JP2011174006A - 電気駆動型素子用透明有機膜 - Google Patents

電気駆動型素子用透明有機膜 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、高温高湿雰囲気下に置かれた場合であっても、変質しにくく、比誘電率の変化量が小さい電気駆動型素子用透明有機膜を提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、電気駆動型素子に用いられる電気駆動型素子用透明有機膜であって、上記電気駆動型素子用透明有機膜は、主鎖に環構造を有する酸価が50以下のポリマー樹脂と、エポキシ樹脂と、酸付加されていない3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマーとからなる電気駆動型素子用透明有機膜用組成物が重合されて形成された膜であり、上記電気駆動型素子用透明有機膜形成直後の比誘電率が3.5以下であり、かつ、上記電気駆動型素子用透明有機膜のPCT試験前後の比誘電率変化量が0.3以下であることを特徴とする電気駆動型素子用透明有機膜を提供することにより、上記目的を達成する。
【選択図】なし

Description

本発明は、高温高湿雰囲気下においても比誘電率変化量が少なく、電気駆動型素子の絶縁層、保護層等に好適に用いることが可能な電気駆動型素子用透明有機膜に関するものである。
一般に、電気駆動型素子においては、絶縁層や保護層等が必要な部分に、透明な有機膜が用いられている。このような有機膜に求められる特性としては比誘電率の変化量が少ないことを挙げることができる。
例えば、ディスプレイに直接触れることによって、情報の入力が出来るデバイスとしてタッチパネルが知られている(特許文献1)。これは、光を透過する入力装置を液晶画面などの各種ディスプレイ上に配置したものである。このようなタッチパネルとしては、様々な方式のものが実用化されている。このなかで、静電容量方式と呼ばれるものは、第1透明電極/絶縁層/第2透明電極の層構造を有し、タッチパネル面に微弱な電流を流して電界を形成し、指等の導電体が軽く触れた場合の静電容量値の変化を電圧の低下等に変換して検知し、その接触位置を検出するものである。ここで、上記絶縁層には、所定の比誘電率を有することが求められる。
上述したタッチパネルは、各種ディスプレイ上に配置されるものであることから、空気中の水蒸気等に触れやすいものであるため、上述した絶縁層は、水蒸気等に対して高い耐性を有するものである必要がある。しかしながら、従来からタッチパネルに用いられている絶縁層は、水蒸気等に対する耐性が十分ではなく、特に高温高湿雰囲気下においては、上記絶縁層が変質を起こし、その結果、上記絶縁層の比誘電率が大幅に変化してしまうため、タッチパネルとして機能しなくなるおそれがあるといった問題があった。
一方、例えばカラー表示装置に用いられるカラーフィルタにおいては、着色層の保護や、カラーフィルタの平坦化等の目的で着色層上にオーバーコート層が形成される。ここで、上記カラー表示装置は、一般に、第1電極/表示部/第2電極の層構造を有し、第1電極および第2電極に電流を流すことにより電界を形成し、表示部内に存在する表示素子を駆動させることで表示を行うものである。上記カラーフィルタは、通常、表示素子とともに表示部に配置されるものであることから、上記オーバーコート層は、表示素子の駆動を阻害しない程度の所定の比誘電率を有することが求められる。
上記オーバーコート層は、着色層の保護や、カラーフィルタの平坦化等の目的のために形成されるものであるが、オーバーコート層自体がカラー表示装置の外部の水蒸気および酸素等により変質し、オーバーコート層の比誘電率が大きく変化するような場合は、上記表示素子の駆動を阻害し、表示装置の作動不良の原因となることから、カラー表示装置の画像表示を劣化させる可能性があるといった問題があった。
特開2007−276322号公報
本発明は、高温高湿雰囲気下に置かれた場合であっても、変質しにくく、比誘電率の変化量が小さい電気駆動型素子用透明有機膜を提供することを主目的とする。
本発明は、電気駆動型素子に用いられる電気駆動型素子用透明有機膜であって、上記電気駆動型素子用透明有機膜は、主鎖に環構造を有する酸価が50以下のポリマー樹脂(以下、単にポリマー樹脂と称する場合がある。)と、エポキシ樹脂と、酸付加されていない3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマーとからなる電気駆動型素子用透明有機膜用組成物が重合されて形成された膜であり、上記電気駆動型素子用透明有機膜形成直後の比誘電率が3.5以下であり、かつ、上記電気駆動型素子用透明有機膜のPCT試験前後の比誘電率変化量が0.3以下であることを特徴とする電気駆動型素子用透明有機膜を提供する。
本発明によれば、上記ポリマー樹脂、エポキシ樹脂、酸付加されていない3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマーからなる上記電気駆動型素子用透明有機膜用組成物を用いることにより、上記電気駆動型素子用透明有機膜形成直後の比誘電率が小さく、かつ、PCT試験前後の比誘電率変化量が少ない電気駆動型素子用透明有機膜を得ることが可能となる。また、上記ポリマー樹脂を用いることにより、例えば上記電気駆動型素子用透明有機膜上に蒸着等により金属膜を形成する場合、金属膜製膜中に発生するプラズマ等に対する耐性の高い電気駆動型素子用透明有機膜とすることができる。
また、本発明は、電気駆動型素子に用いられる電気駆動型素子用透明有機膜であって、上記電気駆動型素子用透明有機膜は、ポリマー樹脂と、エポキシ樹脂と、多官能アクリレートモノマーとを有し、上記ポリマー樹脂、エポキシ樹脂、および多官能アクリレートモノマーの総質量中のエポキシ樹脂の質量比率が、25質量%以上である電気駆動型素子用透明有機膜用組成物が重合されて形成された膜であり、かつ、上記電気駆動型素子用透明有機膜のPCT試験前後の比誘電率変化量が0.3以下であることを特徴とする電気駆動型素子用透明有機膜を提供する。
本発明によれば、上記ポリマー樹脂、エポキシ樹脂、および多官能アクリレートモノマーの総質量中のエポキシ樹脂の質量比率を25質量%以上とすることにより、PCT試験前後の比誘電率変化量の少ない電気駆動型素子用透明有機膜を得ることが可能となる。また、上記ポリマー樹脂を用いることにより、例えば上記電気駆動型素子用透明有機膜上に蒸着等により金属膜を形成する場合、金属膜製膜中に発生するプラズマ等に対する耐性の高い電気駆動型素子用透明有機膜とすることができる。
本発明は、上電気駆動型素子用透明有機膜を絶縁層として用いたことを特徴とするタッチパネルを提供する。
本発明によれば、上述した電気駆動型素子用透明有機膜をタッチパネルの絶縁層に用いることにより、空気中の酸素および水蒸気等の影響による絶縁層の比誘電率変化量を少なくすることができることから、作動不良が生じにくく、感度の高いタッチパネルを提供することが可能となる。
本発明は、上述した電気駆動型素子用透明有機膜をオーバーコート層として用いたことを特徴とするカラーフィルタを提供する。
本発明によれば、上述した電気駆動型素子用透明有機膜をオーバーコート層に用いることにより、オーバーコート層を比誘電率の変化の少ないものとすることが可能となるため、本発明のカラーフィルタを表示装置に用いた場合、オーバーコート層の比誘電率の変化による表示装置の画像表示の劣化を少ないものとすることが可能となる。
本発明によれば、高温高湿雰囲気下に置かれた場合であっても、変質しにくく、比誘電率の変化量が小さい電気駆動型素子用透明有機膜を提供することが可能となる。また、上述した電気駆動型素子用透明有機膜を電気駆動型素子に用いることにより、高温高湿雰囲気下に置かれた場合であっても、作動不良等が生じにくい高品質な電気駆動型素子を提供することが可能となる。
本発明のタッチパネルの一例を示す模式図である。 本発明のタッチパネルの他の一例を示す概略断面図である。 本発明のカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の電気駆動型素子用透明有機膜、タッチパネル、およびカラーフィルタについて説明する。
A.電気駆動型素子用透明有機膜
本発明の電気駆動型素子用透明有機膜(以下、単に透明有機膜と称する場合がある。)は、高温高湿雰囲気下に置かれた場合であっても、比誘電率変化量が少ないことを特徴とするものである。
ここで、電気駆動型素子とは、電流や電圧をかけることによって制御を行う素子や、電気的な変化を感知し機能する素子を示すものである。具体的には、表示装置、タッチパネル等が挙げられる。
また、上述した高温高湿雰囲気下での透明有機膜の比誘電率変化量は、PCT試験を行うことにより測定することが可能である。
ここで、PCT試験(プレッシャークッカー試験)とは高温および高密度な水蒸気雰囲気を作り、試験槽内の水蒸気圧を高めることにより、サンプルの内部への水分の浸入を促進することで、サンプルの高温下での耐湿性評価を行う試験法である。
また、本発明において、「透明有機膜形成直後の比誘電率」は、次の測定方法によって測定される値である。
まず、ガラス基板上にCr等の導電性膜を製膜し、その上に透明有機膜を形成する。その後、透明有機膜上にAu薄膜を蒸着する。次に、Cr等の導電膜とAu薄膜に電極を取り付け、上記2層で挟まれた透明有機膜の比誘電率をソーラトロン社製1296型誘電率測定インターフェースで測定する。
また、本発明において「PCT試験前後の比誘電率変化量」は、次のようにして求められる値である。
まず、上述した「透明有機膜形成直後の比誘電率」の測定方法の項で説明したように、ガラス基板上にCr等の導電性膜を製膜し、その上に透明有機膜を形成する。次に、上記透明有機膜形成直後の透明有機膜を用いてPCT試験を行う。
ここで、上記PCT試験は、120℃、100%RHの雰囲気下に上記透明有機膜形成直後の透明有機膜を24時間設置することにより行われる。また、PCT試験装置としてはエスペック社製のHAST CHAMBER EHS−221Mを用いる。また、PCT試験におけるPCT試験装置内部の圧力は、設定された温度および湿度により決定されるものである。
上記PCT試験後に、上記透明有機膜上にAu薄膜を形成し、上述した「透明有機膜形成直後の比誘電率」の測定方法と同様にして、PCT試験後の透明有機膜の比誘電率を測定する。
上記の測定方法により得られたPCT試験後の透明有機膜の比誘電率および上記透明有機膜形成直後の比誘電率を用いることにより、本発明のPCT試験前後の比誘電率変化量を算出して求めることができる。
なお、上記透明有機膜形成直後の比誘電率およびPCT試験後の比誘電率の測定の際に用いられるAu薄膜については、他の金属膜を用いても測定を行うことが可能であるが、この場合、透明有機膜形成直後の比誘電率およびPCT試験後の比誘電率の測定の際に用いられる金属膜は同様のものとする。
一般にPCT試験により一度比誘電率が変化した透明有機膜は、乾燥等を行って水分を除去した場合でも、PCT試験前の比誘電率に戻ることはない。この理由としては明らかではないが、次のように考えられる。
すなわち、高温高湿条件では、透明有機膜には、水分が吸着するだけではなく、膜内部に水が浸入することにより、透明有機膜を構成する化合物と水とが反応し、膜質が変化するため、比誘電率が変化することが考えられる。透明有機膜表面に吸着した水分による比誘電率の変化については、乾燥等により元に戻る可能性があるが、透明有機膜内部での透明有機膜を構成する化合物および水との反応については不可逆的な反応であると考えられるため、変化した比誘電率は元に戻らないことが考えられる。また、PCT試験では高温・高湿に加え、試験機内部の圧力が高圧であるため、膜内部まで水が浸透しやすく、上述した不可逆的な反応が起こりやすくなっていることが考えられる。
よって透明有機膜においては、高温高湿雰囲気下で変質した場合、透明有機膜の比誘電率は元に戻らないことから、電気駆動型素子の部材として用いられる透明有機膜は、PCT試験前後の比誘電率変化量が少ないことが好ましいのである。
本発明の透明有機膜は、材料の組成により、2つの態様に分けて考えられる。以下、各態様の透明有機膜についてそれぞれ説明する。
I.第1態様の透明有機膜
本態様の透明有機膜は、電気駆動型素子に用いられる透明有機膜であって、上記透明有機膜は、ポリマー樹脂と、エポキシ樹脂と、酸付加されていない3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマーとからなる透明有機膜用組成物が重合されて形成された膜であり、上記透明有機膜形成直後の比誘電率が3.5以下であり、かつ、上記透明有機膜のPCT試験前後の比誘電率変化量が0.3以下であることを特徴とするものである。
なお、本態様において、特別に説明しない場合は、単に「3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマー」と記載しているものについては、「酸付加されていない3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマー」を示すものとする。
本態様によれば、上述した透明有機膜用組成物を用いて透明有機膜を形成することにより、上記透明有機膜形成直後の比誘電率を小さなものとすることができ、かつ、PCT試験前後の比誘電率変化量を少ないものとすることができることから、高温高湿雰囲気下に置かれた場合であっても、膜変質が少ない透明有機膜とすることが可能となる。
本態様において、3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマーを用いた場合、上記透明有機膜形成直後の比誘電率を小さなものとすることができる理由、および上記透明有機膜のPCT試験前後の比誘電率変化量が少なくなる理由としては、明らかではないが次のように考えられる。
すなわち、透明有機膜に用いられる多官能アクリレートモノマーとして6官能アクリレートモノマーを用いた場合は、自らの立体構造が反応時に障害となるため、硬化時にすべての官能基がうまく反応できずに未反応の官能基が多く残ってしまうことが考えられる。また、これにより透明有機膜は吸湿しやすくなるものと考えられる。
一方、透明有機膜に4官能アクリレートモノマーや3官能アクリレートモノマーを用いた場合は、反応時に自らの立体構造が障害とならずに反応することができるため、架橋密度が高くなり、未反応の官能基が少ないため、上述した6官能アクリレートモノマーに比べて、膜がより密な状態になっているものと考えられる。
よって、4官能アクリレートモノマーや3官能アクリレートモノマーを用いた透明有機膜においては未反応の官能基が少ないことから、6官能アクリレートモノマーを用いた透明有機膜に比べて、上記透明有機膜形成直後の比誘電率を小さなものとすることができると考えられる。
また、6官能アクリレートモノマーを用いた透明有機膜は、上述したように吸湿しやすいものであることから、PCT試験においては、膜内部に水が浸入しやすく、上述した透明有機膜および水の膜内部での不可逆的な反応が起こりやすいものと考えられる。
一方、4官能アクリレートモノマーや3官能アクリレートモノマーを用いた透明有機膜は、架橋密度が高く、膜が密な状態になっていると考えられることから、PCT試験においても、膜内部に水が浸入しにくいため、上述した透明有機膜および水の膜内部での不可逆的な反応が起こりにくいことが考えられる。
よって、4官能アクリレートモノマーや3官能アクリレートモノマーを用いた透明有機膜は、6官能アクリレートモノマーを用いた透明膜に比べて、PCT試験前後の比誘電率変化量を小さなものとすることができると考えられる。
また本態様において、上記透明有機膜形成直後の比誘電率が小さいことが好ましい理由については、以下のように考えられる。
すなわち、上記透明有機膜は絶縁膜として用いるため、比誘電率が大きい場合は、膜内部で分極し、透明有機膜の周りの部材に電気的な影響を与えてしまう恐れがあると考えられる。一方、比誘電率が小さい場合は、膜内部での分極が起こりにくいため、透明有機膜の周りの部材への電気的な影響が少なくなるものと考えられる。よって、本態様においては、上記透明有機膜形成直後の比誘電率が小さいことが好ましいと考えられる。
本態様は、上記3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマーを透明有機膜用組成物に用いることにより、透明有機膜形成直後の比誘電率を小さくすることができ、かつ、PCT試験前後の透明有機膜の比誘電率変化量を小さくすることができることを見出した点に大きな特徴を有するものである。
以下、本態様に用いられる透明有機膜用組成物等について詳しく説明する。
1.透明有機膜用組成物
本態様に用いられる透明有機膜用組成物は、3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマー、ポリマー樹脂、およびエポキシ樹脂からなるものである。
以下、上記各材料についてそれぞれ説明する。
(1)3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマー
本態様に用いられる3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマーは、上述したように、酸付加していないものである。
本態様においては、上記3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマーを用いることにより、透明有機膜形成直後の比誘電率を小さく、かつ、上記透明有機膜のPCT試験前後の比誘電率変化量を小さくすることが可能であるため、上記3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマーについては特に限定されるものではないが、なかでも、透明有機膜形成直後の比誘電率をより小さくすることができ、かつ、上記透明有機膜のPCT試験前後の比誘電率変化量をより小さくすることができるものであることが好ましい。
このような3官能アクリレートモノマーとしては、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート等の3価以上の多価アルコールのトリアクリレート又はトリメタクリレート類を挙げることができる。
また、本態様に用いられる4官能アクリレートモノマーとしては、例えば、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート等を挙げることができる。
本態様に用いられる3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマーの含有量としては、後述するポリマー樹脂、およびエポキシ樹脂とともに、透明有機膜形成直後の比誘電率が小さく、かつ、PCT試験前後の比誘電率変化量の小さい透明有機膜を形成することができる程度の含有量であれば特に限定されるものではないが、上記3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマー、ポリマー樹脂、およびエポキシ樹脂の総質量(以下、本態様においては透明有機膜用組成物の総質量と称する場合がある。)中の27質量%〜55質量%の範囲内、なかでも37質量%〜52質量%の範囲内であることが好ましい。上記3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマーの含有量が上記範囲に満たない場合、もしくは上記範囲を超える場合は、上記透明有機膜形成直後の比誘電率が小さく、かつ、PCT試験前後の比誘電率変化量の小さい透明有機膜を形成することが困難になる可能性が考えられるからである。
(2)ポリマー樹脂
次に本態様に用いられるポリマー樹脂について説明する。
本態様に用いられるポリマー樹脂は、主鎖に環構造を有する酸価が50以下のポリマー樹脂である。本態様においては、上記ポリマー樹脂を用いることにより、例えば上記透明有機膜上に蒸着等によって金属膜を製膜する場合、金属膜製膜中に発生するプラズマ等への耐性に優れた透明有機膜とすることが可能となる。
上記ポリマー樹脂を用いた透明有機膜が、金属膜製膜中に発生するプラズマ等への耐性に優れたものとなる理由としては、明らかではないが次のように考えられる。
すなわち、透明有機膜においては、用いられるポリマー樹脂がより結合の切れにくいものである方が、プラズマ等に対する耐性が高いものと考えられる。主鎖に環構造を有するポリマー樹脂は、結合が切れにくく、またこのようなポリマー樹脂を用いた透明有機膜は高硬度であることから、プラズマ等への耐性の優れたものとすることができるものと考えられる。
このようなポリマー樹脂としては、具体的には、カルド型樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック樹脂、レゾール樹脂などの感光性または非感光性の樹脂を挙げることができ、なかでもカルド型樹脂が好ましい。
ここで、カルド型樹脂は、具体的には、下記構造式(I)で表される樹脂である。
Figure 2011174006
上記式(I)において、RおよびRは、それぞれ独立して重合性官能基を有する側鎖を表す。
本態様に用いられるカルド型樹脂としては、上記構造式(I)で表されるものであり、上記3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマー、および後述するエポキシ樹脂とともに、上記透明有機膜形成直後の比誘電率が小さく、かつ、PCT試験前後の比誘電率変化量の少ない透明有機膜を形成することができるものであれば特に限定されるものではない。本態様においては、具体的には、上記重合性官能基として光照射によって重合反応を生じる光重合性官能基を有する光硬化性カルド型樹脂と、加熱されることにより重合反応を生じる熱重合性官能基を有する熱硬化性カルド型樹脂とを挙げることができる。
上記光硬化性カルド型樹脂としては、具体的には、商品名オグソールEA−0200、EA−0500、EA−1000、EA−F5003、EA−F5503(大阪ガスケミカル(株)製)、INR−16M(ナガセケムテックス(株)製)を挙げることができる。
また、上記熱硬化性カルド型樹脂としては、具体的には、カルドエポキシを挙げることができ、なかでも、商品名オグソールPG、PG−100、EG(大阪ガスケミカル(株)製)等を好適に用いることができる。なお、カルドエポキシについては、後述するエポキシ樹脂としても用いることができるため、透明有機膜用組成物に用いられる場合は、透明有機膜用組成物中のポリマー樹脂およびエポキシ樹脂の含有量を考慮して用いられる。
本態様に用いられるカルド型樹脂は1種類のみであってもよく、または2種類以上であってもよい。
本態様に用いられるポリマー樹脂の含有量としては、上記3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマー、および後述するエポキシ樹脂とともに、透明有機膜形成直後の比誘電率が小さく、かつ、PCT試験前後の比誘電率変化量の少ない透明有機膜を形成することができる程度の含有量であれば特に限定されるものではないが、上記透明有機膜用組成物の総質量中の13質量%〜37質量%の範囲内、なかでも18質量%〜32質量%の範囲内であることが好ましい。上記ポリマー樹脂の含有量が上記範囲に満たない場合、もしくは上記範囲を超える場合は、上記透明有機膜形成直後の比誘電率を小さく、かつ、PCT試験前後の比誘電率変化量の小さい透明有機膜を形成することが困難になる可能性があるからである。
(3)エポキシ樹脂
次に本態様に用いられるエポキシ樹脂について説明する。
本態様に用いられるエポキシ樹脂としては、上記3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマー、およびポリマー樹脂とともに所定の透明有機膜を形成することができるのであれば特に限定されるものではない。
このようなエポキシ樹脂としては、常温で液状のノボラック系エポキシ、脂環式エポキシ、カルドエポキシ等を挙げることができる。なお、カルドエポキシについては、上述したポリマー樹脂としても用いることができるため、透明有機膜用組成物に用いられる場合は、透明有機膜用組成物中のポリマー樹脂およびエポキシ樹脂の含有量を考慮して用いられる。
また、上記エポキシ樹脂としては、具体的には、商品名BPEFG(ナガセケムテックス製)、セロキサイド2021P、3000、2000、スチレンオキサイド、エポリードGT300、GT400(以上、ダイセル化学工業製)、jer901、801P、802、802XA、806、806L、807、815、819、825、827、828、815XA、828EL、828XA、152、604、630(以上、油化シェルエポキシ製)、SPCA−35X(昭和高分子(株)製)等を例示することができる。
本態様に用いられるエポキシ樹脂の含有量としては、上記3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマー、およびポリマー樹脂とともに、上記透明有機膜形成直後の比誘電率が小さく、PCT試験前後の比誘電率変化量の少ない透明有機膜を形成することができる程度の含有量であれば特に限定されるものではないが、上記透明有機膜用組成物の総質量中の15質量%〜60質量%含まれることが好ましく、なかでも20質量%〜55質量%の範囲内、特に25質量%〜45質量%の範囲内であることが好ましい。上記エポキシ樹脂の含有量が上記範囲に満たない場合、もしくは上記範囲を超える場合は、上記透明有機膜形成直後の比誘電率が小さく、PCT試験前後の比誘電率変化量の小さい透明有機膜を形成することが困難になる可能性が考えられるからである。
(4)その他の材料
本態様の透明有機膜用組成物に用いられる材料としては、上述した3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマー、ポリマー樹脂、およびエポキシ樹脂以外にも必要な材料を適宜選択して用いることができる。このような材料としては、増感剤、重合開始剤等を挙げることができる。
2.透明有機膜
本態様の透明有機膜は、電気駆動型素子の部材として用いられるものである。また、本態様の透明有機膜は絶縁性を有するものである。
本態様の透明有機膜の絶縁性としては、電気駆動型素子の部材として用いた際に、絶縁性が必要な部材に用いることができる程度の絶縁性を有するものであれば特に限定されるものではない。このような透明有機膜としては、透明有機膜形成直後の比誘電率が、3.5以下であることが好ましく、3.3以下、特に3.0以下であることが好ましい。上記透明有機膜形成直後の比誘電率が上記範囲を超える場合は、透明有機膜の絶縁性が十分ではなく、電気駆動型素子の品質を劣化させる恐れがあるからである。また、上記透明有機膜形成直後の比誘電率が上記範囲に満たない透明有機膜については形成するのが困難であるからである。
また、本態様の透明有機膜は、高温高湿雰囲気下における耐性が高いことを特徴とするものである。また、具体的には、PCT試験前後の透明有機膜の比誘電率変化量が小さいことを特徴とするものである。高温高湿雰囲気下における耐性の高いものとすることにより、例えば上記透明有機膜を電気駆動型素子の最外層に配置した場合であっても、空気中の酸素および水蒸気等による劣化を少ないものとすることができるからである。
本態様においては、上記透明有機膜のPCT試験前後の比誘電率変化量は、具体的には0.3以下である。上記透明有機膜のPCT試験前後の比誘電率変化量が上記範囲を超える場合は、上記透明有機膜を電気駆動型素子に用いた場合に、上記透明有機膜の比誘電率の変化によって、電気駆動型素子が作動不良を起こす可能性が考えられるからである。
上記透明有機膜の膜厚としては、用いられる電気駆動型素子により適宜選択して決定されるものであるが、0.5μm〜10μmの範囲内、なかでも0.8μm〜8.0μmの範囲内、特に1.0μm〜5.0μmの範囲内であることが好ましい。上記透明有機膜の膜厚が上記範囲を超える場合は、電気駆動型素子の厚みが大型化し、近年の電気駆動型素子の薄膜化への要望を達成することが困難になるからである。また、上記透明有機膜の膜厚が上記範囲に満たない場合は、均一な膜厚に透明有機膜を形成することが困難となるからである。
3.透明有機膜の形成方法
本態様の透明有機膜の形成方法としては、上記透明有機膜を電気駆動型素子の部材として用いることができるような形成方法であれば特に限定されるものではなく、一般的な透明樹脂膜の形成方法と同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
4.用途
本態様においては、上記透明有機膜は電気駆動型素子の部材として用いられるものであるが、なかでもタッチパネルの絶縁層、または表示装置に用いられるカラーフィルタのオーバーコート層として用いられることが好ましい。
II.第2態様の透明有機膜
本態様の透明有機膜は、電気駆動型素子に用いられる透明有機膜であって、上記透明有機膜は、ポリマー樹脂と、エポキシ樹脂と、多官能アクリレートモノマーとを有し、上記ポリマー樹脂、エポキシ樹脂、および多官能アクリレートモノマーの総質量中のエポキシ樹脂の質量比率が、25質量%以上である透明有機膜用組成物が重合されて形成された膜であり、かつ、上記透明有機膜のPCT試験前後の比誘電率変化量が0.3以下であることを特徴とするものである。
本発明によれば、上記ポリマー樹脂、エポキシ樹脂、および多官能アクリレートモノマーの総質量中のエポキシ樹脂の質量比率を、25質量%以上とすることにより、上記透明有機膜のPCT試験前後の比誘電率変化量を少ないものとすることができることから、高温高圧雰囲気下に置かれた場合であっても、比誘電率変化量が少ない透明有機膜とすることができる。
また、本態様によれば、上記ポリマー樹脂が含有されていることにより、例えば透明有機膜上に金属膜を蒸着等により形成する場合に発生するプラズマ等への耐性の高い透明有機膜とすることが可能となる。
上記透明有機膜用組成物中のエポキシ樹脂の含有量を多くすることで、上記透明有機膜のPCT試験前後の比誘電率変化量を少ないものとすることができる理由については明らかではないが、次のように考えられる。
すなわち、エポキシ樹脂には、カルボン酸基や水酸基のような親水基が少ないため、エポキシ樹脂を用いた透明有機膜は吸湿性が弱いものとなる。よって、透明有機膜が水と反応しにくくなるため、PCT試験前後の比誘電率変化量を少ないものとすることができるものと考えられる。
以下、本態様の透明有機膜に用いられる透明有機膜用組成物等について詳しく説明する。
1.透明有機膜用組成物
本態様に用いられる透明有機膜用組成物は、上記ポリマー樹脂と、エポキシ樹脂と、多官能アクリレートモノマーとを有し、上記ポリマー樹脂、エポキシ樹脂、および多官能アクリレートモノマーの総質量(以下、本態様において透明有機膜用組成物の総質量と称する場合がある。)中のエポキシ樹脂の質量比率が、25質量%以上であるものである。以下、各材料について説明する。
(1)エポキシ樹脂
本態様に用いられるエポキシ樹脂の含有量としては、上記ポリマー樹脂、および多官能アクリレートモノマーとともにPCT試験前後の比誘電率変化量の少ない透明有機膜を形成することができる程度の含有量であれば特に限定されるものではないが、上記透明有機膜用組成物の総質量中の25質量%〜60質量%の範囲内で含まれることが好ましく、なかでも25質量%〜55質量%の範囲内、特に25質量%〜45質量%の範囲内であることが好ましい。上記エポキシ樹脂の含有量が上記範囲に満たない場合は、PCT試験前後の比誘電率変化量の少ない透明有機膜を形成することが困難になる可能性が考えられるからである。なお、上記透明有機膜用組成物の総質量中のエポキシ樹脂の含有量の上限としては、60質量%程度である。上記の値を超える場合は、透明有機膜を製膜するのが困難になるからである。
本態様に用いられるエポキシ樹脂としては上記の点以外は、「I.第1態様の透明有機膜」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(2)多官能アクリレートモノマー
本態様に用いられる多官能アクリレートモノマーは、上記エポキシ樹脂、および後述するポリマー樹脂とともにPCT試験前後の比誘電率変化量の少ない透明有機膜を形成することができるものであれば特に限定されるものではない。
なお、本態様に用いられる多官能アクリレートモノマーは、酸付加されていないもの、および酸付加されているものを含むものである。
このような多官能アクリレートモノマーとしては、アリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシエチレングリコールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロールアクリレート、グリシジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イソボニルアクリレート、イソデキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシエチレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ステアリルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,3−プロパンジオールアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、2,2−ジメチロールプロパンジアクリレート、グリセロールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、グリセロールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ポリオキシエチル化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロールプロパントリアクリレート、ブチレングリコールジアクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリアクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジアクリレート、ジアリルフマレート、1,10−デカンジオールジメチルアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、および、上記のアクリレート基をメタクリレート基に置換したもの、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、1−ビニル−2−ピロリドン、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、テトラヒドロフルフリールアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、3−ブタンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、フェノール−エチレンオキサイド変性アクリレート、フェノール−プロピレンオキサイド変性アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、ビスフェノールA−エチレンオキサイド変性ジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサド変性トリアクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレート、ペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等のアクリレートモノマー、および、これらのアクリレート基をメタクリレート基に置換したもの、ポリウレタン構造を有するオリゴマーにアクリレート基を結合させたウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステル構造を有するオリゴマーにアクリレート基を結合させたポリエステルアクリレートオリゴマー、エポキシ基を有するオリゴマーにアクリレート基を結合させたエポキシアクリレートオリゴマー、ポリウレタン構造を有するオリゴマーにメタクリレート基を結合させたウレタンメタクリレートオリゴマー、ポリエステル構造を有するオリゴマーにメタクリレート基を結合させたポリエステルメタクリレートオリゴマー、エポキシ基を有するオリゴマーにメタクリレート基を結合させたエポキシメタクリレートオリゴマー、アクリレート基を有するポリウレタンアクリレート、アクリレート基を有するポリエステルアクリレート、アクリレート基を有するエポキシアクリレート樹脂、メタクリレート基を有するポリウレタンメタクリレート、メタクリレート基を有するポリエステルメタクリレート、メタクリレート基を有するエポキシメタクリレート樹脂等を挙げることができる。
上記多官能アクリレートモノマーの含有量としては、上記ポリマー樹脂、およびエポキシ樹脂とともにPCT試験前後の比誘電率変化量の少ない透明有機膜を形成することができる程度の含有量であれば特に限定されるものではないが、上記透明有機膜用組成物の総質量中の27質量%〜52質量%の範囲内、なかでも37質量%〜47質量%の範囲内であることが好ましい。上記多官能アクリレートモノマーの含有量が上記範囲に満たない場合、もしくは超える場合は、上記透明有機膜を形成するのが困難になるからである。
(3)ポリマー樹脂
次に、本態様に用いられるポリマー樹脂について説明する。
上記ポリマー樹脂の含有量としては、上記エポキシ樹脂、および多官能アクリレートモノマーとともにPCT試験前後の比誘電率変化量の少ない透明有機膜を形成することができる程度の含有量であれば特に限定されるものではないが、上記透明有機膜用組成物の総質量中の13質量%〜37質量%の範囲内、なかでも18質量%〜32質量%の範囲内であることが好ましい。上記ポリマー樹脂の含有量が上記範囲に満たない場合、もしくは超える場合は、上記透明有機膜を形成するのが困難になるからである。
なお、上記透明有機膜用組成物に用いられるポリマー樹脂としては、上記の点以外は、「I.第1態様の透明有機膜」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(4)その他の材料
本態様に用いられる透明有機膜用組成物は、上述した多官能アクリレートモノマー、ポリマー樹脂、およびエポキシ樹脂の他にも必要な材料を適宜選択して追加することが可能である。このような材料としては、「I.第1態様の透明有機膜」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
2.透明有機膜
本態様の透明有機膜は、高温高湿雰囲気下における耐性の高いものであることが好ましい。高温高湿雰囲気下における耐性の高いものとすることにより、例えば上記透明有機膜を電気駆動型素子の最外層に配置した場合であっても、空気中の酸素および水蒸気等による劣化を少ないものとすることができるからである。上記透明有機膜の高温高湿雰囲気下における耐性はPCT試験を行うことによって調べることが可能である。
本態様において、上記透明有機膜のPCT試験前後の比誘電率変化量は、具体的には、0.3以下である。上記透明有機膜のPCT試験前後の比誘電率変化量が上記範囲を超える場合は、上記透明有機膜を電気駆動型素子に用いた場合に、上記透明有機膜の比誘電率の変化によって、電気駆動型素子が劣化する可能性が考えられるからである。
本態様の透明有機膜の絶縁性としては、電気駆動型素子の部材として用いた際に、絶縁性が必要な部材に用いることができる程度の絶縁性を有するものであれば特に限定されるものではない。このような透明有機膜としては、透明有機膜形成直後の比誘電率が、0.5〜3.7の範囲内、中でも1.0〜3.3の範囲内、特に2.0〜3.0の範囲内であることが好ましい。上記透明有機膜形成直後の比誘電率が上記範囲を超える場合は、透明有機膜の絶縁性が十分ではなく、電気駆動型素子の品質を劣化させる恐れがあるからである。また、上記透明有機膜形成直後の比誘電率が上記範囲に満たない透明有機膜については形成するのが困難であるからである。
本態様の透明有機膜の膜厚等については、「I.第1態様の透明有機膜」の項で記載したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
3.その他
本態様の透明有機膜の形成方法、および用途については「I.第1態様の透明有機膜」の項で記載したものと同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
B.タッチパネル
本発明のタッチパネルは、上述した「A.透明有機膜」の項で説明した透明有機膜をタッチパネルの絶縁層として用いることを特徴とするものである。
本発明のタッチパネルについて図を用いて説明する。
図1は本発明のタッチパネルの一例を示す模式図である。図1(a)においては、説明の都合上、絶縁層13については省略して示している。また、図1(b)は、図1(a)のA−A断面の概略断面図である。図1(b)に示すように、本発明のタッチパネル10は、透明基板11と、透明基板11上にパターン状に形成された第1透明電極121と、第1透明電極121上に形成された絶縁層13と、絶縁層13上に第1透明電極121とは異なるパターンを有するように形成された第2透明電極122とを有するものである。また、本発明のタッチパネル10は、絶縁層13の周辺に取り出し電極130を有するものである。
次に本発明のタッチパネルの動作方法について図1(a)を用いて説明する。本発明のタッチパネル10は、第1透明電極121および第2透明電極122に微弱な電流を流すことにより、第1透明電極121および第2透明電極122の間に電界を形成している。上記タッチパネル10は、タッチパネル10表面に、指等の導電体が軽く触れた場合、各電極間の静電容量の変化を電圧の低下等に変換して検知し、その接触位置を検出するものである。図1(a)に示すように、第1透明電極121と第2透明電極122とは、互いに直交するように(図1(a)においては、第1透明電極121はx方向のみ、第2透明電極122はy方向のみが)、取り出し電極130により電気的に接続されているものである。したがって、指等の導電体が触れた接触位置aについては、第1透明電極121および第2透明電極122により(x、y)の2方向の座標として検出することが可能となる。
通常、タッチパネルは、第2透明電極上に保護層が配置されるが、タッチパネル自体は表示装置等の外側に配置されるものであるため、保護層が形成されている場合であっても、空気中の酸素や水蒸気等に曝されやすいものである。そのため、空気中の酸素や水蒸気等の影響により上記絶縁層の比誘電率が大幅に変化した場合は、第1透明電極および第2透明電極の間の静電容量の変化を正確に感知することが困難となり、センサーとして働かなくなる可能性があるといった問題があった。
一方、本発明によれば、上記「A.透明有機膜」の項で説明した透明有機膜をタッチパネルの絶縁層として用いることにより、高温高湿雰囲気下に置かれた場合であっても比誘電率変化量の少ない絶縁層とすることができるので、作動不良が生じにくく、感度の高い高品質のタッチパネルとすることが可能となる。
上記絶縁層の膜厚としては、第1透明電極および第2透明電極の間に形成することができ、本発明のタッチパネルの機能を阻害しない程度の膜厚であれば特に限定されるものではない。具体的には、0.5μm〜5.0μmの範囲内、なかでも0.8μm〜4.0μmの範囲内、特に1.0μm〜3.0μmの範囲内であることが好ましい。上記絶縁層の膜厚が上記範囲に満たない場合は、絶縁層を均一な膜厚で形成することが困難となるからであり、上記絶縁層の膜厚が上記範囲を超える場合は、絶縁層の膜厚が厚いことにより、タッチパネルが機能しないおそれがあるからである。
本発明のタッチパネルは、上記絶縁層のほかに、透明基板、第1透明電極、および第2透明電極を有するものである。また、必要に応じて、タッチパネルの電極側表面を保護する保護層を有するものである。上記透明基板、第1透明電極、第2透明電極、および保護層については、一般的なタッチパネルに用いられるものと同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
また、本発明のタッチパネルは、タッチパネルとして上述した機能を有することができるのであれば特に限定されず、例えば上記タッチパネルが表示装置等とともに用いられる場合は、表示装置に用いられる他の構成と一体で形成されていてもよい。このような構成としては、タッチパネルとカラーフィルタとが一体に形成されている構成を挙げることができる。
図2は、本発明のタッチパネルの他の一例を示す概略断面図である。図2に示すように、本発明のタッチパネル10は、透明基板11と、透明基板11上にパターン状に形成された第1透明電極121と、第1透明電極121上に形成された絶縁層13と、絶縁層13上に第1透明電極121とは異なるパターンを有するように形成された第2透明電極122とを有し、透明基板11の第1透明電極121側とは反対側の表面に、着色層23(図2中では、赤色着色層23R、緑色着色層23G、青色着色層23B)と、着色層23間に形成された遮光部22とを有するカラーフィルタが形成されているものである。また、タッチパネル10には、通常、絶縁層13の周囲に取り出し電極130が形成されている。
上記構成のタッチパネルを製造する場合は、通常、タッチパネルを形成した後に、上記カラーフィルタの各部材が形成される。この場合、カラーフィルタの各部材を形成する際には複数回の焼成を行う必要があるため、タッチパネルの絶縁層は焼成の度に高温で加熱されることから、従来から用いられている絶縁層では加熱によって絶縁層が変質し、絶縁層が所定の比誘電率を有さない可能性があるといった問題や、また絶縁層が所定の比誘電率を有さないことによりタッチパネルの作動不良が発生する可能性があるといった問題があった。
一方、本発明のタッチパネルに用いられる絶縁層は、「A.透明有機膜」の項で説明したように、高温においても、比誘電率変化量の小さな透明有機膜が用いられていることから、複数回の焼成によっても、絶縁層の比誘電率変化量が小さいため、作動不良の発生が抑制されたタッチパネルを形成することが可能となる。また、上述したように、タッチパネルとカラーフィルタとを一体で形成することにより、低コストでタッチパネルおよびカラーフィルタを形成することができる。
上記構成のタッチパネルにおいては、カラーフィルタの着色層上にオーバーコート層を有していてもよい。またこの場合、上記オーバーコート層が「A.透明有機膜」の項で説明した透明有機膜であることが好ましい。上記オーバーコート層が上述した透明有機膜であることが好ましい理由については、後述する「C.カラーフィルタ」の項で詳しく説明するため、ここでの説明は省略する。また、カラーフィルタの各構成についても後述する「C.カラーフィルタ」の項で説明するものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
C.カラーフィルタ
本発明のカラーフィルタは、「A.透明有機膜」の項で記載した透明有機膜を着色層のオーバーコート層として用いることを特徴とするものである。
本発明のカラーフィルタについて、図を用いて説明する。図3は本発明のカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。
図3に示すように、本発明のカラーフィルタ20は、透明基材21と、透明基材21上に形成された着色層23(図3においては、赤色着色層23R、緑色着色層23G、青色着色層23B)と、着色層23間に形成された遮光部22と、着色層23上に形成されたオーバーコート層24とを有するものである。
上記オーバーコート層は、外部の水蒸気、酸素等から着色層を保護するために形成されるものであるが、オーバーコート層自体がカラー表示装置の外部の水蒸気および酸素等により変質し、オーバーコート層の比誘電率が大きく変化するような場合は、カラー表示装置の画像表示を劣化させる可能性があるといった問題があった。
一方、本発明によれば、「A.透明有機膜」の項に記載された透明有機膜を、着色層のオーバーコート層に用いることから、比誘電率の変化量の少ないオーバーコート層とすることができる。
なお、カラーフィルタは実際には表示装置内部に配置されるものであり、表示装置外部の空気に曝される機会は少ないものであることから、上述したタッチパネルの絶縁層において要求されるほどPCT試験前後の比誘電率変化量を小さくする必要はない。しかしながら、比誘電率の変化量の少ないオーバーコート層を用いることにより、より高品質なカラーフィルタとすることができる。
本発明に用いられるオーバーコート層の膜厚としては、着色層上に均一な膜厚で形成することが可能な程度の膜厚であれば特に限定されるものではないが、5.0μm以下、中でも0.5μm〜3.0μmの範囲内、特に1.0μm〜2.0μmの範囲内であることが好ましい。上記オーバーコート層の膜厚が上記範囲に満たない場合は、着色層上に均一な膜厚でオーバーコート層を形成することが困難となるからであり、上記オーバーコート層の膜厚が上記範囲を超える場合は、カラーフィルタが大型化するため、近年要望が高まっている表示装置の薄膜化を達成することが困難となるからである。
本発明のカラーフィルタは、上述したオーバーコート層のほかにも、透明基材、複数色の着色層、および必要に応じて遮光部等を有するものである。
このような透明基材、複数の着色層、および遮光部等については、一般的な表示装置のカラーフィルタに用いられるものと同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
本発明について、以下に実施例および比較例を用いてさらに詳しく説明する。
[実施例および比較例]
実施例1〜実施例3、および比較例1〜2の電気駆動型素子用透明有機膜(以下、透明有機膜と称する。)を形成するために、下記に示す材料を下記表1に示す配合量で配合して透明有機膜用組成物を調製した。また、エポキシ樹脂、カルド型樹脂、および多官能アクリレートモノマーの総質量中のエポキシ樹脂の質量比率(%)(表1では単に質量比率(%)と示す。)についても表1に示す。
Figure 2011174006
<実施例1の透明有機膜用組成物>
ポリマー樹脂:INR−16M、ナガセケムテックス(株)製(カルド型樹脂)
エポキシ樹脂:SPCA−35X、昭和高分子(株)製
多官能アクリレートモノマー:ペンタエリスリトールテトラアクリレート(酸付加されていない4官能アクリレートモノマー)
開始剤:イルガキュア907、チバスペシャリティケミカルズ社製
チオール化合物:PETP、淀化学(株)製
溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
<実施例2の透明有機膜用組成物>
多官能アクリレートモノマーとして、トリメチロールプロパントリアクリレート(酸付加されていない3官能アクリレートモノマー)を用いたこと以外は、上述した実施例1と同様の材料を用いた。
<実施例3の透明有機膜用組成物>
多官能アクリレートモノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)とジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)の混合物 M402、東亞合成(株)製(6官能アクリレートモノマー)を用いたこと以外は実施例1と同様の材料を用いた。また、実施例3においては、エポキシ樹脂の配合量を増加させ、カルド型樹脂およびエポキシ樹脂の配合量を減少させた。
<比較例1の透明有機膜用組成物>
多官能アクリレートモノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)とジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)の混合物 M402、東亞合成(株)製(6官能アクリレートモノマー)を用いたこと以外は、実施例1と同様の材料を用いた。
<比較例2の透明有機膜用組成物>
多官能アクリレートモノマーとして、コハク酸変性ペンタエリスリトールトリアクリレート(東亜合成(株)製:アロニックスTO−756)を用いたこと以外は、比較例1の透明有機膜用組成物と同様の材料を用いて透明有機膜用組成物を調製した。
<比較例3の透明有機膜用組成物>
比較例1の開始剤量を増量したこと以外は、比較例1と同様に透明有機膜用組成物の調製を行った。
<比較例4の透明有機膜用組成物>
比較例1のチオール化合物量を増量したこと以外は、比較例1と同様に透明有機膜用組成物の調製を行った。
[評価]
透明有機膜形成直後の比誘電率を以下のように測定した。
上記透明有機膜用組成物をガラス基板上に製膜したCr膜上に塗布し、露光を行い、その後に現像、焼成を行い、膜厚が1.5μmの透明有機膜を形成した。
形成した透明有機膜上に直径9.0mmの円形状のAu膜を蒸着法により形成して評価用有機膜を形成した。透明有機膜を削り、Cr膜とAu膜に電極を接触させ、直径が9.0mmとなっている円で挟まれた部分の比誘電率の測定を行った。
また、以下のようにして、PCT試験を行い、PCT試験後の透明有機膜の比誘電率を測定した。
上記透明有機膜用組成物をガラス基板上に製膜したCr膜上に塗布し、露光を行い、その後に現像、焼成を行い、膜厚が1.5μmの透明有機膜を形成した。その後にPCT試験機(HAST CHAMBER EHS−221M エスペック社製)に120℃、100%RHの条件で、上記透明有機膜を24時間入れてPCT試験を行った。PCT試験後の透明有機膜上に直径9.0mmの円形状のAu膜を蒸着法により形成して評価用有機膜を形成した。透明有機膜を削り、Cr膜とAu膜に電極を接触させ、直径が9.0mmとなっている円で挟まれた部分の比誘電率の測定を行った。
透明有機膜形成直後(PB後)およびPCT試験後(PCT後)の比誘電率の測定結果、およびPCT試験前後の比誘電率変化量(PCT後−PB後)を表2に示す。
Figure 2011174006
実施例1および実施例2については比誘電率が3.5以下、PCT前後の比誘電率変化量が0.3以下となった。実施例3については比誘電率変化量が0.3以下となった。また、比較例1〜4についてはいずれも比誘電率変化量が0.3以上となった。
10 … タッチパネル
11 … 透明基板
121 … 第1透明電極
122 … 第2透明電極
13 … 絶縁層
20 … カラーフィルタ
21 … 透明基材
22 … 遮光部
23 … 着色層
24 … オーバーコート層

Claims (4)

  1. 電気駆動型素子に用いられる電気駆動型素子用透明有機膜であって、
    前記電気駆動型素子用透明有機膜は、主鎖に環構造を有する酸価が50以下のポリマー樹脂と、エポキシ樹脂と、酸付加されていない3官能アクリレートモノマーもしくは4官能アクリレートモノマーとからなる電気駆動型素子用透明有機膜用組成物が重合されて形成された膜であり、
    前記電気駆動型素子用透明有機膜形成直後の比誘電率が3.5以下であり、かつ、前記電気駆動型素子用透明有機膜のPCT試験前後の比誘電率変化量が0.3以下であることを特徴とする電気駆動型素子用透明有機膜。
  2. 電気駆動型素子に用いられる電気駆動型素子用透明有機膜であって、
    前記電気駆動型素子用透明有機膜は、主鎖に環構造を有する酸価が50以下のポリマー樹脂と、エポキシ樹脂と、多官能アクリレートモノマーとを有し、前記主鎖に環構造を有する酸価が50以下のポリマー樹脂、エポキシ樹脂、および多官能アクリレートモノマーの総質量中のエポキシ樹脂の質量比率が、25質量%以上である電気駆動型素子用透明有機膜用組成物が重合されて形成された膜であり、かつ、
    前記電気駆動型素子用透明有機膜のPCT試験前後の比誘電率変化量が0.3以下であることを特徴とする電気駆動型素子用透明有機膜。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電気駆動型素子用透明有機膜を絶縁層として用いたことを特徴とするタッチパネル。
  4. 請求項1または請求項2に記載の電気駆動型素子用透明有機膜をオーバーコート層として用いたことを特徴とするカラーフィルタ。
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