JP2011180349A - 複層ベルト - Google Patents
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Abstract
複層ベルトであるにもかかわらず、両層の界面における接着強度が極めて強固なものとな
るため、複写機、ファクシミリ、プリンタ、あるいはそれらの複合機のような画像形成装
置の定着用ベルトとして用いたときに優れた耐久性を発揮しうる複層ベルト(殊に複層チ
ューブ)を提供することを目的とする。
【解決手段】 ポリイミド系樹脂層(1) の少なくとも一方の面にフッ素系樹脂層(2) が直
接積層している構造を有する複層ベルトであって、上記のポリイミド系樹脂層(1) がフッ
素系樹脂粒子(p) が内添されたものであり、そのフッ素系樹脂粒子(p) が内添されたポリ
イミド系樹脂層(1) に対して上記のフッ素系樹脂層(2) が融着していることを特徴とする
。
【選択図】 図4
Description
接触した構造を有する複層ベルト(殊に画像形成装置の定着用ベルトの用途に好適な複層
チューブ)に関するものである。
電子写真方式で像を形成記録する電子写真記録装置としては、複写機、プリンタ、ファ
クシミリ等の単機能機があり、またこれらの機能のうちの2以上を備えた複合機がある。
そして、これらの電子写真記録装置におけるトナーの定着方式には「定着ロール方式」と
「定着ベルト方式」とがあるものの、画像形成の高速化や省エネルギー化の観点からは、
後者の定着ベルト方式の方が有利である。
加圧ローラが用いられる。一方、後者の「定着ベルト方式」においては、互いに離れた2
つのローラとその間に設置したヒータにエンドレスベルトを掛け渡すと共に、そのヒータ
に対向して加圧ローラを配置する方式1や、ヒータにエンドレスベルトを掛け渡すと共に
、そのヒータに対向させて加圧ローラを配置する方式2がある。
継ぎ目なしのものを用いるので「シームレスベルト」と称する方が正確)の代表的なもの
の一例として、耐熱性、機械的強度、トナーの非付着性などを考慮して、「ポリイミド樹
脂製の内層チューブ/接着剤層/フッ素樹脂製の外層チューブ」(接着剤層は省略するこ
ともある)の層構成を有する複合チューブが知られており、このときの外層チューブはフ
ッ素樹脂のディスパージョン(水性分散液)のコーティングにより形成するのが一般的と
なっている。
ミド基材層(内層)/多孔質ポリイミド層(外層)」からなるチューブ構造が示されてお
り、「ポリイミド基材層/多孔質ポリイミド層/ポリイミド基材層」からなるチューブ構
造についても言及がある。
TFE、PFA等のフッ素樹脂フィルムを積層することができる旨の記載がある。また、
実施例2にかかる段落0044には、上記の「ポリイミド内層/多孔質ポリイミド外層」
からなる2層チューブ上にシームレスPFAチューブを被覆した後、360℃に加熱、保
持してポリイミドチューブにPFAチューブを融着させて、その図2に示すようなベルト
を得た。」との記載がある(「PFA」はテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル共重合体の略)。
/導電性接着層/フッ素樹脂製の管状離型外層」からなる複合管状体が示されている。そ
して、その段落0043における管状内層の外周面に導電性接着層を設ける方法について
の説明の後、段落0044には「次いで、フッ素樹脂外層を形成する方法として、溶融押
出により得たチューブ状管状体を管状内層の外表面に被着する方法、溶液状(ディスパー
ジョンを含む)のフッ素樹脂溶液を管状内層の外表面に被覆する方法等により形成される
。」旨の記載がある。
8には、ポリイミドワニス(段落0002のようにポリイミド前駆体が溶解した溶液)に
平均粒径8〜15μmのフッ素樹脂粒子(実施例はPTFE粒子)を1〜30重量%(比
較例を含めて)添加してチューブを作製することが記載されている。フッ素樹脂粒子の添
加目的は、ポリイミドチューブの表面粗度の調節やトナーとの剥離性の確保にある。なお
、この文献Cはポリイミド単層チューブにかかるものである。
ポリイミド樹脂製の内層チューブの外層側にフッ素樹脂のディスパージョン(水性分散
液)を「コーティング」してフッ素樹脂製の外層チューブを形成することについては多数
の出願がなされているが、内層−外層間の界面の層間接着力が必ずしも充分ではなく、定
着ベルトとして用いたときの耐久性に限界があった。
ブとの間に接着剤層を設けることについても種々の提案がなされているが、性質が顕著に
異なる内層チューブと外層チューブとの双方に対して強固な接着力を発揮する接着剤を見
い出すことは容易ではない上、高温下での使用条件となるため接着剤層による接着強度が
不十分になる傾向があり、また接着剤層の設置は製造コスト上も不利に作用する。しかも
、接着剤層を設ける場合にあっても、フッ素樹脂のディスパージョンをコーティングする
ことによるフッ素樹脂製外層チューブの形成法によっては所期の層間接着性を得ることは
容易ではない。
上記の特許文献1の実施例2にかかる段落0044には、「ポリイミド内層/多孔質ポ
リイミド外層」からなる2層構造のポリイミドチューブ上にシームレスPFAチューブを
被覆した後、360℃に加熱、保持してポリイミドチューブとPFAチューブを融着させ
ることにつき記載がある。しかしながら、そのようにしてPFAチューブを被覆した定着
ベルトは5万枚の連続通紙に耐えられるようになったとあるものの(比較例として対比さ
れている上記の2層構造のポリイミドチューブにシリコーン樹脂層を形成させた場合の通
紙限界は3万枚程度とある)、この程度の層間接着力では実用上の観点からはなお不十分
である。
上記の特許文献2には、ポリイミド樹脂製の管状内層の外面に導電性接着層を介してフ
ッ素樹脂製の管状離型外層を設けた複合管状体が示されているが、接着剤層を設けている
点で従来の手段の範疇にとどまる。なお、この特許文献2にはフッ素樹脂製の管状離型外
層の形成方法として、フッ素樹脂ディスパージョンを用いたコーティング法のほかに、溶
融押出により得たチューブ状の管状体を被着する方法についても言及があるが、管状内層
と管状離型外層との間の密着性は接着剤層に依存している。
特許文献3はポリイミド単層チューブの製造にかかるものであって、複層チューブにつ
いては何の記載も示唆もない。
本発明は、このような背景下において、ポリイミド系樹脂層(1) とフッ素系樹脂層(2)
とが直接接触した構造を有する複層ベルトであるにもかかわらず、両層の界面における接
着強度が極めて強固なものとなるため、複写機、ファクシミリ、プリンタ、あるいはそれ
らの複合機のような画像形成装置の定着用ベルトとして用いたときすぐれた耐久性を発揮
しうる複層ベルト(殊に複層チューブ)を提供することを目的とするものである。
ポリイミド系樹脂層(1) の少なくとも一方の面にフッ素系樹脂層(2) が直接接触した構
造を有する複層ベルトであって、
前記ポリイミド系樹脂層(1) が、フッ素系樹脂粒子(p) が内添されたものであること、
および、
前記フッ素系樹脂層(2) が、前記のフッ素系樹脂粒子(p) が内添されたポリイミド系樹
脂層(1) に対して融着されたものであること、
を特徴とするものである。
ポリイミド系樹脂層(1) の少なくとも一方の面にフッ素系樹脂層(2) が直接接触した構
造を有する複層ベルトであって、
前記ポリイミド系樹脂層(1) にはフッ素系樹脂粒子(p) が内添されており、かつ、その
内添されているフッ素系樹脂粒子(p) のうちの一部はそのポリイミド系樹脂層(1) の双方
の表面(1x), (1y)において頭出し状態にあること、および、
そのポリイミド系樹脂層(1) の前記フッ素系樹脂層(2) 側の表面(1x)における頭出し状
態のフッ素系樹脂粒子(p) は、前記フッ素系樹脂層(2) と融着一体化された状態にあるこ
と、
を特徴とするものである。
) がいずれもチューブ状であって、前者のポリイミド系樹脂層(1) が内層チューブ、後者
のフッ素系樹脂層(2) が外層チューブを構成している複層チューブである態様が特に重要
である。
−1−(図1)
図1は、本発明の複層ベルトが、「チューブ状のポリイミド系樹脂層(1) からなる内層
」と「チューブ状のフッ素系樹脂層(2) からなる外層」とが直接接触した複層チューブで
あるときの一例を示した断面図である(断面であることを示すハッチングは省略してある
)。
図2は、図1の複層ベルト(複層チューブ)の内層となるチューブ状のポリイミド系樹
脂層(1) の断面図である(断面であることを示すハッチングは省略してある)。図3はそ
の図2のB部の拡大図であり、チューブ状のポリイミド系樹脂層(1) にフッ素系樹脂粒子
(p) が内添されている状態を模式的に示してある。
図2、3において、チューブ状のポリイミド系樹脂層(1) に内添されているフッ素系樹
脂粒子(p) は、そのポリイミド系樹脂層(1) の全体に分散しているものの、そのフッ素系
樹脂粒子(p) のうちの一部はポリイミド系樹脂層(1) の外表面(1x)側および内表面(1y)側
に存在するため、それらの表面(1x), (1y)の機能および形状に影響を与えている。
した頭出し状態にある(氷山をイメージすることができる)。(ロ)の粒子(p) は、両表
面(1x), (1y)から突出はしていないものの、表面に露出した頭出し状態にある(フラット
な氷山をイメージすることができる)。(ハ)の粒子(p) は、両表面(1x), (1y)のごく近
くに存在するため、それらの表面(1x), (1y)を微細に凹凸化する役割を果たしている。(
ニ)の粒子(p) は、表面(1x), (1y)から離れた内側の位置にあるため、表面の性質にはほ
とんど影響を及ぼさない。
図4は図1の複層ベルト(複層チューブ)のA部の拡大図であり、「チューブ状のポリ
イミド系樹脂層(1) からなる内層の外表面(1x)」と「チューブ状のフッ素系樹脂層(2) か
らなる外層の内表面(2y)」とが直接接触している状態を模式的に示してある。
フッ素系樹脂層(2) を構成するフッ素系樹脂は、フッ素系樹脂粒子(p) と同質の樹脂で
ある。そのため、ポリイミド系樹脂層(1) の外表面(1x)において頭出し状態にあるフッ素
系樹脂粒子(p) は、ポリイミド系樹脂層(1) に対するフッ素系樹脂層(2) の融着時に、そ
のフッ素系樹脂層(2) を構成するフッ素系樹脂と融着一体化された状態になる。
うち、ポリイミド系樹脂層(1) の外表面(1x)側に埋もれている部分が膨張形状で、該粒子
(p) の残余の部分がフッ素系樹脂層(2) を構成するフッ素系樹脂と融着一体化した特異な
構造(「あり継ぎ(dovetail)」構造)が現出し、内層チューブ(1) と外層チューブ(2) と
の間の密着性は極めて強固なものとなる。
加えて、内層を構成するポリイミド系樹脂層(1) の外表面(1x)のごく近くに存在する(
ハ)の粒子は、図3のようにその外表面(1x)を微細に凹凸化してその表面積を大きくする
ため、図4のようにその外表面(1x)に融着するフッ素系樹脂層(2) との接触面積が大きく
なり、その結果、ポリイミド系樹脂層(1) とフッ素系樹脂層(2) との間の密着性が確実に
向上する。
一方、内層を構成するポリイミド系樹脂層(1) の内表面(1y)において頭出し状態にある
図3の(イ)および(ロ)のフッ素系樹脂粒子(p) は、ポリイミド系樹脂層(1) /フッ素
系樹脂層(2) からなる複層ベルト(複層チューブ)の最内層の摺動性の向上に確実に貢献
する。加えて、内層を構成するポリイミド系樹脂層(1) の内表面(1y)のごく近くに存在す
る図3の(ハ)の粒子は、その内表面(1y)(複層チューブの最内層でもある)を微細に凹
凸化して複層ベルト(複層チューブ)の最内層に接触する部材との接触面積を小にする。
その結果、ベルト定着方式の画像定着に際してエンドレスベルトの内側に配置するヒータ
をそのエンドレスベルト外側に配置した加圧ローラで押さえるときに、ヒータとの摩擦が
小さくなってトラブルの要因が著しく減少する。
本発明の複層ベルトは、ポリイミド系樹脂層(1) の少なくとも一方の面にフッ素系樹脂
層(2) が直接接触した構造を有する。このような「ポリイミド系樹脂層(1) /フッ素系樹
脂層(2) 」の層構成を有する複層ベルトであれば、さらにその複層ベルトの内側または外
側に他の層を含むものであっても差し支えない(たとえば「(2)/(1)/(2) 」の層構成の複
層ベルト)。
ーブ状であって、前者のポリイミド系樹脂層(1) が内層チューブ、後者のフッ素系樹脂層
(2) が外層チューブを構成している態様が特に重要である。
ポリイミド系樹脂層(1) は、ポリイミド系樹脂の前駆体であるポリアミック酸溶液を用
いて成形することにより得られる。ポリアミック酸溶液は、テトラカルボン酸二無水物ま
たはその誘導体とジアミンとをほぼ等モルを有機極性溶媒中で反応させることにより得ら
れるもので、市販されているものを用いることができる。
れらの中では特に3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物が特に
好適である。
・ピロメリット酸二無水物
・3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
・3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
・2,3,3’,4−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
・2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物
・1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物
・1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物
・2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物
・ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物
・ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物
・ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物
・エチレンテトラカルボン酸二無水物
−フェニレンジアミンが好適である。
・4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
・4,4’−ジアミノジフェニルメタン
・3,3’−ジアミノジフェニルメタン
・3,3’−ジクロロベンジジン
・4,4’−アミノジフェニルスルフィド
・3,3’−ジアミノフェニルスルホン
・1,5−ジアミノナフタレン
・m−フェニレンジアミン
・p−フェニレンジアミン
・3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジアミン
・ベンジジン
・3,3’−ジメチルベンジジン
・3,3’−ジメトキシベンジジン
・4,4’−ジアミノフェニルスルホン
・4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド
・4,4’−ジアミノジフェニルプロパン
−ピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルホルムアミド(
DMF)などが単独であるいは混合して用いられるが、NMPを単独で用いることが多い
。
10〜50重量%(好ましくは15〜25重量%)に設定することが多く、そのポリアミ
ック酸溶液の粘度は、B型粘度計での30℃における測定値で、100〜5000ポイズ
(好ましくは200〜2000ポイズ)に設定することが多い。
は円柱体の外表面にコーティングして塗膜を形成し、ついで乾燥や焼結を行う方法を採用
することが多い。
ベルトを画像定着用ベルトの用途に用いるときは、ポリイミド系樹脂層(1) をチューブ状
に形成するが、その層厚が余りに薄いときは強度が不足することがあり、一方層厚が余り
に厚いときは複層チューブとしたときに柔軟性を欠くおそれがあるので、層厚はたとえば
30〜100μmに設定することが多い。なお、このときのチューブ状のポリイミド系樹
脂層(1) の内径は、たとえば20〜300mmとすることが多い。
フッ素系樹脂層(2) を構成するフッ素系樹脂としては、たとえば、
・PFA(テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)
・FEP(テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体)
・PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)
・EPE(テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルコ
キシエチレンターポリマー)
・ECTFE(エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体)
・PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)
・PVDF(ポリフッ化ビニリデン)
・PVF(ポリフッ化ビニル)
などがあげられる。これらの中では最初の3者(PFA、FEP、PTFE)が特に好ま
しく、なかんずくPFAが重要である。
能であるときは、環状ダイスを用いた連続押出成形法によりチューブ状に押出成形するこ
とにより製造することができる。この方法は、1回の成形操作で任意の厚みのチューブを
得ることができるので有利である。なお、押出成形時の条件や押出成形後の条件を工夫す
ることにより、シュリンク可能なチューブとすることもできる。
外面側または内面側にPTFEのディスパージョンをコーティングしてから焼結したり、
上述のチューブ状のポリイミド系樹脂層(1) の外面側にPTFEのディスパージョンをコ
ーティングしてから焼結することによっても形成することもできる。ただし、層厚の厚い
ものを得ようとするときには、コーティングおよび焼結の操作を複数回行わなければなら
ないという不利がある。
上記のように、本発明の複層ベルトは、ポリイミド系樹脂層(1) にフッ素系樹脂層(2)
が直接接触した構造を有するものであり、いずれの樹脂層(1), (2)もチューブ状である態
様が特に有用である。このときの積層は、たとえば次のような方法により行うことができ
る。
1.チューブ状のポリイミド系樹脂層(1) に熱収縮性を有するチューブ状のフッ素系樹
脂層(2) を被せてから、熱収縮可能な温度で後者のフッ素系樹脂層(2) の熱収縮させ、さ
らに熱融着可能な温度にて熱融着させる方法。
2.チューブ状のポリイミド系樹脂層(1) にチューブ状のフッ素系樹脂層(2) を機械的
に拡径した状態で被せてから、融着可能な温度に加熱することにより、後者のフッ素系樹
脂層(2) を前者のポリイミド系樹脂層(1) に融着させる方法。
3.チューブ状のポリイミド系樹脂層(1) の外周面にフッ素系樹脂を溶融押出すること
により、フッ素系樹脂層(1) を形成する方法。
4.チューブ状のポリイミド系樹脂層(1) の外周面にフッ素系樹脂のディスパージョン
をコーティングしてから焼結することにより、フッ素系樹脂層(1) を形成する方法。
本発明においては、上記のポリイミド系樹脂層(1) を形成するときに、樹脂層(1) 形成
用の樹脂液ないし樹脂組成物中にフッ素系樹脂粒子(p) を内添しておく。
系樹脂と同様のフッ素系樹脂粒子が用いられ、特にPTFE、PFA、FEPの粒子が好
適である。この場合、ポリイミド系樹脂層(1) に内添するフッ素系樹脂粒子(p) のフッ素
系樹脂の種類は、フッ素系樹脂層(2) を構成するフッ素系樹脂の種類と同種であっても異
種であってもよい。異なる種類のフッ素系樹脂粒子(p) を混合してポリイミド系樹脂層(1
) に内添することもできる。
前駆体であるポリアミック酸の溶液にフッ素系樹脂粒子(p) を配合することによりなされ
る。
.5〜15μmの範囲内から選ぶことが好ましい。フッ素系樹脂粒子(p) の粒径が余りに大
きいときは、ポリイミド系樹脂層(1) の強度の低下が許容限度を越えて低下することがあ
る。なお、フッ素系樹脂粒子(p) の粒径は、ポリイミド系樹脂層(1) の層厚との関係によ
ってもおのずから制約される。すなわち、ポリイミド系樹脂層(1) の強度低下防止の観点
から、フッ素系樹脂粒子(p) の粒径はポリイミド系樹脂層(1) の層厚の1/4以下、殊に
1/6以下であることが好ましい。
ミド系樹脂層(1) を形成するポリイミド系樹脂の重量基準で(ポリアミック酸の溶液の重
量基準ではなく)、次のように設定することが望ましい。すなわち、ポリイミド系樹脂1
00重量部に対し、フッ素系樹脂粒子(p) を1〜30重量部(好ましくは1〜20重量部
、特に1〜15重量部)内添することが望ましい。フッ素系樹脂粒子(p) の内添量が30
重量部を越えるときは、ポリイミド系樹脂層(1) の機械的特性(引張強度や引張伸度)が
許容限度以下に低下するおそれがある。一方、フッ素系樹脂粒子(p) の配合量が1重量部
未満のときはフッ素系樹脂粒子(p) を内添したポリイミド系樹脂層(1) とフッ素系樹脂層
(2) との層間密着性が不足するおそれがある。
ように設定することにより、本発明の作用効果が最大限に奏される。
ポリイミド系樹脂層(1) に内添されているフッ素系樹脂粒子(p) は、ポリイミド系樹脂
層(1) とフッ素系樹脂層(2) との界面またはその界面に近接した部位において特異な役割
を果たすと共に、その界面とは反対側のポリイミド系樹脂層(1) の表面に対しても好まし
い影響を与える。上述の[発明の効果]の箇所には、図面を参照しながら、本発明の構成
に基く機構および作用効果につき詳述してある。なお、ポリイミド系樹脂層(1) の外表面
(1x)から頭出しするフッ素系樹脂粒子(p) の数を増加するため、ポリイミド系樹脂層(1)
の製造後にその外表面(1x)を摩擦するような制御措置を講じることもできる。
(チューブ状の樹脂層(1) の製造例(1)-1 )
N−メチル−2−ピロリドン(NMP)中においてほぼ等モルの3,3’,4,4’−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と4,4’−ジアミノジフェニルエー
テル(ODA)とを反応させることにより、固形分濃度が18重量%で、粘度が1500
ポイズ(30℃)のポリアミック酸(ポリイミドの前駆体)のNMP溶液を得た。
)粒子をNMPに分散した分散液を混合することにより、ポリイミド100重量部に対し
てPTFE粒子が2重量部となるように配合されたポリアミック酸溶液を調製した。この
PTFE粒子入りのポリアミック酸溶液の粘度は800ポイズであった。
になるまで徐々に昇温してからその温度に2時間保持することによりポリアミック酸をキ
ュアしてポリイミドとなした。しかる後、キュアされたポリイミド塗膜をアルミニウム型
から脱型することにより、内径が40mm、層厚が80μmで、平均粒径1μmのポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)粒子がポリイミド100重量部に対して2重量部配合
されたポリイミドチューブを得た。
PTFE粒子の粒径と配合量とを種々変更したほかは、製造例(1)-1 と同様の条件で、
PTFE粒子がポリイミドに配合されたポリイミドチューブを得た。製造例(1)-8 は、P
TFE粒子を配合しないポリイミドチューブである。
に示す。いずれの製造例にあっても、ポリイミドチューブの内径は40mm、層厚は80
μmである。
樹脂層(1) 製造例 PTFE 粒径 PTFE 内添量
製造例(1)-1 1 μm 2 部
製造例(1)-2 1 μm 5 部
製造例(1)-3 10 μm 5 部
製造例(1)-4 10 μm 10 部
製造例(1)-5 10 μm 18 部
製造例(1)-6 1 μm 30 部
製造例(1)-7 20 μm 5 部
製造例(1)-8 - (添加せず)
管状ダイスを用いた連続押出成形によりチューブ状に成形することにより、内径40mm
、層厚20μmのPFAチューブからなるチューブ状の樹脂層(2) を製造した。
このようにして得たPFAチューブからなるチューブ状の樹脂層(2) を機械的に若干拡
径してから、上記の樹脂層(1) の製造例(1)-1 〜製造例(1)-8 で得た8種のチューブ状の
樹脂層(1) のそれぞれの外周側に嵌め込み、ついで温度350℃に加熱処理して樹脂層(2
) を樹脂層(1) に熱融着させることにより、内径約40mm、長さ約300mmの8種の
チューブ状の複層ベルト(1/2)-1 〜(1/2)-8 を得た。
これら8種のチューブ状の複層ベルト(1/2)-1 〜(1/2)-8 を複写機の画像定着装置の定
着用ベルトとして用いて、60万枚の連続通紙試験を行った。結果を表2に示す。
樹脂層(1) 樹脂層(2) 複層ベルト(1/2) 連続通紙試験
製造例(1)-1 PFA 製造例(1/2)-1 60万枚OK/92.9万枚
製造例(1)-2 PFA 製造例(1/2)-2 60万枚OK/100 万枚以上
製造例(1)-3 PFA 製造例(1/2)-3 60万枚OK/84.8万枚
製造例(1)-4 PFA 製造例(1/2)-4 60万枚OK/86.6万枚
製造例(1)-5 PFA 製造例(1/2)-5 30万枚OK/43.0万枚で剥離現象
製造例(1)-6 PFA 製造例(1/2)-6 7万枚でベルト破断
製造例(1)-7 PFA 製造例(1/2)-7 20万枚OK/33.0万枚で剥離現象
製造例(1)-8 PFA 製造例(1/2)-8 2万枚到達以前に剥離現象
・複層ベルト(1/2) の製造例のうち製造例(1/2)-1 〜製造例(1/2)-4 は、いずれも60
万枚の連続通紙を越える良好な結果を得ることができた。
・製造例(1/2)-5 においては、約43万枚で樹脂層(1) と樹脂層(2) との界面において
一部剥離現象が起きたが、これは樹脂層(1) に対するPTFE粒子の内添量が適切量より
も多かったためと判断される。
・製造例(1/2)-6 においては、約7万枚でベルト破断を生じたが、これは、PTFE粒
子の内添量が過多であったため、内層チューブであるポリイミド系樹脂層(1) の機械的強
度が低下することになったためであると判断される。
・製造例(1/2)-7 においては、約33万枚で樹脂層(1) と樹脂層(2) との界面に剥離現
象が生じたが、これは、(イ)PTFE粒子の粒径が適切値よりも大き過ぎたため、内層
チューブであるポリイミド樹脂層(1) の外周側の表面の凹凸化による表面積向上の度合い
が不充分となって、外層チューブである樹脂層(2) の融着面積が充分にはならなかったこ
と、および、(ロ)内層チューブであるポリイミド系樹脂層(1) の層厚との対比において
PTFE粒子の粒径が大き過ぎたことにより、ポリイミド系樹脂層(1) の強度が不足する
ことになったこと、に起因するものと判断される。
・製造例(1/2)-8 (ポリイミド系樹脂層(1) に対するPTFE粒子を内添していない)
においては、2万枚到達前に剥離現象が生じており、実用レベルには達していない。その
ため、従来においては、ポリイミド系樹脂層(1) とフッ素系樹脂層(2) との間に接着剤層
を設置するという層間剥離防止手段を講じていたわけである。
上記の実施例においては、チューブ状のポリイミド系樹脂層(1) に内添するフッ素系樹
脂粒子(p) としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子を用い、チューブ状のフ
ッ素系樹脂層(2) としてはテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体(PFA)を用いているが、この「PTFE粒子−PFA樹脂層」の組み合わ
せに代えて、「PFA粒子−PFA樹脂層」、「PFA粒子−PTFE樹脂層」、「PF
A粒子−FEP樹脂層」、「FEP粒子−PTFE樹脂層」、「FEP粒子−PFA樹脂
層」、「FEP粒子−FEP樹脂層」、「PTFE粒子−PTFE樹脂層」の組み合わせ
を採用したときも、上記と同等ないし上記に準ずる良好な結果が得られた。ただし、フッ
素系樹脂粒子(p) 内添ポリイミド系樹脂層(1) に対するフッ素系樹脂層(2) の融着温度に
は最適範囲があるので、この点については留意すべきである。
ンタ、あるいはそれらの複合機のような画像形成装置の定着ベルトとして極めて有用であ
る。
(2) …フッ素系樹脂層、(2x)…外表面、(2y)…内表面、
(p) …フッ素系樹脂粒子
Claims (4)
- ポリイミド系樹脂層(1) の少なくとも一方の面にフッ素系樹脂層(2) が直接接触した構
造を有する複層ベルトであって、
前記ポリイミド系樹脂層(1) が、フッ素系樹脂粒子(p) が内添されたものであること、
および、
前記フッ素系樹脂層(2) が、前記のフッ素系樹脂粒子(p) が内添されたポリイミド系樹
脂層(1) に対して融着されたものであること、
を特徴とする複層ベルト。 - ポリイミド系樹脂層(1) の少なくとも一方の面にフッ素系樹脂層(2) が直接接触した構
造を有する複層ベルトであって、
前記ポリイミド系樹脂層(1) にはフッ素系樹脂粒子(p) が内添されており、かつ、その
内添されているフッ素系樹脂粒子(p) のうちの一部はそのポリイミド系樹脂層(1) の双方
の表面(1x), (1y)において頭出し状態にあること、および、
そのポリイミド系樹脂層(1) の前記フッ素系樹脂層(2) 側の表面(1x)における頭出し状
態のフッ素系樹脂粒子(p) は、前記フッ素系樹脂層(2) と融着一体化された状態にあるこ
と、
を特徴とする請求項1記載の複層ベルト。 - 前記ポリイミド系樹脂層(1) および前記フッ素系樹脂層(2) がいずれもチューブ状であ
って、前者のポリイミド系樹脂層(1) が内層チューブ、後者のフッ素系樹脂層(2) が外層
チューブを構成していることを特徴とする請求項2記載の複層ベルト。 - 画像形成装置の定着ベルトである請求項1、2または3記載の複層ベルト。
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