JP2011182495A - モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】スイッチドリラクタンス型のモータにおいて、従来にない全く新しいステータ励磁構造により、小型、軽量でトルクの低下がなく、電力用スイッチング素子数が少ない簡単な構成の駆動装置により駆動できるようにする。
【解決手段】ステータ2aに、2相の励磁コイル7a、7bのいずれか一方により磁極面が励磁される第1の磁極4と、2相の励磁コイル7a、7bにより磁極面が異なる極性に励磁される第2の磁極5と、2相の励磁コイル7a、7bにより磁極面が同じ極性に励磁される第3の磁極6との3種類の磁極を、周方向に順に配置し、2相の励磁コイル7a、7bの電流を個別にステップ変化して3相駆動と同様の励磁構造でモータ1aを駆動する。
【選択図】図1

Description

本発明は、スイッチドリラクタンス型のモータに関し、詳しくは、従来にない全く新しいステータ励磁構造に関する。
従来、スイッチドリラクタンス型のモータは、ロータに巻き線がなく構造が簡単で製造し易い等の利点があるため、電気自動車の駆動モータ等として注目されつつある。
このスイッチドリラクタンス型のモータは、例えばA、B、Cの3相駆動の場合、アキシャルギャップ、ラジアルギャップのいずれの構成であっても、基本的に、ステータの周方向の各磁極(ステータ磁極)が順にA相、B相、C相、A相、…に切替えて励磁され、ロータがステータの励磁された磁極に磁気的に吸引されることをくり返して動作するが、この場合、3相コイルを用いた一般的な3相駆動であれば、相毎に独立した電源(例えばブリッジインバータ)が必要になり、駆動装置(電源装置)が複雑になる等の問題がある。
そこで、3相駆動に代えて2相駆動を採用し、ロータの磁極を非対称のリラクタンス(磁気抵抗)として、回転一方向に優先的にトルクを発生させてモータを回転するようにしたスイッチドリラクタンス型の2相モータ(ニ相SRMモータ)が提案されている(例えば、特許文献1(段落[0004]、[0044]−[0047]、図4等)参照)。
図9は特許文献1に記載のラジアルギャップ構造のTPSRM(ニ相SRMモータ)400を示し、TPSRM400は、4つの突起した固定子極(ステータ磁極)402を有する固定子(ステータ)401と、6つの突起した回転子極(ロータ磁極)404を有する回転子(ロータ)403とを有し、2相駆動される構造である。そして、回転子極404は回転子極スロット405を有し、この回転子極スロット405が、それぞれの回転子極404の半径方向中心軸407からオフセットする(ずれる)ことで、固定子401と回転子403との間を流れる磁束に好適な経路を与える。一方の側に不均等な回転子極スロットの軸を作ることで、エアギャップリラクタンスが増加するので、その側の磁束の流れが低減する。その結果、オフセットされた回転子極スロット405は、優先的な起動方向を回転子403に与え、特定の方向に対するトルクを高めてTPSRM400を回転する。
なお、U、V、W(前記A、B、Cに対応)の3相で駆動されるクローポール型のモータにおいては、ステータのU、Wの2相のコイルを、互いに重ならないようにジグザグ状に配置して形成し、2相駆動に構成することが提案されている(例えば、特許文献2(段落[0037]−[0068]、図1等)参照)。
図10は前記クローポール型のモータに用いられる特許文献2に記載のステータ500を示し、ステータ500は、U相ステータリング511と、V相ステータリング512と、W相ステータリング513と、U相およびW相からなる2相のU相環状巻線514およびW相環状巻線515とを備える。U相ステータリング511はU相ティース522を有し、V相ステータリング512はV相ティース524を有し、W相ステータリング513はW相ティース526を有する。
そして、各ステータリング511、512、513は、各ヨークが軸線方向Pに沿って積み重ねられるようにして接続され、各ティース522、524、526は、例えば、U相ティース522、V相ティース524、W相ティース526、V相ティース524、…の順に周方向に沿って配列され、ティース522、524間にはU相環状巻線514のスロットが形成され、ティース524、526間にはW相環状巻線515のスロットが形成される。環状巻線514、515は軸線周りの周面内でクランク状(ジグザグ状)に蛇行しつつ周回するように設定されたU相蛇行部531およびW相蛇行部532を備える。これにより、周方向で隣り合う各ティース522、524または524、526間を縫うようにして2相の環状巻線514、515が配置される。
そして、2相の環状巻線514、515がV字状に結線されて互いに120°の位相差の正弦波で通電されることにより、U、V、Wの3相の巻線がY字状に結線されて互いに120°の位相差の正弦波で通電される3相のステータと同等の回転磁界を発生し、これによってロータが回転してモータが駆動される。
特表2005−528076号公報 特開2006−280188号公報
図9に示した特許文献1のモータ500の場合、2相駆動での非対称のリラクタンス構造とすることは、本来磁束が通るべき磁極の一部分を通りにくくするものなので、回転方向に優先性をつける代償としてトルクが低下する問題がある。具体的には、回転子極(ロータ磁極)404は180°向きが異なる(対向する)磁極どうしが対の1組であり、各1組の片側の回転子極404はスロットなし(ずれた)部分が固定子極(ステータ磁極)402に対向し、もう片側の回転子極404はスロットあり部分が固定子極(ステータ磁極)402に対向することになるので、例えば、固定子極(ステータ磁極)を3相として回転子極(ロータ磁極)を全てスロットなしとする一般的なスイッチドリラクタンス駆動方式のモータより磁束量が小さくなってトルクが低下する。
また、図10に示した特許文献2のステータ500を備えたモータの場合、例えばU、Wの2相の正弦波駆動方式で駆動される構成であるため、常にU相環状巻線514、W相環状巻線515のいずれもが通電された状態になり、パルス駆動方式であるスイッチドリラクタンス駆動方式のモータに比べると、銅損が大きくなってモータの効率が低下する問題がある。また、電源としてのインバータ装置から当該モータに正弦波電流を給電して駆動する際、正負の両極性の電流を給電可能なHブリッジ(例えば4個の電力用スイッチング素子のフルブリッジ)構成のインバータ出力部を2相分用意する必要があり、単極性のパルス電流を給電すればよいスイッチドリラクタンス駆動方式のモータを駆動する場合よりインバータ装置の電力用スイッチング素子数が多くなり、駆動装置が複雑になる問題がある。
本発明は、スイッチドリラクタンス型のモータにおいて、従来にない全く新しいステータ励磁構造により、小型、軽量でトルクの低下がなく、電力用スイッチング素子数が少ない簡単な構成の駆動装置により駆動できるようにすることを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明のモータは、スイッチドリラクタンス型のモータであって、ステータに、2相の励磁コイルのいずれか一方により磁極面が励磁される第1の磁極と、前記2相の励磁コイルにより磁極面が異なる極性に励磁される第2の磁極と、前記2相の励磁コイルにより磁極面が同じ極性に励磁される第3の磁極とが、周方向に順に配置され、前記2相の励磁コイルの電流は個別にステップ変化することを特徴としている(請求項1)。
また、本発明のモータの前記第3の磁極は、前記2相の励磁コイルそれぞれが集中巻きされる径方向の2個の磁極部分を有し、前記第3の磁極の磁極面は、磁極部分が1個である前記第1、第2の磁極の磁極面より広いことを特徴としている(請求項2)。
また、本発明のモータは、スイッチドリラクタンス型のモータであって、ステータは表裏に磁極面を有する両面磁極構造であり、前記ステータの表裏両面の磁極は、2相の励磁コイルのいずれか一方を前記ステータの表裏両面の励磁に共用して前記ステータの表裏両面に径方向に形成される第1の磁極対と、前記2相の励磁コイルを前記ステータの表裏両面の異なる向きの励磁に共用して前記ステータの表裏両面に径方向に形成される第2の磁極対と、前記2相の励磁コイルにより同じ向きに励磁して前記ステータの表裏で異なる極性に形成される第3の磁極対とが、周方向に順に配置されて形成され、前記2相の励磁コイルの電流は個別にステップ変化することを特徴としている(請求項3)。
請求項1に係る本発明のモータの場合、2相の励磁コイルの通電状態を、個別のステップ変化で、周期的に、例えば「1(定格)」、「1/2」、「0」の状態に変えることにより、第1〜第3の磁磁は磁極面の励磁の強さが個々にステップ変化する。そして、第1〜第3の磁極をステータに周方向に順に配置し、2相の励磁コイルの通電状態電流のステップ変化の組み合わせを適当に設定することにより、ステータの周方向の各磁極が回転するように順に大きな励磁状態になり、ステータのこの励磁状態の変化によってロータの周方向の各磁極が磁気的に吸引されてモータが3相駆動と同じように十分なトルクで回転する。
したがって、スイッチドリラクタンス型のモータにおいて、2相の励磁コイルの配置や駆動を組み合わせて2相駆動する従来にない全く新しいステータ励磁構造により、3相の励磁コイルを設けて3相駆動する場合と同等のトルクを発生でき、しかも、電力用スイッチング素子数が3相駆動の場合より少ない簡単な構成の駆動装置により駆動される新規なモータを提供することができる。
請求項2に係る本発明のモータの場合、第3の磁極は、2相の励磁コイルが磁極に径方向に並べて巻かれるので第3の磁極の磁極面積は第1、第2の磁極の磁極面より広く、そのため、ステータの磁極によって励磁の強さに変動が生じることはなく、モータのトルク脈動を防止できる。
請求項3に係る本発明のモータの場合、表裏に磁極を有する両面磁極構造のステータは、2相の励磁コイルを表裏の磁極の励磁に兼用して表裏両面の磁極面を形成する第1〜第3の磁極対が形成され、これら3種類の磁極対の磁極面がステータの表裏両面に周方向に順に配置される。そして、2相の励磁コイルの通電状態を、個別のステップ変化で、周期的に、例えば前記したように「1(定格)」、「1/2」、「0」の状態に変えることにより、第1〜第3の磁磁対の磁極面の励磁の強さが個々に大、中、小(励磁なし)にステップ変化する。そして、2相の励磁コイルの電流のステップ変化の組み合わせを適当に設定することにより、ステータの表裏両面の周方向の各磁極面が回転するように順に大きな励磁状態になり、ステータの表裏両面に対向するロータの周方向の各磁極が磁気的に吸引されてモータが3相駆動と同じように十分なトルクで回転する。
したがって、表裏に磁極面を有する両面磁極構造のステータを備えたスイッチドリラクタンス型のモータにおいて、2相の励磁コイルの配置や駆動を組み合わせて2相駆動する従来にない全く新しいステータ励磁構造により、3相の励磁コイルを設けて3相駆動する場合と同等のトルクを発生でき、しかも、電力用スイッチング素子数が3相駆動の場合より少ない簡単な構成の駆動装置により駆動できる新規なモータを提供することができる。
本発明の一実施形態のモータをステータとロータとに分解して示し、(a)はステータの斜視図、(b)はロータの斜視図である。 図1のモータのステータの第1の磁極の拡大した斜視図である。 図1のステータの第2の磁極を示し、(a)は拡大した斜視図、(b)は励磁を説明する断面図である。 図1のステータの第3の磁極を示し、(a)は拡大した斜視図、(b)、(c)はそれぞれ励磁を説明する断面図である。 (a)〜(c)は図1のモータの2相駆動例のタイミングチャートである。 図1のモータの駆動装置の結線図を示し、(a)は図1のモータの2相の駆動装置の結線図、(b)は比較のための3相の駆動装置の結線図である。 本発明の他の実施形態のモータをステータとロータとに分解して示し、(a)はステータの斜視図、(b)はロータの斜視図である。 (a)〜(c)は図7のモータの異なる励磁状態を示す断面図である。 従来モータの一例の説明図である。 従来モータの他の例のステータの斜視図である。
つぎに、本発明をより詳細に説明するため、ステータとロータがモータ軸方向に対向するアキシャルギャップ構成のスイッチドリラクタンス型のモータに適用した実施形態について、図1〜図8を参照して詳述する。なお、それらの図面においては、モータ軸等は適宜省略している。
(一実施形態)
一実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。
図1(a)、(b)は本実施形態のアキシャルギャップ構成のスイッチドリラクタンス型のモータ1aのステータ2a、ロータ3aを示し、モータ1aは、ステータ2aとロータ3aが、モータ軸の方向に一定の隙間(ギャップ)を設けて磁極面が対向するように配設される。なお、ステータ2aは中心部にモータ軸が遊挿され、ロータ3aは中心部がモータ軸に軸支されて回転自在である。また、ステータ2aの後述する各磁極(ステータ磁極)およびヨーク部21は、例えば圧粉磁心を圧縮加工して形成される。
そして、ステータ2aは、平面視円形のヨーク部21に周方向時計回りに、略等間隔に本発明の第1の磁極4、第2の磁極5、第3の磁極6が順にくり返して設けられ、一般的な3相12極の構成に対応するように周方向に合計12の磁極が配設される。このとき、後述する本発明の2相の励磁コイル7a、7bは、第1〜第3の磁極4〜6の組毎に励磁方向が逆になるように、第1〜第3の磁極4〜6に集中巻きされる。その結果、第1〜第3の磁極4〜6が形成するステータ2aの周方向の各磁極は、第1〜第3の磁極4〜6の組毎、すなわち、ステータ2aの周方向の90度毎に、S極、N極、S極、N極に変化する。このように周方向に交互の極性にして共通のヨーク部21上に配置することにより、ヨーク部21の厚みを薄くできる。
一方、ロータ3aは平面視円形のヨーク部31に周方向に一定の間隔で磁極(ロータ磁極)8を配設した構成である。このとき、ステータ2aが12極の構成であるのに対して、ロータ3aは周方向に例えば8個の磁極8が配設される。なお、ロータ3aのヨーク部31および磁極8も、例えば圧粉磁心を圧縮加工して形成される。また、ロータ3aの磁極の個数は8個でなくてもよいのは勿論である。
そして、ステータ2aは周方向の90度間隔の一相分のS極、N極、S極、N極の4個の磁極が同時に励磁されることを、励磁磁極を1つずつずらしてくり返し、励磁された各磁極の近傍のロータ3aの磁極が磁気的に吸引されることによってモータ1aが回転する。なお、励磁コイル7a、7bにより励磁される磁極の極性を90度毎に逆の極性に反転して共通のヨーク上に配置することにより、ヨーク厚を薄くできる利点がある。
第1〜第3の磁極4〜6について、2相をA相、B相として、さらに詳述する。
図2は第1の磁極4を示し、第1の磁極4は、そのティース(突極部)41に2相の励磁コイル7a、7bのいずれか一方、例えば励磁コイル7aのみが集中巻きされる。そして、励磁コイル7aにA相の電流iaが図2の実線矢印の方向に通電されると、図1(a)のS極の磁極4の磁極面が形成される。なお、励磁コイル7aが逆向きに集中巻きされると、A相の電流iaの通電によって図1(a)のN極の磁極4の磁極面が形成される。また、励磁コイル7aの通電状態を、例えば「1(定格)」、「1/2」、「0」の状態に変えることにより、第1の磁磁4の磁極面の励磁の強さは大、中、小(励磁なし)になる。
図3(a)、(b)は第2の磁極5を示し、第2の磁極5は、そのティース51に2相の励磁コイル7a、7bが互いに逆向きに集中巻きされる。そして、励磁コイル7a、7bにA相、B相の電流ia、ibが図3(a)の実線矢印の方向に通電されると、励磁コイル7a、7bの電流ia、ibにより図3(b)の実線矢印に示すように、第2の磁極5の磁極面を互いに逆向きの異なる極性に励磁する磁束が発生する。そのため、第2の磁極5の磁極面の励磁は、励磁コイル7a、7bのいずれか一方を「1(定格)」の通電状態にすると前記の大になり、励磁コイル7a、7bを、同時に例えば前記の「1(定格)」、「1/2」の同じ通電状態にすると、互いの磁束が打ち消し合って小(励磁なし)の励磁状態になる。さらに、励磁コイル7a、7bの通電状態を、例えば「1(定格)」と「1/2」、「1/2」と「0」のように異ならせると、中の励磁状態になる。
図4(a)〜(c)は第3の磁極6を示し、第3の磁極6は、そのティース61がコ字型であり径方向の繋がった2個の磁極部分(脚部)62、63を有し、A相、B相の励磁コイル7a、7bが磁極部分62、63それぞれに同じ向きに集中巻きされる。なお、第3の磁極6の2個の磁極部分62、63は、繋がっておらず近接して配置されているものであってもよい。
そして、励磁コイル7a、7bにA相、B相の電流ia、ibが図4(a)の実線矢印の方向に通電されると、励磁コイル7a、7bの電流ia、ibにより第3の磁極6の磁極面を同じ極性に励磁する図4(b)の実線矢印の向きの磁束が発生する。ここで、励磁コイル7a、7bの電流ia、ibが例えば「1/2」の同じ大きさであれば、第3の磁極6の磁極面からロータ3aに向かう電流ia、ibの磁束の磁路が形成されて励磁が強め合って大の励磁状態になる。一方、励磁コイル7a、7bの電流ia、ibの大きさに差がある場合(励磁コイル7a、7bの電流ia、ibのいずれか一方のみが通電される場合を含む)には、図4(c)の破線矢印に示すようにヨーク部21、ティース61により短絡磁路が形成されてロータ3aに向かう磁束が発生せず、第3の磁極5の磁極面は励磁が弱められるか、または励磁されない(「0」の励磁状態)。なお、図4(c)は励磁コイル7aの電流iaのみが通電される場合を示している。
ところで、第3の磁極6はA相、B相の励磁コイル7a、7bが径方向に並べられた2個の磁極部分62、63に集中巻きされる構成であるので、磁極励磁起磁力が並列に作用する。第3の磁極6を、第1、第2の磁極4、5と同じ磁極面積に形成すると、前述のように励磁コイル7a、7bの電流ia、ibとも「1/2」の大きさとするならば、第1、第2の磁極4、5より励磁が弱くなってモータ1aのトルクが小さくなる。そこで、第3の磁極6の磁極面積を、磁極部分が1個である第1、第2の磁極4、5よりも広く(大きく)することによって励磁の低下を補い、モータ1aの回転角度によらず発生トルクが概略同じ大きさとなるようにして、モータ1aのトルク脈動を防止する。
そして、A、Bの2相の電流ia、ibの組み合わせと、第1〜第3の磁極4〜6の励磁の大きさとの関係は、励磁の大、中、小を「1」、「1/2」、「0」とすると、(ia、ib)=(1、1)、(1、0)、(0、1)、(0、0)の場合、つぎの表1に示すようになる。
Figure 2011182495
この表1から、A、Bの2相の電流ia、ibの組み合わせに対して、磁極5はいわゆる排他的論理和の条件で励磁状態が変化し、磁極6はいわゆる論理積(アンド)の条件で励磁状態が変化することが分かり、(ia、ib)=(0、1)のときに磁極5のみが「1」の励磁状態になることが分かる。
また、(ia、ib)=(1、1/2)、(1/2、1/2)、(1/2、1)の場合、つぎの表2に示すようになる。
Figure 2011182495
この表2から、(ia、ib)=(1、1/2)のときに磁極4のみが「1」の励磁状態になり、(1/2、1/2)のときに磁極6のみが「1」の励磁状態になることが分かる。
そして、A、Bの2相の電流ia、ibが周期的に(ia、ib)=(1、1/2)、(0、1)、(1/2、1/2)に順にステップ変化することをくり返すと、ステータ1aの各磁極は、90度ずつ離れた4磁極が、極性をS、Nに異ならせて同時に「1」の励磁磁極になり、かつ、「1」の励磁磁極は通常の3相駆動の場合と同様に周方向に一磁極ずつずれる。
図5はA、Bの2相の電流ia、ibの上記のステップ変化と、ステータ2aの励磁状態との関係を示すタイミングチャートであり、(a)はA相の電流iaの変化、(b)はB相の電流ibの変化、(c)はステータ2aの励磁状態である。そして、(ia、ib)=(1、1/2)になる時刻t1〜時刻t2の間は、黒くなっている磁極4が「1」の励磁状態、(ia、ib)=(0、1/2)になる時刻t2〜時刻t3の間は、黒くなっている磁極が隣の磁極5に移動し、(ia、ib)=(1/2、1/2)になる時刻t3〜時刻t4の間は、黒くなっている磁極が隣の磁極6に移動する。さらに、(ia、ib)=(1、1/2)に戻る時刻t4〜時刻t5の間は、黒くなっている磁極が隣の磁極4に移動し、以降同様の励磁磁極の移動がくり返される。なお、図5(c)のステータ2aのハッチングが施された各磁極は「1/2」の励磁状態であることを示し、白抜きの各磁極は「0」の励磁状態であることを示す。
そして、ステータ2aの「1」の励磁状態の磁極4〜6の近傍のロータ3aの磁極8が、「1」の励磁状態の磁極4〜6に磁気的に吸引されることにより、ロータ3aが回転してモータ1aが3相駆動の場合と同様にして駆動される。
つぎに、モータ1aの駆動装置について説明する。
A、Bの2相の電流ia、ibを2相の励磁コイル7a、7bに給電する駆動装置は、周知の3相インバータ構成のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置の2相分で形成される。
図6の(a)は上記2相分の構成の本実施形態の駆動装置例を示し、直流電源9の端子間に、平滑コンデンサ10、A相のスイッチング部11、B相のスイッチング部12が並列に接続されている。そして、破線で囲まれた平滑コンデンサ10、スイッチング部11、12がモータ1aの2相の駆動装置である。
スイッチング部11は、直流電源9の正端子側のアームを形成する電力用スイッチング素子としてのFETQ1と、各ステータ磁極の励磁コイル7aを直並列に接続したA相の励磁コイル群7Aと、直流電源9の負端子側のアームを形成する電力用スイッチング素子としてのFETQ2とを直列に接続し、励磁コイル群7Aの正端子側と直流電源9の負端子との間、励磁コイル群7Aの負端子側と直流電源9の正端子との間にフリーホイルダイオードD1、D2を設けて形成されている。
スイッチング部12は、直流電源9の正端子側のアームを形成する電力用スイッチング素子としてのFETQ3と、各ステータ磁極の励磁コイル7bを直並列に接続したB相の励磁コイル群7Bと、直流電源9の負端子側のアームを形成する電力用スイッチング素子としてのFETQ4とを直列に接続し、励磁コイル群7Bの正端子側と直流電源9の負端子との間、励磁コイル群7Bの負端子側と直流電源9の正端子との間にフリーホイルダイオードD3、D4を設けて形成されている。
そして、FETQ1、Q2の「1」、「1/2」のオンにより、励磁コイル群7Aの各励磁コイル7aに「1」、「1/2」の電流が通流し、同様に、FETQ3、Q4の「1」、「1/2」のオンにより、励磁コイル群7Bの各励磁コイル7bに「1」、「1/2」の電流が通流する。
そこで、図示省略した駆動制御部により、FETQ1、Q2のオン、オフと、FETQ3、Q4のオン、オフとを制御し、A、Bの2相の電流ia、ibを周期的に(ia、ib)=(1、1/2)、(0、1)、(1/2、1/2)に順にステップ変化することをくり返す。
図6(b)は比較のために示した周知の3相インバータ構成のスイッチドリラクタンスモータの駆動装置である。この3相の駆動装置が図6(a)の本実施形態の2相の駆動装置と異なる点は、A、B、Cの3相インバータの励磁コイル群7A、7B、7Cの各励磁コイルを通電制御するため、図6(a)の構成に、さらにC相のスイッチング部13を加えた点であり、スイッチング部13は、直流電源9の正端子側のアームを形成する電力用スイッチング素子としてのFETQ5と、C相の励磁コイル群7Cと、直流電源9の負端子側のアームを形成する電力用スイッチング素子としてのFETQ6とを直列に接続し、励磁コイル群7Cの正端子側と直流電源9の負端子との間、励磁コイル群7Cの負端子側と直流電源9の正端子との間にフリーホイルダイオードD5、D6を設けて形成されている。そして、図示省略した駆動制御部により、FETQ1〜Q6オン、オフを制御し、A、B、Cの3相の電流ia、ib、icを周期的にオン、オフすることをくり返す。
図6(a)、(b)の比較からも明らかなように、図6(a)の本実施形態の2相の駆動装置は、周知の3相の駆動装置より1相分の電力用スイッチング素子(FETQ5、Q6)等が省かれ、部品数が少なく構成が簡単である。
以上のように、本実施形態のモータ1aは、(1)2相の励磁コイル7a、7bをステータ磁極としてのステータ2aの各磁極4〜6に集中巻してモータ1aのステータ2aが形成され、モータ1aを小型・軽量な構成にできる。(2)2相の励磁コイル7a、7bの配置や駆動を組み合わせて2相の電流ia、ibを個別にステップ変化させる2相駆動の従来にない全く新しいステータ励磁構造により、3相駆動の場合と同等のトルクを発生できるモータ1aを提供することができる。しかも、その駆動装置は電力用スイッチング素子数が3相駆動の場合より少なく、部品数が少なく簡単な構成で形成することができる。(3)そして、2相の励磁コイル7a、7bの配置や駆動の組み合わせにより励磁されるステータ磁極が確実に切替えられるので、モータ1aは回転角度によらず所望のトルクを発生できる。(4)また、とくに後述するように励磁電流が小さく、励磁が弱い第3の磁極6については、磁極面積を他の第1、第2の磁極4、5よりも大きくするので、不用意なトルク変動を抑えることができる。(5)ステータ2aの全ての磁極4〜6をヨーク部21で繋ぎ、ヨーク部21により共通の磁路を形成することにより、ステータ2aのヨーク厚を薄くできる。その結果、ステータ2aの質量を低減することができ、モータ1aを小型・軽量な構成にすることができる。
(他の実施形態)
他の実施形態について、図7、図8を参照して説明する。なお、図7、図8において、図1〜図6と同一の符号は同一もしくは相当するものを示す。
図7(a)、(b)は本実施形態のアキシャルギャップ構成のスイッチドリラクタンス型のモータ1bのステータ2b、ロータ3bを示し、モータ1bは、ステータ2bが表裏の両面に磁極を有する両面磁極構造であり、ロータ3bはステータ2bの表裏側に間隔(ギャップ)を設けてステータ2bに対向するように配設される。なお、ステータ2bは中心部にモータ軸が遊挿され、ロータ3bは中心部がモータ軸に軸支されて回転自在である。また、ステータ2bの各磁極およびロータ3bの各磁極は、例えば圧粉磁心により形成される。
ステータ2bは、表裏の両面に隣の磁極面とは電磁気的に絶縁された状態で周方向に磁極面を形成するため、平面視が略台形状の圧粉磁心の磁極片14が、外周リング16と外周リング15の間に略等間隔に配設された構造である。なお、本実施形態の場合、軽量化を図るために磁極片14間は空間になっているが、樹脂等で埋めるようにしてもよい。
そして、各磁極片14により、ステータ2bの表裏の両面に周方向に順に配設される本発明の3種類の磁極対、すなわち、第1、第2、第3の磁極対17、18、19のティースが形成される。
第1の磁極対17は、A、Bの2相の励磁コイル7a、7bのいずれか一方、例えば励磁コイル7aをステータ2bの表裏両面の励磁に共用してステータ2bの表裏両面それぞれに径方向に形成され、第2の磁極対18は、2相の励磁コイル7a、7bをステータ2bの表裏両面の異なる向きの励磁に共用してステータ2bの表裏両面それぞれに径方向に形成される。
ところで、第1、第2の磁極対17、18の磁極片14は平面視が略図2のティース41のような台形状である。そして、第1の磁極対17は、磁極片14の内径側と外径側との境界部分(中間部分)に励磁コイル7aがモータ軸方向に集中巻きされ、励磁コイル7aの通電による励磁に基づき、磁極片14の表裏の端面の内径側、外径側の部分に、一方の磁極(図7ではS極)、他方の磁極(図7ではN極)が形成される。また、第2の磁極対18は、磁極片14の内径側と外径側との境界部分(中間部分)に励磁コイル7a、7bがモータ軸方向に図3のような逆向きに集中巻きされ、励磁コイル7a、7bの通電による逆向きの励磁に基づき、磁極片14の表裏の端面の内径側、外径側の部分に、一方の磁極(図7ではS極)、他方の磁極(図7ではN極)が形成される。
また、第3の磁極対19の磁極片14は表裏の端面部を内径側、外径側の脚部により繋いだロ字枠形状である。そして、第3の磁極対19は、磁極片14の表裏の片面毎に2相の励磁コイル7a、7bが前記内径側、外径側の脚部に同じ向きに集中巻きされて径方向に並んで設けられ、励磁コイル7a、7bの通電による励磁に基づき、磁極片14の表裏の一方の片面を一方の磁極(図7ではS極)、他方の片面を他方の磁極(図7ではN極)とする向きに形成され、かつ、励磁コイル7a、7bの巻き方向が周方向の90度の配置毎に逆になって磁極性が90度毎に逆になる。なお、第3の磁極対19は、励磁コイル7a、7bが径方向に並んで設けられ、一実施形態の第3の磁極6と同様、磁極脚部(ティース)が2個となり、磁極励磁起磁力が並列に作用し、一実施形態と同様に励磁コイル7a、7bの電流とも「1/2」の大きさで励磁するならば、第1、第2の磁極対17、18より励磁が弱くなるので、磁極面積が第1、第2の磁極対17、18よりも広い(大きい)。これにより、モータ1bは回転角度によらず発生トルクが概略同じ大きさとなり、モータ1aのトルク脈動が防止される。
そして、各磁極対17〜19により、磁極対17に基づく1相、磁極対18に基づく他の1相、磁極対19に基づくさらに他の1相を3相として、ステータ2bの表裏の両面には、周方向に3相の磁極面が形成される。
一方、ロータ3bは、一実施形態のロータ3aと同様であり、平面視円形のヨーク部31に周方向に一定の間隔で例えば8個の磁極(ロータ磁極)7を配設した8磁極構成である。
そして、励磁コイル7a、7bに給電されるA、Bの2相の電流ia、ibの組み合わせと、第1〜第3の磁極対17〜19の励磁の大きさとの関係は、前記の表1、表2と同様である。
図8は磁極対17〜19の励磁路を破線矢印で示し、(a)は第1の磁極対17の励磁路、(b)は第2の磁極対18の励磁路、(c)は第3の磁極対19の励磁路である。なお、図8(a)〜(c)はステータ2bの表裏の両面にロータ3bを配置したモータ1bのモータ軸mより上側の断面図である。
そして、図6(a)の駆動装置からの給電に基づく励磁コイル7a、7bの電流の個別のステップ変化により、例えば(ia、ib)=(1、1/2)のときには、磁極対17が「1」の最も大きな励磁状態になって図8(a)の破線矢印の励磁磁束が発生する。また、(ia、ib)=(0、1)のときには磁極対18が「1」の最も大きな励磁状態になって図8(b)の破線矢印の励磁磁束が発生するになる。さらに、(ia、ib)=(1/2、1/2)のときには磁極対19が「1」の最も大きな励磁状態になって図8(c)の破線矢印の励磁磁束が発生する。
そして、A、Bの2相の電流ia、ibが周期的に(ia、ib)=(1、1/2)、(0、1)、(1/2、1/2)に順にステップ変化することをくり返すと、磁極対17、18については、ステータ2bの90度ずつ離れた裏表それぞれの同じ位置の4磁極対17、18がそれぞれ同時に「1」の励磁磁極対になり、磁極対19については、ステータ2bの90度ずつ離れた位置の裏表間の4磁極対19が同時に「1」の励磁磁極対になる。そのため、磁極対17〜19により形成されるステータ2bの表裏の各磁極面は、裏表それぞれの90度ずつ離れた同じ位置のものが同時に「1」の励磁状態になり、「1」の励磁状態の磁極面が周方向に回転する。
そして、ステータ2bの表裏両面の「1」の励磁状態の磁極面近傍のロータ3aの磁極8が、ステータ2bの表裏両面の「1」の磁極面に磁気的に吸引されることにより、ロータ1bが一実施形態のモータ1aと同様に回転して駆動される。
したがって、モータ1bの場合も、(1)ステータ2bに2相分の励磁コイル7a、7bを設ければよく、3相の構成の場合と同等のトルクを発生できる。(2)2相の励磁コイル7a、7bの配置や駆動を組み合わせて2相の電流ia、ibを個別にステップ変化させる2相駆動の従来にない全く新しいステータ励磁構造により、3相駆動の場合と同様に動作する小型、軽量でトルクの低下のない両面磁極構造のモータ1bを提供することができる。しかも、その駆動装置は電力用スイッチング素子数が3相駆動の場合より少なく、部品数が少なく簡単な構成で形成することができる。(3)そして、2相の励磁コイル7a、7bの配置や駆動の組み合わせにより励磁されるステータ磁極が確実に切替えられるので、モータ1bは回転角度によらず所望のトルクを発生できる。(4)また、とくに後述するように励磁電流が小さく、励磁が弱い第3の磁極対19については、磁極面積を他の第1、第2の磁極対17、18よりも大きくするので、不用意なトルク変動を抑えることができる。
その上、(5)励磁コイル7a、7bをステータ2bの表裏両面の磁極面の励磁に共用することにより、モータ1bのコイル質量を低減でき、またコイルの体格も小さくできる。そのため、ステータ2bを小型軽量化でき、モータ1bを一層小型・軽量にできる。(6)励磁コイル7a、7bそれぞれによりステータ2bの表裏両面の複数の磁極面を一括して励磁できるので、その点でもモータ1bのコイル数を低減できる。(7)励磁コイル7a、7bは概略円環状の形状であるので、励磁コイル7a、7bの生産性やステータ2bへの組付作業性を向上でき、モータ1bの製造コストが一層低減される。
さらに、(8)ステータ2bの表裏の両面それぞれに径方向の磁極対17、18を形成するので、モータ軸方向のヨーク部分を通過する磁束数を半減して、ヨーク部分の質量を低減することができる。(9)ステータ2bの各磁極対17〜19が電磁気的に独立しているので、ステータ2bの表裏の磁極面どうしの干渉(励磁相の磁極面の隣の磁極面の磁極が励磁される等)を防止することができる。なお、各磁極対19により発生する磁束は周方向の磁路を通るので、ロータ3b側では、磁極毎に磁路を独立させることはできない。そのため、ステータ2b側で各磁極対17〜19を電磁気的に独立する必要がある。
そして、本発明は上記した各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行なうことが可能であり、例えば、2相の励磁コイル7a、7bの電流ia、ibのステップ変化は、「1」、「1/2」、「0」の3種類に限るものでなく、「1/2」に代えて、または、「1/2」に加えて「1/3」、「1/4」、…、「1/k(kは整数または実数)」を含む3種類以上の多種類であってもよい。また、電流ia、ibのステップ変化を工夫し、2相の電流ia、ibの組み合わせに対して、磁極5、6や磁極対18、19が排他的論理和、論理積(アンド)の条件以外の条件で励磁状態が変化するようにしてもよい。
つぎに、ステータ2a、2bの周方向の磁極や磁極対の個数およびロータ3a3bの磁極の個数はどのようであってもよい。さらに、ステータ2a、2bおよびロータ3a3bの磁極面の形状や励磁コイル7a、7b形状等も上記両実施形態の形状等に限るものではない。
つぎに、モータ1a、1bはステータ2a、2b、ロータ3a、3bの組み合わせを複数多段に設けて形成することも可能であり、これらの場合も、前記両実施形態と同様の効果を得ることができる。
つきに、上記両実施形態ではアキシャルギャップ構成のスイッチドリラクタンス型のモータに適用したが、本発明は、同様にラジアルギャップ構成のスイッチドリラクタンス型のモータにも適用することができ、この場合も前記両実施形態と同様の効果が得られる。
そして、本発明は、電気自動車の駆動モータ等の種々の用途のスイッチドリラクタンス型のモータに適用することができる。
1a、1b モータ
2a、2b ステータ
3a、3b ロータ
4 第1の磁極
5 第2の磁極
6 第3の磁極
7a、7b 励磁コイル
17 第1の磁極対
18 第2の磁極対
19 第3の磁極対
62、63 磁極部分

Claims (3)

  1. スイッチドリラクタンス型のモータであって、
    ステータに、2相の励磁コイルのいずれか一方により磁極面が励磁される第1の磁極と、前記2相の励磁コイルにより磁極面が異なる極性に励磁される第2の磁極と、前記2相の励磁コイルにより磁極面が同じ極性に励磁される第3の磁極との3種類の磁極が、周方向に順に配置され、
    前記2相の励磁コイルの電流は個別にステップ変化することを特徴とするモータ。
  2. 請求項1に記載のモータにおいて、
    前記第3の磁極は、前記2相の励磁コイルそれぞれが集中巻きされる径方向の2個の磁極部分を有し、
    前記第3の磁極の磁極面は、磁極部分が1個である前記第1、第2の磁極の磁極面より広いことを特徴とするモータ。
  3. スイッチドリラクタンス型のモータであって、
    ステータは表裏に磁極面を有する両面磁極構造であり、
    前記ステータの表裏両面の磁極は、2相の励磁コイルのいずれか一方を前記ステータの表裏両面の励磁に共用して前記ステータの表裏両面に径方向に形成される第1の磁極対と、前記2相の励磁コイルを前記ステータの表裏両面の異なる向きの励磁に共用して前記ステータの表裏両面に径方向に形成される第2の磁極対と、前記2相の励磁コイルにより同じ向きに励磁して前記ステータの表裏で異なる極性に形成される磁極からなる第3の磁極対とが、周方向に順に配置されて形成され、
    前記2相の励磁コイルの電流は個別にステップ変化することを特徴とするモータ。
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