JP2011185560A - 冷水循環システム - Google Patents

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Abstract

【課題】設備投資コストを低減できる冷水循環システムを提供する。
【解決手段】冷水循環システムは、負荷設備81Aと、冷凍機3と、冷水一次ポンプ1と、送り冷水を負荷設備81Aに供給する冷水二次ポンプ5と、冷水二次ポンプ5と負荷設備81Aとの間に負荷設備81Aに送水される送り冷水の圧力を制御する圧力制御部を介して設けられ、負荷設備81Aに送水される送り冷水を圧力制御部を通して冷凍機3に向けて還すことができる還り管7と、圧力制御部を制御することにより、冷凍機3から負荷設備81Aへの送り冷水の圧力を調整するポンプ運転制御器151とを備え、ポンプ運転制御器151は、送り冷水の温度と戻り冷水の温度との検出温度差と、負荷設備81Aの定格設計温度差との差の絶対値が減少する方向へ、検出温度差に基づいて圧力制御部を制御することにより負荷設備81Aへの送り冷水の送水量を調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷水循環システムに関する。特に、本発明は、動力インバーターを用いないで省エネルギーを行なう冷水循環システムに関する。
従来、冷水循環システムとして、送り冷水と戻り冷水とを貯える冷水蓄熱槽と、戻り冷水を冷水蓄熱槽の高温部から冷凍機を介して冷水蓄熱槽の低温部へ送る冷水一次ポンプと、動力インバーターを備え、かつ送り冷水を冷水蓄熱槽の低温部から負荷設備へ送る冷水二次ポンプと、冷水二次ポンプの動作を制御するポンプ運転制御器とを備え、ポンプ運転制御器は、送り冷水の温度と戻り冷水の温度との検出温度差を負荷設備の定格設計温度差に近づけるように、動力インバーターの運転周波数を制御する冷水循環システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の冷水循環システムは、上記構成を備えることにより、動力インバーターを備えた冷水二次ポンプから負荷設備への送り冷水の送水量を最適な量に制御できるので、省エネルギーの観点から優れた効果を発揮することができる。
特開2007−155232号公報
しかし、特許文献1に記載の冷水循環システムは、動力インバーターを用いているので、設備コストの低減には限界がある。とりわけ、既存設備での動力インバーター盤設備の追加改修を伴う場合には工事費も含め設備コストがかさむ、あるいはスペースの問題で動力インバーター盤を設置できない場合もあり、システムの構築方法には改善の余地がある。
したがって、本発明の目的は、冷水二次ポンプに動力インバーターを用いた場合と概ね同等の省エネルギー性能を有するも、設備コストを低減できる冷水循環システムを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、制御弁により必要水量が連続的に調整される負荷設備と、負荷設備からの戻り冷水を冷却し、負荷設備への送り冷水にする冷凍機と、戻り冷水を冷凍機に供給する冷水一次ポンプと、送り冷水を負荷設備に供給する冷水二次ポンプと、冷水二次ポンプと負荷設備との間に負荷設備に送水される送り冷水の圧力を制御する圧力制御部を介して設けられ、負荷設備に送水される送り冷水を圧力制御部を通して冷水二次ポンプの吸込み部分に向けて還すことができる還り管と、圧力制御部を制御することにより、冷凍機から負荷設備への送り冷水の圧力を調整するポンプ運転制御器とを備え、ポンプ運転制御器は、送り冷水の温度と戻り冷水の温度との検出温度差と、負荷設備の定格設計温度差との差の絶対値が減少する方向へ、検出温度差に基づいて圧力制御部を制御することにより負荷設備への送り冷水の送水量を調整する冷水循環システムが提供される。(なお、送水量を調整するということは送水圧力も変化させることを意味する。)
また、上記冷水循環システムにおいて、圧力制御部は、負荷設備への送り冷水の送水量を制御する戻し弁であって、ポンプ運転制御器は、戻し弁の開度を制御することもできる。
また、上記冷水循環システムにおいて、ポンプ運転制御器は、検出温度差と定格設計温度差との差の絶対値が予め設定された許容値を外れた時間が、予め設定した一定の時間を連続して、又は、予め設定した時間内に累積して過ぎた場合に、負荷設備への送り冷水の圧力を調整することもできる。
また、上記冷水循環システムにおいて、負荷設備の前段に、負荷設備に供給される送り冷水の圧力を変化させる圧力可変部を更に備えることもできる。
また、上記冷水循環システムにおいて、圧力可変部は、冷水二次ポンプより小型の加圧ポンプであってもよい。
また、上記冷水循環システムにおいて、複数の負荷設備を更に備え、送り冷水は、複数の負荷設備のそれぞれに複数の送り管を通じて送水され、複数の負荷設備のそれぞれは、複数の戻り管を通じて戻り冷水を冷凍機に送水し、送り冷水温度は、複数の送り管の第1の集合部分において予め設定される温度であり、戻り冷水温度は、複数の戻り管の第2の集合部分において計測されてもよい。
本発明に係る冷水循環システムによれば、冷水二次ポンプに動力インバーターを用いた場合と概ね同様の省エネルギー性能を有するも、設備コストを低減できる冷水循環システムを提供できる。
第1の実施の形態に係る冷水循環システムの構成の概要図である。 第1の実施の形態に係る冷水循環システムの動作のフローである。 第1の実施の形態の変形例に係る冷水循環システムの構成の概要図である。 第2の実施の形態に係る冷水循環システムの構成の概要図である。
[第1の実施の形態]
(冷水循環システムの構成の概要)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る冷水循環システムの構成の概要を示す。
第1の実施の形態に係る冷水循環システムは、例えば、所定の負荷設備に、空調用、生産冷却水用の冷熱を連続供給する冷水循環設備を含む冷水循環システムである。負荷設備は、例えば、空調機の除湿コイル若しくは冷却コイル、生産冷却水用熱交換器、ドライコイル等である。
第1の実施の形態に係る冷水循環システムは、制御弁としての制御二方弁16により必要水量が連続的に調整される負荷設備81Aと、負荷設備81Aからの戻り冷水を冷凍機3に供給する冷水一次ポンプ1と、負荷設備81Aからの戻り冷水を冷却し、負荷設備81Aへの送り冷水にする冷凍機3と、冷凍機3からの冷水を送り冷水として負荷設備81Aに供給する冷水二次ポンプ5と、負荷設備81Aに送水される送り冷水の圧力を制御する圧力制御部としての戻し弁7aを介して設けられ、負荷設備81Aに送水される送り冷水の一部を冷水二次ポンプ5の吸込み部分に還す還り管7と、戻し弁7aの開度を制御することにより冷水二次ポンプ5から負荷設備81Aへの送り冷水の送水量を調整するポンプ運転制御器131とを備える。なお、第1の実施の形態に係る冷水循環システムは、冷水二次ポンプ5を1台以上備えることができる。
また、本実施の形態に係る冷水循環システムは、冷凍機3からの冷水が流れる配管と負荷設備81Aに送り冷水を供給する配管とを接続する送りヘッダー6a及び送りヘッダー6bと、負荷設備81Aからの戻り冷水が流れる配管と冷凍機3に戻り冷水を供給する配管とを接続する戻りヘッダー9とを備える。冷凍機3からの冷水が流れる配管が送りヘッダー6bに接続され、送り冷水を負荷設備81Aに供給する配管が送りヘッダー6aに接続される。また、送りヘッダー6bと戻りヘッダー9とは、配管により相互に接続される。そして、冷水二次ポンプ5は、一例として、送りヘッダー6aと送りヘッダー6bとの間に送りヘッダー6aと送りヘッダー6bとを接続するように配置される。
また、送りヘッダー6aと送りヘッダー6bとの間に、戻し弁7aを介して還り管7が設けられる。還り管7は、冷凍機3から負荷設備81Aに送水される送り冷水の一部又は全部を送りヘッダー6aから送りヘッダー6bに還す機能を有する。なお、還り管7は、万一、負荷設備81Aの制御弁としての制御二方弁16が全閉止の時に冷水二次ポンプ5が運転された場合に、送り管内の圧力を開放する圧力開放弁を有することもできる。
(冷水一次ポンプ1)
冷水一次ポンプ1は、負荷設備81Aから戻りヘッダー9に戻ってくる戻り冷水を冷凍機3に送る。第1の実施の形態に係る冷水循環システムは、冷水循環システムが備える冷凍機3の数に応じた台数の冷水一次ポンプ1を備える。なお、第1の実施の形態に係る冷水循環システムは、冷水一次ポンプ1を1台以上備えることができる。すなわち、本実施の形態に係る冷水循環システムは、複数の冷凍機3を備えることができる。
(冷凍機3)
冷凍機3は、冷水一次ポンプ1から供給される負荷設備81Aからの戻り冷水を目的の温度まで冷却する。冷却された冷水(すなわち、送り冷水)は、冷凍機3から送りヘッダー6bを介して冷水二次ポンプ5に供給される。ここで、冷凍機3には、戻り冷水を冷却するクーリングタワー31と、冷凍機3とクーリングタワー31との間で戻り冷水を循環させる冷却水ポンプ32とが補機として付随している。そして、これら補機と冷水一次ポンプ1とは冷凍機3の動作に連動して動作する。以下、冷水一次ポンプ1及び補機、並びにこれらと常時連動して運転する冷凍機3の補助設備が存在する場合、それらの全てを含めて冷凍機3ということがある。
(冷水二次ポンプ5)
冷水二次ポンプ5は、冷凍機3から送りヘッダー6bに供給される冷水のうち、負荷設備81Aに対して必要な量の冷水(すなわち、送り冷水)を供給する。冷水二次ポンプ5は、例えば、冷水循環システムが設置されている地域における電力周波数(例えば、50Hz又は60Hz)で動作する。そして、冷水二次ポンプ5は、冷凍機3から供給される送り冷水を第1の集合部分としての送りヘッダー6aを介して負荷設備81Aに供給する。
また、複数の冷水二次ポンプ5はそれぞれ、送り冷水を負荷設備81A側に送水する送水管をそれぞれ有する。具体的に、複数の送水管は、送りヘッダー6aに接続され、複数の送水管のそれぞれを流れる送り冷水は、送りヘッダー6aにおいて合流する。そして、送りヘッダー6aは、負荷設備81Aに接続される送り管を有している。送り冷水は、送り管を通って負荷設備81Aに供給される。また、送りヘッダー6aには、負荷設備81Aに供給される送り送水の送りヘッダー6aにおける圧力を計測する圧力計60が設置されている。圧力計60は、計測した圧力を示す圧力信号をポンプ運転制御器131に供給する。
更に、送りヘッダー6aには、複数の送り管に隣接する位置に、還り管7が接続されている。そして、送りヘッダー6aと送りヘッダー6bとの間には、戻し弁7aが設けられている。戻し弁7aは、圧力計60が計測した圧力信号に基づいてポンプ運転制御器131に弁の開度を制御(例えば、PID制御)されることにより、負荷設備81Aに供給される送り冷水の送水圧力を目標とする値に一致するように調整する。なお、圧力計60が示す圧力は、送り冷水の送水圧力及び戻し弁7aを介して送りヘッダー6bに還る冷水の圧力となる。
(負荷設備)
負荷設備81Aは、冷却対象物17A(例えば、負荷設備81Aが空調機の場合、室内の空気。或いは、負荷設備81Aがプレート式熱交換器の場合、生産装置冷却水、など)を冷却する。負荷設備81Aは、負荷である冷却対象物17Aの温度に応じて自動的に負荷設備81Aに流入する送り冷水の水量を制御する制御弁としての制御二方弁16と、制御二方弁16の開度を制御する制御信号発信器24Aと、冷却対象物17Aの温度を検出する温度検出器23Aとを有する。なお、負荷設備81Aが有する制御弁は、制御三方弁とすることもできる。この制御弁は、少なくとも、負荷設備の上流側又は下流側のいずれか一方に備えられていれば良い。
制御信号発信器24Aは、温度検出器23Aが検出した冷却対象物17Aの温度を示す温度信号を取得して、取得した温度信号に基づいて制御二方弁16の開閉を制御する。具体的に制御信号発信器24Aは、冷却対象物17Aの温度が予め設定された温度に近づくように、制御二方弁16の開度を連続的に、すなわち、段階なく調整する。これにより、負荷設備81Aには、送り冷水の必要水量が連続的に供給される。
負荷設備81Aに供給された送り冷水は、負荷設備81Aの負荷(すなわち、冷却対象物17A)の冷却に用いられる。負荷設備81Aに供給された送り冷水の温度は、当該負荷熱量の大きさに比例して上昇して戻り冷水となる。戻り冷水は、負荷設備81Aに接続されている戻り管を通って、戻り管が接続されている第2の集合部分としての戻りヘッダー9に供給される。戻りヘッダー9から戻り冷水は、冷水一次ポンプ1を介して冷凍機3に供給される。
(ポンプ運転制御器131)
ポンプ運転制御器131は、送り冷水の温度と戻り冷水の温度との検出温度差を負荷設備81Aの定格設計温度差に近づけるように、戻し弁7aの開度を制御して、冷凍機3から負荷設備81Aへの送り冷水(すなわち、冷凍機3から送りヘッダー6bに供給され、送りヘッダー6bから送りヘッダー6aに供給された送り冷水)の送水量を制御する。すなわち、ポンプ運転制御器131は、制御二方弁16が冷却対象物17Aを予め設定された温度に向けて冷却するように調整をしつつも、負荷設備81Aの熱交換設計上の定格温度差を確保するように、戻し弁7aの開度を制御して、送り冷水の送水量を制御する。
ここで、負荷設備81Aの定格設計温度差とは、負荷設備81Aの設計仕様書に記載された定格能力を発揮する運転を負荷設備81Aがしている場合において、負荷設備81Aが定格能力を発揮する場合における流量の冷水が負荷設備81Aに供給されており、当該冷水が負荷設備81Aに入る時の冷水の温度と、負荷設備81Aにおいて熱交換されて負荷設備81Aから出ていく冷水の温度との温度差である。定格設計温度差は、予め定められた温度差であって、ある1つの冷水循環システムにおいて統一して設定される。また、本実施の形態における定格設計温度差は、負荷設備81Aの設計仕様書に基づく温度差(すなわち、負荷設備81Aに入る冷水の温度と、負荷設備81Aにおいて熱交換された後に負荷設備81Aから排出される水の温度との温度差)に一定の修正を加えた値を定格設計温度差として設定することもできる(例えば、当該温度差から0.5℃を差し引いた値を負荷設備81Aにおける定格設計温度差として設定する等ができる)。
なお、第1の実施の形態においてポンプ運転制御器131は、戻し弁7aの開度を制御して、送り冷水の送水量を制御することを優先する。そして、例えば、負荷設備81Aが要求する送り冷水の送水量を戻し弁7aの開度の制御では制御することができない場合に、ポンプ運転制御器131は、冷水二次ポンプ5の運転台数を制御(すなわち、運転台数の増減)する。
ここで、送り冷水の温度は、例えば、冷凍機3で冷やされた冷水が送りヘッダー6aや纏め配管、集合槽(蓄熱水槽の一部)など、送りの冷水が一旦集められた部分で計測された温度である。送りの温度検出器18は、計測した温度(以下、「送り冷水温度」ということがある)を示す温度信号をポンプ運転制御器131に供給する。また、戻り冷水の温度は、例えば、戻りヘッダー9又は戻りヘッダー9の後段に接続されている配管や集合槽などに設置された戻りの温度検出器19において計測される。戻りの温度検出器19は、計測した温度(以下、「戻り冷水温度」ということがある)を示す温度信号をポンプ運転制御器131に供給する。
そして、ポンプ運転制御器131は、送りの温度検出器18において計測された送り冷水温度と、戻りの温度検出器19において計測された戻り冷水温度とから算出される検出温度差(すなわち、送り冷水温度と戻り冷水温度との差)と、負荷設備81Aの定格設計温度差との差の絶対値が減少する方向へ、検出温度差に基づいて戻し弁7aの開度を制御する。すなわち、ポンプ運転制御器131は、送りの温度検出器18において計測された送り冷水温度をT1とし、戻りの温度検出器19において計測された戻り冷水温度をT2とした場合に、△T=T2−T1の値を定格設計温度差に近づけるように、戻し弁7aの開度を制御する。これにより、ポンプ運転制御器131は、冷水二次ポンプ5が負荷設備81Aに供給する送り冷水の送水量を調整する。
(戻し弁7aの開度制御機構)
ポンプ運転制御器131は、戻し弁7aの開度を制御する開度制御部を有する。開度制御部は、計測された送り冷水温度(T1)と計測された戻り冷水温度(T2)との検出温度差(△T)と、負荷設備81Aの定格設計温度差との差が予め設定した許容値を外れた時間が、予め設定した一定の時間を連続して、又は、予め設定した時間内に累積して過ぎた場合に、検出温度差と定格設計温度差との差の絶対値が小さくなる方向へ戻し弁7aの開度を変化させる。これにより、冷水循環システムは、冷凍機3における熱交換設計上の最適な温度差(すなわち、定格設計温度差)となるように戻り冷水の温度を維持することができ、冷水二次ポンプ5と冷凍機3との全体運転効率を最も良くするように送り冷水の送水量を制御できる。
なお、予め設定する許容値は、例えば、±0.5〜1.0℃程度に設定する。また、本実施の形態において、「予め設定する許容値」、「予め設定する一定の時間」、及び「予め設定する時間内」は、冷水循環システムの運転開始後、冷水循環システムの効率が最適となるように調整することができる。
(冷水二次ポンプ5の運転台数制御機構)
ポンプ運転制御器131は、冷水二次ポンプ5の運転台数を増減する運転台数制御部を有する。運転台数制御部は、送り送水の圧力が予め設定した最高戻し弁圧力に到達した時を起点として、当該戻し弁圧力が予め設定した時間、維持された場合に、冷水二次ポンプ5の運転台数を増加させる。また、運転台数制御部は、送り送水の圧力が予め設定した最低戻し弁圧力に到達した時を起点として、当該戻し弁圧力が予め設定した時間、維持された場合に、冷水二次ポンプ5の運転台数を減ずる。これにより、冷水循環システムは、戻し弁7aの開度の調整だけでは困難な範囲まで負荷設備81Aへの送り冷水の送水量を増減できる。そして、冷水循環システムは、戻し弁7aの開度の調整と共に、冷水二次ポンプ5の運転台数を制御することにより、戻り冷水の温度を、冷凍機3が高い運転効率(成績係数)で動作できる温度範囲に維持することができる。
ここで、本実施の形態における最高戻し弁圧力は、本実施の形態に係る冷水循環システムが備える負荷設備81Aが要求する送り送水の最高の圧力に応じて設定される。また、本実施の形態における最低戻し弁圧力は、予測される最少冷水量を負荷設備81Aに送ることを目的として、負荷設備81Aを備える冷水循環システムの配管系の形状を考慮した上で、負荷設備81Aにおいて最低限要求される圧力に設定することが好ましい。なお、最高戻し弁圧力及び最低戻し弁圧力はそれぞれ、冷水循環システムの運転が最適になるように適宜調整できる。なお、圧力計60が計測した圧力を、送り送水の圧力(つまり、戻し弁圧力)として用いることができる。
(冷水循環システムの動作の概要)
第1の実施の形態に係る冷水循環システムの動作の概要を説明する。まず、冷水循環システムが起動されると、ポンプ運転制御器131において計測された還り管7から送りヘッダー6bに還る送り送水の初期の圧力(以下、「戻し弁設定圧力」という)、冷水二次ポンプ5の初期台数にて冷水循環システムが起動する。その後、計測された送り冷水の温度と計測された戻り冷水の温度との検出温度差の値を、負荷設備81Aの定格設計温度差に近づけるように(すなわち、検出温度差と定格設計温度差との差の絶対値が減少するように)、検出温度差に基づいて、ポンプ運転制御器131における戻し弁7aの開度の制御と冷水二次ポンプ5の運転台数の制御とに修正が加えられ、冷水循環システムの運転が継続される。
そして、冷水循環システムが一定時間、運転した後に、ポンプ運転制御器131は、検出温度差と定格設計温度差とを比較する。更に、ポンプ運転制御器131は、検出温度差と定格設計温度差との差が予め定められた許容値を超えるか否かを判断する。ポンプ運転制御器131は、この許容値を超えた時間が予め定められた時間だけ継続した場合に、現在の戻し弁7aの開度を、検出温度差と定格設計温度差との差の絶対値が小さくなる方向に修正する。すなわち、ポンプ運転制御器131は、還り管7から送りヘッダー6bに還される送り冷水の圧力(以下、「戻し弁圧力」ということがある)を、検出温度差と定格設計温度差との差の絶対値が小さくなる方向に修正する。これにより、冷水循環システムは、検出温度差を定格設計温度差に近づける動作を継続する。なお、送りヘッダー6bに還された送り冷水の一部は、送りヘッダー6bと戻りヘッダー9とを接続する配管を介して、再度、冷凍機3に供給される場合もある。
ここで、冷水二次ポンプ5は、送り冷水の吐出圧力を調整する制御弁を有することができる。そして、ポンプ運転制御器131は、冷水循環システムの動作の制御を継続する中で、運転中の冷水二次ポンプ5が複数台ある場合は、複数の冷水二次ポンプ5それぞれからの送り冷水の吐出圧力が略同一になるように、各冷水二次ポンプ5の制御弁をそれぞれ制御して、冷水二次ポンプ5の吐出側の送水管における吐出圧力を個別に調整することができる。
ポンプ運転制御器131の戻し弁7aの開度の制御(すなわち、戻し弁圧力の制御)により戻し弁7aにおける送り冷水の圧力が、予めポンプの設計能力値から予測されるか、又は運転実績に基づいて事前に決定した最高戻し弁圧力に到達した場合、ポンプ運転制御器131は、作動する冷水二次ポンプ5の台数を1台加える。また、戻し弁7aにおける送り冷水の圧力が、運転実績に基づいて事前に決定した最低戻し弁圧力に到達した場合、ポンプ運転制御器131は、作動する冷水二次ポンプ5の台数を1台減ずる。なお、ポンプ運転制御器131は、冷水二次ポンプ5の台数が増減された場合に運転中の冷水二次ポンプ5の総吐出圧力の急変を抑制することを目的として、戻し弁7aの開度を適宜調整する。
(冷水循環システムの動作の詳細)
以下、第1の実施の形態に係る冷水循環システムの動作を、フローチャートを示してより詳細に説明する。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る冷水循環システムの動作のフローの一例を示す。
まず、第1の実施の形態に係る冷水循環システムを起動する。この場合に、冷水循環システムは、予め設定した初期の台数Pの冷水二次ポンプ5を起動すると共に、戻し弁設定圧力を初期値PaInに設定して、運転を開始する(ステップ10。以下、ステップを「S」と表す)。具体的には、ポンプ運転制御器131において計測された戻し弁設定圧力(初期値PaIn)になる戻し弁7aの開度において、初期台数Pの冷水二次ポンプ5の運転が開始される。ここで、初期台数Pは、一例として、冷水二次ポンプ5の総台数の80%の台数に設定する。
次に、送りの温度検出器18は、送り冷水の温度(T1)を計測する(S12)。送りの温度検出器18は、計測した送り冷水の温度を示す温度信号をポンプ運転制御器131に供給する。一方、戻りの温度検出器19は、戻り冷水の温度(T2)を計測する(S14)。戻りの温度検出器19は、計測した戻り冷水の温度を示す温度信号をポンプ運転制御器131に供給する。
続いて、ポンプ運転制御器131は、送り冷水の温度(実測値:T1)と戻り冷水の温度(実測値:T2)とから検出温度差(△T=T2−T1)を算出する。そして、ポンプ運転制御器131は、検出温度差と、負荷設備81Aの定格設計温度差(△TS)とを比較する(S16)。△Tが△TS以下である時(△T≦△TS)はS18に進み(Case1)、大きい時(△T>△TS)はS34に進む(Case2)。ここで定格設計温度差△TSは、一例として、5℃以上8℃以下程度の範囲で設定される。
[Case1]
まず、Case1について説明する。ポンプ運転制御器131は、△Tと、△TSから下側許容値K1を減じた値とを比較する。そして、ポンプ運転制御器131は、△Tが△TSから下側許容値K1を減じた値以下の値(△T≦△TS−K1)である場合(S18:Y)、△T≦△TS−K1の関係が継続する時間を計測する(S20)。一方、△T>△TS−K1)である場合(S18:N)、ポンプ運転制御器131は、戻り冷水の実測の温度(T2)を示す温度信号を引き続き取得する。なお、下側許容値K1は可変であるが、例えば、0.5℃に設定される。
そして、△T≦△TS−K1の関係が継続する時間が予め定められた時間Y1だけ継続した場合(S20:Y)、ポンプ運転制御器131は、現在の戻し弁圧力設定値PaXから予め設定した戻し弁圧力補正値Pa1を減じる(S22)。一方、△T≦△TS−K1の関係が継続する時間が予め定められた時間Y1だけ継続しない場合(S20:N)、ポンプ運転制御器131は、送り冷水の実測温度(T1)と、戻り冷水の実測温度(T2)を示す温度信号を引き続き取得する。ここで、予め定められた時間Y1は、一例として、90秒程度である。
次に、ポンプ運転制御器131は、現在の戻し弁圧力設定値PaXと予め定められた最低戻し弁圧力Paminとを比較する(S24)。ここで、最低戻し弁圧力Paminは、負荷設備において最低限必要な圧力の冷水を送ることを目的として、運転されている冷水二次ポンプ5の台数ごとに、必要と予測される圧力に設定される。また、ポンプ運転制御器131は、冷水循環システムの稼働を継続しつつ、冷水循環システムの省エネルギー性を向上させるために、最低戻し弁圧力Paminを自動的に調整することができる。なお、最低戻し弁圧力Paminは、手動で設定してもよい。
そして、現在の戻し弁圧力PaXが最低戻し弁圧力Pamin以上(PaX≧Pamin)の場合(S24:Y)、効果待ち時間Y3が経過するまでポンプ運転制御器131は待機する(S26:N)。そして、効果待ち時間Y3が経過した後、ポンプ運転制御器131は、送り冷水の実測の温度(T1)、戻り冷水の実測の温度(T2)を示す温度信号を引き続き取得する(S26:Y)。効果待ち時間Y3は、例えば、120秒以上180秒以下の範囲で設定される。
一方、現在の戻し弁圧力PaXが最低戻し弁圧力Pamin未満(PaX<Pamin)の場合(S24:N)、ポンプ運転制御器131は、冷水二次ポンプ5の運転台数を1台減らす(S28)。更に、ポンプ運転制御器131は、稼働中の冷水二次ポンプ5の送水圧力を揃え、かつ、現在稼働中の冷水二次ポンプ5の送水圧力が、運転台数を減じる前における送水圧力に等しい送水圧力となるように、戻し弁7aの開度を制御して、現在の戻し弁圧力PaXを、予め設定した圧力Pa3に調整する(S30)。なお、Pa3は、PaXよりも高い圧力である。
次に、ポンプ運転制御器131は、戻し弁7aの開度を調整して戻し弁圧力を所定の圧力Pa3に設定した後に、冷水循環システムの稼働を安定させることを目的として、予め定められた効果待ち時間Y5が経過するまで待機する(S32:N)。効果待ち時間Y5が経過した後、ポンプ運転制御器131は、戻り冷水の実測の温度(T2)を示す温度信号を引き続き取得する(S32:Y)。ここで、効果待ち時間Y5は、一例として、120秒以上180秒以下程度の範囲内で設定される。例えば、効果待ち時間Y5は、120秒に設定される。
[Case2]
次に、Case2について説明する。ポンプ運転制御器131は、△Tと、△TSに上側許容値K2を加えた値とを比較する。そして、ポンプ運転制御器131は、△Tが△TSに上側許容値K2を加えた値以上の値(△T≧△TS+K2)である場合(S34:Y)、△T≧△TS+K2の関係が継続する時間を計測する(S36)。一方、△T<△TS+K2である場合(S34:N)、ポンプ運転制御器131は、送り冷水の温度(T1)、戻り冷水の温度(T2)を示す温度信号を引き続き取得する。ここで、上側許容値K2は、例えば、0.3℃である。
そして、△T≧△TS+K2の関係が継続する時間が予め定められた時間Y2だけ継続した場合(S36:Y)、ポンプ運転制御器131は、現在の戻し弁圧力設定値PzXに予め設定した戻し弁圧力補正値Pa2を加える(S38)。一方、△T≧△TS+K2の関係が継続する時間が予め定められた時間Y2だけ継続しない場合(S36:N)、ポンプ運転制御器131は、戻り冷水の実測の温度(T2)を示す温度信号を引き続き取得する。ここで、予め定められた時間Y2は、一例として、90秒程度である。
次に、ポンプ運転制御器131は、現在の戻し弁圧力設定値PaXと予め設定した最高戻し弁圧力Pamaxとを比較する(S40)。ここで、最高戻し弁圧力Pamaxは、運転されている冷水二次ポンプ5の合計台数ごとに設定され、その冷水循環システムが備える負荷設備81Aが要求する送り冷水の量と必要圧力を鑑みて決定される。そして、現在の戻し弁圧力設定値PaXが最高戻し弁圧力Pamax以下(PaX≦Pamax)の場合(S40:Y)、効果待ち時間Y4が経過するまでポンプ運転制御器131は待機する(S42:N)。そして、効果待ち時間Y4が経過した後、ポンプ運転制御器131は、送り冷水の実測の温度(T1)、戻り冷水の実測の温度(T2)を示す温度信号を引き続き取得する(S42:Y)。効果待ち時間Y4は、例えば、120秒以上180秒以下の範囲で設定される。
一方、戻し弁圧力設定値PaXが最高戻し弁圧力Pamaxを超える(PaX>Pamax)場合(S40:N)、ポンプ運転制御器131は、冷水二次ポンプ5の運転台数を1台増加させる(S44)。更に、ポンプ運転制御器131は、稼働中の冷水二次ポンプ5の送水圧力を揃え、かつ、現在稼働中の冷水二次ポンプ5の送水圧力が、運転台数を増加させる前における送水圧力に等しい送水圧力となるように、戻し弁7aの開度を制御して、現在の戻し弁圧力設定値PaXを、予め設定した圧力Pa4に調整する(S46)。なお、Pa4は、PaXよりも低い圧力である。
次に、ポンプ運転制御器131は、戻し弁7aの開度を調整して戻し弁圧力を所定の圧力Pa4に設定した後に、冷水循環システムの稼働を安定させることを目的として、予め定められた効果待ち時間Y5が経過するまで待機する(S32:N)。効果待ち時間Y5が経過した後、ポンプ運転制御器131は、送り冷水の温度(T1)、戻り冷水の温度(T2)を示す温度信号を引き続き取得する(S32:Y)。
以上の各ステップにより、送りの温度検出器18が計測した送り冷水温度T1と戻りの温度検出器19が計測した戻り冷水温度T2との検出温度差△T(=T2−T1)を、負荷設備81Aの定格設計温度差△TSに近づけるような制御が、ポンプ運転制御器131による戻り弁7aの弁の開度の制御と冷水二次ポンプ5の運転台数の制御とによって実施され、冷水循環システムの運転が継続される。
(第1の実施の形態の効果)
第1の実施の形態に係る冷水循環システムは、送り冷水の温度を予め設定すると共に、検出温度差と定格設計温度差との差の絶対値を減少させる方向に送り冷水の水量を制御することを、戻り弁7aの弁の開度の制御により実施するので、冷水二次ポンプ5に動力インバーターを設置せずに、冷水二次ポンプ5による送水量を過剰又は不足にならない最適な量に制御できる。これにより、冷水循環システム全体の運転動力(すなわち、消費エネルギー)を削減でき、エネルギー効率を向上させることができると共に、冷水循環システムの設備コストを低減させることができる。
より詳細に、第1の実施の形態に係る冷水循環システムは、冷水循環システムの運転中に常時変化しつづけている負荷設備が要する冷熱量に対応して、計測された送り冷水の温度と計測された戻り冷水の温度との検出温度差を負荷設備の定格設計温度差に近づけつつ送り冷水の送水量を可変にする制御をするので、負荷設備81Aが設計通りの熱交換部分の温度差で充分に機能を発揮することができると共に、過剰でも過少でもない、適切な流量の送り冷水を負荷設備81Aに供給できる。これにより、送り圧力を一定にする送水方式(すなわち、水量が過剰の傾向)に比べ、冷水循環のための冷水一次ポンプ1、及び冷水二次ポンプ5の合計動力を大幅に削減できると共に、戻り冷水の温度を冷凍機3の定格の吸込み温度に近づけることができる。この結果、冷凍機3の成績係数を向上させることができる。更に、本実施の形態に係る冷水循環システムによれば、負荷設備81Aでの冷却熱量が変化した場合であっても、送り冷水の圧力を変化させて設定するので、戻り冷水の温度が高くなりすぎたり低くなりすぎたりすることを抑制でき、冷凍機3の運転効率の低下を抑制できる。したがって、本実施の形態に係る冷水循環システムによれば、冷水二次ポンプ5の動力を削減できると共に従来と同じ冷却熱量を冷やすために冷凍機3の動力を削減できるので、省エネルギー効果が大きく出せる。
また、本実施の形態に係る冷水循環システムは、負荷設備81Aが要する冷水の過不足が僅かの時に直ちに動作を開始せずに、一定時間にわたり限界量を超えた時にのみ、戻り弁7aの弁の開度と冷水二次ポンプ5の運転台数とを変化させるので、緩やかに、かつ確実に、適切な戻り弁7aの弁の開度と二次冷水ポンプ5の運転台数とを決定できる。これにより、熟練した調整員の判断規準に近い方法で冷水循環システムを制御でき、自動的な施設の運転管理ができる。
更に、本実施の形態に係る冷水循環システムは、冷凍機3の運転台数を自動的に最低限の台数にすると共に、自動的に最高効率の運転で冷凍機3を動作させるので、冷水循環システム全体のエネルギーの低減を自動的に大きく実現できる。
(第1の実施の形態の変形例)
図3は、本発明の第1の実施の形態の変形例に係る冷水循環システムの構成の概要を示す。
第1の実施の形態の変形例に係る冷水循環システムは、第1の実施の形態に係る冷水循環システムとは、負荷設備の数が異なる点を除き、第1の実施の形態に係る冷水循環システムと同様の構成を備える。よって、相違点を除き、詳細な説明は省略する。
第1の実施の形態の変形例に係る冷水循環システムは、複数の負荷設備(例えば、負荷設備81A及び負荷設備81B)を備える。そして、負荷設備81A及び負荷設備81Bからの戻り冷水はそれぞれ、負荷設備81Aに接続されている戻り管と負荷設備81Bに接続されている戻り管とを通じて第2の集合部分としての戻りヘッダー9に供給される。負荷設備81A及び負荷設備81Bからの戻り冷水は戻りヘッダー9において合流する。そして、戻りヘッダー9に供給された戻り冷水は、冷水一次ポンプ1を介して冷凍機3に供給される。
また、冷凍機3からの冷水は送りヘッダー6bに供給される。冷水二次ポンプ5は、冷凍機3から送りヘッダー6bに供給された冷水のうち、負荷設備81A及び負荷設備81Bに対して必要な量の送り冷水を供給する。送り冷水は、第1の集合部分としての送りヘッダー6aに接続されている複数の送り管を通って複数の負荷設備のそれぞれに供給される。なお、負荷設備81Aと負荷設備81Bとはそれぞれ略同様の構成を有する。
(第1の実施の形態の変形例に係る冷水循環システムの動作の概要)
冷水循環システムが起動された時の冷水循環システムの動作は第1の実施の形態に係る冷水循環システムと同一である。ただし、計測された送り冷水の温度と計測された戻り冷水の温度との検出温度差の値を、負荷設備81A及び負荷設備81Bの定格設計温度差に近づけるように、検出温度差に基づいて、ポンプ運転制御器131における戻し弁7aの開度の制御と冷水二次ポンプ5の運転台数の制御とに修正が加えられ、冷水循環システムの運転が継続される。
そして、冷水循環システムが一定時間、運転した後に、ポンプ運転制御器131は、検出温度差と定格設計温度差とを比較する。更に、ポンプ運転制御器131は、検出温度差と定格設計温度差との差が予め定められた許容値を超えるか否かを判断する。ポンプ運転制御器131は、この許容値を超えた時間が予め定められた時間だけ継続した場合に、現在の戻し弁7aの開度を、検出温度差と定格設計温度差との差の絶対値が小さくなる方向に修正する。これにより、冷水循環システムは、検出温度差を定格設計温度差に近づける動作を継続する。
そして、ポンプ運転制御器131の戻し弁7aの開度の制御により戻し弁7aにおける送り冷水の圧力が(その時点で運転している冷水二次ポンプ5の台数を考慮のうえで)予めポンプの設計能力値から予測されるか、又は運転実績に基づいて事前に決定した最高戻し弁圧力に到達した場合、ポンプ運転制御器131は、作動する冷水二次ポンプ5の台数を1台加える。また、戻し弁7aにおける送り冷水の圧力が、運転実績に基づいて事前に決定した最低戻し弁圧力に到達した場合、ポンプ運転制御器131は、作動する冷水二次ポンプ5の台数を1台減ずる。
なお、以上の冷水循環システムの動作を制御する中で、例えば、負荷設備81Aが負荷設備81Bより高い送水元圧力を要求することが予め分かっている場合には、負荷設備81Aが有する温度検出器23A及び制御信号発信器24Aからポンプ運転制御器131へ、冷水量の不足による温度の異常(冷却不足)を示す警報信号を予め供給する仕組みを設けることができる。この場合、ポンプ運転制御器131は、当該警報信号に基づいて、当該警報信号が消えるまで冷水二次ポンプ5から負荷設備81Aへの冷水量を増やす制御(例えば、戻し弁7aの開度を小さくする制御)を最優先して実施する。
[第2の実施の形態]
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る冷水循環システムの構成の概要を示す。
第2の実施の形態に係る冷水循環システムは、第1の実施の形態の変形例に係る冷水循環システムとは、負荷設備の前段に加圧ポンプを更に備える点を除き、第1の実施の形態の変形例に係る冷水循環システムと同様の構成を備える。よって、相違点を除き、詳細な説明は省略する。
第2の実施の形態に係る冷水循環システムは、複数の負荷設備(すなわち、負荷設備81A及び負荷設備81B)のうち、冷水二次ポンプ5から送水される送り冷水の圧力が負荷設備の入口側(つまり、負荷設備に向けて供給される送り冷水が流入する制御二方弁16の手前側)において著しく低下する負荷設備の前段に、圧力可変部としての加圧ポンプ40を備える。加圧ポンプ40は、負荷設備に供給される送り冷水の圧力を変化させる。具体的に、加圧ポンプ40は、負荷設備に供給される送り冷水の圧力を、負荷設備が要求する圧力まで加圧する。また、加圧ポンプ40は、冷水二次ポンプ5よりも小型のポンプを用いることができる。
なお、送り冷水の圧力が負荷設備の入口において著しく低下する負荷設備とは、例えば、冷水循環システムが備える複数の負荷設備のうち、冷水二次ポンプ5から特に遠く離れた位置に設置される負荷設備、又は、冷水二次ポンプ5が設置される位置を基準として当該位置から特に高いところに設置される負荷設備、あるいは冷水二次ポンプ5により送られた冷水がその負荷設備に到達するまでの配管のうちに圧力損失が特に大きな部分を有する負荷設備等である。
なお、負荷設備の入り口側の配管に、圧力可変部としてのバルブを設けることもできる。このバルブを調整することにより、負荷設備に供給される送り冷水の圧力を減少又は増加させることができる。このバルブにより、冷水循環システム全体の水圧のバランスを調整することができ、負荷設備それぞれに向かう冷水が各制御二方弁16を通過する前の段階において、概ね送り冷水を適切に分配できる。これにより本システムは更に有効に運用されうる。
第2の実施の形態に係る冷水循環システムは、負荷設備の前段に加圧ポンプ40を設置することができるので、冷水二次ポンプ5から離れた位置等に設置された負荷設備であっても、当該負荷設備に要求される圧力の送り送水を当該負荷設備に適切に供給することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
1 冷水一次ポンプ
3 冷凍機
5 冷水二次ポンプ
6 送りヘッダー
7 還り管
7a 戻し弁
9 戻りヘッダー
11 流量計
16 制御二方弁
17A、17B 冷却対象物
18 送りの温度検出器
19 戻りの温度検出器
23A、23B 温度検出器
24A、24B 制御信号発信器
31 クーリングタワー
32 冷却水ポンプ
40 加圧ポンプ
60 圧力計
81A、81B 負荷設備
131 ポンプ運転制御器

Claims (6)

  1. 制御弁により必要水量が連続的に調整される負荷設備と、
    前記負荷設備からの戻り冷水を冷却し、前記負荷設備への送り冷水にする冷凍機と、
    前記戻り冷水を前記冷凍機に供給する冷水一次ポンプと、
    前記送り冷水を前記負荷設備に供給する冷水二次ポンプと、
    前記冷水二次ポンプと前記負荷設備との間に前記負荷設備に送水される前記送り冷水の圧力を制御する圧力制御部を介して設けられ、前記負荷設備に送水される前記送り冷水を前記圧力制御部を通して前記冷水二次ポンプの吸込み部分に向けて還すことができる還り管と、
    前記圧力制御部を制御することにより、前記冷凍機から前記負荷設備への前記送り冷水の前記圧力を調整するポンプ運転制御器と
    を備え、
    前記ポンプ運転制御器は、前記送り冷水の温度と前記戻り冷水の温度との検出温度差と、前記負荷設備の定格設計温度差との差の絶対値が減少する方向へ、前記検出温度差に基づいて前記圧力制御部を制御することにより前記負荷設備への送り冷水の送水量を調整する冷水循環システム。
  2. 前記圧力制御部は、前記負荷設備への前記送り冷水の送水量を制御する戻し弁であって、
    前記ポンプ運転制御器は、前記戻し弁の開度を制御する請求項1に記載の冷水循環システム。
  3. 前記ポンプ運転制御器は、前記検出温度差と前記定格設計温度差との差の絶対値が予め設定された許容値を外れた時間が、予め設定した一定の時間を連続して、又は、予め設定した時間内に累積して過ぎた場合に、前記負荷設備への前記送り冷水の前記圧力を調整する請求項2に記載の冷水循環システム。
  4. 前記負荷設備の前段に、前記負荷設備に供給される前記送り冷水の圧力を変化させる圧力可変部
    を更に備える請求項3に記載の冷水循環システム。
  5. 前記圧力可変部は、前記冷水二次ポンプより小型の加圧ポンプである請求項4に記載の冷水循環システム。
  6. 複数の前記負荷設備を更に備え、
    前記送り冷水は、複数の前記負荷設備のそれぞれに複数の送り管を通じて送水され、
    複数の前記負荷設備のそれぞれは、複数の戻り管を通じて前記戻り冷水を前記冷凍機に送水し、
    前記送り冷水温度は、前記複数の送り管の第1の集合部分において予め設定される温度であり、
    前記戻り冷水温度は、前記複数の戻り管の第2の集合部分において計測される請求項1〜5のいずれか1項に記載の冷水循環システム。
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