また、パーソナルコンピュータやデジタルカメラからの画像情報を記録する手段としても、様々な形態の記録装置が提案されている。また、記録動作の形態には、記録シートを走査する主走査と記録シートを搬送する副走査を用いるシリアルタイプと、副走査のみで記録していくラインタイプなどがある。シリアルタイプでは、往復移動するキャリッジに記録ヘッドを搭載し、キャリッジの移動(主走査)に同期した1ラインの記録と、所定ピッチの紙送り(副走査)とを交互に繰り返すことで、記録媒体である記録シートの全領域における記録が行われる。記録装置では、高画質の記録を行うためには、画像形成部における記録媒体の搬送を高精度で行う必要がある
また、記録装置には、カセット内に収納された一定サイズのカット紙を給送する自動給紙機構に加えて、連続紙であるロール紙を給送するロール紙給送手段を備えたものがある。かかる記録装置では、ロール紙のセット動作は、通常、使用者により記録に先立って行われる。その際、ロール紙が搬送方向に対して斜めにセットされると、記録動作中にロール紙が蛇行し、記録画質が乱れるおそれがある。また、ロール紙の場合は、スプール上から巻出すときのバックテンション(搬送抵抗)のために蛇行が発生しやすく、これによっても記録画質の低下を招くこともある。そこで、ロール紙を給送し搬送する際の蛇行を補正するための蛇行矯正技術が特許文献1及び特許文献2に開示されている。特許文献1には、搬送ローラ対の間の圧接力を軸方向において変化させるようにした搬送機構が開示されている。特許文献2には、ロール紙を回転自在に装着した支持部材をロール紙幅方向に移動可能にした記録装置が開示されている。
特開2000−198591号公報
特開平05−024292号公報
しかしながら、従来技術では、ロール紙の蛇行を補正するためには、蛇行量検知するための検知手段や、検知量に基づいて蛇行を修正するための矯正機構などの追加機構が必要となり、装置の複雑化やコストアップの原因となっていた。近年、ロール紙を用いる記録装置は一般オフィスにも広く導入されるようになっており、簡単かつ安価な構成でロール紙の蛇行を補正することが強く要請されている。
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、簡単かつ安価な構成で、ロール紙の蛇行が原因となる記録品位の低下を軽減することができる記録装置を提供することである。
本発明は、上記目的を達成するため、画像情報に基づいて記録ヘッドにより記録媒体に記録を行う記録装置において、記録媒体としてのロール紙を給送するためのロール紙給送手段と、記録ヘッドの搬送下流側でロール紙を切断するためのカッターと、を具備し、記録ヘッドにより記録したロール紙を切断する第1カッティングモードと、記録ヘッドによる記録を行う前にロール紙を切断位置まで搬送して前記カッターで切断し、切断シートを搬送上流方向へ所定量搬送し、次いで切断シートに対する記録を開始する第2カッティングモードと、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、簡単かつ安価な構成で、ロール紙の蛇行が原因となる記録品位の低下を軽減することができる記録装置が提供される。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。図1は一実施形態に係る記録装置の斜視図である。図2は一実施形態に係る記録装置でカット紙または切断シートに記録するときの縦断面図である。図3は一実施形態に係る記録装置でロール紙に記録するときの縦断面図である。図1〜図3において、記録装置は、画像情報に基づいて記録ヘッドにより記録媒体に記録(画像形成)を行うものであり、装置本体100の内部には画像形成部50が構成されている。本実施形態では、記録装置が、記録ヘッドに設けられた吐出口からインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置である場合を示す。画像形成部50は、画像情報に基づいて吐出口からインクを吐出して記録を行う記録ヘッド11と、記録ヘッド11を搭載して往復移動するキャリア12と、記録ヘッド11と対向する位置で記録媒体を支持するプラテン19と、を具備している。キャリア12には、記録媒体であるカット紙Pやロール紙Rの蛇行量を検知するために蛇行量検知手段17が装着されている。蛇行量検知手段17は、記録媒体の端縁の基準面からの振れ量を測定するセンサで構成されている。
記録ヘッド1の記録媒体と対向する吐出面には、キャリア移動方向(主走査方向)に並列配置された複数の吐出口列が設けられている。各吐出口列は搬送方向(副走査方向)に所定ピッチで配列された複数の吐出口で構成されている。各吐出口列からは、異なる種類(例えば異なる色)のインクが吐出される。また、各吐出口列はそれぞれの供給チューブ13を介してインクタンク14に接続されており、対応する色のインクがインクタンク14から各吐出口列に供給可能である。キャリア12は、装置本体100のフレーム15に互いに平行に設置されたガイドシャフト16及びガイドレール(不図示)に沿って摺動可能に支持されている。キャリア12は、モータにより不図示のベルト駆動機構を介して往復移動される。そして、画像形成部50の記録ヘッド11と対向する位置まで搬送された記録媒体に対して、キャリア12の移動に同期して記録ヘッド11からインクを吐出することにより画像が記録される。
本実施形態に係る記録装置は、記録媒体として、縦横一定の寸法に裁断されたカット紙の他に、スプール上から送り出されるロール紙を使用することができる。そのため、カセット2に収納されたカット紙Pを自動給紙するためのカット紙給送手段70と、ロール紙Rを給送するためのロール紙給送手段60と、を備えている。また、記録ヘッド11の搬送下流側でロール紙を切断するためのカッター21を備えている。次に、図2及び図3を用いて、これらの記録媒体の給送手段について説明する。図2及び図3において、装置本体100の下部にはカセット2からカット紙Pを連続給紙することができるカット紙給送手段70が設けられ、装置本体の後方上部にはスプール32にセットされたロール紙Rを給送するためのロール紙給送手段60が設けられている。
まず、図2を用いてカット紙給送手段70について説明する。装置本体100には、着脱自在に装着されたシート収納手段としての給紙カセット2と、給紙カセット2内のシート束(複数枚のカット紙)からカット紙Pを1枚ずつ分離して給送するための給送ローラ5及び分離ローラ6が設けられている。給紙カセット2には、積載したシート束の先端部を給送ローラ5に圧接するための圧板3が設けられている。また、給紙カセット2には、シート束Pの側端縁と前後端を規制するための基準位置規制板が設けられている。圧板3は、カセット2に回動自在に取り付けられ、不図示のばねにより図2中の矢印方向に付勢されている。
給送ローラ5は、不図示のモータ駆動で図示反時計方向に回転することにより、従動回転する分離ローラ6の協働を得て、圧板3で圧接されたシート束Pの最上位の1枚を分離して給送する。その際、最上位のカット紙P1とその下のカット紙P2との間の摩擦力によりカット紙P2も追従しようとするが、その給送(分離搬送)は、下位のカット紙P2は給送ローラ5に向けて付勢された分離ローラ6の摩擦抵抗力により阻止される。なお、分離ローラ6の軸部にはトルクリミッタが設けられており、このトルクリミッタが発生する所定の回転負荷トルクにより2枚目以降のカット紙の搬送が阻止される。一方、所定の回転負荷トルクを超えたトルクが発生した場合には、分離ローラ6は、給送ローラ5との間でカット紙を挟持して搬送するピンチローラとして作用する。すなわち、給送ローラ5とシートPとの間に発生する摩擦力をF1、シート同士の間に発生する摩擦力をFp、シートPと分離ローラ6との間に発生する摩擦力(回転負荷トルクの接線力)をF3とすると、その関係は、F1>F3>Fpに設定されている。
こうしてカセット2から送り出された1枚のカット紙Pは、搬送路Aへ送り込まれ、搬送路A中の搬送ローラ7aとピンチローラ7bのニップ部に到達する。次いで、このシートPは、ローラ対7a、7bの挟持力により搬送力を得て搬送され、やがて画像形成ローラ9とピンチローラ10のニップ部に到達する。なお、画像形成ローラ対9、10の搬送上流側には、ロール紙Rの給送する際に搬送路を切替えるための切替フラップ18と、ロール紙Rを給送するときに該ロール紙を搬送するために使用されるロール紙搬送ローラ対8a、8bが配されている。カット紙Pを給送するときには、図1に示すように、切替フラップ18はロール紙搬送路を閉じる位置に保持されるとともに、ロール紙搬送ローラ対8a、8bは離間されている。つまり、カット紙の搬送路を確保する位置に保持されている。カット紙Pが画像形成ローラ対9、10に到達した後、画像形成ローラ9を回転駆動する。これにより、カット紙Pは、画像形成ローラ9とピンチローラ10に挟持された状態で、記録ヘッド11と対向する位置に設けられたプラテン19上の記録開始位置まで搬送される。
図4はスプールにセットされるロール紙の分解斜視図である。次に、図3及び図4を用いてロール紙給送手段60について説明する。ロール紙Rは、その巻き中心にある紙管Tにスプール32を挿通し、スプール32の一端部に固定されたロール紙ホルダ30のロック部30aを紙管Tの内径部に食い込ませることにより、スプール32に固定保持される。ロック部30aは、紙管Tの内径部に対し、ばね力により食い込むように構成されている。次いで、スプール32の反対側の端部にロール紙ホルダ31を固定することにより、紙管Tをスプール32に嵌合させるとともにロール紙Rをロール紙ホルダ30ロール紙ホルダ31との間で挟み込む状態でスプール32上にセットする。そこで、スプール32を装置本体100に回転自在に装着することにより、ロール紙Rもスプール32上から送り出し可能に装着される。
図3において、装置本体100に装着されたロール紙Rは、一対のコロ52a、52bが配された搬送路Bを経由して給送される。このとき、切替フラップ18は、図3に示すように押し下げられ、カセット2からのカット紙Pの搬送路を遮断するとともにロール紙Rの搬送路を形成する位置に切替えられる。そして、ユーザーによって、ロール紙を巻き出し、巻き出したロール紙を搬送路Bを経由して、離間されたロール紙搬送ローラ対8a、8bの間を通して送り出す。この際、ロール紙の先端が、画像形成ローラ9の手前にある不図示のシート検出手段の位置に到達するまで送り出す。このシート検出手段によってシート先端が検出されると、ロール紙搬送ローラ8aが軸支した振り子アーム8が図示の反時計方向に回動し、ロール紙搬送ローラ8aとピンチローラ8bとの間にロール紙R を挟持する。そして、ロール紙Rは、ロール紙搬送ローラ8aの回転により、画像形成ローラ対9、10のニップへ自動で繰り出される。画像形成ローラ対のニップへ到達したロール紙は、画像形成ローラ9の回転により、記録ヘッド11と対向するプラテン19上の記録開始位置まで搬送される。
図1〜図3において、前述のようにプラテン19まで搬送された記録媒体(カット紙P及びはロール紙R)に対して、記録ヘッド11による画像形成動作が開始される。本実施形態では、記録ヘッド11は、ガイドシャフト16に沿って往復移動するキャリア12に搭載されている。そこで、記録ヘッド11を移動させて1ライン分の記録を行う。1ライン分の記録が終了したところで画像形成動作を中断し、画像形成ローラ9の回転によりプラテン19上のカット紙Pもしくはロール紙Rを所定量だけ搬送する。次いで、再び記録ヘッド11を移動させて次の1ラインの記録を行う。このように1ライン分の記録と所定ピッチの搬送を交互に繰り返すことにより、全体の画像を形成していく。
図1において、記録ヘッド11の移動範囲であって記録領域(通紙領域)を外れた位置(通常ではホームポジション)には、記録ヘッド11のインク吐出性能を維持回復するための回復ユニット23が配設されている。回復ユニット23は、キャッピング手段、吸引回復手段、ワイピング手段などを備えている。キャッピング手段は、記録ヘッド11の吐出面にキャップを密着させて吐出口の保護及びインクの乾燥抑制を図る手段である。吸引回復手段は、キャッピング状態で、キャップに接続された負圧発生手段により吐出口からインクを吸引することで吐出口内のインクをリフレッシュする手段である。ワイピング手段は、吐出面に付着したインク等の異物をワイパーで拭き取り除去する手段である。
画像形成部50で記録された記録媒体は、排紙ローラ対20a、20bを通して装置本体外へ排出される。なお、図示の構成では、搬送方向の2箇所に排紙ローラ対20a、20bが配されている。カット紙Pの場合は、記録ヘッド11による画像形成が行われた後、排紙ローラ20a及び拍車20bにより搬送されながら、排紙トレイ22上に排出される。一方、ロール紙Rの場合は、画像形成を終了した後、画像形成ローラ対9、10によってさらに搬送下流へ搬送する。そして、このロール紙を排紙ローラ対20a、20bによって挟持した状態で、記録ヘッド11より下流側で排紙ローラ20aより上流側に配されたカッター21によって該ロール紙を切断する。その後、切断されて切り離された切断シートを排紙トレイ22上へ排出する。また、ロール紙の場合は、切断シートの排出を行った後、画像形成ローラ対9、10及びスプール32を逆回転させることによりロール紙の巻取りを行い、ロール紙の先端(切断縁)を所定位置まで退避させて次の記録動作に備える。このときの退避位置は、例えば、ロール紙の先端がコロ対52a、52bの搬送下流側近接位置となる位置に選定される。
なお、ロール紙Rを使用する場合は、カット紙Pに比べ、搬送中における蛇行が発生しやすい傾向がある。ここで、その理由について説明する。第1の理由として、ロール紙はカット紙に比べて搬送負荷(バックテンション)が大きく、かつ不安定であることが挙げられる。すなわち、ロール紙に記録する記録装置では、搬送の際にロール紙が慣性力で回転することを防止するために、ロール紙の回転軸にトルクリミッタなどの負荷トルク付与手段を設けることが一般に行われている。このような負荷トルク付与手段では、軸上に作用する負荷トルクはトルクリミッタ等により一定に管理されていても、ロール紙の回転半径が消費量によって徐々に変化していくため、画像形成ローラ9にかかる搬送負荷は必ずしも一定とはならない。
また、画像形成ローラ9の搬送力は、ピンチローラ10の圧接範囲に比例して変わるため、記録媒体の幅寸法により搬送力が変化するのに対し、トルクリミッタによる搬送負荷は記録媒体の幅に関係なく一定である。従って、画像形成ローラ9の搬送力が小さい場合には、シート幅が狭いロール紙を搬送する際に搬送負荷の影響を受けて蛇行しやすくなる。第2の理由としては、ロール紙に記録する場合は、シート給送のときにシート先端を画像形成ローラ対のニップに突き当てる斜行補正を行うことができないことが挙げられる。つまり、カット紙を給送する場合は、停止中の画像形成ローラ対に先端を突き当てることにより蛇行や斜行を補正(矯正)できるが、ロール紙の場合はこのような補正手段を適用することができない。以上のような理由で、ロール紙のような連続した記録媒体の場合は、カット紙に比べて蛇行を補正することが困難であり、補正の効果を期待できないケースが多かった。
そこで、本実施形態においては、ロール紙の蛇行が原因となる記録品位の低下を防止するために、通常の第1カッティングモードの他に、後述する特定の条件に対応して適用される第2カッティングモードを備えている。ここで、第1カッティングモードは、記録ヘッド11により記録したロール紙を切断するシーケンスである。また、第2カッティングモードは、記録前にロール紙を切断し、所定長さの切断シートに記録することで記録時の蛇行量を低減することを可能にするシーケンスである。
図5は本実施形態に係る記録装置で第2カッティングモードを適用するときのシーケンスのフローチャートである。次に、図2、図3及び図5を用いて、本実施形態に係る記録装置の記録を行う前にロール紙を切断する第2カッティングモードによる記録動作について説明する。記録ヘッド11による記録を行う前に、ステップS1でロール紙給送手段60によりスプール32上のロール紙Rを送り出して搬送する。例えば、A1サイズ(幅594mm×長さ841mm)の記録を行う場合は、ロール紙の先端がカッター21より搬送下流方向の841mmの位置に到達するまで搬送する。そして、この位置でロール紙Rを切断する(ステップS2)。その際、排紙ローラ対20a、20bのニップでロール紙を挟持しておく。
次いで、ステップS3において、排紙ローラ、画像形成ローラ及びスプール32を逆方向に回転させることで、所定長さの切断シートR´及びロール紙Rを逆方向に搬送する。ロール紙Rは、その先端(切断縁)がコロ対52a、52bのニップの搬送下流側近接位置に設定された退避ポジション24にくるまで逆搬送する。このロール紙の逆搬送が終了したところで、切替フラップ18を図3のロール紙搬送位置から図2のカット紙搬送位置へ切り替える。一方、切断シートの方は、その先端が画像形成部50の記録開始位置に到達するまで逆搬送する。その際、切断シートの後端は、装置本体の後部に設けられた切断シート搬送部Cを通る。
次いで、ステップS4において、切断シートに画像を形成ための記録動作を行う。この記録動作は、カセット2から給送されるカット紙Pに対する記録と同様の動作で行うことができる。そして、ステップS5において、次のページに記録するための準備を行う。この次のページを記録する記録媒体は、ロール紙及びカット紙のいずれでも良く、前述した給送、搬送及び画像形成の動作に準じて行われる。次のページの記録においては、例えば、上記の切断シートの後端より1mm〜100mm程度の間隔を開けた状態で次のページの記録媒体の給送が行われる。次のページがロール紙の場合は、切替フラップ18を図3の位置に切り替えて、退避ポジション24から給送を行う。次のページがカット紙の場合は、切替フラップ18を図2の位置にしたままカセット2からの給送を行う。
以上図5で説明した第2カッティングモードのシーケンスによれば、記録ヘッド11による記録を行う前にロール紙Rを切断しているので、カット紙に記録するときと同様、前ページの排紙が完了しない状態でも、次ページの記録を開始することが可能となる。そして、次のページにおいても、第2カッティングモードを適用してロール紙に記録する場合は、ロール紙を、記録を行わない状態で画像形成部50を通過させる。一方、次の頁に第2カッティングモードを適用せずに記録する場合は、ロール紙及びカット紙のいずれの場合でも、記録を行いながら画像記録部50を通過させる。次いで、ステップS6において、上記の記録が終了した切断シートが排紙ローラ対20a、20bを通して排出され、排紙トレイ22上に載置したところで、1ページの記録が完了する。
以上説明した実施形態では、記録ヘッド11により記録したロール紙を切断する第1カッティングモードと、上述の第2カッティングモードと、を備えた記録装置が構成されている。第2カッティングモードにおいては、記録ヘッド11による記録を行う前にロール紙Rを切断位置まで搬送してカッター21で切断する。その後、ロール紙を切断して得られる切断シートを搬送上流方向へ所定量搬送する。次いで、切断シートに対する記録を開始する。かかる構成によれば、記録を行う際にロール紙給送手段60からの搬送負荷の影響を無くすことが可能となり、蛇行が生じやすいロール紙に記録する場合でも、簡単かつ安価な構成で、ロール紙の蛇行が原因となる記録品位の低下を軽減することが可能となる。
なお、図5のステップS3において切断シートを逆搬送するとき、その先端(切断縁)が画像形成部50を越えて画像形成ローラ9の搬送上流側に到達するまで逆搬送する手段を用いても良い。かかる手段を用いることにより、カット紙Pの場合と同様、切断シートの先端を停止中の画像形成ローラ対9、10のニップに突き当てて湾曲させることにより、蛇行及び斜行を矯正する補正動作を行うことが可能になる。これにより、一層大きな蛇行補正成果を奏することができる。すなわち、第2カッティングモードにおいては、切断シートを、画像形成部50を越えて、記録ヘッド11の搬送上流側に配された画像形成ローラ9より上流側へ逆搬送し、そこから切断シートを画像形成部を通して搬送する。こうして、再び搬送下流方向へ搬送する切断シートに対し記録ヘッド11により記録を行う。かかる構成によれば、切断シートに記録する際に、切断シートの先端を画像形成部50の上流側に位置する画像形成ローラ対9、10のニップに衝突させることで、カット紙における蛇行及び斜行の補正方法を適用することができる。これにより、さらなる蛇行の補正を行うことが可能となる。
次に、記録動作において、上述のロール紙を記録前に切断する第2カッティングモードを適用するのに特に有効な条件について説明する。第2カッティングモードを適用すると、画像形成部50の搬送上流側にあるロール紙を一旦下流側のカーター21による切断位置まで往復させる必要があり、これによりスループットの低下を招く可能性がある。従って、第2カッティングモードを適用する場合の条件を限定することにより、記録速度の低下を最小限に抑えつつ、蛇行を低減して記録品位の向上を図ることが要請される。以下に、第2カッティングモードを適用するのに好適な条件を列挙する。
第1は、ロール紙Rを記録装置にセットした直後の記録においてロール紙の蛇行が発生する場合である。つまり、ロール紙Rが斜めにセットされたことが原因となって蛇行が生じることがあり、この場合の蛇行量はセット直後の記録動作において最も大きい。本実施形態に係る記録装置においては、蛇行量は1000mm長さの記録を行ったときに半減し、3000〜4000mm長さを記録したときに蛇行が治まることが確認された。個々の記録装置により異なるが、ロール紙Rをセットした後、少なくとも1枚以上記録するまでは第2カッティングモードを適用することが好ましい。もちろんのこと、これは記録枚数で管理する他に、記録されたロール紙Rの長さで管理しても良い。そこで、本実施形態では、ロール紙給送手段60にセットされたロール紙Rの当初の所定長さを記録する間、第2カッティングモードを実行するように構成される。かかる構成によれば、第2カッティングモードの適用を、ロール紙をセットした後の所定量の記録までに限定することで、記録速度の低下を最小限に抑えつつ記録品位の向上を図ることが可能となる。
第2は、記録を行うロール紙Rの幅寸法が小さい場合に第2カッティングモードを適用する場合である。前述のごとく、ロール紙の紙幅が狭くなると、画像形成ローラ対9、10による搬送力が小さくなり、これが蛇行の原因となることがある。従って、適用条件をロール紙Rの紙幅が狭い場合とすることが望ましい。そこで、本実施形態では、ロール紙の幅が所定量以下のときに第2カッティングモードを実行するように構成される。かかる構成によれば、第2カッティングモードを適用する紙幅を限定することで、記録速度の低下を最小限に抑えつつ記録品位の向上を図ることが可能となる。
第3は、記録を行うロール紙Rの紙種(紙質など)によって第2カッティングモードを適用する場合である。例えば、ロール紙Rの裏面が滑りやすい性質の紙種の場合、画像形成ローラ対9、10で搬送する際にスリップすることが原因となって蛇行を生じることがある。また、高品位記録が求められる光沢紙やアート紙に記録する場合、あるいは、寸法精度が求められるCAD用紙(トレーシングペーパー等)に記録する場合には、蛇行の影響を最小限に抑えるために第2カッティングモードを適用することが望ましい。そこで、本実施形態では、記録されるロール紙の種類が所定の種類の場合に第2カッティングモードを実行するように構成される。かかる構成によれば、スリップが発生しやすい紙種や、より高品位な記録を求められる紙種に限定して第2カッティングモードを適用することで、記録速度の低下を最小限に抑えつつ記録品位の向上を図ることが可能となる。
第4は、ロール紙の蛇行量を測定するなどして蛇行量自体を検知し、蛇行量が大きいと判断されたときに第2カッティングモードを適用する場合である。本実施形態では、図1に示すようにキャリア12に蛇行量検知手段(蛇行量検知センサ)17が設けられており、その検知結果に基づいて図6に示すようなシーケンスを実行するように構成しても良い。すなわち、図1に示すような蛇行量検知センサ17を搭載したキャリア12が主走査方向(シート幅方向)に移動することで、該センサ17によりロール紙の側端縁を検知し、主走査方向の絶対位置から蛇行量を求める。蛇行量検知手段17としては、例えば、赤外線等を用いてシートの端縁を検知するセンサが使用される。
図6は蛇行検知手段で蛇行量を検知するときのシーケンスのフローチャートである。図6において、ステップS11において、ロール紙Rを、その先端をセンサ17で検知可能な位置まで搬送する。ステップS12において、キャリア12を移動させ、ロール紙の回復ユニット23側の端縁の絶対位置E1を検知する。ステップS13においてロール紙を一定量(例えば50mm〜500mm程度)搬送し、ステップS14においてロール紙の回復ユニット23側の端縁の絶対位置E2を検知する。そして、ステップS15において、検知した絶対位置E1、E2の差分(E1−E2)の絶対値を計算し、その値が一定値以上の場合に第2カッティングモードを適用することが望ましい。従って、本実施形態では、搬送されるロール紙の蛇行量を検知する蛇行量検知手段17を備え、蛇行量が所定量以上のときに第2カッティングモードを実行するように構成されている。かかる構成によれば、蛇行量が大きいことを検知した場合に限定して第2カッティングモードを適用することで、記録速度の低下を最小限に抑えつつ記録品位の向上を図ることが可能となる。
さらに、蛇行量検知手段17による検知結果に基づいて第2カッティングモードを適用して記録を行う場合も、図5のステップS3のように記録の際の搬送経路を逆搬送することで切断シートを搬送上流方向へ搬送しても良い。かかる構成によれば、切断シートの先端が画像形成ローラ9の上流側に位置するまで逆搬送し、カット紙と同様に、画像形成ローラ対9、10のニップに先端を衝突させて蛇行及び斜行を補正することができる。また、切断シートを逆搬送するときの搬送経路はこれに限定されるものではなく、例えば、記録の際の搬送経路の下側に専用搬送経路を形成しておき、この専用搬送経路に沿って逆搬送する構成にしても良い。
さらに、前述した第2カッティングモードを適用するための各種の条件は、2つ以上の条件を適宜組み合わせて実行する構成にすることも可能である。例えば、ロール紙が普通紙である場合には、ロール紙Rをセットした後に1ページ(1枚)分を記録する間だけ第2カッティングモードを適用するように構成する。一方、ロール紙が高品位の画像記録を求められるアート紙である場合には、ロール紙をセットした後に5ページ分を記録するまで第2カッティングモードを適用するように構成する。
また、紙幅が小さいロール紙の場合は、蛇行量検知センサ17を用いて蛇行量を確認し、確認結果に基づいて第2カッティングモードを実行するようにしても良い。一方、紙幅が大きいロール紙の場合は、蛇行量検知センサ17による蛇行量の確認を省略しても良い。また、蛇行量検知センサ17の検知結果に基づいて図6のステップS15で求めた蛇行量の差分(E1−E2)が大きい場合に、切断シートの先端を画像形成ローラ対9、10のニップに突き当てることが可能な位置まで逆搬送するように構成しても良い。一方、蛇行量の差分(E1−E2)が小さい場合は、切断シートを画像形成部50まで逆搬送するように構成しても良い。
さらに、記録前にロール紙を切断する第2カッティングモードの適用の有無は、装置の操作パネルやプリンタドライバ等を用いてユーザーが任意に選択できる構成にしても良い。この場合、第2カッティングモードを適用することで記録開始前に用紙切れを検知することができるという利点があるので、ユーザーの使用目的に応じて適用条件をカスタマイズすることにより一層有用性の高い記録装置を提供することができる。
なお、以上の実施形態では、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置を例に挙げて説明した。本発明は、熱転写方式、感熱式、レーザービーム式、ワイヤードット式など、他の記録方式の画像形成装置にも同様に適用可能である。また、以上の実施形態では、キャリアとともに主走査移動する記録ヘッドを用いるシリアルタイプの記録装置を例に挙げて説明した。本発明は、これに限定されることなく、シート幅方向に長い記録ヘッドを用いて記録シートの搬送(副走査)のみで記録するラインタイプの記録装置に対しても同様に適用可能である。また、本発明は、記録媒体としてのカット紙やロール紙の材質に関わりなく同様に適用可能である。さらに、本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機等の単体の画像形成装置の他、複合機器やシステム構成などにおける画像形成装置に対しても同様に適用可能である。
9 画像形成ローラ
10 ピンチローラ
11 記録ヘッド
12 キャリア
17 蛇行量検知手段(蛇行量検知センサ)
19 プラテン
8a、8b ロール紙搬送ローラ対
18 切替フラップ
20a、20b 排紙ローラ対
21 カッター
22 排紙トレイ
24 退避ポジション
32 スプール
50 画像形成部
60 ロール紙給送手段
70 カット紙給送手段
100 装置本体
P カット紙
R ロール紙
10 ピンチローラ
11 記録ヘッド
12 キャリア
17 蛇行量検知手段(蛇行量検知センサ)
19 プラテン
8a、8b ロール紙搬送ローラ対
18 切替フラップ
20a、20b 排紙ローラ対
21 カッター
22 排紙トレイ
24 退避ポジション
32 スプール
50 画像形成部
60 ロール紙給送手段
70 カット紙給送手段
100 装置本体
P カット紙
R ロール紙
Claims (7)
- 画像情報に基づいて記録ヘッドにより記録媒体に記録を行う記録装置において、
記録媒体としてのロール紙を給送するためのロール紙給送手段と、記録ヘッドの搬送下流側でロール紙を切断するためのカッターと、を具備し、
記録ヘッドにより記録したロール紙を切断する第1カッティングモードと、
記録ヘッドによる記録を行う前にロール紙を切断位置まで搬送して前記カッターで切断し、切断シートを搬送上流方向へ所定量搬送し、次いで切断シートに対する記録を開始する第2カッティングモードと、を備えることを特徴とする記録装置。 - 前記ロール紙給送手段にセットされたロール紙の当初の所定長さを記録する間、前記第2カッティングモードを実行することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
- ロール紙の幅が所定量以下のときに前記第2カッティングモードを実行することを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
- ロール紙の種類が所定の種類の場合に前記第2カッティングモードを実行することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の記録装置。
- 搬送されるロール紙の蛇行量を検知する蛇行量検知手段を備え、蛇行量が所定量以上のときに前記第2カッティングモードを実行することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の記録装置。
- 前記第2カッティングモードにおいて、切断シートを記録ヘッドの搬送上流側に配された画像形成ローラより上流側へ搬送し、再び搬送下流方向へ搬送する切断シートに対し記録ヘッドにより記録を行うことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の記録装置。
- 記録ヘッドに設けられた吐出口からインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007243622A JP2009073613A (ja) | 2007-09-20 | 2007-09-20 | 記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007243622A JP2009073613A (ja) | 2007-09-20 | 2007-09-20 | 記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2009073613A true JP2009073613A (ja) | 2009-04-09 |
Family
ID=40608997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007243622A Pending JP2009073613A (ja) | 2007-09-20 | 2007-09-20 | 記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009073613A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015051816A (ja) * | 2013-09-05 | 2015-03-19 | カシオ電子工業株式会社 | 印刷装置、記録媒体の供給装置、記録媒体の斜行補正方法及びプログラム |
-
2007
- 2007-09-20 JP JP2007243622A patent/JP2009073613A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015051816A (ja) * | 2013-09-05 | 2015-03-19 | カシオ電子工業株式会社 | 印刷装置、記録媒体の供給装置、記録媒体の斜行補正方法及びプログラム |
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