JP2011178490A - 可撓性フィルムの搬送装置及びバリアフィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】真空の装置内で長尺な可撓性フィルムを段付きローラの保持部に巻き掛け保持させて搬送する際に、保持部での保持力を顕著に向上させることができる。
【解決手段】所定の真空度に制御された装置内で長尺な可撓性フィルムWを搬送する搬送装置50であって、両端部に中央部よりも大円径な保持部54を有し、該保持部54に可撓性フィルムWを巻き掛け保持して搬送する段付きローラRを備えた搬送装置50において、保持部54表面には可撓性フィルムWの真空下での弾性変形力に応じて下記に定義される接触面積相対値が1を超える凹凸形状58が形成されている。保持部54表面が滑らかなフラット面であるとしたときに可撓性フィルムWと保持部54表面とが接触する面積をXとし、保持部54表面が凹凸形状58面であるとしたときに可撓性フィルムWと保持部54表面とが接触する面積をYとしたときに、Xに対するYの比率を接触面積相対値とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、可撓性フィルムの搬送装置及びバリアフィルムの製造方法に係り、特に真空の成膜装置内に配設された段付きローラで可撓性フィルムを搬送する技術に関する。
光学素子、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置、半導体装置、薄膜太陽電池等の各種の装置には、防湿性や酸素等のガスバリア性が要求される部位や部品にはバリアフィルムが利用されている。更に、生活に身近な例としては、食品、衣料品、電子部品等の包装においても、包装材料に防湿性や酸素等のガスバリア性が要求される場合があり、ガスバリアフィルムが利用されている。
例えば、防湿性のガスバリアフィルムは、真空成膜法によって、プラスチックフィルムや金属フィルム等の可撓性フィルムの表面に、例えば酸化珪素や窒化珪素等のガスバリア性を発現するバリア膜を成膜することで製造されることが通常である。
そして、真空成膜法によって、効率良く、高い生産性を確保して成膜を行なうためには、長尺な可撓性フィルムに連続的にバリア膜の成膜を行なうのが好ましい。
このような真空成膜方法を実施する装置として、送り出しロールから送り出されたロール状の長尺な可撓性フィルムにバリア膜を成膜した後、可撓性フィルムを巻取りロールで再びロール状に巻回する、いわゆるロール・ツー・ロール(Roll to Roll)方式の成膜装置が知られている。
このロール・ツー・ロールの成膜装置は、プラズマCVDなどの気相成膜法によって可撓性フィルムに成膜を行なう成膜室(成膜部)を通過する所定の経路が真空状態に維持されており、可撓性フィルムは真空の成膜室内に配置された搬送ローラによって搬送される。
しかし、可撓性フィルムの成膜されたバリア膜面、例えば無機膜面がローラ面に接触するとバリア膜面にピンホール等の傷が生じ易い。これにより、製造されるバリアフィルムが不良品になってしまう。
したがって、可撓性フィルムのバリア膜面に傷をつけたくない場合には、両端部が中央部よりも大円径な保持部を備えた段付きローラを用いて、可撓性フィルムの幅方向両端部のみを保持部に巻き掛け支持して搬送することが行われている。この場合、可撓性フィルムの両端部は最終製品前で裁断されるので、バリアフィルムの品質には影響しない。
かかる段付きローラによる可撓性フィルムの搬送においては、可撓性フィルムの幅方向中央部に生じる弛みにより皺になったり、更には段付きローラの中央部に接触して傷になったりすることがある。
したがって、段付きローラで可撓性フィルムを搬送する場合には、可撓性フィルムの中央部が弛まないように、段付きローラ両端の保持部において可撓性フィルムの両端部を確実に保持することが重要になる。なお、以下単に「保持力」と言った場合には、ローラによる可撓性フィルムの保持力を言う。
ところで、空気の存在する大気圧下での可撓性フィルムのローラ搬送では、可撓性フィルムの搬送に同伴される同伴エアーによって可撓性フィルムが浮上し易くなり、これにより保持力が減少する。したがって、大気圧下では、ローラ面に同伴エアーを逃がすための微小凹凸を形成することで保持力を増大するようにしている。例えば、特許文献1には、パスローラの表面に、微細な平坦部と凹部とを有し、凹部の深さが平均5μm以上50μm以下で、平坦部の占有面積率が50%以上70%以下にすることが記載されている。これにより、可撓性フィルムの高速搬送による同伴エアーの逃げ場を形成できるので、可撓性フィルムがスリップしにくくなり、可撓性フィルムのスリキズや引き連れ皺の発生を防止できるとされている。
特開2003―146505号公報
しかし、特許文献1のように大気圧下での保持力増大の考えで形成したローラ面の凹凸形状を、真空下での保持力増大対策に適用しても、保持力を増大させることはできず、逆に保持力が減少してしまうという問題がある。この理由は、真空下では同伴エアーを逃がす必要がないために、微細な凹凸を沢山形成することで却ってローラ面と可撓性フィルムとの接触面積が減少するからである。
即ち、大気圧下での保持力は、凹凸ローラ>フラットローラの関係が成立し、真空下での保持力は、凹凸ローラ<フラットローラの関係が成立すると言われている。
このことから、真空条件下では可撓性フィルムを保持する保持面が滑らかなフラット面にすることで接触面積を大きくして保持力を高めることが常套手段となっている。
しかしながら、保持部表面がフラットな段付きローラを使用し、可撓性フィルムを真空下で搬送した場合、可撓性フィルムの中央部が弛む現象を十分に解決することができず、更に保持力を高めることが要求されている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、真空の装置内で長尺な可撓性フィルムを段付きローラの保持部に巻き掛け保持させて搬送する際に、保持部での保持力を顕著に向上させることができるので、可撓性フィルムの中央部が弛むことがない可撓性フィルムの搬送装置及びバリアフィルムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1の可撓性フィルムの搬送装置は前記目的を達成するために、所定の真空度に制御された装置内で長尺な可撓性フィルムを搬送する搬送装置であって、両端部に中央部よりも大円径な保持部を有し、該保持部に前記可撓性フィルムを巻き掛け保持して搬送する段付きローラを備えた搬送装置において、前記段付きローラの保持部表面には前記可撓性フィルムの前記真空下での弾性変形力に応じて下記に定義される接触面積相対値が1を超える凹凸形状が形成されていることを特徴とする。前記保持部表面が滑らかなフラット面であるとしたときに前記可撓性フィルムと前記保持部表面とが接触する面積をXとし、前記保持部表面が前記凹凸形状面であるとしたときに前記可撓性フィルムと前記保持部表面とが接触する面積をYとしたときに、Xに対するYの比率を接触面積相対値とする。
ここで、所定の真空度とは、装置、例えば成膜装置の成膜方法等に応じた十分な真空度を言う。また、弾性変形力とは、可撓性フィルムが弾性変形し易い程度を意味し、例えばヤング率で規定することができる。
本発明のように、真空の装置内では可撓性フィルムと段付きローラの保持部表面との間に可撓性フィルムの搬送に伴う同伴エアー層が形成されないので、保持部表面に凹凸形状を形成しても凹部にエアーが溜まることはない。これにより、可撓性フィルムが凹部に倣って弾性変形して下方に撓む動作を妨害しない。したがって、可撓性フィルムの弾性変形力に応じて、可撓性フィルムが倣って凹凸形状の凹部内部に容易に入り込むことが可能な特定の凹凸形状、即ち可撓性フィルムと保持部表面との接触面積相対値が1を超える凹凸形状を段付きローラの保持部表面に形成してやれば、可撓性フィルムと凹凸形状の保持部表面とを略隙間なく全面接触させることが可能となる。
これにより、真空の装置内で長尺な可撓性フィルムを段付きローラの保持部に巻き掛け保持させて搬送する際に、保持部での保持力を顕著に向上させることができるので、搬送時に可撓性フィルムの中央部が弛むことがない。
本発明の搬送装置においては、前記可撓性フィルムの弾性変形力をヤング率で表したときに、180〜280MPaの範囲であると共に、前記保持部表面に形成された凹凸形状が次の式1〜3を満足することが好ましい。式1…凸部側面のテーパ角度をθとしたときに、0°<θ<90°、式2…凹部の深さをHとし凸部から凸部までの距離をAとしたときに、A≧2H、式3…可撓性フィルムの厚みDに対する凹部の深さHの比率(H/D)が45%以下。
本発明では、接触面積相対値が1を超えることができる凹凸形状であれば、どのような凹凸形状でもよいが、ここでは、接触面積相対値が1を超えるための凹凸形状の好ましい例を具体的に規定した。
バリアフィルムの製造に使用される可撓性フィルムの弾性変形力は、ヤング率で表したときに180〜280MPaの範囲でカバーすることができる。そして、この範囲においては、式1〜式3を満足する凹凸形状を段付きローラの保持部表面に形成することで、接触面積相対値が1を超えるようにできる。
この場合、可撓性フィルムのヤング率が220MPa以下であり弾性変形力が大きい場合には、前記式3の比率(H/D)の最大値を50%にしても、接触面積相対値が1を超えるようにできる。
また、可撓性フィルムのヤング率が180MPa以下であり弾性変形力が更に大きい場合には、前記式3の比率(H/D)の最大値を90%にしても、接触面積相対値が1を超えるようにできる。
本発明の搬送装置においては、ライン状の凸部とライン状の凹部が交互に配列されている凹凸形状、凸部と凹部が格子形状に形成されている凹凸形状、凸部と凹部が不規則に配列されている凹凸形状を採用することができる。
本発明の請求項8は前記目的を達成するために、真空な成膜装置内で可撓性フィルムを搬送しながら、該可撓性フィルムの表面に水蒸気又はガスの通気を抑制するバリア膜を形成するバリアフィルムの製造方法において、前記可撓性フィルムの搬送に、請求項1〜7の何れか1の搬送装置を使用することを特徴とするバリアフィルムの製造方法を提供する。
本発明のバリアフィルムの製造方法によれば、請求項1〜7の何れか1に記載された搬送装置を用いるようにしたので、可撓性フィルムの中央部が撓んで段付きローラの中央部に接触したり、可撓性フィルムに皺が発生したりすることがないように安定搬送することができる。これにより、水蒸気やガス等のバリア性が低下することがないので、高品質なバリアフィルムを製造することができる。
本発明の可撓性フィルムの搬送装置によれば、真空の装置内で長尺な可撓性フィルムを段付きローラの保持部に巻き掛け保持させて搬送する際に、保持部での保持力を顕著に向上させることができる。これにより、真空の装置内で長尺な可撓性フィルムを段付きローラで搬送しても、可撓性フィルムが弛んで皺になることがない。
したがって、真空な成膜装置内で可撓性フィルムを搬送しながら、該可撓性フィルムの表面に水蒸気又はガスの通気を抑制するバリア膜を形成するバリアフィルムの製造方法において、可撓性フィルムの搬送に、本発明の搬送装置を使用するようにすれば、可撓性フィルムが皺になったり、バリア層が傷ついたりすることがないので、高品質なバリアフィルムを製造することができる。
本発明の実施の形態に係る可撓性フィルムの搬送装置を、バリアフィルムを製造する成膜装置に組み込んだ模式図 搬送装置に設けられる段付きローラを説明する説明図 段付きローラの保持部表面に形成される凹凸形状を説明する説明図 縦断面形状が矩形状、三角状、半円状の凹凸形状におけるテーパ角度θ、凹部深さH、凸部間距離Aを説明する説明図 接触面積相対値が1を超える凹凸形状を設計するための条件を説明する説明図 凹凸形状の各種態様を説明する説明図 凹凸形状の更に別の各種態様を説明する説明図 凹凸形状の更に別の各種態様を説明する説明図 実施例を行った試験装置の模式図 実施例及び比較例の条件及び結果を説明する表図
以下、本発明の可撓性フィルムの搬送装置及びバリアフィルムの製造方法 の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る可撓性フィルムの搬送装置を、バリアフィルムの製造に利用される成膜装置10に組み込んだ模式図である。
本実施形態においては、送り出しロール20から送り出された長尺な可撓性フィルムWに成膜室14でバリア膜を成膜した後、巻取りロール30で再びロール状に巻回する、いわゆるロール・ツー・ロール(Roll to Roll)方式の例で説明する。
本実施の形態における可撓性フィルムWとしては、例えば、PETフィルム等の各種の樹脂フィルム、又はアルミニウムシートなどの各種の金属シート等を用いることができる。更には、樹脂フィルムの表面に、有機層が形成されているものであってもよい。
成膜装置10は、長尺の可撓性フィルムWに連続で成膜を行う装置であって、基本的に、可撓性フィルムWを送り出す送り出しロール20を有する送り出し室12と、可撓性フィルムWにバリア膜を形成する成膜室(チャンバ)14と、バリア膜が形成された可撓性フィルムWを巻き取る巻取りロール30を有する巻取り室16と、真空排気部32と、制御部36とで構成される。そして、制御部36により、成膜装置10における各要素の動作が制御される。
また、送り出し室12と成膜室14との間には区画壁15aが設けられると共に、成膜室14と巻取り室16との間には区画壁15bが設けられる。そして、各区画壁15a,15bに、可撓性フィルムWが通過するスリット状の開口15cが形成される。
送り出し室12、成膜室14及び巻取り室16は、配管34を介して真空排気部32に接続される。真空排気部32には、ドライポンプ及びターボ分子ポンプなどの真空ポンプが設けられる。そして、制御部36が真空排気部32を制御することにより、送り出し室12、成膜室14及び巻取り室16の内部が所定の真空度に制御される。
また、送り出し室12、成膜室14及び巻取り室16には、それぞれ内部の圧力を測定する圧力センサ(図示せず)が設けられ、圧力センサの測定値は制御部36に送られ、真空排気部32がフィードバック制御される。なお、送り出し室12、成膜室14及び巻取り室16の到達真空度には、特に限定はなく、実施する成膜方法等に応じて、十分な真空度が保てればよい。
成膜室14では、可撓性フィルムを搬送しつつ可撓性フィルムの表面に連続的にバリア膜を形成する。成膜室14には、主として、2つのガイドローラ24、28と、ドラム26と、成膜部40とが設けられる。ガイドローラ24とガイドローラ28とは、ドラム26を挟んで所定の間隔に対向配置され、送り出しローラ29から送り出された可撓性フィルムWがガイドローラ24、ドラム26、ガイドローラ28の順に掛け渡される。
ドラム26は、ガイドローラ24と、ガイドローラ28との間の空間Hの下方に設けられると共に、電気的に接地(アース)される。このドラム26は、円筒状に形成され、回転軸を介して回転可能に支持される。ドラム26は、その表面(周面)に可撓性フィルムWが巻き掛けられて回転することにより、可撓性フィルムWにバリア膜を成膜する成膜部40に対して所定の成膜位置に保持する。ドラム26には、温度を調節する温度調節部(図示せず)を設けてもよい。
成膜部40は、気相成膜法のうち、例えば、プラズマCVDを用いて膜を形成するものを好適に採用できる。成膜部40は、主として、成膜電極42、高周波電源44、原料ガス供給部46及び仕切部48によって構成され、上述した制御部36により成膜部40の高周波電源44及び原料ガス供給部46が制御される。
成膜電極42は、可撓性フィルムWが巻き掛けられるドラム26に対して所定の隙間Sを有して配置され、高周波電源44に接続される。この高周波電源44により成膜電極42に高周波電圧が印加される。高周波電源44は、プラズマCVDによる成膜に利用される公知の高周波電源を用いることができる。また、高周波電源44は、最大出力等にも、特に限定はなく、形成するバリア膜に応じて適宜、選択/設定することができる。
成膜電極42は、例えば、平面視長方形の平板状に形成されており、広い面に複数の穴(図示せず)が等間隔で形成され、前記の広い面をドラム26に向けて配置される。この成膜電極42は、一般的にシャワー電極と呼ばれるものである。なお、成膜電極42は、平板状に限定されるものではなく、例えば、ドラム26の軸方向に分割した複数の電極を配列した構成等、プラズマCVDによる成膜が可能なものであれば、各種の電極の構成が利用可能である。しかし、成膜電極42は、可撓性フィルムWに対する電界及びプラズマなどの均一性等の点で見た場合、平面視長方形の平板状のシャワー電極であることが好ましい。また、成膜電極42と高周波電源44とは、必要に応じて、インピーダンス整合をとるためのマッチングボックスを介して接続してもよい。
原料ガス供給部46は、ドラム26と成膜電極42とのプラズマの発生空間即ち隙間Sに、バリア膜を形成するための原料ガスを供給するものであり、配管47を介して送気した原料ガスを成膜電極42の複数の穴から隙間Sに吹き出す。
本実施形態においては、原料ガスは、例えば、SiO膜を形成する場合、TEOSガス、及び活性種ガスとして酸素ガスを好適に用いることができる。
また、原料ガス供給部46においては、原料ガスのみならず、アルゴンガス又は窒素ガスなどの不活性ガス、及び酸素ガス等の活性種ガス等、プラズマCVDで用いられている各種のガスを、原料ガスと共に、隙間Sに供給してもよい。このように、複数種のガスを導入する場合には、各ガスを同じ配管で混合して供給してもよく、あるいは各ガスを異なる配管で供給してもよい。さらに、原料ガス又はその他、不活性ガス及び活性種ガスの種類または導入量も、形成する膜の種類、又は目的とする成膜レート等に応じて、適宜、選択/設定することができる。
仕切部48(区画部)は、成膜電極42を成膜室14内において区画するものである。
この仕切部48は、例えば、一対の仕切板48aにより構成されており、一対の仕切板48aで、成膜電極42を挟むようにして配置される。
各仕切板48aは、それぞれドラム26の長さ方向に伸びた板状部材であり、ドラム26側の端部が、成膜電極42とは反対側に折曲している。この仕切部48により、隙間S即ちプラズマ発生空間が成膜室14内において区画される。
次に、上記の如く真空下にある送り出し室12、成膜室14、巻取り室16において、可撓性フィルムWを搬送する搬送装置50について説明する。
搬送装置50は、主として、送り出しロール20、巻取りロール30、及び送り出しロール20と巻取りロール30との間に成膜室14を通過する可撓性フィルムWの搬送経路を形成する複数のガイドローラ60、24、28、31とで構成される。そして、複数のガイドローラ60、24、28、31のうち、少なくとも可撓性フィルムWにバリア膜を形成した形成後にバリア膜面が接触するガイドローラ28、31については、段付きローラRが用いられる。この段付きローラRは、両端部に中央部よりも大円径な保持部54を有し、該保持部54に可撓性フィルムWを巻き掛け保持して搬送することができる。
巻取りロール30は可撓性フィルムWを搬送する駆動ローラとして形成される。送り出しロール20及びガイドローラ60、24、28、31は可撓性フィルムWの搬送により従動回転してもよく、あるいは駆動力をもたせて巻取りロール30の回転に同期させるようにしてもよい。なお、搬送装置50は、搬送経路の途中に、可撓性フィルムWの搬送時における張力を調整するテンション調整手段(例えばダンサローラ)を設けてもよい。
次に、段付きローラRの構造について説明する。
図2(A)、(B)に示すように、段付きローラRは、両端部に中央部52よりも大円径な保持部54を有し、該保持部54に可撓性フィルムWを巻き掛け保持して搬送する。符号56は回転軸である。
そして、図3に示すように、段付きローラRの保持部54表面には可撓性フィルムWの上記した送り出し室12〜巻取り室16に至る真空下での弾性変形力に応じて下記に定義される接触面積相対値が1を超えるように凹凸形状58が形成されている。図3は、保持部54表面に縦断面形状が台形状の凹凸形状58を形成した場合である。
〈接触面積相対値の定義〉
段付きローラRの保持部54表面が滑らかなフラット面であるとしたときに可撓性フィルムWと保持部54表面とが接触する面積をXとし、保持部54表面が前記凹凸形状面であるとしたときに可撓性フィルムWと保持部54表面とが接触する面積をYとしたときに、Xに対するYの比率(Y/X)を接触面積相対値とする。
段付きローラRの保持部54表面に形成される凹凸形状58は、接触面積相対値が1を超える形状であればどのようなものでもよいが、例えば以下の条件を満足するように凹凸形状58を形成することで、接触面積相対値が1を超える凹凸形状を容易に形成することができる。
即ち、可撓性フィルムWの弾性変形力をヤング率で表したときに、180〜280MPaの範囲であると共に、保持部54表面に形成された凹凸形状58が次の式1〜3を満足する。
式1…凸部58A側面のテーパ角度をθとしたときに、0°<θ<90°、
式2…凹部58Bの深さをHとし凸部58Aから凸部58Aまでの距離をAとしたときに、A≧2H、
式3…可撓性フィルムWの厚みDに対する凹部58Bの深さHの比率(H/D)が45%以下。
図4の(A)〜(C)は、凹凸形状58の縦断面が矩形状の場合(A)、三角状の場合(B)、半円形の場合(C)におけるテーパ角度θ、凹部58Bの深さ(凸部58Aの高さと同義)H、凸部58A〜凸部58Aまでの距離Aを示したものである。また、可撓性フィルムWのヤング率を180〜280MPaの範囲に設定すれば、バリアフィルムの製造に使用する可撓性フィルムの弾性変形力を略カバーすることができる。
図5(A)〜(C)は、凹凸形状58の縦断面が矩形状の場合において、可撓性フィルムWと保持部54表面との接触し易さを実験的に確かめた結果を模式的に示したものである。
図5(A)は、凹凸形状58のテーパ角度θが90°の場合であり、凹凸形状58の縦断面が直角な矩形状である。この場合には、可撓性フィルムWが弾性変形して下方に撓んでも凹部58B内部に入り込み難く、可撓性フィルムWと凹部58Bの内壁面との接触面が形成されない。これにより、保持部54表面を凹凸形状58にすることでフラット面よりも表面積が大きくなっても、凹部58Bが接触面積の増大に何ら寄与しないので、接触面積相対値が1よりも小さくなる。なお、テーパ角度θが0°とは保持部54表面に凹凸形状58がなくフラット面であることを意味する。
図5(B)のように、テーパ角度θを90°よりも小さくして縦断面が台形な矩形状にすることにより、可撓性フィルムWが弾性変形して下方に撓んだ際に凹部58B側に入り込み易くなる。これにより、可撓性フィルムWが凹部58Bの側壁面(凸部側壁面と同義)に接触する割合が増加する。
しかし、図5(B)の場合であっても、凹部58Bの深さHと、凸部58Aから凸部58Aまでの距離Aとの関係が略1:1であるので、可撓性フィルムWが下方に撓んだ際に凹部58Bの底面58bに到達するほどに可撓性フィルムWが凹部58Bの内部に十分に入り込まない。
これに対して、上記した式1を満足すると共に、式2のA≧2Hを満足するようにした図5(C)の凹凸形状58は、可撓性フィルムWが弾性変形して下方に撓むことで、凹部58Bの内部まで容易に撓み易くなり、可撓性フィルムWが凹部58Bの内壁面(側壁面及び底面)に略全面接触する。これにより、保持部54表面を凹凸形状58にしてフラット面よりも表面積が大きくなった分だけ、可撓性フィルムWと保持部54表面との接触面積が増大するので、接触面積相対値を1よりも大きくすることができる。
式3の規定は、ヤング率が180〜280MPaの範囲の可撓性フィルムWに対して保持部54表面の凹凸形状58が式1及び式2を満足しても、凹部58Bの深さHが深過ぎると、可撓性フィルムWが凹部58Bの底面58bに到達できないため、可撓性フィルムWを凹部58Bの内壁面に略全面接触させることができない。このことから、適切な凹部58Bの深さHを実験的に調べたところ、可撓性フィルムWの厚みDに対する凹部58Bの深さHの比率(H/D)が50%以下であれば、可撓性フィルムWが凹部58Bの底面58bに容易に到達できることが分かった。この場合、可撓性フィルムWのヤング率が220MPa以下であり弾性変形力が大きい場合には、前記式3の比率(H/D)の最大値を50%にしても、接触面積相対値が1を超えるようにできる。また、可撓性フィルムWのヤング率が180MPa以下であり弾性変形力が更に大きい場合には、前記式3の比率(H/D)の最大値を90%にしても、接触面積相対値が1を超えるようにできる。
本発明の搬送装置50を組み込んだ成膜装置10のように真空の装置内では、可撓性フィルムWと段付きローラRの保持部54表面との間に可撓性フィルムWの搬送に伴う同伴エアー層が形成されないので、保持部54表面に凹凸形状58を形成しても凹部58Bにエアーが溜まることはない。これにより、可撓性フィルムWが凹部58Bに倣って弾性変形して下方に撓む動作を妨害しない。したがって、可撓性フィルムWの真空下における弾性変形力に応じて、可撓性フィルムWが倣って凹凸形状58の凹部58B内部に容易に入り込むことが可能な特定の凹凸形状58、即ち可撓性フィルムWと保持部54表面との接触面積相対値が1を超える凹凸形状58を段付きローラRの保持部54表面に形成してやれば、可撓性フィルムWと保持部54表面とを略隙間なく全面接触させることが可能となる。
これにより、真空の装置内で長尺な可撓性フィルムWを段付きローラRの保持部54に巻き掛け保持させて搬送する際に、保持部54での保持力を顕著に向上させることができる。したがって、搬送の際に可撓性フィルムWの中央部が弛んで皺になったり、段付きローラRの中央部54Aに接触して傷になったりすることがない。
図6〜図8は、段付きローラの保持部表面に形成する凹凸形状の各種態様を示したものである。
図6(A)〜(D)は、保持部54表面の凹凸形状58は、ライン状の凸部58Aとライン状の凹部58Bが交互に配列して構成されている場合である。図6の黒いラインが凸部58A、白いラインが凹部58Bである。そして、図6(A)は、凸部58Aと凹部58Bのラインが段付きローラの軸線O方向に平行に形成された場合である。図6(B)は、ラインが段付きローラの軸線Oに対して周方向にリング状に形成された場合である。図6(C)は、ラインが段付きローラの軸線Oに対して右傾斜して形成された場合であり、図6(D)は左傾斜して形成されている場合である。
図7(A)〜(B)は、保持部54表面の凹凸形状58は、縦横に走るライン状の凸部58Aが交差することによって、凹部58Bが格子形状に形成されている場合である。そして、図7(A)は、ライン状の凸部58Aが横方向(軸線O方向)と縦方向(軸線Oに直角な方向)に走る場合である。図7(B)は、ライン状の凸部58Aが軸線Oに対して右傾斜及び左傾斜して走る場合である。
図7(C)〜(D)は凸部58Aと凹部58Bとが市松模様形状に配置されている場合である。図7(C)は市松模様が軸線O方向を向いている場合であり、図7(D)は市松模様が軸線Oに対して傾いている場合である。
図8(A)〜(B)は凸部58Aと凹部58Bが不規則に配列されている場合である。
[実施例1]
図9に示す試験装置70を用いて、本発明の実施の形態に関する可撓性フィルムWの搬送試験を行った。試験装置70は内部が見える透明な覗き窓(図示せず)を有する真空室72内に、送り出しロール74と巻取りロール76が間隔を置いて配置され、送り出しロール74と巻取りロール76の間に段付きローラRが配置される。そして、送り出しロール74から送り出された可撓性フィルムWが段付きローラRの保持部54に巻き掛け保持された後、巻取りロール76に巻き取られる。真空室72は排気管78を介して真空装置(図示せず)に接続され、真空装置によって真空室72の真空度が制御される。
上記の試験装置70を用いて、可撓性フィルムWのヤング率(MPa)に応じて、段付きローラRの保持部54表面に形成した凹凸形状58の条件を変えたときに、接触面積相対値がどのように変わるかを試験した。
段付きローラRとして、保持部54表面の凹凸形状58が図3に示す矩形状のものを使用し、段深さ(保持部54と中央部52との段差)を4mm、段幅(両端の保持部54同士の距離)を450mmとした。また、真空室72の真空度は5×10−3Paとし、搬送速度を3m/分とした。
上記実施例1〜8及び比較例2〜6における段付きローラRの保持部54表面に形成した凹凸形状58の条件は次の通りである。
即ち、下記に示す式1〜式3の条件を全て満たすものを実施例とし、1つでも満たさない場合を比較例とした。なお、比較例1は、接触面積相対値の基準となるものであり、段付きローラRの保持部表面がフラットな場合である。
〈式1〜式3の条件〉
可撓性フィルムのヤング率が180〜280MPaの範囲において、
式1…凸部側面のテーパ角度をθとしたときに、0°<θ<90°、
式2…凹部の深さをHとし凸部から凸部までの距離をAとしたときに、A≧2H、
式3…可撓性フィルムの厚みDに対する凹部の深さHの比率(H/D)が50%以下(但し、可撓性フィルムのヤング率が180MPa以下であれば、(H/D)90%以下)。
[実施例及び比較例の凹凸形状]
(1)ヤング率が220(MPa)の可撓性フィルムAを搬送した場合
比較例1…保持部表面がフラット面(接触面積相対値の基準となる段付きローラ)。
実施例1…保持部表面に凹凸形状が形成されると共に、H/Dが40%、テーパ角度θが80°、A≧2Hを満足する。
実施例2…H/Dを40%から50%にした以外は実施例1と同様である。
比較例2…H/Dを40%から70%にした以外は実施例1と同様である。
(2)ヤング率が280(MPa)の可撓性フィルムBを搬送した場合
実施例3…保持部表面に凹凸形状が形成されると共に、H/Dが35%、テーパ角度θが60°、A≧2Hを満足する。
実施例4…H/Dを35%から45%にした以外は実施例3と同様である。
比較例3…H/Dを35%から60%にした以外は実施例3と同様である。
実施例8…テーパ角度θを60°から45°にした以外は実施例3と同様である。
比較例6…A≧2Hの条件を満たさない以外は実施例8と同様である。
(3)ヤング率が180(MPa)の可撓性フィルムCを搬送した場合
実施例5…保持部表面に凹凸形状が形成されると共に、H/Dが80%、テーパ角度θが45°、A≧2Hを満足する。
実施例6…H/Dを80%から90%にした以外は実施例5と同様である。
比較例4…H/Dを80%から120%にした以外は実施例5と同様である。
実施例7…テーパ角度θを45°から80°にした以外は実施例5と同様である。
比較例5…テーパ角度θを45°から90°にした以外は実施例5と同様である。
[試験結果]
試験結果の評価として、可撓性フィルムと段付きローラの保持部表面との接触状態を調べた。接触状態の評価方法は、段付きローラの保持部表面に予め着色料を塗っておき、可撓性フィルム面に転写された着色料の転写面積が、保持部表面が滑らかなフラット面であると仮定したときの可撓性フィルムと保持部表面との接触面積(フラット面接触面積と称する)よりも大きい場合に、接触面積相対値が1を超えると判定した。即ち、図5(C)のように、可撓性フィルムが保持部表面における凹凸形状の凹部内部に入り込んで凹部壁面(側壁面及び底面)に略全面接触した場合には、上記した着色料の転写面積が凹部の側壁面の面積合計分(複数の凹部における側壁面積の合計)だけ前記したフラット面接触面積よりも大きくなる。
また、保持部表面での保持力の評価として、搬送される可撓性フィルムが段付きローラ(保持部と中央部との段差が4mm)の中央部に弛む程度によって◎、○、×で評価した。◎は弛みがなく保持力大きい、○は僅かに弛むが保持力に問題なし、×は弛みが大きく保持力が小さい。
試験結果を図10の表に示す。
図10の表から分かるように、式1〜式3の全てを満足する実施例1〜8は接触面積相対値が1を超え、弛み評価において○〜◎の良い結果になった。これに対して、接触面積相対値が1の比較例1は弛み評価が×であった。
この結果から、真空下において可撓性フィルムを段付きローラで搬送する場合には、接触面積相対値が1を超えることが必要であり、これにより可撓性フィルムの弛みを効果的に抑制できる。したがって、真空下において可撓性フィルムを段付きローラで搬送しても、可撓性フィルムに皺等の不具合を発生させることなく安定搬送することができる。
また、ヤング率が220MPaの可撓性フィルムAを使用した実施例1〜2、ヤング率が280MPaの可撓性フィルムBを使用した実施例3、4、8、及びヤング率が180MPaの可撓性フィルムCを使用した実施例5〜6との対比から分かるように、可撓性フィルムのヤング率が小さくなれば、H/D比を大きくしても接触面積相対値が1を超えるようにできる。即ち、可撓性フィルムAのヤング率が220MPa以下であり弾性変形力が可撓性フィルムAより大きい場合には、前記式3の比率(H/D)の最大値を50%にしても、接触面積相対値が1を超えるようにできる。
また、可撓性フィルムのヤング率が180MPa以下であり弾性変形力が更に大きい場合には、前記式3の比率(H/D)の最大値を90%にしても、接触面積相対値が1を超えるようにできる。
10…成膜装置、12…送り出し室、14…成膜室、16…巻取り室、20…送り出しロール、24、28、31、60…ガイドローラ、26…ドラム、30…巻取りローラ、32…真空排気部、34…配管、36…制御部、40…成膜部、42…成膜電極、44…高周波電源、46…原料ガス供給部、47…配管、48…仕切部、48a…仕切板、50…搬送装置、52…段付きローラの中央部、54…段付きローラの保持部、56…回転軸、58…凹凸形状、58A…凸部、58B…凹部、58b…凹部の底面、70…試験装置、72…真空室、74…送り出しロール、76…巻取りロール、W…可撓性フィルム、R…段付きローラ

Claims (8)

  1. 所定の真空度に制御された装置内で長尺な可撓性フィルムを搬送する搬送装置であって、両端部に中央部よりも大円径な保持部を有し、該保持部に前記可撓性フィルムを巻き掛け保持して搬送する段付きローラを備えた搬送装置において、
    前記段付きローラの保持部表面には、前記可撓性フィルムの前記真空下での弾性変形力に応じて下記に定義される接触面積相対値が1を超える凹凸形状が形成されていることを特徴とする可撓性フィルムの搬送装置。
    前記保持部表面が滑らかなフラット面であるとしたときに前記可撓性フィルムと前記保持部表面とが接触する面積をXとし、前記保持部表面が前記凹凸形状面であるとしたときに前記可撓性フィルムと前記保持部表面とが接触する面積をYとしたときに、Xに対するYの比率を接触面積相対値とする。
  2. 前記可撓性フィルムの弾性変形力をヤング率で表したときに、180〜280MPaの
    範囲であると共に、前記保持部表面に形成された凹凸形状が次の式1〜3を満足することを特徴とする請求項1に記載の可撓性フィルムの搬送装置。
    式1…凸部側面のテーパ角度をθとしたときに、0°<θ<90°、
    式2…凹部の深さをHとし凸部から凸部までの距離をAとしたときに、A≧2H、
    式3…可撓性フィルムの厚みDに対する凹部の深さHの比率(H/D)が45%以下。
  3. 前記可撓性フィルムのヤング率が220MPa以下においては、前記式3の比率(H/D)が50%以下であることを特徴とする請求項2に記載の可撓性フィルムの搬送装置。
  4. 前記可撓性フィルムのヤング率が180MPa以下においては、前記式3の比率(H/D)が90%以下であることを特徴とする請求項2に記載の可撓性フィルムの搬送装置。
  5. 前記保持部表面の凹凸形状は、ライン状の凸部とライン状の凹部が交互に配列されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1に記載の可撓性フィルムの搬送装置。
  6. 前記保持部表面の凹凸形状は、凸部と凹部が格子形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1に記載の可撓性フィルムの搬送装置。
  7. 前記保持部表面の凹凸形状は、凸部と凹部が不規則に配列されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1に記載の可撓性フィルムの搬送装置。
  8. 真空な成膜装置内で可撓性フィルムを搬送しながら、該可撓性フィルムの表面に水蒸気又はガスの通気を抑制するバリア膜を形成するバリアフィルムの製造方法において、
    前記可撓性フィルムの搬送に、請求項1〜7の何れか1の搬送装置を使用することを特徴とするバリアフィルムの製造方法。
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