JP2011189771A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量・コンパクト化を図りつつ、ハブ輪の疲れ強さを高め、強度・耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】車輪取付フランジ6の基部6aが円弧面に形成され、ハブ輪4に基部6aから小径段部4bに亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に所定の硬化層10が形成されると共に、ハブ輪4の端部にすり鉢状の凹所13が鍛造加工によって形成され、この凹所13の深さが基部6aの位置に対応する付近までとされ、ハブ輪4の高周波焼入れ後、切削加工により、凹所13からインナー側に漸次縮径するテーパ状で、深さが複列の転動体3列の間に設定された第1の応力緩和穴14と、この第1の応力緩和穴14よりも小径の第2の応力緩和穴15が形成され、この第2の応力緩和穴15の先端部が、内輪5の小端面が当接する肩部4cの位置に対応する付近に止められている。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車輪を回転自在に支承する車輪用軸受装置、特に、軽量・コンパクト化を図りつつ、ハブ輪の疲れ強さを高め、強度・耐久性の向上を図った車輪用軸受装置に関するものである。
従来から自動車等の車輪を支持する車輪用軸受装置は、車輪を取り付けるためのハブ輪を転がり軸受を介して回転自在に支承するもので、駆動輪用と従動輪用とがある。構造上の理由から、駆動輪用では内輪回転方式が、従動輪用では内輪回転と外輪回転の両方式が一般的に採用されている。この車輪用軸受装置には、所望の軸受剛性を有し、ミスアライメントに対しても耐久性を発揮すると共に、燃費向上の観点から回転トルクが小さい複列アンギュラ玉軸受が多用されている。この複列アンギュラ玉軸受は、固定輪と回転輪との間に複数のボールを介在させ、このボールに所定の接触角を付与して固定輪および回転輪に接触させている。
また、車輪用軸受装置には、懸架装置を構成するナックルとハブ輪との間に複列アンギュラ玉軸受等からなる車輪用軸受を嵌合させた第1世代と称される構造から、外方部材の外周に直接車体取付フランジまたは車輪取付フランジが形成された第2世代構造、また、ハブ輪の外周に一方の内側転走面が直接形成された第3世代構造、あるいは、ハブ輪と等速自在継手の外側継手部材の外周にそれぞれ内側転走面が直接形成された第4世代構造とに大別されている。
こうした車輪用軸受装置において、近年、省資源あるいは公害等の面から燃費向上に対する要求は厳しいものがある。自動車部品において、特に、車輪用軸受装置の軽量化はこうした要求に応える要因として注目され、強く望まれて久しい。しかし、一方、軽量化のためにハブ輪を中空構造にすることが考えられるが、この軽量化に伴い剛性の低下が生じる。すなわち、大きな荷重がかかった時にハブ輪に変形が生じ、異常振動や内側転走面の早期剥離、あるいは、ハブ輪に圧入された内輪とが相対回転する、所謂クリープが生じることがある。
こうした問題を解決したものとして、図8に示すような車輪用軸受装置が知られている。この車輪用軸受装置は、内方部材51と外方部材52、および両部材51、52間に転動自在に収容された複列のボール53、53とを備えている。内方部材51は、ハブ輪54と、このハブ輪54に所定のシメシロを介して圧入された内輪55とからなる。
ハブ輪54は、一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ56を一体に有し、外周に一方の内側転走面54aと、この内側転走面54aから軸方向に延びる軸状部57を介して小径段部54bが形成されている。一方、内輪55は、外周に他方の内側転走面55aが形成され、ハブ輪54の小径段部54bに圧入されると共に、この小径段部54bの端部を塑性変形させて形成した加締部58によって軸方向に固定されている。
外方部材52は、外周にナックル(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ52bを一体に有し、内周にハブ輪54の内側転走面54aに対向する一方の外側転走面52aと、内輪55の内側転走面55aに対向する他方の外側転走面52aが一体に形成されている。これら両転走面間に複列のボール53、53が収容され、保持器59、59によって転動自在に保持されている。また、外方部材52とハブ輪54との間の環状空間を密封するためにシール60が装着されると共に、外方部材52の端部内周面には、鋼鈑からプレス成形により形成された有底短円筒形状のカバー61が装着されている。
ここで、ハブ輪54は、小径段部54bの内輪55の嵌合面Aのみに対応する部分に中実構造部62が形成され、当該部分以外は中空構造部63とされている。すなわち、面取り部55bと嵌合面Aとの境界を通る軸方向に直交する平面上に中実構造部62の両端面62a、62bが設けられ、中実構造部62の内端側にも新たに中空構造部63が設けられている。そして、当該中空構造部63は、ハブ輪54の剛性を確保できる範囲で最大限の容積を有しており、ハブ輪54の強度・剛性を確保しつつ、軽量化を達成することができる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−269066号公報
こうした従来の車輪用軸受装置では、ハブ輪54の中空構造部63の容積が大きくなるにつれ軽量化を達成することができるが、ハブ輪54の輪郭を高周波焼入れした時に生じる熱処理歪みが中空構造部63へ引張残留応力として作用するため、回転曲げ負荷による応力振幅がこの中空構造部63に作用した場合に、ハブ輪の中空構造部63に亀裂が生じる恐れがある。また、鍛造加工による素材の肉の流れが悪くなって鍛造性が低下するだけでなく、鍛造の金型寿命の低下や鍛造加工時に鍛造傷が発生する恐れがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、軽量・コンパクト化を図りつつ、ハブ輪の疲れ強さを高め、強度・耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1記載の発明は、外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面と、この内側転走面から軸状部を介して軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する他方の内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の両端開口部に装着されたシールとを備えた車輪用軸受装置において、前記シールのうちアウター側のシールの摺接面となる前記車輪取付フランジのインナー側の基部が所定の曲率半径からなる円弧面に形成され、前記ハブ輪の内側転走面をはじめ、前記基部から小径段部に亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に所定の硬化層が形成されると共に、前記ハブ輪のアウター側の端部にすり鉢状の凹所が鍛造加工によって形成され、この凹所の深さが、前記ハブ輪のアウター側の端面から前記基部の位置に対応する付近までとされ、前記ハブ輪の高周波焼入れ後、前記凹所からさらにインナー側に応力緩和穴が切削加工により形成されている。
このように、ハブ輪の外周に内側転走面が直接形成された第3世代構造の車輪用軸受装置において、シールのうちアウター側のシールの摺接面となる車輪取付フランジのインナー側の基部が所定の曲率半径からなる円弧面に形成され、ハブ輪の内側転走面をはじめ、基部から小径段部に亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に所定の硬化層が形成されると共に、ハブ輪のアウター側の端部にすり鉢状の凹所が鍛造加工によって形成され、この凹所の深さが、ハブ輪のアウター側の端面から基部の位置に対応する付近までとされ、ハブ輪の高周波焼入れ後、凹所からさらにインナー側に応力緩和穴が切削加工により形成されているので、軽量・コンパクト化を図りつつ、中空状となるハブ輪の内径面の熱処理歪みによる残留引張応力を開放することができ、車両の旋回時に回転曲げモーメントが負荷されて繰り返し応力が作用しても、ハブ輪の疲れ強さを高め、強度・耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することができる。また、鍛造性を損なうことなく鍛造の金型寿命の向上を図ると共に、鍛造加工時に鍛造傷が発生するのを防止することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記応力緩和穴の先端部が、前記内輪の小端面が当接する肩部の位置に対応する付近に止められていれば、断面急変形状となって応力集中が発生することなくハブ輪の強度・耐久性の向上を図ることができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記ハブ輪のアウター側の端部のうち少なくとも前記基部部分の最小肉厚と前記軸状部部分の最小肉厚が略等しくなるように前記応力緩和穴が所望の内径に設定されていれば、軽量・コンパクト化を図りつつ、ハブ輪の疲れ強さを高め、強度・耐久性の向上を図ることができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記応力緩和穴がインナー側に漸次縮径するテーパ状に形成されていても良い。
また、請求項5に記載の発明のように、前記応力緩和穴が、インナー側に漸次縮径するテーパ状に形成され、その深さが前記複列の転動体列の間に設定された第1の応力緩和穴と、この第1の応力緩和穴よりも小径の第2の応力緩和穴とで構成されていても良い。
また、請求項6に記載の発明のように、前記応力緩和穴が、円筒状でその深さが前記複列の転動体列の間に設定された第1の応力緩和穴と、この第1の応力緩和穴よりも小径の第2の応力緩和穴とで構成されていても良い。
また、請求項7に記載の発明のように、前記応力緩和穴の先端部が円弧状に形成されていても良い。
また、請求項8に記載の発明のように、前記応力緩和穴の先端部が切削加工時のセンタ穴となる円錐穴に形成されていても良い。
また、請求項9に記載の発明のように、前記ハブ輪がC0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成されると共に、予め調質処理が施され、その表面硬さが35HRC以下に設定されていれば、組織が粒状化し、引張、曲げ、衝撃値等の機械的性質が上昇して延性や靭性が高まると共に、熱処理変形を抑制することができ、切削等の加工性を向上させることができる。
また、請求項10に記載の発明のように、前記ハブ輪の少なくとも内径面にショットピーニングによる表面改質で圧縮残留応力が付与されていれば、所望の形状・寸法のまま疲れ強さを一層増大させることができる。
また、請求項11に記載の発明のように、前記ハブ輪の内径部に発泡樹脂が充填されていれば、軽量化や応力緩和効果を阻害することなく、中空部に雨水やダスト等が侵入し、ハブ輪の内径部に堆積して発錆するのを確実に防止することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置は、外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面と、この内側転走面から軸状部を介して軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する他方の内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の両端開口部に装着されたシールとを備えた車輪用軸受装置において、前記シールのうちアウター側のシールの摺接面となる前記車輪取付フランジのインナー側の基部が所定の曲率半径からなる円弧面に形成され、前記ハブ輪の内側転走面をはじめ、前記基部から小径段部に亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に所定の硬化層が形成されると共に、前記ハブ輪のアウター側の端部にすり鉢状の凹所が鍛造加工によって形成され、この凹所の深さが、前記ハブ輪のアウター側の端面から前記基部の位置に対応する付近までとされ、前記ハブ輪の高周波焼入れ後、前記凹所からさらにインナー側に応力緩和穴が切削加工により形成されているので、軽量・コンパクト化を図りつつ、中空状となるハブ輪の内径面の熱処理歪みによる残留引張応力を開放することができ、車両の旋回時に回転曲げモーメントが負荷されて繰り返し応力が作用しても、ハブ輪の疲れ強さを高め、強度・耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することができる。また、鍛造性を損なうことなく鍛造の金型寿命の向上を図ると共に、鍛造加工時に鍛造傷が発生するのを防止することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係るハブ輪の応力緩和効果を示すグッドマン線図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の第3の実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の第4の実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の第5の実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の第6の実施形態を示す縦断面図である。 従来の車輪用軸受装置を示す縦断面図である。
外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面と、この内側転走面から軸状部を介して軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する他方の内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の両端開口部に装着されたシールとを備えた車輪用軸受装置において、前記シールのうちアウター側のシールの摺接面となる前記車輪取付フランジのインナー側の基部が所定の曲率半径からなる円弧面に形成され、前記ハブ輪の内側転走面をはじめ、前記基部から小径段部に亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に所定の硬化層が形成されると共に、前記ハブ輪のアウター側の端部にすり鉢状の凹所が鍛造加工によって形成され、この凹所の深さが、前記ハブ輪のアウター側の端面から前記基部の位置に対応する付近までとされ、前記ハブ輪の高周波焼入れ後、前記凹所からさらにインナー側に応力緩和穴が切削加工により形成され、この応力緩和穴が、インナー側に漸次縮径するテーパ状に形成され、その深さが前記複列の転動体列の間に設定された第1の応力緩和穴と、この第1の応力緩和穴よりも小径の第2の応力緩和穴とで構成され、この第2の応力緩和穴の先端部が、前記内輪の小端面が当接する肩部の位置に対応する付近に止められている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図、図2は、本発明に係るハブ輪の応力緩和効果を示すグッドマン線図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図1の左側)、中央寄り側をインナー側(図1の右側)という。
この車輪用軸受装置は第3世代と呼称される従動輪用であって、内方部材1と外方部材2、および両部材1、2間に転動自在に収容された複列の転動体(ボール)3、3とを備えている。内方部材1は、ハブ輪4と、このハブ輪4に圧入された内輪5とからなる。
ハブ輪4は、一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための花弁状の車輪取付フランジ6を一体に有し、所定の曲率半径からなる円弧面に形成された車輪取付フランジ6のインナー側の基部6aを介して外周に一方(アウター側)の内側転走面4aと、この内側転走面4aから軸方向に延びる軸状部7を介して小径段部4bが形成されている。車輪取付フランジ6にはハブボルト(図示せず)が周方向等配に植設されている。
内輪5は、外周に他方(インナー側)の内側転走面5aが形成され、ハブ輪4の小径段部4bに所定のシメシロを介して圧入されると共に、この小径段部4bの端部を塑性変形させて形成した加締部8によって軸方向に固定されている。
ハブ輪4はS53C等のC0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、内側転走面4aをはじめ、車輪取付フランジ6のインナー側の基部6aから小径段部4bに亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に所定の硬化層10(図中クロスハッチングにて示す)が形成されている。なお、加締部8は鍛造加工後の表面硬さのままとされている。これにより、車輪取付フランジ6に負荷される回転曲げ荷重に対して充分な機械的強度を有し、内輪5の嵌合部となる小径段部4bの耐フレッティング性が向上すると共に、加締加工時に微小なクラック等の発生がなく加締部8の塑性加工をスムーズに行うことができる。なお、内輪5および転動体3はSUJ2等の高炭素クロム鋼で形成され、ズブ焼入れによって芯部まで58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
外方部材2は、外周にナックル(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ2bを一体に有し、内周に内方部材1の内側転走面4a、5aに対向する複列の外側転走面2a、2aが一体に形成されている。これら両転走面間に複列の転動体3、3が収容され、保持器9、9によって転動自在に保持されている。
この外方部材2はS53C等のC0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、少なくとも複列の外側転走面2a、2aが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。そして、外方部材2と内方部材1との間に形成される環状空間のアウター側の開口部にはシール11が装着され、インナー側端部(内輪5)には車輪の回転速度を検出するための磁気エンコーダ12が固定されると共に、外方部材2の開口端部を覆うキャップ(図示せず)が装着されている。これらシール11およびキャップによって、軸受内部に封入されたグリースの外部への漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
なお、本実施形態では、転動体3にボールを使用した複列アンギュラ玉軸受で構成された車輪用軸受装置を例示したが、これに限らず、例えば、転動体3に円錐ころを用いた複列円錐ころ軸受で構成されていても良い。また、車輪取付フランジ6が花弁状のものを例示したが、外径形状はこれに限らず、一般的な円形形状であっても良い。
ここで、ハブ輪4のアウター側端部にすり鉢状の凹所13が鍛造加工によって形成されている。この凹所13の深さは、ハブ輪4のアウター側の端面から車輪取付フランジ6のインナー側の基部6aの位置に対応する付近までとされている。そして、前述したハブ輪4の外周面の高周波焼入れ後、旋盤あるいはドリル等の切削加工により、この凹所13からさらにインナー側に、第1の応力緩和穴14と、この第1の応力緩和穴14よりも小径の第2の応力緩和穴15が形成されている。第1の応力緩和穴14は、インナー側に漸次縮径するテーパ状に形成され、その深さが複列の転動体3、3列の間に設定されると共に、第2の応力緩和穴15の深さ(先端部)は、断面急変形状となって応力集中が発生しないように、内輪5の小端面が当接する肩部4cの位置に対応する付近に止められている。
また、ハブ輪4のアウター側の端部、すなわち、基部6a部分の最小肉厚L0と内側転走面4a部分の最小肉厚L1および軸状部7部分の最小肉厚L2が略等しくなるように第1の応力緩和穴14と第2の応力緩和穴15が所望の内径に設定されている。これにより、軽量・コンパクト化を図りつつ、中空状となるハブ輪4の内径面の熱処理歪みによる残留引張応力を開放することができ、車両の旋回時に回転曲げモーメントが負荷されて繰り返し応力が作用しても、ハブ輪4の疲れ強さを高め、強度・耐久性の向上を図った車輪用軸受装置を提供することができる。また、鍛造性を損なうことなく鍛造の金型寿命の向上を図ると共に、鍛造加工時に鍛造傷が発生するのを防止することができる。
本実施形態では、ハブ輪4は、予め高周波による400℃以上の高温焼戻しをして、トルースタイトまたはソルバイト組織にする、所謂調質処理が施されている。この調質処理により組織は粒状化し、引張、曲げ、衝撃値等の機械的性質が上昇して延性や靭性が高まる。ここでは、ハブ輪4の調質処理後の表面硬さが35HRC以下に設定されている。これにより、熱処理変形を抑制することができ、切削等の加工性を向上させることができると共に、強度、疲れ強さをさらに高めることができる。
なお、ハブ輪4の少なくとも内径面にショットピーニングによる表面改質で圧縮残留応力を付与しても良いし、調質処理とショットピーニングを組み合せても良い。これにより、所望の形状・寸法のまま疲れ強さを一層増大させることができる。
図2に示すように、ハブ輪4の疲労限度、すなわち、破断応力を横軸の交点として、応力振幅と平均応力で表される修正グッドマン線図でも明らかなように、前述した応力緩和穴14、15を形成することにより、この種の応力緩和穴がないものに比べ、繰返し応力を低減させることができる。
図3は、本発明に係る車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図である。なお、この実施形態は、前述した実施形態(図1)と基本的にはハブ輪の応力緩和穴の構成が異なるだけで、その他同一の部位、同一の部品、あるいは同一の機能を有する部品や部位には同じ符号を付けてその詳細な説明を省略する。
この車輪用軸受装置は第3世代と呼称される従動輪用であって、内方部材16と外方部材2、および両部材16、2間に転動自在に収容された複列の転動体3、3とを備えている。内方部材16は、ハブ輪17と、このハブ輪17に所定のシメシロを介して圧入された内輪5とからなる。
ハブ輪17はS53C等のC0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、アウター側の端部にすり鉢状の凹所13が鍛造加工によって形成されている。ハブ輪17の外周面の高周波焼入れ後、旋盤あるいはドリル等の切削加工により、この凹所13からさらにインナー側に応力緩和穴18が形成されている。この応力緩和穴18はインナー側に漸次縮径するテーパ状に形成され、その深さが肩部4cの位置に対応する付近に止められている。そして、ハブ輪17のアウター側の端部、すなわち、基部6a部分の最小肉厚L0と軸状部7部分の最小肉厚L2が略等しくなるように応力緩和穴18が所望の内径に設定されている。これにより、軽量・コンパクト化を図りつつ、ハブ輪17の内径面の熱処理歪みによる残留引張応力を開放することができ、車両の旋回時に回転曲げモーメントが負荷されて繰り返し応力が作用しても、ハブ輪17の疲れ強さを高め、強度・耐久性の向上を図ることができる。
なお、本実施形態では、中空状のハブ輪17の内径部に発泡樹脂19が充填されている。これにより、軽量化や応力緩和効果を阻害することなく、中空部に雨水やダスト等が侵入し、ハブ輪17の内径部に堆積して発錆するのを確実に防止することができる。ここで、発泡樹脂19としては、発泡ウレタン、発泡ポリエチレン、ポリアミド樹脂等からなるPP(ポリプロピレン)樹脂、硬質ウレタン、発泡ウレタン等のウレタン樹脂を例示することができる。
図4は、本発明に係る車輪用軸受装置の第3の実施形態を示す縦断面図である。なお、この実施形態は、前述した第1の実施形態(図1)と基本的にはハブ輪の応力緩和穴の形状が一部異なるだけで、その他同一の部位、同一の部品、あるいは同一の機能を有する部品や部位には同じ符号を付けてその詳細な説明を省略する。
この車輪用軸受装置は第3世代と呼称される従動輪用であって、内方部材20と外方部材2、および両部材20、2間に転動自在に収容された複列の転動体3、3とを備えている。内方部材20は、ハブ輪21と、このハブ輪21に所定のシメシロを介して圧入された内輪5とからなる。
ハブ輪21はS53C等のC0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、アウター側の端部にすり鉢状の凹所13が鍛造加工によって形成されている。ハブ輪21の外周面の高周波焼入れ後、旋盤あるいはドリル等の切削加工により、この凹所13からさらにインナー側に、円筒状の第1の応力緩和穴22と第2の応力緩和穴15が形成されている。この第1の応力緩和穴22の深さが複列の転動体3、3列の間に設定されると共に、第2の応力緩和穴15の先端部が肩部4cの位置に対応する付近に止められている。そして、ハブ輪21のアウター側の端部、すなわち、基部6a部分の最小肉厚L0と内側転走面4a部分の最小肉厚L1および軸状部7部分の最小肉厚L2が略等しくなるように第1の応力緩和穴22と第2の応力緩和穴15が所望の内径に設定されている。これにより、前述した実施形態と同様、軽量・コンパクト化を図りつつ、ハブ輪21の内径面の熱処理歪みによる残留引張応力を開放することができ、車両の旋回時に回転曲げモーメントが負荷されて繰り返し応力が作用しても、ハブ輪21の疲れ強さを高め、強度・耐久性の向上を図ることができる。
図5は、本発明に係る車輪用軸受装置の第4の実施形態を示す縦断面図である。なお、この実施形態は、前述した第2の実施形態(図3)と基本的にはハブ輪の応力緩和穴の形状が一部異なるだけで、その他同一の部位、同一の部品、あるいは同一の機能を有する部品や部位には同じ符号を付けてその詳細な説明を省略する。
この車輪用軸受装置は第3世代と呼称される従動輪用であって、内方部材23と外方部材2、および両部材23、2間に転動自在に収容された複列の転動体3、3とを備えている。内方部材23は、ハブ輪24と、このハブ輪24に所定のシメシロを介して圧入された内輪5とからなる。
ハブ輪24はS53C等のC0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、アウター側の端部にすり鉢状の凹所13が鍛造加工によって形成されている。ハブ輪23の外周面の高周波焼入れ後、旋盤あるいはドリル等の切削加工により、この凹所13からさらにインナー側に応力緩和穴25が形成されている。この応力緩和穴25はインナー側に漸次縮径するテーパ状に、その先端部が円弧状に形成され、肩部4cの位置に対応する付近に止められている。そして、ハブ輪24のアウター側の端部、すなわち、基部6a部分の肉厚L0と軸状部7部分の肉厚L2が略等しくなるように応力緩和穴25が所望の内径に設定されている。ハブ輪24の内径面の熱処理歪みによる残留引張応力を開放することができると共に、肩部4cに対して断面急変形状となって応力集中が発生するのを防止し、車両の旋回時に回転曲げモーメントが負荷されて繰り返し応力が作用しても、ハブ輪24の疲れ強さを高め、強度・耐久性の向上を図ることができる。
図6は、本発明に係る車輪用軸受装置の第5の実施形態を示す縦断面図である。なお、この実施形態は、前述した第2の実施形態(図3)と基本的にはハブ輪の応力緩和穴の形状が異なるだけで、その他同一の部位、同一の部品、あるいは同一の機能を有する部品や部位には同じ符号を付けてその詳細な説明を省略する。
この車輪用軸受装置は第3世代と呼称される従動輪用であって、内方部材26と外方部材2、および両部材26、2間に転動自在に収容された複列の転動体3、3とを備えている。内方部材26は、ハブ輪27と、このハブ輪27に所定のシメシロを介して圧入された内輪5とからなる。
ハブ輪27はS53C等のC0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、アウター側の端部にすり鉢状の凹所13が鍛造加工によって形成されている。ハブ輪26の外周面の高周波焼入れ後、旋盤あるいはドリル等の切削加工により、この凹所13からさらにインナー側に円筒状の応力緩和穴28が形成され、その深さが肩部4cの位置に対応する付近に止められている。そして、ハブ輪27のアウター側の端部、すなわち、基部6a部分の最小肉厚L0と内側転走面4a部分の最小肉厚L1および軸状部7部分の最小肉厚L2が略等しくなるように応力緩和穴28が所望の内径に設定されている。これにより、簡素な形状で加工効率を高めて低コスト化を図りつつ、ハブ輪27の内径面の熱処理歪みによる残留引張応力を効果的に開放することができる。
図7は、本発明に係る車輪用軸受装置の第6の実施形態を示す縦断面図である。なお、この実施形態は、前述した第5の実施形態(図6)と基本的にはハブ輪の応力緩和穴の形状が一部異なるだけで、その他同一の部位、同一の部品、あるいは同一の機能を有する部品や部位には同じ符号を付けてその詳細な説明を省略する。
この車輪用軸受装置は第3世代と呼称される従動輪用であって、内方部材29と外方部材2、および両部材29、2間に転動自在に収容された複列の転動体3、3とを備えている。内方部材29は、ハブ輪30と、このハブ輪30に所定のシメシロを介して圧入された内輪5とからなる。
ハブ輪30はS53C等のC0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成され、アウター側の端部にすり鉢状の凹所13が鍛造加工によって形成されている。ハブ輪30の外周面の高周波焼入れ後、旋盤あるいはドリル等の切削加工により、この凹所13からさらにインナー側に円筒状の応力緩和穴31が形成されている。この応力緩和穴31は、その深さが肩部4cの位置に対応する付近に止められ、ハブ輪30のアウター側の端部、すなわち、基部6a部分の最小肉厚L0と内側転走面4a部分の最小肉厚L1および軸状部7部分の肉厚L2が略等しくなるように応力緩和穴31が所望の内径に設定されている。さらに、先端部に切削加工時のセンタ穴となる円錐穴31aが形成されている。これにより、さらに加工効率を高めて低コスト化を図りつつ、ハブ輪30の内径面の熱処理歪みによる残留引張応力を効果的に開放することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、外周に一方の内側転走面が直接形成された従動輪側の第3世代構造の車輪用軸受装置に適用することができる。
1、16、20、23、26、29 内方部材
2 外方部材
2a 外側転走面
2b 車体取付フランジ
3 転動体
4、17、21、24、27 ハブ輪
4a、5a 内側転走面
4b 小径段部
4c 肩部
5 内輪
6 車輪取付フランジ
6a 車輪取付フランジのインナー側の基部
7 軸状部
8 加締部
9 保持器
10 硬化層
11 シール
12 磁気エンコーダ
13 凹所
14、22 第1の応力緩和穴
15 第2の応力緩和穴
18、25、28、31 応力緩和穴
19 発泡樹脂
31a 円錐穴
51 内方部材
52 外方部材
52a 外側転走面
52b 車体取付フランジ
53 ボール
54 ハブ輪
54a、55a 内側転走面
54b 小径段部
55 内輪
55b 面取り部
56 車輪取付フランジ
57 軸状部
58 加締部
59 保持器
60 シール
61 カバー
62 中実構造部
62a、62b 中実構造部の端面
63 中空構造部
A 嵌合面
L0 基部部分の最小肉厚
L1 内側転走面部分の最小肉厚
L2 軸状部の最小肉厚

Claims (11)

  1. 外周にナックルに取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、
    一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面と、この内側転走面から軸状部を介して軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入され、外周に前記複列の外側転走面に対向する他方の内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体と、
    前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の両端開口部に装着されたシールとを備えた車輪用軸受装置において、
    前記シールのうちアウター側のシールの摺接面となる前記車輪取付フランジのインナー側の基部が所定の曲率半径からなる円弧面に形成され、前記ハブ輪の内側転走面をはじめ、前記基部から小径段部に亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に所定の硬化層が形成されると共に、前記ハブ輪のアウター側の端部にすり鉢状の凹所が鍛造加工によって形成され、この凹所の深さが、前記ハブ輪のアウター側の端面から前記基部の位置に対応する付近までとされ、前記ハブ輪の高周波焼入れ後、前記凹所からさらにインナー側に応力緩和穴が切削加工により形成されていることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記応力緩和穴の先端部が、前記内輪の小端面が当接する肩部の位置に対応する付近に止められている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記ハブ輪のアウター側の端部のうち少なくとも前記基部部分の最小肉厚と前記軸状部部分の最小肉厚が略等しくなるように前記応力緩和穴が所望の内径に設定されている請求項1または2に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記応力緩和穴がインナー側に漸次縮径するテーパ状に形成されている請求項1乃至3いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  5. 前記応力緩和穴が、インナー側に漸次縮径するテーパ状に形成され、その深さが前記複列の転動体列の間に設定された第1の応力緩和穴と、この第1の応力緩和穴よりも小径の第2の応力緩和穴とで構成されている請求項1乃至3いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  6. 前記応力緩和穴が、円筒状でその深さが前記複列の転動体列の間に設定された第1の応力緩和穴と、この第1の応力緩和穴よりも小径の第2の応力緩和穴とで構成されている請求項1乃至3いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  7. 前記応力緩和穴の先端部が円弧状に形成されている請求項1乃至6いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  8. 前記応力緩和穴の先端部が切削加工時のセンタ穴となる円錐穴に形成されている請求項1乃至6いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  9. 前記ハブ輪がC0.40〜0.80wt%を含む中高炭素鋼で形成されると共に、予め調質処理が施され、その表面硬さが35HRC以下に設定されている請求項1乃至8いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  10. 前記ハブ輪の少なくとも内径面にショットピーニングによる表面改質で圧縮残留応力が付与されている請求項1乃至9いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  11. 前記ハブ輪の内径部に発泡樹脂が充填されている請求項1乃至10いずれかに記載の車輪用軸受装置。
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