JP2011182910A - 縫着可能な成形雄型面ファスナー - Google Patents

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Abstract

【課題】縫製により布地に取り付けることが可能であり、かつ取り付けた後においては、面ファスナーの係合・離脱を繰り返してもミシン目や手縫い目から同面ファスナーが裂けることが少なく、係合力も充分に高い成形面ファスナーを提供する。
【解決手段】基板の表面にキノコ型係合素子が列をなして並んでおり、各キノコ型係合素子はステム部(S)とその上部に広がる傘部(M)からなり、かつ係合素子列方向に交差する方向(Q方向)に傘部(M)はステム部(S)からはみ出して拡がっているが、係合素子列方向(P方向)には傘部(M)は拡がりを有しておらずにステム部(S)から傘部先端部までほぼ同一の幅を有している成形面ファスナーにおいて、基板とキノコ型係合素子を構成する樹脂が、共に、ポリエステルエラストマーであり、かつ各ステム部の係合素子列方向幅(W)と、係合素子列方向に隣り合う係合素子同士との間隔(L)との比(W:L)が1:0.7〜1:1.3であることを特徴とする成形雄型面ファスナー。
【選択図】図1

Description

本発明は、ミシンや手縫い等の縫製により布地に取り付けることが可能で、係合力が高い成形雄型面ファスナーに関するものである。
従来から、ミシンや手縫い等の縫製で布地に取り付けることが可能な雄型面ファスナーとして、織物や編物からなる基布の表面に、モノフィラメントからなるフック状係合素子を立設した、いわゆる雄型織面ファスナーや雄型編面ファスナーが公知である。この面ファスナーの場合には、雄型面ファスナーの該フック状係合素子が雌型面ファスナーのループ状係合素子と係合することにより雄型面ファスナーと雌型面ファスナーが引っ付くこととなる。
しかしながら、これら雄型織面ファスナーや雄型編面ファスナーの場合には、フック状係合素子として太いモノフィラメントが用いられており、このモノフィラメントは面ファスナーの基布内に織り込まれたり編み込まれたりしているために、基布には太いモノフィラメントが存在することとなり、さらに、該モノフィラメントが基布から引き抜かれないように面ファスナー裏面には固定用の樹脂が塗付されており、これらが原因で基布は極めて固く、肌触りが固く、さらに肌に触れた場合には、太いモノフィラメントの端部がチクチクと肌を刺激するという問題点を有している。
一方、このような織面ファスナーや編面ファスナーに対して、ポリプロピレンやナイロン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂からなる基板の表面に、同樹脂からなるキノコ型係合素子を立設した、いわゆる成形雄型面ファスナーも公知であるが、これら成形面ファスナーの場合には、樹脂からなる基板が固く、ミシン針や手縫い針は容易に基板を貫通することができず、したがって布地に縫製により成形面ファスナーを取り付けることはできない。尚、基板を薄くした成形雄型面ファスナーも上市されているが、針は貫通するが針穴が広がり縫目が避け易く十分な縫製強度が得られない。
このような成形面ファスナーを構成する樹脂として、ポリウレタンやスチレン系エラストマーのような熱可塑性エラストマーを用いた場合には、ミシン針や手縫い針は基板を容易に貫通することができるため、縫製により成形面ファスナーを布地に取り付けることは可能と考えられるが、面ファスナーの係合を剥がす際に面ファスナーが引っ張られると、ミシン目や縫い目から基板が裂け易いという問題点を有しており、さらに熱可塑性エラストマーからなる雄型係合素子は係合力が低く、成形面ファスナーをミシンや手縫い等により布地に取り付けるという方法は現在全く採用されていない。
より詳細に説明すると、例えば、特許文献1には、特定のポリウレタンを用いて押し出し成形して得られる成形面ファスナーが優れた柔軟性と引裂き強度を有し、さらに他の熱可塑性エラストマー、例えばポリアミドエラストマーやポリエステルエラストマーから形成された成形ファスナーと比べて繰り返し脱着性に優れることが記載されている。
特開平4‐224703号公報
しかしながら、同文献には、これら熱可塑性エラストマーから得られた成形面ファスナーを縫着により布地に取り付けることに関して全く記載がなく、実際に、これら熱可塑性エラストマーを用いて従来の一般的な押し出し成形法により成形面ファスナーを製造した場合には、得られる成形面ファスナーを縫製により布地に取り付けると縫目方向と成形面ファスナーの延伸方向が同一であることから、着脱の繰り返しにより縫目から面ファスナーが容易に裂けるという問題が生じ、実用上、縫製により成形面ファスナーを布地に取り付けることが不可能であった。
本発明者等は、縫製により布地に取り付けることが可能な成形面ファスナーについて研究した結果、特定のエラストマー樹脂を用い、かつ特定の製法により製造された成形雄型面ファスナーならば縫製により布地に取り付けることが可能で、かつ縫製により生じた縫目から容易に面ファスナーが裂けることもなく、さらに係合力も充分に高く、肌触りも優しいことを見出し、本願発明に到達した。
すなわち、本発明の目的は、縫製により布地に取り付けることが可能な成形雄型面ファスナーであって、取り付けた後に、面ファスナーの係合・離脱を繰り返しても、縫目から同面ファスナーが裂けることが少なく、さらに係合力も充分に高く、肌触りの優しい柔かい成形雄型面ファスナーを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するものであり、具体的には、基板の表面にキノコ型係合素子が列をなして並んでおり、各キノコ型係合素子はステム部(S)とその上部に広がる傘部(M)からなり、かつ係合素子列方向に交差する方向(Q方向)に傘部(M)はステム部(S)からはみ出して拡がっているが、係合素子列方向(P方向)には傘部(M)は拡がりを有しておらずにステム部(S)から傘部先端部までほぼ同一の幅を有している成形雄型面ファスナーにおいて、基板とキノコ型係合素子を構成する樹脂が、共に、ポリエステルエラストマーであり、かつ各ステム部の係合素子列方向幅(W)と係合素子列方向に隣り合う係合素子同士との間隔(L)との比(W:L)が1:0.7〜1:1.3の範囲であることを特徴とする成形雄型面ファスナーである。
そして、好適には、W:Lが1:0.8〜1:1.2の範囲内である場合である。また、好適には、係合素子の密度が70〜140個/cmである場合である。また、好適には、キノコ型係合素子の基板からの高さ(H)が0.5〜1.1mmである場合である。さらに、好適には、ポリエステルエラストマーが、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸またはその誘導体を用い、ジオール成分として1,4−ブタンジオールとポリ(オキシテトラメチレン)グリコールまたはそれらの誘導体を用いて得られるものであり、かつポリエステルエラストマー中における[ポリ(オキシテトラメチレン)]テレフタレート基の割合が40〜70重量%である場合である。そして、本発明は、上記成形雄型面ファスナーが縫製により布地に取り付けられている場合である。
また、本発明は、横に一直線に伸びるスリットの片面にキノコ型スリットを有するノズルからポリエステルエラストマーの溶融物を押し出し、冷却させて、基板上に長さ方向に連続するキノコ型係合素子用列条を有するテープを得て、このテープのキノコ型係合素子列条に、その長さ方向を横切る方向に、キノコ型係合素子列条の先端部から根元部分に至る切れ目を入れ、そして該テープを1.7〜2.3倍の範囲の延伸倍率となるように延伸・熱処理する成形雄型面ファスナーの製造方法である。
本発明によれば、縫製により本発明の成形雄型面ファスナーを布地に取り付けることが可能であり、かつ取り付けた後においては、該面ファスナーの係合・離脱を繰り返してもミシンや手縫い等の縫目から同面ファスナーが裂けることが少なく、係合力も充分に高く、肌触りの優しい柔かい成形面ファスナーが得られる。
本発明の成形雄型面ファスナーの好適な一例の一部を示す斜視図。 本発明の成形雄型面ファスナーを製造するために使用する押出用ノズルの好適な一例の正面図。
以下、図1および図2を用いて本発明の好適な実施形態を説明する。
本発明の成形雄型面ファスナーの好適例として、図1に示すような面ファスナーが挙げられる。図1の雄型面ファスナーでは、基板の上にキノコ型係合素子が列をなして立設されている。図1では、2列のキノコ型係合素子列が基板長さ方向(P方向)に平行に存在している。図1では2列しか記載していないが、実際には、記載されたキノコ型係合素子に平行に数列〜数十列の係合素子列が存在している。
図1から明らかように、キノコ型係合素子は、いずれも、基板からほぼ垂直に基板上に立設されており、各キノコ型係合素子は、根元部(基板)から延びたステム部(S)とその上記に係合素子列方向(P方向)から見た場合に上部が傘のように両翼に広がっている傘部(M)からなる。
このような成形雄型面ファスナーにおいて、本発明が最も特徴とするところは、まず構成する樹脂としてポリエステルエラストマーという特定のエラストマー樹脂が用いられている点にある。熱可塑性エラストマーとしては、ポリエステルエラストマー以外に、ポリウレタン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、軟質塩化ビニル樹脂等が挙げられるが、ポリエステル系エラストマーが他のエラストマー樹脂と比べてミシンや手縫いにより生じた縫目からの裂けを生じ難いことを見出した。
ポリエステルエラストマーは、ブチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とする樹脂にポリオキシテトラメチレングリコールを共重合したものであり、他の一般的エラストマー樹脂、例えばポリウレタン、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー等より弾性率が高いにもかかわらず、弾性ポリマーの性質を充分に有している樹脂である。本発明において、好ましくは、ポリエステルエラストマー中における[ポリ(オキシテトラメチレン)]テレフタレート基の割合が40〜70重量%、さらに好ましくは50〜60重量%の範囲の場合である。
しかしながら、このようなポリエステルエラストマーを単に使用するだけでは、ミシンや手縫い等の縫目からの裂けを防ぐことは不充分である。本発明者等は、成形雄型面ファスナーを押出成形により製造する際の延伸条件が縫目からの裂けの生じ易さを大きく左右することを見出した。すなわち、従来一般的に行なわれている延伸条件では、ループ状係合素子がキノコ型係合素子に充分に係合でき、さらに面ファスナー基板の強度を高めるために、押し出されたテープ状物の係合素子用列条に切れ目を入れ、それを3倍前後の延伸倍率で延伸するという方法が用いられているが、本発明者等の研究結果によると、3倍前後の延伸を行なうとミシンや手縫い等の縫目から成形面ファスナーが容易に裂けることを防ぐことができず、従来の延伸倍率と比べると遥かに低い2倍前後の延伸が、縫目からの裂けを防ぐ上で必要であることを見出した。
このように、2倍前後、具体的には1.7〜2.3倍の延伸倍率となるように延伸・熱処理すると、得られる成形面ファスナーの各ステム部の係合素子列方向幅(W)と係合素子列方向に隣り合う係合素子同士との間隔(L)との比(W:L)が1:0.7〜1:1.3の範囲となる。より好ましくは、W:Lが1:0.8〜1:1.2の範囲の場合である。
さらに、ポリエステルエラストマーからなる成形雄型面ファスナーの場合には、キノコ型係合素子がエラストマー樹脂であることから、同係合素子に力がかかると同係合素子が容易に傾き、ループ素子がキノコ型係合素子から外れ易いことから係合力が低くなりがちであるが、本発明ではそれを補うために、係合素子密度を70〜140個/cmと従来品と比べて高くするのが好ましく、この係合素子密度は、従来一般に採用されている成形面ファスナーの30〜60個/cmという係合素子密度と比べると、かなり高い値であることが分る。本発明において、より好ましくは、係合素子密度90〜120個/cmの場合である。
さらに、本発明では、係合素子がポリエステルエラストマーから構成されていることから、キノコ型係合素子に力がかかると係合素子が容易に傾き、ループ素子がキノコ型係合素子から容易に外れ、高い係合力が得られないこととなるが、キノコ型係合素子が傾くことを減らすために、上記係合素子密度を高める他に、係合素子の高さ(H)を従来のものより低くしているのが好ましい。具体的には、従来の押出成形により製造された成形面ファスナーは、一般に係合素子高さが1.2〜2.0mmの範囲であるが、本発明では係合素子高さを0.5〜1.1mmと従来より低くするのが好ましく、より好ましくは0.7〜0.9mmの範囲である。
上記したように、本発明の成形雄型面ファスナーは、熱可塑性樹脂からなる基板とその上に存在する同樹脂からなる多数のキノコ型係合素子から構成される。基板の厚さとしては、0.1〜0.4mm、特に0.2〜0.3mmの範囲が好ましい。また、基板の幅(係合素子列に直交するQ方向の幅)としては5〜200mm、特に10〜100mmが好ましい。余りに幅広い場合には、係合素子用列条に高速で切れ目を入れるのが困難となる。
本発明において、各キノコ型係合素子は、ステム部(S)とその上部に広がる傘部(M)からなり、かつ係合素子列方向に直交する方向(Q方向)に傘部(M)はステム部(S)からはみ出して拡がっているが、係合素子列方向(P方向)には傘部(M)は拡がりを有しておらずにステム部(S)から傘部先端部に至るまでほぼ同一の幅(W)を有している。このような構造は、後述する製造方法、すなわちポリエステルエラストマーをスリット状ノズルから押し出して、基板上に複数の係合素子用列条を有するテープ状物を形成し、そして、係合素子用列条に、それと交差する方向にその先端から根元に至る切れ目を入れ、そして延伸することにより形成されるものであり、ループ素子との高い係合力を得る上でこのような構造を有していることが重要である。
本発明において、各キノコ型係合素子の傘部の広がり部の長さ(X)としては0.4〜0.9mm、特に0.5〜0.7mmの範囲が係合力と肌触り感の点で好ましい。従来、一般的な押し出し成形により製造された成形雄型面ファスナーの係合素子の傘部の広がり部の長さ(X)は1.0〜1.6mmであることを考慮すると、本発明の面ファスナーを構成する係合素子の形状は極めて小型であると言える。このような小型の係合素子を高密度で基板上に形成することにより、係合力と肌触り感の両方を満足するものとなる。
また、本発明の面ファスナーのキノコ型係合素子を構成するステム部の係合素子列方向の幅(W)としては、0.25〜0.35mm、特に0.28〜0.33mmの範囲が好ましい。また、ステム部間の間隔、すなわち隣り合う係合素子列との間隔(Y)としては、0.5〜1.5mm、特に0.8〜1.2mmの範囲が好ましく、係合素子列方向(P方向)に隣り合うキノコ型係合素子の間隔(L)としては、W:Lが1:0.7〜1:1.3となることが必要であり、特にW:Lが1:0.8〜1:1.2の範囲が好ましい。W:Lの比が1:0.7よりLが小さい場合には、延伸が不充分にしか行なわれていないこととなるため、ループ状係合素子がキノコ型係合素子に係合するだけの十分な切れ目(すなわちキノコ型係合素子間隔)を有していないこととなり、さらに基板も殆ど延伸されていないことから基板強度が不充分となり、逆に1:1.2を越えてLが大きい場合には、延伸による分子配向により縫目に従って基板が裂け易いこととなる
また、係合素子列方向と直交する方向(Q方向)のステム幅(T)としては、0.2〜0.5mm、特に0.3〜0.4mmの範囲が好ましく、隣り合う係合素子列間の傘部での間隔(Z)としては、0.2〜1.2mm、特に0.5〜0.9mmの範囲が好ましい。更に、係合素子の高さ(H)の10〜40%、特に20〜25%が傘部であるのが好ましい。
これらの大きさや範囲を満足していることが係合力および係合し易さおよび肌触り感を達成し、さらに基板の裂け難さを得る上で好ましい。
さらに、本発明において、基板幅[キノコ型係合素子列と直交する方向(Q方向)の基板の幅]1cm当たりキノコ型係合素子列が5〜15本、好ましくは6〜10本存在するのが好ましい。少なすぎても、また多すぎても係合力が低下する。
なお、本発明において、係合素子は後述する方法により製造されるが、ステムの根元付近は、ステムの中間部分と比べて係合素子列方向の太さが太くなりがちである。そのような場合には、本発明で言う寸法は、ステム部の高さの中間部での長さを意味する。
なお、上記した係合素子の寸法や間隔は、任意に選んだ係合素子または係合素子間等10個の値の平均値である。
また、本発明の面ファスナーにおいて、係合素子のステム部高さの中間部分における基板と平行方向における個々のステム部の断面積が0.05〜0.20mmであるのが好ましい。断面積が0.05mm未満の場合には、係合素子が曲がり易く、場合によっては係合素子の傘部がステムから切断されることも生じる。一方、0.20mmを越える場合には、ステムが太すぎることにより係合力の低下を招く。ここでいう断面とは、係合素子のステム部の基板に対して平行な面でのステムの高さ中間部の断面である。
次に、本発明の成形雄型面ファスナーの製造方法について説明する。
まず、図2に示すようなスリットを有するノズル(10)からポリエステルエラストマーを溶融押出し、冷却して、基板の表面に、基板に対して直立し、かつ長さ方向に連続しているキノコ状係合素子断面を有する複数の列条を有するテープ状物を成形する。図2に示す11が基板を形成することとなる線状スリットであり、そして12がキノコ型係合素子を形成することとなるスリットである。図2のスリットを用いた場合には、基板表面に直立するキノコ状係合素子用列条が9本等間隔で存在しているテープ状物が得られる。列条の本数としては、上記したように、延伸した後のテープ幅1cm当たり5〜15本が適当であり、好ましくは6〜10本である。
面ファスナーに使用される熱可塑性樹脂としては、ポリエステルエラストマーが用いられる。ポリエステルエラストマーとは、ブチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステルに、[ポリ(オキシテトラメチレン)]テレフタレート単位を共重合させたものである。従って、ポリエステルエラストマーを構成するモノマーとしてはテレフタル酸またはその誘導体、1,4−ブタンジオールまたはその誘導体およびポリ(オキシテトラメチレン)グリコールまたはその誘導体であるが、これらモノマー以外に他の共重合成分が少量共重合されていてもよい。そのような共重合成分としては、イソフタル酸、スルホイソフタル酸ソーダ、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバチン酸等の芳香族、脂環族、脂肪族のジカルボン酸、エチレングリコール、トリメチレングリコール、ジエチレングリコール等のジオール類、ヒドロキシ安息香酸で代表されるオキシカルボン酸、ポリ(オキシプロピレン)グリコール、ポリ(オキシエチレン)グリコール、ポリ(オキシエチレンオキシプロピレン)グリコール、ポリ(ε―カプロラクトン)グリコール、ポリブチレンアジペートジオール等が挙げられる。
なかでも、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸またはその誘導体を用い、ジオール成分として1,4−ブタンジオールとポリ(オキシテトラメチレン)グリコールまたはそれらの誘導体を用いて得られるものであり、かつポリエステルエラストマー中における[ポリ(オキシテトラメチレン)]テレフタレート基の割合が40〜70重量%であるポリエステルエラストマーが縫目からの裂けを防ぐ上で好ましく、より好ましくは、上記割合が50〜60重量%のものである。
本発明の成形雄型面ファスナーは、ポリエステルエラストマー単独で形成されていてもよいが、さらにそれ以外の樹脂、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体、さらには、ポリオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー等のエラストマー樹脂等がブレンドされていてもよく、さらにそれ以外に、可塑剤、各種安定剤、耐候剤、架橋剤、抗菌剤、充填剤、防炎剤、着色剤、帯電防止剤、補強材、導電剤等が添加されていてもよい。
次に得られたテープ状物の表面に存在する係合素子用列条に、該列条長さ方向を横切る方向、好ましくは直交する方向に、小間隔で先端から付け根付近まで切れ目を入れる。切れ目の間隔としては0.2〜0.5mm、特に0.3〜0.4mmの範囲が適切である。次いで、テープ状物を長さ方向に延伸する。延伸倍率としては、延伸後のテープ状物の長さが元のテープ状物長さの1.7〜2.3倍となる程度が採用される。前記したように、押し出し成形により面ファスナーを製造する際の条件として、従来は、一般に3倍程度の延伸が行なわれていたことを考慮すると、本発明で採用される延伸倍率は極めて低い常識外れの低い延伸倍率であると言える。このような低倍率の延伸を行なうことにより、縫目から面ファスナーが裂けることを防ぐことができる。この延伸により、列条に入れられた切れ目が広がり、列条が、独立した多数の係合素子の列となる。
本発明の面ファスナーは、布地に取り付けるのに、縫製という手段が用いられる。通常、織面ファスナーや編面ファスナーの場合には縫製により布地に取り付けるという方法が用いられているが、成形面ファスナーの場合には、用いられている樹脂が固すぎてミシン針が貫通できないことから、あるいは用いられている樹脂が柔かいものである場合には縫目から面ファスナーが裂ける等の問題があることから成形面ファスナーを縫製により布地に取り付けるという方法は全く用いられていない。本発明により、従来不可能と考えられていた成形面ファスナーが縫製により布地に取り付けることが可能となった。縫製方法としてはミシンを用いる方法でも、あるいは手縫いでもどちらでもよい。
なお、縫製による布地への取り付け強度をより一層高めるために、縫製される本発明の面ファスナーの耳部(縫製個所)に、ポリエステル系繊維、例えばポリブチレンテレフタレート系の繊維からなる織編物や不織布を融着一体化しておき、あるいは耳部を挟むようにその上下をポリエステル系繊維、例えばポリブチレンテレフタレート繊維からなる織編物や不織布で覆い、その上からミシン掛けする等の方法を用いることも可能である。
本発明の成形雄型面ファスナーは、縫製により布地へ取り付けることが可能であるという効果以外に、成形雄型面ファスナーが柔かいエラストマーから形成されていることから、極めて柔軟であり、肌触りが優しく、さらに係合素子が従来の面ファスナーと比べて小型であることから係合部が薄くなり、隙間が狭くなることから、さらに係合力も充分に高いことから、衣類、特に外套やスポーツ衣料、肌着類、靴、鞄等に好適に用いられる。
なお、上記したように、本発明の成形雄型面ファスナーは、縫製により布地に取り付けるものを対象としているが、縫製以外の方法、例えば接着剤や粘着剤、あるいは基板の融着により布地やプラスチック製品、皮革等に取り付ける場合にも、柔軟であり、肌触りが柔かく係合力が高いという性能を発揮することから、縫製以外の方法により布地あるいはそれ以外のものに取り付けるものも包含している。
以下実施例により本発明をより詳細に説明する。
なお、実施例中、剥離耐久性(係合力)に関しては、係合する相手として、クラレファスニング(株)製ループ織面ファスナーE50000を用いた場合の引張せん断強さと剥離強さについて、初回の値と2000回係合剥離を繰り返した後の値を測定した(測定方法は、JIS L 3416に従った)。測定する際のサンプル数は10個であり、10個の平均値を以って、そのものの値とした。
また縫目引張強力に関しては、係合素子列の直角方向の縫目引張強度は、係合素子列に直角方向にサンプルの中央部にサンプルの端から端まで縫い目を入れ、そして係合素子列方向に平行に引張速度300mm/分の速度で引っ張ることにより、また係合素子列方向の縫目引張強度は、係合素子列に平行にサンプル中央部にサンプルの端から端まで縫目を入れ、そして係合素子列方向に直角に引張速度300mm/分の速度で引っ張ることにより求めた。なお、測定する際のサンプル幅は25mmである。また、この際に、縫目を入れる方法としては、(株)JUKI製ミシンHZL−220−Zを用いて、針として#14、縫い糸として#30を用い、縫目ピッチ2mmの条件で行なった。なお、測定する際のサンプル数は10個であり、10個の平均値を以って、そのものの値とした。そして、引張強力の上記以外の測定条件に関しては、JIS L 3416により測定した。
実施例1
樹脂としてポリエステルエラストマー(東レ・デュポン株式会社製ハイトレル5577:テレフタル酸、1,4−ブタンジオールおよびポリ(オキシテトラメチレン)グリコールから得られるエラストマーで[ポリ(オキシテトラメチレン)]テレフタレート基の割合が50重量%)を用い、図2に示すノズルと同様なノズル(但し、キノコ型係合素子を形成することとなるスリットは40本、)から同樹脂の溶融物を260℃で押し出し、直ちに冷水中に投入することにより、係合素子用列条を表面に40列有するテープ状物を作製し、同テープ状物の40列の係合素子用列条の頂部から根元までテープ長さ方向に垂直な方向に0.32mm間隔で切れ目を入れ、そして、それをテープ長さ方向に180℃で2.0倍延伸し、この状態で、185℃、1分間熱固定して、成形雄型面ファスナーを得た。
得られた成形雄型面ファスナーは、基板の表面にキノコ型係合素子が列をなして並んでおり、各キノコ型係合素子はステム部(S)とその上部に広がる傘部(M)からなり、かつ係合素子列方向に交差する方向(Q方向)に傘部(M)はステム部(S)からはみ出して拡がっているが、係合素子列方向(P方向)には傘部(M)は拡がりを有しておらずにステム部(S)から傘部先端部までほぼ同一の幅を有している形状を有していた。
そして、係合素子列が40列であり、基板の厚さは0.26mm、係合素子高さ(H)が0.71mm、係合素子列方向に隣り合う係合素子の間隔(L)が0.33mm、係合素子列方向ステム幅(W)が0.32mm、係合素子列方向と直交する方向のステム幅(T)が0.37mm、隣り合う係合素子列のステム部間の間隔(Y)が1.1mm、係合素子の傘部の広がり部の長さ(X)が0.60mm、ステム部の係合素子列方向幅(W)と素子列方向に隣り合う係合素子同士との間隔(L)との比(W:L)は、1.0:1.0であった。そして、隣り合う係合素子列の傘部間の間隔(Z)が0.9mm、係合素子密度が108個/cmであった。
得られた成形雄型面ファスナーを上記ミシンを用い、上記した条件で、目付け200g/mの綿布に取り付けたところ、係合素子列方向およびそれに直角な方向のいずれに対しても容易に取り付けることができた。そして、縫製により生じたミシン目や縫い目から容易に面ファスナーが裂けることもなく、さらに係合力も充分に高く、肌触りも優しいものであった。
なお、上記した方法により、縫目引張強力を測定した結果、係合素子列に直角方向に縫目を入れた場合の係合素子列方向引張強力は41.6kg/25mm幅であり、係合素子列に平行に縫目を入れた場合の係合素子列方向に対して直角方向の引張強力は9.6kg/25mm幅であり、実用上問題のない優れたレベルであった。また、剥離耐久性に関しては、シアー強力が、初回1.6kg/cmであり、2000回後が1.4kg/cmであり、ピール強力は、初回が120g/cmで2000回後が105g/cmであり、2000回剥離後の係合相手生地(E50000)の毛羽立ちも殆ど目立たないものであった。
比較例1
実施例1において、延伸倍率を3.0倍にする以外は同一の方法により成形雄型面ファスナーを作製した。得られた面ファスナーのステム部の係合素子列方向幅(W)と素子列方向に隣り合う係合素子同士との間隔(L)との比(W:L)は、1.0:2.0であった。得られた成形雄型面ファスナーをミシンを用いて実施例1と同様に綿布に取り付けたところ、係合素子列方向およびそれに直角な方向のいずれに対しても容易に取り付けることができ、そして、係合力も充分に高く、肌触りも優しいものであったが、係合素子列に平行に縫い目を入れた場合の係合素子列方向に対して直角方向の引張強力は1.5kg/25mm幅と極めて低く、実用に耐えないものであった。
比較例2
実施例1において、延伸倍率を1.5倍にする以外は同一の方法により成形雄型面ファスナーを作製した。得られた面ファスナーのステム部の係合素子列方向幅(W)と素子列方向に隣り合う係合素子同士との間隔(L)との比(W:L)は、1.0:0.50であった。得られた成形雄型面ファスナーをミシンを用いて実施例1と同様に綿布に取り付けたところ、係合素子列方向およびそれに直角な方向のいずれに対しても容易に取り付けることができ、そして、肌触りも優しいものであったが、係合力が低く(シアー強力初回0.1kg/cm、ピール強力20g/cm)、実用に耐えないものであった。
比較例3
実施例1において、用いる樹脂としてスチレン系エラストマー(株式会社クラレ製セプトンCE003)を用いる以外は実施例1と同様の方法により成形雄型面ファスナーを製造した。得られた面ファスナーのステム部の係合素子列方向幅(W)と素子列方向に隣り合う係合素子同士との間隔(L)との比(W:L)は、1.0:1.0であった。得られた成形雄型面ファスナーをミシンを用いて実施例1と同様に綿布に取り付けたところ、係合素子列方向およびそれに直角な方向のいずれに対しても容易に取り付けることができ、肌触りも優しいものであったが、係合力が低く(シアー強力初回0.1kg/cm、ピール強力30g/cm)、さらに、縫い目引張強力も、係合素子列に平行に縫い目を入れた場合の係合素子列方向に対して直角方向の引張強力は2.5kg/25mm幅と極めて低く、実用に耐えないものであった。
比較例4
実施例1において、用いる樹脂としてポリプロピレンを用いる以外は実施例1と同様の方法により成形雄型面ファスナーを製造した。得られた面ファスナーのステム部の係合素子列方向幅(W)と素子列方向に隣り合う係合素子同士との間隔(L)との比(W:L)は、1.0:1.0であった。得られた成形雄型面ファスナーをミシンを用いて実施例1と同様に綿布に取り付けたところ、基板が硬くてミシン針がコンスタントに貫通することができず、スムーズな縫製には適したものとは言えなかった。さらに、基板と係合素子が硬く、縫製品の柔軟性を損なうとともに肌触りの点でも悪いものであった。
実施例2
実施例1において、延伸倍率を1.85倍にする以外は同一の方法により成形雄型面ファスナーを作製した。得られた面ファスナーは、実施例1のものと同様の形状を有しており、そのステム部の係合素子列方向幅(W)と素子列方向に隣り合う係合素子同士との間隔(L)との比(W:L)は、1.0:0.85であった。得られた成形雄型面ファスナーをミシンを用いて実施例1と同様に綿布に取り付けたところ、係合素子列方向およびそれに直角な方向のいずれに対しても容易に取り付けることができ、そして、係合力も充分に高く、肌触りも優しいものであった。また、係合素子列に直角方向に縫い目を入れた場合の係合素子列方向引張強力は40.5kg/25mm幅であり、係合素子列に平行に縫い目を入れた場合の係合素子列方向に対して直角方向の引張強力は12.5kg/25mm幅であった。そして剥離強力のうちの初期シアー強力が0.7kg/cm、初期ピール強力が70g/cmと実施例1のものより若干低いものの、充分に実用に耐え得るものであった。
実施例3
実施例1において、延伸倍率を2.25倍にする以外は同一の方法により成形雄型面ファスナーを作製した。得られた面ファスナーは実施例1のものと同様の形状を有しており、そのステム部の係合素子列方向幅(W)と素子列方向に隣り合う係合素子同士との間隔(L)との比(W:L)は、1.0:1.25であった。得られた成形雄型面ファスナーをミシンを用いて実施例1と同様に綿布に取り付けたところ、係合素子列方向およびそれに直角な方向のいずれに対しても容易に取り付けることができ、そして、係合力も充分に高く、肌触りも優しいものであった。また、係合素子列に直角方向に縫い目を入れた場合の係合素子列方向引張強力は44.5kg/25mm幅であったが、係合素子列に平行に縫い目を入れた場合の係合素子列方向に対して直角方向の引張強力は7.0kg/25mm幅であり、実施例1のものより若干低いものの、充分に実用に耐え得るものであった。そして剥離強力のうちのシアー強力が1.9kg/cm、ピール強力が150g/cmと実施例1のものより若干高めのものであった。
実施例4
実施例1において、使用する樹脂を、東レ・デュポン株式会社製のポリエステルエラストマー・ハイトレル6377(テレフタル酸、1,4−ブタンジオールおよびポリ(オキシテトラメチレン)グリコールから得られるエラストマーで[ポリ(オキシテトラメチレン)]テレフタレート基の割合が70重量%)に変更する以外は同一の方法により成形雄型面ファスナーを製造した。得られた面ファスナーは実施例1のものと同一の形状・寸法を有していた。
得られた成形雄型面ファスナーを実施例1と同様に綿布に取り付けたところ、係合素子列方向およびそれに直角な方向のいずれに対しても容易に取り付けることができた。そして、実施例1のものと同様に、縫製により生じたミシン目や縫い目から容易に面ファスナーが裂けることもなく、さらに係合力も充分に高かった。
なお、上記した方法により、縫い目引張強力を測定した結果、係合素子列に直角方向に縫い目を入れた場合の係合素子列方向引張強力は43kg/25mm幅であり、係合素子列に平行に縫い目を入れた場合の係合素子列方向に対して直角方向の引張強力は10kg/25mmであり、実施例1のものと比べてやや高目であった。また、剥離耐久性に関しては、シアー強力が、初回2.2kg/cmであり、2000回後が1.2kg/cmであり、ピール強力は、初回が165g/cmで2000回後が90g/cmであり、2000回剥離後の係合相手生地(E50000)の毛羽立ちも殆ど目立たないものであった。
S・・・係合素子のステム部、
M・・・係合素子の傘部、
H・・・係合素子高さ、
L・・・係合素子列方向に隣り合う係合素子の間隔、
W・・・係合素子列方向ステム幅、
T・・・係合素子列方向と直交する方向のステム幅、
Y・・・隣り合う係合素子列のステム部間の間隔、
X・・・係合素子の傘部の広がり部の長さ、
Z・・・隣り合う係合素子列の傘部間の間隔、
8・・・袋の開口部、
9・・・底部をなすシートの折り返し部分、
10・・・押し出し用ノズル、
11・・・基板を形成することとなる線状スリット、
12・・・キノコ型係合素子を形成することとなるスリット、

Claims (7)

  1. 基板の表面にキノコ型係合素子が列をなして並んでおり、各キノコ型係合素子はステム部(S)とその上部に広がる傘部(M)からなり、かつ係合素子列方向に交差する方向(Q方向)に傘部(M)はステム部(S)からはみ出して拡がっているが、係合素子列方向(P方向)には傘部(M)は拡がりを有しておらずにステム部(S)から傘部先端部までほぼ同一の幅を有している成形雄型面ファスナーにおいて、基板とキノコ型係合素子を構成する樹脂が、共にポリエステルエラストマーであり、かつ各ステム部の係合素子列方向幅(W)と係合素子列方向に隣り合う係合素子同士との間隔(L)との比(W:L)が1:0.7〜1:1.3の範囲であることを特徴とする成形雄型面ファスナー。
  2. W:Lが1:0.8〜1:1.2の範囲である請求項1に記載の成形雄型面ファスナー。
  3. キノコ型係合素子の密度が70〜140個/cmである請求項1に記載の成形雄型面ファスナー。
  4. キノコ型係合素子の基板から先端部までの高さ(H)が0.5〜1.1mmの範囲である請求項1に記載の成形雄型面ファスナー。
  5. ポリエステルエラストマーが、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸またはその誘導体を用い、ジオール成分として1,4−ブタンジオールとポリ(オキシテトラメチレン)グリコールまたはそれらの誘導体を用いて得られるものであり、かつポリエステルエラストマー中における[ポリ(オキシテトラメチレン)]テレフタレート基の割合が40〜70重量%である請求項1に記載の成形雄型面ファスナー。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の成形雄型面ファスナーが縫製により布地に取り付けられている成形雄型面ファスナー縫着布地。
  7. 横に一直線に伸びるスリットの片面にキノコ型スリットを有するノズルからポリエステルエラストマーの溶融物を押し出し、冷却させて、基板上に長さ方向に連続するキノコ型係合素子用列条を有するテープ状物を得て、このテープ状物のキノコ型係合素子列条に、その長さ方向を横切る方向に、キノコ型係合素子列条の先端部から根元部分に至る切れ目を入れ、そして該テープを1.7〜2.3倍の延伸となるように延伸・熱処理する成形雄型面ファスナーの製造方法。
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