JP2011168574A - ウレタン結合含有スルホニウム塩化合物およびその製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スルホニウム塩化合物がカチオン重合開始剤として用いられたとき、その貯蔵安定性を殆ど損なうことなく、硬化性を改善せしめたスルホニウム塩化合物およびその製造法を提供する。
【解決手段】一般式
Figure 2011168574

(ここで、R1はイソシアネート化合物からイソシアネート基を除いた残基である芳香族または脂肪族炭化水素基であり、これらの炭化水素基はヘテロ原子を有していてもよく、R2は炭素数1〜6のアルキル基であり、R3は置換基を有してもよい芳香族炭化水素基であり、X-は非求核性アニオン性基であり、nは1〜10の整数である)で表わされるウレタン結合含有スルホニウム塩化合物。この化合物は、水酸基含有スルホニウム塩を芳香族系または脂肪族系イソシアネート化合物と反応させることにより製造される。
【選択図】なし

Description

本発明は、ウレタン結合含有スルホニウム塩化合物およびその製造法に関する。さらに詳しくは、カチオン重合開始剤として有効に用いられるウレタン結合含有スルホニウム塩化合物およびその製造法に関する。
B(C6F5)4、BF4、PF6、SbF6、AsF6、SbCl6等の非求核性アニオン残基を有する各種のスルホニウム塩化合物が、カチオン重合開始剤として有効に作用することが知られている。
例えば、特許文献1には、一般式
Figure 2011168574
Ar1:置換されてもよいフェニル基、ナフチル基
Ar2:置換されてもよいフェニル基
R1,R2:炭素数1〜4のアルキル基
X-:非求核性アニオン残基
で表わされるスルホニウム塩化合物がカチオン重合開始剤として用いられること、100℃以下の温度でカチオン重合性化合物を硬化させることが可能であること、重合性化合物と混合したときの一液保存性がすぐれていることなどが記載されている。
特許文献2には、モノスルホニウム塩に比べてビススルホニウム塩は、光重合開始能は高いものの、カチオン重合性モノマーや希釈溶剤に対する溶解度が低いため、スルホニウム塩が経時的に析出、沈降したりするという問題が発生することがあり、またビススルホニウム塩を含むカチオン重合性組成物は、経時的に増粘し易く、長期間保存ができないという問題もあると述べられている。
この特許文献2では、アリール化合物、スルホキシド化合物、脱水剤およびアルカリ(土類)金属のBF4、PF6、AsF6またはSbF6塩を反応系内に仕込んだ後無機酸を仕込んで、アリール化合物とスルホキシド化合物を脱水縮合させ、一般式
Figure 2011168574
Ar:置換されてもよいアリール基
R1,R2:置換されてもよい炭化水素基、複素環基
X-:BF4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -
で表わされるモノスルホニウム塩を製造し、このモノスルホニウム塩は有機溶剤に対する溶解性にすぐれたカチオン重合開始剤であり、さらに長期保存性の良好な硬化性組成物を形成し得ると述べられている。
こうした記載にみられるように、モノスルホニウム塩やビススルホニウム塩がカチオン重合開始剤として用いられる場合には、その貯蔵安定性や硬化性が重要な要素とされる。
特開平10−152469号公報 WO 2005/000801
本発明の目的は、スルホニウム塩化合物がカチオン重合開始剤として用いられたとき、その貯蔵安定性を殆ど損なうことなく、硬化性を改善せしめたスルホニウム塩化合物およびその製造法を提供することにある。
本発明によって、一般式
Figure 2011168574
(ここで、R1はイソシアネート化合物からイソシアネート基を除いた残基である芳香族または脂肪族炭化水素基であり、これらの炭化水素基はヘテロ原子を有していてもよく、R2は炭素数1〜6のアルキル基であり、R3は置換基を有してもよい芳香族炭化水素基であり、X-は非求核性アニオン性基であり、nは1〜10の整数である)で表わされるウレタン結合含有スルホニウム塩化合物が提供される。
かかるウレタン結合含有スルホニウム塩化合物は、一般式
Figure 2011168574
(ここで、R2は炭素数1〜6のアルキル基であり、R3は芳香族炭化水素基であり、X-は非求核性アニオン性基である)で表わされる水酸基含有スルホニウム塩を、芳香族系または脂肪族系イソシアネート化合物〔III〕と反応させることにより製造される。
本発明の係る新規ウレタン結合含有スルホニウム塩化合物は、カチオン重合開始剤として、ビニルエーテル基および/またはエポキシ基を有するモノマーまたはポリマーの硬化剤として用いられ、これら各成分を含有する硬化性組成物の貯蔵安定性を損なうことなく、その硬化性を著しく改善せしめるという効果を奏する。
ウレタン結合含有スルホニウム塩化合物〔I〕は、水酸基含有スルホニウム塩〔II〕を
芳香族系または脂肪族系イソシアネート化合物〔III〕と反応させることにより製造される。
前記一般式〔II〕で表わされる水酸基含有スルホニウム塩において、R2は炭素数1〜6のアルキル基、好ましくはメチル基、エチル基であり、R3は芳香族炭化水素基、好ましくはフェニル基、1-ナフチル基(α-ナフチル基)であり、これらの芳香族炭化水素基はアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、ビニル基、ニトロ基等でモノ置換またはポリ置換されたものであってもよい。またX-は非求核性アニオン性基であり、例えばB(C6F5)4、BF4、PF6、SbF6、AsF6、SbCl4等が挙げられ、好ましくは硬化性、耐腐食性の点からアニオン性ホウ酸塩基が用いられ、特に好ましくはテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートB(C6F5)4が用いられる。
このような水酸基含有スルホニウム塩〔II〕と反応する芳香族系または脂肪族系イソシアネート化合物〔III〕としては、モノイソシアネート、ジイソシアネート、3官能以上のイソシアネート化合物が用いられ、それぞれn=1、2または3以上のウレタン結合含有スルホニウム塩化合物を形成させる。
モノイソシアネートとしては、ブチルイソシアネート、ヘキシルイソシアネート、ステアリイソシアネート、フェニルイソシアネート、ベンゼンスルホニルイソシアネート、p-トルエンスルホニルイソシアネート等が挙げられる。ジイシシアネートとしては、2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、4,4′-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′-ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、o-キシリレンジイソシアネート、m-キシリレンジイソシアネート、p-キシリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等が挙げられ、好ましくはポリウレタン形成に用いられるTDI、MDI、ポリメリックMDI、TODI、PPDI、NDI等の芳香族系ジイソシアネート、HDI、水素添加MDI(H12MDI)、IPDI等の脂肪族系ジイソシアネートが用いられる。
3官能以上のイソシアネート化合物としては、これらのジイソシアネート化合物のビュレット体、アロファネート体、カルボジイミド体、ウレチジンジオン体、イソシアヌレート体、さらにはトリメチロールプロパンやペンタエリスリトールとの付加体等が挙げられ、例えばヘキサメチレンジイソシアネート-トリメチロールプロパン(3:1)付加体は、市販品として購入することができる。
これら両者間のウレタン化反応は、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、1,8-ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン-7等の3級アミン、ジラウリン酸錫ジブチル、ジラウリン酸錫ジオクチル、ナフテン酸鉛等の触媒の存在下または非存在下で、α-ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、イソホロン、ブチルカルビトール等の溶媒を用い、約5〜40℃、好ましくは室温条件下で行われる。
反応生成物であるウレタン結合含有スルホニウム塩化合物〔I〕は、カチオン重合開始剤として、ビニルエーテル基および/またはエポキシ基を有するモノマーまたはポリマーの硬化剤として用いられる。ウレタン結合含有スルホニウム塩化合物の使用割合は、硬化さるべきモノマーまたはポリマー100重量部当り約0.1〜10重量部、好ましくは約0.5〜3重量部であり、これを硬化さるべきモノマーまたはポリマーに添加し、約80〜200℃に加熱することによりカチオン重合が開始され、それぞれの硬化物が得られる。
ウレタン結合含有スルホニウム塩化合物によってカチオン重合するビニルエーテル化合物としては、エチレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、グリセロールトリビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、シクロヘキサンジオールモノビニルエーテル、9-ヒドロキシノニルビニルエーテル、プロピレングリコールモノビニルエーテル、ネオペンチルグリコールモノビニルエーテル、グリセロールジビニルエーテル、グリセロールモノビニルエーテル、トリメチロールプロパンジビニルエーテル、トリメチロールプロパンモノビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル、トリシクロデカンジオールモノビニルエーテル、トリシクロデカンジメタノールモノビニルエーテル等が挙げられる。
また、ウレタン結合含有スルホニウム塩化合物によってカチオン重合するエポキシ化合物としては、例えばグリシジルエーテル型エポキシ樹脂や脂環式エポキシ化合物が挙げられる。
グリシジルエーテル型エポキシ化合物の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、水添ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジ-またはトリ-グリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリ-またはテトラ-グリシジルエーテル、ソルビトールヘプタ-またはヘキサ-グリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、ジシクロペンタジエン・フェノール付加型グリシジルエーテル、メチレンビス(2,7-ジヒドロキシナフタレン)テトラグリシジルエーテル、1,6-ジヒドロキシナフタレンジグリシジルエーテル等が挙げられる。
脂環エポキシ化合物の具体例としては、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル-5,5-スピロ-3,4-エポキシ)シクロヘキサン-m-ジオキサン、ビス(3,4-エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、4-ビニルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシル-3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4-エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールジ(3,4-エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、プロピレンビス(3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ-2-エチルヘキシル、1,4-シクロヘキサンジメタノールジ(3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)等が挙げられる。
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例1
ベンジル-4-ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート〔BSF〕3.0g(3.3ミリモル)を乾燥したγ-ブチロラクトン2.32gに溶解させ、その溶液中にフェニルイソシアネート0.39g(3.3ミリモル)およびトリエチルアミン1μlを添加し、室温条件下で1時間反応させた後、蒸留水中に沈殿させ、式
Figure 2011168574
X-:B(C6F5)4 -
で表わされる、アモルファス状固体のウレタン結合含有スルホニウム塩化合物〔BSF-PI〕3.0g(収率88%)を得た。
赤外線吸収スペクトル:1735cm-1 (-NHCOO-)
1H NMR(CDCl3):4.55ppm (2H,C6H5CH 2S=)
3.02ppm (3H,-C6H4S(CH 3)CH2C6H5)
7.05−7.50ppm (10H,-C6 H 4S(CH3)CH2C6 H 5)
実施例2
ナフチルメチル-4-ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート〔NSF〕2.0g(2.1ミリモル)を乾燥したγ-ブチロラクトン1.26gに溶解させ、その溶液中に4,4′-ジフェニルメタンジイソシアネート〔MDI〕0.27g(1ミリモル)およびトリエチルアミン1μlを添加し、室温条件下で1時間反応させた後、蒸留水中に沈殿させ、式
Figure 2011168574
X-:B(C6F5)4 -
で表わされる、アモルファス状固体のウレタン結合含有スルホニウム塩化合物〔NSF-MDI〕2.1g(収率93%)を得た。
赤外線吸収スペクトル:1735cm-1 (-NHCOO-)
1H NMR(CDCl3):5.01ppm (4H,C10H7CH 2S=)
2.88ppm (6H,-C6H4S(CH 3)CH2C10H7)
3.89ppm (2H, -C6H4CH 2C6H4-)
7.05−7.50ppm (10H,-C6 H 4S(CH3)CH2C10 H 7)
実施例3
ナフチルメチル-4-ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート〔NSF〕2.0g(2.1ミリモル)を乾燥したγ-ブチロラクトン2.4gに溶解させ、その溶液中にp-トルエンスルホニルイソシアネート0.43g(2.1ミリモル)を添加し、室温条件下で1時間反応させた後、蒸留水中に沈殿させ、式
Figure 2011168574
X-:B(C6F5)4 -
で表わされる、アモルファス状固体のウレタン結合含有スルホニウム塩化合物〔NSF-TI〕2.2g(収率90%)を得た。
赤外線吸収スペクトル:1720cm-1 (-NHCOO-)
1H NMR(CDCl3):2.45ppm (3H,-C6H4CH 3)
3.05ppm (3H,-C6H4S(CH 3)CH2C10H7)
5.01ppm (2H,-C6H4S(CH3)CH 2C10H7)
7.0−8.0ppm (15H,C6 H 4SO2NHCOOC6 H 4S(CH3)CH2C10 H 7)
参考例1〜3、比較例1〜3
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(アデカ製品EP4100E)100重量部に、それぞれ実施例1〜3で得られた各種ウレタン結合含有スルホニウム塩化合物1重量部を加え、得られたエポキシ樹脂組成物について、次の各項目の測定を行った。
貯蔵安定性:0℃、30日後の粘度を測定し、その上昇率を算出
硬化性:安田精機製作所製安田式ゲルタイムテスター(No.153ゲルタイムテスタ
ー)を用い、150℃でのゲルタイムを測定
得られた結果は、用いられたウレタン結合含有スルホニウム塩化合物の種類と共に、次の表に示される。なお、BSF-Acは、ベンジル-4-アセトキシフェニルメチルスルホニウムテトラキス(ペンタフルフェニル)オロボレートである。

ウレタン結合含有スルホニウム 貯蔵安定性 硬化性(秒)
参考例1 BSF-PI 1.12 17
〃 2 NSF-MDI 1.02 15
〃 3 NSF-TI 1.01 15
比較例1 BSF 1.15 56
〃 2 NSF 1.18 21
〃 3 BSF-Ac 1.55 18
以上の結果から、次のようなことがいえる。
(1) 貯蔵安定性(粘度の上昇)は、参考例2〜3では殆ど変化せず、参考例1、比較例1〜2では10%強に抑えられているのに対し、硬化性のよい(硬化が速い)比較例3では、粘度上昇が1.5倍強となっている。
(2) 貯蔵安定性の良好な比較例1〜2では、硬化性(硬化時間)が各実施例よりも劣っており、特に比較例1でそれが顕著である。

Claims (4)

  1. 一般式
    Figure 2011168574
    (ここで、R1はイソシアネート化合物からイソシアネート基を除いた残基である芳香族または脂肪族炭化水素基であり、これらの炭化水素基はヘテロ原子を有していてもよく、R2は炭素数1〜6のアルキル基であり、R3は置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基であり、X-は非求核性アニオン性基であり、nは1〜10の整数である)で表わされるウレタン結合含有スルホニウム塩化合物。
  2. 化合物〔I〕が
    Figure 2011168574
    である請求項1記載のウレタン結合含有スルホニウム塩化合物。
  3. 化合物〔I〕
    Figure 2011168574
    である請求項1記載のウレタン結合含有スルホニウム塩化合物。
  4. 一般式
    Figure 2011168574
    (ここで、R2は炭素数1〜6のアルキル基であり、R3は置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基であり、X-は非求核性アニオン性基である)で表わされる水酸基含有スルホニウム塩を、芳香族系または脂肪族系イソシアネート化合物〔III〕と反応させることを特徴とする請求項1記載のウレタン結合含有スルホニウム塩化合物の製造法。
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