JP2011173142A - 金属帯のエッジ処理方法及びエッジ処理ロール - Google Patents
金属帯のエッジ処理方法及びエッジ処理ロール Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】スリッターによりスリットした金属帯を、大径であって、板幅方向に圧下する荷重で板厚方向に座屈が発生しない長さの板幅が突出する深さで、板厚よりも幅が広い溝を設けた拘束用ロールと、当該ロールよりも小径であって、板厚よりも幅が広い溝を設けた加工用ロールからなる一対のロールの両溝の間を通して金属帯の長手方向全域の板両側エッジ部を板幅方向に圧下する。さらに、拘束用ロールと加工用ロールの位置を逆にした二対目のロールの両溝の間を通すことが好ましい。
【選択図】図6
Description
金属帯をスリッターによりせん断した場合、図1に見られるように、長手方向全域の両側端エッジ部に鋭利なバリ3や角4が発生する。このバリや角(以下、角も含めて「バリ」と称する。)は素手で触れる可能性がある場合には危険である。また、ゴムや樹脂などの軟質な材料と接しているような使用形態の製品では、上記バリがゴムや樹脂を傷付けたり破断させたりして、当該製品の機能低下や破壊を招いている。さらに、例えば電磁鋼板では、バリは積層鉄心を電気的に短絡させ、磁気的特性を低下させる原因にもなっている。
例えば、特許文献1では、バリを出さないせん断方法として、せん断を行おうとする金属帯を一段のせん断変形で切り離してしまわず、互いに逆方向の二段のせん断変形で切り離す方法を提案している。
また、特許文献2では、溝を設けたロールを幅方向から押し当ててエッジ部を加工しバリや角を無くす方法が提案されている。
さらに、特許文献3では、一対のサイドロールに板厚と同等の幅の溝を設けてバリを潰す方法が提案されている。
また特許文献2で提案された方法は、2方のスタンドではなく4方のスタンドを用い、上下からロールで拘束しつつ左右のサイドロールで幅方向に圧下する方法である。この方法は、図2に示すように、上下の拘束ロールの並行度や金属帯の左右の板厚の差によって、金属帯の左右の張力が変わり、蛇行や片寄りなどが生じ両端面のバリを適正に潰すことができない可能性があるため、金属帯に与える上下の拘束ロールの圧下力を均一にしなければならず、上下ロールの加圧調整が非常に困難となる。そのため、拘束ロールの加圧が均等になるようにするための装置などが必要となり、かえって高コストとなる。
蛇行防止にガイドロール5を付設する方法も考えられるが、金属帯が薄い場合、図3に見られるように、ガイドロールで板厚方向に曲がりが発生してしまうため、ガイドロールを付設することは得策ではない。
しかし、この方法でも薄い金属帯の場合、サイドロールの入り側における拘束の少ない領域Pで板厚方向に曲がりが発生してしまう。また、幅方向の圧下が強い場合、幅方向の板厚形状が不均一であると、図5に示すように、金属帯の左右のバラツキによって加工量が変わり、溝への噛み込みCによって金属帯に横曲がりが発生したり、片側だけのバリが潰されたりするなどの不具合が生じる虞がある。
さらに、拘束用ロールと加工用ロールの位置を逆にした二対目のロールの両溝の間を通すと、スリットされた金属帯両側エッジ部のバリや角が綺麗に潰される。
まずバリを潰す加工をするために、ロール径および溝寸法が同一である一対のV型の溝付きロールを設置した。しかし、金属帯の両側をV型の溝を設けたサイドロールで幅方向に圧下すると、金属帯の板厚方向に曲がりが発生してしまう。そこで、図6に示すように、一対のロールとして、大径であり、板幅方向に圧下する荷重で板厚方向に座屈が発生しない長さの板幅が突出する深さで、板厚よりも幅が広いU型の溝を設けた拘束用ロールを、もう一方のロールは、拘束用ロールよりもロール径が小さく、板厚よりも若干幅広のV型の溝を設けた加工用ロールを用いた。
ところで、一対のロールだけでは、金属帯の片側のバリしか潰されていないため、金属帯の左右での加工量のバラツキによる幅方向の曲がりが発生する場合がある。この際には、図7に示すように、1段目(図7中I)とは配置を逆にした2段目のサイドロール(図7中II)の各溝に通板し、両側のバリを潰すこととにより横曲がりの発生を防止することができる。
幅広の冷延金属板は、スリッターにより所定幅にスリットされ、多条の金属帯が同時に排出される。そこで、スリットされた金属帯のエッジ端面の角、バリを効率よく、または低コストで無くすためには、複数条にスリットされた金属条を1条ずつではなく、スリットされた条数分だけ同時にロールで圧下することが良いと考えられる。
スリットされた金属板を90度捻り、1段目では一対の片側には端面のバリを潰すためのV型の溝をスリットされた条数だけ設けた加工用ロールを設置し、もう片側には板幅方向に圧下する荷重で板厚方向に座屈が発生しない長さでかつV溝でバリが潰せる程度に溝から金属帯が出るような深さで、金属帯が溝に入れるだけの幅だけを有しているU溝をスリットされた条数だけ設けた拘束用ロールで幅方向の圧下の力を受けながら板厚方向の曲がりを拘束する。
また2段目では1段目の反対側を潰すため、1段目の1対のサイドロールが反対になるように設置する。
以上の通り、上記の2段で設置されたサイドロールの距離を適正に調整し、金属帯を通板させることによって、薄い金属帯でも板厚方向に曲がりがなく端面のバリを潰すことができる。
1段目の一対のロールは、ロール直径50mmで、30度で深さが1mmのV型溝を設けた加工用ロールと、ロール直径60mmで、深さが6mm、幅が0.430mmのU型の溝を設けた拘束用ロールを設置した。拘束用ロールの溝深さは、実際に潰すために必要と考えられる50kgfの圧下力で座屈しない最大長さを簡易的な計算により求めた結果が1.5mmであったため、余裕代を考慮して溝からの板幅方向の突出長さが1.0mmとなるように6mmとした。
それにより、座屈が発生することなく、鋼帯の長手方向全域にバリのない端面を得ることができた。
W=n・π2・E・I/l2 (式1)
I=b・h3/12 (式2)
ただし、
W:荷重,n:定数(自由端のため1/4),E:弾性係数(2.1×104kg/mm2),
I:断面二次モーメント,l:座屈しない長さ,b:長手方向のロール接触長さ(ほぼ点接触であるため板厚と同等と仮定),h:板厚
Claims (3)
- スリッターによりスリットした金属帯を、大径であって、板幅方向に圧下する荷重で板厚方向に座屈が発生しない長さの板幅が突出する深さで、板厚よりも幅が広い溝を設けた拘束用ロールと、当該ロールよりも小径であって、板厚よりも幅が広い溝を設けた加工用ロールからなる一対のロールの両溝の間を通して金属帯の長手方向全域の板両側エッジ部を板幅方向に圧下することにより、スリット時に形成されたバリや角を潰すことを特徴とする金属帯のエッジ処理方法。
- さらに、拘束用ロールと加工用ロールの位置を逆にした二対目のロールの両溝の間を通す請求項1に記載の金属帯のエッジ処理方法。
- スリッターによりスリットした金属帯を一対の溝付きロールの間を通して金属帯の長手方向全域の板両側エッジ部を板幅方向に圧下することにより、スリット時に形成されたバリや角を潰す金属帯のエッジ処理ロールにおいて、大径であって、板幅方向に圧下する荷重で板厚方向に座屈が発生しない長さの板幅が突出する深さで、板厚よりも幅が広い溝を設けた拘束用ロールと、当該ロールよりも小径であって、板厚よりも幅が広い溝を設けた加工用ロールからなることを特徴とする金属帯のエッジ処理ロール。
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