JP2011174217A - 土台下パッキン及びそれを含む建物の換気装置 - Google Patents

土台下パッキン及びそれを含む建物の換気装置 Download PDF

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Abstract

【課題】土台の下面への通気路の形成をしなくともよく、土台の構造を簡素にできてその製作費用等を抑制でき、全体の厚みも従来に比べて薄くできる土台下パッキン及びそれを含む建物の換気装置を提供する。
【解決手段】建物の基礎1の上に土台2を設置し、この土台の上に壁体5を設置し、この壁体と土台に壁体内換気用の通気孔6を設けた建物の、前記基礎と土台の間に設置して、床下換気と壁体内換気を行うのに用いられる土台下パッキン3であって、所定肉厚のパッキン本体を具えている。パッキン本体の長手方向に床下換気用通気路と壁体内換気導入用通気路14が所定の間隔でそれぞれ複数個、パッキン本体の厚さ内に形成され、壁体内換気導入用通気路14の底面間を結ぶ線は、床下換気用通気路の頂面間を結ぶ線よりもパッキン本体の厚みの高さ方向で下方位置になっている。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば木造の建物等に用いられる土台下パッキン及びそれを含む建物の換気装置に関し、詳しくはパッキンの肉厚を薄くでき、しかも土台に形成する通気孔を少なくしてパッキンや土台等の材料費や製作費を安価に抑えることができる技術に係るものである。
木造の建物等に用いられるこの種の土台下パッキンとして、本出願人は、先に特開平10−237963号(特許文献1)を提案した。このパッキンは、パッキン本体の一端面につば部を突出して設け、このつば部に対しパッキン本体の厚さ方向一方側に一端面と他端面を連通する通気路を設け、かつ他方側に第2通気路を一端面から所定長さ他端面側にわたり設けたものである。
特開平10−237963号公報
ところで、前記土台下パッキンは、第2通気路を一端面から所定長さ他端面側にわたり設けてはいるものの、その長さが通気路の長さの中間より手前位置で土台の下面及び前側面にわたり形成した通気孔と連通する構造のため、土台の下面への通気孔の形成が必須である。なお、前記土台の下面に形成した通気孔については、土台の前側面に形成した通気孔とともに特許文献1の図1に符号6として示されている。したがって、このような土台の下面へ通気孔を形成するための作業が必要となり、しかも土台の構造も複雑化してしまうのに加え、製作のための費用も余分にかかるという問題があった。
また、前記土台下パッキンは、特許文献1の段落0009と図2に記載されているように、硬質ゴムなど弾性材料からなるパッキン本体を構成する上部材と下部材、及び両部材に挟持されて固定された樹脂製の板部材から形成され、前記板部材がつば部を形成するように構成されており、つば部を境にしてパッキン本体の厚さ方向一方側と他方側にそれぞれ通気路を形成するため、全体の厚さが30mm近くに達してそれ相当に厚くなってしまうという問題もあった。
そこでこの発明は、前記従来のものがもつ問題点を解決し、従来必須としていた土台の下面への通気路の形成をしなくともよく、土台の構造を簡素にできてその製作費用等を抑制でき、しかも全体の厚みも従来に比べて薄くできる土台下パッキン及びそれを含む建物の換気装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、建物の基礎の上に土台を設置し、この土台の上に壁体を設置し、この壁体と土台に壁体内換気用の通気孔を設けた建物の、前記基礎と土台の間に設置して、床下換気と壁体内換気を行うのに用いられる土台下パッキンであって、所定肉厚のパッキン本体を具え、このパッキン本体の長手方向に壁体内換気導入用通気路と床下換気用通気路が所定の間隔でそれぞれ複数個、パッキン本体の厚さ内に形成され、前記壁体内換気導入用通気路の底面間を結ぶ線は、床下換気用通気路の頂面間を結ぶ線よりもパッキン本体の厚みの高さ方向で下方位置となっており、かつ前記壁体内換気導入用通気路は、パッキン本体の短手方向となる一端側が開放され、同他端側が該他端近くで閉鎖されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の土台下パッキンにおいて、前記壁体内換気導入用通気路がパッキン本体の長手方向の両側部側に1個ずつ配置され、それ以外のパッキン本体の長手方向に前記床下換気用通気路が複数個配置されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の土台下パッキンにおいて、前記壁体内換気導入用通気路のパッキン本体の長手方向の寸法は、前記床下換気用通気路のパッキン本体の長手方向の寸法より長くなっていることを特徴とする。請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の土台下パッキンにおいて、前記パッキン本体の長手方向の両側部には出隅部又は入隅部に設置するときに切り落とすための切断用溝が設けられていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の土台下パッキンにおいて、前記パッキン本体の長手方向の両側部には隣接するパッキンの対向側部を突き合わせ状に接続するときに嵌合して位置決めするための接続用凹凸部が設けられていることを特徴とする。請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の土台下パッキンにおいて、前記パッキン本体の一端側には床下換気用通気路を経て流入する空気を床下へ導くためのフィンが切断可能に設けられていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の土台下パッキンにおいて、前記パッキン本体の一端側下面にはバリ逃げ用の切込みが設けられていることを特徴とする。請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の土台下パッキンにおいて、前記パッキン本体には基礎上に設ける墨だしラインを確認するための覗き穴が設けられていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、建物の基礎の上に土台を設置し、この土台の上に壁体を設置し、この壁体と土台に壁体内換気用の通気孔を設けた建物の、前記基礎と土台の間に請求項1ないし8のいずれかに記載の土台下パッキンを、床下換気用通気路が床下と外部を連通し、壁体内換気導入用通気路が床下と前記通気孔と連通するように設置し、このパッキンの床下換気用通気路により床下換気を行い、かつ壁体内換気導入用通気路により壁体内換気を行うように構成した建物の換気装置であることを特徴とする。請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の建物の換気装置において、床下換気用通気路の外部側に防鼠材付き土台水切部材を設置したことを特徴とする。
この発明は、前記のようであって、請求項1ないし8に記載の発明によれば、パッキン本体の長手方向に壁体内換気導入用通気路と床下換気用通気路が所定の間隔でそれぞれ複数個、パッキン本体の厚さ内に形成され、前記壁体内換気導入用通気路の底面間を結ぶ線は、床下換気用通気路の頂面間を結ぶ線よりもパッキン本体の厚みの高さ方向で下方位置となっており、かつ前記壁体内換気導入用通気路は、パッキン本体の短手方向となる一端側が開放され、同他端側が該他端近くで閉鎖されている構成を有するので、通気量(換気量)を減ずることなく、パッキンの全体の厚みを従来に比べて薄くすることができる。また、パッキン本体の短手方向の他端近くで閉鎖された壁体内換気導入用通気路を設けた構成により、従来必須としていた土台の下面への通気路の形成をしなくともよくなり、土台の構造を簡素にできて製作費用も抑制することができるという優れた効果が得られる。
請求項9,10に記載の発明によれば、請求項1ないし8に記載のパッキンを用いることにより、建物の換気、すなわち基礎と土台周りの床下換気と壁体内換気を共に効率よく行うことができ、住まいの快適さの向上を図ることができる。
この発明の一実施の形態を示す、建物の換気装置を示す縦断側面図である。 同上の換気装置に用いられる土台下パッキンの配置例を示す一部省略の平面間取り図である。 図2のVで示す位置に配置される外周一般用の土台下パッキンであり、(A)はその平面図、(B)は同正面図、(C)は同側面図である。 同上の土台下パッキンを示し、(A)はその上面側の要部斜視図、(B)は同下面側の要部斜視図、(C)は(A)の線C−Cに沿う断面図、(D)は(A)の線D−Dに沿う断面図である。 同上の土台下パッキンの出隅部の拡大平面図である。 同上の土台下パッキンの入隅部の拡大平面図である。 同上の土台下パッキンの両側部に設けた接続用凹凸部の拡大平面図である。 同上の土台下パッキンの建物基礎上に設置する様子を示すものであり、(A)は出隅部への取付前の斜視図、(B)は同取付後の斜視図である。 同上の土台下パッキンが設置された建物の換気装置における通気経路を示す作用説明用斜視図である。
以下、この発明に係る外周一般用の土台下パッキンを含む建物の換気装置の一実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1において、1は基礎、2は土台であり、該基礎と土台の間には図2のVで示す位置に配置される外周一般用の土台下パッキン3が設置されている。4は床パネル、5は壁体であり、該壁体と土台2の前側面には壁体内換気用の通気孔6が設けられている。土台2に設けた通気孔6は土台2の前側面にのみであり、土台2の下面には設けられていない。7は外壁材である。
土台下パッキン3は、図3,4に示すように全体がポリプロピレンなどの合成樹脂製からなり、長方形状のパッキン本体11を有し、該本体の短手方向にはその一端上面から外方に突出し、先端側が下向湾曲状となった従来のつば部に相当するフィン12が一体に形成されている。パッキン本体11の長手方向には床下換気用通気路13と壁体内換気導入用通気路14が所定の間隔で複数個、該本体の厚さ内に形成されている。壁体内換気導入用通気路14は、パッキン本体11の長手方向の両側部側に1個ずつ同じ大きさで配置され、それ以外のパッキン本体11の長手方向には床下換気用通気路13が複数個、等間隔に配置されている。壁体内換気導入用通気路14は、パッキン本体11の上面において上方が開放し、底面が下方に円弧凸状の湾曲面に形成され、かつパッキン本体11の短手方向となる一端側が開放され、同他端側が該他端面近くで閉鎖壁部15により閉鎖されている。この閉鎖壁部15の設けられる位置は図1に示すように床下からの空気が壁体内換気導入用通気路14を経て土台2の前側面に設けた通気孔6に入るのに好適なようにパッキン本体11の他端面近くにしている。他端面からの具体的な寸法などその位置は通気孔6の形成位置とも関連するので、適宜に設定されることになる。
床下換気用通気路13は、パッキン本体11の下面において下方が開放し、頂面が上方に円弧凸状の湾曲面に形成され、かつ短手方向となる一端側及び他端側が共に開放されている。そして、図3(B)に示すように壁体内換気導入用通気路14の底面間を結ぶ線をL1、床下換気用通気路13の頂面間を結ぶ線をL2とすると、パッキン本体11の厚みの高さ方向において、L1がL2よりも下方位置となるように構成されている。このような構成にすることによりパッキン本体11の厚さが薄くなる。また、壁体内換気導入用通気路14のパッキン本体11の長手方向の寸法(幅)W1は、床下換気用通気路13のパッキン本体11の長手方向の寸法(幅)W2より倍近く長くなっている。
上記のような構成のパッキン3の全長は例えば900mm、幅は例えば130mm、厚さが例えば20mm程度であり、その厚みは従来のそれと比べて10mm程度も薄くなっている。
パッキン本体11上面には土台2及び該土台上に設置される壁体5の中心ラインを合わせるための芯墨ライン17が浅い凹溝を形成して設けられ、該ライン上のパッキン本体11の両側部には基礎1上に設けられるアンカーボルト18を通すための方形長穴19が多少アンカー遊びが可能なように設けられている。パッキン本体11の一端近くの上面にはフィン切断用溝ライン20が浅い凹溝を形成して設けられている。これはフィン12が床下において他部材と緩衝するときに切り離すためのものである。また、パッキン本体11の他端近くには基礎1上に設けられる図示しない外墨ラインを確認するための覗き穴21が長手方向に複数個、所定間隔で切り欠き形成されている。22はその覗き穴21を使用して前記外墨ラインと合わせる外墨ラインであり、浅い凹溝を形成して設けられている。さらに、長穴19近くのパッキン本体11の両側部上面には図4にも拡大して示すように出隅部又は入隅部にパッキン3の側部が位置するときに切断する切断溝ライン24が浅い凹溝を形成して設けられている。
切断溝ライン24は、パッキン本体11の両側端面から芯墨ライン17に対して一端側と他端側にともに45°の角度で各端縁まで延びている。そして、一端側の切断溝ライン24をライン24a、他端側の切断溝ライン24をライン24bとすると、ライン24aに沿って切断した一方のパッキン3の一側部と他方のパッキン3の他側部を図5のように出隅部で接続する際、ライン24a同士を付き合わせるとともに、隙間として残る部分に別途ほかのパッキンの角切り落し部材を埋めるようにする。図5においては、ライン24bでは切断していない。この角切り落し部材としては、例えば図示していないが内部通用のパッキンの両側部から切り落した部材26,27が用いられ、図では2個で埋めている。出隅部にこのような角切り落し部材26,27をあえて補充配置するのは建物の壁体5の荷重を均等に受けて欠損が生じないようにするためである。
図6は、入隅部で接続するときの例を示し、この場合はライン24bに沿って切断した一方のパッキン3の一側部と他方のパッキン3の他側部をライン24b同士を付き合わせるようにしている。そして、この例では他方のパッキン3をライン24aでも切断しており、この切断したライン24aに別途用意した内部通用パッキン3’の切断溝ライン24a’で切断された該ラインを付き合わせて接続する。このように入隅部でもパッキン3の配置で隙間が生ずるのを防いで、壁体の欠損防止の役割を果たすことが可能である。なお、前記内部通用パッキン3’はあくまでも一例を示したにすぎず、他の形状のパッキンを接続してもよい。また、図5,6では出隅部と入隅部でのパッキン3の配置例を示したが、凹み部(図示省略)等でもバッキン3の切断溝ライン24を利用して配置することができる。
パッキン本体11の両側端面には図7にも示すように、接続用凸部28,29と凹部30,31が、凸部28が凹部30に、凸部29が凹部31に、嵌合可能にそれぞれ複数個ずつ形成されている。これら凸部28及び凹部30、凸部29及び凹部31は両側端面で嵌合するように相対応する位置に形成され、複数のパッキン3を基礎1上に並べて設置し、隣接するパッキン3の対向側部を突き合わせ状に接続するときにその位置決めのために嵌合される。このような凹凸部をパッキン本体11の両側端面に設けると、パッキン3の設置に際して位置がずれないため、設置が容易となる。なお、前記出隅部に角切り落し部材26,27を埋めるときも凹凸部28,29の一部が図5のように利用される。
図3において、33は釘穴である。また、34は基礎1の上端にできるコンクリートバリを考慮して凹み状に形成したバリ逃げ用の切込みであり、パッキン本体11の一端側下面に設けられている。図1で35は防鼠材付き土台水切部材で、床下換気用通気路13の外部側に設置されている。
前記のように構成された土台下パッキン3は、図1のように床下換気用通気路13(図1では壁体内換気導入用通気路14の部分で切断しているため図示されていない)が床下と外部を連通し、フィン12が床下側を向き、壁体内換気導入用通気路14が床下と通気孔6を連通するように基礎1と土台2の間に設置される。すなわち、設置に際しては、まず基礎1上に設けたアンカーボルト18にパッキン本体11の長穴19を通し、覗き穴21から外墨ライン22が基礎1上に設けられた外墨ラインに合うようにを確認しながらパッキン3を基礎1上にその両側部の凹凸部28,29,30,31を嵌合しつつ接続して載置していく。そして、位置が確認されたら順次、釘穴33から釘を基礎1に打ち仮固定していく。
そして、出隅部では、図8に示すように一側部にある切断溝ライン24のライン24aに沿って切断した一方のパッキン3と、他側部にある切断溝ライン24のライン24aに沿って切断した他方のパッキン3の両側部を突き合わせるようにした後、隙間として残る部分に同図(A)に示すように角切り落し部材26,27を持ち込み、該部分を埋めるように取り付ける。同図(B)がその取付状態を示す図面である。このようにして出隅部を含み、パッキン3は建物外周の基礎1と土台2の間に設置される。また、図示していないが、パッキン3を入隅部に設置する場合には、図6に示したように取り付ける。なお、パッキン3が基礎1上に設置された後にはその上に土台2が載置されて固定され、さらにその上には壁体5が載置され固定されていくことになるが、その際には芯墨ライン17が芯合わせ確認のための目視ラインとなる。
前記のようにして設置された土台下パッキン3は、床下換気用通気路13により床下換気を行い、壁体内換気導入用通気路14により壁体内換気を行う。また、前記パッキン3が設置された床下換気用通気路13の外部側には防鼠材付き土台水切部材35が設置される。この土台水切部材35はパッキン本体11の他端面に基端が固定され、床下換気用通気路13を覆うように下向傾斜に折り曲げられており、その下端開口部には防鼠材(準防用)35aが取り付けられている。
次に図1,9を参照して作用を説明する。前記構成において、湿気の多い外気は白抜矢印で示すように土台水切部材35の防鼠材35aを通過してパッキン3の床下換気用通気路13に入り、ここからフィン12の下面によって案内されて床下の下方に入り込み、一旦床下の下方に溜めおかれる。一方、溜めおかれた床下の十分に乾燥した空気は断面矢印で示すように床下から壁体内換気導入用通気路14に入り、閉鎖壁部15にぶつかった後上昇して土台2の通気孔6に入る。さらに、土台2の通気孔6から壁体5の通気孔6に入り、上昇していき、図示しない建物の小屋裏換気孔から排出されることになる。
このように床下換気用通気路13及び壁体内換気導入用通気路14により床下換気と壁体内換気が行われるのであるが、壁体内換気導入用通気路14がパッキン本体11の他端面近くまで形成しているため、建物の基礎1上の土台2を設置しても土台2の前側面に形成した通気孔6と連通することが可能になり、従来のパッキンのように土台の下面にまで通気孔を形成しなくともよくなる。そのため、土台2の製作が容易となり、製作のための時間や費用をそのぶん安価に抑えることができる。
また、従来のパッキンのように板部材を境にして上部材と下部材にそれぞれ通気孔を形成するものにあっては、その厚さが必然的に厚くならざるを得ないが、このパッキン3の場合は壁体内換気導入用通気路14の底面間を結ぶ線L1を床下換気用通気路13の頂面間を結ぶ線L2よりもパッキン本体11の厚みの高さ方向で下方位置となるように構成しているから、厚さという点では10mm程度も薄くすることができる。
さらに、土台下パッキン3を出隅部に設置する場合でも、前記したように隣接する一方のパッキン3と他方のパッキン3の切断面同士を突き合わせるようにするとともに、残された隙間には角切り落し部材26,27を配置して隙間をなくすることができる。そのため、出隅部のパッキン3の上に設置される土台2やさらにその上に設置される壁体5を安定した状態に保つことができる。土台下パッキン3を入隅部に設置する場合も、同様に隙間をなくして壁体5を安定した状態に保つことができる。
上記の実施の形態は、好ましい例を示したにすぎず、この発明は特許請求の範囲に記載した範囲内において、さらに異なる適宜の実施の形態をも含むものである。実施の形態で示した、床下換気用通気路13や壁体内換気導入用通気路14の形状や構造も、好ましい一例にすぎず、実施に際しては他の任意の形状等にすることが可能である。
1 基礎
2 土台
3 土台下パッキン
4 床パネル
5 壁体
6 通気孔
7 外壁材
11 本体
12 フィン
13 床下換気用通気路
14 壁体内換気導入用通気路
15 閉鎖壁部
17 芯墨ライン
20 フィン切断用溝ライン
22 外墨ライン
24 切断溝ライン
26,27 角切り落し部材
34 バリ逃げ用の切込み
35 防鼠材付き土台水切部材

Claims (10)

  1. 建物の基礎の上に土台を設置し、この土台の上に壁体を設置し、この壁体と土台に壁体内換気用の通気孔を設けた建物の、前記基礎と土台の間に設置して、床下換気と壁体内換気を行うのに用いられる土台下パッキンであって、
    所定肉厚のパッキン本体を具え、このパッキン本体の長手方向に壁体内換気導入用通気路と床下換気用通気路が所定の間隔でそれぞれ複数個、パッキン本体の厚さ内に形成され、前記壁体内換気導入用通気路の底面間を結ぶ線は、床下換気用通気路の頂面間を結ぶ線よりもパッキン本体の厚みの高さ方向で下方位置となっており、かつ前記壁体内換気導入用通気路は、パッキン本体の短手方向となる一端側が開放され、同他端側が該他端近くで閉鎖されていることを特徴とする土台下パッキン。
  2. 請求項1に記載の土台下パッキンにおいて、前記壁体内換気導入用通気路がパッキン本体の長手方向の両側部側に1個ずつ配置され、それ以外のパッキン本体の長手方向に前記床下換気用通気路が複数個配置されていることを特徴とする土台下パッキン。
  3. 請求項2に記載の土台下パッキンにおいて、前記壁体内換気導入用通気路のパッキン本体の長手方向の寸法は、前記床下換気用通気路のパッキン本体の長手方向の寸法より長くなっていることを特徴とする土台下パッキン。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の土台下パッキンにおいて、前記パッキン本体の長手方向の両側部には出隅部又は入隅部に設置するときに切り落とすための切断用溝が設けられていることを特徴とする土台下パッキン。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の土台下パッキンにおいて、前記パッキン本体の長手方向の両側部には隣接するパッキンの対向側部を突き合わせ状に接続するときに嵌合して位置決めするための接続用凹凸部が設けられていることを特徴とする土台下パッキン。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の土台下パッキンにおいて、前記パッキン本体の一端側には床下換気用通気路を経て流入する空気を床下へ導くためのフィンが切断可能に設けられていることを特徴とする土台下パッキン。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の土台下パッキンにおいて、前記パッキン本体の一端側下面にはバリ逃げ用の切込みが設けられていることを特徴とする土台下パッキン。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の土台下パッキンにおいて、前記パッキン本体には基礎上に設ける墨だしラインを確認するための覗き穴が設けられていることを特徴とする土台下パッキン。
  9. 建物の基礎の上に土台を設置し、この土台の上に壁体を設置し、この壁体と土台に壁体内換気用の通気孔を設けた建物の、前記基礎と土台の間に請求項1ないし8のいずれかに記載の土台下パッキンを、床下換気用通気路が床下と外部を連通し、壁体内換気導入用通気路が床下と前記通気孔と連通するように設置し、このパッキンの床下換気用通気路により床下換気を行い、かつ壁体内換気導入用通気路により壁体内換気を行うように構成したことを特徴とする建物の換気装置。
  10. 請求項9に記載の建物の換気装置において、床下換気用通気路の外部側に防鼠材付き土台水切部材を設置したことを特徴とする建物の換気装置。
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