JP2011178747A - マトリックスメタロプロテアーゼ(mmp)産生阻害剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】皮膚の老化の抑制に有効であり、かつ植物に由来する安定性および安全性の高い成分を有効成分として含有するマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生阻害剤を提供すること。
【解決手段】サラシア属植物の抽出物を有効成分として含有する、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生阻害剤。
【選択図】なし
【解決手段】サラシア属植物の抽出物を有効成分として含有する、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生阻害剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生阻害剤、それを含有する組成物、及び抗しわ剤に関する。より詳細には、本発明は、皮膚の老化の予防又は改善に有用で、且つ安全性の高いマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生阻害剤、それを含有する組成物、及び抗しわ剤に関する。
老化による肌変化は肌整理および美的な要素からも防ぐ手段の開発が求められている。皮膚老化は主に日光などの紫外線が大きく関与しており、紫外線が皮膚に照射されると活性酸素が発生し、それが引き金となり炎症を引き起こす(非特許文献1)。特に、シワやきめの消失、弾力性の低下等については炎症により惹起されたサイトカインによりマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)が産生され、コラーゲン、エラスチン等の細胞外マトリックス成分が減少し構造変化を引き起こす。これらの変化の蓄積がシワやキメの消失、弾力性低下の原因の1つである(非特許文献2および3)。
マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)はタンパク質分解酵素であり、細胞外マトリックスの構成タンパク質の分解及び再構築に関与している。ヒトにおいてマトリックスプロテアーゼ(MMP)は少なくとも11種類が知られており、構造的、機能的特徴に共通点を有してはいるものの、遺伝子レベルで明らかに異なるマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)として同定されたものは、コラゲナーゼ(2種類MMP−1およびMMP−8)、ゼラチナーゼ(2種類:MMP2およびMMP9)、ストロムライシン(3種類)、pump−1の合計8つである。これらはそれぞれの基質蛋白、発現場所が異なっている。マトリックスメタロプロテアーゼの中でも、ゼラチナーゼ群に属するマトリックスメタロプロテアーゼ2、9は基底膜成分であるタイプIVコラーゲンやラミニン、真皮マトリックス成分のエラスチン等を分解する酵素として知られている。これらは紫外線の照射に引き起こされるサイトカイン類とくにTGF−β(形質転換因子)が引き金となり蛋白質レベルで産生される(非特許文献2および3)。この反応の結果、皮膚構造上重要な成分である細胞外マトリックスの減少変性を誘起し、皮膚のシワの形成等の大きな要因の一つとなると言われている。(例えば、非特許文献4及び5を参照)。さらに、最近の研究では紫外線照射によりシワを形成したラットにおいてマトリックスメタロプロテアーゼ9は高い産生向上が見られており、産生量とシワ形成の関係性が示されている。即ち、皮膚の老化予防、改善には、紫外線の直接曝される表皮を対象にしたゼラチナーゼ群に分類されるマトリックスメメタロプロテアーゼ9(MMP−9)を抑制することが重要である。
特に、紫外線暴露および外的要因を受けやすい表皮を構成するケラチン産生細胞は主にマトリックスメタロプロテアーゼ9を多く発現することから安全性、特異性の観点からマトリックスメタロプロテアーゼ9特異的な阻害剤望まれていた。しかしながら、現行としてはマトリックスメタロプロテアーゼの活性中心金属をキレート封鎖するようなEDTA、o−フェナンスロリンが実験的に用いられており、これらキレート剤はマトリックスメタロプロテアーゼ非特異的であり安全性の観点から皮膚外用剤用途には不適であった。また、合成的に作製された低分子医薬品もしくはペプチド阻害薬などが用いられているが、副作用の点からも外用剤とくに化粧品用途には不適であった(非特許文献6)。また、化粧品用途ではレチノイン酸やウルソール酸がMMP9の阻害剤として紹介されているが、細胞障害が高く安全性に懸念があった(非特許文献7及び8)。
一方、サラシア属植物の根や幹抽出エキスはインドやスリランカの伝統医学アーユルヴェーダにおいて糖尿病の予防や初期治療に有効であることが伝承されている。近年ではサラシア属植物に血糖値上昇抑制作用があり、その作用メカニズムがαグルコシダーゼ活性阻害に基づく糖吸収抑制作用によるものであることが報告されている(非特許文献9)。しかし、サラシア属植物抽出エキスのマトリックスメタロプロテアーゼに対する作用については何ら検討されていない。
蛋白質分解酵素I鶴 大典・船津 勝 編 137−169
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FOOD Style 21、第6巻、第5号、第72〜78頁
本発明は、上記した従来技術の問題点を解決することを解決すべき課題とする。即ち、本発明は、皮膚の老化の抑制に有効であり、かつ植物に由来する安定性および安全性の高い成分を有効成分として含有するマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生阻害剤を提供することを課題とする。
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、サラシア属植物抽出物がマトリックスメタロプロテアーゼ9の産生を阻害する作用を有することを見出した。さらに、本発明者らは、サラシア属植物抽出物を含む皮膚外用剤を作成し、ハリ・弾力感の衰えを有する皮膚に適用し、肌の改善度合いを評価した結果、当該皮膚外用剤の適用により改善効果が示されることを実証した。本発明はこれらの知見に基づいて完成したものである。
即ち、本発明によれば、サラシア属植物の抽出物を有効成分として含有する、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生阻害剤が提供される。
好ましくは、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)はゼラチナーゼである。
好ましくは、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)はマトリックスメタロプロテアーゼ−9(MMP−9)である。
好ましくは、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)はゼラチナーゼである。
好ましくは、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)はマトリックスメタロプロテアーゼ−9(MMP−9)である。
好ましくは、本発明のマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生阻害剤は、皮膚の老化の予防又は改善用の組成物として使用される。
好ましくは、皮膚の老化は、コラーゲン線維束構造の崩壊、シワの形成、皮膚の弾力消失、及び皮溝と皮丘の差の減少から選択される1種以上の状態を伴う。
好ましくは、本発明のマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生阻害剤は、皮膚外用剤又は食品として使用する。
好ましくは、皮膚の老化は、コラーゲン線維束構造の崩壊、シワの形成、皮膚の弾力消失、及び皮溝と皮丘の差の減少から選択される1種以上の状態を伴う。
好ましくは、本発明のマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生阻害剤は、皮膚外用剤又は食品として使用する。
本発明によればさらに、上記した本発明のマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生阻害剤を含有する、皮膚の老化の予防又は改善用の組成物が提供される。
好ましくは、皮膚の老化は、コラーゲン線維束構造の崩壊、シワの形成、皮膚の弾力消失、及び皮溝と皮丘の差の減少から選択される1種以上の状態を伴う。
好ましくは、本発明の皮膚の老化の予防又は改善用の組成物は、皮膚外用剤又は食品として使用する。
本発明によればさらに、サラシア属植物の抽出物を有効成分として含有する、抗しわ剤が提供される。
好ましくは、本発明の抗しわ剤は、皮膚外用剤又は食品として使用する。
好ましくは、皮膚の老化は、コラーゲン線維束構造の崩壊、シワの形成、皮膚の弾力消失、及び皮溝と皮丘の差の減少から選択される1種以上の状態を伴う。
好ましくは、本発明の皮膚の老化の予防又は改善用の組成物は、皮膚外用剤又は食品として使用する。
本発明によればさらに、サラシア属植物の抽出物を有効成分として含有する、抗しわ剤が提供される。
好ましくは、本発明の抗しわ剤は、皮膚外用剤又は食品として使用する。
本発明によればさらに、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生阻害剤の製造のためのサラシア属植物の抽出物の使用が提供される。
本発明によればさらに、抗しわ剤の製造のためのサラシア属植物の抽出物の使用が提供される。
本発明によればさらに、サラシア属植物の抽出物を投与対象者に投与することを含む、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生を阻害する方法が提供される。
本発明によればさらに、サラシア属植物の抽出物を投与対象者に投与することを含む、しわを抑制する方法が提供される。
本発明によればさらに、抗しわ剤の製造のためのサラシア属植物の抽出物の使用が提供される。
本発明によればさらに、サラシア属植物の抽出物を投与対象者に投与することを含む、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生を阻害する方法が提供される。
本発明によればさらに、サラシア属植物の抽出物を投与対象者に投与することを含む、しわを抑制する方法が提供される。
本発明のマトリックスメタロプロテアーゼ産生阻害剤は、効果的なマトリックスメタロプロテアーゼ産生阻害作用を示し、皮膚の老化抑制に有用である。本発明のマトリックスメタロプロテアーゼ産生阻害剤は、特に、表皮のマトリックスメタロプロテアーゼ9の産生阻害作用を示す。本発明において有効成分として用いるサラシア属植物の抽出物は植物に由来する成分であり、安定性および安全性の高い。本発明のマトリックスメタロプロテアーゼ産生阻害剤は、加齢および太陽光による老化の予防のための化粧品として使用できる。
以下、本発明の実施の形態についてさらに具体的に説明する。
本発明のマトリックスメタロプロテアーゼ産生阻害剤(以下、MMP産生阻害剤とも称する)は、サラシア属植物の抽出物を有効成分として含有する。本発明のMMP産生阻害剤は、マトリックスメタロプロテアーゼの産生を阻害するものであるが、好ましくは、ゼラチナーゼ活性を有するマトリックスメタロプロテアーゼの産生を阻害することができ、特に好ましくはマトリックスメタロプロテアーゼ−9の産生を阻害することができる。
本発明のマトリックスメタロプロテアーゼ産生阻害剤(以下、MMP産生阻害剤とも称する)は、サラシア属植物の抽出物を有効成分として含有する。本発明のMMP産生阻害剤は、マトリックスメタロプロテアーゼの産生を阻害するものであるが、好ましくは、ゼラチナーゼ活性を有するマトリックスメタロプロテアーゼの産生を阻害することができ、特に好ましくはマトリックスメタロプロテアーゼ−9の産生を阻害することができる。
サラシア属植物とは、主としてスリランカやインドや東南アジア地域に自生するニシキギ科の植物で、より具体的にはサラシア・レティキュラータ(Salacia reticulata)、サラシア・オブロンガ(Salacia oblonga)、サラシア・プリノイデス(Salacia prinoides)、サラシア・キネンシス(Salacia chinensis)、サラシア・ラティフォリア(Salacia latifolia)、サラシア・ブルノニアーナ(Salacia burunoniana)、サラシア・グランディフローラ(Salacia・grandiflora)、サラシア・マクロスペルマ(Salacia macrosperma)から選ばれる1種類以上の植物が用いられる。
サラシア属植物の抽出物とは、根、幹、葉、花、果実など可食部の粉砕物、乾燥物、抽出物またはその乾燥粉末(エキス末)などを意味する。1種類以上の部位を混合して使用しても良い。より好ましくは根、幹から抽出したエキス末が用いられる。
該エキス末は、前述の可食部等から溶媒抽出によって得られたものを乾燥させたものである。抽出溶媒としては、水、またはメタノール、エタノールを初めとするアルコール類、あるいは水とアルコール類またはアセトンなどのケトン類との混合溶媒から選択されてよい。好ましくは水、アルコール、含水アルコールを用いる。より好ましくは、抽出溶媒として熱水もしくはエタノールあるいは含水エタノールを用いる。前記含水アルコールのアルコール濃度は、30〜90質量%、好ましくは40〜70質量%の濃度のものを使用すればよい。乾燥方法は噴霧乾燥、凍結乾燥などが挙げられるが、これに限られるものではない。
本発明のMMP産生阻害剤は、皮膚の老化の予防又は改善用の組成物として使用することができる。即ち、本発明のMMP産生阻害剤を含有する、皮膚の老化の予防又は改善用の組成物も本発明の範囲内である。また本発明によればサラシア属植物の抽出物を有効成分として含有する、抗しわ剤が提供される。
本発明において、皮膚の老化とは最も広い意味で解釈されるが、例えば、コラーゲン線維束構造の崩壊、シワの形成、皮膚の弾力消失、及び皮溝と皮丘の差の減少から選択される1種以上の状態を伴うものを言う。
本発明においてMMP産生阻害剤、それを含有する皮膚の老化の予防又は改善用の組成物、並びに抗しわ剤を製造するにあたり、サラシア属植物の抽出物をマトリックスメタロプロテアーゼ9産生阻害の有効成分として使用する場合、その配合量は、組成物の総量を基準として0.0005〜10.0質量%(以下、単に%と記する)とすることが好ましい。0.0005質量%未満の配合量では、本発明の目的とする効果が十分でなく、また、10.0質量%を超えて配合してもその増加分に見合った効果の向上がなく、また着色等の観点から好ましくない。
配合するサラシア属植物の抽出物は、固体状、溶液状等、いかなる性状であってもよく、製造工程中の適当な時期に添加して配合すればよい。
本発明のMMP産生阻害剤、それを含有する皮膚の老化の予防又は改善用の組成物、並びに抗しわ剤は、皮膚外用剤又は食品として使用することができる、皮膚外用剤として使用する場合には、例えば、抗しわ剤として使用することができる。例えば、本発明のMMP産生阻害剤は、皮膚化粧料に配合して用いることもできる。皮膚化粧料には、本発明のMMP産生阻害剤のみを配合してもよいし、その他の有効成分を組み合わせて配合してもよい。
本発明のMMP産生阻害剤、それを含有する皮膚の老化の予防又は改善用の組成物、並びに抗しわ剤には、他のマトリックスメタロプロテアーゼ類の阻害剤である化合物およぶそれを含むエキスを適宜組み合わせて配合し、その効果を増強あるいは補強させてもよい、具体的にはマトリックスメタロプロテアーゼ1阻害剤であるトリフルオロアセチルトリペプチド−2(ECM−プロテクト BG:池田物産)、やマトリックスメタロプロテアーゼ2阻害剤であるムコ多糖(MDI コンプレックス:池田物産)などを組み合わせて配合してもよい。
本発明のMMP産生阻害剤、それを含有する皮膚の老化の予防又は改善用の組成物、並びに抗しわ剤には、上記の他、ヒアルロン酸、グリセリン、多価アルコール、糖アルコール等の保湿剤、タール系色素、酸化鉄等の着色顔料、パラベン等の防腐剤、脂肪酸セッケン、セチル硫酸ナトリウム等の陰イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤、テトラアルキルアンモニウム塩等の陽イオン性界面活性剤、ベタイン型、スルホベタイン型、スルホアミノ酸型、N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム等の両イオン性界面活性剤、レシチン、リゾフォスファチジルコリン等の天然系界面活性剤、ゼラチン、カゼイン、デンプン、アラビアガム、カラヤガム、グアガム、ローカストビーンガム、ドラガカントガム、クインスシード、ペクチン、カラギーナン、アルギン酸ソーダ等の天然高分子、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース等の半合成高分子、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル及びコーポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ソーダ、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレンオキシドポリマー等の合成高分子、キサンテンガム等の増粘剤、酸化チタン等の顔料、ジブチルヒドロキシトルエン等の抗酸化剤等を、本発明の目的を損なわない範囲内で適宜配合することができる。
本発明のMMP産生阻害剤、それを含有する皮膚の老化の予防又は改善用の組成物、並びに抗しわ剤の剤型は特に限定されず、一般に皮膚に塗布する形の化粧料の他、入浴剤として用いてもよい。剤型としては、一般に用いられる水溶液、W/O型又はO/W型エマルション、適当な賦形剤等を用いて顆粒剤その他の粉末、錠剤等とすることができる。具体的には、液剤、湿布剤、塗布剤、ゲル剤、クリーム剤、乳液、パック、ジェル、スティック、シート、パップ、エアゾール剤、ローション剤、粉剤、泡剤、化粧水、ボディーソープ、石鹸、粧料などを挙げることができる。
本発明のMMP産生阻害剤、それを含有する皮膚の老化の予防又は改善用の組成物、並びに抗しわ剤の投与方法としては、経口投与でもよいし、非経口投与でもい。非経口投与の場合は、経皮・経粘膜投与が挙げられる。
本発明のMMP産生阻害剤、それを含有する皮膚の老化の予防又は改善用の組成物、並びに抗しわ剤の投与量は、活性成分であるサラシア抽出物の種類及び使用量、使用者の体重、肌、体調の状態などに応じて適宜設定することができるが、一般的には、1回の投与につき、活性成分の量として、1μg〜50mg/cm2程度を投与することができ、好ましくは2μg〜10mg/cm2程度を投与することができる。
以下の実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
製造例1:
サラシア・レティキュラータ(Salacia reticulata)の根及び幹の部分0.5kgを粉砕後、10Lの水を加え、100℃、1時間の条件で抽出した。得られた抽出液を100メッシュのフィルターでろ過した後、スプレー乾燥し、50gのエキス末を得た。これを以下の実施例においてサラシア抽出エキスとして使用した。
サラシア・レティキュラータ(Salacia reticulata)の根及び幹の部分0.5kgを粉砕後、10Lの水を加え、100℃、1時間の条件で抽出した。得られた抽出液を100メッシュのフィルターでろ過した後、スプレー乾燥し、50gのエキス末を得た。これを以下の実施例においてサラシア抽出エキスとして使用した。
実施例1:細胞毒性試験
(方法)
包皮由来ヒト正常ケラチノサイト細胞を、10%(v/v)FBS含有MEM培地で、12穴培養プレートに1.9×104個/wellとなるように播種し、常法にて24時間前培養した。前培養後、評価試料(レチノイン酸、ウルソール酸、ブドウ抽出エキス、又はサラシア抽出エキス)を添加した試験培地に培地交換し、48時間培養を行った。培養終了後、細胞をPBSで洗浄した後、MTTを用いた生存試験を定法に従い実施した。具体的には、0.5mg/mL MTT溶液を500μL/well加え、インキュベーターで2時間保温した。その後、ジメチルスルホキシド1.5mLを添加し、波長570nmにおける吸光度を測定し生細胞数の指標とした。評価試料を添加しない場合の生細胞数を100として、評価対象試料を添加した場合の細胞生存率(%)を求めた。
(方法)
包皮由来ヒト正常ケラチノサイト細胞を、10%(v/v)FBS含有MEM培地で、12穴培養プレートに1.9×104個/wellとなるように播種し、常法にて24時間前培養した。前培養後、評価試料(レチノイン酸、ウルソール酸、ブドウ抽出エキス、又はサラシア抽出エキス)を添加した試験培地に培地交換し、48時間培養を行った。培養終了後、細胞をPBSで洗浄した後、MTTを用いた生存試験を定法に従い実施した。具体的には、0.5mg/mL MTT溶液を500μL/well加え、インキュベーターで2時間保温した。その後、ジメチルスルホキシド1.5mLを添加し、波長570nmにおける吸光度を測定し生細胞数の指標とした。評価試料を添加しない場合の生細胞数を100として、評価対象試料を添加した場合の細胞生存率(%)を求めた。
(結果)
結果を図1に示す。図1は、サラシア抽出エキス、および比較対照化合物およびエキスの細胞生存曲線を示す。比較対照としては、抗しわ効果が文献等で報告されているレチノイン酸、およびセージ抽出液由来のウルソール酸、またブドウ抽出エキスを使用した。本発明のサラシア抽出エキスは、細胞生存率を60%のラインで比較しても他の抗しわ化合物と比較し高濃度添加することができ、混合物であるブドウ抽出エキス同様に高い濃度域(10μg/ml以上)でも細胞毒性はほとんど見られなかった。即ち、サラシア抽出エキスは皮膚細胞に対して高い安全性を有しており、処方及び状況に合わせて広い添加濃度で使用できることが示された。
結果を図1に示す。図1は、サラシア抽出エキス、および比較対照化合物およびエキスの細胞生存曲線を示す。比較対照としては、抗しわ効果が文献等で報告されているレチノイン酸、およびセージ抽出液由来のウルソール酸、またブドウ抽出エキスを使用した。本発明のサラシア抽出エキスは、細胞生存率を60%のラインで比較しても他の抗しわ化合物と比較し高濃度添加することができ、混合物であるブドウ抽出エキス同様に高い濃度域(10μg/ml以上)でも細胞毒性はほとんど見られなかった。即ち、サラシア抽出エキスは皮膚細胞に対して高い安全性を有しており、処方及び状況に合わせて広い添加濃度で使用できることが示された。
実施例2:表皮マトリックスメタロプロテアーゼ9産生抑制試験1
(方法)
包皮由来ヒト正常ケラチノサイト細胞を、10%(v/v)FBS含有MEM培地で、12穴培養プレートに1.9×104個/wellとなるように播種し、常法にて24時間前培養した。マトリックスメタロプロテアーゼ9産生促進因子としてUV照射時に細胞により放出されるTGF(トランスフォーミング増殖因子)β1もしくは2を1%(v/v)FBS含有MEM培地に終濃度5ng/mlになるように添加した試験培地に交換しマトリックスメタロプロテアーゼ9誘導試験系を作製した。阻害評価では細胞障害性の高いレチノイン酸、ウルソール酸では細胞生存率が70%以上の濃度で試験した。具体的にはレチノイン酸は0.15μg/ml,ウルソール酸は0.45μg/mlである。一方細胞障害性の少ない抽出エキスは試験に影響を及ぼさない範囲で最大濃度で試験した。具体的にはブドウ抽出エキスは100μg/ml、サラシア抽出エキス(本発明)は100μg/mlである。これら試験物質を試験培地に添加した後、培地交換し、48時間培養を行った。培養終了後、培養上清を回収した。回収した上清はマトリックスメタロプロテアーゼ−9, Human, Assay(GEヘルスケア、RPN2614)にてELISA法により定量した。測定方法は販売者のプロトコールに従い、測定は波長可変方マイクロプレートリーダーであるサンライズレインボーサーモ(SUNRISE社)で波長630nmの値を測定し定量化した。
(方法)
包皮由来ヒト正常ケラチノサイト細胞を、10%(v/v)FBS含有MEM培地で、12穴培養プレートに1.9×104個/wellとなるように播種し、常法にて24時間前培養した。マトリックスメタロプロテアーゼ9産生促進因子としてUV照射時に細胞により放出されるTGF(トランスフォーミング増殖因子)β1もしくは2を1%(v/v)FBS含有MEM培地に終濃度5ng/mlになるように添加した試験培地に交換しマトリックスメタロプロテアーゼ9誘導試験系を作製した。阻害評価では細胞障害性の高いレチノイン酸、ウルソール酸では細胞生存率が70%以上の濃度で試験した。具体的にはレチノイン酸は0.15μg/ml,ウルソール酸は0.45μg/mlである。一方細胞障害性の少ない抽出エキスは試験に影響を及ぼさない範囲で最大濃度で試験した。具体的にはブドウ抽出エキスは100μg/ml、サラシア抽出エキス(本発明)は100μg/mlである。これら試験物質を試験培地に添加した後、培地交換し、48時間培養を行った。培養終了後、培養上清を回収した。回収した上清はマトリックスメタロプロテアーゼ−9, Human, Assay(GEヘルスケア、RPN2614)にてELISA法により定量した。測定方法は販売者のプロトコールに従い、測定は波長可変方マイクロプレートリーダーであるサンライズレインボーサーモ(SUNRISE社)で波長630nmの値を測定し定量化した。
(結果)
結果を図2に示す。図2に示す試験結果から、文献等で解析されているレチノイン酸およびウルソール酸にはマトリックスメタロプロテアーゼ9産生抑制効果は見られなかった。また、ブドウ抽出エキスではある程度の抑制効果が見られたが十分に発現量を未添加状態まで戻すことはできなかった。一方、サラシア抽出エキスにおいては100μg/mlの添加でほぼ未添加の状態まで発現量を抑制することができており、高いマトリックスメタロプロテアーゼ9抑制効果が示された。
結果を図2に示す。図2に示す試験結果から、文献等で解析されているレチノイン酸およびウルソール酸にはマトリックスメタロプロテアーゼ9産生抑制効果は見られなかった。また、ブドウ抽出エキスではある程度の抑制効果が見られたが十分に発現量を未添加状態まで戻すことはできなかった。一方、サラシア抽出エキスにおいては100μg/mlの添加でほぼ未添加の状態まで発現量を抑制することができており、高いマトリックスメタロプロテアーゼ9抑制効果が示された。
実施例3:表皮マトリックスメタロプロテアーゼ9産生抑制試験2
(タンパク質量及びRNA量の定量試験)
包皮由来ヒト正常ケラチノサイト細胞およびヒト正常繊維芽細胞を、10%(v/v)FBS含有MEM培地で、12穴培養プレートに1.9×10^4個/wellとなるように播種し、常法にて24時間前培養した。マトリックスメタロプロテアーゼ9産生促進因子としてUV照射時に細胞により放出されるTGF(トランスフォーミング増殖因子)β1もしくは2を1%(v/v)FBS含有MEM培地に終濃度5ng/mlになるように添加した試験培地に交換しマトリックスメタロプロテアーゼ9誘導試験系を作製した。サラシアエキスを50ug/mlを試験培地に添加して32時間培養した。また、比較対象として未添加だけでなくサラシア属抽出エキスのみの水準も試験した。32時間後培養後細胞を回収し、細胞中のRNAをFastPure RNAキット(タカラバイオ社)を用いて精製した。その後、トータルRNAを1ug分 PrimeScript2 High Fidelity RT−PCRキット(タカラバイオ社)を用いて逆転写した。作製したcDNAをSYBERPremix Ex Taq(タカラバイオ社)を用いてリアルタイムPCR(ストラタジーン、MX3000)により定量した。使用したプライマーはマトリックスメタロプロテアーゼ9がHA133269−FおよびHA133269−Rで、コントロールとしてβアクチンHA067803−FおよびHA067803−Rをそれぞれ購入し使用した(タカラバイオ社)。実験手法、解析はそれぞれの説明書に準拠して実施した。また、32時間の培養後のMMP9タンパク質の発現量を、実施例2と同様に定量した。
(タンパク質量及びRNA量の定量試験)
包皮由来ヒト正常ケラチノサイト細胞およびヒト正常繊維芽細胞を、10%(v/v)FBS含有MEM培地で、12穴培養プレートに1.9×10^4個/wellとなるように播種し、常法にて24時間前培養した。マトリックスメタロプロテアーゼ9産生促進因子としてUV照射時に細胞により放出されるTGF(トランスフォーミング増殖因子)β1もしくは2を1%(v/v)FBS含有MEM培地に終濃度5ng/mlになるように添加した試験培地に交換しマトリックスメタロプロテアーゼ9誘導試験系を作製した。サラシアエキスを50ug/mlを試験培地に添加して32時間培養した。また、比較対象として未添加だけでなくサラシア属抽出エキスのみの水準も試験した。32時間後培養後細胞を回収し、細胞中のRNAをFastPure RNAキット(タカラバイオ社)を用いて精製した。その後、トータルRNAを1ug分 PrimeScript2 High Fidelity RT−PCRキット(タカラバイオ社)を用いて逆転写した。作製したcDNAをSYBERPremix Ex Taq(タカラバイオ社)を用いてリアルタイムPCR(ストラタジーン、MX3000)により定量した。使用したプライマーはマトリックスメタロプロテアーゼ9がHA133269−FおよびHA133269−Rで、コントロールとしてβアクチンHA067803−FおよびHA067803−Rをそれぞれ購入し使用した(タカラバイオ社)。実験手法、解析はそれぞれの説明書に準拠して実施した。また、32時間の培養後のMMP9タンパク質の発現量を、実施例2と同様に定量した。
(結果)
32時間の培養後のMMP9タンパク質の発現量を図3に示す。32時間の培養後のMMP9のRNA量(βアクチン補正)を図4に示す。マトリックスメタロプロテアーゼ9はケラチノサイトでは優位に増加し、さらにその増加はサラシア抽出エキスで抑制された。また、これはRNAレベルで起こる事象であり、この試験により上記マトリックスメタロプロテアーゼ9量減少効果が外部刺激(今回はTGFによる刺激)による蛋白質分解系亢進、細胞外分泌抑制ではなく産生の阻害効果をもつことが示された。
32時間の培養後のMMP9タンパク質の発現量を図3に示す。32時間の培養後のMMP9のRNA量(βアクチン補正)を図4に示す。マトリックスメタロプロテアーゼ9はケラチノサイトでは優位に増加し、さらにその増加はサラシア抽出エキスで抑制された。また、これはRNAレベルで起こる事象であり、この試験により上記マトリックスメタロプロテアーゼ9量減少効果が外部刺激(今回はTGFによる刺激)による蛋白質分解系亢進、細胞外分泌抑制ではなく産生の阻害効果をもつことが示された。
実施例4:しわ改善試験
以下の表1に示す処方に従って、皮膚外用剤を作成した。即ち、AをFに室温で添加した。またEはBに溶解した後、上記混合液に添加した。この混合液を撹拌しながらCを徐々に加えて粘性のある液体を得て、最後にDを加えて均一な美容液1を完成させた。同様に操作して、D液を水に置換したプラセボ美容液も作成した。
以下の表1に示す処方に従って、皮膚外用剤を作成した。即ち、AをFに室温で添加した。またEはBに溶解した後、上記混合液に添加した。この混合液を撹拌しながらCを徐々に加えて粘性のある液体を得て、最後にDを加えて均一な美容液1を完成させた。同様に操作して、D液を水に置換したプラセボ美容液も作成した。
美容液1とプラセボ美容液とを、皮膚のハリ・弾力感の衰えで悩む40〜50歳の女性パネラー10名を選択し、連用使用テストで評価した。10名は平均年齢が同程度になるように、5名ずつ2群に群わけした。(平均年齢 美容液1群 46.2歳 プラセボ群 45.6歳)それぞれの群は、1日朝晩2回定量容器2プッシュ分(約0.6ml)を目じり等しわの気になる部分に塗布してもらい、これを60日続けた。最後の投与の48時間後に、肌の改善度合いを、Grade0:改善無し、Grade1:少し改善が感じられる、Grade2:改善したと感じる、Grade3:明瞭に改善した、Grade4:著しく改善した、の基準で評価付けをした。結果を表2に示す。これより、しわ改善実感とマトリックスメタロプロテアーゼ9の抑制作用が関連していることが分かる。
Claims (11)
- サラシア属植物の抽出物を有効成分として含有する、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生阻害剤。
- マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)がゼラチナーゼである、請求項1に記載のマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生阻害剤。
- マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)が、マトリックスメタロプロテアーゼ−9(MMP−9)である、請求項1又は2に記載のマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生阻害剤。
- 皮膚の老化の予防又は改善用の組成物として使用される、請求項1から3の何れか1項に記載のマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生阻害剤。
- 皮膚の老化が、コラーゲン線維束構造の崩壊、シワの形成、皮膚の弾力消失、及び皮溝と皮丘の差の減少から選択される1種以上の状態を伴う、請求項4に記載のマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生阻害剤。
- 皮膚外用剤又は食品として使用する、請求項1から5の何れか1項に記載のマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生阻害剤。
- 請求項1から6の何れか1項に記載のマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)産生阻害剤を含有する、皮膚の老化の予防又は改善用の組成物。
- 皮膚の老化が、コラーゲン線維束構造の崩壊、シワの形成、皮膚の弾力消失、及び皮溝と皮丘の差の減少から選択される1種以上の状態を伴う、請求項7に記載の皮膚の老化の予防又は改善用の組成物。
- 皮膚外用剤又は食品として使用する、請求項7又は8に記載の皮膚の老化の予防又は改善用の組成物。
- サラシア属植物の抽出物を有効成分として含有する、抗しわ剤。
- 皮膚外用剤又は食品として使用する、請求項10に記載の抗しわ剤。
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