JP2011183880A - ハイブリッド車両およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイブリッド車両のリバース走行における走行性能を向上させる。
【解決手段】エンジンからの動力を用いて発電するモータMG1からの電力によりバッテリを強制的に充電すべき状態でモータMG2からの動力によりハイブリッド自動車がリバース走行するときに、運転者による駆動力要求の度合を示すアクセル開度Accが所定開度Aref未満であると共にバッテリ50の残容量SOCが所定の強制充電開始値S0以上であることを条件にバッテリ50の強制的な充電の実行が解除される(ステップS124−S126,S135,S145,S150−S180)。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関と、第1電動機と、内燃機関の出力軸に接続される第1要素、第1電動機の回転軸に接続される第2要素、および駆動軸に接続される第3要素を有すると共に、第1要素が共線図上で第2要素と第3要素との間に位置するように構成された遊星歯車機構と、走行用の動力を出力可能な第2電動機と、第1および第2電動機と電力をやり取り可能な蓄電装置とを含むハイブリッド車両およびその制御方法に関する。
従来、この種のハイブリッド車両として、モータMG2から駆動軸としてのリングギヤ軸に出力される動力によりリバース走行している最中にエンジンからの動力を用いてモータMG1により発電される電力によりバッテリを強制的に充電するときに、エンジンの目標トルクに所定の充電用トルクを設定すると共にエンジンの目標回転数にバッテリの残容量が小さいほど大きな回転数を設定するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このハイブリッド車両では、遊星歯車機構の特性により、エンジンの出力トルクが同一であれば当該エンジンの出力トルクに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸に作用するトルクがエンジンの回転数に拘わらず同一となることから、エンジンの回転数を大きくすることでモータMG1による発電量を増やすことができる。
特開2004−56922号公報
しかしながら、上述のようなハイブリッド車両では、リバース走行中にバッテリを充電するためにエンジンが運転されると、車両を前進させる方向のトルクがエンジンから駆動軸としてのリングギヤ軸に出力されることから、車両を後進させる方向のトルクを出力するモータは、運転者の要求に応じたトルクに加えて、エンジンから駆動軸に出力される車両を前進させる方向のトルクをキャンセルするトルクを出力しなければならない。このため、従来のハイブリッド車両では、運転者が期待するリバース走行における走行性能を充分に満たすことができないおそれもある。
そこで、本発明のハイブリッド車両およびその制御方法は、リバース走行における走行性能を向上させることを主目的とする。
本発明によるハイブリッド車両およびその制御方法は、上記主目的を達成するために以下の手段を採っている。
本発明によるハイブリッド車両は、
内燃機関と、動力を入出力可能な第1電動機と、前記内燃機関の出力軸に接続される第1要素、前記第1電動機の回転軸に接続される第2要素、および駆動軸に接続される第3要素を有すると共に、前記第1要素が共線図上で前記第2要素と前記第3要素との間に位置するように構成された遊星歯車機構と、走行用の動力を出力可能な第2電動機と、前記第1および第2電動機と電力をやり取り可能な蓄電装置とを含むハイブリッド車両において、
前記内燃機関からの動力を用いて発電する前記第1電動機からの電力により前記蓄電装置を強制的に充電すべき状態で前記第2電動機からの動力によりリバース走行するときに、運転者による駆動力要求の度合が所定度合未満であると共に前記蓄電装置の充電割合が所定値以上であることを条件に前記蓄電装置の強制的な充電の実行を解除することを特徴とする。
このハイブリッド車両は、内燃機関の出力軸に接続される第1要素、第1電動機の回転軸に接続される第2要素、および駆動軸に接続される第3要素を有すると共に、第1要素が共線図上で第2要素と第3要素との間に位置するように構成された遊星歯車機構を含むものであり、第2要素に接続された第1電動機が第1要素に接続された内燃機関からの動力を用いて発電する際には、ハイブリッド車両の進行方向に拘わらず、遊星歯車機構の作用により内燃機関から車両を前進させる方向のトルクが第3要素に接続された駆動軸に出力される。従って、内燃機関からの動力を用いて発電する第1電動機からの電力により蓄電装置が強制的に充電されている状態で第2電動機からの動力によりハイブリッド車両がリバース走行するときには、運転者の要求に応じたトルクに加えて、内燃機関から駆動軸に出力される車両を前進させる方向のトルクをキャンセルするトルクを第2電動機から出力しなければならず、それによりリバース走行における走行性能が低下してしまうおそれもある。これを踏まえて、このハイブリッド車両では、内燃機関からの動力を用いて発電する第1電動機からの電力により蓄電装置を強制的に充電すべき状態で第2電動機からの動力によりハイブリッド車両がリバース走行するときに、運転者による駆動力要求の度合が所定度合未満であると共に蓄電装置の充電割合が所定値以上であることを条件に蓄電装置の強制的な充電の実行が解除される。これにより、第2電動機から車両を後進させる方向に比較的大きなトルクを出力する必要が少なく、かつ蓄電装置の充電割合が極端に低下しているおそれがないときに、蓄電装置の強制的な充電を解除することで内燃機関から車両を前進させる方向のトルクが駆動軸に出力されないようにすることができるので、第2電動機の負担を減らしてリバース走行における走行性能を向上させることが可能となる。
また、前記蓄電装置の強制的な充電の実行を解除するときに、前記内燃機関が実質的にトルクを出力しないように自立運転されると共に、前記第1電動機に対するトルク指令が値0に設定されてもよい。これにより、内燃機関の運転を継続しつつ蓄電装置の強制的な充電の実行を解除すると共に内燃機関から車両を前進させる方向のトルクが駆動軸に出力されないようにすることが可能となり、蓄電装置の強制的な充電の解除条件が不成立となったときには、速やかに蓄電装置の強制的な充電を再開することができる。
更に、前記蓄電装置の強制的な充電の実行を解除するときに、前記内燃機関は、燃料供給が停止された状態で前記第1電動機によりモータリングされてもよい。これにより、第1電動機のモータリングに伴って蓄電装置に蓄えられた電力が若干消費されるものの、当該モータリングにより車両を後進させる方向のトルクを駆動軸に出力することができるので、第2電動機の負担を減らしてリバース走行における走行性能を向上させることが可能となり、蓄電装置の強制的な充電の解除条件が不成立となったときには、速やかに蓄電装置の強制的な充電を再開することができる。
更に、前記蓄電装置の強制的な充電は、該蓄電装置の充電割合が予め定められた強制充電開始値未満になると開始されると共に、該充電割合が前記強制充電開始値よりも大きい強制充電終了値に達すると終了してもよい。これにより、蓄電装置の充電割合を良好に確保することが可能となる。
また、前記内燃機関からの動力を用いて発電する前記第1電動機からの電力により前記蓄電装置を強制的に充電すべき状態で前記第2電動機からの動力により所定車速を上回る車速でリバース走行するときには、前記充電割合が前記強制充電終了値に達するまで前記蓄電装置の強制的な充電の実行が解除されないことにしてもよい。これにより、車速が比較的低い速度となる一般に常用されるリバース走行における走行性能を向上させると共に、必要以上に蓄電装置の強制的な充電が解除されないようにして蓄電装置の充電割合を速やかに増加させることが可能となる。
本発明によるハイブリッド車両の制御方法は、
内燃機関と、動力を入出力可能な第1電動機と、前記内燃機関の出力軸に接続される第1要素、前記第1電動機の回転軸に接続される第2要素、および駆動軸に接続される第3要素を有すると共に、前記第1要素が共線図上で前記第2要素と前記第3要素との間に位置するように構成された遊星歯車機構と、走行用の動力を出力可能な第2電動機と、前記第1および第2電動機と電力をやり取り可能な蓄電装置とを含むハイブリッド車両の制御方法において、
前記内燃機関からの動力を用いて発電する前記第1電動機からの電力により前記蓄電装置を強制的に充電すべき状態で前記第2電動機からの動力によりリバース走行するときに、運転者による駆動力要求の度合が所定度合未満であると共に前記蓄電装置の充電割合が所定値以上であることを条件に前記蓄電装置の強制的な充電の実行を解除することを特徴とする。
この方法によれば、第2電動機から車両を後進させる方向に比較的大きなトルクを出力する必要が少なく、かつ蓄電装置の充電割合が極端に低下しているおそれがないときに、蓄電装置の強制的な充電を解除することで内燃機関から車両を前進させる方向のトルクが駆動軸に出力されないようにすることができるので、第2電動機の負担を減らしてリバース走行における走行性能を向上させることが可能となる。
本発明の実施例に係るハイブリッド車両であるハイブリッド自動車20の概略構成図である。 実施例のハイブリッドECU70により実行される強制充電時駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインと回転数NeとトルクTeとの相関曲線とを例示する説明図である。 ハイブリッド自動車20が前進走行するときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 ハイブリッド自動車20がリバース走行するときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 変形例に係るハイブリッド自動車120の概略構成図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例に係るハイブリッド車両であるハイブリッド自動車20の概略構成図である。同図に示すハイブリッド自動車20は、エンジン22と、エンジン22の出力軸であるクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに連結された減速ギヤ35と、この減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに接続されたモータMG2と、ハイブリッド自動車20の全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「ハイブリッドECU」という)70等とを備えるものである。
エンジン22は、ガソリンや軽油といった炭化水素系の燃料の供給を受けて動力を出力する内燃機関であり、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)24による燃料噴射量や点火時期、吸入空気量等の制御を受ける。エンジンECU24には、エンジン22に対して設けられて当該エンジン22の運転状態を検出する各種センサからの信号が入力される。そして、エンジンECU24は、ハイブリッドECU70と通信しており、ハイブリッドECU70からの制御信号や上記センサからの信号等に基づいてエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッドECU70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ(第2要素)31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ(第3要素)32と、サンギヤ31と噛合すると共にリングギヤ32と噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア(第1要素)34とを有し、これら3つの要素が互いに差動回転できるように構成されたシングルピニオン式遊星歯車機構である。かかる動力分配統合機構30の第1要素であるキャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、第2要素であるサンギヤ31にはモータMG1の回転軸が、第3要素であるリングギヤ32には駆動軸としてのリングギヤ軸32aと減速ギヤ35とを介してモータMG2の回転軸がそれぞれ連結されている。動力分配統合機構30は、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側とにそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構37およびデファレンシャルギヤ38を介して最終的に駆動輪である車輪39a,39bに出力される。
モータMG1およびMG2は、何れも発電機として作動すると共に電動機として作動可能な周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介して二次電池であるバッテリ50と電力のやり取りを行う。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2の何れか一方により発電される電力を他方のモータで消費できるようになっている。従って、バッテリ50は、モータMG1,MG2の何れかから生じた電力や不足する電力により充放電され、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとることにすれば、バッテリ50は充放電されないことになる。モータMG1,MG2は、何れもモータ用電子制御ユニット(以下、「モータECU」という)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や、図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流等が入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号等が出力される。また、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44から入力した信号に基づいて図示しない回転数算出ルーチンを実行し、モータMG1,MG2の回転子の回転数Nm1,Nm2を計算している。更に、モータECU40は、ハイブリッドECU70と通信しており、ハイブリッドECU70からの制御信号等に基づいてモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッドECU70に出力する。
バッテリ50は、リチウムイオン二次電池あるいはニッケル水素二次電池として構成されており、バッテリ用電子制御ユニット(以下、「バッテリECU」という)52によって管理される。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧、バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流、バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からのバッテリ温度Tb等が入力される。バッテリECU52は、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッドECU70に出力する。更に、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために、電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいてバッテリ50の充電割合を示す残容量SOCを算出したり、残容量SOCとバッテリ温度Tbとに基づいてバッテリ50の充電に許容される電力である許容充電電力としての入力制限Winとバッテリ50の放電に許容される電力である許容放電電力としての出力制限Woutとを算出したりする。バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリ温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定すると共に、バッテリ50の残容量SOCに基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。
また、バッテリECU52は、残容量SOCに基づいてバッテリ50の充放電要求パワーPb*を算出する。実施例では、残容量SOCと充放電要求パワーPb*との関係を予め定めた充放電要求パワー設定用マップがバッテリECU52の図示しないROMに記憶されており、バッテリECU52は、当該マップから与えられた残容量SOCに対応したものが充放電要求パワーPb*として導出・設定される。すなわち、実施例のバッテリECU52は、充放電要求パワー設定用マップに従って、例えば、残容量SOCが予め定められた強制充電開始値S0(例えば40%)未満になると、バッテリ50が強制的に充電されるように、充放電要求パワーPb*を一定の充電電力(負の値)Pcに設定すると共に、残容量SOCが強制充電開始値S0から当該強制充電開始値S0よりも大きい強制充電終了値S1(例えば50%)までの範囲にあるときには、充放電要求パワーPb*を残容量SOCに比例する充電電力(負の値)に設定する。これにより、実施例のハイブリッド自動車20では、バッテリ50の残容量SOCを良好に確保することが可能となる。また、バッテリECU52は、充放電要求パワー設定用マップに従って、例えば、残容量SOCが強制充電終了値S1から当該強制充電終了値S1よりも大きい所定値までの範囲にあるときに、充放電要求パワーPb*を残容量SOCに比例する放電電力(正の値)に設定すると共に、残容量SOCが当該所定値を超えると、充放電要求パワー*を一定の放電電力(正の値)Pdに設定する。
ハイブリッドECU70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74や、データを一時的に記憶するRAM76、図示しない入出力ポートおよび通信ポート等を備える。ハイブリッドECU70は、上述したようにエンジンECU24やモータECU40、バッテリECU52等と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40、バッテリECU52等と各種制御信号やデータのやり取りを行う。また、ハイブリッドECU70には、イグニッションスイッチ(スタートスイッチ)80からのイグニッション信号、シフトレバー81の操作位置(シフトポジション)に対応したシフトレンジSRを検出するシフトレンジセンサ82からのシフトレンジSR、アクセルペダル83の踏み込み量(アクセル操作量)を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc、ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルストロークセンサ86からのブレーキペダルストロークBS、車速センサ87からの車速V等が入力ポートを介して入力される。なお、実施例のハイブリッド自動車20では、シフトレバー81のシフトポジションとして、駐車時に選択される駐車レンジ(Pレンジ)に対応したPポジション、後進走行用のリバースレンジ(Rレンジ)に対応したRポジション、中立のニュートラルレンジ(Nレンジ)に対応したNポジション、通常の前進走行用のドライブレンジ(Dレンジ)に対応したDポジション、複数の仮想シフトレンジSR1,SR2,SR3,SR4,SR5およびSR6からの任意の仮想シフトレンジの選択を可能とするシーケンシャルシフトレンジ(Sレンジ)に対応したシーケンシャルシフトポジション(Sポジション)、アップシフト指示ポジションおよびダウンシフト指示ポジションが用意されている。
上述のように構成された実施例のハイブリッド自動車20では、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*が計算され、この要求トルクTr*に基づくトルクがリングギヤ軸32aに出力されるようにエンジン22とモータMG1とモータMG2とが制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御モードとしては、要求トルクTr*に見合うパワーがエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力されるパワーのすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや、要求トルクTr*とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合うパワーがエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力されるパワーの全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求トルクTr*に基づくトルクがリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22を停止して要求トルクTr*に基づくトルクをリングギヤ軸32aに出力するようにモータMG2を駆動制御するモータ運転モード等がある。また、実施例のハイブリッド自動車20では、トルク変換運転モードや充放電運転モードのもとで所定条件が成立した場合、エンジン22を自動的に停止・始動させる間欠運転が実行される。
次に、上述のように構成された実施例のハイブリッド自動車20においてバッテリ50が強制的に充電されるようにバッテリECU52により充放電要求パワーPb*として負の値である充電電力が設定されたときの動作について説明する。図2は、バッテリECU52により充放電要求パワーPb*として負の値である充電電力が設定された状態で運転者によりアクセルペダル83が踏み込まれたときに実施例のハイブリッドECU70により所定時間毎(例えば、数msec毎)に実行される強制充電時駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。なお、実施例のハイブリッド自動車20では、残容量SOCが予め定められた強制充電開始値S0(40%)未満になると、上述のように、バッテリECU52により充放電要求パワーPb*が負の値である充電電力が設定されると共に、モータMG1により発電された電力でバッテリ50を充電することができるように、ハイブリッドECU70による統括的な制御のもと、基本的にエンジン22が始動される。ここでは、バッテリ50の残容量SOCとの関係からエンジン22が始動された後にモータMG1からの電力によりバッテリ50が充電されている状態を例にとって図2の強制充電時駆動制御ルーチンを説明する。
図2のルーチンの開始に際して、ハイブリッドECU70のCPU72は、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや、シフトレンジセンサ82からのシフトレンジSR、車速センサ87からの車速V、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2、バッテリ50の充放電要求パワーPb*、残容量SOC、入出力制限Win,Woutといった制御に必要なデータの入力処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、モータECU40により回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいて計算されるものであってモータECU40から通信により入力されるものである。また、バッテリ50の充放電要求パワーPb*や残容量SOC、入出力制限Win,Woutは、バッテリECU52から通信により入力されるものである。
ステップS100のデータ入力処理の後、入力したアクセル開度Accと車速VとシフトレンジSRとに基づいてリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*を設定した上で、車両全体に要求される要求パワーP*を設定する(ステップS110)。実施例では、アクセル開度Acc、車速VおよびシフトレンジSRと要求トルクTr*との関係が予め定められて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶されており、要求トルクTr*としては、与えられたアクセル開度Accと車速VとシフトレンジSRとに対応したものが当該マップから導出・設定される。図3に要求トルク設定用マップの一例を示す。なお、図3からわかるように、実施例では、ハイブリッド自動車20がリバース走行する際の車速とトルクとは、それぞれ負の値として取り扱われる。また、実施例において、要求パワーP*は、設定した要求トルクTr*とリングギヤ軸32aの回転数Nrとの積から充放電要求パワーPb*を減じた値に損失分Lossを加算することにより計算される。すなわち、要求パワーP*は、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力するのに要求されるパワーとバッテリ50を充放電するのに要するパワーと損失分との和となる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、図示するようにモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除するか、あるいは車速Vに換算係数kを乗じることによって求めることができる。
次いで、ステップS100にて入力したシフトレンジSRがRレンジ(リバースレンジ)であるか否かを判定し(ステップS120)、シフトレンジSRが前進走行用のDレンジ(ドライブレンジ)またはSレンジ(シーケンシャルシフトレンジ)であれば、ステップS110にて設定した要求パワーP*に基づいてエンジン22の目標運転ポイントである目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定すると共に設定した目標回転数Ne*および目標トルクTe*をエンジンECU24に送信する(ステップS130)。実施例のステップS130では、エンジン22を効率よく動作させるために予め定められた動作ラインと要求パワーP*とに基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とが設定される。図4に、エンジン22の動作ラインと要求パワーP*が一定となることを示す回転数NeとトルクTeとの相関曲線とを例示する。同図に示すように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、上記動作ラインと要求パワーP*(Ne*×Te*)が一定となることを示す相関曲線との交点として求めることができる。ハイブリッドECU70から目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とに基づいてスロットル開度制御や燃料噴射制御、点火時期制御等を実行する。
ステップS130の処理の後、目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρ(サンギヤ31の歯数/リングギヤ32の歯数)とを用いて次式(1)に従いモータMG1の目標回転数Nm1*を計算した上で、目標トルクTe*や計算した目標回転数Nm1*、現在の回転数Nm1等を用いて次式(2)に従いモータMG1に対するトルク指令Tm1*を設定する(ステップS140)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。図5にハイブリッド自動車20が前進走行するときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を例示する。モータMG1の目標回転数Nm1*を求めるための式(1)は、この共線図における回転数の関係を用いれば容易に導出することができる。そして、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) …(1)
Tm1*=-ρ/(1+ρ)・Te*+k1・(Nm1*-Nm1)+k2・∫(Nm1*-Nm1)dt …(2)
モータMG1に対するトルク指令Tm1*を設定したならば、バッテリ50の入出力制限Win,WoutとステップS150にて設定したモータMG1に対するトルク指令Tm1*とモータMG1,MG2の現在の回転数Nm1,Nm2とを用いてモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmin,Tmaxを次式(3)および(4)に従い計算する(ステップS150)。更に、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρと減速ギヤ35のギヤ比Grとを用いてモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮モータトルクTm2tmpを次式(5)に従い計算する(ステップS160)。そして、モータMG2に対するトルク指令Tm2*をトルク制限Tmin,Tmaxで仮モータトルクTm2tmpを制限した値に設定する(ステップS170)。このようしてモータMG2に対するトルク指令Tm2*を設定することにより、リングギヤ軸32aに出力するトルクをバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内に制限することができる。なお、式(5)は、図5の共線図から容易に導出することができる。こうしてモータMG1,MG2に対するトルク指令Tm1*,Tm2*を設定したならば、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40にそれぞれ送信し(ステップS180)、再度ステップS100以降の処理を実行する。ハイブリッドECU70からトルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*に従ってモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*に従ってモータMG2が駆動されるようにインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
Tmin=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 …(3)
Tmax=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 …(4)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr …(5)
一方、ステップS120にてシフトレンジSRがRレンジ(リバースレンジ)であると判断された場合には、ステップS100にて入力した車速Vの絶対値が所定車速Vref(例えば5km/h)以下であるか否かを判定する(ステップS122)。ステップS122にて車速Vの絶対値が所定車速Vref(例えば5km/h)を上回っていると判断された場合、すなわちハイブリッド自動車20が所定車速Vrefを上回る車速でリバース走行している場合には、上述のステップS130からS180の処理を実行し、再度ステップS100以降の処理を実行する。また、ステップS122にて車速Vの絶対値が所定車速Vref(例えば5km/h)以下であると判断された場合、すなわちハイブリッド自動車20が所定車速Vref以下の車速でリバース走行している場合には、更に、ステップS100にて入力したアクセル開度Accが所定開度Aref(例えば80%)未満であるか否かを判定する(ステップS124)。ステップS124にてアクセル開度Accが所定開度Aref(例えば80%)以上であると判断された場合、すなわち運転者による駆動力要求の度合が相当に大きい場合には、上述のステップS130からS180の処理を実行し、再度ステップS100以降の処理を実行する。そして、ステップS124にてアクセル開度Accが所定開度Aref未満であると判断された場合には、更に、ステップS100にて入力したバッテリ50の残容量SOCが上述の強制充電開始値S0以上であるか否かを判定する(ステップS126)。ステップS126にて残容量SOCが強制充電開始値S0未満であってバッテリ50の残容量SOCが極端に低下しているおそれがある場合には、上述のステップS130からS180の処理を実行し、再度ステップS100以降の処理を実行する。
これにより、ステップS122,S124およびS126の何れかにおいて否定判断がなされた場合、ハイブリッド自動車20は、エンジン22からの動力を用いて発電するモータMG1からの電力によりバッテリ50が充電される状態でモータMG2からの動力によりリバース走行することになる。そして、これらの場合には、図6に示すように、動力分配統合機構30のサンギヤ31に接続されたモータMG1が動力分配統合機構30のキャリア34に接続されたエンジン22からの動力を用いて発電することから、遊星歯車機構である動力分配統合機構30の作用により車両を前進させる方向のトルクがエンジン22から動力分配統合機構30のリングギヤ32に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力される。従って、モータMG2は、運転者の要求に応じた要求トルクTr*に相当するトルクと、エンジン22からリングギヤ軸32aに出力される車両を前進させる方向のトルク(−1/ρ・Tm1*)をキャンセルするトルクとの和を出力する(図2のステップS160参照)。
これに対して、ステップS122,S124およびS126にて肯定判断がなされた場合、すなわちハイブリッド自動車20がハイブリッド自動車20が所定車速Vref以下の車速でリバース走行しており、運転者によるアクセル開度Accが所定開度Aref未満であり、かつバッテリ50の残容量SOCが強制充電開始値S0以上である場合には、各燃焼室への燃料噴射と混合機の点火とが継続された状態で実質的にトルクを出力することなく所定の自立回転数(例えばアイドル時の回転数であり、800〜1200rpm程度)で回転するようにエンジン22を自立運転させるべくエンジンECU24に対して自立運転指令を送信すると共に(ステップS135)、モータMG1に対するトルク指令Tm1*を値0に設定する(ステップS145)。そして、上述のステップS150からS180の処理を実行した上で、再度ステップS100以降の処理を実行する。ハイブリッドECU70から自立運転指令を受信したエンジンECU24は、エンジン22の爆発燃焼を継続させるのに最低必要な燃料噴射量を設定し、設定した量の燃料が各燃焼室に供給されるように燃料噴射制御を実行すると共にエンジン22の爆発燃焼を継続させるべく点火時期制御を実行する。また、ハイブリッドECU70からトルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm2*に従ってモータMG2が駆動されるようにインバータ42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
これにより、エンジン22からの動力を用いて発電するモータMG1からの電力によりバッテリ50を強制的に充電すべき状態でモータMG2からの動力によりリバース走行するときには、バッテリ50の充電が実行されていたとしても、運転者によるアクセル開度Accが所定開度aref未満であると共にバッテリ50の残容量SOCが強制充電開始値S0以上であることを条件にバッテリ50の強制的な充電の実行が解除されることになる。すなわち、実施例では、ハイブリッド自動車20が所定車速Vref以下の車速でリバース走行しており、運転者によるアクセル開度Accが所定開度Aref未満であり、かつバッテリ50の残容量SOCが強制充電開始値S0以上である場合、エンジン22が自立運転されると共にモータMG1に対するトルク指令Tm1*が値0に設定されるので、エンジン22の運転が継続されたままモータMG1による発電が停止されることになる。
以上説明したように、実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22からの動力を用いて発電するモータMG1からの電力によりバッテリ50を強制的に充電すべき状態でモータMG2からの動力によりハイブリッド自動車20がリバース走行するときに、運転者による駆動力要求の度合を示すアクセル開度Accが所定開度Aref未満であると共にバッテリ50の残容量SOCが所定の強制充電開始値S0以上であることを条件にバッテリ50の強制的な充電の実行が解除される(ステップS124−S126,S135,S145,S150−S180)。これにより、モータMG2から車両を後進させる方向に比較的大きなトルクを出力する必要が少なく、かつバッテリ50の残容量SOCが極端に低下しているおそれがないときに、バッテリ50の強制的な充電を解除することでエンジン22から車両を前進させる方向のトルクが駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されないようにすることができるので、残容量SOCの低下を抑えつつ、モータMG2の負担を減らしてリバース走行における走行性能を向上させることが可能となる。
また、上記実施例では、ステップS122,S124およびS126にて肯定判断がなされてバッテリ50の強制的な充電の実行を解除するときに、エンジン22が実質的にトルクを出力しないように自立運転されると共に、モータMG1に対するトルク指令が値0に設定される(ステップS135,S145)。これにより、エンジン22の運転を継続しつつバッテリ50の強制的な充電の実行を解除すると共にエンジン22から車両を前進させる方向のトルクが駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されないようにすることが可能となり、その後にバッテリ50の強制的な充電の解除条件が不成立となったときには、速やかにバッテリ50の強制的な充電を再開することができる。
更に、上記実施例では、エンジン22からの動力を用いて発電するモータMG1からの電力によりバッテリ50を強制的に充電すべき状態でハイブリッド自動車20がモータMG2からの動力により所定車速Vrefを上回る車速Vでリバース走行しているときには、残容量SOCが強制充電終了値S1に達するまでバッテリ50の強制的な充電の実行が解除されないことになる。これにより、車速Vが比較的低い速度となる一般に常用されるリバース走行における走行性能を向上させると共に、必要以上にバッテリ50の強制的な充電が解除されないようにして残容量SOCを速やかに増加させることが可能となる。
なお、上記実施例では、ステップS122,S124およびS126にて肯定判断がなされてバッテリ50の強制的な充電の実行を解除するときに、エンジン22が自立運転されると共にモータMG1に対するトルク指令Tm1*が値0に設定されるが、ステップS122,S124およびS126にて肯定判断がなされたときの処理は、これに限られるものではない。すなわち、ステップS122,S124およびS126にて肯定判断がなされたときに、エンジンECU24にエンジン22に対する燃料供給を停止させるべく燃料カット指令を送信すると共に、モータMG1のトルク指令Tm1*に正の所定値を設定し、それにより燃料供給が停止された状態にあるエンジン22をモータMG1によりモータリングしてもよい。これにより、モータMG1のモータリングに伴ってバッテリ50に蓄えられた電力が若干消費されるものの、図6において白抜矢印で示すように、モータMG1のモータリングにより車両を後進させる方向のトルクを駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力することができるので、モータMG2の負担をより一層低減してリバース走行における走行性能をより向上させることが可能となる。また、この場合も、バッテリ50の強制的な充電の解除条件が不成立となったときには、速やかにバッテリ50の強制的な充電を再開することができる。更に、上記実施例では、ステップS126において、バッテリ50の残容量SOCが極端に低下しているおそれがないか判定するために、残容量SOCと強制充電開始値S0とを比較しているが、ステップS126では、強制充電開始値S0とは異なる値(例えば、強制充電開始値S0よりも多少大きい値)を閾値として用いてもよい。
また、上記実施例のハイブリッド自動車20では、駆動軸としてのリングギヤ軸32aとモータMG2とがモータMG2の回転数を減速してリングギヤ軸32aに伝達する減速ギヤ35を介して連結されているが、減速ギヤ35の代わりに、例えばHi,Loの2段の変速段あるいは3段以上の変速段を有したモータMG2の回転数を変速してリングギヤ軸32aに伝達する変速機を採用してもよい。更に、実施例のハイブリッド自動車20は、モータMG2の動力を動力分配統合機構30のリングギヤ32に接続されたリングギヤ軸32aに出力するものであるが、本発明の適用対象はこれに限られるものでもない。すなわち、本発明は、図7に示す変形例に係るハイブリッド自動車120のように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32a(車輪39a,39b)とは異なる軸(図7における車輪39c,39dに接続された軸)に出力するものに適用されてもよい。
そして、本発明において、「内燃機関」は、ガソリンや軽油といった炭化水素系の燃料の供給を受けて動力を出力するエンジン22に限られず、水素エンジンといったような他の如何なる形式のものであっても構わない。また、「第1電動機」や「第2電動機」は、モータMG1,MG2のような同期発電電動機に限られず、誘導電動機といったような他の如何なる形式のものであっても構わない。また、「遊星歯車機構」は、内燃機関に接続される第1要素が共線図上で第1電動機に接続される第2要素と駆動軸に接続される3要素との間に位置するように構成されたものであれば、シングルピニオン式遊星歯車機構以外のものとされてもよい。更に、「蓄電装置」は、外部電源からの電力により充電可能に構成されたものであってもよい。何れにしても、上記実施例は、課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではなく、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の解釈は、その欄の記載に基づいて行なわれるべきものである。
以上、実施例を用いて本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、様々な変更をなし得ることはいうまでもない。
本発明は、ハイブリッド車両の製造産業等において利用可能である。
20,120 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、72 CPU、74 ROM、76 RAM、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、37 ギヤ機構、38 デファレンシャルギヤ、39a〜39d 車輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(ハイブリッドECU)、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトレンジセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルストロークセンサ、87 車速センサ、MG1,MG2 モータ。

Claims (6)

  1. 内燃機関と、動力を入出力可能な第1電動機と、前記内燃機関の出力軸に接続される第1要素、前記第1電動機の回転軸に接続される第2要素、および駆動軸に接続される第3要素を有すると共に、前記第1要素が共線図上で前記第2要素と前記第3要素との間に位置するように構成された遊星歯車機構と、走行用の動力を出力可能な第2電動機と、前記第1および第2電動機と電力をやり取り可能な蓄電装置とを含むハイブリッド車両において、
    前記内燃機関からの動力を用いて発電する前記第1電動機からの電力により前記蓄電装置を強制的に充電すべき状態で前記第2電動機からの動力によりリバース走行するときに、運転者による駆動力要求の度合が所定度合未満であると共に前記蓄電装置の充電割合が所定値以上であることを条件に前記蓄電装置の強制的な充電の実行を解除することを特徴とするハイブリッド車両。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド車両において、
    前記蓄電装置の強制的な充電の実行を解除するときに、前記内燃機関が実質的にトルクを出力しないように自立運転されると共に、前記第1電動機に対するトルク指令が値0に設定されることを特徴とするハイブリッド車両。
  3. 請求項1に記載のハイブリッド車両において、
    前記蓄電装置の強制的な充電の実行を解除するときに、前記内燃機関は、燃料供給が停止された状態で前記第1電動機によりモータリングされることを特徴とするハイブリッド車両。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載のハイブリッド車両において、
    前記蓄電装置の強制的な充電は、該蓄電装置の充電割合が予め定められた強制充電開始値未満になると開始されると共に、該充電割合が前記強制充電開始値よりも大きい強制充電終了値に達すると終了することを特徴とするハイブリッド車両。
  5. 請求項4に記載のハイブリッド車両において、
    前記内燃機関からの動力を用いて発電する前記第1電動機からの電力により前記蓄電装置を強制的に充電すべき状態で前記第2電動機からの動力により所定車速を上回る車速でリバース走行するときには、前記充電割合が前記強制充電終了値に達するまで前記蓄電装置の強制的な充電の実行が解除されないことを特徴とするハイブリッド車両。
  6. 内燃機関と、動力を入出力可能な第1電動機と、前記内燃機関の出力軸に接続される第1要素、前記第1電動機の回転軸に接続される第2要素、および駆動軸に接続される第3要素を有すると共に、前記第1要素が共線図上で前記第2要素と前記第3要素との間に位置するように構成された遊星歯車機構と、走行用の動力を出力可能な第2電動機と、前記第1および第2電動機と電力をやり取り可能な蓄電装置とを含むハイブリッド車両の制御方法において、
    前記内燃機関からの動力を用いて発電する前記第1電動機からの電力により前記蓄電装置を強制的に充電すべき状態で前記第2電動機からの動力によりリバース走行するときに、運転者による駆動力要求の度合が所定度合未満であると共に前記蓄電装置の充電割合が所定値以上であることを条件に前記蓄電装置の強制的な充電の実行を解除することを特徴とするハイブリッド車両の制御方法。
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