JP2011173403A - フィルム付箋 - Google Patents

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Abstract

【課題】どんな被着体であっても剥がれ難くいが、剥がす際には容易に剥離できる、コピー機やFAX機用途にも適用可能なフィルム付箋を提供する。
【解決手段】厚さが12〜50μmのポリエステルフィルムからなる基材(A)の片面の少なくとも一つの端部に、粘着剤(B)が塗布されていない部分(a)が設けられ、基材(A)の片面の他の残部(b)に、再貼着再剥離可能な粘着剤(B)が塗布、形成されていることを特徴とする電子写真印刷用フィルム付箋など。
【選択図】図1

Description

本発明は、剥離性粘着剤層を有するフィルム付箋に関し、さらに詳しくは、コピー機やFAX機用途にも、適用可能な電子写真印刷用フィルム付箋に関する。
従来から、事務仕事等の際のメモ等に付箋が利用されている。この付箋は、一般的に、特許文献1に記載のように略長方形の片状をなす紙片の長手方向一端側裏面に粘着剤層が設けられており、これを積層体とした単位で市販されている。そして、利用する場合に、一枚ずつ積層体から引き剥がして必要な箇所に貼付されるようになっている。
事務作業の一つとして、書類に付箋あるいはコメントやメモを記載した付箋を貼ったまま、コピー機で連続複写したい場合やFAX機で相手先に送信(送付)したい場合が挙げられる。しかし、コピー機やFAX機での、付箋の貼付が原因による紙詰まりを懸念して、書類から付箋を剥がし、複写などの作業後、再度同じ箇所に同じ付箋を貼りなおすことが行われている。
しかし、これは事務作業として、時間と手間の浪費であり、書類に付箋を貼ったまま、コピー機での連続複写やFAX機での送信ができれば、事務作業が効率化でき、例えば、事務所員にとって朗報である。
このように、書類に付箋を貼ったまま、例えば、コピー機で連続複写ができると、作業の効率化を図れる場合が多い。
また、ビジネス文書などで、顧客などの相手に知られたくない記載箇所があるものは、黒マジックや修正テープなどでマスクして、コピー、ファックスなどをすることがある。ただし、この様な手段で、マスクをすると、この文書は、再利用できない欠点や意匠性が悪い欠点がある。また、資格試験、受験勉強などでは、緑と赤の補色を利用することで、マスクをして、覚えたことの確認をすることがあるが、全体のコントラストが低く、読みづらくなる欠点がある。また、複写機を活用することも困難である。
一方、従来の付箋などの改良品として、特許文献2では、水性ボールペン、水性マーキングペン、筆ペン、水性スタンプ台などの水性インクに対して良好な親和性を有する水性インク筆記性合成樹脂フィルム、並びに、該フィルムよりなり、これらの筆記具又はスタンプ台を用いて筆記又は印字することができる封筒、便箋及び付箋を提供するために、合成樹脂フィルムに、ポリビニルアルコールをコーティングしてなることを特徴とする水性インク筆記性合成樹脂フィルムや、該ポリビニルアルコールが無機充填剤を含有する水性インク筆記性合成樹脂フィルム、及び該水性インク筆記性合成樹脂フィルムよりなる付箋が提案されている。しかし、この提案された付箋は、水性インクに対して良好な親和性を有する水性インク筆記性合成樹脂フィルムの付箋であり、水性インク筆記性以外の付箋の性能については、何ら記載されていない。
上記のように、従来から提案されたものは、コピー機やFAX用途に適用するに際し、性能的に十分ではなく、従って、どんな被着体であっても剥がれ難くいが、剥がす際には容易に剥離できる、コピー機やFAX機用途にも適用可能なフィルム付箋が望まれていた。
特開平11−342690号公報 特開2000−043208号公報
本発明の目的は、従来技術の問題点に鑑み、どんな被着体であっても剥がれ難くいが、剥がす際には容易に剥離できる、コピー機やFAX機用途にも適用可能なフィルム付箋を提供することにある。さらに、本発明の別の目的は、コピー機やFAX機用途にも適用可能で、且つセキュリティが向上したフィルム付箋を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、剥離性粘着剤層を有するフィルム付箋において、どのような課題や問題点があるかを考察し、その結果、厚さが薄いポリエステルフィルムや二軸延伸ポリプロピレンフィルム基材などに全面粘着剤を塗布すると、ズレが生じたり、剥がれ落ちることが無く、端部のカールや浮きを抑えることができ、コピー機やFAX機などの用紙を送るソーターなどへの紙詰まりが改善されるものの、貼り直しなどで剥がす時に手間がかかり、また、無理に付箋の角から剥がすと折れやシワができ、フィルム付箋を剥がす作業が難しくなる。また、コピー機やFAX機のソーターを通すと、トナーを定着させるため高温の定着ロールと接するため、基材が熱収縮してしまうことがあり、紙詰まりの原因となることがあることも、分かってきた。
そこで、本発明者は、ソーターなどへの紙詰まりを起こさないため、基材フィルムとして、耐熱性があり、厚さが好適なものを選択し、且つ、基材フィルムの片面に、再貼着と再剥離が可能な粘着剤を塗布、形成する際に基材フィルムに粘着剤を波形、或いは六角形などの多角形もしくは円などのデザイン、文字の繰り返しパターンの形状で部分塗工することにより、基材フィルムの少なくとも片方の端部に粘着剤が塗布されていない部分が設けられていることを特徴とするフィルム付箋とすると、どんな被着体であっても剥がれ難くいが、剥がす際には容易に剥離できる、コピー機やFAX機用途にも適用可能なフィルム付箋となることを見出し、それらの知見に基づいて、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、厚さが12〜50μmのポリエステルフィルムからなる基材(A)の片面の少なくとも一つの端部に、粘着剤(B)が塗布されていない部分(a)が設けられ、基材(A)の片面の他の残部(b)に、再貼着と再剥離が可能な粘着剤(B)が塗布、形成されていることを特徴とする電子写真印刷用フィルム付箋が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、前記粘着剤(B)が塗布されていない部分(a)は、基材(A)の少なくとも一つの端部から少なくとも幅2mm以上離れて形成され、長さ4mm以上であり、基材(A)に対して幅方向に縞状に設けられていることを特徴とする電子写真印刷用フィルム付箋が提供される。
さらに、本発明の第3の発明によれば、第1の発明において、前記粘着剤(B)は、デザインまたは文字の繰り返しパターンの形状で塗布されていることを特徴とする電子写真印刷用フィルム付箋が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、前記粘着剤(B)は、アクリル系粘着剤を含有するものであることを特徴とする電子写真印刷用フィルム付箋が提供される。
さらに、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、前記基材(A)の他の片面に、描画層(C)が設けられていることを特徴とする電子写真印刷用フィルム付箋が提供される。
本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、前記基材(A)の他の片面または描画層(C)には、デザインまたは文字の繰り返しパターンの印刷されている部分がフィルム付箋面積の25〜50%有することを特徴とする電子写真印刷用フィルム付箋が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第3の発明において、前記粘着剤(B)は、蛍光剤、顔料または染料から選ばれる少なくとも一種の着色剤を含有し、着色され、且つ、デザインまたは文字の繰り返しパターンの形状で塗布されている部分がフィルム付箋面積の20〜50%有することを特徴とする電子写真印刷用フィルム付箋が提供される。
さらに、本発明の第8の発明によれば、第7の発明において、前記着色剤は、フォトクロミック又はサーモクロミック化合物であることを特徴とする電子写真印刷用フィルム付箋が提供される。
本発明のフィルム付箋によれば、第1〜3の発明においては、剥がす際には容易に剥離でき、コピー機やFAX機用途にも適用可能であるという効果を発揮する。特に、第3の発明では、剥がす際には容易に剥離できる。
また、本発明の第4の発明においては、前記粘着剤(B)は、アクリル系粘着剤を含有するものであることを特徴とするので、フィルム付箋は、被着体への糊残りがなく、繰り返し使用が可能であるという効果がある。
さらに、本発明の第5の発明においては、描画層(C)が設けられているので、フィルム付箋に、容易にコメントなどが記載でき、描画性が向上するという効果がある。
また、第6〜8の発明においては、印刷部分や着色された粘着剤の塗布部分が適切な割合で施されているので、視認性を低下させることや視認性の水準を変更することができ、その結果、セキュリティが向上し、しかも、意匠性の低下をある程度押さえることもできるという効果がある。
本発明のフィルム付箋の構成の一例(実施例1)を示す模式図である。 図1で示したフィルム付箋に、さらに描画層(C)を設けたフィルム付箋の構成の一例であり、描画層(C)を設けたフィルム付箋を図1で示した波線方向に沿って切断したときの断面図である。 本発明のフィルム付箋の構成の一例(実施例2)を示す模式図である。 本発明のフィルム付箋の一例(実施例4)を説明する図である。 本発明のフィルム付箋の対比として、比較例4を説明する図である。
本発明の電子写真印刷用フィルム付箋(以下、単に「フィルム付箋」とも言う。)は、厚さが12〜50μmのポリエステルフィルムからなる基材(A)の片面の少なくとも一つの端部に、粘着剤(B)が塗布されていない部分(a)が設けられ、基材(A)の片面の他の残部(b)に、再貼着と再剥離が可能な粘着剤(B)が塗布、形成されていることを特徴とするものである。
以下、本発明のフィルム付箋について、項目毎に、詳細に説明する。
1.基材(A)
本発明のフィルム付箋に使用される基材(A)としては、ポリエステルフィルムまたは二軸延伸されたポリプロピレンフィルム(以下、OPPフィルムと略称することもある。)などのプラスチックフィルムを使用することができるが、好ましくはコピー機やFAX機(以下、総称して「電子写真印刷」とも言う。)に適用して、耐熱性の観点から、ポリエステルフィルムであり、より好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略称することもある。)フィルムである。
ここで、コピー機やFAX機に適用する場合には、例えば、フィルム付箋が高温のトナー定着ロールと接するため、概略180℃程度になり、基材フィルムが熱収縮してしまうおそれがあり、それを防止するために、PETフィルムがより好ましい。
基材(A)の厚みは、取り扱い性、およびコピー機やFAX機での紙詰まり防止性の点から、12〜50μmであり、好ましくは12〜30μmである。
また、基材(A)の形状は、目的に応じて、適宜自由に形成できる。例えば、通常四角形であるが、四角形の他に、円形、楕円形、多角形など自由に形成できる。
また、プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン、ポリアミド、ポリウレタン等を任意の方法で成型したものを用いることができる。
電子写真印刷用フィルム付箋の基材としては、上記のように、PETフィルムがより好ましいが、ポリプロピレン系フィルムも、優れた透明性、光沢性等の光学特性、引張特性を備えているため、好ましい。
さらに、前記プラスチックフィルムは、透明または半透明であるものが好ましい。被着体、例えば、下地等を、目視で確認することができるので、正確な場所の明示が可能である、或いは、貼った付箋を取り外さなくても、書類の内容の確認が可能であり、複写等にも、悪影響がないなどのためである。
透明または半透明であるプラスチックフィルムとしては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリウレタン等を任意の方法で成型したものを用いることができる。
また、基材のプラスチックフィルムは、離型剤加工したものであってもよい。
さらに、基材のプラスチックフィルムは、端部が曲がったり、丸まったりしない程度の剛性を有し、薄く、できれば巻回できる柔軟性のあるものが好ましい。
2.粘着剤(B)
(1)粘着剤の原料
本発明のフィルム付箋に使用される粘着剤(B)としては、被着体への糊残りがなく、繰り返し使用が可能等の特性が要求されるため、アクリル系粘着剤が最適である。アクリル系粘着剤の中でも、溶剤型アクリル粘着剤及びアクリルエマルジョン型粘着剤(水系)が好適に用いられる。アクリル系粘着剤は、ポリ(メタ)アクリル酸エステルを主成分とし、タッキファイヤーを含有する組成物が好ましい。
溶剤型アクリル粘着剤の主成分であるポリ(メタ)アクリル酸エステルを形成する単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸へプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル等が挙げられる。これら単量体は、あくまでも例であって、種類としてはこれに限定されるものではない。これら単量体は、単独で用いても良く、2種以上併用してもよい。これらのポリ(メタ)アクリル酸エステルは、トルエン、酢酸エチル等の溶剤中でのラジカル重合法等の公知な方法で製造することができる。
アクリルエマルジョン型粘着剤の主成分であるアクリルエマルジョンの原料となる単量体としては、上記の溶剤型アクリル粘着剤の場合と同様のものが使用できる。これら単量体は、単独で用いても良く、2種以上併用してもよい。これらの重合体は、水中での乳化重合法等の公知な方法で製造できる。
本発明のフィルム付箋に使用される粘着剤(B)のタッキファイヤーとしては、例えば、ロジン、ロジン誘導体、テルペン系樹脂、石油樹脂、アルキルフェノール樹脂、キシレン樹脂、クマロンインデン樹脂等が挙げられる。
これらは、単独で用いても良く、2種以上併用してもよい。
本発明のフィルム付箋に使用される粘着剤には、その他必要に応じて、酸化防止剤等の劣化防止剤、炭酸カルシウム、タルク等の無機フィラー、着色剤を添加することができる。
尚、着色剤については、後述する。
(2)粘着剤の塗布部分
本発明のフィルム付箋は、その特徴の一つとして、基材(A)のフィルムの片面に、粘着剤(B)を波形などの縞状、網目状、幾何学的な模様(たとえば、円、三角形や六角形の模様が連なった模様)などの形状で部分塗工することにより、基材(A)の片面の少なくとも片方の端部に粘着剤が塗布されていない部分(a)が設けられ、基材(A)の片面の他の残部(b)に、再貼着再剥離可能な粘着剤が塗布、形成されている。
このようにすることにより、どんな被着体であっても剥がれ難くいが、剥がす際には容易に剥離できる。
具体的には、例えば、図1に示すように、粘着剤(B)が塗布されていない部分(a)は、基材(A)の少なくとも一つの端部から少なくとも幅2mm以上離れて形成され、長さ4mm以上であり、基材(A)に対して幅方向に縞状に設けられている。
また、例えば、図3に示すように、粘着剤(B)が、三角形や六角形などの多角形、円、ハート形、スペード形、クラブ形またはダイヤ形などのデザイン、或いは文字の繰り返しパターンの形状で塗布されていると、特に剥がす際には、容易に剥離できる。
そして、図3に示すように、粘着剤(B)が、三角形や六角形などの多角形または円の繰り返しパターン、或いは文字の繰り返しパターンなどに加えて、さらに、規則的にマークや、ロゴパターンの形状を塗布してもよい。また、粘着剤(B)に、蛍光剤、顔料または染料から選ばれる少なくとも一種の着色剤を含有することにより、上記のマークやロゴを浮き出させることもできる。
粘着剤に添加される蛍光剤や顔料、染料としては、特に限定されないが、日光や紫外線などの光照射によって可視スペクトルの吸収(色の変化)が大きく変化するフォトクロミック化合物、熱をかけることにより色が変わるサーモクロミック化合物等の着色剤が好ましい。
さらに、本発明のフィルム付箋は、視認性を低下させ、或いは視認性の水準を変更させて、セキュリティを向上するために、粘着剤(B)は、蛍光剤、顔料または染料から選ばれる少なくとも一種の着色剤を含有し、着色され、且つ、多角形、円、ハート形、スペード形、クラブ形またはダイヤ形などのデザイン、或いは文字の繰り返しパターンの形状で塗布されている部分がフィルム付箋面積の20〜50%有することが好ましい。粘着剤の塗布されている部分が20%未満であると、視認性が低下せず、一方、50%を超えると、意匠性が悪くなる。
(3)粘着剤の形成方法
粘着剤(B)の形成方法としては、粘着剤を塗工すればよく、粘着剤の塗工方法としては、グラビア塗工が好適である。
塗工システムとしては、例えば、ダイレクトグラビアコーター、リバースグラビアコーター、オフセットグラビアコーター等が挙げられる。塗工実施上、必要ならば、溶剤または水で粘着剤組成物の粘度を、適宜調整することが望ましい。
3.筆記層などのその他の層
本発明のフィルム付箋は、粘着剤(B)が塗布、形成された基材(A)の片面とは別の片面に、筆記層(C)が塗布、形成されていることが好ましい。
本発明における筆記層(C)とは、鉛筆、ボールペン、水性・油性サインペンなどの一般的な筆記道具を用いた場合に、その表面に記載が可能である層をいう。
筆記層(C)の素材としては、特に限定されなく、付箋などに積層される公知の組成物などが挙げられる。筆記層(C)としては、例えば、顔料と親水性樹脂と炭酸カルシウムとシリカ粒子とを少なくとも含む組成物からなる。
本発明のフィルム付箋の筆記層(C)には、視認性を低下させ、或いは視認性の水準を変更させて、セキュリティを向上するために、多角形、円、ハート形、スペード形、クラブ形またはダイヤ形などのデザイン、或いは文字の繰り返しパターンの印刷されている部分がフィルム付箋面積の25〜50%有することが好ましい。繰り返しパターンの印刷されている部分が25%未満であると、視認性が低下せず、一方、50%を超えると、意匠性が悪くなる(図4、5参照。)。
また、本発明のフィルム付箋において、繰り返しパターンの印刷されている部分が有する箇所は、上記の筆記層(C)でもよいし、筆記層(C)に替えて、前記基材(A)の粘着剤(B)が塗布、形成されていない他の片面でもよい。
筆記層(C)を、基材(A)の片面に設ける方法としては、基材(A)の表面に、例えば、顔料と親水性樹脂と炭酸カルシウム、シリカ粒子とを少なくとも含有する組成物を、グラビアコーター、リバース・キス・コーター、リバースロールコーター、多層カーテンコーター、バーコーター、エアドクターなど通常のコート用装置を用いて塗布する方法が挙げられる。
本発明のフィルム付箋には、離型剤層(D)やアンカー層(E)が設けられていてもよい。
上記離型剤層(D)は、通常、筆記層(C)に、塗布、形成されてなり、また、アンカー層(E)は、基材(A)と粘着剤(B)との界面に、塗布、形成される。
離型剤層(D)に用いられる離型剤は、基材の剥がし力を低減させる目的で、基材の粘着剤が形成されないもう一方の片面に部分塗工される。アンカー層(E)に用いられるアンカー剤(アンカーコート剤)は、基材(A)と粘着剤(B)の密着力を増加させる目的で、基材(A)の粘着剤が設けられる部分に塗工される。
本発明で用いられる離型剤としては、例えば、シリコーン系離型剤、アルキルペンダント系離型剤、縮合ワックス系離型剤等が用いられる。これらは、単独で用いても良く、また2種以上併用してもよい。
本発明で用いられるアンカー剤としては、基材の種類に応じて適切なものを選択する。
以下に、本発明の実施例及び比較例によって、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。
実施例及び比較例に用いた基材フィルム、粘着剤、塗工方法及び測定方法などは、以下に示す通りである。
1.基材フィルム
基材として、PETフィルム(厚み25μm)とOPPフィルム(厚み25μm)を用いた。
2.粘着剤
(アクリル粘着剤A):
東洋インキ製造社製のアクリルエマルジョン系粘着剤「BPW−4960−1」を使用した。
[実施例1]
厚み25μmのPET基材フィルムの片面に、振幅3mm、波長20mmの波形で、幅6mmでアクリル粘着剤Aを、厚み8μmで塗布し、また、粘着剤Aが塗布されていない部分が振幅3mm、波長20mmの波形で、幅4mmあるテープを作製した(図1参照。)。
[比較例1]
厚み25μmのPET基材フィルムの片面の全面に、アクリル粘着剤Aを、厚み8μmで塗布したテープを作製した。
[比較例2]
厚み25μmのOPP基材フィルムの片面の全面に、アクリル粘着剤Aを、厚み8μmで塗布したテープを作製した。
[評価]
25mm幅、60mmサイズのテープを、A4サイズの用紙に、5カ所均等に貼りつけ、(i)剥がし易さ、(ii)浮き、めくれの有無、(iii)コピー機自動送り原稿印刷の評価を行った。それらの評価結果を表1に示す。
尚、それらの評価判定基準は、次のとおりである。
(i)剥がし易さ;
○:折れ、シワ無く簡単に剥がせる。
×:折れができ、剥がし難い。
(ii)浮き、めくれの有無;
○:なし。
△:一部あり。
×:数カ所あり。
(iii)コピー機自動送り原稿印刷;
コピー機の自動送り機能を利用して、フィルム付箋を貼りつけた印刷用紙をコピー機に送り、フィルム付箋を貼りつけた印刷用紙に印刷した。
○:20回で詰まりなく、熱収縮も観察されない。
×:20回までに基材が熱収縮を起こし、詰まりが発生した。
Figure 2011173403
表1の評価結果から明らかなように、実施例1では、(i)剥がし易さ、(ii)浮き、めくれの有無、(iii)コピー機自動送り原稿印刷の評価は、良好である。一方、比較例1、2では、(i)剥がし易さ、または(iii)コピー機自動送り原稿印刷のいずれかが悪い結果となっている。
[実施例2]
厚み25μmのPET基材フィルムの片面に、1辺5mmの6角形の繰り返しパターンで、粘着剤幅1mmでアクリル粘着剤Aを、厚み8μmで塗布したテープを作製した(図3参照。)。
[実施例3]
厚み25μmのPET基材フィルムの片面に、波長12mm、振幅6mmの波線形状のアクリル粘着剤Aを、隣接する波線形状の粘着剤の塗布間隔を4mmとし、厚み11μmで塗布したテープを作製した。
[比較例3]
厚み25μmのPET基材フィルムの片面の全面に、アクリル粘着剤Aを、厚み11μmで塗布したテープを作製した。
[評価]
25mm幅、60mmサイズのテープを、A4サイズの用紙に、5カ所均等に貼りつけ、(i)剥がし易さ、(ii)浮き、めくれの有無、(iii)コピー機自動送り原稿印刷、(iv)粘着パターンの浮きの評価を行った。それらの評価結果を表2に示す。
尚、それらの評価判定基準は、次のとおりである。
(i)剥がし易さ(直角になる2方向で評価した。);
◎:どちらの方向からでも折れ、シワ無くかつスムーズに容易に剥がせる。
○:折れ、シワ無く容易に剥がせるが、剥がす方向によりスムーズ差がある。
×:折れができ、剥がし難い。
(ii)浮き、めくれの有無;
○:なし。
△:一部あり。
×:数カ所あり。
(iii)コピー機自動送り原稿印刷;
コピー機の自動送り機能を利用して、フィルム付箋を貼りつけた印刷用紙をコピー機に送り、フィルム付箋を貼りつけた印刷用紙に印刷した。
○:20回で詰まりなく、熱収縮も観察されない。
×:20回までに基材が熱収縮を起こし、詰まりが発生した。
(iv)粘着パターンの浮き;
○:はっきりとパターンが浮く。
△:一部かすれる。
×:半分程度かすれている。
Figure 2011173403
表2の評価結果から明らかなように、実施例2、3では、(i)剥がし易さ、(ii)浮き、めくれの有無、(iii)コピー機自動送り原稿印刷、(iv)粘着パターンの浮きの評価は、良好である。特に、実施例2では、粘着剤の塗布が6角形の繰り返しパターンのため、(i)剥がし易さ評価が優れている。一方、比較例3では、(i)剥がし易さ評価が悪い結果となっている。
[実施例4]
厚み25μmの透明PET基材フィルムの片面に直径1mmの黒い円を並べて印刷して50%の面積を着色し、また、他の片面に波長12mm、振幅6mmの波線形状のアクリル粘着剤Aを、隣接する波線形状の粘着剤の塗布間隔を4mmとし、厚み11μmで塗布して75%の面積を覆ったテープを作製した(図4参照。)。
[実施例5]
厚み25μmの黄色のPET基材フィルムの片面に直径1mmの黒い円を並べて印刷して50%の面積を着色し、また、他の片面に波長12mm、振幅6mmの波線形状のアクリル粘着剤Aを、隣接する波線形状の粘着剤の塗布間隔を4mmとし、厚み11μmで塗布して75%の面積を覆ったテープを作製した。
[比較例4]
厚み25μmの透明PET基材フィルムの片面に直径1mmの黒い円を並べて印刷して20%の面積を着色し、また、他の片面に波長12mm、振幅6mmの波線形状のアクリル粘着剤Aを、隣接する波線形状の粘着剤の塗布間隔を4mmとし、厚み11μmで塗布して75%の面積を覆ったテープを作製した(図5参照。)。
[評価]
25mm幅、60mmサイズのテープを、A4サイズの用紙に、5カ所均等に貼りつけ、(v)視認性および(vi)コピーでの視認性の評価を行った。それらの評価結果を表3に示す。
尚、それらの評価判定基準は、次のとおりである。
(v)視認性および(vi)コピーでの視認性;
◎:判読できない。
○:判読しづらい。
△:苦労して判読できる。
×:容易に判読できる。
Figure 2011173403
表3の評価結果から明らかなように、実施例4、5では、(v)視認性および(vi)コピーでの視認性の評価は、良好である。一方、比較例4では、(v)視認性および(vi)コピーでの視認性の評価は、若干悪い結果となっている。
本発明のフィルム付箋は、剥がし易く、特にコピー機自動送り原稿印刷の評価は、良好であるため、どのような電子写真印刷にも、例えば、FAX機にも、適用可能であり、フィルム付箋として、有用である。

Claims (8)

  1. 厚さが12〜50μmのポリエステルフィルムからなる基材(A)の片面の少なくとも一つの端部に、粘着剤(B)が塗布されていない部分(a)が設けられ、基材(A)の片面の他の残部(b)に、再貼着再剥離可能な粘着剤(B)が塗布、形成されていることを特徴とする電子写真印刷用フィルム付箋。
  2. 前記粘着剤(B)が塗布されていない部分(a)は、基材(A)の少なくとも一つの端部から少なくとも幅2mm以上離れて形成され、長さ4mm以上であり、基材(A)に対して幅方向に縞状に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電子写真印刷用フィルム付箋。
  3. 前記粘着剤(B)は、デザインまたは文字の繰り返しパターンの形状で塗布されていることを特徴とする請求項1に記載の電子写真印刷用フィルム付箋。
  4. 前記粘着剤(B)は、アクリル系粘着剤を含有するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真印刷用フィルム付箋。
  5. 前記基材(A)の他の片面に、描画層(C)が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真印刷用フィルム付箋。
  6. 前記基材(A)の他の片面または描画層(C)には、デザインまたは文字の繰り返しパターンの印刷されている部分がフィルム付箋面積の25〜50%有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真印刷用フィルム付箋。
  7. 前記粘着剤(B)は、蛍光剤、顔料または染料から選ばれる少なくとも一種の着色剤を含有し、着色され、且つ、デザインまたは文字の繰り返しパターンの形状で塗布されている部分がフィルム付箋面積の20〜50%有することを特徴とする請求項3に記載の電子写真印刷用フィルム付箋。
  8. 前記着色剤は、フォトクロミック又はサーモクロミック化合物であることを特徴とする請求項7に記載の電子写真印刷用フィルム付箋。
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