JP2011185336A - 回転力伝達機構およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】騒音の発生を抑えることのできる回転力伝達機構およびその製造方法を提供する。
【解決手段】回転力伝達機構のワンウェイクラッチは、インナーレース21の外周面とアウターレースの内周面との間隙にその周方向において間隔を置いて配設された複数のスプラグ29を有する。インナーレース21の外周面に、同インナーレース21の回転中心軸と平行に延びる凹部が形成される。この凹部の底面の上記インナーレース21の周囲方向における曲率半径Rinと比較して、スプラグ29の上記インナーレース21の外周面に接触する面の上記周囲方向における曲率半径Rspが大きく設定される。インナーレース21の外周面に沿って回転式工具を移動させるとの研削加工を通じて同外周面が形成される。曲率半径Rinと比較して曲率半径Rspが大きくなる工具の加工部の外径が算出されるとともに、その算出した外径の工具を用いて研削加工を実行する。
【選択図】図6

Description

本発明は、ワンウェイクラッチを介して二つの回転体間における回転力の伝達を行う回転力伝達機構およびその製造方法に関するものである。
従来、回転力伝達機構としては、特許文献1に記載されるように、内燃機関の出力軸(機関出力軸)と始動用モータの出力軸(モータ出力軸)との間に配設されるものが知られている。この回転力伝達機構はワンウェイクラッチを備えている。このワンウェイクラッチにより、内燃機関の始動時におけるモータ出力軸から機関出力軸への回転力の伝達が許容される一方、同内燃機関の始動完了後における機関出力軸からモータ出力軸への回転力の伝達が禁止されるようになっている。
上記ワンウェイクラッチは、図9に示すように、内輪部分を構成するインナーレース101と、外輪部分を構成するアウターレース102と、それらインナーレース101およびアウターレース102の間隙にその周方向に間隔を置いて配設された多数の係合部材(スプラグ103)とを備えている。また、インナーレース101とアウターレース102との間隙にはインナーゲージ104およびアウターゲージ105がそれぞれ設けられている。これらインナーゲージ104およびアウターゲージ105により、各スプラグ103の相対移動が規制された状態でそれらスプラグ103が間隔を置いて配置されている。さらに、インナーゲージ104およびアウターゲージ105の間にはスプリング106が設けられている。このスプリング106は、各スプラグ103をインナーレース101の外周面とアウターレース102の内周面とにそれぞれ接触させる方向に回転させるべく、それらスプラグ103(詳しくはインナーゲージ104およびアウターゲージ105)を付勢している。そして、インナーレース101およびアウターレース102のうちの一方がモータ出力軸に連結されるとともに他方が機関出力軸に連結されている。こうしたワンウェイクラッチ100を備えた回転力伝達機構は以下のように作動する。
先ず、内燃機関の始動に際して始動用モータの駆動が開始されると、機関出力軸の回転が停止した状態でモータ出力軸が回転するようになるために、インナーレース101とアウターレース102との間に回転速度差が生じるようになる。この回転速度差により各スプラグ103が起き上がるように回転するために、各スプラグ103がインナーレース101とアウターレースとの間に噛み込まれた状態になる。これによりインナーレース101とアウターレース102とが一体に回転する状態になるために、このワンウェイクラッチ100を介して始動用モータの回転力が内燃機関の出力軸に伝達されるようになる。内燃機関の始動時には、このようにしてワンウェイクラッチ100が係合状態になることにより、始動用モータの回転力が補助トルクとして機関出力軸に伝達されるようになる。
一方、その後において内燃機関が完爆状態、すなわち始動用モータの力を借りることなく自立運転可能な状態になると、インナーレース101の回転速度とアウターレース102の回転速度との大小関係が逆転するようになる。これにより各スプラグ103が倒れるように回転するようになるために、インナーレース101とアウターレース102との間に各スプラグ103が噛み込まれた状態が解消されてインナーレース101およびアウターレース102が相対回転する状態になる。内燃機関の始動完了後においては、このようにしてワンウェイクラッチ100が解除状態になるために、機関出力軸からモータ出力軸に回転力が伝達されなくなる。
特開2008−2389号公報
ところで、上述した回転力伝達機構を製造する際にインナーレース101の外周面を形成するための手法として回転式の工具による研削加工が採用されることがある。こうした形成手法が採用される場合には、研削装置に研削用の工具を取り付ける際にその取り付け位置がずれてしまったりインナーレース101の加工時において研削工具が振動したりするなどして、加工時における研削工具の回転中心軸とインナーレース101の回転中心軸との距離が一定にならない場合がある。この場合にはインナーレース101の表面に同インナーレース101の回転中心軸と略平行に延びる凹部が形成されてしまう。
こうした凹部が形成されてしまうと、次のような不都合が発生するおそれがある。すなわち、内燃機関の始動完了後においてワンウェイクラッチが解除状態になると、インナーレース101の外周面とスプラグ103とが摺動するようになる。そして、このときインナーレース101の外周面に形成された凹部と各スプラグ103とが周期的に接触するようになるために、その接触に伴って各スプラグ103が振動してしまう。こうしたスプラグ103の不要な振動は騒音発生の一因となるために好ましくない。
なお、機関出力軸とモータ出力軸との間に配設される回転力伝達機構に限らず、内輪部材と外輪部材とそれらの間隙に周方向において間隔を置いて配設された複数の係合部材とを備えたワンウェイクラッチを有する回転力伝達機構であれば、上述した騒音の発生に関する実情は共通している。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、騒音の発生を抑えることのできる回転力伝達機構、および同回転力伝達機構の製造に用いて好適な製造方法を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、第1回転体と一体に回転する内輪部材および、第2回転体と一体に回転する外輪部材および、前記内輪部材の外周面と前記外輪部材の内周面との間隙にその周方向において間隔を置いて配設された複数の係合部材および、前記係合部材を前記内輪部材の外周面と前記外輪部材の内周面とにそれぞれ接触させるべく同係合部材を付勢する付勢部材を有するワンウェイクラッチを備えた回転力伝達機構において、前記内輪部材の外周面に、同内輪部材の回転中心軸と平行に延びるとともに該内輪部材の周囲方向における底面の断面形状が円弧形状をなす凹部が形成されてなり、前記凹部の底面の前記周囲方向における曲率半径と比較して、前記係合部材の前記内輪部材の外周面に接触する面の前記周囲方向における曲率半径が大きく設定されてなることをその要旨とする。
上記構成では、ワンウェイクラッチの内輪部材と係合部材とが相対回転する際に、同係合部材が、内輪部材の外周面に形成された凹部に進入する方向(進入方向)への回転と同凹部から脱出する方向(脱出方向)への回転とを交互に繰り返すことによって振動するようになる。ここで仮に、上記凹部の底面の曲率半径と比較して係合部材の接触部分の表面の曲率半径を小さく設定すると、それら内輪部材と係合部材との位置関係によっては、係合部材の接触部分の全体が上記凹部内に入り込んだ状態になってしまう。そのため、係合部材の進入方向への回転に際して、同係合部材が上記凹部の底面に接触する位置まで回転するようになる。これに対して上記構成では、上記凹部の底面の曲率半径と比較して係合部材の接触部分の表面の曲率半径が大きいために、係合部材の接触部分の全体が上記凹部内に入り込む状態になることが回避される。そのため、係合部材の進入方向への回転に際して、その回転が上記凹部の底面に接触する位置より手前で停止するようになる。
したがって上記構成によれば、ワンウェイクラッチの内輪部材と係合部材とが相対回転する際に、係合部材が進入方向への回転と脱出方向への回転を交互に繰り返すとはいえ、その回転幅を小さく抑えることができるようになる。そして、これにより係合部材の振動に伴う騒音の発生を抑えることができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の回転力伝達機構において、当該回転力伝達機構は、内燃機関の始動に際して始動用モータの回転力を同内燃機関の出力軸に伝達するものであり、前記第1回転体および前記第2回転体のうちの一方が前記内燃機関の出力軸であって他方が前記始動用モータの出力軸であることをその要旨とする。
上記構成によれば、内燃機関の運転時において発生する騒音の低減を図ることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の回転力伝達機構において、前記内燃機関は、動力源として車両に搭載されるものであることをその要旨とする。
車載内燃機関の運転に際して発生する振動は、車室内に伝達されてドライバビリティを低下させたり車両外部に放射されて同車両の商品性を低下させたりするなど、問題になりやすい。上記構成によれば、そうした車載内燃機関の運転に際して発生する振動を適切に抑えることができる。
請求項4に記載の発明は、第1回転体と一体に回転する内輪部材および、第2回転体と一体に回転する外輪部材および、前記内輪部材の外周面と前記外輪部材の内周面との間隙にその周方向において間隔を置いて配設された複数の係合部材および、前記係合部材を前記内輪部材の外周面と前記外輪部材の内周面とにそれぞれ接触させるべく同係合部材を付勢する付勢部材を有するワンウェイクラッチを備えた回転力伝達機構に適用されて、前記内輪部材の外周面に沿って回転式工具を移動させるとの研削加工を通じて同外周面を形成する回転力伝達機構の製造方法において、前記研削加工に伴い前記外周面に形成される凹部であり且つ前記内輪部材の回転中心軸と平行に延びる凹部の底面の該内輪部材の周囲方向における曲率半径と比較して、前記係合部材の前記内輪部材の外周面に接触する面の前記周囲方向における曲率半径が大きくなる前記工具の加工部の外径を算出し、前記算出した外径のものを前記工具として用いて前記研削加工を実行することをその要旨とする。
上記回転力伝達機構では、ワンウェイクラッチの内輪部材と係合部材とが相対回転する際に、同係合部材が、内輪部材の外周面に形成された凹部に進入する方向(進入方向)への回転と同凹部から脱出する方向(脱出方向)への回転とを交互に繰り返すことによって振動するようになる。ここで仮に、上記凹部の底面の曲率半径と比較して係合部材の接触部分の表面の曲率半径が小さくなると、それら内輪部材と係合部材との位置関係によっては、係合部材の接触部分の全体が上記凹部内に入り込んだ状態になってしまう。そのため、係合部材の進入方向への回転に際して、同係合部材が上記凹部の底面に接触する位置まで回転するようになる。回転式工具を用いた研削加工によって内輪部材の外周面が形成される場合には、同工具の加工部の外径によって、上記凹部の底面の曲率半径が定まる。
上記製造方法では、そうした回転式工具の加工部の外径を予め設定することにより、内輪部材の外周面に形成される凹部の底面の曲率半径と比較して係合部材の接触部分の表面の曲率半径を大きくすることができるため、係合部材の接触部分の全体が上記凹部内に入り込む状態になることが回避される。そのため、係合部材の進入方向への回転に際して、その回転が上記凹部の底面に接触する位置より手前で停止するようになる。したがって、ワンウェイクラッチの内輪部材と係合部材とが相対回転する際に同係合部材が進入方向への回転と脱出方向への回転を交互に繰り返すとはいえ、その回転幅を小さく抑えることができるために、係合部材の振動に伴う騒音の発生を抑えることができる。このように上記製造方法によれば、切削加工に用いる回転式工具の加工部の外径を設定することにより、係合部材の振動に伴う騒音の発生を抑えることのできる回転力伝達機構を製造することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の回転力伝達機構の製造方法において、当該回転力伝達機構は、内燃機関の始動に際して始動用モータの回転力を同内燃機関の出力軸に伝達するものであり、前記第1回転体が前記内燃機関の出力軸であって前記第2回転体が前記始動用モータの出力軸であり、前記内燃機関の出力軸と前記内輪部材とが別体に形成されてなることをその要旨とする。
上記製造方法によれば、内燃機関の出力軸と別体に形成された部材に対して加工を加えるといった手法を用いて内輪部材の外周面への研削加工を行うことができる。そのため、その研削加工を容易に行うことができる。
本発明を具体化した一実施の形態にかかる回転力伝達機構の断面構造を示す断面図。 図1におけるインナーレースの外周面とアウターレースの内周面との間隙にあたる部分を拡大して示す拡大断面図。 図2のA−A線に沿った断面構造を示す断面図。 [a]および[b]研削加工に用いる研削装置の概略構成を示す略図。 インナーレースの外周面の周方向における位置と同外周面の半径方向における深さとの関係を測定した結果の一例を示すグラフ。 スプラグとインナーレースとの位置関係を示す略図。 [a]および[b]スプラグの動作態様を説明するための概念図。 [a]および[b]比較例の回転力伝達機構におけるスプラグの動作態様を説明するための概念図。 従来の回転力伝達機構のワンウェイクラッチの断面構造を示す断面図。
以下、本発明にかかる回転力伝達機構を具体化した一実施の形態について説明する。
本実施の形態にかかる回転力伝達機構は動力源として車両に搭載される内燃機関と同内燃機関の始動に際してその出力軸に補助トルクを付与する始動用モータとの間に設けられるものである。
図1に、本実施の形態にかかる回転力伝達機構の断面構造を示す。なお同図1は、回転力伝達機構の内燃機関の出力軸(クランクシャフト12)の回転中心軸L1に沿った部分断面構造のうちの同回転中心軸L1の一方側(図1における上方側)の部分のみを示している。
図1に示すように、内燃機関11のクランクシャフト12は、その一方の端部が断面円形状に形成されるとともにシリンダブロック13から突出した状態になるように配設されている。このクランクシャフト12の端部は詳しくは、内燃機関11側(同図中における左側)に形成された大径部12aと、同大径部12aより外径の小さい形状で先端側(同図中における右側)に形成された小径部12bとにより構成されている。
クランクシャフト12の端部には、略円筒状をなすインナーレース21が取り付けられている。インナーレース21は、その内周面がクランクシャフト12の大径部12aの外周面に対向する位置に配設される大内径部21aと、内周面がクランクシャフト12の小径部12bの外周面に対向する位置に配設される小内径部21bとを備えている。クランクシャフト12とインナーレース21とは、クランクシャフト12の大径部12aにおける先端側の端面とインナーレース21の小内径部21bにおける内燃機関11側の端面とが当接した状態でボルト14によって締結固定されている。なおボルト14による締結固定により、インナーレース21に加えて、フライホイール15がクランクシャフト12に連結されている。本実施の形態では、クランクシャフト12が第1回転体として機能するとともに、インナーレース21が第1回転体と一体に回転する内輪部材として機能する。
インナーレース21の外周には、略円筒状をなすアウターレース22が設けられている。またアウターレース22の外周には、略円盤状をなすリングギア41が設けられている。上記アウターレース22は、アウターレース本体22aと同アウターレース本体22aの外周面全周にわたって外周側に突出する円環状の突出部22bとを備えている。上記リングギア41は、ボルト16による締結固定によって上記アウターレース22の突出部22bに連結されている。リングギア41のギア部42には、始動用モータの出力軸43に設けられたピニオンギア(図示略)が噛合されている。これにより始動用モータが発生する一方向の回転力がリングギア41に伝達されるようになっている。なお本実施の形態では、始動用モータの出力軸43が第2回転体として機能するとともに、アウターレース22が第2回転体と一体に回転する外輪部材として機能する。
インナーレース21の外周面とアウターレース22の内周面との間隙には、クランクシャフト12の回転中心軸L1に沿う方向において内燃機関11側から順に、ワンウェイクラッチ23、ボールベアリング24、および内側シール部材25がそれぞれ設けられている。上記ワンウェイクラッチ23により、始動用モータの発生する回転力のアウターレース22からインナーレース21への伝達が許容される一方、同回転力のインナーレース21からアウターレース22への伝達が禁止されるようになっている。また、上記ボールベアリング24によってインナーレース21とアウターレース22とが相対回転可能な状態になっている。さらに内側シール部材25により、回転力伝達機構を介して内燃機関11の内部から外部にオイルが漏出することが防止されるようになっている。
シリンダブロック13の回転力伝達機構側(図1における右側)の端面には、略円環状で突出するとともにその内周面が上記アウターレース本体22aの外周面と対向する形状の突設部13aが形成されている。この突設部13aの内周面とアウターレース本体22aの外周面との間には、略円環状の外側シール部材26が設けられている。この外側シール部材26により、回転力伝達機構とシリンダブロック13との間隙を介して内燃機関11の内部から外部にオイルが漏出することが防止されるようになっている。
以下、インナーレース21の外周面とアウターレース22の内周面との間隙の内部構造について詳しく説明する。
図2は、図1におけるインナーレース21の外周面とアウターレース22の内周面との間隙にあたる部分を拡大して示している。
同図2に示すように、インナーレース21の外径は、ワンウェイクラッチ23に対応する部分、ボールベアリング24に対応する部分、および内側シール部材25に対応する部分の順に階段状に小さくなっている。またアウターレース22の内径は、ワンウェイクラッチ23に対応する部分、ボールベアリング24に対応する部分、および内側シール部材25に対応する部分の順に階段状に大きくなっている。
ボールベアリング24はインナーレース21の外周面とアウターレース22の内周面との間に圧入されている。また、アウターレース22の内周面にはスナップリング24aが固定されている。このスナップリング24aにより、ボールベアリング24の上記クランクシャフト12の先端側への移動が規制されている。
内側シール部材25は、略円環形状に形成されるとともに断面略コの字形状に形成されたシール部材本体25aと、同シール部材本体25aの内周面全周にわたりその内周側に向けて突出する形状に形成されたシールリップ部25bとを備えている。この内側シール部材25は、そのシール部材本体25aの外周面にアウターレース22の内周面が密着した状態になるように同アウターレース22に固定されている。また内側シール部材25のシールリップ部25bがインナーレース21の外周面に摺動可能に当接している。この内側シール部材25の配設により、インナーレース21の外周面とアウターレース22の内周面との間隙を介した内燃機関11の内部から外部へのオイル漏出が上記ワンウェイクラッチ23やボールベアリング24より先端側の位置においてシールされる。
図3に、図2のA−A線に沿った断面構造を示す。
同図3に併せ示すように、本実施の形態におけるワンウェイクラッチ23も、先の図9に示した従来のワンウェイクラッチ100と同様に、インナーケージ27、アウターケージ28、複数のスプラグ29、およびスプリング30を備えている。
各スプラグ29は、インナーレース21の外周面およびアウターレース22の内周面の間隙にその周方向において間隔を置いてそれぞれ配設されている。
また、インナーレース21とアウターレース22との間隙にはインナーケージ27およびアウターケージ28がそれぞれ設けられている。インナーケージ27およびアウターケージ28は共に円環状に形成されている。インナーケージ27はアウターケージ28と比較して内径および外径が共に小さい形状に形成されている。インナーケージ27はアウターケージ28よりインナーレース21側に配設されている。
さらにインナーレース21とアウターレース22との間隙にはスプリング30が設けられている。このスプリング30により、各スプラグ29をインナーレース21の外周面とアウターレース22の内周面とにそれぞれ接触させる方向に回転させるべく、それらスプラグ29(詳しくはインナーケージ27およびアウターケージ28)が付勢されている。
なお本実施の形態では、インナーケージ27、アウターケージ28、およびスプリング30が付勢部材として機能するとともに、スプラグ29が係合部材として機能する。
ここで、インナーレース21(詳しくは、その大径部21b)の外周面は研削加工によって高精度に仕上げ加工される。
図4に、そうした研削加工に用いる研削装置50の概略構成を示す。なお図4において、[a]は研削装置50の側面構造を示し、[b]は同研削装置50の平面構造を示す。
図4に示すように、上記研削装置50は、インナーレース21が保持されるとともに研削加工に際して同インナーレース21を回転させるテーブル51と、回転式の研削工具52(砥石)が取り付けられるとともに同研削工具52をテーブル51に近づく方向あるいは離間する方向に移動可能なアーム部53とを備えている。また研削装置50は、インナーレース21の回転速度、研削工具52の回転速度および位置を制御するための電子制御ユニット54と、それら回転速度および位置を設定するための設定スイッチが設けられた入力盤55とを備えている。
この研削装置50では、研削加工に先立ち行われる入力盤55の操作による設定作業を通じて、インナーレース21の回転速度や、研削工具52の回転速度、並びに同研削工具52の移動態様が予め設定される。そして、そのようにして予め定められた任意の態様で、インナーレース21の研削加工が自動的に行われる。
具体的には、先ず研削工具52を一定速度で回転させた状態でテーブル51に近づく方向に移動させることにより、研削工具52によるインナーレース21の外周面の研削が開始される。そして、この状態のままで、テーブル51に保持されたインナーレース21を一定速度で回転させることにより、インナーレース21の外周面がその全周にわたって研削工具52によって研削される。この研削装置50では、理想的には、研削工具52の回転中心軸とインナーレース21の回転中心軸とが平行になる状態で研削加工が実行される。
本実施の形態にかかる回転力伝達機構では、クランクシャフト12(図1参照)とインナーレース21とが別体に形成されている。そのため、クランクシャフト12に研削加工を加えるとの手法を採用するのではなく、クランクシャフト12と別体に形成された部材に対して加工を加えるといった手法を用いてインナーレース21の外周面の研削加工を行うことができる。したがって、クランクシャフトとインナーレースとが一体に形成されたものと比較して、インナーレース21の外周面を形成するための研削加工を容易に行うことができる。
ところで、このようにしてインナーレース21を研削加工する場合には、研削工具52が振動したり研削装置50への研削工具52の取り付けに際してその取り付け位置がずれたりするなどして、加工時における研削工具52の回転中心軸とインナーレース21の回転中心軸との距離が一定にならない。そのためインナーレース21の外周面に、同インナーレース21の回転中心軸と略平行に延びるとともに該インナーレース21の周囲方向における底面の断面形状がほぼ円弧形状をなす凹部が複数形成されてしまう。
図5に、インナーレース21の外周面の周方向における位置と同外周面の半径方向における深さとの関係を測定した結果の一例を示す。
同図5に示すように、インナーレース21の外周面を研削工具52で研削加工する際には、同外周面に、半径方向における深さがほぼ同一の凹部が同インナーレース21の周囲方向においてほぼ等間隔で形成されるようになる。なお、インナーレース21の外周面には大小の凹部が混在しているものの、その中で飛び抜けて大きい凹部が上述のように半径方向における深さがほぼ同一の凹部であり且つ周囲方向における間隔がほぼ等しい凹部として形成される。本実施の形態では、こうした凹部が上記「インナーレース21の外周面に形成される凹部」として機能する。
本実施の形態にかかる回転力伝達機構では、内燃機関11の始動が完了してワンウェイクラッチ23が空転状態になると、インナーレース21の外周面と各スプラグ29とが摺動するようになる。このときインナーレース21の外周面にほぼ等間隔で形成された凹部とスプラグ29とが周期的に接触するために、その接触に伴って振動が発生して、これが騒音発生の一因となってしまう。
なお本実施の形態の回転力伝達機構は、車両に動力源として搭載された内燃機関11に適用される。こうした車両に搭載される内燃機関11の運転に際して発生する騒音は、車室内に伝達されてドライバビリティを低下させたり車両外部に放射されて同車両の商品性を低下させたりするなど問題になりやすい。そのため、回転力伝達機構が発生する騒音の低減に対する要求も大きいと云える。
ちなみに、研削加工の後にインナーレース21の外周面を研磨して上記凹部を小さくすることにより、そうした騒音の発生を抑えることはできる。しかしながら、そうした研磨作業を行うと、インナーレース21の製造にかかる工数や時間の増大を招くこととなるために好ましくない。
図6に、インナーレース21とスプラグ29との位置関係を示す。
同6に示すように、本実施の形態では、インナーレース21の外周面に形成される凹部と各スプラグ29との接触に伴う振動の発生を抑えるために、各スプラグ29の上記インナーレース21の外周面に接触する面(具体的には、同図中に矢印Bで示す部分周辺の外面)についての同インナーレース21の周囲方向における曲率半径Rspと同周囲方向における上記凹部の底面の曲率半径Rin(同図中にCで示す部分の拡大図参照)との関係が設定されている。詳しくは、上記凹部の底面の曲率半径Rinと比較して、各スプラグ29の接触面の曲率半径Rspが大きく設定されている。なお、この設定において考慮する曲率半径Rinとしては上記凹部の底面の曲率半径がとり得る値の中で最も大きい値が採用されるとともに、同設定において考慮する曲率半径Rspとしてはスプラグ29の接触面において曲率半径が最も小さい部分の曲率半径が採用される。
ここで本実施の形態では、回転式の研削工具52を用いた切削加工によってインナーレース21の外周面が形成される。こうした形成手法が採用される場合には、研削工具52の加工部の外径によって上記凹部の底面の曲率半径Rinが定まる。具体的には、上記凹部の底面の曲率半径Rinは、研削工具52の加工部の半径と等しくなる、あるいは同半径よりも若干大きくなる。そのため、そうした研削工具52の加工部の外径を上記スプラグ29の接触面の曲率半径Rspを考慮しつつ設定することにより、同研削工具52を用いた研削加工を通じて、上記凹部の底面の曲率半径Rinと比較して各スプラグ29の接触面の曲率半径Rspを大きくするとの構成を実現することができる。
この点をふまえて本実施の形態では、研削加工に用いる工具の選定に際して、上記構成が確実に実現されるようになる工具の加工部の外径が求められる。この工具の加工部の外径は実際には、実験やシミュレーションの結果をもとに求められる。そして、そのようにして求めた外径のものが上記研削工具52として選定されるとともに、同研削工具52が取り付けられた研削装置50によってインナーレース21の研削加工が実行される。本実施の形態では、このようにして研削工具52の加工部の外径を予め設定することにより、上記凹部の底面の曲率半径Rinと比較してスプラグ29の接触面の曲率半径Rspを大きくすることができる。
以下、そのように各曲率半径Rsp,Rinを設定することの作用について、図7および図8を参照して説明する。
なお図7および図8は、インナーレースの外周面とスプラグとが摺動する場合における同スプラグの動作態様を説明するための概念図を示している。図7は本実施の形態の回転力伝達機構におけるスプラグ29の動作態様を示している。同図7においては、その理解を容易にするために、インナーレース21の外周面に形成される凹部の深さを実際のものより誇張して示している。また図8は上記凹部の底面の曲率半径Rspと比較して各スプラグの接触面の曲率半径Rinが小さい比較例の回転力伝達機構におけるスプラグの動作態様を示している。
図7に示すように、インナーレース21とスプラグ29との相対回転に際して、スプラグ29の一部が上記凹部に進入した状態(同図[a]に示す状態)から同凹部から脱出した状態(同図[b]に示す状態)に移行するときには、スプラグ29が上記凹部から脱出する方向(同図中に矢印Dで示す方向[脱出方向])に若干回転するようになる。一方、スプラグ29が上記凹部から脱出した状態から同スプラグ29の一部が凹部に進入した状態に移行するときには、スプラグ29が上記凹部に進入する方向(同図中に矢印Eで示す方向[進入方向])に若干回転するようになる。このように、本実施の形態の回転力伝達機構では、インナーレース21とスプラグ29とが相対回転する際に、同スプラグ29が進入方向への回転と脱出方向への回転とを交互に繰り返すことによって振動するようになる。
ただし、本実施の形態の回転力伝達機構では、上記凹部の底面の曲率半径Rinと比較してスプラグ29の曲率半径Rspが大きく設定されている。そのため、スプラグ29の一部が凹部に進入した状態(同図[a]に示す状態)になったときに、同スプラグ29の接触面が各凹部の間にあたる部分(インナーレース21の外周面が相対的に突出している部分)のうちの二つによって支持された状態になる。すなわち、スプラグ29の接触部分の全体が上記凹部内に入り込む状態になることがなく、同スプラグ29の進入方向への回転に際してその回転が上記凹部の底面に接触する位置より手前で停止するようになる。
これに対して、図8に示す比較例のものでは、インナーレース61の外周面の凹部の底面の曲率半径Rinと比較してスプラグ69の接触部分の表面の曲率半径Rspが小さい。そのため、インナーレース61とスプラグ69との位置関係によっては、同スプラグ69の一部(詳しくは、インナーレース61に接触する部分の全体)が上記凹部内に入り込んだ状態(同図[a]に示す状態)になってしまう。したがって、スプラグ69が上記凹部から脱出した状態(同図[b]に示す状態)から同スプラグ29の一部が凹部に進入した状態(同図[a]に示す状態)に移行するとき、すなわちスプラグ69が進入方向(同図中に矢印Fで示す方向)に回転するときに、同スプラグ69が上記凹部の底面に接触する位置まで回転するようになる。そのため、この比較例の回転力伝達機構では、本実施の形態の回転力伝達機構と比較して、インナーレース21とスプラグ29との相対回転時における同スプラグ29の進入方向や脱出方向(同図中に矢印Gで示す方向)への回転幅が大きくなると云える。
このように本実施の形態の回転力伝達機構では、インナーレース21とスプラグ29とが相対回転する際に同スプラグ29が進入方向への回転と脱出方向への回転を交互に繰り返すとはいえ、上記比較例の回転力伝達機構と比較して、その回転幅を小さく抑えることができるようになる。そして、これによりスプラグ29の振動に伴う騒音の発生を抑えることができるようになる。
なお、上記研削装置50(図4)のように回転させた研削工具52をインナーレース21の外周面に沿って移動させることによって同外周面を加工するといった研削加工を実行する場合には、研削工具52の回転速度とインナーレース21の回転速度とを定めることにより、インナーレース21の外周面に形成される凹部の数が決まる。詳しくは、研削工具52の回転速度Vaとインナーレース21の回転速度Vbとの比RV(=Va/Vb)が大きいときほど上記凹部の数が多くなる。その一方で、研削工具52の加工部の外径が同一の条件下では、上記比RVを変化させた場合であっても、上記凹部の底面の曲率半径Rinはさほど変化しない。そのため、インナーレース21の外周面に形成される凹部の数が少なくなるほど、各凹部の底面の上記インナーレース21の周囲方向における長さが短くなって凹部間の突出部の突出高さが小さくなると云える。一般的に、凹部間の突出部の突出高さが小さくなると、スプラグ29の進入方向や脱出方向への回転幅が小さくなる。そのため、スプラグ29の振動による騒音の発生を抑える上では、上記凹部間の突出部の突出高さを小さくするべく、上記速度比RVをできるだけ大きくすることが望ましい。
こうした実情をふまえて本実施の形態では、研削工具52の回転速度Vaとテーブル51の回転速度Vbとが設定されている。詳しくは、そうした研削工具52の回転速度Vaとテーブル51の回転速度Vbとが前記入力盤55の操作を通じて研削装置50に設定・記憶される。そして、この研削装置50により、それら記憶された回転速度で研削工具52とインナーレース21とを回転させつつ同インナーレース21の外周面の研削加工が実行される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)インナーレース21の外周面に形成される凹部の底面の曲率半径Rinと比較して、スプラグ29の上記インナーレース21に接触する面の曲率半径Rspを大きく設定した。これにより、インナーレース21とスプラグ29とが相対回転する際に同スプラグ29が進入方向への回転と脱出方向への回転を交互に繰り返すとはいえ、その回転幅を小さく抑えることができるようになるため、スプラグ29の振動に伴う騒音の発生を抑えることができるようになる。
(2)内燃機関11の始動に際して始動用モータの回転力をクランクシャフト12に伝達する回転力伝達機構に適用したため、内燃機関11の運転時において発生する騒音を低減することができる。
(3)振動の発生が問題になり易い車両に搭載される内燃機関11の運転に際して発生する振動を適切に抑えることができる。
(4)上記凹部の底面の曲率半径Rinと比較して各スプラグ29の接触面の曲率半径Rspを大きくするとの構成が確実に実現されるようになる工具の加工部の外径を求め、その求めた外径のものを上記研削工具52として用いて研削加工を実行するようにした。このようにして研削工具52の加工部の外径を予め設定することにより、上記凹部の底面の曲率半径Rinと比較してスプラグ29の接触面の曲率半径Rspを大きくすることができ、ひいてはスプラグ29の振動に伴う騒音の発生を抑えることのできる回転力伝達機構を製造することができる。
(5)クランクシャフト12とインナーレース21とを別体に形成したために、クランクシャフト12と別体に形成された部材に対して加工を加えるといった手法を用いてインナーレース21の外周面の研削加工を行うことができる。したがって、クランクシャフトとインナーレースとが一体に形成されたものと比較して、インナーレース21の外周面を形成するための研削加工を容易に行うことができる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・研削装置50の構成は任意に変更可能である。要は、回転させた工具をインナーレースの外周面に沿って移動させることによって同外周面を加工するといった研削加工を実行することの可能な装置であればよい。
・本発明は、始動用モータの出力軸がインナーレースに連結されるとともにクランクシャフトがアウターレースに連結される回転力伝達機構にも適用することができる。同構成においては、始動用モータの出力軸が第1回転体として機能するとともに、クランクシャフトが第2回転体として機能する。
・本発明は、駆動源として車両に搭載された内燃機関以外の内燃機関に設けられた回転力伝達機構にも適用可能である。
・内燃機関と始動用モータとの間に設けられた回転力伝達機構以外の回転力伝達機構にも本発明は適用することができる。
11…内燃機関、12…クランクシャフト、12a…大径部、12b…小径部、13…シリンダブロック、13a…突設部、14…ボルト、15…フライホイール、16…ボルト、21…インナーレース、21a…大内径部、21b…小内径部、22…アウターレース、22a…アウターレース本体、22b…突出部、23…ワンウェイクラッチ、24…ボールベアリング、24a…スナップリング、25…内側シール部材、25a…シール部材本体、25b…シールリップ部、26…外側シール部材、27…インナーケージ、28…アウターケージ、29…スプラグ、30…スプリング、41…リングギア、42…ギア部、43…出力軸、50…研削装置、51…テーブル、52…研削工具、53…アーム部、54…電子制御ユニット、55…入力盤、61…インナーレース、69…スプラグ。

Claims (5)

  1. 第1回転体と一体に回転する内輪部材および、第2回転体と一体に回転する外輪部材および、前記内輪部材の外周面と前記外輪部材の内周面との間隙にその周方向において間隔を置いて配設された複数の係合部材および、前記係合部材を前記内輪部材の外周面と前記外輪部材の内周面とにそれぞれ接触させるべく同係合部材を付勢する付勢部材を有するワンウェイクラッチを備えた回転力伝達機構において、
    前記内輪部材の外周面に、同内輪部材の回転中心軸と平行に延びるとともに該内輪部材の周囲方向における底面の断面形状が円弧形状をなす凹部が形成されてなり、
    前記凹部の底面の前記周囲方向における曲率半径と比較して、前記係合部材の前記内輪部材の外周面に接触する面の前記周囲方向における曲率半径が大きく設定されてなる
    ことを特徴とする回転力伝達機構。
  2. 請求項1に記載の回転力伝達機構において、
    当該回転力伝達機構は、内燃機関の始動に際して始動用モータの回転力を同内燃機関の出力軸に伝達するものであり、前記第1回転体および前記第2回転体のうちの一方が前記内燃機関の出力軸であって他方が前記始動用モータの出力軸である
    ことを特徴とする回転力伝達機構。
  3. 請求項2に記載の回転力伝達機構において、
    前記内燃機関は、動力源として車両に搭載されるものである
    ことを特徴とする回転力伝達機構。
  4. 第1回転体と一体に回転する内輪部材および、第2回転体と一体に回転する外輪部材および、前記内輪部材の外周面と前記外輪部材の内周面との間隙にその周方向において間隔を置いて配設された複数の係合部材および、前記係合部材を前記内輪部材の外周面と前記外輪部材の内周面とにそれぞれ接触させるべく同係合部材を付勢する付勢部材を有するワンウェイクラッチを備えた回転力伝達機構に適用されて、前記内輪部材の外周面に沿って回転式工具を移動させるとの研削加工を通じて同外周面を形成する回転力伝達機構の製造方法において、
    前記研削加工に伴い前記外周面に形成される凹部であり且つ前記内輪部材の回転中心軸と平行に延びる凹部の底面の該内輪部材の周囲方向における曲率半径と比較して、前記係合部材の前記内輪部材の外周面に接触する面の前記周囲方向における曲率半径が大きくなる前記工具の加工部の外径を算出し、
    前記算出した外径のものを前記工具として用いて前記研削加工を実行する
    ことを特徴とする回転力伝達機構の製造方法。
  5. 請求項4に記載の回転力伝達機構の製造方法において、
    当該回転力伝達機構は、内燃機関の始動に際して始動用モータの回転力を同内燃機関の出力軸に伝達するものであり、前記第1回転体が前記内燃機関の出力軸であって前記第2回転体が前記始動用モータの出力軸であり、前記内燃機関の出力軸と前記内輪部材とが別体に形成されてなる
    ことを特徴とする回転力伝達機構の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015190453A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 株式会社ミツバ 動力伝達機構およびスタータ

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