JP2011177408A - 電子レンジ加熱調理用容器と電子レンジ加熱調理方法 - Google Patents

電子レンジ加熱調理用容器と電子レンジ加熱調理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】食品に焦げ目を付けたり、クリスピーな食感を付与することができると同時に、食品を蒸して調理する機能を有する調理用容器と、食品に焦げ目を付けたり、クリスピーな食感を付与することができると同時に、食品を蒸して調理する調理方法を提供する。
【解決手段】開口部を有する容器本体と開口部を蓋う蓋材からなる容器であって、容器本体の底部内面にマイクロ波の照射により発熱する発熱層を設け、蓋材の容器本体側の面に水分を保持可能な水分保持層を設けてなることを特徴とする。また、容器本体底部内面の発熱層上に被加熱食品を配置し、水分保持層に水分を保持させて、マイクロ波の照射により被加熱食品を加熱調理することを特徴とする。
【選択図】図7

Description

本発明は、電子レンジ加熱調理用容器と電子レンジ加熱調理方法に関するものである。
従来より、マイクロ波を吸収して発熱するシート状の発熱体は、開発された当初は電子レンジでのポップコーンの発泡調理などに利用され、その後も、各種食品の加熱調理に利用されてきた。例えば、シート状の発熱体に千鳥状に破線状の切れ目を設け、これを筒状にして、冷凍の魚をこれに入れて、電子レンジで加熱して、魚に発熱体による焼き目を付けて、解凍調理するものがあった。
また、紙製容器の底面に発熱体が取り付けられた電子レンジ加熱調理用容器があり、その内部に焼きおにぎりやお好み焼き、ピザなどの被加熱物を収容し、これを電子レンジにて加熱すると、電子レンジから照射されたマイクロ波により、発熱体の金属薄膜層で渦電流が発生し、そのジュール熱によって発熱体が発熱し、この発熱によって被加熱物に焦げ目が付き、出来立てのようなクリスピーな食感を付与することができる電子レンジ加熱調理用容器がある。(特許文献1)
公知文献を以下に示す。
特開2008−289692号公報
電子レンジ加熱調理用容器としては、上記の様に容器の底部に発熱体を設置したものがあったが、この容器でチルド流通の生餃子を調理すると、発熱体側の面の餃子の皮は焦げ目が付いて、クリスピーな食感にすることができるが、発熱体側の面ではない餃子の皮の部分は、水分が飛んで硬くなってしまい、良好な食感が得られなかった。
本発明は、上記欠点を解決するもので、食品に焦げ目を付けたり、クリスピーな食感を付与することができると同時に、食品を蒸して調理する機能を有する電子レンジ加熱調理用容器と、食品に焦げ目を付けたり、クリスピーな食感を付与することができると同時に、食品を蒸して調理する電子レンジ加熱調理方法を提供することを課題とする。
本発明は係る課題に鑑みなされたものであり、請求項1の発明は、開口部を有する容器本体と該開口部を蓋う蓋材からなる容器であって、前記容器本体の底部内面にマイクロ波の照射により発熱する発熱層を設け、前記蓋材の前記容器本体側の面に水分を保持可能な水分保持層を設けてなることを特徴とする電子レンジ加熱調理用容器である。
本発明の電子レンジ調理用容器は、以上のような構成であって、容器本体の底内面に、マイクロ波を吸収し発熱する発熱層を設け、蓋の内面に水分を保持する水分保持層を設けてあるので、容器本体に被加熱食品を入れて、蓋に設けた水分保持層に水を吸収させて、電子レンジにてマイクロ波を照射することによって、底面側は、焦げ目を付けたり、クリスピーな食感を付与することができ、同時にその他の部分は、蒸して調理することが出来、水分が飛んで硬くなることがない。
本発明の請求項2の発明は、前記容器本体の側部内面にマイクロ波の照射により発熱する発熱層を設けてなることを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ加熱調理用容器である。
本発明の電子レンジ調理用容器は、更に、容器本体の側部内面にマイクロ波の照射により発熱する発熱層を設けてあるので、容器内部の温度を更に高めることが出来る。また、被加熱食品が、容器本体側部に接した場合、この接した部分にも焦げ目を付けたり、クリスピーな食感を付与することが出来る。
本発明の請求項3の発明は、前記容器本体の側部内面に水分を保持可能な水分保持層を設けてなることを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ加熱調理用容器である。
本発明の電子レンジ調理用容器は、また、容器本体の側部内面にも水分を保持可能な水分保持層を設けてあるので、蓋に設けた水分保持層の水分が少なくとも、側部内面の水分保持層の水分で補充され、蒸すのに充分な水分を供給できる。
本発明の請求項4の発明は、マイクロ波の照射により発熱する発熱層を設けてなる支持シートと、上部及び側部により前記支持シートを蓋い、かつ支持シート側内面に水分を保持可能な水分保持層を設けてなる蓋材とからなることを特徴とする電子レンジ加熱調理用容器である。
本発明の電子レンジ調理用容器は、以上のような構成であって、マイクロ波の照射により発熱する発熱層を設けてなる支持シートと、上部及び側部により前記支持シートを蓋い、かつ支持シート側内面に水分を保持可能な水分保持層を設けてなる蓋材とからなっているので、支持シートの発熱層の上に被加熱食品を置いて、蓋に設けた水分保持層に水を吸収させて、電子レンジにてマイクロ波を照射することによって、発熱層側に、焦げ目を付けたり、クリスピーな食感を付与することができ、同時にその他の部分は、蒸して調理することが出来、水分が飛んで硬くなることがない。
本発明の請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の電子レンジ加熱調理用容器の前記容器本体底部内面または前記支持シートの前記発熱層上に被加熱食品を配置し、前記水分保持層に水分を保持させて、マイクロ波の照射により前記被加熱食品を加熱調理することを特徴とする電子レンジ加熱調理方法である。
本発明の電子レンジ加熱調理方法は、上記構成からなり、前記容器本体底部内面または前記支持シートの前記発熱層上に被加熱食品を配置し、前記水分保持層に水分を保持させて、マイクロ波の照射により被加熱食品を加熱調理したことから、水分保持層に保持した水分がマイクロ波の照射によって蒸気となり、被加熱食品を蒸して調理すると同時に、発熱体がマイクロ波を吸収し発熱して、被加熱食品の発熱層側に焦げ目を付けたり、クリスピーな食感を付与することができる。
本発明の電子レンジ加熱調理容器は、食品に焦げ目を付けたり、クリスピーな食感を付与することができると同時に、食品を蒸して調理する機能を有する。また、本発明の電子レンジ加熱調理方法は、食品に焦げ目を付けたり、クリスピーな食感を付与することができると同時に、食品を蒸して調理することが出来る。
本発明の電子レンジ加熱調理容器の一例の周辺部を模式的に平面で示した説明図である。 (a)本発明の電子レンジ加熱調理容器の一例の容器本体を折畳んだ状態を示す説明図である。(b)本発明の電子レンジ加熱調理容器の一例の容器本体を起した状態を示す説明図である。(c)本発明の電子レンジ加熱調理容器の一例の蓋を内面が上を向いた状態を示す説明図である。(d)本発明の電子レンジ加熱調理容器の一例の容器本体に蓋を被せた状態を示す説明図である。 (a)〜(d)本発明の電子レンジ加熱調理容器の他の例の形状を示す説明図である。 本発明の電子レンジ加熱調理容器の更に他の周辺部を模式的に平面で示した説明図である。 本発明の電子レンジ加熱調理容器のまた更に他の周辺部を模式的に平面で示した説明図である。 本発明の電子レンジ加熱調理容器の一例に用いる発熱層を説明する断面図である。 本発明の電子レンジ加熱調理容器の一例を用いて電子レンジで調理することを説明する模式図である。
以下本発明を実施するための形態につき説明する。
図1は、本発明の電子レンジ加熱調理容器の一例を模式的に断面に示した説明図、図2(a)は、本発明の電子レンジ加熱調理容器の一例の容器本体を折畳んだ状態を示す説明図、図2(b)は、本発明の電子レンジ加熱調理容器の一例の容器本体を起した状態を示す説明図、図2(c)は、本発明の電子レンジ加熱調理容器の一例の蓋を内面が上を向いた状態を示す説明図、図2(d)は、本発明の電子レンジ加熱調理容器の一例の容器本体に蓋を被せた状態を示す説明図、図3は、本発明の電子レンジ加熱調理容器の他の例の形状を示す説明図である。
本例の電子レンジ加熱調理容器は、図1に示すように、容器本体1と蓋材2からなる容器の前記容器本体の底内面に、マイクロ波を吸収し発熱する発熱層3を設け、前記蓋の内面に水分を保持する水分保持層4を設けている。
図2は、本発明の電子レンジ加熱調理容器の一例であり、図2(a)に示すように、容器本体は折畳めるようになっている。図2(b)は、容器本体を起した状態を示す説明図であり、容器本体は、方形の底面と底面より起立する4つの側面からなっている。図の破線で示した折罫5を容器の内部方向へ押し込むことによって、4つの側面を内側に倒し、図2(a)のように、折畳むことが出来る。容器本体の底の内面には、発熱層3が設けられている。
図2(c)は、本発明の電子レンジ加熱調理容器の一例の蓋材2を内面が上を向いた状態を示している。蓋材2の内面には、水分を保持する水分保持層4が設けている。この蓋材2の場合は、対向する2辺に折曲片6が設けられていて、折曲片6を折り、容器本体の
中に差し込んで、図2(d)のように、容器本体に蓋が被せられる。
図3は、本発明の電子レンジ加熱調理容器に用いられる容器の他の例である。本発明の電子レンジ加熱調理容器に用いられる容器は、図3(a)や図3(b)のように、容器本体と蓋が別体となっていても良いし、図3(c)や図3(d)のように、蓋が容器本体と一体として設けられていて、蓋を開けたときに、蓋の1辺が容器本体と繋がっていても良い。
本発明の電子レンジ加熱調理容器に用いられる容器本体は、底面とその底面より起立する側面からなっていて、上端が開口されて、蓋を閉じたときに、開口部に蓋が位置するようになっていて、容器本体の底内面に、発熱層3が設けられていて、蓋の内面には、水分保持層が設けられていれば良い。
本発明の電子レンジ加熱調理容器では、更に容器本体の側部内面にマイクロ波の照射により発熱する発熱層を設けても良い、これにより、容器内部の温度を更に高めることが出来、被加熱食品が、容器本体側部に接した場合、この接した部分にも焦げ目を付けたり、クリスピーな食感を付与することが出来る。
更にまた、容器本体の側部内面に水分を保持可能な水分保持層を設けても良い。これによって、蓋に設けた水分保持層の水分が少なくとも、側部内面の水分保持層の水分で補充され、蒸すのに充分な水分を供給できる。
また、図4のように、複数の側面の内、発熱層を設けた側面と水分保持層を設けた側面を同時に有する電子レンジ加熱調理容器としても良い。更には、側面が2対の対向する側面からなり、片方の1対の側面に水分保持層を設けて、他の1対の側面に発熱層を設けても良い。
本発明の他の電子レンジ加熱調理容器においては、図5のように、支持シート10の上面に発熱層が設けられていて、上部及び側部からなる、蓋材2の内面に水分を保持可能な水分保持層が設けられていれば良い。
更に、図2に示したように、食品を充填する前は、折畳んで薄くすることが出来る電子レンジ加熱調理容器であれば、輸送や、使用前の保管で、そのスペースを狭くすることが出来、そのためのコストを抑えることが出来る。
容器本体と蓋を構成する材料は、マイクロ波を反射せず、あまり吸収もせず、ほとんど透過する材料が好ましい。その様な材料としては、剛性を有する紙や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等 のポリオレフィンや、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどの樹脂が挙げられる。
容器本体と蓋を構成する材料として紙を用いる場合は、紙基材単体又は他の紙層を接着性樹脂層を介して積層、或いは耐油性を付与するために紙基材の片面に耐油性層を積層した積層材料、紙基材に耐油剤を内添した材料を順次積層した積層材料などが使用できる。
使用する紙としては、坪量200〜500g/mのバージン紙、カード紙、カップ原紙、コートボール紙などの板紙が使用できる。紙基材に積層する他の紙層としては、晒しクラフト紙、上質紙などが使用でき、接着性樹脂層としては、低密度ポリエチレン樹脂を使用しても良い。
積層する耐油性層にはポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリメチルペンテ
ン樹脂が好ましく用いることが出来、その厚さは適宜選定できるが、通常15〜30μmである。また、耐油剤としてはフッ素系耐油剤が使用できる。
具体的使用する紙としては、バージン紙は、北越製紙株式会社のNEWタフアイボリー(登録商標)や、富士製紙株式会社のSIEなど、カード紙は、三菱製紙株式会社のパールカード(登録商標)(坪量260〜450g/m)など、カップ原紙は、王子特殊紙のJFカップ原紙(坪量200〜450g/m)など、コートボール紙は、王子製紙株式会社のサンコート(登録商標)(坪量200〜450g/m)などがあげられる。また、フッ素系耐油剤としては、旭硝子株式会社のアサヒガード(登録商標)E60などが使用できる。
マイクロ波を吸収し発熱する発熱層は、容器本体を構成する材料と一体として設けても良いし、別にシート状に構成した発熱体を容器本体の底の内面に貼着して設けても良い。発熱層は、マイクロ波を照射することによって、少なくとも摂氏100度以上の温度に発熱する必要がある。摂氏170度以上、250度以下の発熱温度があることが好ましい。
その様なものとしては、金属薄膜層がある。金属薄膜層にマイクロ波を照射すると渦電流が発生し、この渦電流によりジュール熱が発生して発熱する。ジュール熱は抵抗に比例するので、金属薄膜層の厚さを充分薄くすれば電気抵抗が大きくなり、高い温度が得られる。
その例としては、耐熱プラスチックフィルムに金属を蒸着し、金属薄膜層を設けたものがある。その金属としては、アルミニウムやニッケル、金、銀、亜鉛、白金などが使用できる。金属薄膜層の厚さとしては、2から10nm程度の厚さが好適に用いられる。
耐熱プラスチックとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリエーテルイミドなどが使用できる。これらの耐熱プラスチックの5から25μm程度のフィルムが用いられる。未延伸でも良いが、二軸延伸フィルムを用いたほうが耐熱性が高く好ましい。また、耐熱プラスチックフィルムに蒸着した金属薄膜層の面に紙層あるいは耐熱性のある発泡樹脂層などを設けても良い。
図6は発熱体(発熱層3)の一例である。耐熱プラスチックフィルム31として12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いて、その片面に金属薄膜層32としてアルミニウムを真空蒸着によって6nmの厚さになるように設け、その金属薄膜層32の面に接着剤33を塗布してドライラミネート法により、坪量50g/mの紙34を積層してある。紙としては、ペーハーがほぼ中性の中性紙が、金属薄膜層を侵さないので好ましい。このようにして作られた発熱体を、容器本体の底の内面に貼着して発熱層とすることができる。
水分保持層4は、調理容器に収納した食品を蒸すのに必要な水分を充分保持できる必要がある。その水分保持層4として、和紙やろ紙あるいはタオル原紙などの紙、不織布、布地、パルプ製品あるいは、ポリアクリル酸ソーダ架橋体等の吸水性ポリマーや澱粉などを用いることが出来る。
ポリアクリル酸ソーダ架橋体等の吸水性ポリマーや澱粉などを用いる場合は、吸水させる必要があるので、少なくとも片面は透水・透湿性のある素材に挟み込んで用いる。その素材としても紙、不織布、布地、パルプ製品を用いることが出来る。
吸水性ポリマーを用いる場合は、吸水性ポリマーの粉末を塩素化ポリプロピレン系などのバインダーを溶解させた、酢酸エチル、メチルエチルケトン、トルエンなどの有機溶剤
に分散させ、この分散液をポリプロピレンやポリエチレンテレフタレートなどの樹脂のフィルムに塗布、乾燥させ、その塗布面に、透水・透湿性のある紙、不織布、布地、パルプ製品などをドライラミネート法により貼り合わせて、水分保持層4を形成できる。
この貼り合わせるときには、全面に接着剤を塗るのではなく、格子状に接着剤を塗布するか、周囲のみ接着剤を塗布して、吸水性ポリマーの吸水機能を損なわないようにすることが好ましい。このようなシート状に形成した水分保持層4の樹脂のフィルム面側を蓋の内面に貼着させて本発明の水分保持層にすることができる。
また水分保持層4として用いる紙は、なるべくサイズ度(ステキストサイズ)の低い紙が好ましい。このような紙としては、ろ紙や吸い取り紙、あるいはタオル原紙などがある。また、和紙のように、水に濡れても破れにくいものも使用できる。また不織布や布地を水分保持層として用いる場合は、親水性のある材質のものや、親水性加工がされたものが望ましい。これらを、接着剤を用いて蓋の内面に貼着させて本発明の水分保持層4にすることができる。
水分保持層4は、調理に必要な水をすべて吸水、保持できるように選択される。この水の量は、調理される食品の特性、サイズ、量、保存温度と容器の体積に依存するものである。吸水、保持する水の量に応じて、水分保持層の材料や厚みあるいは量を調整して用いる。
上記のように、容器本体1と蓋材2からなる容器の前記容器本体1の底内面に、マイクロ波を照射することで発熱する発熱層3を設け、前記蓋の内面に水分を保持する水分保持層4を設けた電子レンジ加熱調理用容器を用いて、水分保持層4に水をかけて水分を保持させ、容器本体1の底内面の発熱層3の上に食品を置き、電子レンジでマイクロ波を照射することによって、食品を蒸しながら、発熱層側の食品の面に焦げ目を付けたり、クリスピーな食感を付与することができる
以下に、具体的実施例について説明する。
<発熱層の作成>
発熱層3として、樹脂フィルムの片面に、アルミニウムを薄く蒸着した蒸着フィルムの蒸着面に、ドライラミネート法によって接着剤を介し、紙を積層したものを用いた。まず、ポリエチレンテレフタレートの12μmのフィルムの巻取りを用意し、これを、巻取り式蒸着機にセットして、アルミニウムを蒸着させ、アルミニウムの薄膜をフィルムの片面に積層した。このとき、蒸着された半透明でグレーのアルミニウム膜の光線透過を測定して、アルミニウムの蒸発速度とフィルムのラインスピードをコントロールして、アルミニウムの薄膜の厚さが5から7μmになるようにした。このアルミニウム薄膜層にウレタン系接着剤を介し、坪量100g/mの未晒クラフト紙をドライラミネート法によって積層し、カットして、発熱層3となる発熱体を得た。
<電子レンジ加熱調理容器の作成>
電子レンジ加熱調理容器の容器本体1と蓋材2に用いる紙は、消臭機能を中間層に付与した多層抄きの紙を用いた。内層、中間層及び外層からなり、中間層は、消臭成分として水酸化第1銅をパルプに対し金属銅換算にて1重量%含有しており、外層には撥油性を付与するため、撥油剤としてパーフルオロアルキルリン酸塩をパルプに対し1.5重量%添加されている板紙を用いて、図2に記載された、折畳可能な容器本体とそれに被せる蓋からなる紙箱を容器として作成した。
容器の寸法は、縦18cm、横17、5cm、高さ4cmである。この容器本体1の底内面に、底面より、縦横がそれぞれ5mm小さい前記の発熱体をポリエチレンテレフタレートフィルムが上になるように、接着剤で貼着して発熱層3とした。また、蓋の内面に、その縦横がそれぞれ5mm小さい、ろ紙を水分保持層4として貼着した。
<調理>
図7のように、この容器の発熱体3の上に、食品7としてチルド流通の餃子12個300gを置き、水分保持層4に水を10ml含浸させた蓋を水分保持層4が内側になるように被せて、600Wの家庭用電子レンジ8のターンテーブル9の上に設置した。そして電子レンジ8で4分間マイクロ波を照射して調理した。
<観察と試食>
調理後の餃子を取り出して見ると、餃子の発熱体に接していた面の皮は焦げ色が付いて、他の部分の皮は乾燥することなく、やわらかくふっくらと出来上がっており、食したところ、中の具も温かく調理されていた。また、別途、調理した餃子入りの調理容器を室温に30分放置したところ、餃子独特のにおいは、ほとんど感じられず、消臭効果も確認された。
1・・・容器本体
2・・・蓋材
3・・・発熱層
4・・・水分保持層
5・・・折罫
6・・・折曲片
7・・・食品
8・・・電子レンジ
9・・・ターンテーブル
10・・・支持シート
31・・・耐熱プラスチックフィルム
32・・・金属薄膜層
33・・・接着剤
34・・・紙

Claims (5)

  1. 開口部を有する容器本体と該開口部を蓋う蓋材からなる容器であって、前記容器本体の底部内面にマイクロ波の照射により発熱する発熱層を設け、前記蓋材の前記容器本体側の面に水分を保持可能な水分保持層を設けてなることを特徴とする電子レンジ加熱調理用容器。
  2. 前記容器本体の側部内面にマイクロ波の照射により発熱する発熱層を設けてなることを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ加熱調理用容器。
  3. 前記容器本体の側部内面に水分を保持可能な水分保持層を設けてなることを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ加熱調理用容器。
  4. マイクロ波の照射により発熱する発熱層を設けてなる支持シートと、上部及び側部により前記支持シートを蓋い、かつ支持シート側内面に水分を保持可能な水分保持層を設けてなる蓋材とからなることを特徴とする電子レンジ加熱調理用容器。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の電子レンジ加熱調理用容器の前記容器本体底部内面または前記支持シートの前記発熱層上に被加熱食品を配置し、前記水分保持層に水分を保持させて、マイクロ波の照射により前記被加熱食品を加熱調理することを特徴とする電子レンジ加熱調理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013177198A (ja) * 2012-01-30 2013-09-09 Toppan Printing Co Ltd 電子レンジ用発熱シートと電子レンジ用発熱シート付き紙容器
EP3984418A1 (en) * 2020-10-15 2022-04-20 Ajinomoto Co., Inc. Method and container for treating a frozen food in a microwave oven

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