JP2011188699A - 接点出力回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】保護継電器や監視制御機器のトリップ出力や投入遮断指令などを行う接点出力回路において、CPUの暴走等による誤動作の可能性を低減することを目的とする。
【解決手段】本発明は、CPUが暴走した場合でも、従来の二重化出力回路に加えトリップ回路の前段にリード信号のラッチ回路とライト信号のラッチ回路を追加し、両方のラッチ回路の出力のAND条件によりトリップ信号を出力することで誤動作を減少させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、保護継電器や監視制御機器のトリップ出力、投入/遮断指令や、異常時や故障などが発生したとき警報出力を発生するための接点出力回路に関するものである。
高信頼度が要求される保護継電器や監視制御機器では、入力変換部、AD変換部、演算処理部、ディジタル入出力部、伝送部、表示・整定部、電源部などの、構成部分を最大限二重化して、第1のリレー要素の判定を行う部分と、第2のリレー要素の判定を行う部分とに分離し、両方の要素の判定結果のAND条件でトリップを行うように構成し、一つの部位の故障ではミストリップを送出しないように工夫がされている。図5は従来の一例を示すトリップ制御信号の出力を二重化した回路構成図である。
図5を用いて、従来例の一つの動作例を説明する。本従来例では、演算処理部は、二重化していない。演算処理部は、例えばCPUで構成し、取り込んだ系統の電流電圧信号から演算して、トリップ出力や投入/遮断指令などの接点出力を動作させると判断した場合に、第1のリレー要素の判定結果である制御信号1と、第2のリレー要素の判定結果である制御信号2をAND回路へ出力する。AND回路は、図に示したように例えば2つのトランジスタを直列接続して構成することができる。制御信号1と制御信号2のAND条件によって接点出力リレーを動作させる。前記の構成によれば、制御信号を2重に設けているのでCPU出力ポートの片方が故障したとしても、二重化出力の構成を設けているので誤ってトリップ出力や、投入/遮断指令などの接点出力を動作させることはない。
上記のような構成の場合、CPUが暴走し、図1の制御信号1と制御信号2の両方が保護動作をする状態に保持されると、誤ってトリップ出力や投入/遮断指令などの接点出力を動作させることがある。
上記の問題を解決するにためには、制御信号1と制御信号2用に、それぞれ個別のCPUを組み込んだ構成にすることもある。しかしながら、この場合のディジタル型保護継電器は、CPUの二重化に伴い、LSI素子等の周辺回路部品の点数も多くなり、コストアップにつながるという問題が発生する。
上記の問題を解決するための別の方法として、1つのコンピュータによる主検出リレー要素と事故検出リレー要素の二重化保護処理により、不都合なトリップ出力信号の誤出力を確実に防止する装置が提案されている(特許文献1)。具体的には、ワンチップコンピュータなど、二重化保護処理を実行する1つのコンピュータは保護出力をコード化したパターンデータでディジタル出力回路にセットし、このコンピュータの外付け回路としてディジタル出力回路から出力されるパターンデータが予め定めたパターンであることを判定できた時に、しゃ断器のトリップ出力を得るパターン判定回路を設けた装置が提案されている。
特開2004−336830号公報
しかしながら、上記の特許文献のパターン判定回路では、パターン判定回路の構成が複雑であるという欠点があった。そこで、簡単な構成で、CPUが暴走した場合も、誤ってトリップ信号を出さない技術が求められている。
上記課題を解決するために、本発明は、CPUが暴走した場合でも、従来の二重化出力回路に加えトリップ回路の前段にリード信号のラッチ回路とライト信号のラッチ回路を追加し、両方のラッチ回路の出力のAND条件によりトリップ信号を出力している。
本発明によれば、CPUが暴走した場合でも、誤った出力信号をだす可能性を減少させることができる。取り扱いが簡単になるという効果を有する。
図1は、本発明の第1の実施例 図2は、本発明の第1の実施例の波形図 図3は、本発明の第2の実施例 図4は、本発明の第2の実施例の波形図 図5は、従来の一般的な二重化出力の構成図
図1、図2、を用いて本発明の第1の実施例を説明する。演算処理部は、例えばCPUで構成し、トリップ出力や、投入/遮断指令などの接点出力を動作させるか、あるいは、解除させるかを判断する。例えば、演算処理部で遮断を行うと判断した場合に、演算処理部は、ライト信号を作成し、ラッチ回路1へ、リード信号を作成しラッチ回路2へそれぞれ出力する。前記ラッチ回路は、例えば、D−フリップフロップで構成することができる。ラッチ回路1は、ライト信号をラッチした制御信号1を出力し、ラッチ回路2は、リード信号をラッチした制御信号2を出力する。この2つの制御信号のAND条件により接点出力リレーを動作させる。AND回路は、図1に示すように、例えば2つのトランジスタを直列接続することにより構成することができる。接点信号を任意に解除するために、クリア信号を作成し、ラッチ回路1およびラッチ回路2に出力する。本実施例では、クリア信号は、ラッチ回路1とラッチ回路2に共通にしたが、もちろん各々にクリア信号を設けてもいい。
上記構成のように制御信号にリード信号を用いたことで、例えば、CPUが暴走し、図2のように連続してライト信号が出た場合でも、リード信号が出ていない状態では、誤ってトリップ出力や投入/遮断命令を送出することはない。リード動作を行うためのリード信号をAND条件に加えて制御することで、CPUがなんらかの原因により暴走したと考えられる場合においての不要動作が低減できる。つまりライト動作だけでなく、リード動作も加えたことで、リード処理を正常にCPUが行えていることが確認されたと同時に出力することになるので、よりCPUが健全であることが確認できていることでもあり、信頼性の向上につながる。
図3、図4、を用いて本発明の第2の実施例について説明する。演算処理部は、例えばCPUで構成し、トリップ出力や、投入/遮断指令などの接点出力を動作させるか、あるいは、解除させるかを判断する。例えば、遮断を行うと判断した場合に、演算処理部は、ライト信号とアドレスバス信号、もしくはデータバス信号をラッチ回路1へ出力する。ラッチ回路1は、フリップフロップ回路とAND回路、OR回路等で構成され、アドレスバス信号または、データバス信号が安定した条件とライト信号のアンド条件により、制御信号1を出力するように構成するとよい。
次に演算処理部は、リード信号とアドレスバス信号をラッチ回路2に入力する。ラッチ回路2は、フリップフロップ回路とAND回路、OR回路等で構成され、アドレスバス信号が安定した条件とリード信号のアンド条件により、制御信号2を出力するように構成するとよい。この2つの制御信号のAND条件により接点出力リレーを動作させる。AND回路は、図3に示すように、例えば2つのトランジスタを直列接続することにより構成することができる。また、アドレスバス信号およびデータバス信号を設けたことで、複数の接点出力リレーを動作させることや、機器を構成する上で、必要な各種デバイス(メモリ、表示器、接点入力回路)に対してリード信号やライト信号を共有して使用することができる。さらに、アドレスバス信号や、データバス信号を判定条件に加えたことで、不要動作の可能性を低減でき信頼性を向上することができる。本発明の第2の実施例では、アドレスバス信号、データバス信号を用いたが、汎用出力ポートなどで代用することも可能である。
この発明は、たとえば、保護継電器や監視制御機器などの誤出力を防止する接点出力回路に適応できる。
1 演算処理部
2 ラッチ回路1
3 ラッチ回路2
4 AND回路
5 リレー

Claims (3)

  1. 電力系統からの電圧および電流をセンサ検出信号として取込み、接点出力の動作判定を行う演算処理部と、前記演算処理部により動作するとの条件が成立した場合に動作信号を出力する保護継電器または監視制御機器において、動作信号を出力すると判断したときに、前記演算処理部は、ライト信号をラッチ回路1に、リード信号をラッチ回路2に入力し、ラッチ回路1の出力の制御信号1とラッチ回路2の出力の制御信号2のAND条件より接点出力を行うことを特徴とする接点出力回路。
  2. 前記演算処理部で、クリア信号を作成しラッチ回路1とラッチ回路2にクリア信号を入力することを特徴とする請求項1記載の接点出力回路。
  3. 電力系統からの電圧および電流をセンサ検出信号として取込み、接点出力の動作判定を行う演算処理部と、前記演算処理部により動作するとの条件が成立した場合に動作信号を出力する保護継電器または監視制御機器において、動作信号を出力すると判断したときに、前記演算処理部は、ライト信号とアドレスバス信号もしくはデータバス信号をラッチ回路1に、リード信号とアドレスバス信号をラッチ回路2に入力し、ラッチ回路1の出力の制御信号1とラッチ回路2の出力の制御信号2のAND条件より接点出力を行うことを特徴とする接点出力回路。
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