JP2011187654A - Iii族窒化物半導体からなるhemt、およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】Si基板を成長基板として用いたIII 族窒化物半導体からなるHEMTの製造方法において、ウェハの反りを低減すること。
【解決手段】Si基板10上に形成されたバッファ層11は、初期層110と厚さ4μm以上の複合層111が積層された構造である。初期層110は、60nm以上の第1のAlN層110a、60nm以上の第1のGaN層110bが積層された構造であり、複合層111は、第2のAlN層111aと、第2のAlN層111a上に形成された第2のGaN層111bとからなる積層構造を複数回繰り返した構造である。第2のAlN層111aに対する第2のAlN層111aの厚さの比は4〜5である。複合層111形成時のV/III 比は、初期層110形成時よりも高くしている。バッファ層11上には、電子走行層12と電子供給層13が形成されており、その総膜厚は1μm以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、III 族窒化物半導体からなるHEMT、およびその製造方法に関するものであり、特に成長基板としてSi基板を用いた場合にウェハの反りを抑制することができる製造方法に関する。
III 族窒化物半導体の成長基板として、従来よりサファイア基板が広く用いられており、Si基板を用いることも検討されている。
しかし、サファイアは熱伝導性に問題があり、明確な劈開面がないため、加工が容易でない。また、Si基板はサファイア基板に比べて安価で熱伝導性に優れ、大口径のものを用いることができるため量産性に優れているが、GaNとSiの格子定数の差および熱膨張係数の差に起因して応力が発生してウェハに反りを生じてしまい、場合によってはクラックが生じてしまう。
Si基板を用いた場合のウェハの反りを低減する方法として、Si基板上に、GaNとSiとの間の応力を緩和するバッファ層を形成し、バッファ層上にIII 族窒化物半導体からなる素子構造を形成する方法が知られている。
特許文献1には、Si基板上に、AlNからなる第1の層とGaNからなる第2の層を交互に繰り返し積層したバッファ層を設け、第1の層の厚さを0.5〜10nm、第2の層の厚さを10〜500nmとするIII 族窒化物半導体発光素子が記載されており、このようなバッファ層を設けることで、バッファ層上に形成されるIII 族窒化物半導体層の平坦性、結晶性を良好にすることができるとの記載がある。
特許文献2には、Si基板上に、AlNからなるバッファ層を設け、そのバッファ層上にGaNからなる第1の層とAlNからなる第2の層を交互に繰り返し積層したバッファ層を設け、第1の層の厚さを100nm〜1000nm、第2の層の厚さを0.5〜200nmとする半導体デバイスが示されており、このようなバッファ層を設けることで、ウェハの反りを低減することができると記載されている。
特開2003−60234 特開2008−171843
しかし、特許文献1、2に記載の構造を用いてもウェハの反りの制御性は十分でなく、バッファ層上に形成されるIII 族窒化物半導体層の結晶性、平坦性を高めるために1μm以上に厚くすると、ウェハに大きな反りを生じてしまう。
そこで本発明の目的は、成長基板としてSi基板を用いたIII 族窒化物半導体からなるHEMTの製造方法において、ウェハの反りをさらに低減し、バッファ層上に形成されるHEMT構造を有した半導体層の結晶性、平坦性を高めることである。
第1の発明は、Si基板上に、Si基板側から第1のAlN層、第1のGaN層の順に積層され、第1のAlN層の厚さが60nm以上、第1のGaN層の厚さが60nm以上である構造の初期層を、MOCVD法によって形成する初期層形成工程と、初期層上に、初期層側から第2のAlN層、第2のGaN層の順に積層した構造を複数回繰り返した構造であって、全体の厚さを4μm以上とする複合層を、第2のAlN層の厚さに対する第2のGaN層の厚さの比を4〜5とし、V/III 比を初期層形成時よりも高くしてMOCVD法によって形成する複合層形成工程と、複合層上に、III 族窒化物半導体からなり、HEMT構造を含む厚さ1μm以上の半導体層を、MOCVD法によって形成する半導体層形成工程と、を有することを特徴とするHEMTの製造方法である。
ここでIII 族窒化物半導体とは、一般式Alx Gay Inz N(x+y+z=1、0≦x、y、z≦1)で表される化合物半導体であり、Al、Ga、Inの一部を他の第13族元素(第3B族元素)であるBやTlで置換したもの、Nの一部を他の第15族元素(第5B族元素)であるP、As、Sb、Biで置換したものをも含むものとする。
また、HEMT構造とは、ヘテロ接合構造によって接合界面に2次元電子ガス層が誘起された構造であり、たとえばGaNとAlGaNによるヘテロ接合構造を含む構造である。
第2の発明は、第1の発明において、複合層における第2のAlN層の厚さに対する第2のGaN層の厚さの比は4であることを特徴とするHEMTの製造方法である。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明において、半導体層は、複合層上にGaNからなる電子走行層と、電子走行層上に、その電子走行層とヘテロ接合するAlGaNからなる電子供給層と、によって構成されていることを特徴とするHEMTの製造方法である。
第4の発明は、Si基板と、Si基板上に位置する、Si基板側から第1のAlN層、第1のGaN層の順に積層され、第1のAlN層の厚さが60nm以上、第1のGaN層の厚さが60nm以上である構造の初期層と、初期層上に位置する、初期層側から第2のAlN層、第2のGaN層の順に積層した構造を複数回繰り返した構造であって、第2のAlN層の厚さに対する第2のGaN層の厚さの比を4〜5とし、全体の厚さを4μm以上とする複合層と、複合層上に位置する、III 族窒化物半導体からなり、HEMT構造を有した厚さ1μm以上の半導体層と、を有することを特徴とするHEMTである。
本発明によると、成長基板としてSi基板を用い、HEMT構造を有する半導体層を1μm以上の厚さに形成する場合であっても、ウェハの反りを抑制することができ、かつ半導体層の結晶性、平坦性を良好とすることができる。
実施例1のHEMTの構造について示した図。 実施例1のHEMTの製造工程について示した図。 複合層111全体の厚さとウェハの反り量の関係を示したグラフ。 第1のAlN層110aの厚さとウェハの反り量との関係を示したグラフ。 第1のAlN層110a形成時のV/III 比と、第1のAlN層110a形成後のウェハのRMSとの関係を示したグラフ。 第1のAlN層110a形成時の成長レートと、第1のAlN層110a形成後のウェハのRMSとの関係を示したグラフ。 第1のGaN層110b形成時のV/III 比と、第1のGaN層110b形成後のウェハのRMSとの関係を示したグラフ。 第1のGaN層110bの厚さと、第1のGaN層110b形成後のウェハのRMSとの関係を示したグラフ。
以下、本発明の具体的な実施例について図を参照に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
図1は、実施例1のHEMTの構造について示した図である。実施例1のHEMTは、Si基板10と、Si基板10上に形成されたバッファ層11と、バッファ層11上に形成されたGaNからなる電子走行層12と、電子走行層12上に形成されたAlGaNからなる電子供給層13と、電子供給層13上に互いに離間して形成されたソース電極14、ドレイン電極15と、電子供給層13上のソース電極14とドレイン電極15との間に形成されたゲート電極16と、によって構成されている。電子走行層12と電子供給層13は、本発明のHEMT構造を含む半導体層に相当する。
Si基板10は、主面が(111)面、直径3インチ、厚さ600μmのSiからなる基板である。
バッファ層11は、Si基板10側から順に、初期層110、複合層111が積層された構造である。
初期層110は、Si基板10側から順に、第1のAlN層110a、第1のGaN層110bが積層された構造である。第1のAlN層110aを設けたのは、SiとGaNの反応を抑制するためである。また、第1のGaN層110bを設けたのは、第1のAlN層110aによる平坦性の悪化を回復させ、バッファ層11上に形成する電子走行層12や電子供給層13の平坦性を向上させることができるからである。
初期層110における第1のAlN層110aの厚さは、60nm以上である。これにより、Siと第1のGaN層110bが反応しないようにしつつ、第1のAlN層110aの結晶性を高めることができ、電子走行層12や電子供給層13の結晶性を十分に向上させることができる。また、第1のAlN層110aの厚さは、200nm以下とするのがよい。これよりも厚いと、第1のAlN層110aにクラックが生じてしまう場合があるからである。より望ましい第1のAlN層110aの厚さは、70〜190nmであり、さらに望ましいのは80〜160nmである。
初期層110における第1のGaN層110bの厚さは、60nm以上である。これにより、第1のAlN層110aを設けたことによる平坦性の悪化を十分に回復させることができる。また、第1のGaN層110bの厚さは、200nm以下とするのがよい。平坦性を回復させる効果が飽和してしまい、これよりも厚くする意義がないからである。より望ましい第1のGaN層110bの厚さは、60〜150nmであり、さらに望ましいのは60〜100nmである。
複合層111は、第2のAlN層111aと、第2のAlN層111a上に形成された第2のGaN層111bとからなる積層構造を複数回繰り返した構造である。複合層111全体の厚さは4μm以上である。4μm以上とすることで、バッファ層11上に形成する電子走行層12や電子供給層13の結晶性を十分に向上させることができる。第2のAlN層111aの厚さに対する第2のGaN層111bの厚さの比は、4〜5である。比がこの範囲であれば、複合層111の厚さを4μm以上としてもクラックが生じず、かつその複合層111によってウェハを凹状(複合層111側からSi基板10側に向かって凹の形状)に反らせる引張応力を生じさせることができる。その結果、電子走行層12と電子供給層13の総膜厚を1μm以上としても、複合層111による引張応力を、電子走行層12と電子供給層13による圧縮応力によって打ち消すことでウェハの反りを望ましい範囲に抑制することができる。最も望ましいのは、第2のAlN層111aの厚さに対する第2のGaN層111bの厚さの比を4とすることである。また、ウェハの反りを抑制するために、第2のAlN層111aの厚さは、20〜30nm、第2のGaN層111bの厚さは、80〜120nmとするのが望ましい。
電子走行層12はGaNからなる層である。電子供給層13は、Alの組成比が20〜40%で厚さ10〜50nmのAlGaNからなり、電子走行層12とヘテロ接合する。電子走行層12と電子供給層13との界面であって電子走行層12側には、2次元電子ガス層17が形成される。電子走行層12と電子供給層13の総膜厚は1μm以上である。1μm以上とするのは、電子走行層12および電子供給層13の結晶性、平坦性を良好とし、電流リークなどを防止するためである。また、電子走行層12と電子供給層13の総膜厚は5μm以下とすることが望ましい。これよりも厚いと成長させるのに時間がかかるため量産性やコストに問題があり、またウェハの反りを抑制するのも難しくなる。より望ましい電子走行層12と電子供給層13の総膜厚は1〜2μmである。
ソース電極14およびドレイン電極15は、電子供給層13に対してオーミックコンタクトをとることができる材料からなり、たとえば、Ti/Alなどである。また、ゲート電極16は、電子供給層13に対してショットキーコンタクトをとることができる材料からなり、たとえばNiやWなどである。
この実施例1のHEMTは、ドレイン電極15から2次元電子ガス層17を介してソース電極14へ流れる電流を、ゲート電極16に印加する電圧によって制御する半導体素子である。
次に、実施例1のHEMTの製造工程について、図2を参照に説明する。
まず、主面を(111)面とする直径3インチ、厚さ600μmのSi基板10上に、MOCVD法によって、厚さ60nm以上の第1のAlN層110a、厚さ60nm以上の第1のGaN層110bを順に積層して初期層110を形成する。キャリアガスには水素と窒素、窒素源にはアンモニア、Ga源にはTMG(トリメチルガリウム)、Al源にはTMA(トリメチルアルミニウム)を用いた。また、成長温度は1070℃とした。また、第1のAlN層110a形成時のV/III 比は1000〜1200、成長レートは25〜30nm/minとした。このようなV/III 比、成長レートとすることで、第1のAlN層110aにクラックが生じるのを防止し、結晶性、平坦性に優れた第1のAlN層110aを形成することができる。また、第1のGaN層110b形成時のV/III 比は800〜1000とした。このようなV/III 比とすることで、第1のGaN層110bの平坦性を高めることができる。
次に、初期層110上に、MOCVD法によって、第2のAlN層111aと第2のGaN層111bを交互に繰り返し積層して4μm以上の複合層111を形成する。キャリアガス、窒素源、Ga源、Al源はいずれも初期層110の形成時と同様である。ここで第2のAlN層111aの厚さに対する第2のGaN層111bの厚さの比は、4〜5とする。また、複合層111形成時のV/III 比は、初期層110形成時よりも高い値とする。これは、初期層110形成時よりもV/III 比を低い値とすると、窒素の蒸発によってGaNが削れてしまい、複合層111をうまく形成することができないからである。この複合層111を形成した段階では、その複合層111による引張応力によってウェハは凹状に反っており、その反り量は−100〜0μmとなっている。反り量は、ウェハの最小高さと最大高さの差であり、Si基板10側からバッファ層11側に凸状に反っている場合を+の値、バッファ層11側からSi基板10側に凹状に反っている場合を−の値としている。
次に、複合層111上にMOCVD法によって、電子走行層12、電子供給層13を順に積層する(図2(c)参照)。電子走行層12と電子供給層13を合わせた総膜厚は1μm以上とした。このとき、電子走行層12および電子供給層13によって、ウェハの凹状の反りを凸状に反らせる方向に応力が生じる。そのため、電子走行層12および電子供給層13を形成する前には、バッファ層11の効果によって反り量−100〜0μmの凹状の反りであったウェハは、電子走行層12および電子供給層13の形成後には−30〜30μmの望ましい範囲の反り量となる。
その後、電子供給層13上に、ソース電極14、ドレイン電極15を離間して形成し、電子供給層13上であってソース電極14とドレイン電極15との間の位置にゲート電極16を形成する。以上によって、図1に示した実施例1のHEMTが製造される。
図3は、複合層111全体の厚さとウェハの反り量の関係を示したグラフである。初期層110の第1のAlN層110a、第1のGaN層110bの厚さはともに80nmとし、複合層111の第2のAlN層111aの厚さは20nmとした。また、第2のAlN層111aの厚さに対する第2のGaN層111bの厚さの比を、3、4、5、10、15と変化させた。複合層111全体の厚さは、第2のAlN層111aと第2のGaN層111bのペア数によって変化させている。ここでの反り量は、複合層111を形成し、電子走行層12を形成する前での値である。
複合層111全体の厚さは、複合層111上に形成する電子走行層12の平坦性、結晶性を良好とするために4μm以上とする必要がある。また、ウェハの反り量は、その後に電子走行層12を1μm以上の厚さで形成することを考えて、反り量が−100〜0μmが望ましい。反り量が−100μmよりも小さいと、ウェハにクラックを生じてしまう。反り量が−100〜0μmの範囲であれば、電子走行層12を1μm以上の厚さで形成したときの反り量が−30〜30μmの望ましい範囲に抑えることができる。これらの条件を満たすのは、図3を見ると、第2のAlN層111aの厚さに対する第2のGaN層111bの厚さの比を、4または5としたときである。比を3とした場合では、複合層111全体の厚さを3μm以下とした段階でクラックが生じてしまい、比を10、または15とした場合には、複合層111全体の厚さを4μm以下とした段階で反り量が+の値となっており、条件を満たしていない。
したがって、図3から、複合層111の第2のAlN層111aの厚さに対するGaN層111bの厚さの比は、4〜5とするのがよいことがわかる。
図4は、初期層110の第1のAlN層110aの厚さとウェハの反り量との関係を示したグラフである。反り量は、電子走行層12を形成した段階での値である。複合層111の第1のGaN層110bの厚さは80nm、複合層111の第2のAlN層111aの厚さは25nm、第2のGaN層111bの厚さは100nm、電子走行層12の厚さは1μmとした。
反り量は−50〜50μmの範囲が望ましいが、図4によると、反り量がこの範囲となるのは、初期層110の第1のAlN層110aの厚さが70〜190nmの範囲の場合である。したがって、第1のAlN層110aの厚さは70〜190nmの範囲とすることが望ましいことがわかる。
図5は、初期層110の第1のAlN層110a形成時のV/III 比と、第1のAlN層110a形成後のウェハのRMS(二乗平均粗さ)との関係を示したグラフである。AlN層110aの成長レートは5.5nm/minとし、厚さを25〜40nmとした。この図5から、V/III 比を小さくするほど第1のGaN層110bのRMSを小さくできることがわかる。ただし、V/III 比を小さくしすぎると第1のAlN層110aの結晶性が悪化するため、1000以上とすることが望ましい。
図6は、初期層110の第1のAlN層110a形成時の成長レートと、第1のAlN層110a形成後のウェハのRMSとの関係を示したグラフである。V/III 比は1200、第1のAlN層110aの厚さは25〜40nmとした。RMSは2nm以下が望ましいが、そのためには成長レートを29nm/min以上とすればよいことがわかる。
図7は、初期層110の第1のGaN層110b形成時のV/III 比と、第1のGaN層110b形成後のウェハのRMSとの関係を示したグラフである。第1のGaN層110bの厚さは30nmとし、第1のAlN層110a形成時のV/III 比は1200、第1のAlN層110aの成長レートは29nm/min、厚さは25〜40nmとした。この図7から、V/III 比が800〜1500の範囲でRMSを小さくするできることがわかる。
図8は、初期層110の第1のGaN層110bの厚さと、第1のGaN層110b形成後のウェハのRMSとの関係を示したグラフである。V/III 比は890とし、第1のAlN層110a形成時のV/III 比は1200、第1のAlN層110aの成長レートは29nm/min、厚さは25〜40nmとした。RMSは2nm以下が望ましいが、図8から第1のGaN層110bの厚さを60nm以上とすればよいことがわかる。
以上のように、実施例1のHEMTの製造方法によると、成長基板としてSi基板を用い、バッファ層11上に1μm以上のGaNからなる電子走行層12を形成した場合でも、上記のようなバッファ層11を形成しているため、ウェハの反りを制御性よく抑制することができる。
なお、実施例1では、バッファ層11上に形成するHEMT構造として、バッファ層11上に電子走行層12と電子供給層13を順に積層した構造を示したが、本発明はこのような構造に限るものではなく、従来よりHEMTの構造として知られている種々の構造を本発明に用いることができる。
本発明のIII 族窒化物半導体からなるHEMTの製造方法では、成長基板としてSi基板を用いているため、低コストで量産性に優れている。
10:Si基板
11:バッファ層
12:電子走行層
13:電子供給層
14:ソース電極
15:ドレイン電極
16:ゲート電極
110:初期層
111:複合層
110a:第1のAlN層
110b:第1のGaN層
111a:第2のAlN層
111b:第2のGaN層

Claims (4)

  1. Si基板上に、前記Si基板側から第1のAlN層、第1のGaN層の順に積層され、前記第1のAlN層の厚さが60nm以上、前記第1のGaN層の厚さが60nm以上である構造の初期層を、MOCVD法によって形成する初期層形成工程と、
    前記初期層上に、前記初期層側から第2のAlN層、第2のGaN層の順に積層した構造を複数回繰り返した構造であって、全体の厚さを4μm以上とする複合層を、前記第2のAlN層の厚さに対する前記第2のGaN層の厚さの比を4〜5とし、V/III 比を前記初期層形成時よりも高くしてMOCVD法によって形成する複合層形成工程と、
    前記複合層上に、III 族窒化物半導体からなり、HEMT構造を有した厚さ1μm以上の半導体層を、MOCVD法によって形成する半導体層形成工程と、
    を有することを特徴とするHEMTの製造方法。
  2. 前記複合層における前記第2のAlN層の厚さに対する前記第2のGaN層の厚さの比は4であることを特徴とする請求項1に記載のHEMTの製造方法。
  3. 前記半導体層は、前記複合層上にGaNからなる電子走行層と、前記電子走行層上に、その電子走行層とヘテロ接合するAlGaNからなる電子供給層と、によって構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のHEMTの製造方法。
  4. Si基板と、
    前記Si基板上に位置する、前記Si基板側から第1のAlN層、第1のGaN層の順に積層され、前記第1のAlN層の厚さが60nm以上、前記第1のGaN層の厚さが60nm以上である構造の初期層と、
    前記初期層上に位置する、前記初期層側から第2のAlN層、第2のGaN層の順に積層した構造を複数回繰り返した構造であって、前記第2のAlN層の厚さに対する前記第2のGaN層の厚さの比を4〜5とし、全体の厚さを4μm以上とする複合層と、
    前記複合層上に位置する、III 族窒化物半導体からなり、HEMT構造を有した厚さ1μm以上の半導体層と、
    を有することを特徴とするHEMT。
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