JP2014215702A - 前面板一体型タッチパネルセンサー基板及び表示装置 - Google Patents

前面板一体型タッチパネルセンサー基板及び表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014215702A
JP2014215702A JP2013090550A JP2013090550A JP2014215702A JP 2014215702 A JP2014215702 A JP 2014215702A JP 2013090550 A JP2013090550 A JP 2013090550A JP 2013090550 A JP2013090550 A JP 2013090550A JP 2014215702 A JP2014215702 A JP 2014215702A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
front plate
layer
touch panel
frame portion
sensor substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013090550A
Other languages
English (en)
Inventor
瞳 田中
Hitomi Tanaka
瞳 田中
港 浩一
Koichi Minato
港  浩一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP2013090550A priority Critical patent/JP2014215702A/ja
Publication of JP2014215702A publication Critical patent/JP2014215702A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/20Filters
    • G02B5/22Absorbing filters
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09FDISPLAYING; ADVERTISING; SIGNS; LABELS OR NAME-PLATES; SEALS
    • G09F9/00Indicating arrangements for variable information in which the information is built-up on a support by selection or combination of individual elements

Abstract

【課題】前面板一体型タッチパネルセンサー基板及び表示装置に関し、特に、要求される遮光特性・平坦特性を確保しつつ、額縁部表面の凹凸による配線の断線を防止できるようにした前面板一体型タッチパネルセンサー基板及び表示装置を提供する。【解決手段】センサー層30と、センサー層30の前側に配置される透明な前面板10とが一体化した、前面板一体型センサー基板50であって、前面板10の一方の面上に形成され、表示領域の外周に位置する額縁部20を備える。額縁部20は、前面板10の一方の面上に加飾層21、平坦着色層22の順に形成される少なくとも2層以上の層構成からなる。額縁部20の光学濃度は4.0以上であり、且つ、額縁部20の表面粗さは100nm以下である。【選択図】図3

Description

本発明は、前面板一体型タッチパネルセンサー基板及び表示装置に関し、特に、要求される遮光特性・平坦特性を確保しつつ、額縁部表面の凹凸による配線の断線を防止できるようにした前面板一体型タッチパネルセンサー基板及び表示装置に関する。
近年、スマートフォンやタブレットなどの携帯情報端末、カーナビゲーションシステムを始め、様々な電子機器の操作部にはタッチパネル型入力装置(以下、単にタッチパネルと記す。)が採用されている。タッチパネルは、液晶パネル等の表示デバイスの表示面上で、指先やペン先の接触位置を検出する入力装置として貼り合わせて使用されるものである。タッチパネルには、その構造及び検出方式の違いにより、抵抗膜型や静電容量型等の様々なタイプがある。
静電容量型のタッチパネルは、一枚の透明基板上にマトリック状の透光性導電膜を形成し、電極間部分に指等が接触することによって誘起される静電容量の変化を、微弱な電流変化として検出することでタッチパネル上の被接触位置を特定するものであり、従来、使用されていた抵抗膜型入力装置に比べて、より高い透過率を有するという利点がある。
タッチパネルを備える表示装置では、タッチパネルが、表示デバイスの偏光板上に位置合わせの上で搭載固定されている(例えば、特許文献1〜5参照)。
ところで、スマートフォンやタブレット等の携帯情報端末では使用者側から表示部を見る際、表示部の全領域に情報や画像が表示されるわけではない。表示部を覆う前面板の外周部分には、表示部を区画するように黒塗りの枠部分があり、この枠部分の内側で表示がなされる。この枠部分は加飾部または、額縁部と呼ばれる。額縁部は、表示部を4角形状などの所定形状に規定するとともに、見えると都合が悪い部分(タッチパネル配線部分及び表示装置の配線部分等)を使用者に視認されないように隠蔽する機能がある。
従来は、前面板に加飾を施したものと、タッチパネルセンサーとが別々に製造され、これらは最終的に貼り合わされて一体化されていた。これに対し、カラーフィルタ基板製造に用いるブラックマトリックス用の感光性黒色組成物を使用して前面板上に額縁部を形成し、次いで額縁部上に、脱ガス防止、絶縁性の確保、平坦性向上の目的で、透明絶縁材料からなるオーバーコート層を設け、さらにその上にタッチパネルセンサー層を形成していく加飾付き前面板一体型タッチパネルセンサー構造がある。
何れにおいても、額縁部は、使用者に視認されるものとして、携帯用端末機器の表示部の外観装飾部材としても非常に重要であり、昨今特にデザイン性が重視される結果多色化のニーズが高くなっている。このため、黒色だけのブラックマトリックス用樹脂材料から、色彩選択の自由度が豊富な印刷用インキが使用できるスクリーン印刷方式、フォトリソグラフィー方式への転換が図られている。
特開2008−33777号公報 特開2007−178758号公報 特開平09−274536号公報 特開2007−323092号公報 特開2004−5540号公報
前述のように、透明基板上に形成された額縁部は、表示装置の配線部を遮蔽する役割を担うが、同時に額縁部において表示装置から光抜けをしないように、遮光性も兼ね備えることが必須である。このため、額縁部をスクリーン印刷にて形成する場合、遮光性を高めるため、膜を幾層にも積層することで、要求される遮光特性を満たしている。例えば、額縁部の光学濃度OD(オプティカルデンシティ)値が4〜5程度以上必要とされる場合であって、白色インキを用いたスクリーン印刷方式もしくはフォトリソグラフィー方式で額縁部を形成する場合は、複数の膜を積層してその厚みの合計を80〜120μm程度以上とする必要がある。
ここで、一般に表示デバイスの表示領域のサイズは様々であるが、タッチパネルは、一枚の大型基板上に多面付けで同時に複数配置される枚葉方式により作製されることで生産効率の向上が図られている。額縁部が存在する前面板では、額縁部が存在する領域と額縁部が存在しない領域との間に額縁部の膜厚に相当する段差があるが、この段差が大きいと、スピンコート法で形成される塗膜にケラ(即ち、平面視で放射状のムラ)、ムラが発生し、平坦性の確保など、良好な塗膜品質を確保することが困難になる。
例えば、額縁部を形成した後の前面板上へのタッチパネルセンサー層の形成工程では、前面板の額縁部が存在する側の面上に、各種レジストや、オーバーコート材、絶縁膜材等をスピンコート法で塗布する。この塗布時に、額縁部の段差が塗膜の広がりを妨げるため、塗膜にケラ、ムラ等が発生し易い。タッチパネルセンサー層の形成工程で、例えば各種レジストを均一な厚さに塗布することができないと、配線を予め設定した(即ち、所定の)形状、幅、厚みに形成することができず、配線が断線してしまう可能性があった。
また、額縁部を構成するスクリーンインキには、マイカ・タルクなどの体質顔料が添加されている。体質顔料は、カーボンや酸化チタンなどのその他の顔料・塗料の増量剤、また隠蔽性や強度などを改善するための混合剤として添加されている。しかし、インキ組成物のなかでも、特に体質顔料は、微細化が難しく、粒子径が最小でも10μm程度ある。このため、スクリーンインキから得られる塗膜では、含有する体質顔料が突起となり易く、この突起(即ち、凹凸)が塗膜の上に形成される配線の断線を引き起こす可能性があった。額縁部表面の凹凸が原因で配線が断線してしまうと、タッチパネルセンサーが正常に動作しなくなる。
そこで、本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、要求される遮光特性・平坦特性を確保しつつ、額縁部表面の凹凸による配線の断線を防止できるようにした前面板一体型タッチパネルセンサー基板及び表示装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る前面板一体型タッチパネルセンサー基板は、タッチパネルセンサー層と、該タッチパネルセンサー層の前側に配置される透明な前面板とが一体化した、前面板一体型タッチパネルセンサー基板であって、前記前面板の一方の面上に形成され、表示領域の外周に位置する額縁部を備え、前記額縁部は、前記一方の面上に加飾層、平坦着色層の順に形成される少なくとも2層以上の層構成からなり、前記額縁部の光学濃度は4.0以上であり、且つ前記平坦着色層の表面粗さは100nm以下であることを特徴とする。
また、上記の前面板一体型タッチパネルセンサー基板において、前記加飾層の光学濃度は3.0以下であり、前記平坦着色層の光学濃度は2.0以上であることを特徴としてもよい。
また、上記の前面板一体型タッチパネルセンサー基板において、前記平坦着色層に含まれる顔料の最大粒子径は10μm以下であることを特徴としてもよい。なお、本明細書において、粒子径とは、粒子の直径のことを意味する。
また、上記の前面板一体型タッチパネルセンサー基板において、前記平坦着色層は、少なくとも、黒色または少なくとも2種以上の有機顔料を混合して得られる擬似的な黒色の顔料、バインダー樹脂、溶剤を含む組成物を用いて形成されることを特徴としてもよい。
ここで、「疑似的な黒色」とは、黒と白の混合で得られるグレー色、赤と青の混合で得られる濃紫色、黒と赤の混合で得られる濃赤色、黒と青の混合で得られる濃青色などでもよい。つまり、「疑似的な黒色」とは、黒と黒以外の色とを組み合わせた混合色や赤と青等を組み合わせた混合色の場合も含む。
また、上記の前面板一体型タッチパネルセンサー基板において、前記額縁部は前記平坦着色層上に形成された絶縁膜を有し、前記絶縁膜の表面粗さは100nm以下であることを特徴としてもよい。
また、上記の前面板一体型タッチパネルセンサー基板において、前記額縁部の上方に形成された配線、をさらに備え、前記配線は前記タッチパネル層と電気的に接続されていることを特徴としてもよい。
また、上記の前面板一体型タッチパネルセンサー基板において、前記タッチパネルセンサー層は、前記前面板の一方の面上に形成された透明電極を有し、該透明電極の一部が前記表示領域から前記額縁部の上方まで延設されていることを特徴としてもよい。
本発明の別の態様に係る表示装置は、上記の前面板一体型タッチパネルセンサー基板を備えることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、額縁部は、前面板の一方の面上に加飾層、平坦着色層の順に形成される少なくとも2層以上の層構成からなり、そのOD値は4.0以上である。これにより、額縁部は要求される遮光特性を確保することができる。該額縁部を備える前面板一体型タッチパネルセンサー基板を用いることにより、表示領域の外周に配置される配線がユーザーから見え難い、表示領域の視認性良好な表示装置を提供することが可能となる。
また、額縁部のうち少なくとも平坦着色層の表面粗さは100nm以下である。これにより、額縁部上に配線等を形成しても、配線が額縁部表面の凹凸に起因して断線することを抑制することができる。
また、額縁部は、単に加飾層のみで構成されるのではなく、加飾層と平坦着色層とを積層した層構成を有するため、その厚みを小さくすることができる。これにより、前面板の一方の面において、額縁部が存在する領域と額縁部が存在しない領域との間の段差を小さくすることができ、例えばスピンコート法で塗膜を形成しても、塗膜に段差に起因してケラ、ムラが発生することを抑制することができ、平坦性に優れた、良好な塗膜品質を確保することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る前面板一体型センサー基板50の構成例を示す平面図である。 第1実施形態に係る前面板一体型センサー基板50であって、絶縁保護膜45を形成する前の状態を示す平面図である。 図1に示した平面図をA−Aライン、B−Bラインでそれぞれ切断した断面図である。 額縁部20の寸法及び形状の一例を示す断面図である。 第1実施形態に係る表示装置100の構成例を示す断面図である。 額縁部20の変形例を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る表示装置200の構成例を示す断面図である。 実施例1、2及び比較例1、2の各構成と、評価結果を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下に説明する各図において、同一の構成を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省
略する。
≪第1実施形態≫
<構成>
[前面板一体型センサー基板]
図1は、本発明の第1実施形態に係る前面板一体型投影型静電容量式タッチパネルセンサー基板(以下、前面板一体型センサー基板)50の構成例を示す平面図である。図2は、前面板一体型センサー基板50の構成例であって、絶縁保護膜45を形成する前の状態を示す平面図である。図3(a)及び(b)は、図1に示した平面図をそれぞれA−Aライン及びB−Bラインに沿って切断した断面図である。なお、図1〜図3では、図示を簡略化するために、電極パターンがX方向及びY方向にそれぞれ2ラインずつ配置されている構成を模式的に示しているが、実際には、X方向及びY方向にそれぞれ2ライン以上の電極パターンが配置されている。
図1〜図3に示す前面板一体型センサー基板50は、例えば、タッチパネルセンサー層(以下、センサー層)と、センサー層の前側に配置される前面板とが一体化した基板であり、液晶パネルや有機ELパネルなどの表示デバイスと組み合わせて用いられる前面板一体型の位置入力装置である。
図1〜図3に示すように、前面板一体型センサー基板50は、無色透明な前面板10と、前面板10の一方の面上に形成されて、表示領域の外周に位置する額縁部20と、前面板10の一方の面上に形成されたセンサー層30と、額縁部20上に形成された取出配線40と、前面板10の一方の面側に形成されて額縁部20、センサー層30及び取出配線40を覆って保護する保護膜45と、を備える。
前面板10は、例えば、アルミノ珪酸ガラスまたは化学的に強化されたソーダライムガラス等の特殊ガラス板(強化基板)、または200度以上の耐熱性を有するポリイミドシートやテフロン(登録商標)シート等の特殊フィルムである。詳しく説明すると、前面板にはフィルムタイプとソーダガラス基板を化学処理により強化した強化ガラス基板タイプがあるが、前面板一体型タッチパネルセンサー基板としては、耐熱性・平坦性・透明性の点でガラス基板が用いられることが多く、カバーガラスとも呼ばれる。本発明の実施形態では、前面板とカバーガラスを区別することなく用いるが、前面板はガラス基板に限定するものではない。また、額縁部20によって、表示領域が例えば矩形に区画されている。
((額縁部))
額縁部20は、前面板10の一方の面上に形成された加飾層21と、加飾層21上に形成された平坦着色層22と、を有する。加飾層21は例えば白色の層であり(例えば、絶縁層)、平坦着色層22は例えばグレー色又は黒色の層(例えば、絶縁層)である。
(光学濃度)
額縁部20の光学濃度(OD値)は4.0以上となっている。これにより、額縁部20に入射する可視光を十分に遮光することができる。また、額縁部20を構成する各層のOD値について、加飾層21のOD値は3.0以下であり、平坦着色層22のOD値は2.0以上であることが好ましい。その理由は、額縁部20を構成する各層のOD値が上記範囲の外にある場合は、下記の不具合を生じる可能性が高くなるからである。即ち、加飾層21のOD値が3.0を超える場合には、加飾層21に含まれる有機顔料、及び/または無機顔料の含有量が、例えば70%(重量比)以上と多くなり、インキの分散性が低下し、顔料が均一に分散されなくなってしまう不具合や、インキの印刷性が低下してしまうなどの不具合を生じる可能性が高くなる。また、平坦着色層22のOD値が2.0未満である場合には、前面板一体型センサー基板50を表示デバイスと組み合わせて(即ち、パネル化して)表示装置を構成した際に、ユーザーから額縁部20を透して取出配線40が見えてしまい、また光漏れなどの不具合を生じてしまう可能性が高くなる。これらの不具合を回避するため、加飾層21のOD値は3.0以下であり、平坦着色層22のOD値は2.0以上であることが好ましい。
(表面粗さ)
また、額縁部20のうち少なくとも平坦着色層22の表面粗さ(Ra)は、100nm以下となるように調整されている。表面粗さ(Ra)は、表面の平坦性(平滑性)を判断する指標である。平坦着色層22の表面粗さ(Ra)が100nmを超えると、平坦着色層22の表面の凹凸により、取出配線40のうちの平坦着色層22上に形成される部分が断線し易くなる。取出配線40が断線すると、センサー層30が正常に動作しなくなる可能性が高くなる。なお、表面粗さ(Ra)は、JIS B 0601―2001に規定される算術平均粗さであり、単にRaと称される場合がある。本発明の各実施形態及び各実施例において、表面粗さ(Ra)の測定方法は、算術平均粗さが測定可能な方法であれば、表面粗さ測定機、形状測定機、工具顕微鏡、レーザー顕微鏡など、その種類は特に限定されない。
(額縁部の寸法及び形状)
図4は、額縁部20の寸法及び形状の一例を示す断面図である。
図4に示すように、加飾層21の厚さをT1としたとき、T1は例えば5μm以上、40μm以下である。また、平坦着色層22の厚さをT2としたとき、T2は例えば5μm以上、20μm以下である。加飾層21及び平坦着色層22は、例えばスクリーン印刷法により形成される。白色の額縁部を従来の方法で形成する(例えば、スクリーン印刷法により、白色層を幾層にも重ねて形成する)場合は、その合計膜厚は80〜120μmと厚く形成されてしまうが、本発明の各実施形態では、前面板10の一方の面上に、加飾層21と平坦着色層をこの順で積層することにより、その合計膜厚を従来の6分の1〜10分の1程度へ薄膜化することができる。
また、加飾層21の断面視による形状は順テーパー(即ち、台形)である。加飾層21の下面の線幅をW1とし、加飾層21の上面の線幅をW2としたとき、W1>W2となっている。同様に、平坦着色層22の断面視による形状も順テーパーである。平坦着色層22の下面の線幅をW3とし、平坦着色層22の上面の線幅をW4としたとき、W3>W4となっている。そして、W2>W3となっている。W1〜W4について、各サイズを例示すると、W1は0.7mm以上、4mm以下である。W2は0.65mm以上、3.95mm以下である。W3は0.55mm以上、3.85mm以下である。W4は0.5mm以上、3.8mm以下である。
また、図4の一点鎖線で示すように、断面視で、加飾層21の線幅を等分する中心線と、平坦着色層22の線幅を等分する中心線とが一致するように、平坦着色層22は加飾層21に対して位置合わせされている。これにより、額縁部20の表示領域側(即ち、内側)の端部20aと、その反対に位置する外側の端部20bで、加飾層21の上面はそれぞれ平坦着色層22下から露出し、内側の端部20aと外側の端部20bがそれぞれ断面視で階段状に形成されている。なお、実際の製造現場では、製造ばらつきにより、各中心線が厳密には一致していないこともある。
(額縁部の体積抵抗率)
額縁部20上には、取出配線40やセンサー層30の透明電極が形成されるため、電気的な絶縁性を確保する必要がある。即ち、額縁部20の体積抵抗率としては、1×10Ω・cm以上が好ましく、さらに、1×1012Ω・cm以上が好ましい。加飾層21及び平坦着色層22の各体積抵抗率が何れも上記の範囲にあることが好ましいが、加飾層21及び平坦着色層22の少なくとも一方が上記の範囲を超えている場合であっても額縁部20全体の体積抵抗率が上記の範囲にあればよい。額縁部20の体積抵抗率が、1×10Ω・cm未満の場合、額縁部20上に形成される取出配線40や透明電極等が短絡(ショート)することとなり、センサー層30が正常に動作しなくなるからである。
なお、体積抵抗率とは、単位体積当たりの抵抗であり、各辺1cmの立方体の相対する2表面を電極とする2つの電極間の抵抗を測定することで得られる物質に固有の絶対値である。体積抵抗率を単に抵抗率と称して、体積抵抗率と区別なく表現される場合があるが、本発明の特徴は、体積抵抗率を意味する限り、これらの表現の違いによっては限定されない。
体積抵抗率の測定は、JIS−K−6911、JIS−K−6271、ASTM−D−257、IEC−60093の何れかの規格に準じて試験片を作製し、円形電極の間で絶縁抵抗計により電気抵抗を測定する方法(二重リング電極法)や、JIS−K−7194規格に準じて作製した試験片に4本の針状の電極を直線上に置き、外側の二探針間に一定電流を流し、内側の二探針間に生じる電位差を測定し抵抗を求める(四深針法)方法を用いて行われる。二重リング電極法は、10〜1016Ωの絶縁体の抵抗率測定に適しており、500Vを電極間に印加して1分後の抵抗値を測定し、電極形状から体積抵抗率及び表面抵抗率を求める方法である。一方、四深針法は、10−2〜10Ωの導電体の抵抗率測定に適しており、測定された抵抗に試料厚さ、補正係数RCF(Resistivity Correction Factor)をかけて体積抵抗率を算出する。これらは、測定する体積抵抗率の範囲により適宜使い分けられる。
(額縁部の比誘電率)
また、額縁部20の比誘電率は、好ましくは35以下、より好ましくは20以下とする必要がある。静電容量結合方式のタッチパネルの応答性を確保するためである。
なお、比誘電率とは、媒質の誘電率εと真空の誘電率ε0の比ε/ε0で表され、用いる単位系によらず、一定の値をとる無次元量である。比誘電率を単に誘電率と称して、比誘電率と区別なく表現される場合があるが、本発明の特徴は、比誘電率を意味する限り、これらの表現の違いによっては限定されない。
比誘電率の測定は、JIS−K−6911、JIS−C−6481、ASTM−D−150の何れかの規格に準じて試験片を作製し、インピーダンスアナライザ(LCRメーター)を用いて行われる他、アルミ蒸着電極上に、顔料系レジストを所定の厚みになるように成膜して、さらにその上にアルミ電極を蒸着して作製される試験片をインピーダンスアナライザで計測することで行ってもよい。
(額縁部の組成)
白色等のデザイン性を有する加飾層21は、例えばアクリル系、シロキサン系、エポキシ系の樹脂からなり、有機顔料、無機顔料などを含有し、熱硬化性タイプもしくは紫外線硬化タイプを用いて形成することができる。また任意で消泡剤、体質顔料、密着向上剤などを含んでもよい。有機顔料の具体例を以下にカラーインデックス<C.I.>ナンバーで示す。
〔Pigment Blue〕:
<C.I>1,1:2,1:x,9:x,15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:5,15:6,16,24,24:x,56,60,61,62
〔Pigment Green〕:
<C.I>1,1:x,2,2:x,4,7,10,36
〔Pigment Orange〕:
<C.I>2,5,13,16,17:1,31,34,36,38,43,46,48,49,51,52,59,60,61,62,64
〔Pigment Red〕:
<C.I>1,2,3,4,5,6,7,9,10,14,17,22,23,31,38,41,48:1,48:2,48:3,48:4,49,49:1,49:2,52:1,52:2,53:1,57:1,60:1,63:1,66,67,81:1,81:3,81:x,83,88,90,112,119,122,123,144,146,149,166,168,169,170,171,172,175,176,177,178,179,184,185,187,188,190,200,202,206,207,208,209,210,216,224,226,254
〔Pigment Violet〕:
<C.I>1,1:x,3,3:3,3:x,5:1,19,23,27,32,42
〔Pigment Yellow〕:
<C.I>1,3,12,13,14,16,17,24,55,60,65,73,74,81,83,93,95,97,98,100,101,104,106,108,109,110,113,114,116,117,119,120,126,127,128,129,138,139,150,151,152,153,154,156,175
グレー色又は黒色等の遮光性を有する平坦着色層22は、例えばカーボンブラック、酸化チタンを含み、また、カーボンブラック及び酸化チタン以外の例えば赤色顔料、青色顔料等を組み合わせた少なくとも2種類以上の顔料の混合物を含んでいてもよく、また任意で消泡剤、密着向上剤などを含んでいてもよい。但し、平坦着色層22は、体質顔料は含まない。
額縁部20に遮光性を付与する色材としては、カーボンブラック顔料が好適である。カーボンブラック顔料としては、具体的には三菱化学社製のカーボンブラック#2400、#2350、#2300、#2200、#1000、#980、#970、#960、#950、#900、#850、MCF88、#650、MA600、MA7、MA8、MA11、MA100、MA220、IL30B、IL31B、IL7B、IL11B、IL52B、#4000、#4010、#55、#52、#50、#47、#45、#44、#40、#33、#32、#30、#20、#10、#5、CF9、#3050、#3150、#3250、#3750、#3950、ダイヤブラックA、ダイヤブラックN220M、ダイヤブラックN234、ダイヤブラックI、ダイヤブラックLI、ダイヤブラックII、ダイヤブラック339、ダイヤブラックSH、ダイヤブラックSHA、ダイヤブラックLH、ダイヤブラックH、ダイヤブラックHA、ダイヤブラックSF、ダイヤブラックN550M、ダイヤブラックE、ダイヤブラックG、ダイヤブラックR、ダイヤブラックN760M、ダイヤブラックLR、及び、キャンカーブ社製のカーボンブラックサーマックスN990、N991、N907、N908、N990、N991、N908、及び、旭カーボン社製のカーボンブラック旭#80、旭#70、旭#70L、旭F−200、旭#66、旭#66HN、旭#60H、旭#60U、旭#60、旭#55、旭#50H、旭#51、旭#50U、旭#50、旭#35、旭#15、アサヒサーマル、デグサ社製のカーボンブラックColorBlack Fw200、ColorBlack Fw2、ColorBlack Fw2V、ColorBlack Fw1、ColorBlack Fw18、ColorBlackS170、ColorBlack S160、SpecialBlack6、SpecialBlack5、SpecialBlack4、SpecialBlack4A、PrintexU、PrintexV、Printex140U、Printex140V、御国色素社製のカーボンブラックMHIブラック♯220、MHIブラック♯201、MHIブラック♯236、MHIブラック♯273等が挙げられる。
酸化チタンには、アナターゼ型、ルチル型及びブルーカイト型の3つの結晶形態があるが、本発明の各実施形態では、小粒径化しやすいアナターゼ型と着色力の高いルチル型を少なくとも1種類含有してもよく、酸化チタンとカーボンと混合することで輝度が高く、隠蔽性かつ平坦性の良好な塗膜が得られる。
これらの顔料はそのままの状態では顔料同士が凝集しているため、分散処理が必要である。顔料に分散剤及び溶剤を加えてミルベースをつくり、それをボールミル、サンドミル、ビーズミル、3本ロール、ペイントシェーカー、超音波、バブルホモジナイザーなどの方法により分散することができる。これらの処理方法は2つ以上組み合わせることも可能である。分散剤には樹脂あるいは公知の分散剤が使用可能である。
樹脂としては、顔料の色特性を損なわない点で、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上で、かつ重量平均分子量1000〜50万、好ましくは3000〜10万の透明樹脂である。また数平均分子量(Mn)は1000〜50000の範囲が好ましく、Mw/Mnの値は10以下であることが好ましい。Mwは重量平均分子量である。特に、透明性が高く、高耐熱性を有する点でアクリル樹脂、シリコーン樹脂が好ましく、シリコーン樹脂がさらに好ましい。
本発明の各実施形態において、カーボンブラックや酸化チタン顔料の含有量としては、平坦着色層の全固形分中の24%〜70%(重量比)の範囲で使用することが良い。含有量が23%未満では、顔料濃度に樹脂量が多く、額縁としての光学濃度(OD値)が小さくなり、パネル化した際に取出配線が見え、光漏れなど発生してしまう。一方、70%を超えると、インキの分散性がわるくなり、顔料が均一に分散されなくなってしまう。
本発明の各実施形態において適用される樹脂としては、顔料分散剤として高分子分散剤を用いると、経時の分散安定性に優れるので好ましい。高分子分散剤としては、例えば、透明樹脂には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、及び感光性樹脂が含まれる。熱可塑性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリブタジエン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド樹脂等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂は、メラミン樹脂とイソシアネート基を含有する化合物とを反応させてなるものを用いてもよい。ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリカルボン酸グリシジルエステル、ポリオールポリグリシジルエステル、脂肪族または脂環式エポキシ樹脂、アミンエポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート、ポリカルボナート等の樹脂等やカルド樹脂も使用できる。
本発明の各実施形態においてフォトリソグラフィー法が適用されるエチレン性不飽和結合を有する化合物として、例えば、ノニルフェニルカルビトールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられ、多官能アクリレート及び/または多官能メタクリレートを使用する場合は、単独、及び二種類以上を混合して使用しても良い。
重合開始剤としてはオキシムエステル系重合開始剤が好適に使用できる。例えば、1 ,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)〕、O−(アセチル)−N−(1−フェニル−2−オキソ−2−(4 ’−メトキシ−ナフチル)エチリデン)ヒドロキシルアミンである。
また、このオキシムエステル系重合開始剤に加えて、他の重合開始剤を併用することもできる。このような重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサンソン系化合物、トリアジン系化合物、ホスフィン系化合物、キノン系化合物、ボレート系化合物、カルバゾール系化合物、イミダゾール系化合物、チタノセン系化合物等が挙げられる。アセトフェノン系化合物としては、4 − フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等が例示できる。また、ベンゾイン系化合物としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等が例示できる。ベンゾフェノン系化合物としては、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4 ’−メチルジフェニルサルファイド等が例示できる。チオキサンソン系化合物としては、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等が例示できる。トリアジン系化合物としては、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペニル−4,6−ビス( トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス( トリクロロメチル)−6−スチリルs−トリアジン、2−( ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4 ,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4 ’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等が例示できる。ホスフィン系化合物としては、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が例示できる。また、キノン系化合物としては、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等を例示できる。
重合開始剤の使用量は、感光性着色組成物の全固形分量を基準として0.5〜50重量% が好ましく、より好ましくは3〜30重量%である。
溶剤としては、トルエン、メタノール、エタノール、エチルセロソルブ、エチルセロソルプアセテート、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、ジグライム、シクロヘキサノン、エチルベンゼン、キシレン、酢酸イソアミル、酢酸nアミル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコール、トリエチリングリコールモノメチルエーテル、トリエチリングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、液体ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エステル、及びエチルエトキシプロピオネートなどが挙げられ、これらを単独で、あるいは二種以上混合して使用することができる。また、本発明の各実施形態の効果を損なわない範囲内で、各種の添加剤等を配合することができる。
((取出配線))
取出配線40は、センサー層30を、図示しない制御回路に電気的に接続するための取出配線である。取出配線40は、額縁部20上に形成されており、例えば金属薄膜層をパターニングすることにより形成される。金属薄膜層は、例えばMAM(モリブデン(Mo)−アルミニウム(Al)−モリブデン(Mo))の3層構造を有する。MAMなどをスパッタ法などにより1000〜3000Å程度の膜厚となるように成膜した後、これをフォトリソグラフィー法及びエッチング法によりパターンニングを行うことにより、取出配線40を形成する。
((センサー層))
センサー層30は、タッチパネルセンサーであり、X軸方向に延びる複数の電極及びY軸方向に延びる複数の電極を有し、指が接触または近接した電極の静電容量変化を検出することによって、指の接触位置の座標を特定する。具体的には、センサー層30は、例えば、複数の第1の透明電極31と、複数の第1の接続部33と、複数の第2の透明電極35と、複数の第2の接続部37と、絶縁膜39とを有する。
第1の透明電極31は、表示領域とその外周に位置する額縁部20上に形成されており、X軸方向に平行な列を複数成すように配置されている。第2の透明電極35は、表示領域とその外周に位置する額縁部20上に形成されており、平面視でX軸方向と直交するY軸方向に平行な列を複数成すように配置されている。第1の接続部33は、表示領域に形成されており、X軸方向で隣り合う第1の透明電極31同士を電気的に接続している。第2の接続部37は、表示領域に形成されており、Y軸方向で隣り合う第2の透明電極35同士を電気的に接続している。また、第1の透明電極31と第2の透明電極35は互いに絶縁されている。
第1、第2の透明電極31、35の形成は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法など、各種薄膜形成法を適宜に選択することができる。また、第1、第2の透明電極31、35の形成材としては、導電性の膜を形成しうるものを適宜に選択して用いてよい。例えば、第1、第2の透明電極31、35の形成材として、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)等の無機導電材料、ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)、ポリアニリン、ポリピロール等の有機導電材料を用いることができる。これら材料は1種のみで用いてもよく、2種以上を併用してもよい。中でも、透明性と抵抗値の点でITOを用いることが好ましい。
また、第1、第2の透明電極31、35の各厚みは、使用目的に応じて適宜に決定することができる。一般的には通例、金属酸化物系透明導電膜の場合には150〜1500Å程度の厚さとする。なお、第1、第2の透明電極31、35の形成の際には、オーバーコート層表面に紫外線照射処理、プラズマ処理、ボンバード処理などの適宜な処理を施して、透明電極との密着性を高めることもできる。
第2の接続部37は、第1、第2の透明電極31、35と同一の透明導電材料を用いて、第1、第2の透明電極31、35と同時に形成される。言い換えれば、第1、第2の透明電極31、35を形成する際に、第2の接続部37も同時に形成する。これにより、Y方向に途切れることなく連なった、複数の第2の透明電極35からなるパターン(列)が形成される。
また、第1の接続部33は、絶縁膜39を介して、第2の接続部37の下方に形成されている。第1の接続部33は、例えば、第1、第2の透明電極31、35及び第2の接続部37と同一種類の透明導電材料からなる。また、第1の接続部33は、第1、第2の透明電極31、35及び第2の接続部37を形成するよりも前に形成される。
絶縁膜39は、第1、第2の接続部33、37との間に形成されて該間を絶縁している。絶縁膜39は、例えば、シリコン酸化膜(SiO)、シリコン窒化膜(SiNx)等の無機系膜や、透明樹脂等の有機系材料からなる。有機系材料としては、例えば、重合性基含有オリゴマー、モノマー、光重合開始剤及びその他添加剤を含有するUV(紫外線)硬化型コーティング組成物を用いることができる。
((絶縁保護膜))
絶縁保護膜45は、センサー層30を形成した後の前面板10上に形成される。絶縁保護膜45は、センサー層30上だけでなく、額縁部20上にも形成されるが、額縁部20が薄膜化されたことにより、絶縁保護膜45がスピンコート法などにより塗布された際においても、ケラムラ等発生することなく、かつ、表面状態の凹凸が少なく平坦化され水平状、平面状に形成されている。
[表示装置]
図5(a)及び(b)は、本発明の第1実施形態に係る表示装置100の構成例を示す断面図である。この表示装置100は、上記した前面板一体型センサー基板50に表示デバイスの一例となる液晶パネル60を取り付けて一体化したものである。図5(a)は図1(a)に示したA−Aラインに沿う断面図に相当する図であり、図5(b)は図1(b)に示したB−Bラインに沿う断面図に相当する図である。
図5(a)及び(b)に示すように、液晶パネル60は偏光板61、66と、前面ガラス62と、カラーフィルタ63、液晶/電極/TFTなどの層64、及び背面ガラス65を備えている。
液晶パネル60は図示しないバックライトで背面ガラス65側から照明される。液晶パネル60に表示された画像は、前面板10に形成された額縁部20の内側の表示領域を介して視認され、センサー層30により操作される。また、図5(a)及び(b)には、センサー層30が、液晶パネル60と比べ、額縁部20上まで延設されている分だけ大きな幅となっている例を示しているが、液晶パネル60の外周部に液晶パネル駆動用の配線や回路が備えられている場合にはこの限りではない。
この第1実施形態では、センサー層30が本発明のタッチパネルセンサー層に対応し、前面板10が本発明の前面板に対応し、取出配線40が本発明の配線に対応している。また、前面板一体型センサー基板50が本発明の前面板一体型タッチパネルセンサーに対応している。
<第1実施形態の効果>
(1)本発明の一態様によれば、額縁部20は、前面板10の一方の面上に加飾層21、平坦着色層22の順に形成される少なくとも2層以上の層構成からなり、そのOD値は4.0以上である。これにより、額縁部20は要求される遮光特性を確保することができる。この額縁部20を備える前面板一体型センサー基板50を用いることにより、表示領域の外周に配置される取出配線40がユーザーから見え難い、表示領域の視認性良好な表示装置を提供することが可能となる。
(2)また、額縁部20のうち少なくとも平坦着色層22の表面粗さは、100nm以下である。これにより、額縁部20上に取出配線40等を形成しても、取出配線40が額縁部20の表面の凹凸に起因して断線することを抑制することができる。また、額縁部20の表面を平坦化(即ち、平滑化)するための平坦化層を別途形成する必要がないため、前面板一体型センサー基板の製造コストの低減が可能となる。
(3)また、例えばスクリーン印刷法により、加飾層21と平坦着色層22とを積層して額縁部20を形成する。これにより、単に加飾層(例えば、OD値が低い白色層)のみ積層して額縁部を形成する場合と比べて、額縁部20の合計膜厚を従来の6分の1〜10分の1程度へ薄膜化することができる。従って、前面板10の一方の面において、額縁部20が存在する領域と額縁部20が存在しない領域との間の段差を小さくすることができ、例えばスピンコート法で塗膜を形成しても、段差に起因して塗膜にケラ、ムラが発生することを抑制することができる。平坦性に優れた、良好な塗膜品質を確保することが可能となる。
(4)また、額縁部20の両端部20a、20bは断面視で階段状となっている。これにより、両端部20a、20bの段差を細分化して、1段当たりの段差を緩和することができる。従って、例えばスピンコート法で塗膜を形成する場合に、塗膜にケラ、ムラが発生することをさらに抑制することができる。
(5)また、加飾層21のOD値は3.0以下であり、平坦着色層22のOD値は2.0以上である。これにより、取出配線40の隠蔽性が高い額縁部20を例えばスクリーン印刷法で容易に製造することができる。
(6)また、平坦着色層22に含まれる顔料の最大粒子径は10μm以下である。これにより、平坦着色層22に含まれる顔料が取出配線40を断線させるような突起となることを防ぐことができる。
(7)また、平坦着色層22は、少なくとも、黒色または少なくとも2種以上の有機顔料を混合して得られる擬似的な黒色の顔料、バインダー樹脂、溶剤からなる組成物を用いて形成される。これにより、取出配線40の隠蔽性が高く、しかも加飾層21の発色に優れた額縁部20を実現することができる。
(8)また、額縁部20を構成する樹脂の誘電率が低く、かつ、体積抵抗率が高いため、額縁部20と取出配線40との間の絶縁が不要であり、額縁部20上にセンサー層30や取出配線40を直接形成することができる。これにより、額縁部20を覆う絶縁膜が不要であり、工程数を減らすことができるので、前面板一体型センサー基板のコストダウン及び歩留まりの向上を実現することができる。
(9)また、スクリーン印刷法を用いることにより、様々な色彩の額縁部20を形成することができる。このため、高品質、高信頼性で、意匠性の高い前面板一体型センサー基板を安価に提供することができる。
<変形例>
(1)なお、第1実施形態では、額縁部20の両端部20a、20bがそれぞれ断面視で階段状となっている場合について説明した。しかしながら、第1実施形態はこれに限定されない。例えば図6(a)に示すように、額縁部20の両端部20a、20bは階段状でなくてもよい。また、その一例として、加飾層21の上面側面は平坦着色層22によって覆われていてもよい。このような構成であっても、第1実施形態の効果(1)〜(3)、(5)〜(9)と同様の効果を奏する。
(2)また、第1実施形態では、額縁部20の両端部20a、20bの両側面がそれぞれ、前面板10の一方の面(例えば、上面)に対して、傾斜している場合を図3、図4に示した。しかしながら、第1実施形態はこれに限定されない。例えば図6(a)に示すように、額縁部20の両端部20a、20bの側面は、前面板10の上面に対して垂直であってもよい。このような構成であっても、第1実施形態の効果(1)〜(9)と同様の効果を奏する。
≪第2実施形態≫
上記の第1実施形態では、額縁部20の誘電率が低く、かつ、体積抵抗率が高いため、額縁部20と取出配線40との間の絶縁が不要である場合について説明した。しかしながら、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。額縁部20と取出配線40との間に絶縁膜を形成してもよい。
<構成>
図7(a)及び(b)は、本発明の第2実施形態に係る表示装置200の構成例を示す断面図である。この表示装置200は、前面板一体型センサー基板150に表示デバイスの一例となる液晶パネル60を取り付けて一体化したものである。
図7(a)及び(b)に示す前面板一体型センサー基板150において、額縁部20は、平坦着色層22上に形成された絶縁膜123を有する。この絶縁膜123は、平坦着色層22の上面及び側面と、加飾層21の上面及び側面を連続して覆っている。そして、この絶縁膜123によって、額縁部20と取出配線40との間が絶縁されている。即ち、第2実施形態において、第1実施形態と異なる点は、額縁部20に絶縁膜123を形成してから取出配線40を形成する点である。これ以外は、第1実施形態と第2実施形態とで同じである。
第2実施形態では、絶縁膜123が本発明の絶縁膜に対応している。また、前面板一体型センサー基板150が本発明の前面板一体型タッチパネルセンサーに対応している。その他の対応関係は、第1実施形態と同じである。
<第2実施形態の効果>
第2実施形態は、上記した第1実施形態の効果(1)〜(9)と同様の効果を奏する。
また、額縁部20と比較して表面粗さ(Ra)が小さい、平坦な絶縁膜123を形成することにより、その上に形成される取出配線40に断線が生じることをさらに防ぐことができる。さらに、額縁部20を絶縁膜123で覆うことにより、額縁部20からの脱ガスを防ぐことができる。これにより、脱ガスが、取出配線40や、第1、第2の透明電極を有するセンサー層に悪影響を及ぼすことを防ぐことができる。
<変形例>
第2実施形態においても、第1実施形態で説明した変形例(1)(2)を適用してよい。
また、第2実施形態において、加飾層21の比誘電率が低く(好ましくは35以下、より好ましくは20以下)、かつ、体積抵抗率が高い(好ましくは1×10Ω・cm以上、より好ましくは1×1012Ω・cm以上)場合は、絶縁膜123は、平坦着色層22の上面及び側面のみを覆う態様でもよい。例えば、加飾層21の側面は絶縁膜123下から露出していてもよい。このような態様であっても、額縁部20と取出配線層40との間の絶縁性は確保されるので、第2実施形態の効果を奏する。
以下に、本発明の実施例を説明する。
<実施例1>
以下の白インキを調製し、デザイン性を有する加飾層を構成する組成物として用いた。また、以下のインキ1を調製し、加飾層上に形成される平坦着色層を構成する組成物として用いた。
[白インキの調製]
酸化チタン 56部
樹脂1 40部
シラン系消泡剤 1部
有機溶剤 1−メトキシ−2−プロピルアセテート 3部
[インキ1の調製]
カーボンブラック 30部
酸化チタン 30部
樹脂1 36部
シラン系消泡剤 1部
有機溶剤 1−メトキシ−2−プロピルアセテート 3部
また、白インキ、インキ1及び、後述のインキ2について、粒子径の測定、樹脂1の調製は、以下の方法で行った。
(粒子径の測定)
白インキ、インキ1及びインキ2の調製に用いる酸化チタン及びカーボンブラックの各々について、1次粒子径がそれぞれ0.21μm、0.05μmのものをロールミルで分散し、分散後のものをヨシミツ精機社製のグラインドゲージ(ヨシミツ精機(株)製、100μm〜0μm)を用いて測定した。測定の結果、酸化チタン及びカーボンブラックの各々の分散粒子径は10μm以下であった。
(樹脂1の調製)
温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管及び撹拌装置を備えたセパラブル4口フラスコにジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(蒸発速度0.1未満)100.0部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりメタクリル酸メチル67.2部、ジシクロペンタニルメタクリレート32.8部、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.4部の混合物を2時間かけて滴下し重合反応を行った。滴下終了後、さらに3時間反応を継続し、不揮発分50重量%のアクリル樹脂溶液を得た。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして110℃、180分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が40重量%になるようにジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートを添加して樹脂1を調製した。重量平均分子量は17000であった。
[加飾層の形成]
前面板となるガラス基板上へのデザイン性を有する加飾層の形成について、片面研磨及び強化処理が施された400mm×500mm×0.5tの強化ガラス基板上に、前記白インキを用いたスクリーン印刷法により多面付けで、予め設定した(即ち、所定の)パターンの加飾層を形成した。その後、室温で乾燥させた後、150℃にて30分間焼成を行った。膜厚が約15μmの加飾層を形成した。
[平坦着色層の形成]
前記インキ1を用いたスクリーン印刷法により多面付けで、加飾層上に所定のパターンの平坦着色層を形成した。その後、室温で乾燥させた後、150℃にて30分間焼成を行った。膜厚が約5.1μmの平坦着色層を形成した。
[センサー層等の形成]
スパッタ法によりMAM膜を成膜し、成膜したMAM膜をエッチング法によりパターニングして、MAM膜からなる取出配線を形成した。次に、スパッタ法にてITO(酸化インジウムスズ)膜を成膜し、このITO膜をエッチング法によりパターニングして透明電極を形成した。さらに、公知のフォトリソ法により透明保護膜材料(JSR製;NN901材)を用い、所定のパターンの保護膜形成を行い、静電容量式の前面板一体型センサー基板を形成した。
その後、多面付けにて形成された前面板一体型センサー基板を、個々の単個のピースとなるよう、ケミカルエッチング法により断裁した。なお、断裁方法は、ケミカルエッチング法に限定せず、スクライブ断裁法、レーザー断裁法など用途に応じ適宜選択してよい。
<実施例2>
[白インキの調製]〜[平坦着色層の形成]までは実施例1と同様である。実施例2では、平坦着色層上に、公知のフォトリソ法により絶縁膜材料(JSR製;NN901材)を用い、所定パターンの絶縁膜を形成した。その後、実施例1で説明した[センサー層等の形成]を行った。
<比較例1>
以下のインキ2を調製し、加飾層上に形成される平坦着色層を構成する組成物として用いた。それ以外は、実施例1と同様である。
[インキ2の調製]
カーボンブラック 30部
酸化チタン 30部
体質顔料 タルク 6部
樹脂1 30部
シラン系消泡剤 1部
有機溶剤 1−メトキシ−2−プロピルアセテート 3部
なお、インキ2は、インキ1と異なり、体質顔料としてタルクを有する。このタルクについて、1次粒子径が10μmのものをロールミルで分散し、分散後のものをヨシミツ精機社製のグラインドゲージ(ヨシミツ精機(株)製、100μm〜0μm)を用いて測定した結果、その分散粒子径は10μmを超えていた。
<比較例2>
比較例2では、実施例2と同様、平坦着色層上に、公知のフォトリソ法により絶縁膜材料(JSR製;NN901材)を用い、所定パターンの絶縁膜を形成した。それ以外は、比較例1と同様である。
<評価方法>
図8に、実施例1、2及び比較例1、2の各構成と、評価結果を示す。
[通電試験]
本発明により製造される前面板一体型センサー基板が、電気回路として問題なく動作するか否かを確認するために通電試験を実施した。ラインアンドスペース(L/S)が30μm/30μmの寸法のフォトマスクを用いて取出配線を形成した。取出配線の(外部回路との)接続部と第1の透明電極との間、及び、前記接続部と第2の透明電極との間をそれぞれテスター(オーム電機社製デジタルマルチテスターMCD−007)を用いて導通確認を実施した。判定結果として、導通が確認されたものを○、導通不良が発生したものを×とした。
[平坦性]
平坦性の指標となるRaについては、原子間力顕微鏡(AFM) NanoscopeIIIa(DigitalInstrumentS社)を用いて各サンプルの任意の5箇所について表面形状測定を行った。走査条件は、得られた形状に対して平滑化を行った後、Ra(中心面に対する平均粗さ)を計測した。
実施例1、2では、額縁部上の絶縁膜の有無に関わらず、取出配線を直接形成することができ、また、通電試験で取出配線の導通を確認した。一方、比較例1、2では、額縁部上に取出配線を直接形成することはできたが、形成した取出配線に導通不良が発生することを確認した。これは、比較例1、2では、平坦着色層を構成する組成物に分散粒子径が10μmを超えるタルクが含まれており、平坦着色層のRaが100を超えていることが原因と考えられる。
本発明は、例えば、携帯電話機や、携帯情報端末などの電子機器用の位置入力装置として利用することができる。
10 前面板
20 額縁部
20a、20b 端部
21 加飾層
22 平坦着色層
30 センサー層
31 第1の透明電極
33 第1の接続部
35 第2の透明電極
37 第2の接続部
39 絶縁膜
40 取出配線
45 絶縁保護膜
50、150 前面板一体型センサー基板
60 液晶パネル
61、66 偏光板
62 前面ガラス
63 カラーフィルタ
64 液晶/電極/TFTなどの層
65 背面ガラス
100、200 表示装置
123 絶縁膜

Claims (8)

  1. タッチパネルセンサー層と、該タッチパネルセンサー層の前側に配置される透明な前面板とが一体化した、前面板一体型タッチパネルセンサー基板であって、
    前記前面板の一方の面上に形成され、表示領域の外周に位置する額縁部を備え、
    前記額縁部は、前記一方の面上に加飾層、平坦着色層の順に形成される少なくとも2層以上の層構成からなり、
    前記額縁部の光学濃度は4.0以上であり、且つ前記平坦着色層の表面粗さは100nm以下であることを特徴とする前面板一体型タッチパネルセンサー基板。
  2. 前記加飾層の光学濃度は3.0以下であり、
    前記平坦着色層の光学濃度は2.0以上であることを特徴とする請求項1に記載の前面板一体型タッチパネルセンサー基板。
  3. 前記平坦着色層に含まれる顔料の最大粒子径は10μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の前面板一体型タッチパネルセンサー基板。
  4. 前記平坦着色層は、少なくとも、黒色または少なくとも2種以上の有機顔料を混合して得られる擬似的な黒色の顔料、バインダー樹脂、溶剤を含む組成物を用いて形成されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の前面板一体型タッチパネルセンサー基板。
  5. 前記額縁部は、前記平坦着色層上に形成された絶縁膜を有し、
    前記絶縁膜の表面粗さは100nm以下であることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の前面板一体型タッチパネルセンサー基板。
  6. 前記額縁部の上方に形成された配線、をさらに備え、
    前記配線は前記タッチパネル層と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の前面板一体型タッチパネルセンサー基板。
  7. 前記タッチパネルセンサー層は、前記前面板の一方の面上に形成された透明電極を有し、
    該透明電極の一部が前記表示領域から前記額縁部の上方まで延設されていることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の前面板一体型タッチパネルセンサー基板。
  8. 請求項1から請求項7の何れか一項に記載の前面板一体型タッチパネルセンサー基板を備えることを特徴とする表示装置。
JP2013090550A 2013-04-23 2013-04-23 前面板一体型タッチパネルセンサー基板及び表示装置 Pending JP2014215702A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013090550A JP2014215702A (ja) 2013-04-23 2013-04-23 前面板一体型タッチパネルセンサー基板及び表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013090550A JP2014215702A (ja) 2013-04-23 2013-04-23 前面板一体型タッチパネルセンサー基板及び表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014215702A true JP2014215702A (ja) 2014-11-17

Family

ID=51941434

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013090550A Pending JP2014215702A (ja) 2013-04-23 2013-04-23 前面板一体型タッチパネルセンサー基板及び表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014215702A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015014733A (ja) * 2013-07-05 2015-01-22 大日本印刷株式会社 表示装置用前面保護板及び表示装置
JP2015025966A (ja) * 2013-07-26 2015-02-05 大日本印刷株式会社 表示装置用前面保護板及び表示装置
JP2017097558A (ja) * 2015-11-20 2017-06-01 株式会社ジャパンディスプレイ タッチ検出装置及びタッチ検出機能付き表示装置
JP2017134432A (ja) * 2017-04-26 2017-08-03 大日本印刷株式会社 表示装置用前面保護板及び表示装置
JP2017173492A (ja) * 2016-03-23 2017-09-28 大日本印刷株式会社 タッチパネル電極付カラーフィルタ基材、およびそれを用いたタッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置
WO2018105602A1 (ja) * 2016-12-08 2018-06-14 旭硝子株式会社 遮光領域を有する透明基板および表示装置
JP2018169616A (ja) * 2015-06-05 2018-11-01 Agc株式会社 車載表示装置
JP2020504318A (ja) * 2016-12-09 2020-02-06 エルジー・ケム・リミテッド インクジェットプリンティングを利用したuvパターンの形成方法、それを含むベゼルの製造方法及びこれにより製造されたベゼル
JP2020061063A (ja) * 2018-10-12 2020-04-16 住友化学株式会社 光学積層体及びその製造方法
JP2020534563A (ja) * 2017-09-18 2020-11-26 アマゾン テクノロジーズ インコーポレイテッド 自己治癒可撓性電気泳動ディスプレイ

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015014733A (ja) * 2013-07-05 2015-01-22 大日本印刷株式会社 表示装置用前面保護板及び表示装置
JP2015025966A (ja) * 2013-07-26 2015-02-05 大日本印刷株式会社 表示装置用前面保護板及び表示装置
US11332403B2 (en) 2015-06-05 2022-05-17 AGC Inc. Vehicle mounted display device
JP2018169616A (ja) * 2015-06-05 2018-11-01 Agc株式会社 車載表示装置
JP2017097558A (ja) * 2015-11-20 2017-06-01 株式会社ジャパンディスプレイ タッチ検出装置及びタッチ検出機能付き表示装置
JP2017173492A (ja) * 2016-03-23 2017-09-28 大日本印刷株式会社 タッチパネル電極付カラーフィルタ基材、およびそれを用いたタッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置
WO2018105602A1 (ja) * 2016-12-08 2018-06-14 旭硝子株式会社 遮光領域を有する透明基板および表示装置
JPWO2018105602A1 (ja) * 2016-12-08 2019-10-24 Agc株式会社 遮光領域を有する透明基板および表示装置
JP2020504318A (ja) * 2016-12-09 2020-02-06 エルジー・ケム・リミテッド インクジェットプリンティングを利用したuvパターンの形成方法、それを含むベゼルの製造方法及びこれにより製造されたベゼル
US11447647B2 (en) 2016-12-09 2022-09-20 Lg Chem, Ltd. UV pattern forming method using inkjet printing, bezel manufacturing method including same, and bezel manufactured according thereto
JP2017134432A (ja) * 2017-04-26 2017-08-03 大日本印刷株式会社 表示装置用前面保護板及び表示装置
JP2020534563A (ja) * 2017-09-18 2020-11-26 アマゾン テクノロジーズ インコーポレイテッド 自己治癒可撓性電気泳動ディスプレイ
JP7271511B2 (ja) 2017-09-18 2023-05-11 アマゾン テクノロジーズ インコーポレイテッド 自己治癒可撓性電気泳動ディスプレイ
JP2020061063A (ja) * 2018-10-12 2020-04-16 住友化学株式会社 光学積層体及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014215702A (ja) 前面板一体型タッチパネルセンサー基板及び表示装置
KR102112520B1 (ko) 블랙 매트릭스 기판
JP6415798B2 (ja) 表示装置用前面保護板、及び表示装置
JP4624462B2 (ja) 表示装置
US9733773B2 (en) Touch panel using a dielectric layer to adjust colors of an active area and a peripheral area
JP2013235315A (ja) タッチパネルセンサ
KR20100014292A (ko) 흑색 수지 조성물, 수지 블랙 매트릭스, 컬러 필터 및 액정표시장치
TW201342151A (zh) 顯示裝置用前面保護板及顯示裝置
JP6136184B2 (ja) 配線付き表示装置用前面保護板、及び表示装置
JP6717053B2 (ja) 配線基板、タッチパネル、カラーフィルタ基板、及び表示装置
JP5996186B2 (ja) 表示装置用前面保護板、及び表示装置
US10809864B2 (en) Film touch sensor
JP2011150550A (ja) タッチパネル部材、並びに、上記タッチパネル部材を用いた表示装置及びタッチパネル
TWI597530B (zh) Resin black matrix substrate and touch panel
JP6750305B2 (ja) カラーフィルタ基板、及びそれを用いた表示装置
JP6693137B2 (ja) 加飾部材、表示装置および有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法
KR101472961B1 (ko) 터치 감지 전극
JP2017090812A (ja) 静電容量式タッチパネル一体型液晶表示パネル、カラーフィルタ基板および静電容量式タッチパネル一体型液晶表示パネルの製造方法
JP6631269B2 (ja) 加飾部材、表示装置および有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法
JP2017173492A (ja) タッチパネル電極付カラーフィルタ基材、およびそれを用いたタッチパネル一体型有機エレクトロルミネッセンス表示装置
JP6206063B2 (ja) タッチパネルセンサおよびタッチパネル付表示装置
JP2013238923A (ja) タッチパネル用前面板、タッチパネル用前面板とタッチパネルセンサーとの一体型センサー基板、およびこれらを備えた表示装置
JP2014197324A (ja) カバーガラス一体型タッチパネルセンサー基板、及び表示装置
JP2016061878A (ja) 液晶表示パネル
JP2018105965A (ja) 加飾部材、それを用いた表示装置および加飾部材の製造方法