JP2011185505A - フレキシブルダクト - Google Patents

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Abstract

【課題】取扱い性に一層優れ、しかも、内管におけるピンホールの発生、破損がなく、クリーンルームの空調設備でも安全に使用できるフレキシブルダクトを提供する。
【解決手段】フレキシブルダクトは、可撓性および伸縮性を備えた内管1、断熱材としてのグラスウール2、外装シート3を備えている。内管1は、一定ピッチで巻回された螺旋状の鋼線4又は一定ピッチで配列された環状の鋼線と、内管1の周壁を構成する筒状のフィルム部分5とから成り、内管1の少なくとも内周部は、重合体(A):m−及び/又はp−キシリレンジアミンと炭素数6〜12のα,ω−脂肪族ジカルボン酸とから成るポリアミド構成単位を分子鎖中に70モル%以上含有する芳香族ポリアミド、および、重合体(B):脂肪族ポリアミドから成る二軸延伸ポリアミドフィルムで構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、フレキシブルダクトに関するものであり、詳しくは、クリーンルーム等の空調に使用されるフレキシブルダクトに関するものである。
空調設備においては、剛体構造の金属管を繋ぎ合わせる従前の金属製ダクトに代えて、鋼線およびシート等で管構造が構成された可撓性の所謂フレキシブルダクトが多く使用されている。フレキシブルダクトは、極めて軽量で且つ可撓性があり、施工場所への搬入、現場での加工、天井裏などへの敷設が容易なため、施工効率を高め、施工費を大幅に低減することが出来る。
従来のフレキシブルダクトとしては、コイル(螺旋状に巻回した鋼線)を帯状網目布で被覆して骨組みとしての内管を構成し、当該内管の外周を吸音材(グラスウール)及び被覆材(外装シート)で更に被覆して成る「消音ダクト」が知られている。斯かるダクトにおいては、設備で発生する騒音、隣室の騒音を帯状網目布と吸音材の積層構造で吸収するようになされている(特許文献1)。
また、製造効率を改善し、水蒸気の透過を防止してダクト内外面での結露防止を図るため、内管の被覆材料として非透水性のフィルム等を使用し、グラスウールに代えて発泡ポリウレタン成形体を使用した「圧縮性ダクト」も提案されている。斯かるダクトは、アルミニウム蒸着ポリエステルフィルムを螺旋状に巻回し且つフィルムの幅方向の重なり部分に螺旋状の鋼線を埋め込んで内管を構成し、当該内管の外周を発泡ポリウレタンの成形体およびアルミニウム蒸着ポリエステルフィルム等の気密性の被覆材(外装シート)で被覆して構成されている(特許文献2)。
実開昭48−47145号公報(実願昭46−91031のマイクロフィルム) 特開平11−63638号公報
フレキシブルダクトは、食品や医薬品の製造、印刷などの分野において、クリーンルームの空調設備への適用が検討されている。しかしながら、ポリエステルフィルムによって内管を構成した上記のようなフレキシブルダクトは、設置直後は気密性に優れ、発塵などの問題はないが、長期間稼働させた場合、空気中の水分によってポリエステルフィルムの加水分解が徐々に進行するため、内管のフィルムにピンホールが発生し、汚染された空気が内管の内部へ進入する。また、管内の空気流によりダクト自体が常時振動した状態にあるため、上記のピンホールを起点にポリエステルフィルムの破損(破裂現象)を惹起し、その結果、断熱材として発泡ポリウレタンを使用しているにせよ、塵埃やパーティクルが内管の空気に混入する。更に、断熱材として発泡ポリウレタンを使用した場合には、ダクトの長さ方向に沿った伸縮性が殆どなく、搬入、施工の際の取扱いの自由度が大幅に低下する。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、取扱い性に一層優れ、しかも、内管におけるピンホールの発生、破損がなく、クリーンルームの空調設備でも安全に使用できるフレキシブルダクトを提供することにある。
本発明においては、可撓性、長さ方向に対する伸縮性を十分に発揮させるため、空気が流れる内管は、骨組みとしての螺旋状または環状の鋼線を筒状のフィルム部分に埋設して構成し、かつ、内管を被覆する断熱材として、敢えてグラスウールを使用した。そして、内管の少なくとも内周部を特定の二軸延伸ポリアミドフィルムで構成することにより、水分によるピンホールの発生および振動による破損を防止するようにした。
すなわち、本発明の要旨は、空調設備に使用されるフレキシブルダクトであって、可撓性および伸縮性を備えた内管と、当該内管を被覆する断熱材としてのグラスウールと、当該グラスウール外周側を被覆する外装シートとを備え、前記内管は、一定ピッチで巻回された螺旋状の鋼線または一定ピッチで配列された環状の鋼線と、当該鋼線を埋設状態に保持し且つ内管の周壁を構成する筒状のフィルム部分とから成り、かつ、前記内管の少なくとも内周部は、m−及び/又はp−キシリレンジアミンと炭素数6〜12のα、ω−脂肪族ジカルボン酸とから成るポリアミド構成単位を分子鎖中に70モル%以上含有する芳香族ポリアミドと脂肪族ポリアミドから成る二軸延伸ポリアミドフィルムで構成されていることを特徴とするフレキシブルダクトに存する。
本発明のフレキシブルダクトによれば、可撓性および伸縮性のある内管をグラスウールで被覆した構造を備えており、長さ方向にも伸縮させることが出来るため、搬入、施工の際の取扱い性に極めて優れている。しかも、内管の内周部が、水分の影響を受けることがなく且つ一層高い強度を備えた特定の二軸延伸ポリアミドフィルムで構成されているため、長期間に渡り、ピンホールの発生がなく、振動による破損もなく、クリーンルームの空調設備にも安全に使用できる。
本発明に係るフレキシブルダクトの構造の一例を一部破断して示した側面図である。 本発明に係るフレキシブルダクトの内管の構造を示す図であり、図1のF部分の縦断面図である。 本発明に係るフレキシブルダクトの内管の製造工程を示すフロー図である。
本発明に係るフレキシブルダクト(以下、単に「ダクト」と略記する。)の一実施形態を図面に基づいて説明する。本発明のダクトは、空調設備(換気のみの設備を含む)に使用されるダクトであり、断熱を必要とされる給排気用ダクトとして何れの建屋でも使用できる。特に、食品や医薬品の製造、印刷などを行うクリーンルームの空調設備に好適であり、第1種換気や第2種換気を行う場合は、少なくとも給気用ダクトとして使用され、循環空調を行う場合は、給気用および排気用ダクトとして使用される。
本発明のダクトは、図1に示すように、可撓性および伸縮性を備えた内管1と、当該内管を被覆する断熱材としてのグラスウール2と、当該グラスウール外周側を被覆する外装シート3とを備えている。そして、内管1は、一定ピッチで巻回された螺旋状の鋼線4または一定ピッチで配列された環状の鋼線(図示省略)と、当該鋼線を埋設状態に保持し且つ内管1の周壁を構成する筒状のフィルム部分5とから構成される。図1は、螺旋状に巻回された鋼線4を使用した例を示している。すなわち、内管1は、筒状のフィルム部分5で鋼線4が被覆された構造を備えている。
内管1は、鋼線4によって骨組みが構成され、フィルム部分5によって周壁が構成されることにより、可撓性および伸縮性を発揮するようになされている。内管1の内径(鋼線4の曲げ直径)は、通常のダクト規格に準じて100〜450mm程度の範囲で設計される。内管1の長さ(ダクトの長さ)は、0.5〜10m程度とされ、施工時の便宜を考慮して複数種の規格長さに設計される。
内管1の骨組みとなる鋼線4としては、ステンレス、銅合金、鉄などから成る針金状の各種の金属線を使用できるが、線径に対する剛性、弾性変形の範囲、質量、コスト等を考慮し、通常は鋼線、好ましくは亜鉛メッキされた鋼線が使用される。通常、鋼線4の線径(直径)は、1.0〜1.3mm程度とされる。図2に示すように、鋼線4の巻回ピッチL(環状の鋼線を使用する場合は配列ピッチ)は、取扱い時の外圧や送風力に対する強度、伸縮性、重量を考慮し、通常は25〜35mm程度に設定される。なお、鋼線4の巻回は、後述するように、フィルム5の巻回加工と同時に行われる。
本発明においては、水分による劣化や振動による強度低下を長期に渡って防止し、また、汚染された空気や水分の内管1内への透過を防止するため、図1及び図2に示すように、内管1の少なくとも内周部、すなわち、フィルム部分5の内周面側が特定のガスバリア性フィルムで構成されていることが重要である。すなわち、内管1の内周部は、重合体(A):m−及び/又はp−キシリレンジアミンと炭素数6〜12のα,ω−脂肪族ジカルボン酸とから成るポリアミド構成単位を分子鎖中に70モル%以上含有する芳香族ポリアミド、および、重合体(B):脂肪族ポリアミドから成るガスバリア性の二軸延伸ポリアミドフィルムで構成される。
上記の二軸延伸ポリアミドフィルムは、重合体(A)と重合体(B)から成る単層フィルム、芳香族ポリアミド重合体(A)から成るフィルムと重合体(B)から成る脂肪族ポリアミドフィルムの積層フィルム、または、重合体(A)と重合体(B)の混合物を含む積層フィルムでもよく、特に、重合体(A)から成るフィルムと重合体(B)から成るフィルムの積層フィルムが酸素バリア性能に優れている点で好ましい。本発明の二軸延伸ポリアミドフィルムには、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、安定剤、染料、顔料、無機質微粒子等の他の各種添加剤を添加することができる。また、ナイロンエラストマーなどのエラストマー、ポリオレフィンなどを添加してもよい。
本発明において、二軸延伸ポリアミドフィルム中の重合体(A)の含有量は、当該フィルムが単層フィルム、積層フィルムの何れの場合にも15重量%以上であるのが好ましい。重合体(A)の含有量が15重量%以上の場合は、二軸延伸ポリアミドフィルムにおいて、高温度多湿下の保存テスト後の引張強さの保持率が高くなり、耐加水分解性が高くなる。重合体(A)の含有量は15〜80重量%であるのがより好ましい。含有量が80%を超えた場合には、衝撃強度が弱くなる恐れがあり、また、フィルムとして脆くなる恐れがある。
二軸延伸ポリアミドフィルム中の重合体(A)と重合体(B)の含有量比は、当該フィルムが単層フィルム、積層フィルムの何れの場合にも、重合体(A):重合体(B)=15:85〜80:20であるのが好ましい。また、二軸延伸ポリアミドフィルムが積層フィルムの場合は、重合体(A)を含有する層を中間層に用いた層構成、すなわち、重合体(B)/重合体(A)/重合体(B)の層構成が好ましいが、重合体(B)/重合体(A)/重合体(B)の層構成でも、重合体(A)/重合体(B)の層構成でもよい。更に、重合体(A)を含有する層には重合体(B)を混合し、重合体(B)を含有する層には重合体(A)を混合することができる。なお、重合体(A)を含まず、重合体(B)から成るフィルムは、後述する表1の比較例2として記載の通り、ゲルボフレックス試験でのピンホール発生数が少なく、衝撃強度が強い点でポリエステルフィルムに比べて好ましいが、高温度多湿下の保存テスト後の引張強さの保持率が低い点において本発明には適していない。
本発明において、二軸延伸ポリアミドフィルムの厚さは、ガスバリア性能や屈曲性能を考慮し、通常は10〜40μmとされる。斯かる二軸延伸ポリアミドフィルムは、引張り強度、破断強度などを向上させる観点から、更に、アルミニウム箔や、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン等の他の補強用フィルムが積層されたものでもよい。また、当該二軸延伸ポリアミドフィルムには金属酸化物が蒸着されていてもよい。上記の二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法としては、Tダイ押出し成形によりキャストフィルムを成形後、当該キャストフィルムを逐次二軸延伸法にて延伸する方法が挙げられる。また、このような二軸延伸ポリアミドフィルムとしては、三菱樹脂(株)製の商品名「スーパーニール(登録商標) SPR−XT15」として市販のフィルムが使用できる。
鋼線4を被覆するフィルム部分5のフィルムとしては、鋼線4の内周側と外周側で異なるものを使用することも出来るが、鋼線4を埋設し且つ外側と内側を接着して一体化する観点からは、同種類のもの、好ましくは同一のフィルム、すなわち、上記の二軸延伸ポリアミドフィルムが使用される。
具体的には、内管1のフィルム部分5は、上記の二軸延伸ポリアミドフィルムを貼り合わせ且つこれらの間に鋼線4を埋設して構成される。換言すれば、少なくとも2枚の二軸延伸ポリアミドフィルムの間に鋼線4を挟み込んで構成される。しかも、本発明の好ましい態様においては、内管1の強度を一層高めるため、内管1の内周部は、二軸延伸ポリアミドフィルムが2〜3層に積層されている。
また、上記の筒状のフィルム部分5は、製造効率を高める観点から、二軸延伸ポリアミドフィルムから成る2枚のテープを螺旋状に巻回して構成される。内管1の具体的な構造が図2に例示されており、内管1において、フィルム部分5は、上記の二軸延伸ポリアミドフィルムからそれぞれ形成された周側テープ5a及び外周側テープ5bを各螺旋状に巻回し且つこれらを相互に接着して構成され、そして、上記の鋼線4は、内周側テープ5a及び外周側テープ5bの間に埋設されている。
更に、上記のように内管1の内周部を2〜3層のフィルムで構成する場合、例えば、上記の内周側テープ5a及び外周側テープ5bの幅Wは、隣接する周回に跨がって鋼線4を被覆して気密性を高めるため、鋼線4の巻回ピッチLとの関係から、通常は50〜100mm程度に設定される。そして、内周側テープ5a及び外周側テープ5bの幅を(W)、鋼線4の巻回ピッチを(L)、内周側テープ5aの巻回ピッチを(Pa)、外周側テープ5bの巻回ピッチを(Pb)としたとき、以下の関係を満足するように内管1が構成される。
Figure 2011185505
巻回ピッチPa、Pbを上記のように規定することにより、図2に示すように、隣接する鋼線4の隣接する周回に跨がって内周側テープ5a、外周側テープ5bの幅部分を配置し且つテープの重なり合う繋ぎ部分で鋼線4を覆うことが出来、そして、鋼線4の螺旋の外周側に1層のフィルム層を形成し、螺旋の内周側にほぼ3層のフィルム層を形成できる。なお、内周側テープ5aと外周側テープ5bの貼り合わせには、後述するように接着剤が使用される。
また、図1に示すように、内管1の外周側には、断熱材としてのグラスウール2が配置される。グラスウール2としては、通常は15〜30kg/m程度のものが使用され、必要とされる断熱性能、保形性、柔軟性の観点から、好ましくは24kg/mの規格のものが使用される。グラスウール2の厚さは、20〜50mm程度とされるが、一般的には25mmとされる。グラスウール2は、内管1の外周に巻き付け得る幅で且つ内管1の常態長さの帯状に予め形成され、内管1の外周部に巻回される。なお、グラスウール2は、上記の帯状の状態において、気密性を有するフィルムやシートで予め被覆されていてもよい。グラスウール2をフィルム等で被覆した場合には、予期しない事故などによる内管1の破損の際にガラス線維の飛散を防止することが出来る。
グラスウール2の外周側を被覆する外装シート3としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等、施工性、耐久性を備えた樹脂シートであれば、適宜のものを使用できるが、例えば、輻射熱をより遮断する観点から、アルミニウムを蒸着またはアルミニウム箔を積層したポリエチレンテレフタレートから成るシートが使用される。なお、外装シート3は、ダクトの外径に相当する直径の円筒状に予め形成される。
また、図1に示すように、ダクトの両端部において、グラスウール2は、外装シート3の端部を絞り且つ内管1の内部に折り返すことによりある程度薄く圧縮され、更に、外装シート3は、その折返し部分に適宜の間隔で外周側から打ち込まれた複数本のステープラー32によって内管1の端部に固定される。そして、ステープラー32で固定された外装シート3の端部は、粘着テープ等の補強テープ31を巻き付けて仕上げられる。
本発明のダクトは、前述のように、内管1にグラスウール2及び外装シート3を巻回して製造される。内管1を製造するには、図3に示すように、先ず、一定の幅Wのテープがそれぞれ巻かれたフィルムロール51(内周側テープ5aを構成するロール)及びフィルムロール52(外周側テープ5bを構成するロール)を準備し、これらから内周側テープ5a,外周側テープ5bを同時に繰り出しながら各片面に接着剤を塗布する。
接着剤の塗布においては、接着剤を収容する接着剤槽の上部に塗布ローラーが回転自在に配置され且つ塗布ローラーの一部が接着剤に常時浸漬された接着剤塗布装置61を使用する。そして、内周側テープ5a及び外周側テープ5bを並列状態で塗布ローラーに接触させることにより、塗布ローラーを介して内周側テープ5a及び外周側テープ5bの各片面に接着剤槽の接着剤を転付する。
次いで、接着剤が塗布された内周側テープ5a及び外周側テープ5bを加熱装置62に送り込み、接着剤を十分に加熱溶融する。加熱装置62においては、テンションローラーにより内周側テープ5a及び外周側テープ5bを並列状態で走行させながら、電熱ヒーター等の加熱手段を使用し、接着剤溶融温度に塗布面を加熱する。
更に、加熱された内周側テープ5a及び外周側テープ5bのうちの一方、例えば内周側テープ5aを反転装置63に送り込み、テープの表裏を反転させる。反転装置63においては、供給、引出し用の各テンションローラーの間に反転ローラーがテープ供給方向に対して45°傾斜した状態で配置されており、内周側テープ5aを走行方向に対して直行する方向へ反転ローラーで折り返すことにより、内周側テープ5aの表裏を反転させる。そして、斯かる反転操作により、内周側テープ5aの接着剤塗布面と外周側テープ5bの接着剤塗布面とを相対向する側に向けることが出来る。
次いで、一定速度で回転し且つ軸方向へ一定速度で移動するマンドレル82に内周側テープ5a及び外周側テープ5bを巻き取る。その際、マンドレル82に対して、内周側テープ5aを先行させて巻き付け、その表面に鋼線ロール70から繰り出した鋼線4を巻き付け、その後方から外周側テープ5bを巻き付けることにより、内周側テープ5aと外周側テープ5bとを完全に接着し且つ内周側テープ5aと外周側テープ5bの間に鋼線4を埋設する。なお、内周側テープ5aの巻回ピッチPaは、マンドレル82の回転速度と軸方向への送り速度の制御により設定でき、鋼線4のピッチLは、当該鋼線の送り方向においてマンドレル82よりも上流側に配置されたテンションローラー(図示省略)の送込み角度の制御により設定でき、そして、外周側テープ5bの巻回ピッチPbは、テンションローラー81の送込み角度の制御により設定できる。
続いて、上記のようにして得られた内管1に対して、グラスウール2及び外装シート3を巻き付ける。グラスウール2としては、内管1の外周長に相当する幅で且つ所定の規格長さ(内管1の基準長さよりも所定寸法だけ短い長さ)の帯状体に成形されたマット状のものを使用する。また、外装シート3は、ダクトの外径に準じた直径の円筒状に形成されたものを使用する。
図示を省略するが、グラスウール2と外装シート3の巻付け操作は、ダクトの外径に略相当する直径の案内管を準備し、当該案内管の外周部に円筒状の外装シート3を手繰り寄せた状態に被せる。次いで、グラスウール2の長手方向を内管1の長さ方向に沿わせるようにして内管1にグラスウール2を被せ、グラスウール2と共に内管1を案内管の一端から挿通する。そして、案内管の他端から引き出す際に外装シート3を一緒に繰り出していく。上記の操作により、内管1の外周にグラスウール2を巻回し、更にその外側を外装シート3で被覆することが出来る。
上記のように外装シート3を被せた場合、グラスウール2の長さは、内管1の長さよりも短く設計されており、内管1の両端部は、外装シート3だけが被った状態となる。そこで、外装シート3の端部を内管1の内側に幾分折返すと共に、外装シート3の内管1端部に相当する部分を絞り、ステープラー32で絞り部分を外周側から固定する。そして、絞り部分に補強テープ31を巻き付けて端部を補強処理する。これにより、内管1にグラスウール2及び外装シート3を巻回したダクトを得ることが出来る。
上記のように、本発明のダクトは、可撓性および伸縮性のある内管1をグラスウール2及び外装シート3で被覆した構造を備えており、可撓性を十分に発揮でき、また、長さ方向にも伸縮させることが出来るため、搬入、施工の際の取扱い性に極めて優れている。しかも、内管1の内周部が、水分の影響を受けることがなく且つ一層高い強度を備えた特定のガスバリア性の二軸延伸ポリアミドフィルムで構成されているため、長期間に渡り、ピンホールの発生がなく、振動による破損もなく、クリーンルームの空調設備にも安全に使用することが出来る。
実施例1:
本発明のダクトの内管1のフィルム部分5に使用される二軸延伸ポリアミドフィルムについて性能試験を行った。試料フィルムは、厚さ15μmのガスバリア性二軸延伸ポリアミドフィルム(三菱樹脂社製;商品名「スーパーニール(登録商標) SPR−XT15」)であった。性能試験においては、屈曲操作によるピンホール発生数、衝撃強度、引張強さ、および、引張伸び率を各測定し、また、所定時間経過後の引張強さからその保持率を測定した。その結果、本発明に使用されるフィルム部分5のフィルムについては、表1に示すような結果が得られた。なお、上記の各試験における測定法および条件は以下の通りである。
ピンホール発生数の測定:
テスター産業株式会社製の疲労・クリープ試験装置(商品名:ゲルボフレックステスターBF−1005)を使用し、23℃・50%RHの条件下、ストローク80mm、屈曲速度40cpmで往復直動操作を500回および3000回繰り返し、ピンホールの発生数を測定した(ASTM F 392,MIL B 131に準拠)。
衝撃強度の測定:
株式会社東洋精機製作所製のフィルム等の衝撃強さ試験装置(商品名:フィルムインパクトテスタ)を使用し、23℃・50%RHの条件下、内管1の内周側のフィルムの一部を拡げた状態でベース台に保持し、半球状ハンマーによってフィルムに突き刺し衝撃を与え、破れた際の衝撃力を測定した。
引張強さ,引張伸び率の測定:
JIS K 7127、ASTM D882 95aに準拠し、23℃・50%RHの条件下、試料の一端を固定し、他端を定速で引張り、試料が切断した際の荷重を測定した。また、切断した時点の伸びを引張伸び率(引張伸度)(%)として求めた。
引張強さの保持率の測定:
85℃・85%RHの条件で試料を保存し、500時間経過後、および、1000時間経過後に前述と同様の引張強さの測定を行った。そして、保存試験前の引張強度を基準とした場合の引張強さを保持率(%)として表した。
比較例1,比較例2:
厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムについて、実施例1と同様の性能試験を行った(比較例1)。また、前述の重合体(A)を含まず且つ重合体(B)から成る厚さ15μmの二軸延伸ポリアミドフィルムについて、実施例1と同様の性能試験を行った(比較例2)。その結果、表1に示すような結果が得られた。
Figure 2011185505
1 :内管
2 :グラスウール(断熱材)
3 :外装シート
31:補強テープ
32:ステープラー
4 :鋼線
5 :フィルム部分
5a:内周側テープ(フィルム)
5b:外周側テープ(フィルム)
51:フィルムロール
52:フィルムロール
61:接着剤塗布装置
62:加熱装置
63:反転装置
70:鋼線ロール
81:テンションローラー
82:マンドレル
L :鋼線の巻回ピッチ
Pa:内周側テープの巻回ピッチ
Pb:外周側テープの巻回ピッチ
W :内周側テープ及び外周側テープの幅

Claims (4)

  1. 空調設備に使用されるフレキシブルダクトであって、可撓性および伸縮性を備えた内管と、当該内管を被覆する断熱材としてのグラスウールと、当該グラスウール外周側を被覆する外装シートとを備え、前記内管は、一定ピッチで巻回された螺旋状の鋼線または一定ピッチで配列された環状の鋼線と、当該鋼線を埋設状態に保持し且つ内管の周壁を構成する筒状のフィルム部分とから成り、かつ、前記内管の少なくとも内周部は、m−及び/又はp−キシリレンジアミンと炭素数6〜12のα、ω−脂肪族ジカルボン酸とから成るポリアミド構成単位を分子鎖中に70モル%以上含有する芳香族ポリアミドと脂肪族ポリアミドから成る二軸延伸ポリアミドフィルムで構成されていることを特徴とするフレキシブルダクト。
  2. 内管のフィルム部分は、二軸延伸ポリアミドフィルムを貼り合わせ且つこれらの間に鋼線を埋設して構成され、前記内管の内周部は、前記二軸延伸ポリアミドフィルムが2〜3層に積層されている請求項1に記載のフレキシブルダクト。
  3. 内管のフィルム部分は、二軸延伸ポリアミドフィルムからそれぞれ形成された内周側テープ及び外周側テープを各螺旋状に巻回し且つこれらを相互に接着して構成され、前記内管の鋼線は、前記内周側テープ及び前記外周側テープの間に埋設されている請求項1又は2に記載のフレキシブルダクト。
  4. 内周側テープ及び外周側テープの幅を(W)、鋼線の巻回ピッチを(L)、前記内周側テープの巻回ピッチを(Pa)、前記外周側テープの巻回ピッチを(Pb)としたとき、以下の関係を満足するように内管が構成されている請求項3に記載のフレキシブルダクト。
    Figure 2011185505
JP2010050245A 2010-03-08 2010-03-08 フレキシブルダクト Active JP5743309B2 (ja)

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