JP2011179035A - 連続焼鈍炉の板温制御方法及び連続焼鈍炉 - Google Patents

連続焼鈍炉の板温制御方法及び連続焼鈍炉 Download PDF

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Abstract

【課題】生産量を増加可能な連続焼鈍炉の板温制御方法及び連続焼鈍炉を提供する。
【解決手段】誘導加熱帯4、ガス加熱帯6の順番で連続的に鋼板Sを通板して加熱する連続焼鈍炉1において、誘導加熱帯4及びガス加熱帯6における加熱量を、誘導加熱帯4及びガス加熱帯6で許容する最大の加熱量に制御し、鋼板Sの通板速度を、鋼板Sの断面積及び制御した最大の加熱量に基づき、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度を目標板温とすることが可能な目標通板速度に制御し、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度が目標板温から外れている場合、誘導加熱帯4における加熱量及び目標通板速度のうち少なくとも一方を、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度と目標板温との差が減少するように制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、誘導加熱帯、及びガス加熱帯の順番で連続的に鋼板を通板して加熱する連続焼鈍炉において、鋼板のガス加熱帯の出側での温度を制御するための板温制御方法及び連続焼鈍炉に関する。特に、ガス加熱帯及び誘導加熱帯の加熱力や鋼板サイズ等の操業条件より算出される目標通板速度を設定し、さらに、目標板温からの外れ代を減少させるための板温制御方法及び連続焼鈍炉に関する。
一般的に、冷間圧延等の処理を行った後の鉄鋼材料(鋼板)は、塑性変形によって生じる転移が絡み合って硬化するため、鋼板の製造においては、硬化した鋼板を軟化させるために焼鈍を行う場合が多い。
硬化した鋼板(冷延コイル等)に対して行う焼鈍としては、巻き戻した多数の冷延コイル等を次々に溶接して連続的に加熱炉内を通過させた後、この冷延コイル等を再度巻き取る、連続焼鈍が一般的である。この連続焼鈍は、鋼板を連続的に焼鈍可能な連続焼鈍炉を用いて行う。
連続焼鈍に用いる連続焼鈍炉としては、例えば、特許文献1や特許文献2に記載されているように、ガス加熱装置により加熱するガス加熱帯と、ガス加熱装置よりも応答性の早い誘導加熱装置により加熱する誘導加熱帯を備えるものがある。
特許文献1や特許文献2に記載されている連続焼鈍炉では、例えば、鋼板サイズ、加熱パターン、通板速度等の変更に伴って、鋼板の加熱条件を変更する際に、誘導加熱帯において、応答性の早い温度制御を行っている。これは、ガス加熱帯で発生する、目標板温からの外れ代を低減させるために行う制御である。なお、目標板温とは、焼鈍処理を行うために目標とする鋼板温度であり、一般的には、ある程度(例えば、約20[℃])の温度幅が設定されている。また、目標板温からの外れ代とは、目標板温と実際の鋼板温度との差である。
特開2005−298941号公報 特公昭60−56406号公報
特許文献1や特許文献2に記載されている連続焼鈍炉では、鋼板サイズや通板速度の変更等、様々な要因により発生する鋼板の熱負荷の変化に応じて加熱条件を変更するために、誘導加熱装置に出力調整用の余力を持たせておく必要がある。
また、一般的に、ガス加熱装置による加熱に必要な可燃性ガスのコストは、誘導加熱装置による加熱に必要な投入電力のコストよりも少ないため、ガス加熱装置による加熱は、誘導加熱装置による加熱よりも、低コストで実施可能である。
このため、連続焼鈍炉における加熱では、基本的にガス加熱装置を用い、上記のような加熱条件の変更に応じて、過渡的にエネルギーを補給するために誘導加熱装置を用いることが、コスト面において有効となる。
すなわち、連続焼鈍炉における加熱では、加熱条件が変更される場合以外の定常状態では、コスト面の観点から、誘導加熱装置を用いないこととなるため、誘導加熱装置は、出力調整用の余力を有することとなる。
したがって、特許文献1や特許文献2に記載されている連続焼鈍炉では、誘導加熱装置の加熱力が出力調整用の余力を持つ状態で、鋼板の連続焼鈍を行うこととなり、連続焼鈍炉の生産量を増加させることが困難であるという問題が発生するおそれがある。
本発明は、上述のような問題点に着目してなされたもので、誘導加熱装置の加熱力を積極的に用いて、連続焼鈍炉の生産量を増加させることが可能な、連続焼鈍炉の板温制御方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明のうち、請求項1に記載した発明は、誘導加熱装置により加熱する誘導加熱帯、及びガス加熱装置により加熱するガス加熱帯の順番で連続的に鋼板を通板して加熱する連続焼鈍炉における、前記鋼板の前記ガス加熱帯の出側での温度を目標板温に制御する連続焼鈍炉の板温制御方法であって、
前記誘導加熱帯及び前記ガス加熱帯における加熱量を、前記誘導加熱帯及び前記ガス加熱帯で許容する最大の加熱量に制御し、
前記鋼板の通板速度を、前記鋼板の断面積及び前記制御した最大の加熱量に基づき、前記鋼板の前記ガス加熱帯の出側での温度を前記目標板温とすることが可能な目標通板速度に制御し、
前記鋼板の前記ガス加熱帯の出側での温度が前記目標板温から外れている場合、前記誘導加熱帯における加熱量及び前記目標通板速度のうち少なくとも一方を、前記鋼板の前記ガス加熱帯の出側での温度と前記目標板温との差が減少するように制御することを特徴とするものである。
本発明によると、誘導加熱帯、ガス加熱帯の順番で連続的に通板する鋼板の通板速度を、鋼板の断面積及び最大とした誘導加熱帯及びガス加熱帯における加熱量に基づいて、鋼板のガス加熱帯の出側での温度を目標板温とすることが可能な目標通板速度に制御する。これに加え、鋼板のガス加熱帯の出側での温度が目標板温から外れている場合、誘導加熱帯における加熱量及び目標通板速度のうち少なくとも一方を、鋼板のガス加熱帯の出側での温度と目標板温との差が減少するように制御する。
このため、鋼板の加熱に対し、誘導加熱装置と比較してコスト面で有利であるガス加熱装置を最大限に利用するとともに、鋼板の連続焼鈍を、最大限または最大限近傍の通板速度で行うことが可能となる。
また、ガス加熱装置と比較して応答性の早い誘導加熱装置により、鋼板のガス加熱帯の出側での温度と目標板温との差を減少させることが可能となるため、目標板温からの外れ代を減少させることが可能となり、鋼板の連続焼鈍を、安定して行うことが可能となる。
次に、本発明のうち、請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した発明であって、前記鋼板の断面積が増加する場合、前記鋼板の断面積が増加した部分を前記誘導加熱帯へ通板する前に、前記目標通板速度を前記断面積の増加度合いに応じて低下させることを特徴とするものである。
本発明によると、鋼板の断面積が増加する場合、鋼板の断面積が増加した部分を誘導加熱帯へ通板する前に、目標通板速度を断面積の増加度合いに応じて低下させる。
このため、鋼板の断面積が増加して、連続焼鈍炉の加熱負荷が増加した場合であっても、目標通板速度の低下量を、鋼板の焼鈍に必要な範囲で最小限に抑制することが可能となる。
次に、本発明のうち、請求項3に記載した発明は、請求項1または2に記載した発明であって、前記誘導加熱帯における加熱に伴う前記鋼板の生産量増加による、前記誘導加熱装置が消費する誘導加熱コスト及び前記ガス加熱装置が消費するガス加熱コストと生産量との費用対効果が、前記誘導加熱帯における加熱に伴う前記誘導加熱コスト増加による、前記ガス加熱コストと生産量との費用対効果よりも大きい場合に、前記誘導加熱帯における加熱を行うことを特徴とするものである。
本発明によると、誘導加熱帯における加熱に伴う鋼板の生産量増加による、誘導加熱装置が消費する誘導加熱コスト及びガス加熱装置が消費するガス加熱コストと生産量との費用対効果が、誘導加熱帯における加熱に伴う誘導加熱コスト増加による、ガス加熱コストと生産量との費用対効果よりも大きい場合に、誘導加熱帯における加熱を行う。
このため、誘導加熱帯における加熱を行う場合と行わない場合を比較して、鋼板の連続焼鈍におけるメリットがデメリットよりも大きい場合にのみ、誘導加熱帯における加熱を行って、連続焼鈍炉の生産量を増加させることとなる。
次に、本発明のうち、請求項4に記載した発明は、誘導加熱装置により加熱する誘導加熱帯、及びガス加熱装置により加熱するガス加熱帯を備え、前記誘導加熱帯、前記ガス加熱帯の順番で連続的に鋼板を通板して加熱する連続焼鈍炉であって、
前記誘導加熱帯における加熱量を制御する誘導加熱制御部と、
前記ガス加熱帯における加熱量を制御するガス加熱制御部と、
前記鋼板の通板速度を制御する通板速度制御部と、
前記鋼板の前記ガス加熱帯の出側での温度と、前記鋼板の前記ガス加熱帯の出側における目標板温に基づき、前記誘導加熱帯における加熱量及び前記目標通板速度のうち少なくとも一方を制御する板温差補正制御部と、を備え、
前記誘導加熱制御部は、前記誘導加熱帯における加熱量を、前記誘導加熱帯で許容する最大の加熱量に制御し、
前記ガス加熱制御部は、前記ガス加熱帯における加熱量を、前記ガス加熱帯で許容する最大の加熱量に制御し、
前記通板速度制御部は、前記鋼板の通板速度を、前記鋼板の断面積、前記誘導加熱制御部及び前記ガス加熱制御部が制御した最大の加熱量に基づき、前記鋼板の前記ガス加熱帯の出側での温度を前記目標板温とすることが可能な目標通板速度に制御し、
前記板温差補正制御部は、前記鋼板の前記ガス加熱帯の出側での温度が前記目標板温から外れている場合、前記誘導加熱帯における加熱量及び前記目標通板速度のうち少なくとも一方を、前記鋼板の前記ガス加熱帯の出側での温度と前記目標板温との差が減少するように制御することを特徴とするものである。
本発明によると、通板速度制御部が、誘導加熱帯、ガス加熱帯の順番で連続的に通板する鋼板の通板速度を、鋼板の断面積及び最大とした誘導加熱帯及びガス加熱帯における加熱量に基づいて、鋼板のガス加熱帯の出側での温度を目標板温とすることが可能な目標通板速度に制御する。これに加え、板温差補正制御部が、鋼板のガス加熱帯の出側での温度が目標板温から外れている場合、誘導加熱帯における加熱量及び目標通板速度のうち少なくとも一方を、鋼板のガス加熱帯の出側での温度と目標板温との差が減少するように制御する。
このため、鋼板の加熱に対し、誘導加熱装置と比較してコスト面で有利であるガス加熱装置を最大限に利用するとともに、鋼板の連続焼鈍を、最大限または最大限近傍の通板速度で行うことが可能となる。
また、ガス加熱装置と比較して応答性の早い誘導加熱装置により、鋼板のガス加熱帯の出側での温度と目標板温との差を減少させることが可能となるため、目標板温からの外れ代を減少させることが可能となり、鋼板の連続焼鈍を、安定して行うことが可能となる。
本発明によれば、誘導加熱装置及びガス加熱装置の最大加熱力と、鋼板の断面積と、連続焼鈍に必要な目標板温から算出した最大限の通板速度で鋼板の連続焼鈍を行うことが可能となるため、連続焼鈍炉の生産量を増加させることが可能となる。
本発明の板温制御方法の適用対象となる連続焼鈍炉の構成を示す断面図である。 鋼板の通板速度と、誘導加熱帯からガス加熱帯へ搬送される際の鋼板の温度との関係を示すグラフである。 鋼板のガス加熱帯の出側での温度が目標板温から外れた場合における、ガス加熱帯の出側における鋼板の板温と目標通板速度との関係を示すグラフである。 連続焼鈍炉の加熱負荷が増加した場合における、鋼板の温度と通板速度の変化を示すグラフである。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態(以下、「本実施形態」と記載する)について、図面を参照しつつ説明する。
(構成)
まず、図1を用いて、連続焼鈍炉の具体的な構成について説明する。
図1は、連続焼鈍炉1の概略構成を示す断面図である。
図1中に示すように、本実施形態の連続焼鈍炉1は、入側設備(図示せず)、予熱帯2と、誘導加熱帯4と、ガス加熱帯6と、徐冷帯(図示せず)と、出側設備(図示せず)と、入側板温検出センサ8と、出側板温検出センサ10を備えている。これに加え、本実施形態の連続焼鈍炉1は、通板速度制御部12と、板温差補正制御部14を備えている。
なお、本実施形態では、一例として、予熱帯2、誘導加熱帯4、ガス加熱帯6、徐冷帯を、鋼板Sの搬送方向を基準に、上流側から下流側へ順番に直列で配置した構成の連続焼鈍炉1について説明する。
入側設備は、予熱帯2の上流側に配置されている。なお、本実施形態では、一例として、入側設備の構成が、ペイオフリール、溶接機、電解洗浄装置、入側ルーパー等を備えた構成である場合について説明する。
ここで、ペイオフリールは、コイル状に巻き取られている鋼板S(冷延コイル等)を払い出す設備であり、溶接機は、鋼板S同士を溶接して連続させる設備である。なお、以下の説明では、連続させた鋼板Sのうち、溶接機により鋼板S同士を溶接した部分を、「溶接点」と記載する場合がある。
また、電解洗浄装置は、焼鈍の下処理として、電解液により鋼板Sを洗浄する設備であり、入側ルーパーは、鋼板Sを湾曲させて保持しながら予熱帯2へ導く設備である。
予熱帯2は、入側設備の下流側、具体的には、入側設備と誘導加熱帯4との間に配置されており、入側設備から搬送されて内部に通板された鋼板Sを、ガス加熱帯6からの排熱を用いて、一定の温度に加熱する。なお、本実施形態では、一例として、予熱帯2における鋼板Sの加熱温度を、150[℃]程度とした場合について説明する。
誘導加熱帯4は、予熱帯2の下流側、具体的には、予熱帯2とガス加熱帯6との間に配置されており、予熱帯2において加熱された後、予熱帯2から搬送されて内部に通板された鋼板Sを加熱する。
また、誘導加熱帯4は、誘導加熱装置(図示せず)と、誘導加熱制御部16を備えている。
誘導加熱装置は、コイル等を備えて形成され、電磁誘導を用いて発熱可能な装置であり、電力(投入電力)の投入量に応じて誘導加熱帯4の加熱力を変化させて、誘導加熱帯4における鋼板Sの加熱量を変化可能である。
誘導加熱制御部16は、誘導加熱装置への投入電力を制御して、誘導加熱帯4における鋼板Sの加熱温度を制御し、誘導加熱帯4における加熱量を制御する。なお、誘導加熱制御部16は、誘導加熱装置へ電力を投入している間は、誘導加熱装置へ電力を投入していることを示す情報信号を、ガス加熱帯6が備えるガス加熱制御部18(後述)へ出力する。
ここで、誘導加熱制御部16による、誘導加熱帯4における鋼板Sの加熱温度、すなわち、誘導加熱装置の昇温量について説明する。
誘導加熱装置の昇温量は、以下の式(1)により求められる。
Figure 2011179035
なお、上記式(1)では、それぞれ、
ΔT:誘導加熱帯4における昇温量[℃]
strip:誘導加熱装置への投入電力[kW]
K:誘導加熱装置の出力効率
p:鋼板Sの平均比熱[kJ/kg・℃]
Q:誘導加熱帯4における鋼板Sの通過量(通板量)[kg/s]
である。
なお、上記のQは、Q=LS×w×d×ρと置き換えることが可能であり、この場合、LS:鋼板Sの通板速度[m/s]、w:鋼板Sの幅[m]、d:鋼板Sの厚さ[m]、ρ:鋼板Sの比重[kg/m3]である。
また、誘導加熱装置への投入電力の最大値(最大投入電力)は、誘導加熱装置の能力により決まる値であり、誘導加熱装置の出力効率と、鋼板Sの平均比熱、幅、厚さ及び比重は、予め、得られる値である。
したがって、誘導加熱装置の昇温量の最大値、すなわち、誘導加熱帯4における昇温量の最大値(最大昇温量)は、誘導加熱装置への投入電力を最大投入電力とした場合、上記式(1)のQに基づき、鋼板Sの通板速度LSにより決まる値となる。
また、鋼板Sの通板速度LSは、上記式(1)の分母を構成しているため、鋼板Sの通板速度LSが増加(増速)するにつれて、誘導加熱帯4における最大昇温量、すなわち、鋼板Sのガス加熱帯6の入側での温度が低下することとなる。
なお、本実施形態では、誘導加熱制御部16が、後述する通板速度制御部14による制御が行われていない状態では、誘導加熱装置への投入電力を最大投入電力とする場合について説明する。
すなわち、本実施形態では、誘導加熱制御部16が、後述する通板速度制御部14による制御が行われていない状態では、誘導加熱帯4における加熱量を、誘導加熱帯4で許容する最大の加熱量に制御する場合について説明する。なお、誘導加熱帯4で許容する最大の加熱量とは、例えば、誘導加熱帯4の一般的な稼動を、損傷を生じることなく行うことが可能な加熱量のうち、最大の値である。
また、誘導加熱制御部16は、入側板温検出センサ8が検出した、鋼板Sのガス加熱帯6の入側での温度を用いて、誘導加熱装置への投入電力をフィードバック制御し、誘導加熱帯4における鋼板Sの加熱温度を補正する制御を行う。なお、誘導加熱装置への投入電力をフィードバック制御する際には、フィードバック制御に関するデータを蓄積し、この蓄積したデータを用いた補正を行ってもよい。
さらに、誘導加熱制御部16は、出側板温検出センサ10が検出した、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度を用いて、誘導加熱帯4における鋼板Sの加熱温度を補正する制御を行う。鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度を用いた補正は、後述する通板速度の制御に応じて行う。
ガス加熱帯6は、誘導加熱帯4の下流側、具体的には、誘導加熱帯4と徐冷帯との間に配置されており、誘導加熱帯4から搬送されて内部に通板された鋼板Sを、目標板温となるように加熱する。
ここで、「目標板温」とは、焼鈍を行った鋼板Sの品質を確保するために必要な、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度であり、ある程度(例えば、約20[℃])の温度幅が設定されている。
なお、本実施形態では、一例として、目標板温を、780〜800[℃]と設定した場合について説明する。
また、本実施形態では、一例として、ガス加熱帯6の内部に、均熱帯(図示せず)を設けている場合について説明する。この均熱帯は、加熱した鋼板Sの温度を一定の温度に保持して、鋼板Sの内部に発生する温度差を減少させるために設ける。
また、ガス加熱帯6は、ガス加熱装置(図示せず)と、ガス加熱制御部18を備えている。
ガス加熱装置は、内部で可燃性ガスを燃焼させて放熱可能なラジアントチューブ等を備え、可燃性ガスの燃焼により発熱可能な装置であり、可燃性ガスの供給量に応じて、ガス加熱帯6の加熱力を変化可能である。
ガス加熱制御部18は、可燃性ガスの供給量を制御して、ガス加熱帯6における鋼板Sの加熱温度を制御し、ガス加熱帯6における加熱量を制御する。なお、ガス加熱制御部18は、誘導加熱制御部16が出力した、誘導加熱装置へ電力を投入していることを示す情報信号を受信している間は、可燃性ガスの供給量を最大とする。
すなわち、本実施形態では、ガス加熱制御部18が、ガス加熱帯6における加熱量を、ガス加熱帯6で許容する最大の加熱量に制御する場合について説明する。なお、ガス加熱帯6で許容する最大の加熱量とは、例えば、ガス加熱帯6の一般的な稼動を、損傷を生じることなく行うことが可能な加熱量のうち、最大の値である。
ここで、ガス加熱装置の昇温量について説明する。
ガス加熱装置の昇温量、すなわち、ガス加熱帯6における昇温量は、以下の式(2)により求められる。なお、以下の式(2)は、鋼板Sとラジアントチューブとの輻射伝熱を考慮したモデルである。
そして、以下の式(2)を用い、ガス加熱帯6、具体的には、ガス加熱帯6の入側から出側までの加熱長を分割して、各条件(鋼板サイズや加熱パターン等の変更)における昇温量を繰り返し計算して加算することで、ガス加熱帯6における鋼板Sの昇温曲線が算出される。
Figure 2011179035
なお、上記式(2)では、それぞれ、
ΔTs:ガス加熱帯6における昇温量[℃]
ΔX:加熱単位長[m]
φCG:総括熱吸収率
σ:ステファンボルツマン定数×108[kcal/m24・108
p:鋼板Sの平均比熱[kJ/kg・℃]
ρ:鋼板Sの比重[kg/m3
D:鋼板Sの厚さ[mm]
LS:鋼板Sの通板速度[mpm]
f:ガス加熱帯6の温度[℃]
s:目標板温[℃]
上記式(2)においても、上記式(1)と同様、鋼板Sの通板速度LSは、式の分母を構成しているため、鋼板Sの通板速度LSが増加(増速)するにつれて、ガス加熱帯6における最大昇温量、すなわち、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度が低下することとなる。
したがって、誘導加熱帯4において鋼板Sを加熱して、鋼板Sのガス加熱帯6の入側での温度を昇温しておくことにより、ガス加熱帯6において鋼板Sを目標板温へ加熱可能とした状態で、通板速度LSの増加が可能となる。
徐冷帯は、ガス加熱帯6の下流側、具体的には、ガス加熱帯6と出側設備との間に配置されており、ガス加熱帯6から搬送された鋼板Sを、急速に冷却することなく、徐々に冷却する。
出側設備は、徐冷帯の下流側に配置されている。なお、本実施形態では、一例として、出側設備の構成が、出側ルーパー、剪断機、巻取機等を備えた構成である場合について説明する。
ここで、出側ルーパーは、鋼板Sを湾曲させて保持しながら巻取機へ導く設備であり、剪断機は、溶接して連続させた鋼板Sを、任意の長さに切断する設備である。
また、巻取機は、焼鈍を行い、剪断機で切断した鋼板Sを、コイル状に巻き取る設備である。
入側板温検出センサ8は、例えば、非接触式の温度センサを用いて形成されており、誘導加熱帯4とガス加熱帯6との間に配置されている。
また、入側板温検出センサ8は、誘導加熱帯4からガス加熱帯6へ搬送される鋼板Sの温度、すなわち、鋼板Sのガス加熱帯6の入側での温度を検出して、この検出した温度を含む情報信号を、誘導加熱制御部16へ出力する。
出側板温検出センサ10は、入側板温検出センサ8と同様、例えば、非接触式の温度センサを用いて形成されており、ガス加熱帯6と徐冷帯との間に配置されている。
また、出側板温検出センサ10は、ガス加熱帯6から徐冷帯へ搬送される鋼板Sの温度、すなわち、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度を検出する。そして、この検出した温度を含む情報信号を、板温差補正制御部14、誘導加熱制御部16及びガス加熱制御部18へ出力する。
通板速度制御部12は、鋼板Sの通板速度を、鋼板Sの断面積、誘導加熱制御部16及びガス加熱制御部18が制御した最大の加熱量に基づき、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度を目標板温とすることが可能な目標通板速度に制御する。
ここで、目標通板速度は、誘導加熱制御部16及びガス加熱制御部18が制御した最大の加熱量に基づく速度であるため、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度を目標板温とするための、最大限の通板速度となる。
また、鋼板Sの断面積とは、鋼板Sの搬送方向から見た、鋼板Sの厚さと鋼板Sの幅との積である。なお、鋼板Sの断面積の変化は、先行する鋼板Sと連続させた鋼板Sが、先行する鋼板Sよりも厚い場合等、入側設備が備える溶接機により溶接されて、連続させた鋼板Sが、溶接点において、その断面積(厚さ×幅)が変化する場合に発生する。
なお、通板速度制御部12が鋼板Sの通板速度を制御する際には、例えば、出側設備が備える巻取機による、鋼板Sの巻き取り速度を変化させることにより、鋼板Sの通板速度を変化(加速・減速)させる。
また、通板速度制御部12は、板温差補正制御部14が出力する制御信号に基づき、鋼板Sの通板速度を制御する。板温差補正制御部14が出力する制御信号に基づく、鋼板Sの通板速度の制御については、後述する。
板温差補正制御部14は、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度と、鋼板Sのガス加熱帯6の出側における目標板温に基づき、誘導加熱帯4における加熱量及び目標通板速度のうち少なくとも一方を制御する。
具体的には、板温差補正制御部14は、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度が目標板温から外れている場合、誘導加熱帯4における加熱量及び目標通板速度のうち少なくとも一方を、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度と目標板温との差が減少するように制御する。
(板温制御方法)
次に、図1を参照しつつ、図2及び図3を用いて、本実施形態の、連続焼鈍炉の板温制御方法(以下、「板温制御方法」と記載する)について説明する。
本実施形態の板温制御方法は、連続焼鈍炉1において、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度を目標板温に制御する方法である。
具体的には、誘導加熱帯4及びガス加熱帯6における加熱量を、それぞれ、誘導加熱帯4及びガス加熱帯6で許容する最大の加熱量に制御し、鋼板Sの通板速度を、鋼板Sの断面積及び上述した最大の加熱量に基づき、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度を目標板温とすることが可能な目標通板速度に制御する。これに加え、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度が目標板温から外れている場合、誘導加熱帯4における加熱量及び目標通板速度のうち少なくとも一方を、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度と目標板温との差が減少するように制御する方法である。
したがって、本実施形態の板温制御方法は、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度を目標板温とするために、誘導加熱帯4によりガス加熱帯6の入側で鋼板Sの温度を昇温させておくことで、ガス加熱帯6における加熱に余裕を持たせて、鋼板Sの通板速度を増速可能とする。これにより、目標通板速度、すなわち、最大限の通板速度による鋼板Sの連続焼鈍を可能として、連続焼鈍炉1における生産量を増加させる方法である。
鋼板Sの通板速度を最大限の速度とする際には、誘導加熱帯4における昇温量とガス加熱帯6における昇温量から、最大限の通板速度と、ガス加熱帯6の入側で得られる鋼板Sの温度を算出する。
最大限の通板速度と、ガス加熱帯6の入側で得られる鋼板Sの温度を算出する際には、まず、誘導加熱帯4における昇温量を計算して、鋼板Sの通板速度とガス加熱帯6の入側における鋼板Sの最高温度との関係を求める。なお、誘導加熱帯4における昇温量は、上述した式(1)から求める。
次に、ガス加熱帯6における昇温量を計算し、この計算したガス加熱帯6における昇温量から、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度を目標温度とするために必要な、鋼板Sのガス加熱帯6の入側での温度(必要温度)と通板速度との関係を求める。
なお、ガス加熱帯6における昇温量と、上述した必要温度と通板速度との関係は、上述した式(2)から求める。また、上述した式(2)は、連続焼鈍炉1の操業条件及び操業実績の収集により、鋼板サイズと、ガス加熱帯6の炉温実績や操業条件等を得て構成する。
そして、通板速度とガス加熱帯6の入側における鋼板Sの最高温度との関係と、通板速度と必要温度との関係を求めた後、これらを比較することにより、最大限の通板速度となる目標通板速度と、目標通板速度を得るために設定すべき鋼板Sのガス加熱帯6の入側での温度との関係を求める。
なお、本実施形態では、連続焼鈍の開始直後等、通板速度が低く、ガス加熱帯6のみによる加熱で、鋼板Sを目標温度へ加熱可能である状態では、コストを抑制するために、誘導加熱帯4による加熱を行わない。そして、通板速度が増加し、ガス加熱帯6のみによる加熱だけでは、鋼板Sを目標温度へ加熱できない状態となると、誘導加熱帯4による加熱を行う。
図2は、目標通板速度と、目標通板速度を得るために設定すべき鋼板Sのガス加熱帯6の入側での温度との関係を示すグラフであり、鋼板Sの通板速度と、誘導加熱帯4からガス加熱帯6へ搬送される際の鋼板Sの温度との関係を示すグラフである。なお、図2中では、横軸に、鋼板Sの通板速度を、「LS(mpm)」として示し、縦軸に、鋼板Sのガス加熱帯6の入側での温度を、「入側温度(℃)」として示している。
また、図2中に示す実線は、上述した式(2)から求めた、目標板温を得るために必要なガス加熱帯6の入側における板温(入側温度)と通板速度との関係を示しており、図2中に示す破線は、上述した式(1)から求めた、誘導加熱帯4における最大昇温量と通板速度との関係を示している。さらに、図2中に示す一点鎖線は、鋼板Sの断面積が増加して、連続焼鈍炉1の加熱負荷が増加した場合における、目標板温を得るために必要な入側温度と通板速度との関係を示している。
図2中に実線で示すように、目標板温を得るために必要な入側温度と通板速度との関係は、通板速度が増速するほど、目標板温を得るために必要な入側温度を増加させる必要があるという関係である。なお、本実施形態の連続焼鈍炉1では、上述したように、予熱帯2における鋼板Sの加熱温度が、150[℃]程度である。このため、予熱帯2において鋼板Sを加熱した後、さらに、誘導加熱帯4及びガス加熱帯6において鋼板Sを加熱することにより、通板速度を約230(mpm)よりも増速することが可能となる。
一方、図2中に破線で示すように、誘導加熱帯4における最大昇温量と通板速度との関係は、通板速度が増速して、ガス加熱帯6における昇温量を増加させるほど、誘導加熱帯4における最大昇温量が低下するという関係である。
したがって、図2中に示す、実線と破線との交点Pにおける通板速度が、ガス加熱装置による加熱を最大限に利用しつつ、また、誘導加熱装置により電力を効率良く消費して鋼板Sのガス加熱帯6の入側での温度を増加させ、最大限に増加させた目標通板速度となる。なお、本実施形態では、図2中に示すように、目標通板速度は、約290(mpm)となる。
これにより、鋼板Sの加熱に対し、誘導加熱装置と比較してコスト面で有利であるガス加熱装置を最大限に利用するとともに、鋼板Sの連続焼鈍を目標通板速度で行うことが可能となるため、コスト低減及び生産量の増加が可能となる。
また、鋼板Sの連続焼鈍時には、例えば、一定の周期で、出側板温検出センサ10が検出した、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度を参照する。そして、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度が目標板温から外れている場合、参照した温度に基づき、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度と目標板温との差が減少するように、誘導加熱帯4における加熱量及び目標通板速度を再計算する。
鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度と目標板温との差が減少するように、誘導加熱帯4における加熱量及び目標通板速度を再計算した後、この再計算した値に基づき、誘導加熱帯4における加熱量及び目標通板速度のうち少なくとも一方を制御して変化させる。
この場合、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度が、目標板温を超えている状態では、例えば、誘導加熱帯4における加熱量を低下させるとともに、目標通板速度を維持して、電力コストを減少させてもよい。また、例えば、誘導加熱帯4における加熱量を維持するとともに、目標通板速度を増速して、生産量を増加させてもよい。
一方、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度が、目標板温未満である状態では、例えば、誘導加熱帯4における加熱量を維持するとともに、目標通板速度を低下させて、目標板温を維持しつつ、生産量を減少させてもよい。
これにより、連続焼鈍炉を用いた鋼板Sの連続焼鈍において、目標板温からの外れ代を減少させることが可能となる。
ここで、図1を参照しつつ、図3を用いて、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度が目標板温から外れた際に、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度と目標板温との差が減少するように行う、目標通板速度の制御について説明する。
図3は、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度が目標板温から外れた場合における、ガス加熱帯6の出側における鋼板Sの板温と目標通板速度との関係を示すグラフである。
ここで、図3(a)中に示す実線は、ガス加熱帯6の出側における鋼板Sの板温を示しており、図3(b)中に示す実線は、目標通板速度を示している。
なお、図3(a)中では、グラフ中及び縦軸に、ガス加熱帯6の出側における鋼板Sの板温を「出側板温(℃)」として示し、図3(b)中では、グラフ中及び縦軸に、目標通板速度を「LS(mpm)」として示している。
また、図3(a)及び図3(b)中では、共に、横軸に、経過時間を示している。ここで、図3(a)中に示す経過時間と図3(b)中に示す経過時間は、互いに同時刻である。
図3(a)中に示すように、連続焼鈍炉1において鋼板Sの連続焼鈍を行っている状態では、鋼板Sの表面に生じた不良等の要因により、出側板温検出センサ10が検出した鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度が、目標板温から外れが生じる場合がある。なお、本実施形態では、上述したように、一例として、目標板温を780〜800[℃]と設定している。そして、本実施形態では、一例として、板温差補正制御部14が、鋼板Sの品質を保持するために、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度が、790[℃]未満となった状態で、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度が、目標板温から外れていると判定する場合について説明する。
鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度が目標板温から外れると、この時点(図中に示す「t1」)において、板温差補正制御部14は、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度と目標板温との差が減少するように、目標通板速度を制御する。具体的には、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度が目標板温から外れて低下すると、板温差補正制御部14は、通板速度制御部12へ、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度が目標板温へ向けて増加するような通板速度を演算する。そして、鋼板Sの通板速度が、演算した通板速度となるように、鋼板Sの通板速度を低下させる制御信号を出力する。
板温差補正制御部14が、鋼板Sの通板速度を低下させる制御信号を通板速度制御部12へ出力すると、図3(b)中に示すように、目標通板速度が低下する。なお、図3(a)及び図3(b)中に示すように、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度が目標板温から外れる時点(図中に示す「t1」)と、目標通板速度が低下する時点(図中に示す「t2」)との間には、応答遅れが発生する。
目標通板速度が低下すると、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度の低下度合いが減少し、時間経過とともに、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度変化は、低下から増加へと移行する。なお、図3中には、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度変化が低下から増加へと移行する時点を、「t3」と示している。
鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度変化が低下から増加へと移行し、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度が目標板温へ向けて増加すると、板温差補正制御部14は、目標通板速度が目標板温に応じた速度となるように、通板速度制御部12へ制御信号を出力する。
板温差補正制御部14が、目標通板速度が目標板温に応じた速度となるように、通板速度制御部12へ制御信号を出力すると、図3(b)中に示すように、目標通板速度が増加する。なお、図3(a)及び図3(b)中に示すように、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度変化が低下から増加へと移行する時点(図中に示す「t3」)と、目標通板速度が増加する時点(図中に示す「t4」)との間には、応答遅れが発生する。
目標通板速度が増加すると、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度は、目標板温に維持される。そして、目標通板速度の増加が終了して目標板温に応じた速度となると、目標板温及び目標板温は、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度が目標板温から外れる前の状態となる。
また、本実施形態の板温制御方法では、鋼板Sの断面積が増加する場合、鋼板Sの断面積が増加した部分を誘導加熱帯4へ通板する前に、目標通板速度を、断面積の増加度合いに応じて低下させる。
具体的には、入側設備が備える溶接機により溶接されて連続させた鋼板Sが、溶接点において、その断面積が増加する場合、溶接点を誘導加熱帯4へ通板する前に、目標通板速度を、溶接点における断面積の増加度合いに応じた度合いで低下させる。
これは、鋼板Sの断面積が増加すると、連続焼鈍炉1の加熱負荷が増加し、図2中に一点鎖線で示すように、鋼板Sの断面積が増加する前と比較して、目標板温を得るために必要な入側温度に対応する通板速度が低下する。このため、図2中に示すように、一点鎖線と破線との交点Pにおける通板速度が、鋼板Sの断面積が増加した状態において、ガス加熱装置による加熱を最大限に利用しつつ、誘導加熱装置により鋼板Sのガス加熱帯6の入側での温度を増加させて、目標通板速度となるためである。
これにより、鋼板Sの断面積が増加した場合であっても、鋼板Sの加熱に対し、ガス加熱装置を最大限に利用するとともに、目標通板速度の低下を最小限に抑制して、生産量の低下を抑制することが可能となる。
なお、本実施形態では、鋼板Sの断面積が増加した部分を誘導加熱帯4へ通板する前に、目標通板速度を、断面積の増加度合いに応じて減少させる際には、目標通板速度の減少度合いを、上記の式(1)及び式(2)から求める。
また、本実施形態の板温制御方法では、誘導加熱帯4における加熱に伴う鋼板Sの生産量増加による、誘導加熱装置が消費する誘導加熱コスト及びガス加熱装置が消費するガス加熱コストと生産量との費用対効果が、誘導加熱帯4における加熱に伴う誘導加熱コスト増加による、ガス加熱コストと生産量との費用対効果よりも大きい場合に、誘導加熱帯4における加熱を行う。
したがって、本実施形態の板温制御方法では、誘導加熱帯4における加熱量増加に伴う鋼板Sの生産量増加によるメリットが、誘導加熱帯4における加熱量増加に伴う電力コスト増加によるデメリットよりも大きい場合に、誘導加熱帯4における加熱を行う。
すなわち、本実施形態の板温制御方法では、上述したメリットが、上述したデメリットよりも大きいか否かを判定し、メリットがデメリットよりも大きいと判定すると、誘導加熱装置を使用して、誘導加熱帯4における鋼板Sの加熱を行う。
ここで、メリットがデメリットよりも大きいか否かの判定は、例えば、まず、誘導加熱帯4及びガス加熱帯6に鋼板Sを加熱して連続焼鈍を行った場合の、コスト(電力及び可燃性ガス等)と生産量との費用対効果(以下、「IH併用費用対効果」と記載する)を算出する。さらに、ガス加熱帯6においてのみ鋼板Sを加熱して連続焼鈍を行った場合の、コスト(可燃性ガス等)と生産量との費用対効果(以下、「IH不使用費用対効果」と記載する)を算出する。そして、IH併用費用対効果とIH不使用費用対効果とを比較し、IH併用費用対効果がIH不使用費用対効果を上回る場合に、メリットがデメリットよりも大きいと判定する。
(第一実施形態の効果)
以下、本実施形態の効果を列挙する。
(1)本実施形態の板温制御方法は、誘導加熱帯4、ガス加熱帯6の順番で連続的に通板する鋼板Sの通板速度を、鋼板Sの断面積及び許容する最大の加熱量に制御した誘導加熱帯4及びガス加熱帯6における加熱量に基づき、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度を目標板温とすることが可能な目標通板速度に制御する。これに加え、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度が目標板温から外れている場合、誘導加熱帯4における加熱量及び目標通板速度のうち少なくとも一方を、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度と目標板温との差が減少するように制御する。
このため、鋼板Sの加熱に対し、誘導加熱装置と比較してコスト面で有利であるガス加熱装置を最大限に利用するとともに、鋼板Sの連続焼鈍を、最大限または最大限近傍の通板速度で行うことが可能となる。
また、ガス加熱装置と比較して応答性の早い誘導加熱装置により、ガス加熱帯6における鋼板Sの温度と目標板温との差を減少させることが可能となるため、目標板温からの外れ代を減少させることが可能となり、鋼板Sの連続焼鈍を、安定して行うことが可能となる。
その結果、ガス加熱装置と比較して応答性の早い誘導加熱装置の加熱力を積極的に用いて、最大限の通板速度で鋼板Sの連続焼鈍を行うことが可能となるため、連続焼鈍炉1の生産量を効率的に増加させることが可能となる。
(2)本実施形態の板温制御方法は、鋼板Sの断面積が増加する場合、鋼板Sの断面積が増加した部分を誘導加熱帯4へ通板する前に、目標通板速度を断面積の増加度合いに応じて減少させる。
このため、鋼板Sの断面積が増加して、連続焼鈍炉1の加熱負荷が増加した場合であっても、目標通板速度の低下を、鋼板Sの焼鈍に必要な範囲で最小限に抑制することが可能となる。
その結果、鋼板Sの断面積が増加した場合であっても、鋼板Sの加熱に対し、ガス加熱装置を最大限に利用するとともに、目標通板速度の低下を最小限に抑制して、連続焼鈍炉1における生産量の低下を抑制することが可能となる。
(3)本実施形態の板温制御方法は、誘導加熱帯4における加熱に伴う鋼板Sの生産量増加による、誘導加熱装置が消費する誘導加熱コスト及びガス加熱装置が消費するガス加熱コストと生産量との費用対効果が、誘導加熱帯4における加熱に伴う誘導加熱コスト増加による、ガス加熱コストと生産量との費用対効果よりも大きい場合に、誘導加熱帯4における加熱を行う。
このため、誘導加熱帯4における加熱を行う場合と行わない場合を比較して、鋼板Sの連続焼鈍におけるメリットがデメリットよりも大きい場合にのみ、誘導加熱帯4における加熱を行って、連続焼鈍炉1の生産量を増加させることとなる。
その結果、鋼板Sの連続焼鈍において発生する損失を低減させることが可能となる。
(4)本実施形態の連続焼鈍炉1は、通板速度制御部12が、誘導加熱帯4、ガス加熱帯6の順番で連続的に通板する鋼板Sの通板速度を、鋼板Sの断面積及び最大とした誘導加熱帯4及びガス加熱帯6における加熱量に基づいて、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度を目標板温とすることが可能な目標通板速度に制御する。これに加え、板温差補正制御部14が、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度が目標板温から外れている場合、誘導加熱帯4における加熱量及び目標通板速度のうち少なくとも一方を、鋼板Sのガス加熱帯6の出側での温度と目標板温との差が減少するように制御する。
このため、鋼板Sの加熱に対し、誘導加熱装置と比較してコスト面で有利であるガス加熱装置を最大限に利用するとともに、鋼板Sの連続焼鈍を、最大限または最大限近傍の通板速度で行うことが可能となる。
また、ガス加熱装置と比較して応答性の早い誘導加熱装置により、ガス加熱帯6における鋼板Sの温度と目標板温との差を減少させることが可能となるため、目標板温からの外れ代を減少させることが可能となり、鋼板Sの連続焼鈍を、安定して行うことが可能となる。
その結果、ガス加熱装置と比較して応答性の早い誘導加熱装置の加熱力を積極的に用いて、最大限の通板速度で鋼板Sの連続焼鈍を行うことが可能となるため、連続焼鈍炉1の生産量を効率的に増加させることが可能となる。
(応用例)
以下、本実施形態の応用例を列挙する。
(1)本実施形態の板温制御方法では、鋼板Sの断面積が増加する場合、鋼板Sの断面積が増加した部分を誘導加熱帯4へ通板する前に、鋼板Sの通板速度を断面積の増加度合いに応じて低下させたが、これに限定するものではない。すなわち、例えば、鋼板Sの断面積が増加する場合であっても、鋼板Sの通板速度を変化させなくともよい。
(2)本実施形態の板温制御方法では、誘導加熱帯4における加熱に伴う鋼板Sの生産量増加による、誘導加熱装置が消費する誘導加熱コスト及びガス加熱装置が消費するガス加熱コストと生産量との費用対効果が、誘導加熱帯4における加熱に伴う誘導加熱コスト増加による、ガス加熱コストと生産量との費用対効果よりも大きい場合に、誘導加熱帯4における加熱を行うが、これに限定するものではない。すなわち、例えば、上述したメリットとデメリットとの関係にかかわらず、誘導加熱帯4における加熱を行ってもよい。
(実施例)
以下、図1から図3を参照しつつ、図4を用いて、鋼板Sの断面積が増加して、連続焼鈍炉1の加熱負荷が増加した場合において、目標通板速度に対する制御を実施した結果について説明する。
図4は、連続焼鈍炉の加熱負荷が増加した場合における、鋼板Sの温度と通板速度の変化を示すグラフであり、図4(a)は、ガス加熱帯6の出側における鋼板Sの板温とガス加熱帯6内の温度との関係を示すグラフ、図4(b)は、ガス加熱帯6の入側における鋼板Sの板温と通板速度との関係を示すグラフである。
ここで、図4(a)中に示す実線は、ガス加熱帯6の出側における鋼板Sの板温を示しており、図4(a)中に示す破線は、ガス加熱帯6内の温度を示している。同様に、図4(b)中に示す実線は、通板速度を示しており、図4(b)中に示す破線は、ガス加熱帯6の入側における鋼板Sの板温を示している。
なお、図4(a)中では、グラフ中及び右側の縦軸に、ガス加熱帯6の出側における鋼板Sの板温を「出側板温(℃)」として示し、グラフ中及び左側の縦軸に、ガス加熱帯6内の温度を「炉温実績(℃)」として示している。
同様に、図4(b)中では、グラフ中及び右側の縦軸に、通板速度を「LS(mpm)」として示し、グラフ中及び左側の縦軸に、ガス加熱帯6の入側における鋼板Sの板温を「入側板温(℃)」として示している。
また、図4(a)及び図4(b)中では、共に、横軸に、経過時間(sec)を示している。ここで、図4(a)中に示す経過時間と図4(b)中に示す経過時間は、互いに同時刻である。
溶接点を境界として鋼板Sの断面積が増加し、連続焼鈍炉1の加熱負荷が増加する際には、予め、鋼板Sの断面積の増加分と、上記の炉温実績等から、通板速度と、ガス加熱帯6の入側における板温に対応する、誘導加熱帯4の加熱量を計算する。ここで、鋼板Sの断面積が増加する際には、オペレーターによる入力作業や、鋼板Sの厚さ及び幅を検出可能なセンサにより、予め、断面積の増加度合いを取得しておく。
これに加え、断面積の増加した鋼板Sと、低下させた通板速度に対応させて、誘導加熱帯4の加熱量を計算する。
そして、図4中に示すように、溶接点を誘導加熱帯4へ通板する前に、目標通板速度を、加熱負荷の増加に対応する最大の通板速度へ向けて低下させるとともに、目標通板速度の低下に伴い、ガス加熱帯6の入側における板温、すなわち、誘導加熱帯4の加熱量を、計算した値へ向けて低下させる。なお、図4(a)及び図4(b)中では、共に、溶接点を誘導加熱帯4へ通板し、連続焼鈍炉1の加熱負荷が増加する時点を、「加熱負荷増加」と示している。また、なお、図4(b)中では、減速させた通板速度を、「負荷増加後の最大通板速度」と示している。
上記のように、目標通板速度の減速に伴って誘導加熱帯4の加熱量を低下させることにより、誘導加熱帯4における鋼板Sの加熱量を維持した状態で、誘導加熱装置が消費する電力コストを低減することが可能となる。
ここで、本実施例では、図4(b)中に示すように、目標通板速度の低下に伴って低下させた誘導加熱帯4の加熱量を、溶接点が誘導加熱帯4へ通板される前に、断面積の増加した鋼板S及び低下させた目標通板速度に対応させて計算した加熱量へ向けて増加させる。この増加は、溶接点が誘導加熱帯4へ通板された時点で、増加させている誘導加熱帯4の加熱量が、断面積の増加した鋼板S及び低下させた目標通板速度に対応させて計算した加熱量となるように行う。
このとき、誘導加熱帯4の加熱量は、目標通板速度の低下に伴って低下させているため、誘導加熱帯装置の加熱力に余裕を持たせることが可能となる。このため、目標通板速度の低下に伴って低下させた誘導加熱帯4の加熱量を、溶接点が誘導加熱帯4へ通板される前に増加させる際には、加熱力が持つ余裕により、誘導加熱帯4の加熱量を速やかに増加させることが可能となり、目標通板速度の低下度合いを抑制することが可能となる。
上記のような目標通板速度及び誘導加熱帯4の加熱量に対する制御を行うことにより、溶接点を境界として鋼板Sの断面積が増加し、連続焼鈍炉1の加熱負荷が増加しても、連続焼鈍炉1の加熱負荷に応じた最大限の通板速度で、鋼板Sの連続焼鈍を行うことが可能となる。
このため、溶接点を境界として鋼板Sの断面積が増加し、連続焼鈍炉1の加熱負荷が増加しても、ガス加熱帯6の出側における鋼板Sの板温が、目標温度(本実施例では、約780[℃])未満となることを抑制して、連続焼鈍炉1の生産量が減少することを抑制可能となる。
1 連続焼鈍炉
2 予熱帯
4 誘導加熱帯
6 ガス加熱帯
8 入側板温検出センサ
10 出側板温検出センサ
12 通板速度制御部
14 板温差補正制御部
16 誘導加熱制御部
18 ガス加熱制御部
S 鋼板

Claims (4)

  1. 誘導加熱装置により加熱する誘導加熱帯、及びガス加熱装置により加熱するガス加熱帯の順番で連続的に鋼板を通板して加熱する連続焼鈍炉における、前記鋼板の前記ガス加熱帯の出側での温度を目標板温に制御する連続焼鈍炉の板温制御方法であって、
    前記誘導加熱帯及び前記ガス加熱帯における加熱量を、前記誘導加熱帯及び前記ガス加熱帯で許容する最大の加熱量に制御し、
    前記鋼板の通板速度を、前記鋼板の断面積及び前記制御した最大の加熱量に基づき、前記鋼板の前記ガス加熱帯の出側での温度を前記目標板温とすることが可能な目標通板速度に制御し、
    前記鋼板の前記ガス加熱帯の出側での温度が前記目標板温から外れている場合、前記誘導加熱帯における加熱量及び前記目標通板速度のうち少なくとも一方を、前記鋼板の前記ガス加熱帯の出側での温度と前記目標板温との差が減少するように制御することを特徴とする連続焼鈍炉の板温制御方法。
  2. 前記鋼板の断面積が増加する場合、前記鋼板の断面積が増加した部分を前記誘導加熱帯へ通板する前に、前記目標通板速度を前記断面積の増加度合いに応じて低下させることを特徴とする請求項1に記載した連続焼鈍炉の板温制御方法。
  3. 前記誘導加熱帯における加熱に伴う前記鋼板の生産量増加による、前記誘導加熱装置が消費する誘導加熱コスト及び前記ガス加熱装置が消費するガス加熱コストと生産量との費用対効果が、前記誘導加熱帯における加熱に伴う前記誘導加熱コスト増加による、前記ガス加熱コストと生産量との費用対効果よりも大きい場合に、前記誘導加熱帯における加熱を行うことを特徴とする請求項1または2に記載した連続焼鈍炉の板温制御方法。
  4. 誘導加熱装置により加熱する誘導加熱帯、及びガス加熱装置により加熱するガス加熱帯を備え、前記誘導加熱帯、前記ガス加熱帯の順番で連続的に鋼板を通板して加熱する連続焼鈍炉であって、
    前記誘導加熱帯における加熱量を制御する誘導加熱制御部と、
    前記ガス加熱帯における加熱量を制御するガス加熱制御部と、
    前記鋼板の通板速度を制御する通板速度制御部と、
    前記鋼板の前記ガス加熱帯の出側での温度と、前記鋼板の前記ガス加熱帯の出側における目標板温に基づき、前記誘導加熱帯における加熱量及び前記目標通板速度のうち少なくとも一方を制御する板温差補正制御部と、を備え、
    前記誘導加熱制御部は、前記誘導加熱帯における加熱量を、前記誘導加熱帯で許容する最大の加熱量に制御し、
    前記ガス加熱制御部は、前記ガス加熱帯における加熱量を、前記ガス加熱帯で許容する最大の加熱量に制御し、
    前記通板速度制御部は、前記鋼板の通板速度を、前記鋼板の断面積、前記誘導加熱制御部及び前記ガス加熱制御部が制御した最大の加熱量に基づき、前記鋼板の前記ガス加熱帯の出側での温度を前記目標板温とすることが可能な目標通板速度に制御し、
    前記板温差補正制御部は、前記鋼板の前記ガス加熱帯の出側での温度が前記目標板温から外れている場合、前記誘導加熱帯における加熱量及び前記目標通板速度のうち少なくとも一方を、前記鋼板の前記ガス加熱帯の出側での温度と前記目標板温との差が減少するように制御することを特徴とする連続焼鈍炉。
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