JP2011178908A - 非ハロゲン難燃剤含有ポリエステルフィルム - Google Patents

非ハロゲン難燃剤含有ポリエステルフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】熱硬化性樹脂、金属塩および金属よりなる群から選ばれた1種以上の物質により被覆処理された非ハロゲン系難燃剤をボイド発生の核材として使用し、環境に優しい難燃性に優れた白色ポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】ポリエステルと、ポリエステルに非相溶な物質により被覆処理された難燃剤を、混合した樹脂組成物を、少なくとも1軸に延伸配向して形成させることによって達成できる。さらに、安価で生産性に優れ、かつ優れた難燃性、機械・電気特性、耐熱性、隠蔽性、耐候性などの耐環境性、劈開防止性、および太陽電池の電換効率の向上に資する太陽光反射性を有する太陽電池用熱可塑性樹脂シート。
【選択図】図1

Description

本発明は、微細気泡を含有する難燃性白色ポリエステルフィルムに関するものである。さらに詳しくは、白色度、反射性、平滑性、クッション性等に優れた、印刷受容基材や光源反射部材等として好適に用いられる微細気泡含有フィルムに関するものである。特に本発明は、光拡散ポリエステルフィルムに関し、難燃特性として、米国アンダーライターズラボラトリーズ(UNDERWRITERS LABORATORIES)社規格UL−94に規定されたHB(F)、VTM−2相当の難燃レベルを有する白色フィルムに関するものである。
従来、微細な気泡を含有するフィルムは、これまで種々のものが提案されており、これらは該フィルムの優れた特性により、ラベルやポスター、感熱記録紙、昇華感熱記録紙など各種の用途に広く用いられている。また、該フィルムの特徴として、フィルム自体を微細な気泡を含有する層で構成することによって、フィルムの硬さが軽減され、紙と同じようなソフト感や柔軟性が得られると共に、低比重化を図れることが知られている。このような微細気泡含有フィルムとしては、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4等に開示されているフィルムが知られている。
また、内部に微細な気泡を含有する層はポリエステル樹脂と該樹脂に非相溶な樹脂を主たる構成成分とし、溶融押し出し後、2軸方向に延伸することにより非相溶樹脂を核としたボイドを形成させることによって得られるものであり、特許文献5、特許文献6等に開示されている。
一方、これらポリエステルの多くは本質的に可燃性であるため、工業用材料として使用するには一般の化学的、物理的諸特性のバランス以外に火炎に対する安全性、すなわち難燃性が要求される場合が多い。しかしながらポリエステルに難燃剤を添加する場合、難燃剤の種類によっては悪影響を及ぼす場合も多い。例えば、ポリエステルに難燃剤として水酸化マグネシウムを配合したときに、ポリエステルの加水分解が促進された結果、溶融粘度が低下し、成形加工が困難になる場合が生じやすい。この問題を解決するために、表面処理を施して水酸化マグネシウム粒子に被覆層を形成することが提案されている(例えば、特許文献7および8)。また、ポリリン酸アンモニウムは耐水性に問題があるために高温多湿の条件下におかれたときにはブリードを生じる。そのためにメラミン化合物を被覆して耐水性や分散性を改善する方法が提案されている(特許文献9および10)。
特開平5−138844号公報 特開平5−138781号公報 特開平5−194773号公報 特開平10−286920号公報 特許第3303983号公報 特許特-03505050号公報 特開2005−281402号公報 特開2005−280022号公報 特開平8−183876号公報 特開2008−176731号公報
微細な気泡を含有するポリエステルフィルムは、気泡内に空気を含有するために燃えやすい問題があった。そのために難燃性を必要とする用途に使用する際には、通常のポリエステルフィルムよりも多量の難燃剤を添加する必要があった。
しかしながら、従来の微細気泡含有フィルムは、気泡含有率の高い層を中心に位置する基材とし、その表面に基材より気泡含有率の低い層もしくは気泡を含まない層を積層せしめた構成からなり、さらに難燃化に十分な難燃剤を添加させる必要があるため、フィルムの特性上、強度や剛性等が低下しやすく、その結果として実用面でフィルムの腰が弱くなり取扱性に欠けるという問題があった。さらには、折り曲げると気泡含有率の高い基層に座屈を生じ、表層に折れ皺が発生しやすいという問題もあった。しかも、このような現象は、積層フィルムの各層における微細な気泡量が増すほど、より顕著なものとなることから、加工度の高い用途には適用しにくいという問題も潜在していた。
本発明者らは上記の状況を鑑み鋭意検討を重ねた結果、熱硬化性樹脂、金属塩および金属よりなる群から選ばれた1種以上の物質により被覆処理された難燃剤をボイド発生の核材として使用し、難燃性に優れた発泡ポリエステルフィルムを提供するものである。本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用する。すなわち、本発明の発泡反射フィルムは、発泡フィルムの核材として難燃剤を含有する樹脂層が1層以上設けられてなり、かつ、該樹脂層中に特定の難燃剤から選ばれた少なくとも1種類を含有するものである。
かかる本発明の白色反射フィルムの好ましい態様は、
(1)ポリエステルに、熱硬化性樹脂、金属塩および金属よりなる群から選ばれた1種以上の物質により被覆処理された難燃剤を混合した樹脂組成物を少なくとも1軸に延伸配向して形成させた微細な気泡を有する難燃性発泡ポリエステルフィルム(A)である。
(2)請求項1に記載の気泡を含有するポリエステル層(A)と、ポリエステル層(B)が積層された2層以上の微細な気泡を有する難燃性ポリエステルフィルムである。
(3)請求項1に記載の難燃剤を全重量中5〜45重量%混合することを特徴とする請求項1および2に記載の微細な気泡を有する難燃性発泡ポリエステルフィルムである。
(4)請求項1に記載の難燃剤の平均粒子径が、0.1μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のボイド含有難燃性ポリエステルフィルムである。
(5)反射板、太陽電池部材に用いられる請求項1〜4のいずれかに記載のボイド含有難燃性発泡ポリエステルフィルムである。
また、本発明のバックライト用ランプリフレクター、バックライトおよびLEDを搭載したバックライトは、それぞれかかる難燃性発泡ポリエステルフィルムを用いて構成されているものであり、太陽電池用バックシート部材としては、難燃性発泡ポリエステルシートとして難燃性・低誘電率を有効に利用することができる。
本 発明によれば、安価で生産性に優れ、かつ優れた難燃性、機械・電気特性、耐熱性、隠蔽性、耐候性などの耐環境性、劈開防止性、および太陽電池の電換効率の向上に資する太陽光反射性を有する太陽電池用熱可塑性樹脂シートを提供することができる。
かかる太陽電池用熱可塑性樹脂シートは屋根材として用いられる太陽電池はもちろんのこと、フレキシブル性を有する太陽電池や電子部品等にも好適に使用することができる。特に、保護シートとして優れた特性を有していることから、太陽電池用バックシートとして好適に用いることができる。本発明の難燃性発泡ポリエステルフィルムを太陽電池用バックシートとして用いることにより、難燃性・電換効率に優れ、かつ漏れ電流の少ない太陽電池を得ることができる。また、太陽電池用熱可塑性樹脂シートに顔料を含有せしめ、着色することにより、太陽電池に意匠性を付与することができる。また、同じ要求のある液晶用反射シートにも好適に使用することができる。
この図は、本発明の難燃性発泡ポリエステルフィルムを用いてなる太陽電池の断面図を示すものである。 この図は、フィルムの片面にガスバリア層を有する難燃性発泡ポリエステルフィルムを用いた太陽電池用熱可塑性樹脂シートの構造の一例を示す断面図である。 この図は、2層のフィルムの間にガスバリア層を有する難燃性発泡ポリエステルフィルムを用いた太陽電池用熱可塑性樹脂シートの構造を示す他の一例の断面図である。
本発明の難燃性発泡ポリエステルフィルムは、熱硬化性樹脂、金属塩および金属よりなる群から選ばれた1種以上の物質により被覆処理された難燃剤を含有するポリエステル樹脂からなる。
本発明では、熱可塑性樹脂層は熱可塑性樹脂たるポリエステル樹脂を含有することが必要である。ここで、ポリエステル樹脂とは、ジカルボン酸誘導体とジオール誘導体との重縮合体である高分子を指す。
ここで、ジオールとは、グリコールともいい、アルコールの一種(ポリオール)で、鎖式脂肪族炭化水素または環式脂肪族炭化水素の2つの炭素原子に1つずつヒドロキシ基が置換している構造を持つ化合物である。ヒドロキシ基が隣接しているものを 1,2-グリコール、1つのメチレン基を介してヒドロキシ基が隣り合うものを 1,3-グリコールと呼び、以下メチレン基が増えるに従い 1,4-グリコール、1,5-グリコール、などと呼びあらわす。また、最も構造が単純な 1,2-グリコールであるエチレングリコール(1,2-エタンジオール)を単にグリコールと呼びあらわすこともある。代表的なジオールとしては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリコールなどが挙げられる。
また、ジカルボン酸とは、例えば、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホンジカルボン酸、フタル酸などの芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族ジカルボン酸、およびパラオキシ安息香酸などのオキシカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸など脂環式カルボン酸などで代表されるものである。
また、ポリエステル樹脂の例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリ1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレートなどを挙げることができる。
また、本発明の熱可塑性樹脂層は、ポリエステル樹脂以外の熱可塑性樹脂を含有しても良い。ポリエステル樹脂以外の熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体などのスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエステルアミド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸エステル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミドおよびこれらを主たる成分とする共重合体、またはこれら樹脂の混合物等を挙げることができる。
本発明では、寸法安定性や機械的特性が良好である点より熱可塑性樹脂はポリエステル樹脂が特に好ましいため、熱可塑性樹脂層におけるポリエステル樹脂の成分比率が高い方が好ましい。具体的には、熱可塑性樹脂層全体を100重量部としたとき、ポリエステル樹脂の含有量が55重量部以上であることが好ましく、更に好ましくは65重量部以上である。
ポリエステル樹脂の中でも特にポリエチレンテレフタレート(PET)は、安価であり、非常に多岐にわたる用途に用いることができ、効果が高い。好ましく使用されるポリエステル樹脂の融点は、250℃以上のものが耐熱性の上で好ましく、300℃以下のものが生産性上好ましい。上記、範囲内であれば、他の成分が共重合されていても、ブレンドされていてもよい。
本発明において使用可能な難燃剤は、ポリエステルに非相溶な物質により被覆処理された難燃剤である。ポリエステルに相溶すると目的とする気泡形成の核材と成り得ない恐れがあり、微細な気泡を含有するポリエステルフィルムの達成が困難になる。この被覆処理によって難燃剤とポリエステルとの相性の影響を排除でき、広範囲の難燃剤の使用が可能になる。
ポリエステルに非相溶な表面処理剤としては、熱硬化樹脂、シリカ、シランカップリング剤、高級脂肪酸金属塩、チタネートカップリング剤等が有用である。表面処理剤として好ましい具体例としては、熱硬化性樹脂、シリカ、シランカップリング剤である。特に熱硬化性樹脂は軽量であり、耐薬品性も優れていることから好ましく処理剤である。これらの表面処理剤は単独材料からの被膜であってもよく、2種以上の材料を組み合わせた被膜であってもよく、2重以上に積層した被膜であってもよい。
前記熱硬化性樹脂の具体例としては、フェノール−ホルマリン系樹脂、尿素−ホルマリン系樹脂、メラミン−ホルマリン系樹脂、アルキッド系樹脂などであり、特に、樹脂中での分散性等の観点からフェノール−ホルマリン系樹脂、尿素−ホルマリン系樹脂、メラミン−ホルマリン系樹脂が好ましい。
本発明で使用できる難燃剤としては、臭素化合物、リン化合物等の有機系難燃剤や、アンチモン化合物、金属水酸化物等、市場で入手できるものを広く使用することができる。例えば、リン原子及び/又は臭素原子・窒素原子を含むノンハロゲン系難燃性化合物としてホスフェート、ホスフィネート、ホスフィンオキシド、ポリリン酸アンモニウム、芳香族リン酸エステル、ペンタブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノールAや、リン酸エステルとしてトリクレジルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)1,3フェニルビス(ジフェニルホスフエート)などである。本発明において特に優れる難燃剤としては、ポリエステルに非相溶であり、かつ、融点あるいは分解点が270℃以上の難燃剤である。臭素化合物、リン化合物等の有機系難燃剤や、アンチモン化合物、金属水酸化物等の無機系難燃剤の中で前記の条件を満足するものである。具体的には、ポリ化リン酸メラミン、硫酸メラミン、メラミンシアヌレート、赤リン、ホウ酸亜鉛、酸化ホウ素等が特に有用である。しかし、金属水酸化物としての水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、カルシウム・アルミネート水和物等の難燃剤は通常、200℃までは安定しているものの、200℃以上に温度が上がると急激に脱水分解して大きな吸熱反応を起こすものが多く、使用に際しては注意が必要である。特に好ましい難燃剤としては、ポリ化リン酸メラミン、硫酸メラミン、メラミンシアヌレート、赤リン、ホウ酸亜鉛、酸化ホウ素等である。
これらの難燃剤は、フィルム中において空隙と隣接して配置することになる。通常、発泡フィルムはフィルム中の空気が難燃性の弊害となるが、本発明の難燃性ポリエステルフィルムは、空気層と難燃剤が隣接しているため、酸素の遮断が好適にできることができる。
一方、本発明のシートは熱可塑性樹脂層以外の層を有していても良い。熱可塑性樹脂層以外の層としては、充填樹脂との接着性付与のためのEVA樹脂を用いてなる層や、ガスバリア性を付与のための金属酸化物やシリカの酸化物、アルミ箔を用いてなるガスバリア層などが挙げられる。
また、本発明のフィルムにおいて、上記難燃性発泡フィルムは最表層に位置することが好ましい態様である。これは、本発明のシートを太陽電池用バックシートに用いる際には、太陽電池の充填樹脂と本シートが直接接触する1枚の態様で用いることが、保護シートとしての機能・コスト・生産性を著しく向上せしめることができるためである。
また、本発明の難燃性発泡ポリエステルフィルム表面に、他の層(例えばガスバリア層)を積層し、新たな太陽電池用部材とする場合も、ボイド発泡層により、低誘電化されており、薄膜化しハンドリング性や生産性を向上させることができる。なお、かかる新たな積層体である太陽電池用部材を太陽電池用バックシートとして用いることもできる。
また、フィルム同士の貼り合わせによる場合の例として、酸化チタンを含有したルミラー(登録商標)E20(東レ(株)製)や、シリカ蒸着したPET(登録商標)バリアロックス(東レフィルム加工(株)製)やアルミ箔、耐加水分解PET(登録商標)X10S(東レ(株)製)等を使用することができる。
本発明においては、前述の表面処理された難燃剤を単体で該樹脂層に含有させても効果があるが、より好ましくはリン原子及び/又は臭素原子・窒素原子を含むノンハロゲン系難燃性化合物、金属水酸化物、および金属酸化物をそれぞれ混合して該樹脂層に含有してもよい。
本発明においては、前述の表面処理された難燃剤を樹脂層に含有する形態に関しては特に限定されるものではなく、難燃性をより向上させたい場合には、前記樹脂層中における難燃剤の含有率をより高くできる形態、例えば単純に樹脂層を形成する樹脂と混合する等の方法でも良く、また本発明の難燃性発泡ポリエステルフィルムを使用する条件、例えば熱、光、湿度等によって難燃剤が樹脂層よりブリードアウトすることを防ぎたい場合は、例えば樹脂層を形成する樹脂との分散をよくする助剤を添加する等の方法を用いても良い。
また、難燃性発泡ポリエステルフィルムの厚みは20μm以上が好ましく、より好ましくは50μm以上、特に好ましくは125μmである。更にバックシートとして一枚で全構成を占める場合、フィルム厚みを250μm以上とすることによって、部分放電電圧を向上せしめることができる。また、上限は特に限定されるものではないが、本発明のシートの厚みは、加工性、軽量性、ハンドリング性の観点から350μm以下であることが好ましいことから、350μmが実質的な上限となる。なお、本発明のフィルムを当該ポリエステル樹脂と他の層とを共押出しすることによって製造する場合、当該熱可塑性樹脂層の厚みは、積層精度や経済性の観点から、20μm以上350μm以下が好ましく、より好ましくは50μm以上300μm以下である。
また、本発明のシートは、90°ピール強度が4N/15mm以上であることが好ましい。ピール強度が4N/15mm未満であると、厚み方向に応力がかかる場合(例えば、本発明のシートを用いた太陽電池を一度施工後、設置場所を動かす場合など)に、太陽電池用熱可塑性樹脂シートの表層部分(特に熱可塑性樹脂層部分)に劈開が発生し問題となる。そのため、ピール強度は4N/15mm以上が好ましく、より好ましくは5N/15mm以上であり、更に好ましくは6N/15mm以上である。上限は特に限定されるものではないが、現在達成できるピール強度としては100N/15mm以下である。更に好ましくは60N/15mm以下である。なお、ピール強度が100N/15mmを超えると、本発明のシート以外の部材が先に破壊されるためオーバースペックとなることがある。
ピール強度は、熱可塑性樹脂層における脂環式ジオール成分の含有量および、脂環式ジカルボン酸成分、イソフタル酸成分およびナフタレンジカルボン酸成分の含有量と相関があり、含有量を増やすにつれて、ピール強度を向上させることが出来る。
しかし、単純に上記成分の含有量を増やすと、熱可塑性樹脂層の延伸ロールへの粘着や、熱可塑性樹脂シートの寸法安定性に劣るため、現実的に添加出来る濃度としては、0.5〜20mol%の範囲内となる。
また、本発明の熱可塑性樹脂シートは少なくとも1軸に延伸されている必要があり、2軸に延伸されていることが更に好ましい。2軸延伸とは、上記のポリマーを溶融成形して得られた未延伸かつ無配向のシートを縦方向に1軸、横方向に1軸に延伸(合わせて2軸)することをいう。その後、熱処理によりポリエステルフィルムの寸法安定性を得ることが出来る。延伸を実施する際に、ポリエステル樹脂と非相溶な難燃剤を含むことによって、ポリエステル樹脂から難燃剤が剥離しボイドが生成する。例えば、縦方向1軸に延伸する場合は、ボイドの生成方向が縦方向1軸となり、縦・横2軸延伸を行うことによって、縦・横に延伸されたボイドが生成される。本発明のシート(特に熱可塑性樹脂層)の結晶性を容易に制御することができる。
また、本発明の熱可塑性樹脂シートの厚さは、太陽電池用裏面封止シートとしての適正な腰の強さ、加工性、太陽電池の軽量性の上から、20〜350ミクロンの範囲が好ましい。
本発明のシートは、カルボキシル末端基濃度が35当量/ポリエステル10g以下であることが好ましい。更に好ましくは2当量以上20当量以下、更に好ましくは、5当量以上15当量以下である。なお、カルボキシル末端基濃度が2当量/ポリエステル10g未満のポリエステルは、実質上重合が出来ないことから、2当量/ポリエステル10gが実質的な下限となる。カルボキシル末端基濃度が35当量/ポリエステル10gを越えると耐加水分解性が低下し、太陽電池用熱可塑性樹脂シートの劣化が早い。すなわち、使用期間が長期間に及ぶとフィルム自体割れたり層間が劈開したり、太陽電池用バックシートとして用いた場合、バックシートにクラックが入るなどの問題が発生する。
シートのカルボキシル末端基濃度を35当量/ポリエステル10g以下とする方法は、ポリエステル樹脂などの熱可塑性樹脂の重合時に固相重合法などを適用し、樹脂を高分子量化することによって熱可塑性樹脂中のカルボキシル末端基濃度を低減する方法などが挙げられる。また、カルボキシル基末端封鎖剤を含有することによって達成することも出来る。
また、本発明の難燃性発泡ポリエステルフィルムは、好適に紫外線吸収剤を含有することが出来る。紫外線吸収剤を含有せしめる方法としては、難燃性発泡ポリエステルフィルムの複合層・太陽電池用バックシートを構成する他の層に紫外線吸収剤を含有せしめる方法が挙げられる。また、シートの表面に紫外線吸収剤を含有する層を塗布等の方法で設けても良い。
本発明の難燃発泡ポリエステルフィルムは太陽電池用として好適に用いられるものである。本発明でいう太陽電池とは、太陽光を電気に変換し、該電気を発電または、蓄えるシステムをいい、好ましくは高光線透過材料1、太陽電池モジュール2、充填樹脂3及び裏面封止材4を基本構成とするものであり、例えば図1に示す構造で、家屋の屋根に組み込まれるものや電気、電子部品などに利用されるものであり、フレキシブルな性質を有するものもある。
ここで、高光線透過材料とは太陽光を効率よく入射させ、内部の太陽電池モジュールを保護するもので、好ましくはガラスや高光線透過プラスチックやフィルムなどが用いられる。
また、太陽電池モジュールは、太陽光を電気に変換し蓄えるもので、太陽電池の心臓部分である。該モジュールは、シリコン、カドミウム−テルル、ゲルマニウム−ヒ素などの半導体が用いられる。現在多用されているものに、単結晶、多結晶シリコン、アモルファスシリコンなどがある。
また、充填樹脂とは、太陽電池内の太陽電池モジュールの固定及び保護、電気絶縁の目的に用いられ、中でもエチレンビニルアセテート樹脂(EVA)が性能と価格面で好ましく使用される。
本発明のシートは、優れた機械特性、耐熱性、ガスバリア性、隠蔽性、耐候性などの耐環境性、劈開防止性を有するため、裏面封止材たる太陽電池用バックシートとして特に好適に用いることができる。この場合、熱可塑性樹脂層が充填樹脂に接触する態様で用いられることが特に好ましい。かかる態様で用いることによって、シート厚み方向に応力がかかっても、より劈開しづらいためである。
また、本発明でいう裏面封止材(太陽電池用バックシート)は、太陽電池裏側の太陽電池モジュールの保護が重要な役目であり、該シート自身の劣化を防ぐ必要があるのと同時に、太陽電池モジュールが最も嫌う、外部からの水蒸気の進入を遮断するために、図2に示すように、水蒸気バリア層6(水蒸気遮断層)が設けられているものも好ましく使用される。
さらに、図3に示すように、本発明のシートの両側にガスバリア層6を設け、新たな太陽電池用部材としても良い。かかる新たな太陽電池用部材を裏面封止材として用いることも好ましい態様の一つである。
ここで、本発明でいうガスバリア層とは、特に水蒸気のバリア性を有する層をいうものであって、JIS K7129−1992の規格に準じて測定した水蒸気の透過値が、好ましくは0.5g/m/24Hr(厚さ0.1mm換算)以下を達成することができる層をいう。水蒸気透過率に劣ると、太陽電池用熱可塑性樹脂シートの加水分解が促進され、強度、伸度ともに落ちるために、劣化し脆くなってしまう(以下、脆弱化という)。さらには、太陽電池モジュール内の回路にまで入り込み回路がショートするなどの不具合が生じる。
ここで、ガスバリア層は、酸化珪素、金属、金属酸化物などを用いてなる層であることが好ましい。金属や金属酸化物を用いる場合は、アルミニウムや酸化アルミニウムを用いることが好ましい。これら物質を用いることによって、ガスバリア層のガスバリア性を大幅に向上させることができる。
また、ガスバリア層は、上記物質を真空蒸着やスパッタリングなどの周知の方法を用いて、シート表面に設けられることが好ましい。この場合、ガスバリア層の厚みは100〜200オングストロームの範囲であるのが好ましい。
また、適当なフィルム(例えばPETフィルム)にガスバリア層を設け、この積層フィルムを本発明の太陽電池用熱可塑性樹脂シート表面に重畳積層する方法もある。
また、金属箔(たとえばアルミ箔)をシート表面に積層する方法も用いることができる。この場合の金属箔の厚さは10〜50μmの範囲が、加工性とガスバリア性から好ましい。
なお、ガスバリア層は必ずしも本発明のシートの表面に配置させる必要はなく、たとえば内層として、シート内部に位置していても良い。
本発明のシートは高い隠蔽性を有することが好ましい。隠蔽性は、光学濃度として定量化することができる。すなわち、光学濃度の数値が高いほど隠蔽性も高い。本発明では、光学濃度計で測定したシートの光学濃度が、シート厚み1μm換算で0.014/μm以上であることが好ましく、より好ましくは0.015/μm以上である。生産性およびシート強度の観点から0.2/μm以下であるのが、特に好ましい。
本発明の難燃性発泡ポリエステルフィルムの隠蔽性を上記範囲内とすることによって、シートを太陽電池用バックシートとして用いた場合に、太陽電池セルの下部から漏れてくる太陽光を反射させ、該反射光も電気変換し、電気変換効率を向上させることができる。
なお、隠蔽性の向上は、シートの光反射性を高める、もしくは光吸収性を高めることによって達成することができる。前者の場合は、シートの色は白色となるが、後者の場合は、シートの色は黒色となる。
本発明のシートは、透明でも白色でも黒色でも、その他の色に着色されていても良いが、太陽電池の電換効率の向上、およびシートの耐候性の面から、白色に着色されていることが特に好ましい。その場合の光線透過率は、35%以下が好ましく、更に好ましくは20%以下である。また、白色度は、色差計2波長法で測定した値で75〜130%以上が好ましく、更に好ましくは80〜125%である。光線透過率や白色度が上記範囲外となると、太陽電池の電気変換効率の向上に寄与しない。
一方、意匠性を重視する場合は、黒色などに着色することが好ましい場合もある。
この場合は、カーボンブラック、フタロシアニン金属錯体などの染料や着色剤、顔料、蛍光増白剤など添加剤をシートに含有せしめることによって、着色されていることが好ましい。
また、意匠性の観点から本発明のシートを黒色化した場合、シートの光線透過率は、5%以下が好ましく、更に好ましくは2%以下である。下限は特に限定されるものではないが、0%が実質的な下限となる。なお、光線透過率を低くするために添加剤の含有量を大きくしすぎると生産性が著しく悪化することある。
本発明のフィルムを着色し、光学濃度、白色度、光線透過率を上述の範囲とするために、本発明のシートは、顔料を含有することが好ましい。本発明において顔料とは、着色するために添加した有機・無機粒子のことを指す。
また、機械特性と生産性の上から問題ない範囲内であれば、熱可塑性樹脂層に、顔料としてカーボンブラック、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウムおよび二酸化珪素からなる群から選ばれる少なくとも1種類の有機・無機粒子を熱可塑性樹脂層全体に対して0.5〜50重量%含有させることが好ましい。特に、シートを白色化せしめるときは酸化チタンを用いることが、黒色化せしめるときはカーボンブラックを用いることが好ましい。
熱可塑性樹脂層にかかる顔料を含有せしめ、隠蔽性を上げることで、太陽電池モジュールから下部に配置される裏面封止材(太陽電池用バックシート)に漏れてくる入射光を太陽電池外部に漏れ出すのを防ぐのに効果がある。入射された光を太陽電池外部に出してしまうと、太陽電池モジュールで電気変換に再び使用することが出来ないため、電気変換効率の向上が望めないため好ましくない。また、漏れてくる光の中には、裏面封止材(太陽電池用バックシート)を劣化させるUV(紫外)領域の光線も存在するが、熱可塑性樹脂層に顔料を含有せしめることによって、シート表層近くでUV光を遮断することができる。これによって、シート内部へのUV光の浸透を少なくすることができる。これにより、シート内部のUV劣化が少なく、耐候性に優れるシートとすることができる。耐候性を向上させると、使用期間が長期にわたっても、劈開が生じづらくなる。
一方、隠蔽性を向上させるために(つまり光学濃度を上げるために)、たとえば単純に、顔料の添加量を多くすると、ポリエステルを溶融し押出す際に使用する異物を取り除くための溶融ポリエステルろ過フィルター詰まりの原因ともなり、生産性悪化の原因となり好ましくない。
また、熱可塑性樹脂層には、上記顔料のほか、窒化珪素、クレー、タルク、カオリン、ジルコニウム酸などの各種無機粒子や架橋高分子粒子、各種金属粒子などの粒子類などの改質剤が含有されていても良い。
また、本発明の熱可塑性樹脂層は、熱可塑性樹脂層を構成する樹脂と顔料等の粒子を溶融混錬し、マスターバッチを得た後、該マスターバッチを固相重合し、該固相重合を行ったマスターバッチを用いて製膜する方法が好ましい。通常、ポリエステルを多く含む系では、粒子との溶融混練時にポリエステル樹脂が加水分解し、カルボキシル末端基濃度が高くなってしまうため、無機・有機粒子を溶融混練し、マスターバッチ化した後に、固相重合する製造方法が好ましい。
次に、本発明の太陽電池用熱可塑性樹脂シートの製造方法について説明する。
本発明の熱可塑性樹脂層に用いるポリエステル樹脂は、例えば、テレフタル酸またはその誘導体とエチレングリコールとを周知の方法でエステル交換反応させることによって得ることができる。また、脂環式ジオール成分を含有させる方法としては、例えば1,4シクロへキサンジメタノールを含有させる場合、イーストマンケミカル社製“PET−G 6763”(全ジオール成分に対して1,4シクロへキサンジメタノールが33モル%共重合されたPET)を添加する方法や、重合時に1,4シクロサンジメタノールおよび/またはテレフタル酸と1,4シクロへキサンジメタノールのエステル誘導体を添加し周知の方法でエステル交換反応により含有させる方法がある。また、脂環式ジカルボン酸成分、イソフタル成分、ナフタレンジカルボン酸成分を含有させる方法としては、例えばポリエチレンテレフタレートとシクロへキサンジカルボン酸等との共重合体を添加する方法や、重合時にシクロへキサンジカルボン酸等を添加し周知の方法でエステル交換反応により含有させる方法がある。
また、重合に際して従来公知の反応触媒(重合触媒)(アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、亜鉛化合物、鉛化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、アルミニウム化合物、アンチモン化合物、チタン化合物など)を用いても良い。さらに色調調整剤としてリン化合物などを添加してもよい。より好ましくは、ポリエステルの製造方法が完結する以前の任意の段階に置いて、重合触媒としてアンチモン化合物またはゲルマニウム化合物、チタン化合物を添加することが好ましい。このような方法としては例えば、ゲルマニウム化合物を例に取ると、ゲルマニウム化合物粉体をそのまま添加することが好ましい。
次に、上記ポリエステル樹脂から本発明のシートを得るための方法について述べる。まず、ポリエステル樹脂を必要に応じて乾燥し、1台の押出機を用いてポリエステル樹脂を押出し、流路から送り出すことによって、ダイから吐出して単層のシートを製造する方法や、2台以上の押出機を用いて、2以上のポリエステル樹脂や熱可塑性樹脂を、それぞれ押し出すことによって、異なる流路から送り出し、それら樹脂をマルチマニホールドダイやフィードブロックやスタティックミキサー、ピノール等を用いて、多層に積層しダイから吐出することによって積層シートを得る方法が挙げられる。
ダイから吐出されたシートは、キャスティングドラム等の冷却体上に押し出され、冷却固化され、キャスティングシートが得られる。この際、ワイヤー状、テープ状、針状あるいはナイフ状等の電極を用いて、静電気力によりキャスティングドラム等の冷却体に密着させ、急冷固化させることが好ましい。
このようにして得られたキャスティングシートは、少なくとも1軸延伸することが必要である。延伸は、逐次二軸延伸しても良いし、同時に二方向に延伸してもよい。また、さらに縦および/または横方向に再延伸を行ってもよい。
ここで、縦方向への延伸とは、フィルムに長手方向の分子配向を与えるための延伸を言い、通常は、ロールの周速差により施される。この延伸は1段階で行ってもよく、また、複数本のロール対を使用して多段階に延伸したものでもよい。かかる延伸の倍率としては樹脂の種類により異なるが、通常、2〜15倍が好ましく、例えばポリエステル樹脂にシクロへキサンジメタノール含有ポリエチレンテレフタレートを用いた場合には、2〜7倍とすることが好ましい。
以下に、本発明で使用される物性およびその評価方法、評価基準について説明する。
〔物性の測定ならびに効果の評価方法〕
本発明の物性値の評価方法ならびに効果の評価方法は次の通りである。
(1)カルボキシル基末端基濃度(当量/ポリエステル106g)
Maurice法に準じたポリエステル組成物2gをo-クレゾール/クロロホルム(重量比 7/3)50mlに溶解し、N/20-NaOHメタノール溶液によって、滴定し、カルボキシル末端基濃度を測定し、当量/ポリエステル106gの値で示した。
(2)白色度(2波長法)
色差計(日本電色製:ND−300A)で下記数値を測定
白色度(W)=100[(100−L)+a+b1/2
L:明度、a:彩度、b:色相。
(3)光学濃度(1μm厚み換算値:F)
光学濃度計(マクベス製:TR−524)で透過光束を測定し、下記式で算出した。
光源:可視光線
分光組成:色温度 3006°Kのタングステン電球
測定環境:温度23℃±3℃、湿度65±10%RH
計算式:光学濃度=log10(F/F)/d
F:試料の透過光束、F:試料無しの透過光束、d:フィルムの厚み(μm)。
(4)みかけ密度
電磁式はかり(研精工業(株)製SD−120L)で測定した。
(5)相対反射率
日立製分光光度計U−3310を用い、標準白色板用開口部と試験片開口部の相当ともに標準白色板として酸化アルミナを用いて560nmで試験片開口部の傾斜角度を10°付けて拡散反射率を測定し(T0)とし、そのときの反射率を100%とした。その後、試験片開口部を試験片に取り替え560nmで拡散反射率を測定した。その後、下記式により、相対反射率(R)に換算した。
R(%)=T1/T×100
:標準白色板の反射率
:試験片の反射率。
(6)水蒸気透過率
JIS K7129に準じて水蒸気透過率を測定した。測定条件は24時間、温度40℃、90%RHとし、m換算した(厚みは、0.1mm換算)。
(7)耐湿熱性
140℃の雰囲気にフィルムをエージングし、ASTM−D61Tによりフィルムの破断伸度を測定し、エージングなしの破断伸度を100%とし、エージング後の伸度との比(保持率)を計算した。そして、下記の基準で判定した。
○:保持率が40%以上
△:保持率が30〜40%未満
×:保持率が30%未満。
(8)加工性
1m角の太陽電池裏面封止フィルムを作製し、太陽電池システムへの組み込み性を考慮した腰の強さを下記基準で判定した。
○:腰の強さが適正で、簡単に組み込み加工が出来るレベル。
△:腰が弱いか、強すぎて組み込み加工に少し難点があるレベル。
×:腰が弱すぎるまたは強すぎて明らかに加工性に難点があるレベル。
(9)誘電率
JIS C2151に準じて誘電率を測定した。
(10)複合フィルムの複合比
全体の厚みをJIS C2151に準じて測定し、積層断面をミクロトームで厚み方向に断面を切る前処理をしたのち、日立製作所製電界放射型走査電子顕微鏡(FE-SEM)S-800を用い、厚み断面を全体像が写る倍率(×1000)で撮像し、その断面写真の厚み比率を断面写真から採寸した結果から複合比率を算出した。
(11)光沢度
スガ試験機製 デジタル変角光沢計(UGU―4D)を用いて、JIS K7105に準じ、入射角および受光角を60°にあわせて評価した。
(12)フィルム中の粒子の平均粒径
透過型電子顕微鏡HU−12型((株)日立製作所製)を用い、A層および/またはC層の断面を100,000倍に拡大観察した断面写真から求めた。すなわち、断面写真の粒子部分を粒子形状に沿ってマーキングして、その粒子部分をハイビジョン画像解析処理装置PIAS−IV((株)ピアス製)を用いて画像処理を行い、測定視野内の計100個の粒子を真円に換算した時の数平均径を算出し、粒子の平均粒径とした。
(13)全光線透過率
JIS−K−7105−1981に準じて、 熱可塑性樹脂シートの光線透過率を、ヘイズメーター(スガ試験器製:IS−2B)を用いて測定した。なお、光線入射面はフィルムA層面とした。
(14)難燃性
3段プレス機にて、温度240℃、加熱時間30秒、加圧30MPaの条件により、幅12.7mm、長さ127mm、厚み1.6mmの試験片を作製し、この試験片を用いて、UL−94に基づいて試験し評価した。
(15)製膜安定性
安定に製膜できるか、下記基準で評価した。
○:24時間以上安定に製膜できる。
△:12時間以上24時間未満安定に製膜できる。
×:12時間以内に破断が発生し、安定な製膜ができない。
(16)分散径
試験フィルムをミクロトームを用いて厚み方向に切断し、切片サンプルを得た。
該切片サンプルの断面を日立製作所製電界放射型走査電子顕微鏡(FE-SEM)S-800を用いて、2000倍の倍率で撮像し、写真から空隙部分の面積をマーキングし算出した。
なお、実質的に気泡を含有しない層や気泡を含有する層の界面は0.5μm幅の厚みを測定範囲とし、該測定範囲をその初期位置をフィルム表面から0.5μmの厚みとし、フィルム表面からフィルム中心方向に移動させて各時点の空隙率を求めたときに、空隙率が10%を超える時点における該測定範囲のフィルム厚み方向中点を含むフィルム平面に平行な平面として求まる。
本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明する。しかし、本発明はこれら実施例により限定して解釈されるものではない。
ポリエチレンテレフタレートチップとしては、色調(JIS−K7105)がL値62.8、b値0.5、ヘイズ0.2%であるものを使用した。
[合成例1]シリコーン系撥水処理剤の合成
冷却管、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの四つ口フラスコにメチルトリメトキシシランのオリゴマー85g(ダイマー換算で0.37モル)、メタノール154g及び酢酸5.1gを入れ、撹拌しているところに水6.8g(0.37モル)を投入し、25℃で2時間撹拌した。そこに、3−アミノプロピルトリエトキシシラン17.7g(0.08モル)を滴下した。その後、メタノールの還流温度まで加熱して1時間反応後、エステルアダプターにて、内温が110℃になるまでメタノールを留去し、粘度71mm2/sの薄黄色透明溶液81gを得た(重量平均分子量1,100)。このものの系内のメタノール残存量は5質量%であった(シリコーン撥水処理剤1)。
[合成例2]表面処理ポリリン酸アンモニウム
ポリリン酸アンモニウム(分子量15万、P含有率20質量%、かさ密度0.7g/cm3、平均粒径6.2μm)100質量部に、上記合成例1のシリコーン系撥水処理剤1を10質量部、エタノールを100質量部加え、これらを30分撹拌した後、減圧下でエタノールを留去し、粉砕器で粉砕して、平均粒径10μmのシリコーン処理ポリリン酸アンモニウム(表面処理ポリリン酸アンモニウム)を得た。
[合成例3]シリカ表面処理水酸化マグネシウム
水酸化マグネシウムの水スラリー(濃度150g/l)20lを80℃に加熱し、ケイ酸ナトリウムをSiO2 換算値で150g加えた後、pHが9になるまで硫酸を加え、さらに80℃で1時間熟成した。次いで、スラリーから濾過にて固形分を分離し、水洗、乾燥、粉砕した。このようにして粒子の表面にシリカ被覆層を形成した水酸化マグネシウム粉末を用いて、上記の操作をもう一度繰り返し、シリカ被覆層の上にさらにシリカ被覆層を形成した。得られた水酸化マグネシウム粒子は、表面に高密度のシリカ被覆層を形成していた。
[実施例1]
ジメチルテレフタレート100部(重量部:以下単に部という)にエチレングリコール64部を混合し、さらに触媒として酢酸亜鉛を0.1部および三酸化アンチモン0.03部を添加し、エチレングリコールの環流温度でエステル交換を実施した。これにトリメチルホスフェート0.08部を添加して徐々に昇温、減圧にして271℃の温度で5時間重合を行った。得られたポリエチレンテレフタレートの固有粘度は0.55であった。該ポリマーを長さ4mmのチップ状にした切断した、これをPET−1とする。このPET−1を温度220℃、真空度0.5mmHgの条件の回転式の真空装置(ロータリーバキュームドライヤー)に入れ、20時間撹拌しながら加熱した。得られたPETの固有粘度は、0.78であった。これをPET−2とする。このポリマーに二酸化チタンをベースポリエステルに対して20重量%、メラミン表面処理ポリリン酸アンモニウムFR CROS487(登録商標)(平均粒径18μmのポリリン酸アンモニウムを使用、ブーデンハイム・イベリカ社製)20重量部添加した。
180℃で3時間乾燥させた後、280℃近辺に加熱された押出機αに供給(A層)し、Tダイよりシート状に成形した。さらにこのフィルムを表面温度25℃の冷却ドラムで冷却固化した未延伸フィルムを85〜98℃に加熱したロール群に導き、長手方向に3.5倍縦延伸し、21℃のロール群で冷却した。続いて、縦延伸したフィルムの両端をクリップで把持しながらテンターに導き120℃に加熱された雰囲気中で長手に垂直な方向に3.8倍横延伸した。その後テンター内で200℃の熱固定を行い、均一に徐冷後、室温まで冷却して巻き取り厚み225μmのフィルムを得た。得られたフィルムの特性評価は、表1に示す通りであった。
[実施例2]
実施例1で得られたPET―2:33重量%、硫酸バリウム:47重量%、メラミン表面処理ポリリン酸アンモニウム:20重量%、温度180℃、真空度0.5mmHg、3時間の真空乾燥を行い、押出機αにてA層側に、同様に真空乾燥を実施したPET−2:91.994重量%、硫酸バリウム:5重量%、UV吸収剤(トリアジン誘導体):3重量%、二酸化珪素:0.006重量%を押出機βにて、B層側に投入し、溶融流路内で該2種のポリマーを複合出来る装置(合流装置)を通し、A層/B層の複合構成になる溶融シートをTダイから押し出し、25℃に保った冷却ドラムに静電印加密着してキャストした。得られたシートの厚さは、0.7mmであった。また、押出し温度は両ポリマーとも270〜290℃であった。また、押出機αの口径は40mm、押出機βの口径は90mmであった。
このシートを逐次2軸延伸法で、温度90℃でシート長手方向に3.5倍延伸し、引き続き後続するテンターに該フィルムを供給し、温度95℃で幅方向に3.8倍延伸した。さらに、その後220℃で熱処理し厚さ50μmのシートを得た。
[実施例3]
実施例1で得られたPET―2:80重量%、メラミン表面処理ポリリン酸アンモニウム:20重量%、温度180℃、真空度0.5mmHg、3時間の真空乾燥を行い、押出機βにてA層側に、同様に真空乾燥を実施したPET−2:79.994重量%、二酸化チタン:20重量%、二酸化珪素0.006重量%を押出機αにてB層側に投入し、溶融流路内で該2種のポリマーを複合出来る装置(合流装置)を通し、B層/A層/B層の複合構成になる溶融シートをTダイから押し出し、25℃に保った冷却ドラムに静電印加密着してキャストした。得られたシートの厚さは、0.7mmであった。また、押出し温度は両ポリマーとも270〜290℃であった。また、押出機αの口径は40mm、押出機βの口径は90mmであった。
このシートを逐次2軸延伸法で、温度90℃でシート長手方向に3.5倍延伸し、引き続き後続するテンターに該フィルムを供給し、温度100℃で幅方向に3.8倍延伸した。さらに、その後225℃で熱処理し厚さ50μmのシートを得た。
[実施例4]
実施例1で得られたPET―2:80重量%、メラミン表面処理ポリリン酸アンモニウム:20重量%、温度180度、真空度0.5mmHg、2時間の真空乾燥を行い、押出機βにてA層側に、同様に真空乾燥を実施したPET−2:79.994重量%、二酸化チタン20重量%、二酸化珪素0.006重量%を押出機αにて、B層側に投入し、同様に真空乾燥を実施したPET−1:89.994重量%、二酸化チタン5重量%、硫酸バリウム:5重量%、二酸化珪素0.006重量%を押出機γにて、C層側に投入し、溶融流路内で該3種のポリマーを複合出来る装置(合流装置)を通し、B層/A層/C層の複合構成になる溶融シートをTダイから押し出し、25℃に保った冷却ドラムに静電印加密着してキャストした。得られたシートの厚さは、0.7mmであった。また、押出し温度は両ポリマーとも270〜290℃であった。また、押出機αの口径は40mm、押出機βの口径は90mmであった。押出機γの口径は30mmであった。
[実施例5]
A層側に入れる原料配合を実施例1で得られたPET―2:85重量%、メラミン表面処理ポリリン酸アンモニウム:15重量%と変更した以外は、実施例3と同様の方法で50μmのフィルムを得た。
[実施例6]
A層側に入れる原料配合を実施例1で得られたPET―2:65重量%、メラミン表面処理ポリリン酸アンモニウム:35重量%と変更した以外は、実施例3と同様の方法で50μmのフィルムを得た。
[実施例7]
A層側に入れる原料配合を実施例1で得られたPET―2:80重量%、メラミン表面処理ポリリン酸アンモニウムFR CROS487(登録商標)(平均粒径18μmのポリリン酸アンモニウムを使用、ブーデンハイム・イベリカ社製)20重量部の代わりにシラン表面処理されたポリリン酸アンモニウムFR CROS486(登録商標)(ブーデンハイム・イベリカ社製)20重量部と変更した以外は、実施例3と同様の方法で50μmのフィルムを得た。
[実施例8]
A層側に入れる原料配合を実施例1で得られたPET―2:80重量%、メラミン表面処理ポリリン酸アンモニウムFR CROS487(登録商標)(平均粒径18μmのポリリン酸アンモニウムを使用、ブーデンハイム・イベリカ社製)20重量部のの代わりに平均粒径18μmのシリコーン表面処理されたポリリン酸アンモニウム(合成例2に記載)20重量部にと変更した以外は、実施例3と同様の方法で50μmのフィルムを得た。
[実施例9]
A層側に入れる原料配合を実施例1で得られたPET―2:80重量%、メラミン表面処理ポリリン酸アンモニウムFR CROS487(登録商標)(平均粒径18μmのポリリン酸アンモニウムを使用、ブーデンハイム・イベリカ社製)20重量部の代わりに水酸化チタンコート赤リンヒシガードTP−10((登録商標)(日本化学工業社製、赤リン分90%、平均粒子径5μm、発火点300℃以上)20重量部を使用して赤リン20重量部の難燃剤に変更した以外は、実施例3と同様の方法で50μmのフィルムを得た。
[実施例10]
A層側に入れる原料配合を実施例1で得られたPET―2:80重量%、メラミン表面処理ポリリン酸アンモニウムFR CROS487(登録商標)(平均粒径18μmのポリリン酸アンモニウムを使用、ブーデンハイム・イベリカ社製)20重量部の代わりにシリカ微粒子で表面被覆した平均粒径4μmのシリカ変性メラミンシアヌレート20重量部の難燃剤に変更した以外は、実施例3と同様の方法で50μmのフィルムを得た。
[実施例11]
A層側に入れる原料配合を実施例1で得られたPET―2:80重量%、メラミン表面処理ポリリン酸アンモニウムFR CROS487(登録商標)(平均粒径18μmのポリリン酸アンモニウムを使用、ブーデンハイム・イベリカ社製)20重量部の代わりにシリカ表面処理水酸化マグネシウム(合成例3に記載)20重量部の難燃剤に変更した以外は、実施例3と同様の方法で50μmのフィルムを得た。
[比較例1]
積層構成・原料組成を表1に記載した様にメラミン表面処理ポリリン酸アンモニウムFR CROS487(登録商標)(平均粒径18μmのポリリン酸アンモニウムを使用、ブーデンハイム・イベリカ社製)20重量部の代わりにポリエステルに非相溶なポリメチルペンテン20重量部に変更した他は、実施例3と同様の方法で厚み50μmのフィルムを得た。
[比較例2]
積層構成・原料組成を表1に記載した様にメラミン表面処理ポリリン酸アンモニウムFR CROS487(登録商標)(平均粒径18μmのポリリン酸アンモニウムを使用、ブーデンハイム・イベリカ社製)20重量部の代わりに難燃剤表面が処理されていない臭素化ポリフェニル20重量部に変更した他は、実施例3と同様の方法で厚み225μmのフィルムを得た。このフィルムは所望する気泡が得られず、反射性能が悪く、光反射用基材としての性能が不十分である。
[比較例3]
積層構成・原料組成を表1に記載した様にメラミン表面処理ポリリン酸アンモニウムFR CROS487(登録商標)(平均粒径18μmのポリリン酸アンモニウムを使用、ブーデンハイム・イベリカ社製)20重量部の代わりに難燃剤表面が処理されていないポリリン酸アンモニウム FR CROS 485P(登録商標)(ブーデンハイム・イベリカ社製)20重量部の難燃剤に変更した他は、実施例3と同様の方法で厚み225μmのフィルムを得た。このフィルムは所望する気泡が得られず、反射性能が悪く、光反射用基材としての性能が不十分である。
[比較例4]
積層構成・原料組成を表1に記載した様にメラミン表面処理ポリリン酸アンモニウムFR CROS487(登録商標)(平均粒径18μmのポリリン酸アンモニウムを使用、ブーデンハイム・イベリカ社製)20重量部の代わりに難燃剤表面が処理されていないヘキサブロモシクロドデカン フレームカット130R(登録商標)(東ソー社製)20重量部の難燃剤に変更した他は、実施例3と同様の方法で厚み225μmのフィルムを得た。このフィルムは所望する気泡が得られず、反射性能が悪く、光反射用基材としての性能が不十分である。
[比較例5]
積層構成・原料組成を表1に記載した様にメラミン表面処理ポリリン酸アンモニウムFR CROS487(登録商標)(平均粒径18μmのポリリン酸アンモニウムを使用、ブーデンハイム・イベリカ社製)20重量部の代わりに難燃剤表面が処理されていないトリスジクロロプロピルホスフェートCRP(登録商標)(大八化学工業社製)20重量部の難燃剤に変更した他は、実施例3と同様の方法で厚み225μmのフィルムを得た。このフィルムは所望する気泡が得られず、反射性能が悪く、光反射用基材としての性能が不十分である。
Figure 2011178908
Figure 2011178908
Figure 2011178908
実施例1〜6の本発明の難燃発泡ポリエステルフィルムは、積層構成、難燃剤の添加量を変更させて難燃性を確認したものである。いずれの構成でも、難燃性と発泡性は特に問題ない。さらにボイドのないポリエチレンテレフタレートフィルムに比較して低誘電率であり、反射率も優れていることがわかる。その他の難燃剤としては、実施例7〜11に示すとおり、硫酸メラミン、メラミンシアヌレート、赤リン、ホウ酸亜鉛、酸化ホウ素、が使用できる。また、表1の比較例1のポリメチルペンテンは、難燃性が発現しない問題がある。比較例2〜5に示す難燃剤は、空隙が発現せず、低誘電率の効果が得られない問題があった。
また、比較例5の難燃剤トリスジクロロプロピルホスフェートでは、難燃剤が押出プロセス時に難燃剤が分解に本発明のフィルムが得られない問題があった。
本発明の難燃性発泡ポリエステルフィルムは、屋根材として用いられる太陽電池はもちろんのこと、フレキシブル性を有する太陽電池や電子部品、化粧板の意匠性を要求される用途等にも好適に使用することができる。
1 全光線透過材料
2 太陽電池モジュール
3 充填樹脂
4 難燃性発泡ポリエステルフィルム
5 リード線
6 ガスバリア層
7 フィルム層(1)
8 フィルム層(2)

Claims (9)

  1. ポリエステルと、ポリエステルに非相溶な物質により被覆処理された難燃剤とを混合した樹脂組成物を、少なくとも1軸に延伸配向して形成させた微細な気泡を有するボイド含有難燃性白色ポリエステルフィルム。
  2. 請求項1記載の微細な気泡を有する難燃性白色ポリエステルフィルム上の少なくとも片面に、ポリエステルフィルムを積層してなるボイド含有難燃性白色ポリエステルフィルム。
  3. 請求項1記載の難燃剤が、ポリエステルに非相溶であり、かつ、融点あるいは分解点のいずれかが270℃以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のボイド含有難燃性白色ポリエステルフィルム。
  4. 請求項1記載の難燃剤の含有量が、全重量中5〜45重量部混合されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のボイド含有難燃性白色ポリエステルフィルム。
  5. 請求項1に記載の難燃剤の平均粒子径が、0.1μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のボイド含有難燃性ポリエステルフィルム。
  6. 請求項1に記載の難燃剤の主成分が、リン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、メラミンホスフェート、メラミンポリホスフェートのリン酸塩であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のボイド含有難燃性白色ポリエステルフィルム。
  7. 請求項1に記載の難燃剤を被覆処理する物質が、メラミン樹脂およびその誘導体であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のボイド含有難燃性白色ポリエステルフィルム。
  8. 請求項1記載の難燃剤を被覆処理する物質が、シランで表面処理することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のボイド含有難燃性白色ポリエステルフィルム。
  9. 反射板や太陽電池の光学装置用途に用いられる請求項1〜8のいずれかに記載のボイド含有難燃性白色ポリエステルフィルム。
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