JP2011181523A - スパークプラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】接地電極の起き上がりをより確実に抑制できるスパークプラグを提供する。
【解決手段】スパークプラグ100において、接地電極4は、基端部4Aから屈曲部4Bを経て先端部4Cに向かって延びる芯部41と、基端部4Aから屈曲部4Bを経て先端部4Cに向かって延びる伝熱部42と、芯部41及び伝熱部42の外側で基端部4Aから屈曲部4Bを経て先端部4Cまで延びる外層43とを有して構成される。外層43は耐熱性及び耐食性に優れた第1金属としてのニッケル基合金からなる。伝熱部42は第1金属より熱伝導率が大きい第2金属としての銅からなる。芯部41は第2金属より硬度が高い第3金属としての純ニッケルからなる。第2金属は第1、3金属より線熱膨張係数が大きい。接地電極4が延びる方向に直交する断面で接地電極4を見た場合、少なくとも屈曲部4Bの中間において、芯部41の中心は伝熱部42の中心よりも中心電極3側に位置する。
【選択図】図3

Description

本発明はスパークプラグに関する。
特許文献1に従来のスパークプラグが開示されている。このスパークプラグは、主体金具に固定される基端部と、基端部と一体をなして屈曲された屈曲部と、屈曲部と一体をなして中心電極とともに火花放電ギャップを形成する先端部とからなる接地電極を備えている。
接地電極は、基端部から屈曲部を経て先端部に向かって延びる芯部と、芯部の外側で基端部から屈曲部を経て先端部に向かって延びる伝熱部と、芯部及び伝熱部の外側で基端部から屈曲部を経て先端部まで延びる外層とを有して構成されている。接地電極が延びる方向に直交する断面で接地電極を見た場合、外層、伝熱部及び芯部の中心は、一致している。
外層は第1金属としてのニッケル基合金からなり、伝熱部は第2金属としての銅からなり、芯部は第3金属としての純ニッケルからなる。外層のニッケル基合金は耐熱性及び耐食性に優れている。伝熱部の銅は、熱伝導率が390W/m・Kであり、ニッケル基合金よりも熱伝導率が大きい。また、芯部の純ニッケルは、ビッカース硬さHvが125であり、ビッカース硬さHvが75の銅より、硬度が高い。また、伝熱部の銅は、線熱膨張係数が1.65×10-5/°Cであり、線熱膨張係数が1.34×10-5/°Cのニッケル基合金や、線熱膨張係数が1.30×10-5/°Cの純ニッケルより、線熱膨張係数が大きい。
このような構成である従来のスパークプラグは、エンジンに搭載され、高温条件下で、中心電極と接地電極との間で放電を繰り返す。
この際、このスパークプラグでは、伝熱部を構成する第2金属が熱伝導性に優れるため、先端部側の熱が伝熱部によって基端部側に効果的に伝えられる。すなわち、このスパークプラグは、伝熱部が熱引き性に優れることから、先端部の温度上昇を抑制し、優れた耐久性を発揮できるようになっている。
この一方、このスパークプラグは、伝熱部を構成する第2金属の線熱膨張係数が大きいことから、接地電極が高温条件下で起き上がろうとする。接地電極の起き上がりが生じると、接地電極と中心電極との火花放電ギャップが変化し、特性に悪影響を生じてしまう。このため、このスパークプラグは、伝熱部及び外層の厚みを調整することにより、そのような接地電極の起き上がりを抑制することとしている。また、芯部を構成する第3金属の硬度が伝熱部を構成する第2金属の硬度より高いことによる芯部の補強効果も、接地電極の起き上がりの抑制に寄与していると考えられる。
特開平11−185928号公報
ところで、スパークプラグは、省スペース化のために細径化される傾向にあり、接地電極にも一層の小型化が求められている。上記スパークプラグにおいて、接地電極を小型化すると、伝熱部の体積が減少して先端部からの熱引きが不十分となるとともに、芯部が細くなって上述の補強効果が低下する。その結果、従来のスパークプラグでは、接地電極の起き上がりが発生し易くなるという問題が生じてしまう。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、接地電極の起き上がりをより確実に抑制できるスパークプラグを提供することを解決すべき課題としている。
発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究し、接地電極が延びる方向に直交する断面で接地電極を見た場合における芯部と伝熱部との相対的位置関係に着目することにより、本発明をするに至った。
本発明のスパークプラグは、主体金具に固定される基端部と、前記基端部と一体をなして屈曲された屈曲部と、前記屈曲部と一体をなして中心電極とともに火花放電ギャップを形成する先端部とからなる接地電極を備え、
前記接地電極は、前記基端部から前記屈曲部を経て前記先端部に向かって延びる芯部と、前記基端部から前記屈曲部を経て前記先端部に向かって延びる伝熱部と、前記芯部及び前記伝熱部の外側で前記基端部から前記屈曲部を経て前記先端部まで延びる外層とを有して構成され、
前記外層は、耐熱性及び耐食性に優れた第1金属からなり、
前記伝熱部は、前記第1金属より熱伝導率が大きい第2金属からなり、
前記芯部は、前記第2金属より硬度が高い第3金属からなり、
前記第2金属は、前記第1金属及び前記第3金属より線熱膨張係数が大きいスパークプラグにおいて、
前記接地電極が延びる方向に直交する断面で前記接地電極を見た場合、少なくとも前記屈曲部の中間において、前記芯部の中心は前記伝熱部の中心よりも前記中心電極側に位置していることを特徴とする(請求項1)。
このような構成である本発明のスパークプラグでは、伝熱部を構成する第2金属の線熱膨張係数が大きいことから、接地電極が高温条件下で起き上がろうとする。しかしながら、このスパークプラグでは、接地電極が延びる方向に直交する断面で接地電極を見た場合、少なくとも屈曲部の中間において、線熱膨張係数が伝熱部より小さく、かつ硬度が高い芯部の中心が伝熱部の中心よりも中心電極側に位置している。このため、このスパークプラグでは、伝熱部の中心と芯部の中心とが一致する従来のスパークプラグと比較して、伝熱部と芯部とが熱膨張差によりいわゆるバイメタルのように作用し、屈曲部の屈曲を強めようとする。このため、このスパークプラグでは、接地電極が高温条件下で起き上がろうとする傾向を弱めることができる。
したがって、本発明のスパークプラグは、接地電極の起き上がりを確実に抑制できる。その結果、このスパークプラグは、細径化のために接地電極が小型化される場合でも、接地電極の起き上がりを抑制できるので、接地電極と中心電極との火花放電ギャップの変化を抑制して、特性に悪影響を生じないようにすることができる。なお、金属の硬度を表す尺度として、ビッカース硬さを採用できる。
また、このスパークプラグは、接地電極の起き上がりを抑制できる範囲内において、小型化により体積が減少した伝熱部を先端部に向かってさらに延ばすことにより、熱引き性を改善することもできる。
なお、本発明の外層には、メッキ等の表面処理により形成される薄膜は含まれない。
また、芯部及び伝熱部の断面形状は、矩形に限定されず、例えば、円、楕円、三角形、多角形等でもかまわない。芯部の中心及び伝熱部の中心とは、より詳しくは、芯部及び伝熱部の断面図形の重心のことである。
さらに、本発明のスパークプラグでは、芯部は伝熱部内に位置してもよく、芯部内に伝熱部が位置してもよく、芯部の一部が伝熱部からはみ出していてもよく、伝熱部の一部が芯部からはみ出していてもよく、芯部と伝熱部とがそれぞれ独立して存在していてもよい。
本発明のスパークプラグにおいて、接地電極が延びる方向に直交する断面で接地電極を見た場合、少なくとも屈曲部の中間において、芯部が中心電極側に偏芯している構成及び伝熱部が中心電極とは反対側に偏芯している構成の少なくとも一方を備えることが好ましい(請求項2)。このような具体的構成により、本発明の作用効果を確実に奏することができる。
上記請求項2の場合において、接地電極が延びる方向に直交する断面で接地電極を見た場合、少なくとも屈曲部の中間において、芯部は中心電極側とその反対側との中央に位置し、伝熱部は中心電極とは反対側に偏芯し得る(請求項3)。
この場合、伝熱部の中心電極とは反対側への偏芯により、伝熱部における中心電極と反対側の部位は、伝熱部における中心電極側の部位に対して断面積が大きくなる。このため、このスパークプラグでは、伝熱部と芯部とがより効果的にバイメタルのように作用し、屈曲部の屈曲をより強めようとするので、本発明の作用効果を確実に奏することができる。
本発明のスパークプラグにおいて、第3金属の硬度は第1金属の硬度より高く、第1金属の硬度は第2金属の硬度より高いことが好ましい(請求項4)。
例えば、特許文献1記載のスパークプラグでは、第1金属としてのニッケル基合金の硬度(ビッカース硬さHvが100〜230程度)が第3金属としての純ニッケルの硬度(ビッカース硬さHvが125)よりも高くなっている。従来のスパークプラグでは、一般的に第1金属の硬度が第3金属の硬度よりも高い。これに対して、本発明のスパークプラグは、硬度が第1、2金属よりも高い第3金属を採用することにより、芯部の補強効果を向上させることができるので、本発明の作用効果をさらに確実に奏することができる。
第1金属の具体例としては、Ni−Mn−Si合金、Ni−Mn−Si−Cr合金、Ni−Mn−Si−Cr−Al合金等のニッケル基合金、インコネル600、インコネル601(「インコネル」は登録商標)等が挙げられる。
第2金属の具体例としては、純銅、銅合金、銀等が挙げられる。
第3金属の具体例としては、純ニッケル、純鉄、インコネル600、インコネル601、ハステロイA、ハステロイB、ハステロイC(「ハステロイ」は登録商標)等が挙げられる。特に、インコネル600、インコネル601、ハステロイA、ハステロイB、ハステロイC等は、第1金属として一般的なニッケル基合金と比較して硬度が高い(ビッカース硬さHvが170〜250程度)。このため、これらのいずれかを第3金属として採用すれば、芯部の補強効果を確実に向上させることができる。
本発明のスパークプラグは、接地電極が延びる方向に直交する断面で接地電極を見た場合、屈曲部の全域において位置関係が成立していることが好ましい(請求項5)。
この場合、屈曲部の全域において、線熱膨張係数が伝熱部より小さく、かつ硬度が高い芯部の中心が伝熱部の中心よりも中心電極側に位置している。このため、このスパークプラグでは、伝熱部と芯部とが上述のバイメタルの作用をより発揮し易くなって、屈曲部の屈曲をより強めようとする。このため、このスパークプラグは、本発明の作用効果を確実に奏することができる。
実施例1のスパークプラグの正面図(部分断面図)である。 実施例1のスパークプラグの要部拡大断面図である。 実施例1のスパークプラグに係り、図2のIII−III断面を示す断面図である。 実施例1の他のスパークプラグに係り、図3と同様の断面図である。 実施例1の他のスパークプラグに係り、図3と同様の断面図である。 試験例1−1の接地電極の熱応力分布を示す写真である。 試験例1−2の接地電極の熱応力分布を示す写真である。 試験例1−3の接地電極の形状変化を示す図である。 試験例1−4の接地電極の先端温度を示す図である。 試験例1−5の接地電極の偏芯割合と起き上がり量との関係を示す図である。 試験例3の接地電極に係り、図2のXI−XI断面におけるビッカース硬さの測定点を示す説明図である。 実施例4のスパークプラグに係り、図3と同様の断面図である。 実施例5のスパークプラグに係り、図3と同様の断面図である。 実施例6のスパークプラグに係り、図3と同様の断面図である。 実施例7のスパークプラグに係り、図3と同様の断面図である。 参考例のスパークプラグに係り、図3と同様の断面図である。 実施例1〜7のスパークプラグに係り、接地電極の製造方法を示す説明図である。
以下、本発明を具体化した実施例1〜7を図面を参照しつつ説明する。
(実施例1)
図1及び図2に示すように、実施例1のスパークプラグ100は、主体金具1、絶縁体2、中心電極3及び接地電極4等を備えている。なお、図1及び図2において、紙面下方が先端側であり、紙面上方が後端側である。
主体金具1は、低炭素鋼等の金属により円筒状に形成されており、スパークプラグ100のハウジングを構成するとともに、その外周面には、ねじ部7と工具係合部1eとが形成されている。ねじ部7は、スパークプラグ100を図示しないエンジンに取り付けるためのものである。工具係合部1eは、六角状の軸断面形状を有しており、主体金具1を取り付ける際に、スパナやレンチ等の工具が係合される。
絶縁体2は、アルミナ等を主体とする絶縁材料により構成されるものであり、先端が突出するように主体金具1の内側に嵌め込まれている。絶縁体2には、中心電極3及び端子電極13を挿入するための貫通孔6が軸線方向に形成されている。貫通孔6の先端側には、中心電極3が挿入・固定され、貫通孔6の後端側には、端子電極13が挿入・固定されている。また、貫通孔6内において、端子電極13と中心電極3との間には、抵抗体15が配置されている。この抵抗体15の両端部は、導電性ガラスシール層16、17を介して中心電極3と端子電極13とにそれぞれ電気的に接続されている。なお、抵抗体15は、ガラス粉末と導電材料粉末(及び必要に応じてガラス以外のセラミック粉末)とを混合して、ホットプレス等により焼結して得られる抵抗体組成物により形成される。
中心電極3は、ニッケル基合金等で構成された円柱軸体である。中心電極3の先端は、略円錐形状とされ、貫通孔6の先端から突出した状態とされている。
図2に拡大して示すように、接地電極4は、主体金具1の先端側の開口縁に溶接等により固定される基端部4Aと、基端部4Aと一体をなし、円弧を描きつつ略直角に屈曲された屈曲部4Bと、屈曲部4Bと一体をなして中心電極3と対向する先端部4Cとからなっている。接地電極4の先端部4Cと中心電極3との間には火花放電ギャップgが形成されている。
接地電極4は、3層構造の略矩形断面軸体であり、基端部4Aから屈曲部4Bを経て先端部4Cに向かって延びる芯部41と、芯部41の外側で基端部4Aから屈曲部4Bを経て先端部4Cに向かって延びる伝熱部42と、芯部41及び伝熱部42の外側で基端部4Aから屈曲部4Bを経て先端部4Cまで延びる外層43とを有している。外層43は、先端部4Cの末端まで延在している。一方、芯部41及び伝熱部42は、先端部4Cにおいて、中心電極3の軸線の近傍まで延びている。芯部41及び伝熱部42の先端位置を先端部4Cのどこまで延ばすか(中心電極3の軸線よりも根元側か先端側か)は、熱引き性等の要求性能により適宜調整される。
外層43は第1金属の一例としてのニッケル基合金(インコネル600、インコネル601)からなり、伝熱部42は第2金属の一例としての銅からなり、芯部41は第3金属の一例としての純ニッケルからなる。外層43のニッケル基合金は、銅及び純ニッケルよりも耐熱性及び耐食性に優れている。伝熱部42の銅は、熱伝導率が390W/m・Kであり、ニッケル基合金よりも熱伝導率が大きい。また、芯部41の純ニッケルは、ビッカース硬さHvが125であり、ビッカース硬さHvが75の伝熱部42よりは硬度が高いが、ビッカース硬さHvが230の外層43よりは硬度が低い。また、伝熱部42の銅は、線熱膨張係数が1.65×10-5/°Cであり、線熱膨張係数が1.34×10-5/°Cのニッケル基合金や、線熱膨張係数が1.30×10-5/°Cの純ニッケルより、線熱膨張係数が大きい。
図3に示すように、接地電極4が延びる方向に直交し、かつ屈曲部4Bの中間に位置する断面(図2のIII−III断面)で接地電極4を見た場合、伝熱部42の図形中心(矩形断面の重心)C2は、外層43の図形中心(矩形断面の重心)C3と一致している。一方、芯部41の図形中心(矩形断面の重心)C1は、伝熱部42の図形中心C2よりも中心電極3側に位置している。言い換えれば、屈曲部4Bの中間(図2のIII−III断面)において、伝熱部42の図形中心C2は、中心電極3側とその反対側との中央に位置し、芯部41の図形中心C1は中心電極3側に偏芯している。図2に示すように、芯部41と伝熱部42との相対位置関係は、芯部41及び伝熱部42が延びる方向の全域にわたって、図3の断面に示す相対位置関係と同様となっている。すなわち、屈曲部4Bの全域において、伝熱部42は中心電極3側とその反対側との中央に位置し、芯部41は中心電極3側に偏芯している。
実施例1では、芯部41の伝熱部42に対する偏芯の程度を、下記の通り、偏芯割合(%)として規定している。具体的には、図4に示すように、芯部41が外層43と接した状態を偏芯割合100%とし、この場合における芯部41の図形中心C1と伝熱部42の図形中心C2との距離をD0とする。また、図示しないが、伝熱部42の図形中心C2と芯部41の図形中心C1とが一致している状態を偏芯割合0%とする。そして、例えば、図3に示す場合において、芯部41の図形中心C1と、伝熱部42の図形中心C2との距離をD1とすると、偏芯割合(%)は、
偏芯割合(%)=D1/D0×100
という式により算出される。
偏芯割合(%)は、100%より大きな値となり得る。具体的には、図5に示すように、芯部41が外層43に食い込んだ状態となっている場合において、芯部41の図形中心C1と伝熱部42の図形中心C2との距離をD2とすると、D2>D0であるので、
偏芯割合(%)=D2/D0×100>100
となり、偏芯割合(%)が100%より大きくなる。
このような構成である実施例1のスパークプラグ100は、図示しないエンジンに搭載され、高温条件下で、中心電極3と接地電極4との間で放電を繰り返す。
この際、このスパークプラグ100では、伝熱部42を構成する第2金属の一例としての銅が熱伝導性に優れるため、先端部4C側の熱が伝熱部42によって基端部4A側に効果的に伝えられる。すなわち、このスパークプラグ100は、伝熱部42が熱引き性に優れることから、先端部4Cの温度上昇を抑制し、優れた耐久性を発揮できるようになっている。
この一方、このスパークプラグ100は、伝熱部42を構成する第2金属の一例としての銅の線熱膨張係数が大きいことから、仮に、何も対策を施さないとすれば、接地電極4が高温条件下で起き上がろうとする。そして、仮に、接地電極4の起き上がりが生じたとした場合、接地電極4と中心電極3との火花放電ギャップgが変化し、特性に悪影響を生じてしまうこととなる。
しかしながら、このスパークプラグ100では、上述の通り、少なくとも屈曲部4Bの中間(図2のIII−III断面)において、芯部41の図形中心C1は、伝熱部42の図形中心C2よりも中心電極3側に位置している。より詳しくは、伝熱部42の図形中心C2は、中心電極3側とその反対側との中央に位置し、芯部41の図形中心C1は中心電極3側に偏芯している。このため、図3に示すように、少なくとも屈曲部4Bの中間において、伝熱部42における中心電極3と反対側の部位は、伝熱部42における中心電極3側の部位に対して断面積が大きくなっている。また、伝熱部42における中心電極3側の部位には、線熱膨張係数が伝熱部42より小さく、かつ硬度が高い芯部41が食い込んでいる。このため、このスパークプラグ100では、伝熱部の中心と芯部の中心とが一致する従来のスパークプラグと比較して、伝熱部42と芯部41とが熱膨張差によりいわゆるバイメタルのように作用し、屈曲部4Bの屈曲を強めようとする。このため、このスパークプラグ100では、接地電極4が高温条件下で起き上がろうとする傾向を弱めることができる。
したがって、実施例1のスパークプラグ100は、接地電極4の起き上がりを確実に抑制できる。その結果、このスパークプラグ100は、細径化のために接地電極4が小型化される場合でも、接地電極4の起き上がりを抑制できるので、接地電極4と中心電極3との火花放電ギャップgの変化を抑制して、特性に悪影響を生じないようにすることができる。
また、このスパークプラグ100は、接地電極4の起き上がりを抑制できる範囲内において、小型化により体積が減少した伝熱部42を先端部4Cに向かってさらに延ばすことにより、熱引き性を改善することもできる。
さらに、このスパークプラグ100は、上述の通り、芯部41が屈曲部4Bの全域において中心電極3側に偏芯している。このため、屈曲部4Bの全域において、伝熱部42における中心電極3と反対側の部位は、伝熱部42における中心電極3側の部位に対して断面積が大きくなっている。また、屈曲部4Bの全域において、伝熱部42における中心電極3側の部位には芯部41が食い込んでいる。このため、このスパークプラグ100では、伝熱部42と芯部41とが上述のバイメタルの作用をより発揮し易くなって、屈曲部4Bの屈曲をより強めようとする。このため、このスパークプラグ100は、本発明の作用効果を確実に奏することができる。
以下、実施例1のスパークプラグ100の作用効果の説明を補強する試験例1−1〜1−5について詳述する。
(試験例1−1)
試験例1−1では、図6の写真に示すように、ニッケル基合金のみで構成される無垢の略矩形断面軸体からなる接地電極を用いた。そして、この接地電極について、高温状態にした場合の熱応力分布をFEM熱応力解析により求めた。この接地電極は、特許文献1等に開示されている従来の構成よりもさらに単純な構成のものである。図6では、熱応力分布をモノクロの濃淡で示している。淡くなるほど、熱応力が高いことを示している。また、図6では、基端部及び屈曲部のみを表示し、先端部は表示していない。
解析条件として、エンジンヘッドの温度を350〜150°C、エンジン内の雰囲気と接地電極との間の熱伝達係数を360W/m2・°Cと設定した。そして、接地電極の先端部の末端から1mm内側の部位の温度が1000°Cとなるように、雰囲気温度を設定した。
その結果、試験例1−1では、雰囲気温度1490°Cとなった。この場合、図6に示すように、接地電極の基端部及び中間部には、全体的に同程度の熱応力が生じている。
(試験例1−2)
試験例1−2では、図7の写真に示すように、芯部、伝熱部及び外層の3層構成である略矩形断面軸体からなる接地電極であって、芯部の中心と伝熱部の中心が一致しているもの(偏芯割合0%)を用いた。そして、この接地電極について、高温状態にした場合の熱応力分布をFEM熱応力解析により求めた。この接地電極は、特許文献1等に開示されている従来の構成のものである。図7では、図6と同様に、熱応力分布をモノクロの濃淡で示している。淡くなるほど、熱応力が高いことを示している。また、図7でも、基端部及び屈曲部のみを表示し、先端部は表示していない。
解析条件としては、試験例1−1と同様に、接地電極の先端部の末端から1mm内側の部位の温度が1000°Cとなるように、雰囲気温度を設定した。
その結果、試験例1−2では、雰囲気温度1570°Cとなり、試験例1−1よりも雰囲気温度が高くなった。このことから、銅からなる伝熱部の熱引きにより、先端部の熱が基端部側に伝わり、基端部の温度上昇を抑制していることがわかる。また、図7に示すように、接地電極の基端部及び中間部において、伝熱部と外層及び芯部との間で高い熱応力が生じていることが判る。この熱応力は、伝熱部の熱膨張が主原因と推測できる。そして、この伝熱部の熱膨張により外層が押されて、接地電極の起き上がりが発生すると推測できる。
(試験例1−3)
試験例1−2の偏芯割合0%の接地電極について、図8に示すように、FEM熱応力解析を開始する前と、FEM熱応力解析により雰囲気温度が1570°Cに到達した状態とにおける接地電極の形状変化をFEM解析により求めた。図8では、基端部及び屈曲部のみを表示し、先端部は表示していない。
その結果、FEM熱応力解析を開始する前(図8に示す折れ線M1)に対して、FEM熱応力解析により雰囲気温度が1570°Cに到達した状態(図8に示す折れ線M2)では接地電極の起き上がりが生じた。これは、上述した通り、銅からなる伝熱部が熱膨張して外層を押すことによるものと考えられる。
(試験例1−4)
試験例1−2の偏芯割合0%の接地電極について、伝熱部及び芯部の先端位置を変化させた場合に、先端部の温度がどの程度低下するかをFEM解析により求めた。解析条件として、接地電極の断面積(以下「電極断面積」という。)を3.5mm2、伝熱部の断面積を電極断面積の30%と設定した。また、図9に示すように、伝熱部及び芯部の先端位置が中心電極の軸線と一致する場合(図9において、伝熱部及び芯部の先端位置0mmの場合)において、接地電極の先端部の温度が850°Cとなるように、雰囲気温度を設定した。
その結果、図9に示すように、伝熱部及び芯部の先端位置が中心電極の軸線と一致する場合(図9において、伝熱部及び芯部の先端位置0mmの場合)と比較して、伝熱部及び芯部の先端位置が中心電極の軸線より先端側に延びる程、先端部の温度が低下し、伝熱部及び芯部の先端位置が中心電極の軸線より基端部側に短くなる程、先端部の温度が上昇した。
上記試験例1−1〜1−4の結果から、従来のスパークプラグの接地電極は、伝熱部及び芯部の先端位置が先端部側に延びる程、接地電極に占める伝熱部の比率が増加するので、伝熱部が熱膨張して外層を押す傾向が強まり、その結果として、接地電極の起き上がりが生じ易くなることがわかる。
(試験例1−5)
試験例1−5では、偏芯割合0%の接地電極と、偏芯割合が0%より大きい接地電極とについて、起き上がり量を実際に測定した。偏芯割合が0%より大きい接地電極とは、実施例1のスパークプラグ100が備える接地電極4のことである。試験条件は、机上で1分間のバーナー加熱と1分間の冷却とを3000サイクル繰り替えすものであり、バーナー加熱時の接地電極の温度が850°Cとなるようにしている。この試験条件は、実機冷熱耐久100Hrに相当する。伝熱部及び芯部の先端位置は、中心電極の軸線と一致させている。電極断面積を3.5mm2(幅2.7mm×厚さ1.3mm)、2.4mm2(幅2.2mm×厚さ1.1mm)の2種類に設定した。なお、このような小さい断面積をもつ2種の接地電極は、主体金具1のねじ部7のねじ径がM12、M10等である小型(小径)のスパークプラグに適用され得る。また、伝熱部の断面積を接地電極の断面積の30%と設定した。
その結果、図10に示すように、黒色四角「■」で示す電極断面積:3.5mm2、偏芯割合0%の接地電極は、起き上がり量が0.02mmであり、白色四角「□」で示す電極断面積:2.4mm2、偏芯割合0%の接地電極は、起き上がり量が0.05mmであった。この結果は、電極断面積の小さい、言い換えれば、細い接地電極の方が、電極断面積の大きい、言い換えれば、太い接地電極より起き上がりが生じ易いことを示している。
これに対して、黒丸「●」で示す電極断面積:3.5mm2、偏芯割合が0%より大きい接地電極は、偏芯割合が大きくなる程、黒色四角「■」で示す接地電極よりも起き上がり量が少なくなっている。白丸「○」で示す電極断面積:2.4mm2、偏芯割合が0%より大きい接地電極も、偏芯割合が大きくなる程、白色四角「□」で示す接地電極よりも起き上がり量が少なくなっている。
この試験例1−5の結果により、実施例1のスパークプラグ100では、接地電極4の起き上がりを確実に抑制できることが確認できる。
試験例1−1の無垢の接地電極について過去の知見で判明している起き上がり量は0.05mm程度であることから、黒丸「●」で示す接地電極及び白丸「○」で示す接地電極の起き上がり量も0.05mm程度までは減少し、それ以後はほぼ一定になることが推測できる。このため、黒丸「●」で示す接地電極の各点は、カーブS1で近似できる。また、白丸「○」で示す接地電極の各点は、カーブS2で近似できる。カーブS1、S2は、偏芯割合50%まで起き上がり量が減少し、偏芯割合50%以上ではほぼ一定になっている。このことからも推測できるように、実施例1のスパークプラグ100において、偏芯割合50%以上である場合、伝熱部42における中心電極3と反対側の部位は、伝熱部42における中心電極3側の部位に対して断面積が確実に大きくなる。また、伝熱部42における中心電極3側の部位には芯部41が大きく食い込むこととなる。このため、このスパークプラグ100では、伝熱部42と芯部41とが上述のバイメタルの作用を一層発揮し易くなって、屈曲部4Bの屈曲をさらに強めようとする。このため、このスパークプラグ100は、接地電極4の起き上がりをより確実に抑制することができる。
(実施例2)
実施例2のスパークプラグは、実施例1のスパークプラグ100の芯部41を構成する第1金属を、純ニッケルより硬度が高い高強度ニッケル基合金(ハステロイB)に変更したものである。それ以外は、実施例1のスパークプラグ100と同一であるので、同一の構成に同一の符号を付して、説明を省略又は簡略する。
実施例1のスパークプラグ100では、芯部41の純ニッケルは、ビッカース硬さHvが125であり、ビッカース硬さHvが75の伝熱部42よりは硬度が高いが、ビッカース硬さHvが230の外層43よりは硬度が低い。
これに対して、実施例2のスパークプラグでは、芯部41の高強度ニッケル基合金(ハステロイB)は、ビッカース硬さHvが250であり、ビッカース硬さHvが75の伝熱部42、及びビッカース硬さHvが230の外層43より硬度が高い。
このような構成である実施例2のスパークプラグでは、芯部41の補強効果を向上させることができるので、本発明の作用効果をさらに確実に奏することができる。
以下、実施例2のスパークプラグの作用効果の説明を補強する試験例2について詳述する。
(試験例2)
上述の試験例1−5では、「偏芯割合0%、芯部41の純ニッケルのビッカース硬さHv:125、伝熱部42のビッカース硬さHv:75、外層43のビッカース硬さHv:230、電極断面積:2.4mm2」とした接地電極について、実際に測定された起き上がり量が0.05mmであった。
これに対して、試験例2として、「偏芯割合0%、芯部41の高強度ニッケル基合金(ハステロイB)のビッカース硬さHv:250、伝熱部42のビッカース硬さHv:75、外層43のビッカース硬さHv:230、電極断面積:2.4mm2(幅2.2mm×厚さ1.1mm)」とした接地電極を試作して、起き上がり量を実際に測定した。試験条件は、上述の試験例1−5と同一条件である。試験例2は、芯部41を構成する第1金属を純ニッケルより硬度が高い高強度ニッケル基合金(ハステロイB)に変更している点だけが試験例1−5と相違する。
その結果、試験例2の接地電極では、実際に測定された起き上がり量は0.02mmであり、試験例1−5の場合の比較して、起き上がりを抑制することができた。このことから、芯部41の硬度を高くすることにより、芯部41の補強効果が向上して接地電極4の起き上がりを抑制できることが確認できる。
この試験例2の結果により、実施例2のスパークプラグでは、偏芯による起き上がり抑制効果と芯部41の補強効果とを相乗的に発揮することができ、接地電極4の起き上がりをさらに確実に抑制できることが確認できる。
(実施例3)
実施例3のスパークプラグは、実施例1のスパークプラグ100と同一の構成を備え、さらに、外層43の断面係数をZ1、芯部41の断面係数をZ3、外層43のビッカース硬さをHv1、芯部41のビッカース硬さをHv3、伝熱部42の断面積をS2、伝熱部42の線熱膨張係数をα2とし、
(Z1×Hv1+Z3×Hv3)/S2×α2<1.5×107 … 式1
という関係を有するものである。それ以外は、実施例1のスパークプラグ100と同様であるので、同一の構成に同一の符号を付して、説明を省略又は簡略する。
「断面係数」は、材料の断面の図心を通る軸に関する断面2次モーメントを軸から図形の周辺までの最大距離で割ったものとして定義される。簡単に言えば、「断面係数」は、材料の断面の寸法や断面形状によって決まる係数で、材料の強さ・折れ難さの度合いを数値化したものであり、数値が大きいほど剛性が高く、曲がり難い形状であることを意味する。
発明者らは、従来のスパークプラグや、実施例1のスパークプラグ100等についての実験、解析の結果を分析することにより、経験則として上記の式1を発見した。この式1を満たすことにより、実施例3のスパークプラグは、本発明の作用効果を確実に享受することができる。
式1の左の項の分子である「(Z1×Hv1+Z3×Hv3)」は、接地電極の起き上がりを押さえようとして生じる力に関連する。
一方、式1の左の項の分母である「S2×α2」は、伝熱部が熱膨張して、接地電極の起き上がりを発生させようとする力に関連する。
以下、実施例3のスパークプラグの作用効果を説明する試験例3について詳述する。
(試験例3)
「外層43の断面係数:Z1、芯部41の断面係数:Z3、外層43のビッカース硬さ:Hv1、芯部41のビッカース硬さ:Hv3、伝熱部42の断面積:S2、伝熱部42の線熱膨張係数:α2」とした偏芯割合0%の接地電極として、表1に示す5種類の試験品3−1〜3−5を用意した。
外層43、伝熱部42及び芯部41のビッカース硬さHv1〜Hv3の測定方法の一例を以下に示す。まず、接地電極4を図2に示すXI−XI断面で切断する。XI−XI断面は、主体金具1の軸心に直交し、かつ主体金具1の先端面から2mm程度離れた平面とする。試験例1−2で求めた熱応力分布(図7参照)において、接地電極4の基端部4Aと主体金具1との溶接部分の近傍で大きな熱応力が発生して接地電極4の起き上がりを引き起こすと推測されるので、その近傍にXI−XI断面を設定すれば、ビッカース硬さHv1〜Hv3を好適に測定することができる。
次に、図11に示す接地電極4のXI−XI断面において、(1)〜(15)の番号を付した各測定点におけるビッカース硬さを測定する。この際、ビッカース硬さ試験機の負荷を980.7mN程度に設定することが好ましい。
次に、(1)〜(6)の6点の平均値を求め、この平均値を外層43のビッカース硬さHv1とする。また、(7)〜(12)の6点の平均値を求め、この平均値を伝熱部42のビッカース硬さHv2とする。さらに、(13)〜(15)の3点の平均値を求め、この平均値を芯部41のビッカース硬さHv3とする。
図11に、測定結果の一例として、(1)〜(15)の各測定点におけるビッカース硬さと、それに基づいて求められるビッカース硬さHv1〜Hv3を示す。なお、表1に示す試験品3−1〜3−5におけるビッカース硬さHv1〜Hv3としては、より多くの測定結果に基づいて「Hv1=230、Hv2=75、Hv3=125」が求められている。
表1に、試験品3−1〜3−5についての式1の左の項の計算値を示す。試験品3−1〜3−5について、起き上がり量を実際に測定した。試験条件は、机上で1分間のバーナー加熱と1分間の冷却とを3000サイクル繰り替えすものであり、バーナー加熱時の接地電極の温度を850°Cとなるようにしている。この試験条件は、実機冷熱耐久100Hrに相当する。
その結果、式1の左の項の計算値が「1.46×107」及び「1.47×107」である試験品3−1〜3−2では、接地電極の起き上がりが発生し、判定結果が「×」であった。一方、式1の左の項の計算値が「1.63×107」、「1.78×107」及び「2.36×107」である試験品3−3〜3−5では、接地電極の起き上がりが発生せず、判定結果が「○」であった。
式1の右の項の閾値「1.5×107」は、上記の試験結果に基づいて決定した。すなわち、判定結果が「×」であり、式1を満たす試験品3−1〜3−2は偏芯割合が0%であるから、偏芯割合が0%より大きくすることによって、接地電極の起き上がり抑制効果を確実に享受できることが確認できる。
したがって、実施例3のスパークプラグは、式1を満たすことにより、本発明の作用効果を確実に享受できる。
(実施例4)
実施例4のスパークプラグでは、図12(a)及び(b)に示すように、接地電極4が延びる方向に直交し、かつ屈曲部4Bの中間に位置する断面(図2のIII−III断面)で接地電極4を見た場合、伝熱部42の図形中心C2は、外層43の図形中心C3に対して中心電極3とは反対側に位置している。一方、芯部41の図形中心C1は、伝熱部42の図形中心C2及び外層43の図形中心C3に対して中心電極3側に位置している。すなわち、芯部41は中心電極3側に偏芯し、伝熱部42は中心電極3とは反対側に偏芯している。なお、図12(a)及び(b)に示すように、芯部41の断面積は、伝熱部42の断面積に対して小さくてもよいし、大きくてもよい。
このような構成である実施例4のスパークプラグでは、少なくとも屈曲部4Bの中間において、伝熱部42における中心電極3と反対側の部位は、伝熱部42における中心電極3側の部位に対して断面積が確実に大きくなる。このため、このスパークプラグでは、伝熱部42と芯部41とがより効果的にバイメタルのように作用し、屈曲部4Bの屈曲を一層強めようとするので、本発明の作用効果を確実に奏することができる。
(実施例5)
実施例5のスパークプラグでは、図13に示すように、伝熱部42の図形中心C2は、外層43の図形中心C3に対して中心電極3とは反対側に位置している。一方、芯部41の図形中心C1は、外層43の図形中心C3と一致している。すなわち、芯部41は中心電極3側とその反対側との中央に位置し、伝熱部42は中心電極3とは反対側に偏芯している。
このような構成である実施例5のスパークプラグでは、伝熱部42における中心電極3と反対側の部位は、伝熱部42における中心電極3側の部位に対して断面積が大きくなる。このため、このスパークプラグでは、伝熱部42と芯部41とがより効果的にバイメタルのように作用し、屈曲部4Bの屈曲をより強めようとするので、本発明の作用効果を確実に奏することができる。
(実施例6)
実施例6のスパークプラグでは、図14に示すように、伝熱部42の図形中心C2は、外層43の図形中心C3に対して中心電極3側に位置している。一方、芯部41の図形中心C1は、伝熱部42の図形中心C2及び外層43の図形中心C3に対して中心電極3側に位置している。
このような構成である実施例6のスパークプラグでは、伝熱部における中心電極3側の部位に芯部41が大きく食い込んでいる。このため、このスパークプラグでは、伝熱部42と芯部41とがバイメタルのように作用し、屈曲部4Bの屈曲を強めようとするので、本発明の作用効果を奏することができる。
(実施例7)
実施例7のスパークプラグでは、図15(a)及び(b)に示すように、伝熱部42の図形中心C2は、外層43の図形中心C3に対して中心電極3とは反対側に位置している。一方、芯部41の図形中心C1は、外層43の図形中心C3に対して中心電極3側とは反対側に位置しているが、伝熱部42の図形中心C2に対しては中心電極3側に位置している。
このような構成である実施例7のスパークプラグでは、伝熱部42における中心電極3側の部位に芯部41が大きく食い込んでいる。このため、このスパークプラグでは、伝熱部42と芯部41とがバイメタルのように作用し、屈曲部4Bの屈曲を強めようとするので、本発明の作用効果を奏することができる。
(参考例)
図16に、参考例のスパークプラグを示す。このスパークプラグでは、伝熱部42の図形中心C2は、外層43の図形中心C3に対して中心電極3側に位置している。一方、芯部41の図形中心C1は、外層43の図形中心C3に対して中心電極3側に位置しているが、伝熱部42の図形中心C2に対しては中心電極3とは反対側に位置している。
このような構成である参考例のスパークプラグでは、芯部41の図形中心C1が伝熱部42の図形中心C2の中心電極3側に位置してないことから、伝熱部42と芯部41とによるバイメタルのような作用が屈曲部4Bの屈曲を弱めるように発揮されてしまうので、本発明の作用効果を奏することが難しい。
上記実施例1〜7のスパークプラグにおける接地電極4の製造方法の一例を図17に基づいて簡単に説明する。
この接地電極4の製造方法は、第3金属からなる芯部用基体が第2金属からなる伝熱部用基体に対して偏芯してなる第1中間部材を作成する第1工程と、第1金属からなるカップ状の外層用基体に第1中間部材を封入して、第2中間部材を作成する第2工程と、第2中間部材を押し出し成形することにより、軸方向に細長く延伸され、かつ、断面積が小さくされた押出成形体を作成する第3工程とを備える。以下、各工程について説明する。
<第1工程>
第1工程では、図17(a1)及び(a2)に示すように、上記第3金属からなる芯部用基体110Aと、上記第2金属からなる伝熱部用基体120Aとを有する第1中間部材140Aを作成する。図17(a1)は、第1中間部材140Aの正面図であり、図17(a2)は第1中間部材140Aの断面図である。
伝熱部用基体120Aには、上記第3金属を押出し成形することにより、円柱部121Aと、この円柱部121Aと同軸とされ、円柱部121Aの一端側に連続する外径の大きい円形状の鍔部122Aとが形成される。また、伝熱部用基体120Aには、円柱部121A及び鍔部122Aの軸心に平行、かつ偏芯する軸線を有する貫通孔123が貫設される。一方、芯部用基体110Aは棒状体であり、貫通孔123に挿入される。これにより、第1中間部材140Aにおいて、芯部用基体110Aは伝熱部用基体120Aに対して偏芯した状態となる。
また、別の例として、図17(b1)及び(b2)に示す第1中間部材140Bを作成してもよい。図17(b1)は、第1中間部材140Bの正面図であり、図17(b2)は第1中間部材140Bの断面図である。
矩形断面棒状体である伝熱部用基体及び芯部用基体を用意し、それらを隣接させた状態で、それらの外周を切削加工することにより、図17(b1)及び(b2)に示すように、伝熱部用基体120Bと芯部用基体110Bとを有する第1中間部材140Bを作成する。第1中間部材140Bには、円柱部121Bと、この円柱部121Bと同軸とされ、円柱部121Bの後端側に連続する外径の大きい円形状の鍔部122Bとが形成される。この第1中間部材140Bにおいて、芯部用基体110Bは伝熱部用基体120Bに対して偏芯した状態となる。
なお、図17(b3)に示すように、芯部用基体110Bに断面逆台形状の凸部114を形成し、伝熱部用基体120Bに凸部114と嵌め合う溝部124を形成して、伝熱部用基体120Bと芯部用基体110Bとを嵌合により接合してもよい。
<第2工程>
第2工程では、図17(c1)に示すように、上記第1金属からなり、円穴形状の凹部131を有するカップ状の外層用基体130を用意する。そして、外層用基体130の凹部131に、図17(a2)に示す第1中間部材140Aを封入することにより、図17(c2)に示す第2中間部材150Aを作成する。また、層用基体130の凹部131に、図17(b2)に示す第1中間部材140Bを封入することにより、図17(c2)に示す第2中間部材150Bを作成してもよい。
<第3工程>
第3工程では、図17(d)に示すように、第2中間部材150Aを押出し成形する。すなわち、第2中間部材150Aの先端部を先頭にして、第2中間部材150Aを矩形状のダイス穴を有するダイス191内にパンチ192により挿入する。これにより、断面形状が矩形状の角柱部161と、この角柱部161の後端側に連続する外径の大きい円形状の円柱部162とを有する押出成形体160が形成される。この押出成形体160の断面は、例えば、図3に示すような断面となる。図示は省略するが、第2中間部材150Bを押出し成形して、押出成形体を形成する場合も同様である。この場合における押出成形体の断面は、例えば、図12に示すような断面となる。
次に、図17(e)に示すように、押出成形体160を主体金具1との接合側において適切な長さに切断して、円柱部161を除去する。そして、押出成形体160の角柱部161を焼鈍した後、主体金具1に屈曲させつつ固定することにより、接地電極4が完成する。
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
本発明はスパークプラグに利用可能である。
1…主体金具
3…中心電極
4…接地電極
4A…基端部
4B…屈曲部
4C…先端部
41…芯部
42…伝熱部
43…外層
100…スパークプラグ
g…火花放電ギャップ
C1…芯部の中心
C2…伝熱部の中心

Claims (5)

  1. 主体金具に固定される基端部と、前記基端部と一体をなして屈曲された屈曲部と、前記屈曲部と一体をなして中心電極とともに火花放電ギャップを形成する先端部とからなる接地電極を備え、
    前記接地電極は、前記基端部から前記屈曲部を経て前記先端部に向かって延びる芯部と、前記基端部から前記屈曲部を経て前記先端部に向かって延びる伝熱部と、前記芯部及び前記伝熱部の外側で前記基端部から前記屈曲部を経て前記先端部まで延びる外層とを有して構成され、
    前記外層は、耐熱性及び耐食性に優れた第1金属からなり、
    前記伝熱部は、前記第1金属より熱伝導率が大きい第2金属からなり、
    前記芯部は、前記第2金属より硬度が高い第3金属からなり、
    前記第2金属は、前記第1金属及び前記第3金属より線熱膨張係数が大きいスパークプラグにおいて、
    前記接地電極が延びる方向に直交する断面で前記接地電極を見た場合、少なくとも前記屈曲部の中間において、前記芯部の中心は前記伝熱部の中心よりも前記中心電極側に位置していることを特徴とするスパークプラグ。
  2. 前記接地電極が延びる方向に直交する断面で前記接地電極を見た場合、少なくとも前記屈曲部の中間において、前記芯部が前記中心電極側に偏芯している構成及び前記伝熱部が前記中心電極とは反対側に偏芯している構成の少なくとも一方を備える請求項1記載のスパークプラグ。
  3. 前記接地電極が延びる方向に直交する断面で前記接地電極を見た場合、少なくとも前記屈曲部の中間において、前記芯部は前記中心電極側とその反対側との中央に位置し、前記伝熱部は前記中心電極とは反対側に偏芯している請求項2記載のスパークプラグ。
  4. 前記第3金属の硬度は前記第1金属の硬度より高く、前記第1金属の硬度は前記第2金属の硬度より高い請求項1乃至3のいずれか1項記載のスパークプラグ。
  5. 前記接地電極が延びる方向に直交する断面で前記接地電極を見た場合、前記屈曲部の全域において位置関係が成立している請求項1乃至4のいずれか1項記載のスパークプラグ。
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