JP2008120776A - 皮膚外用剤 - Google Patents
皮膚外用剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008120776A JP2008120776A JP2006332547A JP2006332547A JP2008120776A JP 2008120776 A JP2008120776 A JP 2008120776A JP 2006332547 A JP2006332547 A JP 2006332547A JP 2006332547 A JP2006332547 A JP 2006332547A JP 2008120776 A JP2008120776 A JP 2008120776A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- salacia
- skin
- extract
- plant
- external preparation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Cosmetics (AREA)
- Medicines Containing Plant Substances (AREA)
Abstract
【課題】本発明の課題は、有効性の高いサラシア属(Salacia oblanga、Salacia reticulata、Salacia prinoides)植物の抽出物に関して有効に活用する方法を見つけることにある。また一方で、しわ、肌荒れ、乾燥、肌のくすみといった肌上の悩みを予防・改善する有効な皮膚外溶剤の開発が望まれている。
【解決手段】サラシア属(Salacia oblanga、Salacia reticulata、Salacia prinoides)植物の抽出物がこれまで確認されていなかった機能、すなわちDPPHラジカル補足作用、リノール酸酸化抑制作用を有することが分かり、しわ、肌荒れ、乾燥、肌のくすみといった肌上の悩みに対して有効であることが分かった。
【解決手段】サラシア属(Salacia oblanga、Salacia reticulata、Salacia prinoides)植物の抽出物がこれまで確認されていなかった機能、すなわちDPPHラジカル補足作用、リノール酸酸化抑制作用を有することが分かり、しわ、肌荒れ、乾燥、肌のくすみといった肌上の悩みに対して有効であることが分かった。
Description
本発明品は、サラシア属(Salacia oblanga、Salacia reticulata、Salacia prinoides)植物の抽出物が抗酸化作用を優位に示すことで、しわ、肌荒れ、乾燥、肌のくすみなど、種々の肌悩みを改善する皮膚外用剤に関する。
サラシア属の植物は、紀元前5000年以上前に端を発するアーユルベェーダ医学の医書の中にも記載がある植物で、傷害、痛み、高血圧、心臓疾患、泌尿器疾患についても効果があるとされる歴史の古い植物である。近年日本でもサラシア属の植物の研究が盛んに行われ、特に糖尿病やダイエット高脂血症などに効果があることが分かっている(非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3)。また、それに関する特許も多数出願されている(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。しかしその多くは経口摂取による食品、医薬品用途であり、皮膚に外用することを訴求したものはわずか2件に限られ(特許文献4、特許文献5)、その用途についても抗酸化剤を含有し、しわ、肌荒れ、乾燥、肌のくすみなど種々の肌悩みの予防・改善を訴求したものは現在までに認められない。
女性にとって外見の美しさは日常生活に欠かせない要素であり、また近年では女性の社会進出が進んでおり、とりわけ肌の美しさに多くの女性の関心が集まっている。一方で加齢や紫外線、生活上のストレスなどの要因で、しわ、肌荒れ、乾燥、肌のくすみなどいった肌上の悩みは進行してしまうのが現状であり、肌の種々の悩み・トラブルに対応した健康食品、化粧料が数多く販売されている。
皮膚は生体の最外層に位置する器官であり、外環境からの影響を大きく受ける器官である。この中で最も重要視されるのが紫外線の存在である。紫外線存在下においては活性酸素種が発生し生体内で種々のラジカル種に変換され、殺菌、体内への侵入物質の排除などを行う正の効果を持つ反面、その反応性の高さから、表皮細胞および組織の劣化や真皮の構成成分であるヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチン、線維芽細胞を攻撃し、これらの劣化や減少あるいは変性により負の効果をももたらす。具体的には保湿力低下による乾燥、弾力性や柔軟性低下によるしわ、たるみの形成、炎症反応による肌アレ、凹凸や血流量低下などによるくすみなどの肌悩みが複合的に現れる。よって抗酸化物質によりこうした活性酸素種を消去することで、これら肌悩みの予防、改善ができる。
Life Sci.2004 Aug 20;75(14):1735−46 Toxicol Appl Pharmacol.2006 Jan 1;210(1−2):78−85.Epub 2005 Aug 29. Toxicol Appl Phrasal.2006 Feb 1;210(3):225−35.Pub 2005 Jun 21. 特開2002−020308号 特開2003−171295号 特開2005−295991号 特開2005−008572号 特開2006−188463号
Life Sci.2004 Aug 20;75(14):1735−46 Toxicol Appl Pharmacol.2006 Jan 1;210(1−2):78−85.Epub 2005 Aug 29. Toxicol Appl Phrasal.2006 Feb 1;210(3):225−35.Pub 2005 Jun 21.
本発明の目的は、今まで抗酸化剤としての効果については知れらていないサラシア属(Salacia oblanga、Salacia reticulata、Salacia prinoides)植物の抽出物が抗酸化作用を有することを見出し、しわ、肌荒れ、乾燥、肌のくすみなど種々の肌悩みの予防・改善を成すため、さらにはこれを有効に活用するために種々検討した。
前記目的を達成するため、本発明者らは鋭意検討した結果、サラシア属(Salacia oblanga、Salacia reticulata、Salacia prinoides)植物の抽出物に抗酸化作用があることを見出し、これによりしわ、肌荒れ、乾燥、肌のくすみなど種々の肌悩みを予防・改善することが分かった。
上記したサラシア属(Salacia oblanga、Salacia reticulata、Salacia prinoides)植物の抽出物は、皮膚に適応した場合の使用感と安全性に優れているため、皮膚外用剤に配合するのに好適である。本発明の皮膚外用剤は、上記サラシア属(Salacia oblanga、Salacia reticulata、Salacia prinoides)植物の抽出物を含有し、抗酸化作用を有する。もちろん、製剤化した本発明の抗酸化剤を含有するものも本発明の皮膚外用剤の範囲に含まれる。
サラシア属(Salacia oblanga、Salacia reticulata、Salacia prinoides)植物の抽出物の形態はなんら限定されるものではないが、好ましくはサラシア属(Salacia oblanga、Salacia reticulata、Salacia prinoides)植物の根を陰乾し、粉砕後、抽出溶媒(例えばエタノール等のアルコール、水またはこれら混合)とともに、3日間浸漬または1時間100℃にて加温、冷却、ろ過した液を使用する。
サラシア属(Salacia oblanga、Salacia reticulata、Salacia prinoides)植物の抽出物は0.001〜20重量%で配合すればしわ、肌荒れ、乾燥、肌のくすみなど種々の肌悩み改善効果等を十分発揮することから、この濃度で配合することが望ましい。
本発明の皮膚外用剤は、常法に従い、通常の皮膚外用剤として知られる種々の形態の基材に配合して調製することができ、外用剤の形態としては特に限定されず、例えば、乳液、クリーム、水溶液、パック等の任意の剤形を選択することができる。
本発明の皮膚外用剤において、サラシア属(Salacia oblanga、Salacia reticulata、Salacia prinoides)植物の抽出物とともに構成成分として利用可能なものは例えば、保湿剤・紫外線吸収剤・複合脂質・活性酸素消去作用を有する物質・抗炎症剤・ビタミンおよびその誘導体・油性成分・界面活性剤・防腐剤・粉体成分・精製水・高分子化合物・ゲル化剤・酸化防止剤・コレステロール類・植物ステロール類・リポプロテイン類・微生物由来成分・藻類抽出物・血行促進剤・抗脂漏剤・増粘剤・着色料・美容成分などをなどが挙げられ、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択して用いることが出来る。
次に実施例および比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれになんら制約されるものではない。また使用した薬剤のエキス粉末についての抽出方法についても何ら限定されるものではない。
(実施例1)DPPHラジカル捕捉試験
バイアル瓶に、サラシア(Salacia oblanga)の抽出物の任意の希釈液と対照液を0.1mL入れた。先に示した試験液に0.5M Ac−OH緩衝液(酢酸0.21g、酢酸ナトリウム2.05gを57mLのH2Oに溶かしたもの)を0.2mLとエタノール0.8mLと、0.5M DPPHエタノール溶液(DPPH 1.97mgにエタノール10mLを溶かしたもの)0.5mLを加え、対照郡にはエタノール0.5mL加えた後、暗所・室温で30分間インキュベートした。30分後、分光光度計(Abs.517nm)にて反応液の吸光度を測定した。測定後、ラジカル捕捉率を算出した。
バイアル瓶に、サラシア(Salacia oblanga)の抽出物の任意の希釈液と対照液を0.1mL入れた。先に示した試験液に0.5M Ac−OH緩衝液(酢酸0.21g、酢酸ナトリウム2.05gを57mLのH2Oに溶かしたもの)を0.2mLとエタノール0.8mLと、0.5M DPPHエタノール溶液(DPPH 1.97mgにエタノール10mLを溶かしたもの)0.5mLを加え、対照郡にはエタノール0.5mL加えた後、暗所・室温で30分間インキュベートした。30分後、分光光度計(Abs.517nm)にて反応液の吸光度を測定した。測定後、ラジカル捕捉率を算出した。
(試験例2)リノール酸酸化抑制試験
以下の要領で試験液を作成し、ねじ口試験管に入れ、50℃で遮光保温した。
また、比較対照品としてビタミンEをいれた。
・2%リノール酸エタノール溶液:10mL
・リン酸緩衝液 :10mL
・精製水 :5mL
・試験品 :任意の濃度
一定日数(0、1、2、5、7日後)経過毎に、試験液0.150mLと反応液14.7mLを混合し、タッチミキサーでよく攪拌した。3分間放置後、0.02M FeCl2−3.5%HCl 溶液0.150mLを加え、タッチミキサーでよく攪拌し3分間放置後、500nmの吸光度を測定した。
以下の要領で試験液を作成し、ねじ口試験管に入れ、50℃で遮光保温した。
また、比較対照品としてビタミンEをいれた。
・2%リノール酸エタノール溶液:10mL
・リン酸緩衝液 :10mL
・精製水 :5mL
・試験品 :任意の濃度
一定日数(0、1、2、5、7日後)経過毎に、試験液0.150mLと反応液14.7mLを混合し、タッチミキサーでよく攪拌した。3分間放置後、0.02M FeCl2−3.5%HCl 溶液0.150mLを加え、タッチミキサーでよく攪拌し3分間放置後、500nmの吸光度を測定した。
(試験例3)皮膚外用剤の効果
実施例および比較例の処方を表5に示す。作成方法は常法により行った。なお表5は美容液の処方で、配合量は重量部で示す。
(注5)サラシア属植物(Salacia oblanga)の抽出物はサラシア10gに精製水150mLとエタノール150mLの混合液を加えて24時間精置した後、ろ過し、溶媒留去したエキス粉末を用いた。
実施例および比較例の処方を表5に示す。作成方法は常法により行った。なお表5は美容液の処方で、配合量は重量部で示す。
表5記載の実施例1〜2、比較例1の抗老化効果試験を実施した。試験方法は40〜60歳の女性30名をパネルとし、毎日朝と夜の2回、12週間に渡って洗顔後に被験外用剤の適量を顔面に塗布した。塗布による抗老化効果の結果を表6に示す。
サラシア属(Salacia oblanga、Salacia reticulata、Salacia prinoides)植物の抽出物は抗酸化作用を有することが確認され、しわ、肌荒れ、乾燥、肌のくすみなど種々の肌悩みの予防、改善効果があることが分かった。
Claims (3)
- サラシア属(Salacia oblanga、Salacia reticulata、Salacia prinoides)植物の抽出物が抗酸化剤である抗老化皮膚外用剤。
- サラシア属(Salacia oblanga、Salacia reticulata、Salacia prinoides)植物の抽出物がDPPHラジカル補足剤である請求項1の皮膚外用剤。
- サラシア属(Salacia oblanga、Salacia reticulata、Salacia prinoides)植物の抽出物がリノール酸酸化抑制剤である請求項1の皮膚外用剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006332547A JP2008120776A (ja) | 2006-11-13 | 2006-11-13 | 皮膚外用剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006332547A JP2008120776A (ja) | 2006-11-13 | 2006-11-13 | 皮膚外用剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008120776A true JP2008120776A (ja) | 2008-05-29 |
Family
ID=39505915
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006332547A Pending JP2008120776A (ja) | 2006-11-13 | 2006-11-13 | 皮膚外用剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008120776A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20110217391A1 (en) * | 2010-03-03 | 2011-09-08 | Fujifilm Corporation | Matrix metalloprotease (mmp) production inhibitor |
JP2012255109A (ja) * | 2011-06-09 | 2012-12-27 | Seiko:Kk | サラシア属植物成分含有透明固形石鹸 |
-
2006
- 2006-11-13 JP JP2006332547A patent/JP2008120776A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20110217391A1 (en) * | 2010-03-03 | 2011-09-08 | Fujifilm Corporation | Matrix metalloprotease (mmp) production inhibitor |
JP2012255109A (ja) * | 2011-06-09 | 2012-12-27 | Seiko:Kk | サラシア属植物成分含有透明固形石鹸 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
MX2007005886A (es) | Composiciones farmaceuticas y terapeuticas derivadas de la planta garcinia mangostana l. | |
JP2006225286A (ja) | Dpphラジカル補足剤、sod活性様作用剤、美白剤、l−dopa自動酸化抑制剤、コラゲナーゼ活性阻害剤 | |
JP2008120774A (ja) | 美肌用皮膚外用剤 | |
JP2010195747A (ja) | グルタチオン産生促進剤、並びに該グルタチオン産生促進剤を用いた皮膚外用剤及び化粧料 | |
JP2006257058A (ja) | リパーゼ阻害剤及びそれを配合した頭髪用剤及び皮膚外用剤。 | |
JP2009227657A (ja) | 皮膚老化予防又は改善剤 | |
JP5530058B2 (ja) | カロテノイドが安定化された水性製剤 | |
JPH09221410A (ja) | 老化防止用皮膚外用剤 | |
JP5888563B2 (ja) | 保湿剤、肌荒れ改善剤、角層水分量増加剤、血流改善剤及び肌のくすみ、くま又はつや改善剤 | |
JP2008120776A (ja) | 皮膚外用剤 | |
CN106491511A (zh) | 一种肌能修复水光精华液 | |
JP2006151831A (ja) | 抗酸化剤、dna損傷抑制剤、又は皮膚外用剤 | |
JP5429851B2 (ja) | 活性酸素消去剤、並びに該活性酸素消去剤を用いた皮膚外用剤及び化粧料 | |
JP2017507179A (ja) | スーパーオキシドジスムターゼの金属錯体模倣物の食品薬剤および化粧品としての使用 | |
JP2012051837A (ja) | グルタチオン産生促進剤 | |
JP2008280319A (ja) | 皮膚外用剤 | |
JP2005263655A (ja) | 抗酸化剤 | |
JP2010047535A (ja) | 皮膚外用剤 | |
JP2004182712A (ja) | 活性酸素消去剤及び皮膚外用剤組成物 | |
JP6723979B2 (ja) | しわ改善剤 | |
WO2019189742A1 (ja) | アスコルビン酸及び/又はその塩を含有する外用組成物 | |
JP4457133B2 (ja) | 皮膚外用剤及び美白剤 | |
JP2009137878A (ja) | 光老化防止剤及びこれを含有する皮膚外用剤 | |
JP2008162937A (ja) | ピセアタノール(piceatannol)及びビタミンA類(retinoids)を含有する化粧品組成物 | |
JP2006282536A (ja) | スーパーオキサイド消去剤、ラジカル消去剤、過酸化水素消去剤および皮膚外用剤 |