JP2003292576A - 保存安定性に優れた絶縁用樹脂組成物及び積層体 - Google Patents
保存安定性に優れた絶縁用樹脂組成物及び積層体Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 解像性、密着性、耐信頼性及び耐アルカリ性
を維持しつつ、常温での保存安定性に優れた光硬化性の
絶縁用樹脂組成物を提供する。 【解決手段】(A)ジオール化合物と多価カルボン酸と
を反応させて得られる共重合体中に含有するカルボキシ
ル基が単官能エポキシ樹脂との縮合反応によりエステル
化されており、かつ重量平均分子量が3,000〜40,000、
酸価が5〜200mgKOH/gであるカルボキシル基含有樹脂、
(B)光重合可能なエチレン性不飽和結合を一分子中に
少なくとも1つ以上含む不飽和化合物、(C)エポキシ
樹脂、及び(D)光重合開始剤からなる成分を主成分と
して含有し、(A)成分と(B)成分の合計100重量部に
対して、(C)成分が2〜30重量部、(D)成分が0.1〜15
重量部の割合で含有されている絶縁用樹脂組成物。
を維持しつつ、常温での保存安定性に優れた光硬化性の
絶縁用樹脂組成物を提供する。 【解決手段】(A)ジオール化合物と多価カルボン酸と
を反応させて得られる共重合体中に含有するカルボキシ
ル基が単官能エポキシ樹脂との縮合反応によりエステル
化されており、かつ重量平均分子量が3,000〜40,000、
酸価が5〜200mgKOH/gであるカルボキシル基含有樹脂、
(B)光重合可能なエチレン性不飽和結合を一分子中に
少なくとも1つ以上含む不飽和化合物、(C)エポキシ
樹脂、及び(D)光重合開始剤からなる成分を主成分と
して含有し、(A)成分と(B)成分の合計100重量部に
対して、(C)成分が2〜30重量部、(D)成分が0.1〜15
重量部の割合で含有されている絶縁用樹脂組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回路基板作成のた
めのソルダーレジスト、メッキレジスト、エッチングレ
ジスト、並びに半導体素子を搭載する配線基板の多層化
用の絶縁膜、感光性接着剤に適した絶縁用樹脂組成物に
関するものであり、また、絶縁用樹脂組成物を用いて形
成された積層体に関するものである。
めのソルダーレジスト、メッキレジスト、エッチングレ
ジスト、並びに半導体素子を搭載する配線基板の多層化
用の絶縁膜、感光性接着剤に適した絶縁用樹脂組成物に
関するものであり、また、絶縁用樹脂組成物を用いて形
成された積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の小型化、高性能化に伴
って、そこに使用されるプリント配線板も高密度化され
てきている。したがって、プリント配線板に用いられる
絶縁材料の加工性も微細加工が要求される。絶縁材料の
微細加工の有効な手段に露光、現像によってパターニン
グする方法が知られており、そこには光重合性樹脂組成
物が用いられてきたが、高感度性、基板に対する密着
性、耐信頼性、耐アルカリ性、保存安定性等の多くの諸
特性が要求されるようになってきている。
って、そこに使用されるプリント配線板も高密度化され
てきている。したがって、プリント配線板に用いられる
絶縁材料の加工性も微細加工が要求される。絶縁材料の
微細加工の有効な手段に露光、現像によってパターニン
グする方法が知られており、そこには光重合性樹脂組成
物が用いられてきたが、高感度性、基板に対する密着
性、耐信頼性、耐アルカリ性、保存安定性等の多くの諸
特性が要求されるようになってきている。
【0003】基板に対する密着性、耐信頼性、耐アルカ
リ性の向上を目的としたプリント配線板用の絶縁材料に
関し、特許第3148429号公報では、樹脂組成物中にエポ
キシ樹脂を配合する手段を提案している。この手法では
ポストベーク時にエポキシ樹脂と樹脂に含有しているカ
ルボン酸基との縮合反応により、耐アルカリ性を生み出
し、さらにOH基を生じさせることによって基板への密着
性を高めるものである。そして、ここで用いるエポキシ
樹脂は、ポストベーク時に揮発しないものが望ましく、
2官能のエポキシ樹脂が多く用いられてきた。
リ性の向上を目的としたプリント配線板用の絶縁材料に
関し、特許第3148429号公報では、樹脂組成物中にエポ
キシ樹脂を配合する手段を提案している。この手法では
ポストベーク時にエポキシ樹脂と樹脂に含有しているカ
ルボン酸基との縮合反応により、耐アルカリ性を生み出
し、さらにOH基を生じさせることによって基板への密着
性を高めるものである。そして、ここで用いるエポキシ
樹脂は、ポストベーク時に揮発しないものが望ましく、
2官能のエポキシ樹脂が多く用いられてきた。
【0004】ところが、揮発性の少ない2官能エポキシ
樹脂を用いた組成物を用いた場合、常温で保存しておく
と、緩やかにエポキシ樹脂とカルボン酸との硬化反応が
進行し、樹脂の分子量が増加する。そのため、アルカリ
現像液の溶解性が低下し、常温で保管した場合、4〜5
日程度で現像不能になるという問題がある。工業的利用
を考えた場合、冷凍及び冷蔵保存よりも、常温保存性を
有する材料が求められている。
樹脂を用いた組成物を用いた場合、常温で保存しておく
と、緩やかにエポキシ樹脂とカルボン酸との硬化反応が
進行し、樹脂の分子量が増加する。そのため、アルカリ
現像液の溶解性が低下し、常温で保管した場合、4〜5
日程度で現像不能になるという問題がある。工業的利用
を考えた場合、冷凍及び冷蔵保存よりも、常温保存性を
有する材料が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、常温
での保存安定性に優れており、更に従来の解像性、密着
性、耐信頼性及び耐アルカリ性を損なわない樹脂組成物
及びこれを用いた積層体を提供することにある。
での保存安定性に優れており、更に従来の解像性、密着
性、耐信頼性及び耐アルカリ性を損なわない樹脂組成物
及びこれを用いた積層体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、絶縁用樹脂中に含
まれるカルボン酸の一部を単官能エポキシ樹脂で封止す
ることにより、従来の解像性、密着性、耐信頼性、及び
耐アルカリ性を損なわず、常温での保存安定性が著しく
改善されることを見出し本発明を完成するに至った。
を解決するために鋭意検討した結果、絶縁用樹脂中に含
まれるカルボン酸の一部を単官能エポキシ樹脂で封止す
ることにより、従来の解像性、密着性、耐信頼性、及び
耐アルカリ性を損なわず、常温での保存安定性が著しく
改善されることを見出し本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、(A)ジオ−ル化合
物と多価カルボン酸とを反応させて得られる共重合体中
に含有するカルボキシル基の一部が単官能エポキシ樹脂
との縮合反応によりエステル化されており、かつ重量平
均分子量が3,000〜40,000 、酸価が5〜200mgKOH/gであ
るカルボキシル基含有共重合体、(B)光重合可能なエ
チレン性不飽和結合を一分子中に少なくとも1つ以上含
む不飽和化合物、(C)エポキシ樹脂、及び(D)光重合
開始剤からなる成分を主成分として含有し、(A)成分
と(B)成分の合計100重量部に対して、(C)成分が2〜
30重量部、(D)成分が0.1〜15重量部の割合で含有され
ている絶縁用樹脂組成物である。また、本発明は、剥離
可能な支持基材上に絶縁樹脂層が設けられた積層体にお
いて、絶縁樹脂層が上記絶縁用樹脂組成物から構成され
ていることを特徴とする配線基板の絶縁樹脂層形成に用
いられる積層体でもある。そして、絶縁樹脂層がアルカ
リ水溶液による現像が可能なものであることは本発明で
好ましい態様の1つである。
物と多価カルボン酸とを反応させて得られる共重合体中
に含有するカルボキシル基の一部が単官能エポキシ樹脂
との縮合反応によりエステル化されており、かつ重量平
均分子量が3,000〜40,000 、酸価が5〜200mgKOH/gであ
るカルボキシル基含有共重合体、(B)光重合可能なエ
チレン性不飽和結合を一分子中に少なくとも1つ以上含
む不飽和化合物、(C)エポキシ樹脂、及び(D)光重合
開始剤からなる成分を主成分として含有し、(A)成分
と(B)成分の合計100重量部に対して、(C)成分が2〜
30重量部、(D)成分が0.1〜15重量部の割合で含有され
ている絶縁用樹脂組成物である。また、本発明は、剥離
可能な支持基材上に絶縁樹脂層が設けられた積層体にお
いて、絶縁樹脂層が上記絶縁用樹脂組成物から構成され
ていることを特徴とする配線基板の絶縁樹脂層形成に用
いられる積層体でもある。そして、絶縁樹脂層がアルカ
リ水溶液による現像が可能なものであることは本発明で
好ましい態様の1つである。
【0008】カルボキシル基含有共重合体(A)を得る
ためのジオール化合物としては、重合反応時の分子量増
加の観点から、分子中の2つのヒドロキシル基と多価カ
ルボン酸類、好ましくは酸二無水物中の2つの酸無水物
基との反応性が等しくなる、例えば対称な分子構造を有
するものが好ましい。
ためのジオール化合物としては、重合反応時の分子量増
加の観点から、分子中の2つのヒドロキシル基と多価カ
ルボン酸類、好ましくは酸二無水物中の2つの酸無水物
基との反応性が等しくなる、例えば対称な分子構造を有
するものが好ましい。
【0009】ジオール化合物の好ましい具体例として
は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、水添
ビスフェノールA、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ケト
ン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2-ビ
ス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4-ヒドロ
キシフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、9,9-ビス(4-ヒドロキ
フェニル)フルオレン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)
ジメチルシラン、4,4'-ビフェノール等が挙げられる。
また、これらジオール化合物から誘導した各種ジグリシ
ジルエーテルと(メタ)アクリル酸との付加化合物、脂
環系エポキシと(メタ)アクリル酸との付加物、前述の
ビスフェノール類とエチレンオキシドあるいはプロピレ
ンオキシドとの付加物等が好ましく挙げられる。特に、
(メタ)アクリル酸付加物は多価カルボン酸類との反応
後に同一分子中に重合性不飽和結合とアルカリ可溶性カ
ルボキシル基を持つために、露光感度の向上と高解像度
化に対して好ましい。
は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、水添
ビスフェノールA、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ケト
ン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2-ビ
ス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4-ヒドロ
キシフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、9,9-ビス(4-ヒドロキ
フェニル)フルオレン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)
ジメチルシラン、4,4'-ビフェノール等が挙げられる。
また、これらジオール化合物から誘導した各種ジグリシ
ジルエーテルと(メタ)アクリル酸との付加化合物、脂
環系エポキシと(メタ)アクリル酸との付加物、前述の
ビスフェノール類とエチレンオキシドあるいはプロピレ
ンオキシドとの付加物等が好ましく挙げられる。特に、
(メタ)アクリル酸付加物は多価カルボン酸類との反応
後に同一分子中に重合性不飽和結合とアルカリ可溶性カ
ルボキシル基を持つために、露光感度の向上と高解像度
化に対して好ましい。
【0010】カルボキシル基含有共重合体の中でも、優
れた耐熱性を発現させるために、単位構造中にフルオレ
ン骨格を有する樹脂(以下、フルオレン骨格含有樹脂と
いう)が好ましく、カルボキシル基含有共重合体中30重
量%以上、好ましくは50重量%以上用いることが絶縁用
樹脂組成物の耐熱性発現に効果がある。
れた耐熱性を発現させるために、単位構造中にフルオレ
ン骨格を有する樹脂(以下、フルオレン骨格含有樹脂と
いう)が好ましく、カルボキシル基含有共重合体中30重
量%以上、好ましくは50重量%以上用いることが絶縁用
樹脂組成物の耐熱性発現に効果がある。
【0011】カルボキシル基含有共重合体としては、下
記一般式(1)で表されるものが好ましく挙げられる。
フルオレン骨格含有樹脂として特に好ましいのは、下記
一般式(2)で表されるフルオレンエポキシ(メタ)ア
クリレートを多価カルボン酸又はその無水物と反応させ
て得られるフルオレン骨格を有する樹脂である。一般式
(2)のビスフェノールフルオレン型エポキシ(メタ)
アクリレートを多価カルボン酸又はその酸無水物と反応
させることにより、アルカリ可溶性とすることができ
る。
記一般式(1)で表されるものが好ましく挙げられる。
フルオレン骨格含有樹脂として特に好ましいのは、下記
一般式(2)で表されるフルオレンエポキシ(メタ)ア
クリレートを多価カルボン酸又はその無水物と反応させ
て得られるフルオレン骨格を有する樹脂である。一般式
(2)のビスフェノールフルオレン型エポキシ(メタ)
アクリレートを多価カルボン酸又はその酸無水物と反応
させることにより、アルカリ可溶性とすることができ
る。
【0012】
【化1】
(但し、Arは2価の芳香族基であり、Oは芳香族環に
直接結合している。Zは1種又は2種以上の多価カルボ
ン酸の残基を示し、mは0〜3であり、nは1〜20の数で
ある)
直接結合している。Zは1種又は2種以上の多価カルボ
ン酸の残基を示し、mは0〜3であり、nは1〜20の数で
ある)
【化2】
(但し、Rは水素又はメチル基、R3〜R10は水素、炭
素数1〜5のアルキル基又はハロゲンであり、互いに同じ
であっても異なっていてもよい)
素数1〜5のアルキル基又はハロゲンであり、互いに同じ
であっても異なっていてもよい)
【0013】多価カルボン酸類としては、多価カルボン
酸、その酸無水物、酸塩化物等が挙げられるが、酸無水
物が好ましい。多価カルボン酸としては、マレイン酸、
コハク酸、イタコン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル
酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテト
ラヒドロフタル酸、クロレンド酸、メチルテトラヒドロ
フタル酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、ビフェニルエー
テルテトラカルボン酸等を挙げることができるが、少な
くとも一部はテトラカルボン酸又は酸二無水物であるこ
とが好ましい。これらはその1種のみを単独で用いるこ
とができるほか、2種以上を併用することもできる。
酸、その酸無水物、酸塩化物等が挙げられるが、酸無水
物が好ましい。多価カルボン酸としては、マレイン酸、
コハク酸、イタコン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル
酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテト
ラヒドロフタル酸、クロレンド酸、メチルテトラヒドロ
フタル酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、ビフェニルエー
テルテトラカルボン酸等を挙げることができるが、少な
くとも一部はテトラカルボン酸又は酸二無水物であるこ
とが好ましい。これらはその1種のみを単独で用いるこ
とができるほか、2種以上を併用することもできる。
【0014】本発明で使用するカルボキシル基含有共重
合体(A)は、ジオール化合物と多価カルボン酸類とを反
応させて得られ、その共重合体中に含有するカルボキシ
ル基を単官能エポキシ樹脂と縮合反応させ、そのカルボ
キシル基の一部をエステル化(封止)したものである。
カルボキシル基含有共重合体(A)は、重量平均分子量が
3,000〜40,000、酸価が5〜200mgKOH/gの範囲になくては
ならない。重量平均分子量と酸価がこの範囲内にない
と、現像特性と他の特性とのバランスに欠けるものとな
る。また、カルボキシル基含有共重合体中のカルボキシ
ル基と単官能エポキシ樹脂との反応はカルボキシル基含
有共重合体中の全カルボキシル基のうち、5〜90%のカ
ルボキシル基を単官能エポキシ樹脂で封止しておくこと
が好ましい。封止割合は反応前後の酸価の値で判断する
ことができる。ここで、反応で用いられる単官能エポキ
シ樹脂としては、単官能のエポキシ樹脂であれば特に制
限されるものではないが、例えばエポキシプロピルフタ
ルイミド、エポキシノルボルネン等の常温で粉体の化合
物や、フェニルグリシジルエーテル、p-ブチルフェノー
ルグリシジルエーテル等の高沸点の化合物が好ましいも
のとして挙げられる。
合体(A)は、ジオール化合物と多価カルボン酸類とを反
応させて得られ、その共重合体中に含有するカルボキシ
ル基を単官能エポキシ樹脂と縮合反応させ、そのカルボ
キシル基の一部をエステル化(封止)したものである。
カルボキシル基含有共重合体(A)は、重量平均分子量が
3,000〜40,000、酸価が5〜200mgKOH/gの範囲になくては
ならない。重量平均分子量と酸価がこの範囲内にない
と、現像特性と他の特性とのバランスに欠けるものとな
る。また、カルボキシル基含有共重合体中のカルボキシ
ル基と単官能エポキシ樹脂との反応はカルボキシル基含
有共重合体中の全カルボキシル基のうち、5〜90%のカ
ルボキシル基を単官能エポキシ樹脂で封止しておくこと
が好ましい。封止割合は反応前後の酸価の値で判断する
ことができる。ここで、反応で用いられる単官能エポキ
シ樹脂としては、単官能のエポキシ樹脂であれば特に制
限されるものではないが、例えばエポキシプロピルフタ
ルイミド、エポキシノルボルネン等の常温で粉体の化合
物や、フェニルグリシジルエーテル、p-ブチルフェノー
ルグリシジルエーテル等の高沸点の化合物が好ましいも
のとして挙げられる。
【0015】光重合可能なエチレン性不飽和結合を一分
子中に1以上含む不飽和化合物(B)の代表的なものと
しては、下記アクリレート類が挙げられる。アクリレー
ト類としては、例えばポリエチレングリコール(メタ)
アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレー
ト等の水酸基を有するものや、例えばアリル(メタ)ア
クリレート、ブトキシトリエチレングリコール(メタ)
アクリレート、メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラフロオ
ロプロピル(メタ)アクリレート、ジブロモプロピル
(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレート
類や、例えばシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イ
ソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環式変性(メ
タ)アクリレート類、その他芳香族(メタ)アクリレー
ト類、リン含有(メタ)アクリレート類等が挙げられ
る。
子中に1以上含む不飽和化合物(B)の代表的なものと
しては、下記アクリレート類が挙げられる。アクリレー
ト類としては、例えばポリエチレングリコール(メタ)
アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレー
ト等の水酸基を有するものや、例えばアリル(メタ)ア
クリレート、ブトキシトリエチレングリコール(メタ)
アクリレート、メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラフロオ
ロプロピル(メタ)アクリレート、ジブロモプロピル
(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレート
類や、例えばシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イ
ソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環式変性(メ
タ)アクリレート類、その他芳香族(メタ)アクリレー
ト類、リン含有(メタ)アクリレート類等が挙げられ
る。
【0016】また、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレー
ト、テトラブロモビスフェノールAジ(メタ)アクリレ
ート等の二官能化合物や、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトー
ルペンタ(メタ)アクリレート、ウレタントリ(メタ)
アクリレート等の三官能以上の化合物が挙げられる。
クリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレー
ト、テトラブロモビスフェノールAジ(メタ)アクリレ
ート等の二官能化合物や、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトー
ルペンタ(メタ)アクリレート、ウレタントリ(メタ)
アクリレート等の三官能以上の化合物が挙げられる。
【0017】そして、エチレン性不飽和結合を有する上
記の単官能化合物、二官能化合物及び三官能以上の化合
物に関して、そのカプロラクトン、プロピレンオキサイ
ド、エチレンオキサイド変性物等も同様に使用可能であ
る。また、他の重合性モノマー、例えばビニルアセテー
ト、ビニルカプロラクタム、ビニルピロリドン、スチレ
ン等のビニル化合物等の単官能化合物も必要により使用
することができる。更に、ポリエステル樹脂、ポリビニ
ル系樹脂等も必要により使用することができる。そし
て、これらの単官能化合物、二官能化合物及び三官能以
上の化合物並びにその変性物又は樹脂については、その
1種のみを単独で使用できることはもちろん、2種以上
を併用して使用することもできる。なお、不飽和化合物
(B)はカルボキシル基(COOH)を有しないか又は酸価
が1mgKOH/g以下である。
記の単官能化合物、二官能化合物及び三官能以上の化合
物に関して、そのカプロラクトン、プロピレンオキサイ
ド、エチレンオキサイド変性物等も同様に使用可能であ
る。また、他の重合性モノマー、例えばビニルアセテー
ト、ビニルカプロラクタム、ビニルピロリドン、スチレ
ン等のビニル化合物等の単官能化合物も必要により使用
することができる。更に、ポリエステル樹脂、ポリビニ
ル系樹脂等も必要により使用することができる。そし
て、これらの単官能化合物、二官能化合物及び三官能以
上の化合物並びにその変性物又は樹脂については、その
1種のみを単独で使用できることはもちろん、2種以上
を併用して使用することもできる。なお、不飽和化合物
(B)はカルボキシル基(COOH)を有しないか又は酸価
が1mgKOH/g以下である。
【0018】特に、本発明の絶縁用樹脂組成物として、
アルカリ可溶性に加えて優れた光硬化性、すなわち高感
度化が要求される場合には、重合可能な二重結合を1分
子中に2つ(二官能)以上、より好ましくは3つ(三官
能)以上有する樹脂又はモノマーを配合することが好ま
しい。(B)成分の使用量は、(A)成分のカルボキシル
基含有共重合体100重量部に対して10〜200重量部の範囲
にあることが好ましい。
アルカリ可溶性に加えて優れた光硬化性、すなわち高感
度化が要求される場合には、重合可能な二重結合を1分
子中に2つ(二官能)以上、より好ましくは3つ(三官
能)以上有する樹脂又はモノマーを配合することが好ま
しい。(B)成分の使用量は、(A)成分のカルボキシル
基含有共重合体100重量部に対して10〜200重量部の範囲
にあることが好ましい。
【0019】エポキシ樹脂(C)は、公知のものを使用
することができる。樹脂組成物から形成される絶縁性樹
脂の耐熱性からの特性からすると2官能又は多官能のエ
ポキシ樹脂が好ましい。代表的なエポキシ樹脂として
は、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ト
リグリシジルイソシアヌレート、ジグリシジルイソシア
ヌレート等の多官能エポキシ樹脂が挙げられる。硬化前
の樹脂溶液組成物状態での保存安定性の観点からは単官
能のエポキシ樹脂を併用することも可能である。単官能
のエポキシ樹脂を併用する場合であっても、前記した耐
熱性保持の点から全エポキシ樹脂中の20%以下の使用量
にとどめることが好ましい。
することができる。樹脂組成物から形成される絶縁性樹
脂の耐熱性からの特性からすると2官能又は多官能のエ
ポキシ樹脂が好ましい。代表的なエポキシ樹脂として
は、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ト
リグリシジルイソシアヌレート、ジグリシジルイソシア
ヌレート等の多官能エポキシ樹脂が挙げられる。硬化前
の樹脂溶液組成物状態での保存安定性の観点からは単官
能のエポキシ樹脂を併用することも可能である。単官能
のエポキシ樹脂を併用する場合であっても、前記した耐
熱性保持の点から全エポキシ樹脂中の20%以下の使用量
にとどめることが好ましい。
【0020】このエポキシ樹脂の使用量は、マトリック
ス樹脂をアルカリ可溶性とする場合には、このアルカリ
可溶性の性質が維持される範囲内で配合するのがよく、
上記(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対して2〜
30重量部の範囲で配合するのがよい。
ス樹脂をアルカリ可溶性とする場合には、このアルカリ
可溶性の性質が維持される範囲内で配合するのがよく、
上記(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対して2〜
30重量部の範囲で配合するのがよい。
【0021】光重合開始剤(D)としては、例えばミヒ
ラーズケトン等のラジカル発生型のものや、トリアリー
ルスルフォニウム塩、ジアリールヨウドニウム塩等のカ
チオン発生型等が例示される。そして、これらは単独で
も、また、2種類以上を併用することもできる。この光
重合開始剤の使用量は、上記(A)成分と(B)成分の合
計100重量部に対して0.1〜15重量部、好ましくは1〜5重
量部の範囲で配合するのがよい。15重量部を超えると吸
光割合が大きくなり、光が下部まで浸透しなくなるため
絶縁層の加工において不具合を生じる。
ラーズケトン等のラジカル発生型のものや、トリアリー
ルスルフォニウム塩、ジアリールヨウドニウム塩等のカ
チオン発生型等が例示される。そして、これらは単独で
も、また、2種類以上を併用することもできる。この光
重合開始剤の使用量は、上記(A)成分と(B)成分の合
計100重量部に対して0.1〜15重量部、好ましくは1〜5重
量部の範囲で配合するのがよい。15重量部を超えると吸
光割合が大きくなり、光が下部まで浸透しなくなるため
絶縁層の加工において不具合を生じる。
【0022】また、このような光重合開始剤を配合する
場合には、例えばN,N-ジメチルアミノ安息香酸エチルエ
ステル、N,N-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステ
ル、トリエタノールアミン、トリエチルアミン等のよう
な公知の光増感剤と組み合わせて用いることができ、そ
の際にこれらの光増感剤は単独で用いることができるほ
か、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。光増感剤
は光重合開始剤に対し10〜70重量%の範囲で使用するこ
とが好ましい。
場合には、例えばN,N-ジメチルアミノ安息香酸エチルエ
ステル、N,N-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステ
ル、トリエタノールアミン、トリエチルアミン等のよう
な公知の光増感剤と組み合わせて用いることができ、そ
の際にこれらの光増感剤は単独で用いることができるほ
か、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。光増感剤
は光重合開始剤に対し10〜70重量%の範囲で使用するこ
とが好ましい。
【0023】更に、本発明の絶縁用樹脂組成物には、耐
衝撃性、加工時のメッキ金属との密着性等の改良のため
公知のゴム成分を添加することもできる。ゴム成分の中
でもカルボキシル基を有する架橋弾性重合体が好まし
い。具体的には、カルボキシル基を有する架橋アクリル
ゴム、カルボキシル基を有する架橋NBR、カルボキシル
基を有する架橋MBS等があげられる。ゴム成分を使用す
る場合には一次粒子径が0.1μm以下の平均粒子径を有
するものを樹脂成分100重量部に対して3〜10重量部の範
囲で好ましく用いられる。
衝撃性、加工時のメッキ金属との密着性等の改良のため
公知のゴム成分を添加することもできる。ゴム成分の中
でもカルボキシル基を有する架橋弾性重合体が好まし
い。具体的には、カルボキシル基を有する架橋アクリル
ゴム、カルボキシル基を有する架橋NBR、カルボキシル
基を有する架橋MBS等があげられる。ゴム成分を使用す
る場合には一次粒子径が0.1μm以下の平均粒子径を有
するものを樹脂成分100重量部に対して3〜10重量部の範
囲で好ましく用いられる。
【0024】その他、本発明の絶縁用樹脂組成物には、
硬化物の低熱膨張化、弾性率や吸湿性の改善等を目的
に、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、窒化ホウ素
等の無機フィラーの1種又は2種以上を配合してもよ
い。また、本発明の絶縁用樹脂組成物には、必要に応じ
て、エポキシ樹脂硬化促進剤、重合禁止剤、可塑剤、レ
ベリング剤、消泡剤等の上記以外の添加剤を配合するこ
とができる。エポキシ樹脂硬化促進剤としては、例えば
アミン化合物類、イミダゾール化合物、カルボン酸類、
フェノール類、第4級アンモニウム塩類又はメチロール
基含有化合物類等が挙げられる。熱重合禁止剤として
は、例えばハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチル
エーテル、ピロガロール、tert−ブチルカテコール、フ
ェノチアジン等が挙げられる。可塑剤としては、例えば
ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリクレ
ジル等が挙げられる。消泡剤、レベリング剤としては、
例えばシリコン系、フッ素系、アクリル系の化合物等が
挙げられる。
硬化物の低熱膨張化、弾性率や吸湿性の改善等を目的
に、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、窒化ホウ素
等の無機フィラーの1種又は2種以上を配合してもよ
い。また、本発明の絶縁用樹脂組成物には、必要に応じ
て、エポキシ樹脂硬化促進剤、重合禁止剤、可塑剤、レ
ベリング剤、消泡剤等の上記以外の添加剤を配合するこ
とができる。エポキシ樹脂硬化促進剤としては、例えば
アミン化合物類、イミダゾール化合物、カルボン酸類、
フェノール類、第4級アンモニウム塩類又はメチロール
基含有化合物類等が挙げられる。熱重合禁止剤として
は、例えばハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチル
エーテル、ピロガロール、tert−ブチルカテコール、フ
ェノチアジン等が挙げられる。可塑剤としては、例えば
ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリクレ
ジル等が挙げられる。消泡剤、レベリング剤としては、
例えばシリコン系、フッ素系、アクリル系の化合物等が
挙げられる。
【0025】本発明の絶縁用樹脂組成物は、必要に応じ
て溶剤を配合してその粘度を調整することもできる。溶
剤としては、上記樹脂組成物の樹脂成分を溶解し、か
つ、樹脂成分の樹脂及び添加剤と反応しないものである
必要があり、これらの条件を満たせば特に制限されるも
のではない。本発明の絶縁用樹脂組成物は、上記(A)〜
(D)成分を主成分とする。主成分とするとは、溶剤やフ
ィラー等の成分を除く樹脂成分(硬化後に樹脂又はその
一部となるモノマー、硬化剤、開始剤等を含む)の内、
50wt%以上、好ましくは80wt%以上を含むことをいう。
て溶剤を配合してその粘度を調整することもできる。溶
剤としては、上記樹脂組成物の樹脂成分を溶解し、か
つ、樹脂成分の樹脂及び添加剤と反応しないものである
必要があり、これらの条件を満たせば特に制限されるも
のではない。本発明の絶縁用樹脂組成物は、上記(A)〜
(D)成分を主成分とする。主成分とするとは、溶剤やフ
ィラー等の成分を除く樹脂成分(硬化後に樹脂又はその
一部となるモノマー、硬化剤、開始剤等を含む)の内、
50wt%以上、好ましくは80wt%以上を含むことをいう。
【0026】本発明の絶縁用樹脂組成物の使用方法は、
1)ワニスとして調整した後、これを目的対象物に塗布
して絶縁樹脂層を形成して使用する方法や2)絶縁用樹
脂組成物を予め後に剥離除去される支持基材上に塗布
し、溶剤を除去した(ドライフィルム)積層体を形成し
て使用する方法が挙げられる。
1)ワニスとして調整した後、これを目的対象物に塗布
して絶縁樹脂層を形成して使用する方法や2)絶縁用樹
脂組成物を予め後に剥離除去される支持基材上に塗布
し、溶剤を除去した(ドライフィルム)積層体を形成し
て使用する方法が挙げられる。
【0027】ワニスとして使用する場合は、例えばワニ
ス状に調整した樹脂組成物をスピンコート、カーテンコ
ート等の手段により基板上に塗布し、乾燥、露光、現像
により、パターンを形成した後、熱硬化する方法が挙げ
られる。また、予め積層体を形成して使用する場合に
は、樹脂組成物を支持基材上に均一に塗布し、熱風乾燥
などにより溶剤を乾燥後、必要に応じて保護フィルムを
かけて巻きとる方法が例示される。乾燥温度は、不飽和
化合物の熱安定性と生産性を考えて80〜120℃が好まし
い。また、乾燥時の塗膜表面の皮張り現象、発泡を防ぐ
ために多段階で昇温するのが望ましい。乾燥後の樹脂層
には、有機溶剤が残存することが多いが、その含有量は
15重量%以下、好ましくは10重量%以下にすることが望
ましい。ここでいう含有量は乾燥後の樹脂層重量を100
重量%として、再び200℃にて30分間乾燥した後を絶対
乾燥重量としたときの減少した重量%である。これが15
重量%を越えるとコ−ルドフロ−が生じやすくなる。
ス状に調整した樹脂組成物をスピンコート、カーテンコ
ート等の手段により基板上に塗布し、乾燥、露光、現像
により、パターンを形成した後、熱硬化する方法が挙げ
られる。また、予め積層体を形成して使用する場合に
は、樹脂組成物を支持基材上に均一に塗布し、熱風乾燥
などにより溶剤を乾燥後、必要に応じて保護フィルムを
かけて巻きとる方法が例示される。乾燥温度は、不飽和
化合物の熱安定性と生産性を考えて80〜120℃が好まし
い。また、乾燥時の塗膜表面の皮張り現象、発泡を防ぐ
ために多段階で昇温するのが望ましい。乾燥後の樹脂層
には、有機溶剤が残存することが多いが、その含有量は
15重量%以下、好ましくは10重量%以下にすることが望
ましい。ここでいう含有量は乾燥後の樹脂層重量を100
重量%として、再び200℃にて30分間乾燥した後を絶対
乾燥重量としたときの減少した重量%である。これが15
重量%を越えるとコ−ルドフロ−が生じやすくなる。
【0028】乾燥後の絶縁樹脂層の厚みは、用途によっ
て異なるが、液晶ディスプレイ向けには1〜10μm、回
路基板用には5〜100μmである。樹脂層の厚みが薄いほ
ど解像度は向上し、樹脂層の厚みと同等以下のヴィア並
びに微細なラインを形成することができる。例えば、30
μm膜厚のとき、30μmのヴィア、20μmのライン&ス
ペ−スを形成可能である。また、5μmでは20μmの孤
立ライン、孤立ドットも形成可能である。
て異なるが、液晶ディスプレイ向けには1〜10μm、回
路基板用には5〜100μmである。樹脂層の厚みが薄いほ
ど解像度は向上し、樹脂層の厚みと同等以下のヴィア並
びに微細なラインを形成することができる。例えば、30
μm膜厚のとき、30μmのヴィア、20μmのライン&ス
ペ−スを形成可能である。また、5μmでは20μmの孤
立ライン、孤立ドットも形成可能である。
【0029】樹脂組成物を塗布する支持基材(フィル
ム)としては、活性光を透過する透明なものが望まし
い。このような活性光を透過する支持層としては、公知
のポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアクリロ
ニトリルフィルム、光学用ポリプロピレンフィルム、セ
ルロース誘導体フィルムなどがあげられる。これらのフ
ィルムの厚みは薄い方が画像形成性、経済性の面で有利
だが、強度を維持する必要等から10〜30μmのものが一
般的である。また、本発明の積層体においては、支持基
材とは接しない方の絶縁樹脂層表面に、必要に応じて保
護フィルムを積層することが出来る。この保護フィルム
は、支持フィルムよりも絶縁用樹脂層との密着力が十分
に小さく、容易に剥離できることが望ましい。このよう
なフィルムとしては、例えばポリエチレンフィルムがあ
る。
ム)としては、活性光を透過する透明なものが望まし
い。このような活性光を透過する支持層としては、公知
のポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアクリロ
ニトリルフィルム、光学用ポリプロピレンフィルム、セ
ルロース誘導体フィルムなどがあげられる。これらのフ
ィルムの厚みは薄い方が画像形成性、経済性の面で有利
だが、強度を維持する必要等から10〜30μmのものが一
般的である。また、本発明の積層体においては、支持基
材とは接しない方の絶縁樹脂層表面に、必要に応じて保
護フィルムを積層することが出来る。この保護フィルム
は、支持フィルムよりも絶縁用樹脂層との密着力が十分
に小さく、容易に剥離できることが望ましい。このよう
なフィルムとしては、例えばポリエチレンフィルムがあ
る。
【0030】本発明の積層体を用いた回路基板の作成、
マルチチップモジュールの作成、液晶ディスプレイ用カ
ラーフィルターやスペーサーの作成は、公知の技術によ
り行われるが、以下に回路基板の作成を例にその工程を
簡単に述べる。
マルチチップモジュールの作成、液晶ディスプレイ用カ
ラーフィルターやスペーサーの作成は、公知の技術によ
り行われるが、以下に回路基板の作成を例にその工程を
簡単に述べる。
【0031】保護フィルムがある場合は、まず保護フィ
ルムを剥離した後、絶縁樹脂層を基板表面にホットロー
ルラミネーターなどにより加熱圧着し積層する。この時
の加熱温度は70〜120℃、好ましくは80〜110℃である。
70℃を下回ると基板との密着性に劣り、120℃を越える
とサイドエッジから絶縁樹脂層がはみ出して膜厚精度が
損なわれる。次に、支持基材を剥離しマスクを通して活
性光により画像露光する。続いて、アルカリ水溶液を用
いて絶縁樹脂層の未露光部を現像除去する。アルカリ水
溶液としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化
カリウム、ジエタノ−ルアミン、テトラメチルアンモニ
ウムヒドロキサイド等の水溶液を用いることができる。
これらの現像液は樹脂層の特性に合わせて選択される
が、界面活性剤との併用も可能である。そして、熱によ
り重合又は硬化(両者を合わせて硬化ということがあ
る)を完結させ永久絶縁膜等の絶縁樹脂とする。このと
き、樹脂に耐熱性を付与するため、あるいは、エッチン
グ工程で樹脂マトリックスのエッチング性を架橋性弾性
体より小さくするため、160〜200℃の範囲での熱硬化が
好ましい。
ルムを剥離した後、絶縁樹脂層を基板表面にホットロー
ルラミネーターなどにより加熱圧着し積層する。この時
の加熱温度は70〜120℃、好ましくは80〜110℃である。
70℃を下回ると基板との密着性に劣り、120℃を越える
とサイドエッジから絶縁樹脂層がはみ出して膜厚精度が
損なわれる。次に、支持基材を剥離しマスクを通して活
性光により画像露光する。続いて、アルカリ水溶液を用
いて絶縁樹脂層の未露光部を現像除去する。アルカリ水
溶液としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化
カリウム、ジエタノ−ルアミン、テトラメチルアンモニ
ウムヒドロキサイド等の水溶液を用いることができる。
これらの現像液は樹脂層の特性に合わせて選択される
が、界面活性剤との併用も可能である。そして、熱によ
り重合又は硬化(両者を合わせて硬化ということがあ
る)を完結させ永久絶縁膜等の絶縁樹脂とする。このと
き、樹脂に耐熱性を付与するため、あるいは、エッチン
グ工程で樹脂マトリックスのエッチング性を架橋性弾性
体より小さくするため、160〜200℃の範囲での熱硬化が
好ましい。
【0032】熱硬化された樹脂層表面は、必要に応じバ
フ研磨による平坦化処理を行い、次いで、過マンガン酸
塩を用いた公知のデスミアプロセスを適用することで粗
化を行い、次いで公知の手段により無電解銅メッキを施
し、必要により電解銅メッキを行い、導体層を形成す
る。なお、電解銅メッキ後は、アニール処理することが
好ましい。導体層を選択的にエッチング除去することで
回路を形成した後、再び絶縁層を積層する工程から繰り
返せば、多層の回路基板を形成できる。
フ研磨による平坦化処理を行い、次いで、過マンガン酸
塩を用いた公知のデスミアプロセスを適用することで粗
化を行い、次いで公知の手段により無電解銅メッキを施
し、必要により電解銅メッキを行い、導体層を形成す
る。なお、電解銅メッキ後は、アニール処理することが
好ましい。導体層を選択的にエッチング除去することで
回路を形成した後、再び絶縁層を積層する工程から繰り
返せば、多層の回路基板を形成できる。
【0033】
【実施例】以下、合成例、実施例、比較例により、本発
明を更に詳細に説明する。なお、以下の合成例における
カルボキシル基含有共重合体の酸価の評価は、断りのな
い限り以下の通りである。 [酸価測定法] 得られた樹脂溶液を、ジオキサン−エ
タノール等容混合溶液にいれ、フェノールフタレインを
指示薬として1/10N−KOHエタノ−ル(50%)水溶液で滴
定して求めた。 [分子量] テトラヒドロフランを展開溶媒としてRI
(屈折率)検出器を備えたゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー(GPC)により求めた。示した分子量
は、未反応原料を除いたカルボキシル基含有共重合体部
分のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)であ
る。
明を更に詳細に説明する。なお、以下の合成例における
カルボキシル基含有共重合体の酸価の評価は、断りのな
い限り以下の通りである。 [酸価測定法] 得られた樹脂溶液を、ジオキサン−エ
タノール等容混合溶液にいれ、フェノールフタレインを
指示薬として1/10N−KOHエタノ−ル(50%)水溶液で滴
定して求めた。 [分子量] テトラヒドロフランを展開溶媒としてRI
(屈折率)検出器を備えたゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー(GPC)により求めた。示した分子量
は、未反応原料を除いたカルボキシル基含有共重合体部
分のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)であ
る。
【0034】また、各合成例、実施例で使用する略号は
次のとおりである。 FHPA:フルオレン型エポキシ樹脂とアクリル酸との等当
量反応物、新日鐵化学社製、ASF-400の溶液(固形分換
算で酸価1.28mgKOH/g、エポキシ当量21,300) BPDA:ビフェニルテトラカルボン酸二無水物 THPA:テトラヒドロ無水フタル酸 PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート TEABr:テトラエチルアンモニウムブロマイド (単官能エポキシ樹脂)YDE-122:アルキルフェノール
モノグリシジルエーテル(油化シェルエポキシ社製) セロキサイド2000:ビニルシクロヘキセンオキシド(ダ
イセル化学工業社製) シクロヘキセンオキシド:(アルドリッヂ社製)
次のとおりである。 FHPA:フルオレン型エポキシ樹脂とアクリル酸との等当
量反応物、新日鐵化学社製、ASF-400の溶液(固形分換
算で酸価1.28mgKOH/g、エポキシ当量21,300) BPDA:ビフェニルテトラカルボン酸二無水物 THPA:テトラヒドロ無水フタル酸 PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート TEABr:テトラエチルアンモニウムブロマイド (単官能エポキシ樹脂)YDE-122:アルキルフェノール
モノグリシジルエーテル(油化シェルエポキシ社製) セロキサイド2000:ビニルシクロヘキセンオキシド(ダ
イセル化学工業社製) シクロヘキセンオキシド:(アルドリッヂ社製)
【0035】合成例1
還留冷却器付き300ml四つ口フラスコ中にFHPA溶液96.0
gと、BPDA14.4g、PGMEA2.58及びTEABr0.15gを仕込
み、120〜125℃に加熱下に2時間撹拌し、更に60〜62℃
にて8時間の加熱撹拌を行って、カルボキシル基含有共
重合樹脂溶液(樹脂溶液A)を合成した。樹脂溶液Aの酸
価は、50mgKOH/gであった。引き続き、同じ容器に、単
官能エポキシ樹脂YDE-122を4.0g投入し、100℃、2hr攪
拌を行って、カルボキシル基の一部分が封止された樹脂
溶液(樹脂溶液1)を合成した。得られた樹脂溶液1の
酸価は48mgKOH/g、重量平均分子量は15000であった。
gと、BPDA14.4g、PGMEA2.58及びTEABr0.15gを仕込
み、120〜125℃に加熱下に2時間撹拌し、更に60〜62℃
にて8時間の加熱撹拌を行って、カルボキシル基含有共
重合樹脂溶液(樹脂溶液A)を合成した。樹脂溶液Aの酸
価は、50mgKOH/gであった。引き続き、同じ容器に、単
官能エポキシ樹脂YDE-122を4.0g投入し、100℃、2hr攪
拌を行って、カルボキシル基の一部分が封止された樹脂
溶液(樹脂溶液1)を合成した。得られた樹脂溶液1の
酸価は48mgKOH/g、重量平均分子量は15000であった。
【0036】合成例2〜9
単官能エポキシ樹脂を表1に記載した種類及び使用量に
変更した以外は、全て合成例1と同様にして、樹脂溶液
2〜9を合成した。それぞれの樹脂の酸価及び重量平均分
子量を表1に示した。
変更した以外は、全て合成例1と同様にして、樹脂溶液
2〜9を合成した。それぞれの樹脂の酸価及び重量平均分
子量を表1に示した。
【0037】
【表1】
【0038】合成例10
還留冷却器付き300ml四つ口フラスコ中にFHPA溶液96.0
gと、BPDA10.8g、THPA5.6g、PGMEA1.64g及びTEABr
0.15gを仕込み、120〜125℃に加熱下に2時間撹拌し、
更に60〜62℃にて8時間の加熱撹拌を行って、カルボキ
シル基含有共重合樹脂溶液(樹脂溶液B)を合成した。
樹脂溶液Bの酸価は、56mgKOH/gであった。引き続き、同
じ容器に、単官能エポキシ樹脂YDE-122を4.2g投入し、1
00℃、2hr攪拌を行って、カルボキシル基の一部分が封
止された樹脂溶液10を合成した。得られた樹脂溶液の固
形分は56.5wt%、酸価は46mgKOH/g、重量平均分子量は54
00であった。
gと、BPDA10.8g、THPA5.6g、PGMEA1.64g及びTEABr
0.15gを仕込み、120〜125℃に加熱下に2時間撹拌し、
更に60〜62℃にて8時間の加熱撹拌を行って、カルボキ
シル基含有共重合樹脂溶液(樹脂溶液B)を合成した。
樹脂溶液Bの酸価は、56mgKOH/gであった。引き続き、同
じ容器に、単官能エポキシ樹脂YDE-122を4.2g投入し、1
00℃、2hr攪拌を行って、カルボキシル基の一部分が封
止された樹脂溶液10を合成した。得られた樹脂溶液の固
形分は56.5wt%、酸価は46mgKOH/g、重量平均分子量は54
00であった。
【0039】合成例11〜18
単官能エポキシ樹脂の種類及び使用量を変更した以外
は、全て合成例10と同様にして樹脂溶液11〜18を合成し
た。単官能エポキシ樹脂の種類及び使用量と得られたそ
れぞれの樹脂の酸価を表2に示した。
は、全て合成例10と同様にして樹脂溶液11〜18を合成し
た。単官能エポキシ樹脂の種類及び使用量と得られたそ
れぞれの樹脂の酸価を表2に示した。
【0040】
【表2】
【0041】実施例1
樹脂組成物の調整
前記合成例1で得られた樹脂溶液Aから誘導した樹脂溶
液1を、樹脂成分換算で60重量部、不飽和化合物として
トリメチロールプロパントリアクリレート12重量部、光
重合開始剤として2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニ
ル]-2-モノフォリノプロパン2重量部、エポキシ樹脂
(油化シェル株式会社製エピコート834)を15重量部、
増感剤(保土ヶ谷化学工業製EABF)を0.04重量部、
その他添加剤1.6重量部、と酢酸エチル100重量部とを混
合し、攪拌機により1時間、溶解若しくは分散させて樹
脂組成物溶液(ワニス)を調整した。
液1を、樹脂成分換算で60重量部、不飽和化合物として
トリメチロールプロパントリアクリレート12重量部、光
重合開始剤として2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニ
ル]-2-モノフォリノプロパン2重量部、エポキシ樹脂
(油化シェル株式会社製エピコート834)を15重量部、
増感剤(保土ヶ谷化学工業製EABF)を0.04重量部、
その他添加剤1.6重量部、と酢酸エチル100重量部とを混
合し、攪拌機により1時間、溶解若しくは分散させて樹
脂組成物溶液(ワニス)を調整した。
【0042】次いで得られたワニスを、乾燥後の膜圧が
30μmになるように、脱脂洗浄した厚さ1.2mmのガラス
板上に塗布した。次に、このガラス基板上にバイアホー
ルパターンを設けたネガ型マスクを介して超高圧水銀ラ
ンプ(ハイテック社製、照度11mJ/cm2、I線基準)で10
0mJ/cm2の条件で紫外線照射による露光を行った後、1.
2%テトラメチルアンモニウムヒドリド溶液を現像液と
して使用し、25℃で揺動しながらバイアホールパターン
が露出するまで1分間の現像の後、3.0kg/cm2の圧力で
純水リンスを30秒間行った。引き続き、空気雰囲気下で
180℃、90分の条件で熱硬化させ、絶縁膜を得た。ネガ
型マスクを通して形成しうる最小のバイア径(μm)を
解像度とした。また、ワニスを23℃の恒温槽で保存し、
その解像度の変化を確認した。その結果を表3に示す。
30μmになるように、脱脂洗浄した厚さ1.2mmのガラス
板上に塗布した。次に、このガラス基板上にバイアホー
ルパターンを設けたネガ型マスクを介して超高圧水銀ラ
ンプ(ハイテック社製、照度11mJ/cm2、I線基準)で10
0mJ/cm2の条件で紫外線照射による露光を行った後、1.
2%テトラメチルアンモニウムヒドリド溶液を現像液と
して使用し、25℃で揺動しながらバイアホールパターン
が露出するまで1分間の現像の後、3.0kg/cm2の圧力で
純水リンスを30秒間行った。引き続き、空気雰囲気下で
180℃、90分の条件で熱硬化させ、絶縁膜を得た。ネガ
型マスクを通して形成しうる最小のバイア径(μm)を
解像度とした。また、ワニスを23℃の恒温槽で保存し、
その解像度の変化を確認した。その結果を表3に示す。
【0043】実施例2〜18
樹脂溶液1の代わりに樹脂溶液2〜18を使用した以外
は、実施例1と同様にワニスを調製し、解像度の変化を
確認した。使用した樹脂溶液種類及びその結果を表3に
示す。
は、実施例1と同様にワニスを調製し、解像度の変化を
確認した。使用した樹脂溶液種類及びその結果を表3に
示す。
【0044】比較例1〜2
樹脂溶液1の代わりに樹脂溶液A〜Bを使用した以外は、
実施例1と同様にワニスを調製し、解像度の変化を確認
した。使用した樹脂溶液種類及びその結果を表3に示
す。なお、以下の表中N.G.は解像不能であったことを示
す。
実施例1と同様にワニスを調製し、解像度の変化を確認
した。使用した樹脂溶液種類及びその結果を表3に示
す。なお、以下の表中N.G.は解像不能であったことを示
す。
【0045】
【表3】
【0046】実施例19〜36及び比較例3〜4
実施例1〜18及び比較例1〜2で用いた樹脂組成物溶
液(ワニス)をそれぞれ、ダイコーターにより厚み25μ
m、幅600mmのポリエステルフィルムに塗布し、80〜120
℃の温度範囲で設定した連続4段乾燥炉中で乾燥し、残
存溶剤率2.3%、膜厚30μmの絶縁樹脂層を得た。その乾
燥塗膜上に厚さ60μmのポリエチレン製保護フィルムを
ラミネートし、ドライフィルム積層体を作製した。脱脂
洗浄した厚さ1.2mmのガラス板上に、上記ドライフィル
ム積層体から保護フィルムを剥がし、80℃、転写圧力3k
gf/cm2G、転写速度25cm/分でラミネートした後、ポリ
エステルフィルムを冷却後剥離して、導体回路パターン
上に30μm厚の絶縁樹脂層を形成した。次に、このガラ
ス基板上にバイアホールパターンを設けたネガ型マスク
を介して超高圧水銀ランプ(ハイテック社製、照度11mJ
/cm2、I線基準)で100mJ/cm2の条件で紫外線照射によ
る露光を行った後、1.2%テトラメチルアンモニウムヒ
ドリド溶液を現像液として使用し、25℃で揺動しながら
導体回路パターンが露出するまで1分間の現像の後、3.
0kg/cm2の圧力で純水リンスを30秒間行った。引き続
き、空気雰囲気下で180℃、90分の条件で熱硬化させ、
絶縁膜を得た。ネガ型マスクを通して形成しうる最小の
バイア径(μm)を解像度とした。ドライフィルム積層
体を23℃の恒温槽で保存し、その解像度の変化を確認し
た。使用した樹脂組成物溶液(ワニス)の原料として使
用した樹脂溶液の種類及びその結果を表4に示す。
液(ワニス)をそれぞれ、ダイコーターにより厚み25μ
m、幅600mmのポリエステルフィルムに塗布し、80〜120
℃の温度範囲で設定した連続4段乾燥炉中で乾燥し、残
存溶剤率2.3%、膜厚30μmの絶縁樹脂層を得た。その乾
燥塗膜上に厚さ60μmのポリエチレン製保護フィルムを
ラミネートし、ドライフィルム積層体を作製した。脱脂
洗浄した厚さ1.2mmのガラス板上に、上記ドライフィル
ム積層体から保護フィルムを剥がし、80℃、転写圧力3k
gf/cm2G、転写速度25cm/分でラミネートした後、ポリ
エステルフィルムを冷却後剥離して、導体回路パターン
上に30μm厚の絶縁樹脂層を形成した。次に、このガラ
ス基板上にバイアホールパターンを設けたネガ型マスク
を介して超高圧水銀ランプ(ハイテック社製、照度11mJ
/cm2、I線基準)で100mJ/cm2の条件で紫外線照射によ
る露光を行った後、1.2%テトラメチルアンモニウムヒ
ドリド溶液を現像液として使用し、25℃で揺動しながら
導体回路パターンが露出するまで1分間の現像の後、3.
0kg/cm2の圧力で純水リンスを30秒間行った。引き続
き、空気雰囲気下で180℃、90分の条件で熱硬化させ、
絶縁膜を得た。ネガ型マスクを通して形成しうる最小の
バイア径(μm)を解像度とした。ドライフィルム積層
体を23℃の恒温槽で保存し、その解像度の変化を確認し
た。使用した樹脂組成物溶液(ワニス)の原料として使
用した樹脂溶液の種類及びその結果を表4に示す。
【0047】
【表4】
【0048】実施例37
プレッシャークッカーテスト(PCT試験)
実施例1〜6及び比較例1〜2で用いた試験片を121
℃、2気圧の飽和水蒸気中で所定時間放置後、外観を見
た。その結果を表5に示す。
℃、2気圧の飽和水蒸気中で所定時間放置後、外観を見
た。その結果を表5に示す。
【0049】実施例39
碁盤目試験
JIS D 0202に従い、実施例1〜6及び比較例1〜2で用
いた試験片を使い、JIS D 0202に従い碁盤目試験を行
い、密着性を調べた。その結果を表5に示す。
いた試験片を使い、JIS D 0202に従い碁盤目試験を行
い、密着性を調べた。その結果を表5に示す。
【0050】
【表5】
【0051】
【発明の効果】本発明の絶縁用樹脂組成物は、常温での
保存安定性に優れており、さらに従来の解像製、密着
性、耐信頼性、及び耐アルカリ性を損なわないものであ
る。従来の絶縁用樹脂組成物よりも常温保存性が高いた
め、工業的利用価値は極めて高い。
保存安定性に優れており、さらに従来の解像製、密着
性、耐信頼性、及び耐アルカリ性を損なわないものであ
る。従来の絶縁用樹脂組成物よりも常温保存性が高いた
め、工業的利用価値は極めて高い。
フロントページの続き
(72)発明者 川里 浩信
千葉県木更津市築地1番地 新日鐵化学株
式会社電子材料研究所内
Fターム(参考) 4F100 AK25A AK41A AK53A AL01A
AL06A AT00B BA02 CA30A
EH46A EJ54 GB43 JA07A
JB01 JG04A JK06 JK11
YY00A
4J036 AA01 DB17 DB23 DB25 EA03
EA04 HA02 JA05 JA08
Claims (3)
- 【請求項1】 (A)ジオール化合物と多価カルボン酸
とを反応させて得られる共重合体中に含有するカルボキ
シル基の一部が単官能エポキシ樹脂との縮合反応により
エステル化されており、かつ重量平均分子量が3,000〜4
0,000、酸価が5〜200mgKOH/gであるカルボキシル基含有
共重合体、(B)光重合可能なエチレン性不飽和結合を
一分子中に少なくとも1つ以上含む不飽和化合物、
(C)エポキシ樹脂、及び(D)光重合開始剤からなる成
分を主成分として含有し、(A)成分と(B)成分の合計
100重量部に対して、(C)成分が2〜30重量部、(D)成
分が0.1〜15重量部の割合で含有されている絶縁用樹脂
組成物。 - 【請求項2】 剥離可能な支持基材上に絶縁樹脂層が設
けられた積層体において、絶縁樹脂層が請求項1記載の
絶縁用樹脂組成物から構成されていることを特徴とする
配線基板の絶縁樹脂層形成のために用いられる積層体。 - 【請求項3】 絶縁樹脂層がアルカリ水溶液による現像
が可能なものである請求項2記載の積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002101555A JP2003292576A (ja) | 2002-04-03 | 2002-04-03 | 保存安定性に優れた絶縁用樹脂組成物及び積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002101555A JP2003292576A (ja) | 2002-04-03 | 2002-04-03 | 保存安定性に優れた絶縁用樹脂組成物及び積層体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003292576A true JP2003292576A (ja) | 2003-10-15 |
Family
ID=29241869
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002101555A Withdrawn JP2003292576A (ja) | 2002-04-03 | 2002-04-03 | 保存安定性に優れた絶縁用樹脂組成物及び積層体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003292576A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011174006A (ja) * | 2010-02-25 | 2011-09-08 | Dainippon Printing Co Ltd | 電気駆動型素子用透明有機膜 |
JP2011219661A (ja) * | 2010-04-12 | 2011-11-04 | Osaka Gas Chem Kk | フルオレン骨格を有するポリエステル樹脂及びその製造方法 |
-
2002
- 2002-04-03 JP JP2002101555A patent/JP2003292576A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011174006A (ja) * | 2010-02-25 | 2011-09-08 | Dainippon Printing Co Ltd | 電気駆動型素子用透明有機膜 |
JP2011219661A (ja) * | 2010-04-12 | 2011-11-04 | Osaka Gas Chem Kk | フルオレン骨格を有するポリエステル樹脂及びその製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050607 |