JP2011178269A - サイドエアバッグ装置を備えた車両用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】サイドエアバッグの膨張展開時に、シート表皮の縫合部における特定部位にバッグ膨張圧を集中的に作用させることができるサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートを得る。
【解決手段】車両用シート10では、シート表皮42の内側でサイドエアバッグ装置22の上部を取り囲む内外一対の上側力布48、50は、前端がシート表皮42の上側破断予定部46Uに縫合され、後端がシートバックフレーム24のフレームサイド部26に固定されている。また、シート表皮42の内側でサイドエアバッグ装置22の下部を内外一対の取り囲む下側力布52、54は、前端がシート表皮42の下側破断予定部46Lに縫合されている。さらに、シート表皮42の内側でサイドエアバッグ装置22の略全体を取り囲む内外一対の補強布56、58は、前端がシート表皮42の破断予定部46に縫合され、後端が自由端とされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、サイドエアバッグ装置を備えた車両用シートに関する。
下記特許文献1に示されたサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートは、幅広な扇形状の第1力布と、その外側に沿って延びる幅狭な帯状の第2力布とを備えている。これらの力布は、一端がシート表皮の縫合部に縫合されると共に、他端がシートバックフレームに固定されており、サイドエアバッグの膨張展開時にバッグ膨張圧によって伸張される。これにより、サイドエアバッグの展開方向にばらつきがあっても確実に(安定して)シート表皮の縫合部を開裂させるようにしている。
特開2007−045262号公報
しかしながら、上記特許文献1に示された構成では、幅広な扇形状の第1力布と、その外側に沿って延びる幅狭の第2力布の他端が、共にシートバックフレームに固定されているため、第1力布と第2力布との寸法誤差(ばらつき)や縫製位置にばらつきがあると、第2力布だけでなく第1力布にもバッグ膨張圧が作用し、縫合部において予め定めた特定部位にバッグ膨張圧を集中的に作用させることができず、これらの特定部位を早期に開裂させることが難しい。特に、着座乗員の肩部、胸部、及び腰部をそれぞれ保護する3チャンバサイドエアバッグでは、上下の特定部位を早期に開裂させて肩部チャンバ及び腰部チャンバを早期に展開させることが困難である。
本発明は上記事実を考慮し、サイドエアバッグの膨張展開時に、シート表皮の縫合部における特定部位にバッグ膨張圧を集中的に作用させることができるサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートを得ることが目的である。
請求項1に記載の発明に係るサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートは、シートバックのサイド部に内設され、作動することによりガスを発生するガス発生手段及び前記ガス発生手段から発生したガスによって膨張展開するサイドエアバッグを含んで構成されたサイドエアバッグ装置と、前記サイド部を覆い、前記サイドエアバッグの展開方向側に位置するフロント表皮及びサイド表皮並びに両者の端部同士が縫合された縫合部を含んで構成されたシートバック表皮と、一端が前記縫合部に縫合されると共に、前記フロント表皮及び前記サイド表皮の少なくとも何れか一方の内側面に沿って延在された上下幅が広い補強布と、前記補強布よりも上下幅が狭く形成され、一端が前記縫合部に縫合されると共に、前記フロント表皮及び前記サイド表皮の少なくとも何れか一方の内側面に沿って延在されて他端がシートバックフレーム側に固定された力布と、を備え、前記サイドエアバッグの膨張時に前記補強布に作用する引張力が減殺されるように前記補強布が構成又は配設されたことを特徴としている。
請求項1に記載の発明では、ガス発生手段によってガスが発生すると、シートバックのサイド部に内設されたサイドエアバッグ装置のサイドエアバッグが膨張する。このため、フロント表皮及びサイド表皮の少なくとも何れか一方の内側面に沿って延在された補強布及び力布にバッグ膨張圧が作用する。
ここで、力布は、一端がシート表皮の縫合部に縫合され、他端がシートバックフレーム側に固定されている。そして、サイドエアバッグの膨張時に補強布に作用する引張力が減殺されるように補強布が構成又は配設されている。これにより、サイドエアバッグの膨張時におけるバッグ膨張圧が補強布よりも力布を介してシート表皮の縫合部に作用するため、シート表皮の縫合部における特定部位(力布の一端が縫合された部位)にバッグ膨張圧を集中的に作用させることができる。これにより、上記特定部位において縫合部を破断させることができる。
しかも、この発明では、一端がシート表皮の縫合部に縫合されると共に、フロント表皮及びサイド表皮の少なくとも何れか一方の内側面に沿って延在された上下幅が広い補強布によってシート表皮が保護されるため、縫合部以外の部位からシート表皮が破れることを防止ないしは抑制できる。
なお、補強布は、フロント表皮及びサイド表皮の内側面に沿ってそれぞれ延在された内外一対の補強布とすることが好ましい。また、力布についても、フロント表皮及びサイド表皮の内側面に沿ってそれぞれ延在された内外一対の力布とすることが好ましい。これらの点は、後で説明する請求項2〜請求項6においても同様である。
請求項2に記載の発明に係るサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートは、請求項1に記載のサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートにおいて、前記補強布の他端は、前記シートバックフレーム側に固定されない自由端、又は前記力布にバッグ膨張圧で分離可能に縫合されていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明では、補強布の他端がシートバックフレームに対して固定されていない自由端か、或いはバッグ膨張圧で分離可能(解放可能)に縫合されている。これにより、サイドエアバッグの膨張時に補強布に作用する引張力を簡単な構成にて低減できる。また、後者の場合には、各布材が車両用シートへの組付時にばらけることを防止することができるので、車両用シートへの組付作業を容易なものにすることができる。これらの点は、後で説明する請求項3及び請求項4に記載の発明についても同様である。
請求項3に記載の発明に係るサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートは、請求項1又は請求項2に記載のサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートにおいて、前記力布は、側面視で前記補強布の上方部位に重なる領域に設けられた上側力布と、該上側力布よりも下側で前記補強布の下方部位に重なる領域に設けられた下側力布とを、備えたことを特徴としている。
請求項3に記載の発明では、サイドエアバッグの膨張に伴って上側力布と下側力布にバッグ膨張圧が作用する。したがって、上側力布がバッグ膨張圧によって伸張することによりシート表皮の縫合部における上側の特定部位(上側力布の一端が縫合された部位)にバッグ膨張圧を集中させることができる。また、下側力布がバッグ膨張圧によって伸張することによりシート表皮の縫合部における下側の特定部位(下側力布の一端が縫合された部位)にバッグ膨張圧を集中させることができる。これにより、上下の特定部位において縫合部を破断させることができる。
請求項4に記載の発明に係るサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートは、請求項1又は請求項2に記載のサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートにおいて、前記力布は、一端が前記縫合部に縫合されると共に、他端がシートバックフレーム側の下部に固定された上側力布と、一端が前記上側力布の一端よりも下側で前記縫合部に縫合されると共に、他端が前記上側力布の中間部に固定された下側力布と、を備えたことを特徴としている。
請求項4に記載の発明では、サイドエアバッグの膨張に伴ってフロント表皮及びサイド表皮の少なくとも何れか一方の内側面に沿って延在された上側力布及び下側力布にバッグ膨張圧が作用する。
ここで、上側力布は、一端がシート表皮の縫合部に縫合され、他端がシートバックフレーム側の下部に固定されている。また、下側力布は、一端が上側力布の一端よりも下側でシート表皮の縫合部に縫合され、他端が上側力布の中間部(上側力布の一端と他端との間)に固定されている。したがって、上側力布がバッグ膨張圧によって伸張することによりシート表皮の縫合部における上側の特定部位(上側力布の一端が縫合された部位)にバッグ膨張圧を集中させることができると共に、上側力布が伸張することにより当該上側力布の中間部に他端が縫合された下側力布を伸張させることができる。これにより、シート表皮の縫合部における下側の特定部位(下側力布の一端が縫合された部位)にバッグ膨張圧を集中させることができる。更に、上側力布の他端をシートバックフレーム側の下部に固定するだけでよい(下側力布の他端をシートバックフレーム側に固定する必要が無い)ので、力布の組付作業性が向上する。
請求項5に記載の発明に係るサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートは、請求項1に記載のサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートにおいて、前記補強布と前記力布とが1枚の補強力布から構成され、前記補強力布は、一端が前記縫合部に縫合されると共に、他端がシートバックフレーム側に固定され、かつ、前記補強力布における前記力布以外の領域に上下方向に延びる複数の弱化部が形成されていることを特徴としている。
請求項5に記載の発明では、サイドエアバッグの膨張に伴って補強布と力布とを兼ねた1枚の補強力布にバッグ膨張圧が作用し、補強力布が伸張する。
ここで、補強力布における力布以外の領域には、上下方向に延びている複数の弱化部が形成されている。このため、補強力布の力布以外の領域においては、複数の弱化部が補強力布の伸張方向に広がることによりバッグ膨張圧が分散される。一方、力布の領域(力を伝達した領域)においては、弱化部が形成されていないため、力布の領域が伸張することによりシート表皮の縫合部における特定部位(力布の領域の一端が縫合された部位)にバッグ膨張圧を集中させることができる。しかも、補強力布によってシート表皮が保護されるため、縫合部以外の部位からシート表皮が破れることを防止ないしは抑制できる。更に、補強布と力布とを1枚の補強力布で構成したので、部品点数が削減できると共に縫合作業や組付作業を簡素化でき、コストを低減できる。
なお、弱化部としては、切込み、長孔(スリット)などを採用することができるが、弱化部の長さ寸法は、膨張展開中のサイドエアバッグの一部がはみ出さない程度の寸法に設定することが好ましい。また、弱化部の長手方向は、バッグ膨張圧の作用時における各弱化部周辺の補強力布の伸張方向と直交するように設定することが好ましい。
請求項6に記載の発明に係るサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートは、請求項5に記載のサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートにおいて、前記補強力布の上方部位には前記力布を構成する上側力布が設けられ、前記補強力布の下方部位には前記力布を構成する下側力布が設けられ、前記上方力布と前記下方力布との間の前記補強力布の中間領域に前記弱化部が形成されていることを特徴としている。
請求項6に記載の発明では、サイドエアバッグの膨張に伴って補強力布にバッグ膨張圧が作用し、補強力布が伸張する。補強力布の上下方向中間領域には上下方向に延びる複数の弱化部が形成されているため、補強力布の中間領域においては、複数の弱化部が補強力布の伸張方向に広がることによりバッグ膨張圧が分散される。一方、補強力布における上方の上側力布及び下方の下側力布の領域においては、弱化部が形成されていないため、これらの上下領域が伸張することによりシート表皮の縫合部における上側及び下側の各特定部位(補強力布の上側力布領域が縫合された部位及び下側力布領域が縫合された部位)にバッグ膨張圧を集中させることができる。これにより、上下各特定部位において縫合部を破断させることができる。しかも、補強力布によってシート表皮が保護されているため、縫合部以外の部位からシート表皮が破れることを防止ないしは抑制できる。
以上説明したように、請求項1〜請求項6に記載の発明に係るサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートでは、サイドエアバッグの膨張展開時に、シート表皮の縫合部における上側及び下側の各特定部位にバッグ膨張圧を集中的に作用させることができる。また、縫合部以外の部位からシート表皮が破れることを防止ないしは抑制できる。
本発明の第1実施形態に係るサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートの構成の部分的な構成を示す概略的な側面図である。 図1の2−2線に沿った切断面を示す拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に係るサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートの構成の部分的な構成を示す概略的な側面図である。 本発明の第3実施形態に係るサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートの構成の部分的な構成を示す概略的な側面図である。
<第1の実施形態>
以下、図1及び図2を用いて、本発明の第1実施形態に係るサイドエアバッグ装置を備えた車両用シート10(以下、単に「車両用シート10」という)について説明する。なお、図中矢印FRは車両前方側を示し、矢印UPは車両上方側を示し、矢印INは車両幅方向内側を示している。また、本第1実施形態では、車両用シート10の前方向、上方向、幅方向は、車両の前方向、上方向、幅方向と略一致している。
図1に示されるように、車両用シート10は、乗員12が着座するシートクッション14と、このシートクッション14の後端部に傾倒可能に支持されて着座乗員12の背もたれとして利用されるシートバック16と、このシートバック16の上端部に上下動可能に支持されて着座乗員12の頭部を支持するヘッドレスト18と、を含んで構成されている。
図2に示されるように、シートバック16は、シート幅方向中央部に配置され、乗員12の背中を直接支持するシートバック本体部16Aと、このシートバック本体部16Aの車幅方向外側の端部に一体的に設けられたドア側サイド部16Bと、シートバック本体部16Aの車幅方向内側の端部に一体的に設けられたトンネル側サイド部(図示省略)とを備えている。なお、ドア側サイド部16B及びトンネル側サイド部は、何れも車両前方側へ隆起した形状になっており、所謂サイドサポートとして機能する。
ドア側サイド部16Bの高さ方向中間部には、衝突時にサイドエアバッグ20を図示しないサイドドアの内側に沿ってシート前方側へ膨張展開させるサイドエアバッグ装置22が内設されている。以下、サイドエアバッグ装置22の周辺構造について説明する。
図1に示されるように、ドア側サイド部16Bの略中央には、プレス成形によって断面形状が略L字状に形成されてシートバックフレーム24を構成するフレームサイド部26がシートバック高さ方向に沿って配設されている。なお、シートバックフレーム24はシートバック16の前方側から見て下方が開放された略逆U字状に構成されており、その内の両サイドにフレームサイド部26が配置されている。フレームサイド部26は、図2に示されるように、車両前後方向に沿って延在する略平板状の基部26Aと、基部26Aの後端部から車両幅方向内側へ略直角に屈曲された屈曲部26Bとを備えている。
フレームサイド部26の基部26Aの周囲には、ウレタンフォームからなるシートバックパッドサイド部28が配設されている。このシートバックパッドサイド部28は、ドア側サイド部16Bのシート幅方向外側部を構成するパッド外側部28Aと、このパッド外側部28Aの前部からシートバック本体部16A側へ延出され、ドア側サイド部16Bの前部およびシート幅方向内側部を構成するパッド内側部28Bとを備えている。パッド外側部28Aとパッド内側部28Bとが交差する内角側には、車両前方側に切れ込む凹溝30が形成されている。この凹溝は、サイドエアバッグ20の膨張展開時に、シートバックパッドサイド部28をパッド外側部28Aとパッド内側部28Bとに分断する際の破断起点となる。
さらに、上述したパッド外側部28Aの車両幅方向外側には、サイド表皮32が配置されている。また、パッド内側部24Bの車両前方側には、フロント表皮34が配置されている。フロント表皮34の内端部は、シートバック本体部16Aに設けられたセンター表皮36の外端部と縫合されている。このセンター表皮36は、シートバック本体部16Aに設けられたウレタンフォーム製のシートバックパッド本体38の前面を覆っている。また、サイド表皮32の後端部は、シートバックパッド本体38の後面を覆うリヤ表皮40の外端部と縫合されている。また、フロント表皮34の外端部は、サイド表皮32の前端部と縫合されている。これらのサイド表皮32、フロント表皮34、センター表皮36、リヤ表皮40は、シートバック16の表面を覆うシート表皮42を構成している。なお、本実施形態では、フロント表皮34の外端部とサイド表皮32の前端部との縫合部がシート表皮42の破断予定部46とされている。
ここで、上述したサイド表皮32とパッド外側部28Aとの間、及びフロント表皮34とパッド内側部28Bとの間には、内外一対の上側力布48、50、内外一対の下側力布52、54、及び内外一対の補強布56、58が配設されている。以下に詳細に説明する。
内外一対の上側力布48、50は、ドア側サイド部16Bの上部側においてサイドエアバッグ装置22の上部を取り囲むように配設されている。これらの上側力布48、50は、各々帯状(ストラップ状)に形成されており、サイド表皮32やフロント表皮34といったシート表皮42と異なり、いずれもシート表皮42よりも伸び難く構成されている。
シート幅方向内側の上側力布48は、フロント表皮34とパッド内側部28Bとの間に配置されている。この上側力布48は、前端(長手方向一端)が破断予定部46に縫合(共縫い)されると共に、フロント表皮34の内側面に沿って延在され、後端(長手方向他端)がドア側サイド部16Bの後部側においてフレームサイド部26の屈曲部26Bの近傍に配置されている。上側力布48の後端は、平板状に形成された固定金具57の一端側に形成された挿通孔59に挿通され、当該挿通孔59の孔縁部に巻き掛けられると共に、巻き掛け前後の部分が縫合されている。これにより、上側力布48の後端が固定金具57に係止されている。この固定金具57は、その他端側及び屈曲部26Bを貫通したボルト60にナット62が螺合することにより屈曲部26Bに締結されており、これにより、上側力布48の後端がフレームサイド部26に固定されている。
シート幅方向外側の上側力布50は、サイド表皮32とパッド外側部28Aとの間に配置されている。この上側力布50は、前端(長手方向一端)が上側力布48と反対側で破断予定部46に縫合(共縫い)されると共に、サイド表皮32の内側面に沿って延在され、後端(長手方向他端)がドア側サイド部16Bの後部側においてフレームサイド部26の屈曲部26Bの近傍に配置されている。上側力布50の後端は、平板状に形成された固定金具64の一端側に形成された挿通孔66に挿通され、当該挿通孔66の孔縁部に巻き掛けられると共に、巻き掛け前後の部分が縫合されている。これにより、上側力布50の後端が固定金具64に係止されている。この固定金具64は、その他端側を前述した固定金具57の他端側に重ね合わされた状態で、ボルト60およびナット62により屈曲部26Bに締結されている。これにより、上側力布50の後端がフレームサイド部26に固定されている。
これらの上側力布48、50は、図1に示されるように、破断予定部46に縫合された前端が着座乗員12の肩部付近に配置されており、フレームサイド部26に固定された後端が前端よりも低くなるように傾斜している。なお、以下の説明では、破断予定部46において、上側力布48、50が縫合された部位を上側破断予定部46Uという。
一方、内外一対の下側力布52、54は、ドア側サイド部16Bの下部側においてサイドエアバッグ装置22の下部を取り囲むように配設されている。これらの下側力布52、54は、上側力布48、50と基本的に同様の構成とされており、各々帯状(ストラップ状)に形成されると共にシート表皮42よりも伸び難く構成されている。
シート幅方向内側の下側力布52は、フロントサイド表皮32とパッド内側部28Bとの間に配置されている。この下側力布52は、前端(長手方向一端)が上側力布48の前端よりも下側で破断予定部46に縫合(共縫い)されると共に、フロント表皮34の内側面に沿って延在され、後端(長手方向他端)が上側力布48の後端よりも下側でフレームサイド部26の屈曲部26Bの近傍に配置されている。下側力布52の後端は、フレームサイド部26に固定された図示しない固定金具(前述した固定金具57と同様のもの)に係止されており、当該固定金具を介してフレームサイド部26に固定されている(上側力布48の後端と同様の構成によりフレームサイド部26に固定されている)。
シート幅方向外側の下側力布54は、シートサイド表皮32とパッド外側部28Aとの間に配置されている。この下側力布54は、前端(長手方向一端)が上側力布50の前端よりも下側でかつ下側力布52と反対側において破断予定部46に縫合(共縫い)されると共に、サイド表皮32の内側面に沿って延在され、後端(長手方向他端)が上側力布50の後端の下側でフレームサイド部26の屈曲部26Bの近傍に配置されている。下側力布54の後端は、フレームサイド部26に固定された図示しない固定金具(前述した固定金具64と同様のもの)に係止されており、当該固定金具を介してフレームサイド部26に固定されている(上側力布50の後端と同様の構成によりフレームサイド部26に固定されている)。
これらの下側力布52、54は、図1に示されるように、破断予定部46に縫合された前端が着座乗員12の腰部付近に配置されると共に、フレームサイド部26に固定された後端が前端よりも高くなるように傾斜している。なお、以下の説明では、破断予定部46において、下側力布52、54が縫合された部位を下側破断予定部46Lという。また、前述した上側破断予定部46Uと下側破断予定部46Lとの間を中間破断予定部46Mという。
一方、内外一対の補強布56、58は、図1に示されるように、それぞれシートバック16の前方側に配置された前端がシートバック16の後方側に配置された後端よりも上下方向に長い略台形状に形成されており、上側力布48、50および下側力布52、54よりも上下方向の幅寸法(上下幅)が充分に大きく設定されている。これらの補強布56、58は、上端が上側力布48、50よりも上側に配置され、下端が下側力布52、54よりも下側に配置されており、サイドエアバッグ装置22の略全体(上端部以外)を取り囲むように配設されている。
図2に示されるように、シート幅方向内側の補強布56は、フロント表皮34パッド内側部28Bとの間に配置されており、上端側の一部が上側力布48とパッド内側部28Bとの間に配置され、下部側の一部が下側力布52(図2では図示せず)とパッド内側部28Bとの間に配置されている。この補強布56は、前端が破断予定部46に縫合(共縫い)されると共に、フロント表皮34の内側面及び上側力布48の内側面に沿って延在され、後端がフレームサイド部26の屈曲部26Bの近傍に配置されている。この補強布56の後端は、フレームサイド部26等に固定されない自由端とされている。
また、シート幅方向外側の補強布58は、サイド表皮32とパッド外側部28Aとの間に配置されており、上端側の一部が上側力布50とパッド内側部28Bとの間に配置され、下端側の一部が下側力布54(図2では図示せず)とパッド内側部28Bとの間に配置されている。この補強布58は、前端が補強布56の前端と反対側で破断予定部46に縫合(共縫い)されると共に、サイド表皮32の内側面及び上側力布50の内側面に沿って延在され、後端がドア側サイド部16Bの後部に配置されている。この補強布58の後端は、フレームサイド部26等に固定されない自由端とされている。
一方、上述したフレームサイド部26の基部26Aとシートバックパッドサイド部24のパッド外側部28Aとの間には所定幅のスペースが形成されており、このスペース内には、略箱体形状にサブアッセンブリ化されたサイドエアバッグ装置22が配設されている。このサイドエアバッグ装置22はその外郭を構成するケース68がフレームサイド部26の基部26Aに固定されている。
ケース68内には、ガス発生手段としてのインフレータ70及びインフレータ70から噴出されたガスによって膨張展開するサイドエアバッグ20が折り畳み状態で配設されている。インフレータ70は略円筒形状に形成されており、シートバック高さ方向を長手方向として配置(縦置き式で配置)されている。インフレータ70の上端部には、ガス噴出口が形成されたガス噴出部72が設けられている。
一方、サイドエアバッグ20は、着座乗員12の肩部、胸部、及び腰部をカバーできる大型のものとされている。サイドエアバッグ20の内部は、図示しない仕切り布(テザー)によって上段の肩部チャンバ20U、中段の胸部チャンバ20M、下段の腰部チャンバ20Lに区画されている。肩部チャンバ20Uは着座乗員12の肩部と車両のサイドドア(図示省略)との間へ膨張展開し、胸部チャンバ20Mは着座乗員12の胸部とサイドドアとの間へ膨張展開し、腰部チャンバ20Lは着座乗員12の腰部とサイドドアとの間へ膨張展開するようになっている。また、本実施形態では、肩部チャンバ20Uの膨張展開経路上に上側破断予定部46Uが配置され、胸部チャンバ20Mの膨張展開経路上に中間破断予定部46Mが配置され、腰部チャンバ20Lの膨張展開経路上に下側破断予定部46Lが配置されている。
(本実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
側面衝突時になると、図示しないエアバッグセンサによって側面衝突状態が検知され、その信号がエアバッグECUに入力される。エアバッグECUでは、サイドエアバッグ装置22を作動させるべきか否かを入力信号に基づいて判断し、「エアバッグ作動」と判断すると、インフレータ70に所定の電流が通電される。これにより、インフレータ70が作動してガスが発生し、ガス噴出部72のガス噴出口からガスが噴出される。その結果、シートバック14のドア側サイド部14B内に折り畳み状態で格納されていたサイドエアバッグ20が膨張する。
サイドエアバッグ20のバッグ膨張圧は、パッド内側部28B及び補強布56を介して上側力布48及び下側力布52に作用すると共に、パッド外側部28A及び補強布58を介して上側力布50及び下側力布54に作用する。
ここで、上側力布48、50は、前端が着座乗員12の肩部の近傍でシート表皮42の上側破断予定部46Uに縫合され、後端がシートバックフレーム24のフレームサイド部26に固定されている。また、下側力布52、54は、前端が着座乗員12の腰部の近傍でシート表皮42の下側破断予定部46Lに縫合され、後端がフレームサイド部26に固定されている。
したがって、上側力布48、50がバッグ膨張圧によって伸張することにより上側破断予定部46Uにバッグ膨張圧が集中すると共に、下側力布52、54がバッグ膨張圧によって伸張することにより下側破断予定部46Lにバッグ膨張圧が集中する。これにより、上側破断予定部46U及び下側破断予定部46L(すなわちフロント表皮34とサイド表皮32との縫合部における上側及び下側の各特定部位)においてフロント表皮34とサイド表皮32の端部が互いに離間する方向へ引っ張られ、上側破断予定部46U及び下側破断予定部46Lを縫合している縫合糸が破断される。
これにより、上側破断予定部46Uが開裂し、サイドエアバッグ20の肩部チャンバ20Uが上側破断予定部46Uの開裂部分を介してドア側サイド部16Bの前方側へ膨出すると共に、下側破断予定部46Lが開裂し、サイドエアバッグ20の腰部チャンバ20Lが下側破断予定部46Lの開裂部分を介してドア側サイド部16Bの前方側へ膨出する。これにより、肩部チャンバ20U及び腰部チャンバ20Lが着座乗員12の肩部とサイドドアとの間及び着座乗員12の腰部とサイドドアとの間へ早期に膨張展開する。
一方、肩部チャンバ20Uの膨出に伴って上側破断予定部46Uの開裂部分が上下に拡大されると共に、腰部チャンバ20Lの膨出に伴って下側破断予定部46Lの開裂部分が上下に拡大される。さらに、上側破断予定部46Uと下側破断予定部46Lとの間の中間破断予定部46Mに対して胸部チャンバ20Mのバッグ膨張圧が作用し、中間破断予定部46Mが開裂する。これにより、中間破断予定部46Mの開裂部分を介して胸部チャンバ20Mがドア側サイド部16Bの前方側へ膨出する。この場合、胸部チャンバ20Mは、肩部チャンバ20U及び腰部チャンバ20Lに遅れて着座乗員12の胸部とサイドドアとの間へ膨張展開する。
このように、本実施形態では、上側破断予定部46U及び下側破断予定部46L(すなわちサイドエアバッグ20を最初に展開させたい位置)に対してサイドエアバッグ20のバッグ膨張圧を集中させることができるので、上下の狙った位置からサイドエアバッグ20を展開させることができる。
しかも、上述の如くサイドエアバッグ20が膨張する際には、前端がシート表皮42の破断予定部46に縫合されると共に、フロント表皮34及びサイド表皮32の内側面に沿ってそれぞれ延在された内外一対の補強布56、58によって、フロント表皮34及びサイド表皮32を保護することができる。したがって、破断予定部46以外の部位からシート表皮42が破れることを防止することができる。
さらに、本実施形態では、補強布56、58の後端が自由端とされているため、上側力布48、50、下側力布52、54、及び補強布56、58に寸法誤差や縫製位置のばらつきがある場合でも、サイドエアバッグ20のバッグ膨張圧が補強布56、58を介して破断予定部46に作用することを回避することができる。つまり、サイドエアバッグ20の膨張時に補強布56、58に作用する引張力が減殺されるため、破断予定部46が補強布56、58の引張力によって不用意に破断することを回避することができる。したがって、確実に上下の狙った位置からサイドエアバッグ20を展開させることができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前記第1の実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
<第2の実施形態>
図3には、本発明の第2実施形態に係るサイドエアバッグ装置を備えた車両用シート80の部分的な構成が概略的な側面図にて示されている。この車両用シート80は、前記第1実施形態に係る車両用シート10と基本的に同様の構成とされているが、この車両用シート80では、前記第1実施形態に係る上側力布48、50、下側力布52、54、及び補強布56、58の代わりに、内外一対の補強力布82、84が設けられている。これらの補強力布82、84は、各々が1枚で補強布と力布とを構成している。
これらの補強力布82、84は、前記第1実施形態に係る補強布56、58と基本的に同様の構成とされており、各前端がシート表皮42の破断予定部46に縫合されている。但し、これらの補強力布82、84の後端は、フレームサイド部26の屈曲部26B(図2参照)の近傍まで延出されており、当該屈曲部26Bに対して、例えば前記第1実施形態に係る上側力布48、50の屈曲部26Bへの固定方法と同様の固定方法により固定されている。したがって、サイドエアバッグ20が膨張展開する際には、これらの補強力布82、84がバッグ膨張圧により伸張する。
各補強力布82、84の上方部位は、力布を構成する上側力布82U、84Uとされている。また、各補強力布82、84の下方部位は、力布を構成する下側力布82L、84Lとされている。さらに、各補強力布82、84には、上側力布82U、84Uと下側力布82L、84Lとの間の上下方向中間領域82M、84M(力布以外の領域)において、上下方向に延びる複数の切込み86(弱化部)が形成されている。各切込み86の長さ寸法は、膨張展開中のサイドエアバッグ20の一部がはみ出さない程度の寸法に設定されている。また、各切込み86の長手方向は、バッグ膨張圧の作用時における各切込み86周辺の補強力布82、84の伸張方向と略直交するように設定されている。
また、図3に示されるように、各補強力布82、84は、切込み86が形成されていない上側力布82U、84Uの前端が上側破断予定部46Uに縫合されると共に、切込み86が形成されていない下側力布82L、84Lの前端が下側破断予定部46Lに縫合されている。なお、図3では説明の都合上、上側力布82U、84U及び下側力布82L、84Lにハッチングを付与してある。
(本実施形態の作用及び効果)
上記構成の車両用シート80では、サイドエアバッグ20が膨張した際には、バッグ膨張圧が内外一対の補強力布82、84に作用し、補強力布82、84が伸張する。ここで、これらの補強力布82、84には、上下方向の中間領域82M、84Mに上下方向に延びる複数の切込み86が形成されている。このため、各補強力布82、84の中間領域においては、複数の切込み86が補強力布82、84の伸張方向に広がることにより(図3の二点鎖線参照)、バッグ膨張圧が分散される。
一方、補強力布82、84の上側力布82U、84U及び下側力布82L、84Lにおいては、切込み86が形成されていないため、これらの領域が伸張することにより上側破断予定部46U及び下側破断予定部46L(すなわちフロント表皮34とサイド表皮32との縫合部における上側及び下側の各特定部位)においてフロント表皮34とサイド表皮32の端部が互いに離間する方向へ引っ張られ、上側破断予定部46U及び下側破断予定部46Lを縫合している縫合糸が破断される。
これにより、前記第1実施形態と同様に上側破断予定部46U及び下側破断予定部46Lが開裂し、肩部チャンバ20U及び腰部チャンバ20Lが早期に膨張展開すると共に、胸部チャンバ20Mが、肩部チャンバ20U及び腰部チャンバ20Lに遅れて膨張展開する。
このように、本実施形態では、上側破断予定部46U及び下側破断予定部46L(すなわちサイドエアバッグ20を最初に展開させたい位置)に対してサイドエアバッグ20のバッグ膨張圧を集中させることができ、確実に上下の狙った位置からサイドエアバッグ20を展開させることができる。しかも、補強力布82、84によってフロント表皮34及びサイド表皮32を保護することができるため、破断予定部46以外の部位からシート表皮42が破れることを防止することができる。したがって、前記第1実施形態に係る車両用シート80と基本的に同様の作用効果を奏する。更に、本実施形態では、補強布と力布とが内外一対の補強力布82、84によって構成されているため、部品点数を削減できると共に、縫合作業や組付作業を簡素化でき、製造コストを低減できる。
<第3の実施形態>
図4には、本発明の第3実施形態に係るサイドエアバッグ装置を備えた車両用シート90の部分的な構成が概略的な側面図にて示されている。この車両用シート90は、前記第1実施形態に係る車両用シート10と基本的に同様の構成とされている。但し、この車両用シート90では、下側力布52の後端52Rが、上側力布48の長手方向中間部に縫合されており、下側力布54の後端54Rが上側力布50の長手方向中間部に縫合(固定)されている。また、上側力布48、50の後端は、前記第1実施形態よりも下側でフレームサイド部26に固定されており、上側力布48、50は、下側力布52、54が縫合された長手方向中間部において下側力布52、54側(車両前方側)へ屈曲している。
(本実施形態の作用及び効果)
上記構成の車両用シート90では、サイドエアバッグ20が膨張すると、内外一対の上側力布48、50および内外一対の下側力布52、54にバッグ膨張圧が作用する。ここで、上側力布48、50は、前端がシート表皮42の上側破断予定部46Uに縫合され、後端がフレームサイド部26に固定されている。したがって、上側力布48、50がバッグ膨張圧によって伸張することにより上側破断予定部46U(シート表皮42の縫合部における上側の特定部位)にバッグ膨張圧が集中する。
また、下側力布52、54は、前端が下側破断予定部46Lに縫合され、後端52R、54Rが上側力布48、50の長手方向中間部に縫合されている。したがって、上側力布48、50が伸張することにより、下側力布52、54が伸張し(図4の矢印A参照)、下側破断予定部46L(シート表皮の縫合部における下側の特定部位)にバッグ膨張圧が集中する。
これにより、上側破断予定部46U及び下側破断予定部46Lを早期に開裂させることができる。したがって、本実施形態においても、前記第1実施形態と基本的に同様の作用効果を奏する。しかも、本実施形態では、上側力布48、50だけがフレームサイド部26に固定されるため、車両用シートの設計上の制約などから力布の固定点を複数確保し難い場合でも、本発明を適用することができる。更に、上側力布48、50の後端をシートバックフレーム側の下部に固定するだけでよい(下側力布52、54の後端52R、54Rをシートバックフレーム側に固定する必要がない)ので、車両用シート90への力布の組付作業を容易なものにすることができる。
なお、上記第3実施形態において、上側力布48、50の長手方向中間部と下側力布52、54の後端52R、54Rの縫合部は、インフレータ70のガス噴出部72の近傍に配置させることが好ましい。つまり、ガス噴出部72の近傍では、サイドエアバッグ20が最初に膨張し始めるため、上側力布48、50及び下側力布52、54を早期に伸張させることができるからである。
また、前記第1実施形態及び上記第3実施形態においては、補強布56、58の後端が自由端とされた構成にしたが、請求項1及び請求項3に記載の発明はこれに限らず、容易に破断する脆弱な縫合糸によって補強布56、58の後端が上側力布48、50及び下側力布52、24の少なくとも一方に縫合される構成にしてもよい。この場合でも、上記脆弱な縫合糸がバッグ膨張圧によって破断されることにより、補強布56、58を介した破断予定部46へのバッグ膨張圧の作用を抑制することができる。また、補強布56、58、上側力布48、50、及び下側力布52、54がシートバック16への組付時にばらけることを防止することができるので、車両用シート10の製造作業を容易なものにすることができる。
また、前記第1実施形態及び上記第3実施形態においては、上側力布48及び下側力布52に対してパッド内側部28B側に補強布56が配置され、上側力布50及び下側力布54に対してパッド外側部28A側に補強布58が配置された構成にしたが、請求項1及び請求項3に係る本発明はこれに限らず、上側力布48及び下側力布52に対してフロント表皮34側に補強布56が配置され、上側力布50及び下側力布54に対してサイド表皮32側に補強布58が配置された構成にしてもよい。
更に、前記第1実施形態及び第3実施形態においては、内外一対の上側力布48、50及び下側力布52、54と、内外一対の補強布56、58で構成したが、本発明はこれに限らず、内外何れか一方のみ(片側のみ)の上側力布及び下側力布と、内外何れか一方のみ(片側のみ)の補強布としてもよい。また、前記第1実施形態及び第3実施形態においては、上側力布と下側力布との2枚の力布で構成したが、本発明はこれに限らず、1枚の力布(片側のみか、内外両側)としてもよい。更にまた、前記第2実施形態においては、内外一対の補強力布82、84で構成したが、内外何れか一方のみ(片側のみ)の補強力布としてもよい。また、前記第2実施形態においては、補強力布82、84の上部領域を上側力布82U、84Uとし、下部領域を下側力布82L、84Lとしたが、本発明はこれに限らず、補強力布の上下方向中央領域のみを力布としてもよい。
以上、実施形態を挙げて本発明について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことは言うまでもない。
10 サイドエアバッグ装置を備えた車両用シート
16 シートバック
16B ドア側サイド部(サイド部)
20 サイドエアバッグ
22 サイドエアバッグ装置
24 シートバックフレーム
32 サイド表皮
34 フロント表皮
42 シート表皮
46 縫合部
48、50 上側力布
52、54 下側力布
56、58 補強布
70 インフレータ(ガス発生手段)
80 サイドエアバッグ装置を備えた車両用シート
82、84 補強力布
86 切込み(弱化部)
90 サイドエアバッグ装置を備えた車両用シート

Claims (6)

  1. シートバックのサイド部に内設され、作動することによりガスを発生するガス発生手段及び前記ガス発生手段から発生したガスによって膨張展開するサイドエアバッグを含んで構成されたサイドエアバッグ装置と、
    前記サイド部を覆い、前記サイドエアバッグの展開方向側に位置するフロント表皮及びサイド表皮並びに両者の端部同士が縫合された縫合部を含んで構成されたシートバック表皮と、
    一端が前記縫合部に縫合されると共に、前記フロント表皮及び前記サイド表皮の少なくとも何れか一方の内側面に沿って延在された上下幅が広い補強布と、
    前記補強布よりも上下幅が狭く形成され、一端が前記縫合部に縫合されると共に、前記フロント表皮及び前記サイド表皮の少なくとも何れか一方の内側面に沿って延在されて他端がシートバックフレーム側に固定された力布と、
    を備え、
    前記サイドエアバッグの膨張時に前記補強布に作用する引張力が減殺されるように前記補強布が構成又は配設されたことを特徴とするサイドエアバッグ装置を備えた車両用シート。
  2. 前記補強布の他端は、前記シートバックフレーム側に固定されない自由端、又は前記力布にバッグ膨張圧で分離可能に縫合されていることを特徴とする請求項1に記載のサイドエアバッグ装置を備えた車両用シート。
  3. 前記力布は、側面視で前記補強布の上方部位に重なる領域に設けられた上側力布と、該上側力布よりも下側で前記補強布の下方部位に重なる領域に設けられた下側力布とを、備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のサイドエアバッグ装置を備えた車両用シート。
  4. 前記力布は、一端が前記縫合部に縫合されると共に、他端がシートバックフレーム側の下部に固定された上側力布と、一端が前記上側力布の一端よりも下側で前記縫合部に縫合されると共に、他端が前記上側力布の中間部に固定された下側力布と、を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のサイドエアバッグ装置を備えた車両用シート。
  5. 前記補強布と前記力布とが1枚の補強力布から構成され、前記補強力布は、一端が前記縫合部に縫合されると共に、他端がシートバックフレーム側に固定され、かつ、前記補強力布における前記力布以外の領域に上下方向に延びる複数の弱化部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のサイドエアバッグ装置を備えた車両用シート。
  6. 前記補強力布の上方部位には前記力布を構成する上側力布が設けられ、前記補強力布の下方部位には前記力布を構成する下側力布が設けられ、前記上方力布と前記下方力布との間の前記補強力布の中間領域に前記弱化部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載のサイドエアバッグ装置を備えた車両用シート。
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