JPH11225428A - 電力系統の保護制御装置 - Google Patents

電力系統の保護制御装置

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JPH11225428A
JPH11225428A JP10041251A JP4125198A JPH11225428A JP H11225428 A JPH11225428 A JP H11225428A JP 10041251 A JP10041251 A JP 10041251A JP 4125198 A JP4125198 A JP 4125198A JP H11225428 A JPH11225428 A JP H11225428A
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series
circuit
signal
control
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JP10041251A
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Satoru Ishibashi
哲 石橋
Toshio Sakata
敏雄 坂田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御対象が複数個に及ぶ2系列又はそれ以上
の系列構成の装置において、複数系列同時に運用した場
合の過制御を防止する。 【解決手段】 第1系列の装置動作の信号111Aと第2系
列の装置動作の信号111Bとを入力し、前記第1系列又は
第2系列の各装置動作の信号のうち、先に入力した側の
装置動作の信号を出力すると共に、先に動作した装置動
作の信号を出力後、前記装置動作の信号を用いて両系列
の装置動作信号の入力を一定時間ロックして装置動作の
信号を出力しない手段16と、前記両系列の装置動作の信
号の入力ロックを一定時間後に解除する手段Tとからな
る第1,第2の各系列の出力ロック手段123A,123Bと、
前記各出力ロック手段のいずれかの出力が発生したとき
当該発生した側の出力を導出する出力手段124 からなる
先着優先回路12A (12B )を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2系列以上の複数
系列で構成された装置のうち複数の制御対象がある電力
系統の保護制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電力系統の保護制御装置には、例えば電
力系統の重大事故時に系統を安定化させるために発電機
をしゃ断する過渡安定度対策装置や、基幹系との連系線
がしゃ断される系統分離時に、電力の需給バランスが崩
れてシステムが低下する時の負荷フィーダ制御を行なう
装置などがある。
【0003】図14に電力系統の例を示す。A電気所では
送電線1及び送電線2から電力P1及びP2を受電し、
負荷A(PA),B(PB),C(PC),D(PD)
に電力を供給する。送電線1が事故などでしゃ断された
場合、電力P1が受電できなくなり、電力の需給バラン
スが崩れる。安定化装置では送電線1がしゃ断された場
合、電力P1に相当する負荷をしゃ断し、電力の需給バ
ランスを保つ。
【0004】このため、送電線1の電力P1以上の最小
の負荷の組合わせを常時選択しておき、送電線1がしゃ
断された場合、選択しておいた負荷にしゃ断指令を出力
する。ここで送電線1,負荷A,B,C,Dの電力をP
1=7MW,PA=1MW,PB=2MW,PC=4M
W,PD=8MWであったとする。
【0005】図15に示す2系列の安定化装置のうち、第
1系列1Aの装置は上記したとおりの電力を計測するた
め、それに対応する負荷A,B,Cを選択する。一方、
第2系列の装置は、計測器などの誤差のため送電線1の
電力のみ上記とは異なったP1=7.01MWと計測す
るため、それに対応する負荷Dを選択する。
【0006】ここで、上記安定化装置が2系列化された
おり、この2系列の安定化装置のしゃ断出力がOR構成
になっている場合は、送電線1に事故が発生しこれがし
ゃ断された場合、第1系列の装置からは負荷A,B,C
に、又、第2系列の装置からは負荷Dにしゃ断指令が出
され、2系列化された安定化装置から全ての負荷A,
B,C,Dにしゃ断指令が出力されることになる。
【0007】一方、2系列の安定化装置のしゃ断出力
が、常用/待機切替方式の場合は、次のようになる。即
ち、第1系列の装置又は第2系列の装置のどちらか一方
を常用系列、他方を待機系列とし、両系列運転時は常用
系列からしゃ断指令を出力する。又、常用系列が定期点
検又は装置不良などで運用できない場合は、常用系列を
装置ロックし、待機系列を常用系列に切替えて運転す
る。
【0008】第1系列が常用系列の場合に、送電線1が
しゃ断されると負荷A,B,Cにしゃ断指令が出力され
る。しかし、常用系である第1系列に発見できない何ら
かの要因でしゃ断指令がでなかったときには、第2系列
の装置が待機系列であったために、負荷Dにしゃ断指令
が出力できず、2系列化された安定化装置から負荷制御
は行なわれない。
【0009】先着優先回路を用いた場合の保護制御装置
の例を図16に示す。A系列の保護制御装置1Aは制御演
算回路11A ,先着優先回路12A から、B系列の保護装置
制御装置1Bは制御演算回路11B から構成される。系統
情報2は両系列の制御演算回路11A ,11B に取り込ま
れ、制御演算回路11A ,11B で演算された装置動作信号
111A,111Bを出力する。
【0010】A系列,B系列で出力された装置動作信号
111A,111BはA系列の先着優先回路12A に入力され、こ
の先着優先回路によって先に動作した系列の装置動作信
号を制御出力121Aとして出力する。
【0011】前記例と同様、A系列の保護制御装置1A
の制御演算回路11A が、取り込んだ系統情報2により負
荷A,B,Cを選択し、B系列の保護制御装置1Bの制
御演算回路11B が、負荷Dを選択した場合、系統事故発
生時に制御演算回路で選択されていた負荷のしゃ断指令
111A,111Bが共に先着優先回路12A に出力される。
【0012】この時、A系列のしゃ断指令111AがB系列
のしゃ断指令111Bより早く出力された場合、先着優先回
路12A はA系列のしゃ断指令121Aを出力し、負荷A,
B,Cをしゃ断する。A系列の制御演算回路11A が故障
を発生した場合には、A系列のしゃ断指令111Aは出力さ
れないため、B系列のしゃ断指令が採用され、負荷Dを
しゃ断する。
【0013】A系列又はB系列の制御演算回路11A ,11
B が故障を発生し、しゃ断指令が片系列しか出力されな
かった場合であっても、他系列のしゃ断指令を出力する
こととなる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術によれ
ば、2系列ORの構成になっている場合は、明らかに過
剰しゃ断となってしまうため、負荷選択時に何らかの制
約を課す必要がある。又、常用/待機系列にすると2系
列構成にし信頼度を高めているにも拘らず、常時片系が
休止しているため、実際に動作する装置は1系列のみ
で、動作信頼度の面では1系列相当の信頼度となる。
【0015】又、常用系列において監視で検出されない
想定外の不具合が生じた場合、常用系列は不使用となら
ないため、故障中にも拘らず、優先権は常用系列のまま
となる。したがって系統事故発生時に常用系列から出力
されるはずのしゃ断指令は出力されず制御不可となり、
電力系統の崩壊や電力機器の損傷,破壊を引き起こす可
能性がある。
【0016】又、不良を監視機能にって発見できた場合
においても、不良発見後出力系列を常用系列から待機系
列に切替え中に系統事故が発生した場合は、両系列間に
よる出力系列の受け渡しの遅れ等のため、制御が遅くな
り、制御不可となる問題が生じる。
【0017】更に、電力系統の保護制御装置は、両系列
において独立して制御演算を実行しているため、事故情
報の取り込みのタイミングによっては常用系列よりも待
機系列の方が早くしゃ断指令を出していた場合でも、遅
い常用系列のしゃ断指令を出力してしまい、制御が不必
要に遅くなってしまう問題がある。
【0018】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、先着優先回路を用いて動作時の信頼度を
2系列装置と同様に保ちつつ、かつ過剰制御の起こりえ
ない信頼度の高い電力系統の保護制御装置を提供するこ
とを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の[請求項1]に
係る電力系統の保護制御装置は、2系列構成を有する電
力系統の保護制御装置において、第1系列の装置動作の
信号と第2系列の装置動作の信号とを入力し、前記第1
系列又は第2系列の各装置動作の信号のうち、先に入力
した側の装置動作の信号を出力すると共に、先に動作し
た装置動作の信号を出力後、前記装置動作の信号を用い
て両系列の装置動作信号の入力を一定時間ロックして装
置動作の信号を出力しない手段と、前記両系列の装置動
作の信号の入力ロックを一定時間後に解除する手段とか
らなる第1,第2の各系列の出力ロック手段と、前記各
出力ロック手段のいずれかの出力が発生したとき当該発
生した側の出力を導出する出力手段からなる先着優先回
路とを備えた。
【0020】[請求項1]に係る電力系統の保護制御装
置の先着優先回路は、両系列のうち、早く動作した装置
動作の信号を優先して出力し、その出力信号によって一
定時間だけ両系列の出力をロックすることで2系列のう
ち早い動作の装置のみを確実に出力させることを可能に
している。又、一定時間経過後は自動的に元の状態に復
帰することができる。
【0021】本発明の[請求項2]に係る電力系統の保
護制御装置は、2系列構成を有する電力系統の保護制御
装置において、第1系列の装置動作の信号と第2系列の
装置動作の信号とを入力し、前記第1系列又は第2系列
の各装置動作の信号のうち、先に入力した側の装置動作
の信号を用いて他系列の装置動作の信号を一定時間ロッ
クして、前記一定時間は制御出力を先に出力した系列か
らの制御出力を出力し続ける手段とからなる第1,第2
の各系列の出力セット・リセット手段と、前記各出力セ
ット・リセット手段のいずれかの出力が発生したとき当
該発生した側の出力を導出する出力手段とからなる先着
優先回路を備えた。
【0022】[請求項2]に係る電力系統の保護制御装
置の先着優先回路は、両系列のうち、早く動作した系列
を優先して出力し、その出力信号によって一定のタイマ
時間分だけ相手系列の出力をロックすることで、早く動
作した系列に優先権を持たせ、一連の制御指令の出力を
優先権のある系列から出力することで、迅速でしかも一
貫した制御が行なえるようになる。
【0023】本発明の[請求項3]に係る電力系統の保
護制御装置は、2系列構成を有する電力系統の保護制御
装置において、第1系列の装置動作の信号と第2系列の
装置動作の信号とを入力し、前記第1系列又は第2系列
の各装置動作の信号のうち、先に入力した側の装置動作
の信号を用いて他系列の装置動作の信号を一定時間ロッ
クすると共に、前記一定時間内は制御出力を先に出力し
た系列からの制御出力を出力し続ける先着優先手段を第
1系列の装置に設け、前記第1系列の装置で選択された
制御出力を第1系列及び第2系列のいずれにも出力する
手段を備えた。
【0024】[請求項3]に係る電力系統の保護制御装
置は、第1系列と第2系列の制御演算回路の出力を第1
系列の先着優先回路に取り込み、動作の早い系列の出力
を第1系列と第2系列の2系列から出力することができ
るため、第1系列の出力回路が不良の場合でも第2系列
から出力することができ、システム全体の信頼性が向上
する。
【0025】本発明の[請求項4]に係る電力系統の保
護制御装置は、[請求項4]において、第2系列の装置
も前記第1系列の装置と同様に先着優先回路を備え、前
記第2系列の装置で選択された制御出力を第2系列及び
第1系列のいずれにも出力する手段を備えた。
【0026】[請求項4]に係る電力系統の保護制御装
置は、先着優先回路を第2系列の装置にも備えているた
め、第1系列又は第2系列の先着優先回路のどちらかが
不良でも、もう一方の系列の先着優先回路により制御出
力をその正常な系列より出力することができ、システム
全体の信頼性が向上する。
【0027】本発明の[請求項5]に係る電力系統の保
護制御装置は、[請求項4]において、第1系列の装置
は第1系列の制御出力を第2系列の装置に出力する手段
を備え、第2系列の装置は第1系列の装置の制御出力と
第2系列の装置動作の信号を一定時間遅延させた信号と
を自系の先着優先回路へ入力する手段と、前記自系の先
着優先回路の出力を自系である第2系列の装置の制御出
力として出力する手段とを備えた。
【0028】[請求項5]に係る電力系統の保護制御装
置は、両系列間の受け渡し時間を考慮し、第1系列の先
着優先回路で出力された制御出力を第2系列の先着優先
回路に取り込み、第2系列の装置動作を一定時間遅延さ
せ、前記第1系列の先着優先回路で出力された制御出力
を第2系列の制御出力として出力しているため、2つの
系列の制御演算回路が全く同時に異なる制御指令を出し
た場合でも、両系列が同じ出力を出すことができ、シス
テムとして過制御になることがない。又、第2系列から
第1系列への装置動作の信号を受け渡しできない時、第
2系列では第1系列の制御演算の結果を出力することが
できる。更に、第1系列の先着優先回路が不良の時でも
第2系列では第2系列の制御演算の結果をタイマ時間後
に第2系列に出力することができる。なお、第2系列の
タイマ時間は、第1系列から第2系列及び第2系列から
第1系列への信号受け渡し時間を合計した時間より長く
取る必要がある。これらのことにより、両系列共に確実
に同一の制御出力を出し、かつ信頼性の高いシステムを
構成することが可能になる。
【0029】本発明の[請求項6]に係る電力系統の保
護制御装置は、[請求項5]において、自系列の装置動
作の信号を一定時間遅延させる回路と相手系の制御出力
とを入力する手段及び優先系切替回路とを第1系列の装
置と第2系列の装置とに夫々設け、優先系列切替回路を
優先状態にした系列では、第1系列の制御出力を第2系
列の装置に出力する手段を備え、非優先状態にした系列
では第1系列の制御出力と第2系列の装置動作の信号を
一定時間遅延させた信号とを自系の先着優先回路へ入力
する手段と、前記自系の先着優先回路の出力を自系であ
る第2系列の装置の制御出力として出力する手段とを備
えた。
【0030】[請求項6]に係る電力系統の保護制御装
置は、優先切替スイッチを両系列の装置に備えることに
よって、優先系列を第1系列から第2系列に切替えるこ
とができる。このことにより、第1系列の一部が点検中
のため制御演算回路の機能が不十分な場合優先系列を切
替えることにより、装置が迅速に動作することが可能に
なる。
【0031】本発明の[請求項7]に係る電力系統の保
護制御装置は、[請求項6]において、優先系列の装置
が先着優先回路にて非優先系列の制御出力を選択して出
力した時、前記優先系列を非優先系列に切替えると共
に、前記非優先系列を優先系列に切替える手段を備え
た。
【0032】[請求項7]に係る電力系統の保護制御装
置は、優先系列の先着優先回路の出力が相手系列の出力
となった時は、その原因が装置の各回路の部品の特性に
よる場合は、次の制御指令も相手系列の装置動作が先に
出力される可能性が高いため、優先系列を相手系列に切
替えることにより、次に制御出力が必要になった場合シ
ステムとして迅速化に動作させることができる。
【0033】本発明の[請求項8]に係る電力系統の保
護制御装置は、[請求項6]において、2系列の装置の
うち片系列が装置不良を検出した時、即座に前記不良を
検出した系列を非優先系列に切替える手段を備えた。
【0034】[請求項8]に係る電力系統の保護制御装
置は、2系列の装置のうち片系列が装置不良を検出した
時、正常な系列を優先系列に自動的に切替えて、不良を
検出した系列の出力を非優先系列にすることができる。
装置の動作が遅くなる可能性のある装置の不良、例えば
入力回路の素子の動作時間が不良になった場合、装置動
作の時間が遅くなることが予測されるため、本発明の回
路を用い優先系列を系統事故発生前に切替えておくこと
により、装置動作の時間を遅れないようにすることがで
きる。又、出力回路の不良などで誤動作の恐れがあると
きは、正常な系列を優先系列にすると同時に装置をロッ
クする。
【0035】
【発明の実施の形態】図1は第1の実施の形態を示す先
着優先回路12A のブロック図であり、図2は図1の内部
の詳細図である。なお、第1系列をA系列、第2系列を
B系列として説明する。
【0036】図1において、先着優先回路12A は、出力
ロック回路123A,123B、出力回路124 、タイマT1、ノ
ット回路16で構成される。装置動作信号111A,111Bは、
出力ロック回路123A,123Bに入力され、出力ロック信号
17が“0”であればそのまま出力され、“1”であれば
出力はされない。
【0037】出力ロック回路123A,123Bの出力は出力回
路124 に入力され、制御出力121A,121Bとして出力され
る。制御出力121A,121BをタイマT1で一定時間引き延
ばし、ノット回路16で反転した出力が出力ロック信号と
して前記出力ロック回路123A,123Bにロック信号として
入力される。
【0038】次に、図1の先着優先回路12A の動作を説
明する。A系列の装置動作信号111AがB系列の装置動作
信号111Bより先に動作し、タイマ値を100msとした
場合、A系列の装置動作信号111Aは出力ロック回路123A
から出力され、次段の出力回路124 を経由して制御出力
121Aを出力する。
【0039】次に、B系列の装置動作信号111BがA系列
の装置動作より50ms遅れて動作した時、A系列の制
御出力121AはタイマT1によって100ms引き延ばさ
れ、ノット回路16で反転し出力ロック信号が“1”にな
っているため、B系列の装置動作信号111Bは出力ロック
回路123A,123Bから出力されずロックされる。100m
s経過後は、タイマT1は復帰しているため、先着優先
回路12A は初期状態となり、次回に早く動作した装置の
制御指令を新たに出力する。
【0040】2系列の装置は、異なる演算結果を出す可
能性があり、かつその出力時間の差が100ms以内で
あり、制御後再び制御するまでの時間が100ms以上
であるような装置において、上記実施の形態によれば、
2系列のうち早く動作した装置動作の信号を優先して出
力し、その出力にて100ms一定時間出力をロックす
ることで、2系列のうち早い動作の装置のみを確実に出
力させることができる。
【0041】又、制御後100ms経過すれば自動的に
初期状態に戻るため、再び先着優先回路が生かされて制
御可能になる。このとにより、過制御を行なうことな
く、かつ2回目の制御も確実に出力することが可能にな
る。
【0042】図2は図1のブロック図の具体的な回路の
例を示す。出力ロック回路123A,123Bはアンド回路で構
成し、複数の装置動作信号111A,111Bを、制御出力121
A,121B後タイマT1で一定時間引き延ばし、ノット回
路16で反転した出力を出力ロック信号17として入力す
る。又、出力回路124 はオア回路で構成し、出力ロック
回路123A,123Bの出力を制御出力121A,121Bとして出力
する。
【0043】図3は他の実施の形態の先着優先回路のブ
ロック図である。先着優先回路12Aは、出力回路124 、
出力オア回路125A,125B、タイマT2A,T2B,T3A,T
3B、出力セット/リセット回路126A,126Bで構成され
る。
【0044】A系列,B系列の装置動作信号111A,111B
は出力セット/リセット回路126A,126Bを介し、出力回
路124 を経て制御出力121A,121Bを導出する。出力セッ
ト/リセット回路126A,126Bの出力は自系列と相手系列
の出力オア回路125A,125Bに入力され、出力信号をリセ
ットする。自系列はタイマT2A,T2Bで一定の制御の出
力時間後にリセットされ、相手系列はタイマT3A,T3B
で一定時間片系列でロックされる。
【0045】次に動作を説明する。A系列,B系列のし
ゃ断指令111A,111Bのうち、A系列のしゃ断指令111Aが
先に先着優先回路12A に入力した場合、前記しゃ断指令
は出力セット/リセット回路126Aを経て次段の出力回路
124 を介して制御出力121Aを導出する。
【0046】この時、出力セット/リセット回路126Aを
経た信号はB系列のしゃ断指令111BをタイマT3Bで一定
時間出力セット/リセット回路126Bのリセットへ出力
し、出力をロックする。前記ロック中は、以降A系列の
しゃ断指令111Aが優先して出力される。
【0047】同様にB系列のしゃ断指令111Bが先に先着
優先回路12A に入力した場合、前記ロック中は、以降B
系列のしゃ断指令111Bが優先して出力される。又、A系
列,B系列のしゃ断指令111A,111Bは、タイマT2A,T
2Bにて一定時間出力した後リセットされる。
【0048】既に説明したように、2系列の装置は異な
る演算結果を出力する可能性があり、第1回目の制御の
後一定時間以内に第2回目の制御を行ない、第2回目の
制御は第1回目の制御演算の延長上にあるため、第1回
目と第2回目の制御を異なる装置から行なうと過制御に
なる可能性がある。
【0049】しかし、本実施の形態によれば、2系列の
うち、早く動作した系列を優先して出力し、その出力に
よって一定のタイマ時間だけ相手系列の出力をロックす
ることで、早く動作した系列に優先権を持たせ、一連の
制御指令の出力を優先系列から出力することで、迅速で
しかも一貫した制御を行なうことができる。
【0050】図4は図3のブロック図の具体的な回路の
例を示す。出力回路124 、出力オア回路125A,125Bはオ
ア回路で構成され、出力オア回路125A,125BはA系列又
はB系列のリセット出力を出力セット/リセット回路12
6A,126Bへ出力する。
【0051】又、出力回路124 は出力セット/リセット
回路126A,126Bの出力を制御出力として出力する。出力
セット/リセット回路126A,126Bはフリップフロップ回
路で構成し、リセット出力を入力している間は、しゃ断
指令111A,111BWをロックする。
【0052】図5は更に他の実施の形態の先着優先回路
のブロック図である。A系列の保護制御装置1Aは制御
演算回路11A ,先着優先回路12A から、B系列の保護制
御装置1Bは制御演算回路11B から構成される。系統情
報2は両系列の制御演算回路11A ,11B に取り込まれ、
制御演算回路11A ,11B で演算された装置動作信号111
A,111Bを出力する。
【0053】A系列,B系列で出力された前記装置動作
信号111A,111BはA系列の先着優先回路12A に入力さ
れ、既に説明した先着優先回路と同様に、先に動作した
系列の装置動作を制御出力121A,122Aとして2系列より
出力する。
【0054】次に図5の動作を説明する。A系列の保護
制御装置1Aの制御演算回路11A が、取り込んだ系統情
報2より負荷Aを選択し、B系列の保護制御装置1Bの
制御演算回路11B が、取り込んだ系統情報2より負荷B
を選択した場合、系統事故発生時に前記選択された負荷
のしゃ断指令111A,111Bが出力され、先着優先回路12A
に出力される。
【0055】この時、A系列のしゃ断指令111AがB系列
のしゃ断指令より早く出力された場合、先着優先回路12
A はA系列のしゃ断指令121AをA系列の出力121Aと、B
系列の出力122Aとして両系列から出力し、負荷Aをしゃ
断する。A系列の出力回路が故障を発生した場合には、
A系列のしゃ断指令121Aは出力されないが、B系列に受
け渡したしゃ断指令によって、負荷Aをしゃ断する。
【0056】本実施の形態によれば、しゃ断指令をA系
列,B系列の2系列から出力できるため、A系列の出力
回路が故障を発生し、前記しゃ断指令を出力できない場
合であってもB系列より出力できるため、システム全体
の信頼性を向上することができる。
【0057】図6は更に他の実施の形態の先着優先回路
のブロック図である。A系列の保護制御装置1Aは制御
演算回路11A ,先着優先回路12A から、B系列の保護制
御装置1Bは制御演算回路11B ,先着優先回路12B から
構成される。系統情報2は両系統の制御演算回路11A ,
11B に取り込まれ、A系列の制御演算回路11A で演算さ
れた装置動作は自系列111Aと相手系列112Aの先着優先回
路12A ,12B に出力される。
【0058】B系列の制御演算回路11B で演算された装
置動作も同様に自系列112Bと相手系列111Bの先着優先回
路12B ,12A に出力される。A系列,B系列で出力され
た前記装置動作信号111A,111BはA系列の先着優先回路
12A に入力され、既に説明した先着優先回路によって先
に動作した系列の動作信号を制御出力121Aとして出力す
る。
【0059】又、同様にA系列,B系列で出力された前
記装置動作信号112A,112BはB系列の先着優先回路12B
に入力され、前記先着優先回路によって先に動作した系
列の装置動作を制御出力121Bとして出力する。
【0060】次に図6の動作を説明する。A系列の保護
制御装置1Aの制御演算回路11A が、取り込んだ系統情
報2より負荷Aを選択し、B系列の保護制御装置1Bの
制御演算回路11B が、取り込んだ系統情報2より負荷B
を選択した場合、系統事故発生時に前記選択された負荷
しゃ断指令111A,111Bは、A系列の先着優先回路12Aに
出力される。又、前記選択された負荷のしゃ断指令112
A,112Bは、B系列の先着優先回路12B に出力される。
【0061】この時、A系列のしゃ断指令111A,112Aが
B系列のしゃ断指令111B,112Bより早く出力された場
合、先着優先回路12A ,12B は、A系列のしゃ断指令12
1Aと、B系列のしゃ断指令121Bを出力し、両系列とも負
荷Aをしゃ断する。
【0062】A系列の先着優先回路12A が故障を発生し
た場合には、A系列のしゃ断指令121Aは出力されない
が、B系列の先着優先回路12B のしゃ断指令によって、
負荷Aをしゃ断する。
【0063】本実施の形態によれば、先着優先回路を2
重化することにより、先着優先回路のどちらかが故障を
発生しても、他系列よりしゃ断指令を出力することがで
きるので、システム全体の信頼性が向上する。
【0064】図7は更に他の実施の形態の保護制御装置
を示す構成図である。A系列の保護制御装置1Aは制御
演算回路11A ,先着優先回路12A から、又、B系列の保
護制御装置1Bは制御演算回路11B ,タイマT4B,先着
優先回路12B から構成される。系統情報2は両系列の制
御演算回路11A ,11B に取り込まれ、制御演算回路11A
,11B で演算された装置動作信号111A,111Bを出力す
る。
【0065】A系列,B系列で出力された前記装置動作
信号111A,111BはA系列の先着優先回路12A に入力さ
れ、この先着優先回路によって先に動作した系列の装置
動作を制御出力121Aとして出力し、B系列の先着優先回
路12B にも出力する(122A)。B系列の装置動作信号11
2Bは一定時間遅延後、前記B系列の先着優先回路12B に
出力され、早く動作した系列側の出力をB系列から出力
する(121B)。
【0066】図7の動作を説明する。A系列の保護制御
装置1Aの制御演算回路11A が、取り込んだ系統情報2
より負荷Aを選択し、B系列の保護制御装置1Bの制御
演算回路11B が、取り込んだ系統情報2より負荷Bを選
択した場合、系統事故発生時に前記選択された負荷のし
ゃ断指令111A,111Bは、A系列の先着優先回路12A に出
力される。
【0067】次に図7の動作をタイムチャートを用いて
説明する。なお、図8はA系列のしゃ断指令がB系列の
しゃ断指令より早い場合である。先ず、A系列のしゃ断
指令111AがB系列のしゃ断指令111Bより早く出力された
場合、先着優先回路12A はA系列のしゃ断指令121AをA
系列から出力し、B系列の先着優先回路12B に取り込ま
れる(122A)。
【0068】又、A系列からB系列又はB系列からA系
列への信号の受け渡し遅延時間を8msとし、B系列の
タイマT4Bを20msとする。図8にしゃ断指令の動作
信号応答図を示す。B系列のしゃ断指令112BはタイマT
4Bにより20ms後にB系列の先着優先回路12B へ出力
される(113B)。
【0069】一方、B系列の先着優先回路12B に入力さ
れるA系列のしゃ断指令122Aは、8ms後にB系列の先
着優先回路12B へ出力されるため、A系列,B系列共に
A系列からのしゃ断指令を出力して、負荷Aをしゃ断す
る。
【0070】図9はA系列とB系列が同時にしゃ断指令
を出した場合を説明するタイムチャートである。2つの
系列の制御演算回路11A ,11B が、全く同時にしゃ断指
令を出した場合、前記受け渡し時間によりB系列のしゃ
断指令111Bは8ms遅れてA系列の先着優先回路12A に
取り込まれるため、早く出力されたA系列のしゃ断指令
を両系列共出力して、負荷Aをしゃ断する。図9にしゃ
断指令の動作信号応答図を示す。
【0071】A系列,B系列のしゃ断指令111A,111Bが
同時に出力された時、B系列のしゃ断指令111Bは、8m
s後にA系列の先着優先回路12A に入力されるため、A
系列はA系列のしゃ断指令を出力する。一方、B系列の
しゃ断指令112BはタイマT4Bにより20ms後にB系列
の先着優先回路12B へ出力されるため、8ms後のA系
列のしゃ断指令122Aの方が先にB系列の先着優先回路12
B に入力されて、前記同様にA系列からのしゃ断指令を
出力する。
【0072】図10はB系列からのしゃ断指令がA系列か
らのしゃ断指令より早い場合のタイムチャートである。
B系列のしゃ断指令111BがA系列のしゃ断指令111Aより
10ms早く出力された場合、前記受け渡し遅延時間を
含めてもB系列のしゃ断指令111Bが先にA系列の先着優
先回路12A に取り込まれるため、B系列のしゃ断指令を
A系列から出力する(121A)。
【0073】一方、B系列の先着優先回路12B に入力さ
れるA系列のしゃ断指令122Aは、8ms後にB系列の先
着優先回路12B へ出力されるため、A系列,B系列共に
B系列のしゃ断指令を出力して、負荷Bをしゃ断する。
図10にしゃ断指令の動作信号応答図を示す。
【0074】A系列のしゃ断指令111Aが10ms遅れて
出力されるため、8ms後のB系列のしゃ断指令111Bが
先にA系列の先着優先回路12A に入力され、A系列しゃ
断指令121AはB系列からのしゃ断指令を出力する。
【0075】A系列で出力されたB系列のしゃ断指令12
2Aは、8ms後にB系列の先着優先回路12B に入力され
るため、トータル16ms後にB系列の先着優先回路12
B へ出力される。B系列のしゃ断指令112BはタイマT4B
により20ms後にB系列の先着優先回路12B へ出力さ
れるため、先にB系列の先着優先回路12B へ出力された
B系列からのしゃ断指令122AをB系列のしゃ断指令121B
として出力する。
【0076】次に伝送受け渡しの不良が発生した場合を
説明する。B系列のしゃ断指令111Bが出力されなかった
場合、早く出力されたA系列のしゃ断指令を両系列共出
力し、負荷Aをしゃ断する。又、A系列のしゃ断指令11
1A,111Bのうち、A系列の先着優先回路12A へ早く出力
された方のしゃ断指令をA系列より出力する。
【0077】又、A系列の出力が不良となった場合、A
系列のしゃ断指令121A,122Aは出力されないので、B系
列のタイマT4Bで、系列間の信号の受け渡し時間を考慮
して20ms待った後にB系列のしゃ断指令121Bを出力
して、負荷Bをしゃ断する。
【0078】上記した各例によれば、2つの系列の制御
指令のタイミングに拘らず、両系列が同じ出力を出せる
ため過制御を防止できる。又、系列間の受け渡しが不良
の場合でも第1系列の制御演算の結果を出力できるた
め、2系列運用による装置の稼働率をあげることができ
る。更に、第1系列の出力が不良の場合でも第2系列の
制御演算の結果を第2系列に出力できるため、以上のこ
とより両系列共確実に同一の制御出力を出し、しかも信
頼性の高いシステムを構成できる。
【0079】図11は更に他の実施の形態の保護制御装置
を示す構成図である。A系列の保護制御装置1Aは制御
演算回路11A ,先着優先回路12A ,タイマT5A,優先切
替スイッチ14A から、又、B系列の保護制御装置1Bは
制御演算回路11B ,先着優先回路12B ,タイマT5B,優
先切替スイッチ14B から構成される。
【0080】系統情報2は両系列の制御演算回路11A ,
11B に取り込まれる。制御演算回路11A ,11B で演算さ
れた装置動作信号111A〜113A,111B〜113Bを出力し、優
先切替スイッチ14A ,14B を介してA系列,B系列で出
力された前記装置動作信号111A〜113A,111B〜113Bは優
先系列の先着優先回路12A 又は12B に入力される。
【0081】そして、先に動作した系列の装置動作を制
御出力121A又は121Bとして出力し、非優先系列の先着優
先回路12B 又は12A に出力する(122A又は122B)。非優
先系列の装置動作113B又は113Aは一定時間遅延後、前記
非優先系列の先着優先回路12B 又は12A に出力され、早
く動作した系列の出力を非優先系列から出力する(121B
又は121A)。
【0082】図11の動作を説明する。優先切替スイッチ
によりA系列を優先系列にしているとき、A系列の保護
制御装置1Aの制御演算回路11A が、取り込んだ系統情
報2より負荷Aを選択し、B系列の保護制御装置1Bの
制御演算回路11B が、取り込んだ系統情報2より負荷B
を選択した場合、系統事故発生時に前記選択された負荷
のしゃ断指令111A,111Bは、優先系列であるA系列の先
着優先回路12A に出力される。
【0083】この時A系列のしゃ断指令111Aが非優先系
列であるB系列のしゃ断指令111Bより早く出力された場
合、優先系列の先着優先回路12A は、A系列のしゃ断指
令111AをA系列121Aから出力し、B系列の先着優先回路
12B に取り込まれる(122A)。
【0084】ここで、伝送による信号の受け渡し遅延時
間を8msとし、B系列のタイマT5Bを20msとす
る。B系列のしゃ断指令113Bはタイマにより20ms後
にB系列の先着優先回路12B へ出力される。
【0085】一方、B系列の先着優先回路12B に入力さ
れるA系列のしゃ断指令122Aは、8msでB系列の先着
優先回路12B へ出力されるため、A系列,B系列共に優
先系列のA系列のしゃ断指令を出力し、負荷Aをしゃ断
する。
【0086】一方、優先系列であるA系列の制御演算回
路11A が、点検中等で十分に機能していない場合、優先
切替スイッチによりB系列を優先系列に切替える。これ
により、上記と同様の負荷選択の場合、系統事故発生時
に前記選択された負荷のしゃ断指令112A,112Bは、優先
系列であるB系列の先着優先回路12B に出力される。
【0087】この時B系列のしゃ断指令112Bが非優先系
列であるA系列のしゃ断指令112Aより早く出力された場
合、優先系列の先着優先回路12B は、B系列のしゃ断指
令112BをB系列121Bから出力し、A系列の先着優先回路
12A に取り込まれる(122B)。
【0088】上記と同様に、伝送による信号の受け渡し
遅延時間を8msとし、A系列のタイマT5Aを20ms
とする。A系列のしゃ断指令113Aはタイマにより20m
s後にA系列の先着優先回路12A へ出力される。一方、
A系列の先着優先回路12A に入力されるB系列のしゃ断
指令122Bは、8msでA系列の先着優先回路12A へ出力
されるため、A系列,B系列共に優先系列のB系列のし
ゃ断指令を出力して、負荷Bをしゃ断する。
【0089】上記実施の形態によれば、優先系列の制御
演算回路の機能が十分な場合、優先系列を相手系列に切
替えることにより、装置の動作を迅速にすることができ
る。
【0090】更に他の実施の形態を説明する。本実施の
形態では非優先系列であるB系列のしゃ断指令111BがA
系列のしゃ断指令111Aよりも早く、優先系列側の先着優
先回路12A に出力したような場合、B系列のしゃ断指令
を出して負荷Bをしゃ断することとなるが、このような
場合の対策として、切替スイッチ14A ,14B により優先
系列を既に決定しているA系列からB系列へ切替えてお
き、次回の制御時は、B系列のしゃ断指令を優先系列と
して出力し、負荷Bをしゃ断するようにしようとするも
のである。
【0091】本実施の形態のよれば、優先系列の先着優
先回路の出力が相手系列の出力となった場合、制御演算
回路の演算周期や装置に使用しているデバイスの時間特
性の違いなどが原因である場合、次の制御出力も相手系
列から先に出力される可能性が高いため、優先系列を相
手系列に切替えることにより非優先系列から優先系列に
しゃ断指令を受け渡す無駄な時間を省くことができるた
め、システムの迅速化ができる。
【0092】図12は更に他の実施の形態の先着優先回路
の構成図である。本実施の形態では図11で説明したよう
にB系列のしゃ断指令がA系列のしゃ断指令よりも早く
出力された場合に対処したものである。そして先着優先
回路12A ,12B は、出力回路124 ,125A,125B、タイマ
T6A,T6B,T7A,T7B、出力セット/リセット回路12
6A,126B、切替スイッチ18A ,18B で構成される。
【0093】以下にB系列のしゃ断指令がA系列より早
く出力され、これによって非優先系列のB系列が優先系
列に切替わった場合の動作について説明する。この時、
先着優先回路12B は、自系列のB系列をロックする回路
になったままであるので、前記系列の切替わりと同時に
先着優先回路12B の切替スイッチ18A ,18B を切替え
て、B系列のしゃ断指令を出力することができるように
する。
【0094】本実施の形態によれば、優先回路を切替え
ると同時にロックされる回路を切替えることにより、制
御出力を迅速に出力することができる。
【0095】図13は更に他の実施の形態を示す構成図で
ある。本実施の形態では優先系列側が不良検出をした場
合に、この不良検出をした側を自動切替をして非優先系
列とするようにしたものである。そのために各系列に不
良検出部3A(3B)を設けたものである。
【0096】したがってA系列で不良検出部3Aが装置
不良を検出した場合、優先切替スイッチ14A (14B )が
切替わって不良系列は出力をロックする。これは不良系
列を優先系列としたままの場合、システムとしては常に
T(T5A)だけ遅れて制御出力を出すことになるため、
即座に不良検出したA系列を優先自動切替にて非優先系
列にすることにより、制御指令を迅速に出力する。
【0097】本実施の形態によれば、正常なB系列が優
先系列となり、しゃ断指令121A,121Bの出力が遅くなる
ことを防止することができる。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば制
御対象が複数個に及ぶ2系列又はそれ以上の系列構成の
装置において、複数系列同時に運用した場合の過制御を
防止することができる。このため装置の稼働率を高める
ことができ、より信頼性の高い電力系統の保護制御装置
を得ることができる。又、最も早く動作した装置の結果
を優先させて制御出力するため、制御の迅速化及び確実
化を従来よりいっそう高めた電力系統の保護制御装置を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す先着優先回路
のブロック図。
【図2】図1の具体的な回路図。
【図3】他の実施の形態を示す先着優先回路のブロック
図。
【図4】図3の具体的な回路図。
【図5】本発明の電力系統の保護制御装置のブロック
図。
【図6】他の実施の形態を示す電力系統の保護制御装置
のブロック図。
【図7】更に他の実施の形態を示す電力系統の保護制御
装置のブロック図。
【図8】図7における動作信号応答図。
【図9】図7における他の動作信号応答図。
【図10】図7における他の動作信号応答図。
【図11】本発明の更に他の電力系統の保護制御装置のブ
ロック図。
【図12】本発明の更に他の電力系統の保護制御装置のブ
ロック図。
【図13】本発明の更に他の電力系統の保護制御装置のブ
ロック図。
【図14】電力系統の一例図。
【図15】2系列の安定化装置を説明する図。
【図16】先着優先回路を用いた保護制御装置のブロック
図。
【符号の説明】
1A,1B 電力系統の保護制御装置 2 系統情報 3A,3B 不良検出部 11A ,11B 制御演算回路 12A ,12B 先着優先回路 14A ,14B ,18A ,18B 切替スイッチ 16 ノット回路 17 出力ロック信号 123A,123B 出力ロック回路 124 出力回路 125A,125B 出力オア回路 126A,126B 出力セット/リセット T1,T1A〜T3A,T5A〜T7A,T1B〜T7B タ
イマ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2系列構成を有する電力系統の保護制御
    装置において、第1系列の装置動作の信号と第2系列の
    装置動作の信号とを入力し、前記第1系列又は第2系列
    の各装置動作の信号のうち、先に入力した側の装置動作
    の信号を出力すると共に、先に動作した装置動作の信号
    を出力後、前記装置動作の信号を用いて両系列の装置動
    作信号の入力を一定時間ロックして装置動作の信号を出
    力しない手段と、前記両系列の装置動作の信号の入力ロ
    ックを一定時間後に解除する手段とからなる第1,第2
    の各系列の出力ロック手段と、前記各出力ロック手段の
    いずれかの出力が発生したとき当該発生した側の出力を
    導出する出力手段とからなる先着優先回路を備えたこと
    を特徴とする電力系統の保護制御装置。
  2. 【請求項2】 2系列構成を有する電力系統の保護制御
    装置において、第1系列の装置動作の信号と第2系列の
    装置動作の信号とを入力し、前記第1系列又は第2系列
    の各装置動作の信号のうち、先に入力した側の装置動作
    の信号を用いて他系列の装置動作の信号を一定時間ロッ
    クして、前記一定時間は制御出力を先に出力した系列か
    らの制御出力を出力し続ける手段とからなる第1,第2
    の各系列の出力セット・リセット手段と、前記各出力セ
    ット・リセット手段のいずれかの出力が発生したとき当
    該発生した側の出力を導出する出力手段とからなる先着
    優先回路を備えたことを特徴とする電力系統の保護制御
    装置。
  3. 【請求項3】 2系列構成を有する電力系統の保護制御
    装置において、第1系列の装置動作の信号と第2系列の
    装置動作の信号とを入力し、前記第1系列又は第2系列
    の各装置動作の信号のうち、先に入力した側の装置動作
    の信号を用いて他系列の装置動作の信号を一定時間ロッ
    クすると共に、前記一定時間内は制御出力を先に出力し
    た系列からの制御出力を出力し続ける先着優先手段を第
    1系列の装置に設け、前記第1系列の装置で選択された
    制御出力を第1系列及び第2系列のいずれにも出力する
    手段を備えたことを特徴とする電力系統の制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の電力系統の保護制御装置
    において、第2系列の装置も前記第1系列の装置と同様
    に先着優先回路を備え、前記第2系列の装置で選択され
    た制御出力を第2系列及び第1系列のいずれにも出力す
    る手段を備えたことを特徴とする電力系統の保護制御装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の電力系統の保護制御装置
    において、第1系列の装置は第1系列の制御出力を第2
    系列の装置に出力する手段を備え、第2系列の装置は第
    1系列の装置の制御出力と第2系列の装置動作の信号を
    一定時間遅延させた信号とを自系の先着優先回路へ入力
    する手段と、前記自系の先着優先回路の出力を自系であ
    る第2系列の装置の制御出力として出力する手段とを備
    えたことを特徴とする電力系統の保護制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の電力系統の保護制御装置
    において、自系列の装置動作の信号を一定時間遅延させ
    る回路と相手系の制御出力とを入力する手段及び優先系
    切替回路とを第1系列の装置と第2系列の装置とに夫々
    設け、優先系列切替回路を優先状態にした系列では、第
    1系列の制御出力を第2系列の装置に出力する手段を備
    え、非優先状態にした系列では第1系列の制御出力と第
    2系列の装置動作の信号を一定時間遅延させた信号とを
    自系の先着優先回路へ入力する手段と、前記自系の先着
    優先回路の出力を自系である第2系列の装置の制御出力
    として出力する手段とを備えたことを特徴とする電力系
    統の保護制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の電力系統の保護制御装置
    において、優先系列の装置が先着優先回路にて非優先系
    列の制御出力を選択して出力した時、前記優先系列を非
    優先系列に切替えると共に、前記非優先系列を優先系列
    に切替える手段を備えたことを特徴とする電力系統の保
    護制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の電力系統の保護制御装置
    において、2系列の装置のうち片系列が装置不良を検出
    した時、即座に前記不良を検出した系列を非優先系列に
    切替える手段を備えたことを特徴とする電力系統の保護
    制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011188699A (ja) * 2010-03-11 2011-09-22 Nissin Electric Co Ltd 接点出力回路

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JP2011188699A (ja) * 2010-03-11 2011-09-22 Nissin Electric Co Ltd 接点出力回路

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