JP2011189873A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP2011189873A
JP2011189873A JP2010059087A JP2010059087A JP2011189873A JP 2011189873 A JP2011189873 A JP 2011189873A JP 2010059087 A JP2010059087 A JP 2010059087A JP 2010059087 A JP2010059087 A JP 2010059087A JP 2011189873 A JP2011189873 A JP 2011189873A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
layer
rubber
belt layer
tire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010059087A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Naoi
浩一 直井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2010059087A priority Critical patent/JP2011189873A/ja
Publication of JP2011189873A publication Critical patent/JP2011189873A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】タイヤ重量の軽量化を図りつつ、ベルトエッヂセパレーションの発生およびコードの疲労破壊を抑制することで、タイヤの軽量性とベルト耐久性とをより高度に両立させた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】ベルトの1層目の第1ベルト層5aが、フィラメント径d1が0.18〜0.26mmのモノフィラメントコードを5〜7本にて引き揃えられた束を単位としてベルト幅方向に並置されてコーティングゴム中に埋設されてなり、2層目の第2ベルト層5bが、フィラメント径d2が0.25〜0.30mmのモノフィラメントコード2〜4本にて引きそろえられた束を単位としてベルト幅方向に並置されてコーティングゴム中に埋設されてなり、d1とd2が、d1<d2で表わされる関係を満足し、かつ、第1ベルト層5aおよび第2ベルト層5bのモノフィラメントコード束間のベルト幅方向距離wが0.4〜1.2mmの範囲である。
【選択図】図2

Description

本発明は空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」とも称する)に関し、詳しくは、ベルトコードの改良により耐久性と軽量性とを両立させた空気入りタイヤ、特には、乗用車用として好適な空気入りタイヤに関する。
近年、自動車の燃費を向上させるために、タイヤを軽量化する要求はますます高まってきている。従来の撚りスチールコードを用いるベルト部での軽量化を考える際、引張強度を一定以上確保することを前提とすると、スチールベルト層のコーティングゲージを薄くするしかない。
このような観点から、金属モノフィラメントを撚らずにベルト用コードとして使用する技術が開発され、これまでに種々提案がなされている。例えば、特許文献1では、燃費の向上および乗り心地の改良を目的として、金属線材(モノフィラメント)の3または4本を撚り合わせることなくベルトの幅方向に並べて引き揃えた束を単位としてゴムに埋設してなるベルトを備える空気入りラジアルタイヤが提案されている。また、特許文献2では、タイヤの軽量化ニーズに対応するためと、金属線の折れによる耐久性の低下等の不具合を解決するために、ベルト層が、金属モノフィラメントがベルトプライ幅方向に所定の条件下で並べられて被覆ゴム中に埋設されている3枚のベルトプライで構成されている空気入りラジアルタイヤが開示されている。
さらに、特許文献3には、ベルト端セパレーション(以下、「BES」とも称する)の発生を抑制し、ベルト耐久性の改善と、タイヤ重量の軽量化とを両立した空気入りラジアルタイヤを得るために、2層目の第2ベルト層端部における第1ベルト層と第2ベルト層とのモノフィラメントコード間のゲージをタイヤ中央部におけるゲージの1.3〜3.0倍とする技術が開示されている。
それ以外にも、例えば、特許文献4には、転がり抵抗および乗り心地の改良を、その他のベルト性能を犠牲にすることなしに達成する、空気入りラジアルタイヤを得るために、断面が円形の金属線材の5または6本を撚り合わせることなくベルトの幅方向に並べて引き揃えた束を単位として、この束を50mm幅当たり15〜30単位の打込み数でゴムに埋設する技術が開示されている。また、特許文献5には、耐久性が向上した空気入りタイヤを得るために、平行配列状態の補強素子をゴム被覆した2層以上の補強層を有し、補強層の少なくとも2層は、補強素子が互いに交差するように積層して交差補強層を構成してなる空気入りタイヤにおいて、各補強層を構成する被覆ゴムの100%モジュラスを室温で測定して、1.0〜6.0MPaの範囲とする技術が開示されている。
特開平11−208210号公報(特許請求の範囲等) 特開2001−334810号公報(特許請求の範囲等) 特開2007−302203号公報(特許請求の範囲等) 特開平10−292275号公報(特許請求の範囲等) 特開2004−9974号公報(特許請求の範囲等)
これまでに提案されているように、モノフィラメントコードをベルトに適用することで、コード中心間のゲージを合わせて設計した場合でも、層間のゴムゲージを確保することができ、層間のゲージを合わせて設計することにより、タイヤの軽量化を図ることが可能となるが、その一方で、以下のような問題があった。まず、8の字旋回走行時には、タイヤ内面にバックリングが生じ、バックリング歪が大きい場合には、スチールコードの疲労破壊が生じやすくなる。また、ベルトのトリートゲージが薄くなると、面外剛性が下がるため、バックリング歪が大きくなる。そのため、軽量化にはスチールコードの疲労破壊を抑制するために、ベルトバックリング歪を低減する設計が必要である。
次に、モノフィラメントコードはタイヤ径方向のコード間隔が密になるため、隣接コードからの亀裂が進展しやすいという問題や、ベルト面内に占めるスチールコード使用量が大きいため、層間せん断歪みが増加するという問題がある。このような問題がある結果として、モノフィラメントコードを用いたベルトでは、通常の撚りコードを使用した場合に比べてBESが起こり易くなっていた。なお、コーティングゴムのゲージを増加させることで、BESの発生は抑制されるが、当然、重量増となるため、所期の目的であるタイヤの軽量化には背反することになる。
上記特許文献3に記載の技術によれば、ベルト層にモノフィラメントコードを用いたタイヤにおいて、BESの起点となるベルト端部においてベルト間ゴムのゲージを増加させることで、ベルト端における歪を抑制して、耐BES性を向上させることが可能である。しかし、ベルト間ゴムのゲージを増加させることで、やはり、初期の目的であるタイヤの軽量化に背反することになる。
また、特許文献4および5に記載の技術によっても、耐BES性を向上することが可能であるが、やはり十分な耐BES性を得ることができない場合があり、さらなる技術が求められているのが現状である。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術における問題を解消して、タイヤ重量の軽量化を図りつつ、コード疲労破壊の抑制およびBES発生を抑制することで、タイヤの軽量性とベルト耐久性とをより高度に両立させた空気入りタイヤを提供することにある。
モノフィラメントコードをベルトに適用することでタイヤ重量を低減することは可能となるが、コード疲労破壊やBESに対するベルト耐久性(ベルト耐久性)への影響が懸念される。また、耐BES性をより向上し、さらなる軽量化を図るには、同一フィラメント径では打ち込み本数やゴムとの相関があり、現状のフィラメント径では達成が困難であるという問題もある。かかるベルト耐久性の懸念や問題に対して、本発明者は鋭意検討した結果、第1ベルト層のフィラメント径を第2ベルト層のフィラメント径より細くすることにより、タイヤ内面のタイヤバックリング歪が低減し、コード疲労破壊を抑制でき、また、コード間のゴム層のゲージとコード間隔、すなわちフィラメント束本数を所定の範囲とすることにより、BESの発生が抑制され、ベルト耐久性の確保が可能となり、その結果、タイヤ重量の軽量化とベルト耐久性の向上とを高度に両立させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の空気入りタイヤは、左右一対のビードコア間にわたりトロイド状をなして跨る少なくとも1枚のラジアルカーカス層からなるカーカスと、該カーカスのクラウン領域のタイヤ径方向外側に配設されて接地部を形成するトレッド部と、該トレッド部と前記カーカスのクラウン領域との間に配置されて補強部を形成する、2枚のベルト層からなるベルトと、を備える空気入りタイヤにおいて、
前記ベルトの1層目の第1ベルト層が、フィラメント径d1が0.18〜0.26mmのモノフィラメントコードを5〜7本にて引き揃えられた束を単位としてベルト幅方向に並置されてコーティングゴム中に埋設されてなり、2層目の第2ベルト層が、フィラメント径d2が0.25〜0.30mmのモノフィラメントコード2〜4本にて引きそろえられた束を単位としてベルト幅方向に並置されてコーティングゴム中に埋設されてなり、前記d1と前記d2が、d1<d2で表わされる関係を満足し、かつ、前記第1ベルト層および第2ベルト層のモノフィラメントコード束間のベルト幅方向距離が0.4〜1.2mmの範囲であることを特徴とするものである。
本発明においては、前記第2ベルト層端部における第1ベルト層と第2ベルト層とのモノフィラメントコード間の距離が、タイヤ中央部における第1ベルト層と第2ベルト層とのモノフィラメントコード間の距離の1.3〜4.0倍の範囲にあり、かつ、タイヤ中央部における第1ベルト層と第2ベルト層とのモノフィラメントコードのコード中心間距離が0.70〜1.10mmの範囲にあることが好ましい。
また、本発明においては、前記第2ベルト層端部における第1ベルト層と第2ベルト層との間にベルト間ゴムが配設され、該ベルト間ゴムの弾性率が前記コーティングゴムの弾性率の1.02〜2.0倍であることが好ましい。この場合、前記ベルト間ゴムのtanδ(25℃)が0.20以下であり、より好適には、前記ベルト間ゴムのtanδ(25℃)が、前記コーティングゴムのtanδ(25℃)の0.85〜0.98倍である。また、前記ベルト間ゴムにビスマレイミドが、ゴム成分100質量部に対し0.5〜3.0質量部配合されていることが好ましい。
本発明によれば、モノフィラメントコードのフィラメント径およびコード本数を所定範囲に限定するとともに、モノフィラメントコード束間のベルト幅方向距離、すなわちコード間隔を所定範囲に規定することで、BESの発生およびスチールコードの疲労破壊をより効果的に抑制することができる。これにより、タイヤ重量の軽量化を図りつつ、BESの発生およびコードの疲労破壊を抑制して、タイヤの軽量性とベルト耐久性とをより高度に両立させた空気入りタイヤを実現することが可能となった。
本発明の一好適例の空気入りタイヤを示す片側断面図である。 ベルトの端部近傍を示す拡大部分断面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1に、本発明の一実施の形態に係る空気入りタイヤを示す。図示するタイヤは、カーカスのクラウン領域に配設されて接地部を形成するトレッド部1と、このトレッド部1の両側部に連続してタイヤ半径方向内方へ延びる一対のサイドウォール部2と、各サイドウォール部2の内周側に連続するビード部3と、を備えている。
トレッド部1、サイドウォール部2およびビード部3は、一方のビード部3から他方のビード部3にわたってトロイド状に延びる1枚のラジアルカーカス層からなるカーカス4により補強されている。また、トレッド部1は、以下で詳述する、カーカス4のクラウン領域のタイヤ径方向外側に配設した2層の第1ベルト層5aと第2ベルト層5bとからなるベルトにより補強されている。ここで、カーカス4のラジアルカーカス層は複数枚としてもよく、タイヤ周方向に対してほぼ直交する方向、例えば、70〜90°の角度で延びる有機繊維コードを好適に用いることができる。
図2に、本発明のタイヤにおけるベルト端部の幅方向断面を拡大して示す。本発明においては、第1ベルト層5aは、フィラメント径d1が0.18〜0.26mmのモノフィラメントコード6が5〜7本(図示例では7本)にて引き揃えられた束を単位とし、2層目の第2ベルト層5bは、フィラメント径d2が0.25〜0.30mmのモノフィラメントコード6が2〜4本(図示例では4本)にて引き揃えられた束を単位とし、ベルト幅方向に並置されてコーティングゴム8中に埋設されてなる。d1が0.18mm未満である場合や、d2が0.25mm未満であると、ベルト総強力が低下してしまう。一方、d1が0.26mmより大きい場合や、d2が0.30mmより大きい場合は、コード間隔が広がってしまう。また、打ち込みを増やしてコード間隔を狭めると、スチール量が増加し、タイヤ重量が増加してしまう。好適にはd1は0.19〜0.25mmであり、d2は0.26〜0.29mmである。
また、本発明においては、d1<d2である必要がある。d1をd2よりも細径とすることで、タイヤ面内のバックリング歪を低減させることができる。
また、本発明においては、モノフィラメントコード束間のベルト幅方向距離、すなわち、コード間隔wを、0.4〜1.2mmの範囲とすることが必要である。コード間隔wが0.4mmを下回ると、コード−コード間の亀裂がつながりやすくなり、耐BES性が悪化してしまう。一方、コード間隔wが1.2mmを超えると、コード方向に亀裂が進展しやすくなる。
本発明において、第2ベルト層5b端部における第1ベルト層5aと第2ベルト層5bとのモノフィラメントコード6間の距離Hは、タイヤ中央部における第1ベルト層5aと第2ベルト層5bとのモノフィラメントコード6間の距離Hの、1.3〜4.0倍とすることが好ましい。第2ベルト層5b端部におけるモノフィラメントコード6間の距離Hが、タイヤ中央部におけるモノフィラメントコード6間の距離Hの1.3倍未満であると、BESの抑制が十分ではなくなる。一方、タイヤ中央部におけるコード間距離Hの4.0倍を超えると、タイヤの軽量化が十分とはいえなくなる。
また、タイヤ中央部における第1ベルト層5aと第2ベルト層5bとのモノフィラメントコード6のコード中心間距離hは、好適には0.70〜1.10mm、より好適には0.80〜1.05mm、特には0.90〜1.00mmの範囲内である。タイヤ中央部のコード中心間距離hが0.70mmを下回ると、ベルトバックリング歪が大きくなり、疲労破壊の発生が懸念される。一方、1.10mmを上回ると、タイヤ質量が増加してしまう。
ここで、ベルト端部における第1ベルト層5aと第2ベルト層5bとのモノフィラメントコード6間の距離Hは、図示するように、第2ベルト層5b端部における第1ベルト層5aと第2ベルト層5bとの間にベルト間ゴム7を配設することで、適宜調整することができる。すなわち、薄ゲージでコーティングしたモノフィラメントコードに、ベルト端において厚ゲージのベルト間ゴム7を適用することで、亀裂の進展を抑制する効果が得られ、タイヤの軽量化とベルト耐久性を両立させることができる。
かかるベルト間ゴム7の弾性率は、好ましくはベルトコーティングゴム8の弾性率の1.02〜2.0倍、特には1.1〜1.8倍とする。この弾性率の範囲内とするとき、ベルト端の歪が良好に抑制され、タイヤ重量の軽量化とベルト耐久性とを高次元に両立させることができる。
また、ベルト間ゴム7の正接損失tanδ(25℃)は、好ましくは0.20以下であり、特には、ベルトコーティングゴム8のtanδ(25℃)の0.85〜0.98倍である。ベルト間ゴム7として、このように低ロスのゴムを使用することにより、ベルト端の歪が抑制されるとともに、タイヤ温度の上昇が抑制される。
さらに、本発明においては、ベルト間ゴム7に、ビスマレイミドを、ゴム成分100質量部に対し0.5〜3.0質量部配合することが好ましい。これにより、弾性率を向上させながら、正接損失tanδ(25℃)を低く抑えることができる。ビスマレイミドとしては、下記一般式(1)、
Figure 2011189873
(式中、Rは炭素数6〜18の芳香族基、または炭素数7〜24のアルキル芳香族基を表し、xおよびyは0〜3のいずれかの整数をそれぞれ独立に表す)で表されるビスマレイミドを好適に用いることができる。具体的には例えば、N,N’−1,2−フェニレンビスマレイミド、N,N’−1,3−フェニレンビスマレイミド、N,N’−1,4−フェニレンビスマレイミド、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル]メタン等を例示することができ、特に好ましく
は、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミドであり、ゴム配合中に、これらを1種以上含むことができる。
本発明はタイヤのベルト構造の改良に係るものであり、タイヤを構成するその他の各部材の構造や材質等については特に制限されるべきものではなく、既知の構造および材料を採用することができる。例えば、ベルトを構成する第1ベルト層5aおよび第2ベルト層5bは、そのコード打込み角度を、タイヤ周方向に対して好ましくは10°〜30°とし、かつ、互いに交錯して配置することができる。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。
下記の表中に示す条件に従い、2層のスチールベルトを備える構造の空気入りタイヤを作製した。タイヤサイズは175/70R14とし、第1ベルト層5aと第2ベルト層5bのモノフィラメントコード6の打込み角度は、タイヤ周方向に対してそれぞれ+22°および−22°とした。また、ベルト間ゴム7の配合ゴムとしては、天然ゴム100質量部、カーボンブラック(N330)50質量部、コバルト塩(ナフテン酸コバルト)1.0質量部、酸化亜鉛10質量部、加硫促進剤(N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、大内新興化学工業(株)製、ノクセラーDZ)1.0質量部、硫黄6.0質量部、ビスマレイミド(N,N’−(4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド))2.0質量部からなるものを用いた。このベルト間ゴム7の弾性率は、ベルトコーティングゴム8の弾性率の1.2倍であった。また、このベルト間ゴム7のtanδ(25℃)は0.15であり、ベルトコーティングゴム8のtanδ(25℃)の0.90倍であった。
得られた各実施例および比較例のタイヤを、比較例1を基準とした重量増加の度合い(重量差)について評価した。また、BES性およびコード疲労性について、下記に従い評価を行った。その結果を、下記の表中に併せて示す。
(BES性の評価)
各供試タイヤをJATMAで規定する正規リムに組みつけ、正規荷重の2倍の荷重を負荷し、210kPaの内圧を充填して、2万km走行させた後、タイヤを解剖して、ベルト層端部に発生している亀裂の長さ(セパレーション長さ)を測定した。各供試タイヤの亀裂長さを、比較例1のタイヤの亀裂長さを100とした指数にて示した。この指数の値が小さいほどBES性が良好である。
(コード疲労性の評価)
各供試タイヤをJATMAで規定する正規リムに組みつけ、正規荷重の1.05倍の荷重を負荷し、100kPaの内圧を充填して、8の字旋回走行が可能な自動操縦装置を備えた車両にて、8の字旋回テストコースを旋回加速度0.7G、時速25km/h、300ラップ走行後、タイヤを解剖して、ベルト折れの有無を評価した。各供試タイヤのコード折れ発生率を、比較例1のタイヤを100とした指数にて示した。この指数の値が小さいほどコード疲労性が良好である。
Figure 2011189873
*1)BES性(BES性の指数が小さいほど良好)◎:85以下、○:85を超え95以下、△:95を超え105以下、×:105を超える
*2)疲労性(疲労性の指数が小さいほど良好)◎:85以下、○:85を超え95以下、△:95を超え105以下、×:105を超える
*3)軽量性(重量減が大きいほど良好)◎:50g以上減、○:50g未満0g以上減、×:増加
*4)総合評価 ◎:(性能大幅改良)軽量性、BES性および疲労性がすべて◎,○:(性能改良)×がなく、◎を2つ含むか、または◎1つであとは○,△:(性能同等)○または△のみ,×:(性能悪化)×がある。
Figure 2011189873
上記表中に示すように、2層のベルト層に夫々モノフィラメントコードを適用し、コードのフィラメント径およびコード本数を所定範囲に限定するとともにコード間隔を所定範囲に規定した各実施例のタイヤにおいては、従来の撚りコードを用いた比較例1に比し、軽量性、BES性およびコード疲労性がいずれも向上していることが確かめられた。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス
5a 第1ベルト層
5b 第2ベルト層
6 モノフィラメントコード
7 ベルト間ゴム
8 ベルトコーティングゴム

Claims (6)

  1. 左右一対のビードコア間にわたりトロイド状をなして跨る少なくとも1枚のラジアルカーカス層からなるカーカスと、該カーカスのクラウン領域のタイヤ径方向外側に配設されて接地部を形成するトレッド部と、該トレッド部と前記カーカスのクラウン領域との間に配置されて補強部を形成する、2枚のベルト層からなるベルトと、を備える空気入りタイヤにおいて、
    前記ベルトの1層目の第1ベルト層が、フィラメント径d1が0.18〜0.26mmのモノフィラメントコードを5〜7本にて引き揃えられた束を単位としてベルト幅方向に並置されてコーティングゴム中に埋設されてなり、2層目の第2ベルト層が、フィラメント径d2が0.25〜0.30mmのモノフィラメントコード2〜4本にて引きそろえられた束を単位としてベルト幅方向に並置されてコーティングゴム中に埋設されてなり、前記d1と前記d2が、d1<d2で表わされる関係を満足し、かつ、前記第1ベルト層および第2ベルト層のモノフィラメントコード束間のベルト幅方向距離が0.4〜1.2mmの範囲であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記第2ベルト層端部における第1ベルト層と第2ベルト層とのモノフィラメントコード間の距離が、タイヤ中央部における第1ベルト層と第2ベルト層とのモノフィラメントコード間の距離の1.3〜4.0倍の範囲にあり、かつ、タイヤ中央部における第1ベルト層と第2ベルト層とのモノフィラメントコードのコード中心間距離が0.70〜1.10mmの範囲にある請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第2ベルト層端部における第1ベルト層と第2ベルト層との間にベルト間ゴムが配設され、該ベルト間ゴムの弾性率が前記コーティングゴムの弾性率の1.02〜2.0倍である請求項1または2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ベルト間ゴムのtanδ(25℃)が、0.20以下である請求項3記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記ベルト間ゴムのtanδ(25℃)が、前記コーティングゴムのtanδ(25℃)の0.85〜0.98倍である請求項3または4記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記ベルト間ゴムにビスマレイミドが、ゴム成分100質量部に対し0.5〜3.0質量部配合されている請求項3〜5のうちいずれか一項記載の空気入りタイヤ。
JP2010059087A 2010-03-16 2010-03-16 空気入りタイヤ Pending JP2011189873A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010059087A JP2011189873A (ja) 2010-03-16 2010-03-16 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010059087A JP2011189873A (ja) 2010-03-16 2010-03-16 空気入りタイヤ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011189873A true JP2011189873A (ja) 2011-09-29

Family

ID=44795240

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010059087A Pending JP2011189873A (ja) 2010-03-16 2010-03-16 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011189873A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013199192A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Bridgestone Corp 空気入りラジアルタイヤ
JP2013199193A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Bridgestone Corp 空気入りラジアルタイヤ
JP2013199191A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Bridgestone Corp 空気入りラジアルタイヤ
WO2016067513A1 (ja) * 2014-10-29 2016-05-06 株式会社ブリヂストン 乗用車用空気入りタイヤ
JP2016528097A (ja) * 2013-07-30 2016-09-15 カンパニー ジェネラレ デ エスタブリシュメンツ ミシュラン 軽量ベルト構造体を有するラジアルタイヤ
CN112203868A (zh) * 2018-05-31 2021-01-08 株式会社普利司通 充气轮胎
WO2023228464A1 (ja) * 2022-05-26 2023-11-30 株式会社ブリヂストン タイヤ

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013199192A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Bridgestone Corp 空気入りラジアルタイヤ
JP2013199193A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Bridgestone Corp 空気入りラジアルタイヤ
JP2013199191A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Bridgestone Corp 空気入りラジアルタイヤ
JP2016528097A (ja) * 2013-07-30 2016-09-15 カンパニー ジェネラレ デ エスタブリシュメンツ ミシュラン 軽量ベルト構造体を有するラジアルタイヤ
WO2016067513A1 (ja) * 2014-10-29 2016-05-06 株式会社ブリヂストン 乗用車用空気入りタイヤ
JP2016088120A (ja) * 2014-10-29 2016-05-23 株式会社ブリヂストン 乗用車用空気入りタイヤ
CN107148361A (zh) * 2014-10-29 2017-09-08 株式会社普利司通 用于载客车辆的充气轮胎
CN112203868A (zh) * 2018-05-31 2021-01-08 株式会社普利司通 充气轮胎
WO2023228464A1 (ja) * 2022-05-26 2023-11-30 株式会社ブリヂストン タイヤ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5799594B2 (ja) 乗用車用空気入りラジアルタイヤ
JP5587739B2 (ja) 空気入りタイヤ
US20090188600A1 (en) Pneumatic tire
JP2011189873A (ja) 空気入りタイヤ
JP6416686B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6203597B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5937395B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP4535430B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP5615665B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP2011168095A (ja) 自動二輪車用タイヤ
JP2011025798A (ja) 空気入りタイヤ
JP2014118124A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP5718041B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP2011173455A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP5953937B2 (ja) 乗用車用空気入りラジアルタイヤ
JP5584053B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2011020644A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP2009173150A (ja) ラジアルタイヤ
JP6577221B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2011189872A (ja) 空気入りタイヤ
JP5945139B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP5013522B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP2013199189A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP6017114B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2014008866A (ja) 空気入りラジアルタイヤ