JP2011184320A - ピリジン化合物 - Google Patents
ピリジン化合物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011184320A JP2011184320A JP2010048906A JP2010048906A JP2011184320A JP 2011184320 A JP2011184320 A JP 2011184320A JP 2010048906 A JP2010048906 A JP 2010048906A JP 2010048906 A JP2010048906 A JP 2010048906A JP 2011184320 A JP2011184320 A JP 2011184320A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- optionally substituted
- compound
- substituent selected
- substituent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 0 *c1c(*)nc(*)c(N)c1* Chemical compound *c1c(*)nc(*)c(N)c1* 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Pyridine Compounds (AREA)
- Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
Abstract
Description
そこで、本発明の目的は、溶解性と発光強度の点で、発光材料として使用できるピリジン化合物を提供することにある。
即ち、本発明は、以下の[1]〜[10]のとおりである。
[1]下記式(I):
Aa、AbおよびAcのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。〕
で表される繰り返し単位が3個以上連続して結合している構造を有する化合物。
[2]Aa、AbおよびAcのうち少なくとも一つは、置換されていてもよい炭化水素オキシ基、置換されていてもよい炭化水素メルカプト基、および置換されていてもよい炭化水素アミノ基からなる群より選ばれる置換基である、上記[1]の化合物。
[3]前記化合物が、下記式(II):
Aap、AbpおよびAcpのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。
Aaq、AbqおよびAcqのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。
Aar、AbrおよびAcrのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。〕
で表される構造を有する化合物である、上記[1]の化合物。
[4]下記式(III):
Aa、AbおよびAcのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。
XおよびMは、重合に関与し得る基を表す。XおよびMは、同じであっても異なっていてもよい。〕
で表される化合物を重合させて、
下記式(I):
で表される繰り返し単位が3個以上連続して結合している構造を有する化合物を得ることを含む、式(I)で表される繰り返し単位が3個以上連続して結合している構造を有する化合物の製造方法。
[5]下記式(IIIa):
X’およびM’は、互いに異なり、X’は、ハロゲン原子、ニトロ基または−SO3Qを表し(ここで、Qは置換されていてもよい炭化水素基を表す。)、M’は、水素原子、ハロゲン原子、−B(OQ1)2、−Si(Q2)3、−Sn(Q3)3または−Z1(Z2)mを表す(ここで、Q1は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を表し、2個のQ1は同じであっても異なっていてもよく、2個のQ1は一緒になって環を形成していてもよい。Q2は置換されていてもよい炭化水素基を表し、3個のQ2は同じであっても異なっていてもよい。Q3は置換されていてもよい炭化水素基を表し、3個のQ3は同じであっても異なっていてもよい。Z1は金属原子または金属イオンを表し、Z2はカウンターイオンを表し、mは0以上の整数である。)。〕
で表される化合物を重合させて、
下記式(II):
Aap、AbpおよびAcpのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。
Aaq、AbqおよびAcqのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。
Aar、AbrおよびAcrのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。〕
で表される構造を有する化合物を得ることを含む、式(II)で表される構造を有する化合物の製造方法である、上記[4]の製造方法。
[6](a)上記[1]〜[3]のいずれかに記載の化合物と、(b)正孔輸送材料、電子輸送材料および発光材料からなる群より選ばれる少なくとも1つの材料とを含む組成物。
[7]上記[1]〜[3]のいずれかに記載の化合物と溶媒とを含む液状組成物。
[8]上記[1]〜[3]のいずれかに記載の化合物を含む薄膜。
[9](a)陽極及び陰極からなる電極と、(b)該電極間に設けられた、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の化合物を含む有機層とを備える素子。
[10]上記[9]の素子を備える表示装置。
本発明のピリジン化合物は、
下記式(I):
Aa、AbおよびAcのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。〕
で表される繰り返し単位が3個以上連続して結合している構造を有する化合物である。
Aap、AbpおよびAcpのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。
Aaq、AbqおよびAcqのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。
Aar、AbrおよびAcrのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。〕
Aap、AbpおよびAcpのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。
Aaq、AbqおよびAcqのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。
Aar、AbrおよびAcrのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。
Aas、AbsおよびAcsのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。〕
Aap、AbpおよびAcpのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。
Aaq、AbqおよびAcqのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。
Aar、AbrおよびAcrのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。
Aas、AbsおよびAcsのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。
Aat、AbtおよびActのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。〕
Aa、AbおよびAcのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。
XおよびMは、重合に関与し得る基を表す。XおよびMは、同じであっても異なっていてもよい。〕
X’およびM’は、互いに異なり、X’は、ハロゲン原子、ニトロ基または−SO3Qを表し(ここで、Qは置換されていてもよい炭化水素基を表す。)、M’は、水素原子、ハロゲン原子、−B(OQ1)2、−Si(Q2)3、−Sn(Q3)3または−Z1(Z2)mを表す(ここで、Q1は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を表し、2個のQ1は同じであっても異なっていてもよく、2個のQ1は一緒になって環を形成していてもよい。Q2は置換されていてもよい炭化水素基を表し、3個のQ2は同じであっても異なっていてもよい。Q3は置換されていてもよい炭化水素基を表し、3個のQ3は同じであっても異なっていてもよい。Z1は金属原子または金属イオンを表し、Z2はカウンターイオンを表し、mは0以上の整数である。)。〕
本発明の組成物は、(a)本発明のピリジン化合物と、(b)正孔輸送材料、電子輸送材料及び発光材料からなる群より選ばれる少なくとも1つの材料とを含む組成物である。また、本発明の組成物は、溶媒を含有することができる(溶媒を含有する本発明の組成物を、以下、「液状組成物」と言う。一般的には、インク、インク組成物と言うことがある。)。なお、本発明の組成物において、本発明のピリジン化合物、正孔輸送材料、電子輸送材料、発光材料、溶媒は、それぞれ、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
本発明の薄膜は、本発明のピリジン化合物を含む薄膜であり、その種類としては、発光性薄膜、導電性薄膜、有機半導体薄膜がある。
発光性薄膜は、後述の発光素子の作製において、発光層を形成する際に有用である。
導電性薄膜は、表面抵抗が1KΩ/□以下であることが好ましい。本発明の導電性薄膜は、ルイス酸、イオン性化合物等をドープすることにより、電気伝導度を高めることができる。
有機半導体薄膜は、電子移動度又は正孔移動度のうちの大きいほうが、1×10−5cm2/V/秒以上であることが好ましい。また、SiO2等の絶縁膜とゲート電極とを形成したSi基板上に有機半導体薄膜を形成し、Au等でソース電極とドレイン電極を形成することにより、有機トランジスタとすることができる。
本発明の素子は、(a)陽極及び陰極からなる電極と、(b)該電極間に設けられた、本発明のピリジン化合物を含む有機層とを備える素子であり、代表的には、発光素子である(以下、「本発明の発光素子」と言う。)。本発明の素子を備えることにより、表示装置を作製することもできる。
(a)陽極/正孔注入層(正孔輸送層)/発光層/陰極
(b)陽極/発光層/電子注入層(電子輸送層)/陰極
(c)陽極/正孔注入層(正孔輸送層)/発光層/電子注入層(電子輸送層)/陰極
光電素子としては、光電変換素子が挙げられ、該光電変換素子としては、例えば、少なくとも一方が透明又は半透明な二個の電極間に、本発明のピリジン化合物を含む層が設けられた光電変換素子や、基板上に成膜した本発明のピリジン化合物を含む層上に形成した櫛型電極を有する光電変換素子が挙げられる。本発明のピリジン化合物を含む層には、特性を向上するために、フラーレンやカーボンナノチューブを混合してもよい。
また、1,3−ビス(ジフェニルフォスフィノ)プロパンを「dppp」と略す。
2−アミノ−3−(2−メトキシ−2−エトキシエトキシ)ピリジン(化合物6)の合成
ナスフラスコに、2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン 3.318g(30.1mmol)、1−ブロモ−2−(2−メトキシエトキシ)エタン 6.950g(38.0mmol)および40重量%水酸化ナトリウム水溶液 30mLを加えて、室温で5分間撹拌した。そこへ、相間移動触媒としてAdogen464(シグマアルドリッチ社・登録商標)を15滴加えて、50℃で2日間撹拌した。その後反応液に水を加え、塩化メチレンで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去した後に、クーゲルロール蒸留(155−165℃/0.3mmHg)にて精製を行い、淡黄色液体3.833g(収率60%)の化合物6を得た。
13C NMR(126MHz,DMSO−d6)δ151.0,140.7,138.7,116.9,112.1,71.3,69.7,68.8,67.7,58.1.
ナスフラスコに、上記化合物6 9.987g(47.0mmol)および乾燥塩化メチレン 150mLを加えて0℃に冷却した。そこへ、2,4,4,6−テトラブロモ−2,5−シクロヘキサジエノン 21.474g(52.4mmol)をゆっくりと加え、0℃で1時間撹拌した後、3M塩酸を加えて酸性にした。水層を塩化メチレンで洗浄した後、10重量%水酸化ナトリウム水溶液を用いてアルカリ性にし、塩化メチレンで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去した後に、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル,酢酸エチル)を行い、橙色粘性液体 9.683g(収率71%)の化合物7を得た。
13C NMR(126MHz,DMSO−d6)δ150.1,141.4,138.5,119.2,104.4,71.2,69.7,68.7,68.2,58.1.
ナスフラスコに、上記化合物7 1.699g(5.84mmol)および48重量%臭化水素酸 9.0mLを加えて0℃に冷却した。そこへ臭素 0.9mL(17.6mmol)をゆっくり滴下して0℃で30分間攪拌した後、亜硝酸ナトリウム 1.214g(17.6mmol)を水5.0mLに溶解させた水溶液を滴下した。0℃で4時間撹拌し、TLCにて化合物7の消費を確認した後、10重量%水酸化ナトリウム水溶液および10重量%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えた。塩化メチレンで抽出し、有機層を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液および水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去した後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル,塩化メチレン:ヘキサン=20:1(体積比))および再結晶(塩化メチレン,ヘキサン)を行い、白色固体0.838g(収率40%)の化合物8を得た。
13C NMR(126MHz,DMSO−d6)δ152.4,141.5,130.5,123.9,119.7,71.3,69.9,69.4,68.6,58.1.
PMEEOPyの合成
反応は三方コックを備えたナスフラスコを用いて窒素気流下で行った。ヒートガンを用いてナスフラスコを加熱しながら、ナスフラスコ内を減圧乾燥してアルゴン置換し、室温に戻した。これに、上記化合物8 0.1844g(0.519mmol)を加えて、ナスフラスコ内をアルゴン置換した。これに乾燥THF 2.5mLを加え0℃に冷却した後に、イソプロピルマグネシウムクロライドのTHF溶液(2.0mol/L)0.26mL(0.52mmol)を加えて室温にて10時間撹拌した。(なお、この時点で上記化合物8における−Br(2位と5位の臭素原子)が−MgClに変換される。−MgClに変換された上記化合物8を少量抜き取り、水を加えると、−MgClは−H(水素原子)に変換され、その1H−NMRスペクトルを観測すると、上記化合物8の2位と5位の臭素原子が1:9で水素原子に変換されていることが確認できた。したがって、上記化合物8の2位と5位の臭素原子が1:9で−MgClに変換されていることになる。)
そこへNi(dppp)Cl2 0.0088g(0.0162mmol、ジハロゲノピリジンに対して3.1mol%)を乾燥THF 2.5mLに懸濁させて加えた。室温にて撹拌したところ、反応開始後1時間で系中に固体が析出した。3時間後に水を加えて反応を停止させ、塩化メチレンで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過し、減圧下溶媒を留去した後、GPCにより得られた生成物のTHF溶解部の分子量測定した(Mw=3000,Mn=2500)。
ここで、4.43ppmと4.29ppmのシグナルは、それぞれhead−to−tail結合(下記式左)とhead−to−head結合(下記式右)のプロトン(下記式でHで明示しているプロトン)に帰属でき、その強度比から、head−to−tailの構造の結合の割合は92%であり、tail−to−tailの構造の結合の割合は8%となる。上記分子量から、このポリマー(PMEEOPy)の重合度は12、結合の数は11と見積もられる。tail−to−tailの構造の結合の割合が8%であることから、一分子中に平均して、11×0.08=0.88個のtail−to−tail結合があり、残り10.12個はhead−to−tail結合である。したがって、上記ポリマーにおいて、5個以上の結合がhead−to−tail結合で連続していると言える。
3−(2−メトキシエトキシ)−1−プロピン(化合物1)の合成
ナスフラスコに、60重量%水素化ナトリウム 6.02g(150mmol)を加え、乾燥ヘキサンで洗浄し、スクリューコックを用いてゆっくり減圧して乾燥させた。ナスフラスコ内をアルゴン置換した後に0℃に冷却し、窒素気流下で2−メトキシエタノール 9.66g(126.9mmol)の乾燥THF溶液 150mLを加えて0℃で1時間撹拌した。そこへ窒素気流下で臭化プロパギル 16.75g(140.8mmol)の乾燥THF溶液15mLを滴下して0℃で4時間撹拌した。反応液をゆっくりと氷水に入れて反応を停止させ、エーテルで抽出して無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、減圧蒸留(58.0−58.5℃/18mmHg)により単離精製し、無色透明液体10.08g(収率79%)の化合物1を得た。
13C NMR(150MHz,CDCl3)δ79.5,74.5,71.6,68.9,59.0,58.4;IR(neat)3257,2883,2116,1457,1101cm−1.
ナスフラスコをヒートガンで加熱しながら減圧乾燥し、ナスフラスコ内をアルゴン置換してから、室温に戻した。ナスフラスコに塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II) 3.78g(5.4mmol)、トリフェニルホスフィン 2.88g(11.0mmol)、ヨウ化銅 2.03g(10.7mmol)および2−アミノ−6−ブロモピリジン 18.65g(107.8mmol)を加えて、ナスフラスコ内をアルゴン置換した。そこに窒素気流下で乾燥THF350mLを加えてダイアフラムポンプを用いて脱気してからアルゴン置換した後、窒素気流下でトリエチルアミン22mL(158.5mmol)を加えた。その後、窒素気流下で上記化合物1 15.39g(129.4mmol)の乾燥THF 22mL溶液を加えて室温で23時間攪拌した。反応液に水を加え、さらに3M塩酸を加え、反応液を酸性にした。得られた溶液の水層をヘキサンで洗浄した後、10重量%水酸化ナトリウム水溶液を加え、該溶液をアルカリ性にし、塩化メチレンで抽出して有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル,ヘキサン:酢酸エチル=4:1(体積比))にて精製単離し、薄茶色液体4.179g(収率68%)の化合物2を得た。
13C NMR(150MHz,CDCl3)δ158.1,140.5,137.8,117.7,108.7,85.9,84.0,71.7,69.1,59.0,58.9;
IR(neat)3358,3189,2926,1734,1626,1592,1564,1466,1352,1243,1092,798cm−1.
ナスフラスコに5%Pd−C 4.87g(5mol%)を入れ、そこへ酢酸エチル 200mLに溶かした上記化合物2 4.18g(20.2mmol)を加えた。減圧した後にナスフラスコ内を水素置換し、室温で4時間撹拌した後に、セライトを用いて反応液をろ過した。ろ液から減圧下で溶媒を留去した後に得られた化合物を再結晶(塩化メチレン−ヘキサン)で精製し、白色板状結晶7.81g(収率80%,融点64.9−66.1℃)の化合物3を得た。
13C NMR(150MHz,CDCl3)δ160.3,158.0,138.0,112.8,105.7,72.0,70.8,70.0,59.0,34.5,29.4;
IR(KBr)3413,3326,3168,2984,2941,2885,2812,1650,1600,1574,1474,1357,1133,1092,1053,989,819,788cm−1.
ナスフラスコに上記化合物3 7.71g(36.7mmol)および乾燥塩化メチレン 100mLを加えて0℃に冷却した。そこへ2,4,4,6−テトラブロモ−2,5−シクロヘキサジエノン 17.5g(42.6mmol)をゆっくり加えて0℃で6時間撹拌した後、反応液に3M塩酸を加えて酸性にした。水層を塩化メチレンで洗浄した後、10重量%水酸化ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性にし、塩化メチレンで抽出して有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去した後に再結晶(塩化メチレン−ヘキサン)で精製し、白色針状結晶 9.13g(収率86%,融点109.7−110.8℃)の化合物4を得た。
13C NMR(150MHz,CDCl3)δ158.0,156.9,141.5,108.5,107.7,72.0,70.8,69.9,59.0,33.7,28.2;
IR(KBr)3400,3329,3184,2920,2884,1649,1586,1469,1396,1132,1090,1075,836cm−1.
ナスフラスコに上記化合物4 0.98g(3.4mmol)および48重量%臭化水素酸 5.5mLを加えて0℃に冷却した。そこへ臭素 0.53mL(10.0mmol)をゆっくり滴下して0℃で30分間攪拌した後に、水 3.0mLに溶かした亜硝酸ナトリウム 0.72g(10.0mmol)をゆっくり加えて0℃で4時間撹拌した。その後、反応液に10重量%水酸化ナトリウム水溶液および10重量%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えた。反応液を塩化メチレンで抽出し、有機層を10重量%チオ硫酸ナトリウム水溶液および水で洗浄した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去した後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル,ヘキサン:酢酸エチル=3:1(体積比))で単離精製し、淡黄色液体1.03g(収率86%)の化合物5を得た。
13C NMR(150MHz,CDCl3)δ161.5,142.2,139.7,126.8,120.3,72.0,70.5,70.0,59.1,33.8,27.9;
IR(neat)2871,1559,1536,1418,1135,1007,818cm−1.
PMEPPyの合成
反応は三方コックを備えたナスフラスコを用いて窒素気流下で行った。ヒートガンを用いてナスフラスコを加熱しながら減圧乾燥し、ナスフラスコ内をアルゴン置換してから、室温に戻した。これにモノマー上記化合物5 0.3596g(1.019mmol)および内部標準物質としてナフタレン 0.0355g(0.277mmol)を加えて、ナスフラスコ内をアルゴン置換した。これに乾燥THF 5.0mLを加え0℃に冷却した後に、イソプロピルマグネシウムクロライドのTHF溶液(2.0mol/L)0.50mL(1.00mmol)を加えて、室温で24時間撹拌した。そこへNi(dppp)Cl2 0.0099g(0.0183mmol、ジハロゲノピリジンに対して1.8mol%)を乾燥THF 5.0mLに懸濁させて加え室温で6時間撹拌した。反応終了後、水を加えてから塩化メチレンで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去した後、黄色固体を得た。得られた残渣をメタノールで洗浄することで白色固体を得た(Mw=58770,Mn=13500)。
PMEPPy(比較例1)およびPMEEOPy(実施例1)のクロロホルム溶液(いずれも1.6×10−6M:繰り返し単位の分子量から計算)をそれぞれ調製し、島津製作所の3次元分光蛍光光度計(RF−5300PC)にて、励起波長392.0nmでの発光スペクトルをスキャン範囲220−900nmで測定した。その結果、PMEEOPy(実施例1)の発光強度は、PMEPPy(比較例1)の発光強度に対してピーク面積比で約10倍であることが認められた(図1)。
また、PMEEOPy(実施例1)は、クロロホルムに溶解したことから、溶解性も優れていることが認められた。
Claims (10)
- Aa、AbおよびAcのうち少なくとも一つは、置換されていてもよい炭化水素オキシ基、置換されていてもよい炭化水素メルカプト基、および置換されていてもよい炭化水素アミノ基からなる群より選ばれる置換基である、請求項1に記載の化合物。
- 前記化合物が、下記式(II):
Aap、AbpおよびAcpのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。
Aaq、AbqおよびAcqのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。
Aar、AbrおよびAcrのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。〕
で表される構造を有する化合物である、請求項1に記載の化合物。 - 下記式(III):
Aa、AbおよびAcのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。
XおよびMは、重合に関与し得る基を表す。XおよびMは、同じであっても異なっていてもよい。〕
で表される化合物を重合させて、
下記式(I):
で表される繰り返し単位が3個以上連続して結合している構造を有する化合物を得ることを含む、式(I)で表される繰り返し単位が3個以上連続して結合している構造を有する化合物の製造方法。 - 下記式(IIIa):
X’およびM’は、互いに異なり、X’は、ハロゲン原子、ニトロ基または−SO3Qを表し(ここで、Qは置換されていてもよい炭化水素基を表す。)、M’は、水素原子、ハロゲン原子、−B(OQ1)2、−Si(Q2)3、−Sn(Q3)3または−Z1(Z2)mを表す(ここで、Q1は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を表し、2個のQ1は同じであっても異なっていてもよく、2個のQ1は一緒になって環を形成していてもよい。Q2は置換されていてもよい炭化水素基を表し、3個のQ2は同じであっても異なっていてもよい。Q3は置換されていてもよい炭化水素基を表し、3個のQ3は同じであっても異なっていてもよい。Z1は金属原子または金属イオンを表し、Z2はカウンターイオンを表し、mは0以上の整数である。)。〕
で表される化合物を重合させて、
下記式(II):
Aap、AbpおよびAcpのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。
Aaq、AbqおよびAcqのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。
Aar、AbrおよびAcrのうち少なくとも一つは、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、および置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる置換基である。〕
で表される構造を有する化合物を得ることを含む、式(II)で表される構造を有する化合物の製造方法である、請求項4に記載の製造方法。 - (a)請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物と、(b)正孔輸送材料、電子輸送材料および発光材料からなる群より選ばれる少なくとも1つの材料とを含む組成物。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物と溶媒とを含む液状組成物。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物を含む薄膜。
- (a)陽極及び陰極からなる電極と、(b)該電極間に設けられた、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物を含む有機層とを備える素子。
- 請求項9に記載の素子を備える表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010048906A JP5577117B2 (ja) | 2010-03-05 | 2010-03-05 | ピリジン化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010048906A JP5577117B2 (ja) | 2010-03-05 | 2010-03-05 | ピリジン化合物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011184320A true JP2011184320A (ja) | 2011-09-22 |
JP5577117B2 JP5577117B2 (ja) | 2014-08-20 |
Family
ID=44791035
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010048906A Expired - Fee Related JP5577117B2 (ja) | 2010-03-05 | 2010-03-05 | ピリジン化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5577117B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04208567A (ja) * | 1990-11-30 | 1992-07-30 | Ryuichi Yamamoto | 配向法 |
JPH0673169A (ja) * | 1992-08-28 | 1994-03-15 | Tokyo Inst Of Technol | ポリ(アルキルピリジン−2,5−ジイル)重合体、その製造法及び利用法 |
JP2003252965A (ja) * | 2002-03-05 | 2003-09-10 | Showa Denko Kk | 電子輸送性材料、その製造方法及びその用途 |
JP2010174110A (ja) * | 2009-01-28 | 2010-08-12 | Sumitomo Chemical Co Ltd | ポリピリジン誘導体 |
-
2010
- 2010-03-05 JP JP2010048906A patent/JP5577117B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04208567A (ja) * | 1990-11-30 | 1992-07-30 | Ryuichi Yamamoto | 配向法 |
JPH0673169A (ja) * | 1992-08-28 | 1994-03-15 | Tokyo Inst Of Technol | ポリ(アルキルピリジン−2,5−ジイル)重合体、その製造法及び利用法 |
JP2003252965A (ja) * | 2002-03-05 | 2003-09-10 | Showa Denko Kk | 電子輸送性材料、その製造方法及びその用途 |
JP2010174110A (ja) * | 2009-01-28 | 2010-08-12 | Sumitomo Chemical Co Ltd | ポリピリジン誘導体 |
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
JPN6014024113; Polymer Journal 32(11), 2000, 991-994 * |
JPN6014024118; Chemistry Letters 30, 2001, 502-503 * |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5577117B2 (ja) | 2014-08-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20210079296A1 (en) | Organic light emitting polymer comprising light-emitting repeat unit in backbone of polymer and device therewith | |
EP2301983B1 (en) | Phenoxazine polymeric compound and light-emitting element comprising same | |
EP2418033B1 (en) | Metal complex and composition containing same | |
US8866134B2 (en) | Light-emitting device and photovoltaic cell, and method for manufacturing the same | |
US20080114151A1 (en) | Polymer Compound And Device Using The Same | |
JP6224758B2 (ja) | 発光素子及びその製造方法 | |
WO2006062226A1 (ja) | 高分子材料およびそれを用いた素子 | |
TWI518106B (zh) | 具有碳簇構造之高分子化合物及使用該化合物之有機裝置 | |
JP2004002703A (ja) | 高分子化合物およびそれを用いた高分子発光素子 | |
KR20100077192A (ko) | 고분자 화합물 및 그것을 이용한 고분자 발광 소자 | |
KR20080114749A (ko) | 금속 착체, 고분자 화합물 및 이들을 포함하는 소자 | |
JP5762734B2 (ja) | 化合物及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP5581607B2 (ja) | 高分子化合物及びそれを用いた有機トランジスタ | |
JP5843537B2 (ja) | 金属錯体及び該金属錯体を用いた素子 | |
WO2004003053A1 (ja) | 高分子化合物及びそれを用いた高分子発光素子 | |
JP5876239B2 (ja) | 発光素子、その製造方法及び光電変換素子 | |
JP4904752B2 (ja) | 高分子化合物およびそれを用いた高分子発光素子 | |
JP5577117B2 (ja) | ピリジン化合物 | |
JP4957669B2 (ja) | 高分子化合物およびそれを用いた高分子発光素子 | |
JP2012216531A (ja) | 発光素子及びその製造方法 | |
JP5544775B2 (ja) | 燐光発光性化合物を含む組成物及び該組成物を用いてなる発光素子 | |
JP4867166B2 (ja) | 高分子化合物の製造方法 | |
JP5847605B2 (ja) | シロール誘導体及びシロール誘導体を含んでなる有機電子素子 | |
KR102487980B1 (ko) | 신규한 고분자 및 이를 이용한 유기발광 소자 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130130 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20130130 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20140509 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140617 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140707 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5577117 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |