JP2011168186A - 軋み音を低減した自動車内装部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品が擦れあうときに発生する軋み音が著しく低減され、かつ高温下に長時間置かれても軋み音低減効果が低下せずに維持され、耐衝撃性および成形品表面外観性にも優れた自動車内装部品を提供する。
【解決手段】(A)共役ジエン系ゴム質重合体(a−1)および/またはアクリル系ゴム質重合体(a−2)からなるゴム質重合体(a)存在下に芳香族ビニル化合物、または芳香族ビニル化合物および該芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル単量体からなるビニル系単量体(b)を重合してなるゴム強化スチレン系樹脂(A1)、および/または、該ビニル系単量体(b)のスチレン系(共)重合体(A2)からなるスチレン系樹脂8〜93質量%、
(B)オレフィン系樹脂5〜90質量%、および
(C)芳香族ビニル化合物から主としてなる重合体ブロックと共役ジエン化合物から主としてなる重合体ブロックとを含有するブロック共重合体およびその水素添加物から選ばれた少なくとも1種のブロック共重合体2〜50質量%、
からなり、上記(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計が100質量%である熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴とする自動車内装部品である。
【選択図】なし

Description

本発明は自動車内装部品に関し、更に詳しくは、他の部品と接触し、擦れ合うことにより発生する軋み音を大幅に低減させた熱可塑性樹脂組成物製自動車内装部品に関する。
ABS樹脂は、その優れた機械的性質、耐熱性、成形性等により自動車内装部品の製造に広範囲に使用されている。
しかし、自動車走行時の振動に伴い、ABS樹脂製自動車内装部品が該部品同士や該部品とクロロプレンゴム、ポリウレタン、天然ゴム、ポリエステルまたはポリエチレン製の内張りシート、フォームなどの他の部品と接触して擦れ合うような場合において、軋み音(擦れ音)を発生することがある。また、例えばABS樹脂製のベンチレーターには、風量を調整するためにクロロプレンゴム製フォーム等をシール材として使用したバルブシャッターが内部に装着されており、風量調整のためにバルブシャッターを回転させるとシール材とベンチレーターのケースとが互いに擦れ合う。このようにABS樹脂製自動車内装部品が他の部品と擦れ合う使用状況下でも軋み音が発生する場合がある。
また、ABS樹脂、ASA樹脂は非晶性樹脂であるため、結晶性樹脂であるポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタールなどの樹脂と比較すると摩擦係数が高く、自動車内のエアコン吹き出し口やカーステレオのボタン等のように、他樹脂からなる部品と嵌合する場合に、スティックスリップ現象(非特許文献1)が発生し、異音(軋み音)が発生することもよく知られている。これらの軋み音は乗車時の快適性、静粛性を損ねる大きな原因となっており、軋み音の低減が強く望まれていた。
そこで、これらの軋み音を防止するため、部品表面にテフロン(登録商標)コーテイングを施す方法、テフロン(登録商標)テープを装着する方法、シリコーンオイルを塗布する方法などが行われてきたが、装着、塗布といった工程は非常に煩雑で手間がかかるばかりでなく、高温下に置かれた場合は効果が持続しないという問題があった。
また、自動車内装部品に用いられる材料自体を改質する方法として、例えば、ポリカーボネート樹脂およびABS樹脂からなる樹脂に有機ケイ素化合物を配合する技術(特許文献1)が、またABS樹脂に難燃剤、難燃助剤およびシリコーンオイルを配合する技術( 特許文献2) が、またABS樹脂、MBS樹脂およびHIPS( ハイインパクトポリスチレン) 樹脂にシリコーンオイルを配合する技術(特許文献3)が、またABS樹脂にアルカンスルホネート系界面活性剤を配合する技術( 特許文献4) が、さらにABS樹脂にエポキシ基、カルボキシル基および酸無水物基から選ばれる少なくとも1 種の反応基を有する変性ポリオルガノシロキサンを配合し、撥水性を高め浴室内やトイレ内の水廻り部品に使用する技術( 特許文献5) が開示されている。
しかしながら、これらの方法による軋み音の低減効果は十分とはいえず、成形直後にはある程度の軋み音防止効果を示しても効果の持続性に乏しく、特に、高温下に長時間置かれた場合にはその効果が低下するという問題があった。
特公昭63−56267号公報 特許第2798396号公報 特許第2688619号公報 特許第2659467号公報 特開平10−316833号公報
表面科学Vol.24,No.6, P328-333,2003.
本発明は、かかる実情に鑑み、部品が擦れ合うときに発生する軋み音が著しく低減され、かつ高温下に長時間置かれた場合においても軋み音低減効果が低下せず維持され、さらには耐衝撃性および成形品表面外観性に優れた熱可塑性樹脂組成物からなる自動車内装部品の提供を目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、特定のゴム強化スチレン系樹脂に特定の添加剤を特定量配合することにより、軋み音の発生が著しく低減され、かつ高温下に長時間置かれた場合においても軋み音低減効果が低下せずに維持されることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明によれば、下記の如き特徴を有する自動車内装部品が提供される。
1.(A)共役ジエン系ゴム質重合体(a−1)および/またはアクリル系ゴム質重合体(a−2)からなるゴム質重合体(a)存在下に芳香族ビニル化合物、または芳香族ビニル化合物および該芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル単量体からなるビニル系単量体(b)を重合してなるゴム強化スチレン系樹脂(A1)、および/または、該ビニル系単量体(b)のスチレン系(共)重合体(A2)からなるスチレン系樹脂8〜93質量%、
(B)オレフィン系樹脂5〜90質量%、および
(C)芳香族ビニル化合物から主としてなる重合体ブロックと共役ジエン化合物から主としてなる重合体ブロックとを含有するブロック共重合体およびその水素添加物から選ばれた少なくとも1種のブロック共重合体2〜50質量%、
からなり、上記(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計が100質量%である熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴とする自動車内装部品。
2.(B)成分のオレフィン系樹脂が、ポリエチレン系樹脂、またはポリエチレン系樹脂を含むことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物からなる上記自動車内装部品。
3.(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計100質量部に対して、(D)成分として、低分子量酸化ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレンから選ばれた少なくとも1種のポリエチレン系樹脂を0.1〜30質量部配合してなる熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴とする上記自動車内装部品。
4.(A) 成分、(B)成分および(C)成分の合計100質量部に対して、(E)成分としてシリコーンオイルを0.1〜8質量部配合してなる熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴とする上記自動車内装部品。
5.自動車用ベンチレーターに使用されることを特徴とする上記自動車内装部品。
6.自動車用エアコンに使用されることを特徴とする上記自動車内装部品。
本発明によれば、(A)成分と(B)成分および(C)成分からなる熱可塑性樹脂組成物、更に(D)成分を配合してなる熱可塑性樹脂組成物からなる、耐衝撃性および成形品表面外観性に優れ、部品が擦れ合うときに発生する軋み音が著しく低減され、かつ高温下に長時間置かれた場合においても軋み音低減効果が低下しない自動車内装部品が得られる。
以下、本発明を詳細に説明する。
尚、本明細書において、「 (共)重合」 とは、単独重合および共重合を意味し、「 (メタ)アクリル」 とは、アクリルおよび/またはメタクリルを意味する。
本発明の(A)成分であるスチレン系樹脂は、共役ジエン系ゴム質重合体(a―1)および/またはアクリル系ゴム質重合体(a−2)からなるゴム質重合体(a)存在下に芳香族ビニル化合物、または芳香族ビニル化合物および該芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル単量体からなるビニル系単量体(b)を重合してなるゴム強化スチレン系樹脂(A1)、および/または、該ビニル系単量体(b)のスチレン系(共)重合体(A2)からなるスチレン系樹脂である。
本発明の(A)成分は、耐衝撃性および軋み音低減性から、ゴム質重合体(a)の存在下にビニル系単量体(b)をグラフト重合させた重合体の少なくとも1種であるゴム強化スチレン系樹脂(A1)を含むものが好ましい。ゴム質重合体(a)の含有量は、(A)成分を100質量%として、好ましくは3〜80質量%、更に好ましくは5〜70質量%、特に好ましくは10〜60質量%である。
本発明の(A)成分として、ゴム強化スチレン系樹脂(A1)とスチレン系(共)重合体(A2)とを併用する場合、基本的には上記ゴム質重合体(a)の含有量となるように配合すればよいが、必要に応じ、(A1)成分のゴム質重合体(a)の量を上記より高くすることができる。(A1)成分と(A2)成分との好ましい配合割合は、(A1)成分と(A2)成分とを100質量%としたとき、(A1)成分は好ましくは10〜80質量%、更に好ましくは15〜70質量%、(A2)成分は好ましくは90〜20質量%、更に好ましくは85〜30質量%である。
ここで使用される共役ジエン系ゴム質重合体(a−1)としては、ポリブタジエン、ポリイソプレン等の単独重合体;スチレン・ブタジエンランダム共重合体、スチレン・ブタジエン・ スチレンブロック共重合体、アクリロニトリル・ブラジエンランダム共重合体等のブタジエン系共重合体;スチレン・イソプレンランダム共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体等のイソプレン系共重合体等が挙げられる。これらは、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。本ジエン系ゴム質重合体は、架橋重合体であってもよいし、未架橋重合体であってもよい。特に好ましい(a−1)成分は、ポリブタジエンの単独重合体およびスチレン・ ブタジエンのランダム共重合体である。
また、アクリル系ゴム質重合体(a−2)としては、( メタ) アクリル酸アルキルエステルを単量体成分として含む重合体であり、好ましくは、アルキル基の炭素数が1〜12の( メタ) アクリル酸アルキルエステル(m1)の( 共) 重合体であり、更に好ましくは( メタ) アクリル酸アルキルエステル(m1)および多官能性ビニル化合物(m2)を単量体成分として含む共重合体である。
ここで使用されるアルキル基の炭素数が1〜12の(メタ) アクリル酸アルキルエステル(m1)としては、(メタ) アクリル酸メチル、(メタ) アクリル酸エチル、(メタ) アクリル酸n−プロピル、(メタ) アクリル酸イソプロピル、(メタ) アクリル酸n−ブチル、(メタ) アクリル酸イソブチル、(メタ) アクリル酸アミル、(メタ) アクリル酸n−ヘキシル、(メタ) アクリル酸n−オクチル、(メタ) アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ) アクリル酸ドデシル、(メタ) アクリル酸シクロヘキシル、(メタ) アクリル酸フェニル、(メタ) アクリル酸ベンジル等が挙げられる。これらの(メタ) アクリル酸アルキルエステル(m1)は、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができるが、得られる(共) 重合体のガラス転移温度が0℃以下、好ましくは−10℃以下となるように選択される。これらの化合物のうち、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルおよびこれらを含む共重合体が好ましい。
上記多官能性ビニル化合物(m2)は、分子中に2っ以上の重合性不飽和結合を有する化合物をいう。ここで使用される多官能性ビニル化合物(m2)としては、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン等の2官能性芳香族ビニル化合物;1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンのジオールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールアクリレート、アクリル酸アリル、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、3- メチルペンタンジオールジアクリレート、メタクリル酸アリル等の2官能性( メタ) アクリル酸エステル;トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールへキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート等の3官能性以上の(メタ) アクリル酸エステル;(ポリ)エチレングリコールジメタクリレート等の多価アルコールの(メタ) アクリル酸エステル;ジアリルマレート、ジアリルフマレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアネート、ジアリルフタレート、ビスフェノールAのビス(アクリロイロキシエチル)エーテル等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの化合物のうち、メタクリル酸アリル、トリアリルシアヌレートが好ましい。
尚、アクリル系ゴム質重合体は、上記(メタ) アクリル酸アルキルエステル(m1)および上記多官能性ビニル化合物以外に、これらと共重合可能な他の化合物(m3)を単量体成分として含有してもよい。
上記他の化合物(m3)としては、単官能性芳香族ビニル化合物、ジエン化合物等が挙げられる。これらは、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記単官能性芳香族ビニル化合物としては、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン等が挙げられる。これらのうち、スチレンが好ましい。また、これらは、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記ジエン化合物としては、ブタジエン、イソプレン等が挙げられる。これらは、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記アクリル系ゴム質重合体における(メタ) アクリル酸アルキルエステル(m1)、多官能性ビニル化合物(m2)および他の化合物(m3)の含有量は、この順に、それぞれ、好ましくは、80〜99.99質量%、0.01〜5質量%および0〜19.99質量%であり、より好ましくは、90〜99.9質量%、0.1〜2.5質量%および0〜9.9質量%である。但し、これら3者の合計を100質量%とする。
本発明の(A)成分で使用される共役ジエン系ゴム質重合体(a−1)およびアクリル系ゴム質重合体(a−2)は、公知の重合法である乳化重合、溶液重合、塊状重合等で
製造することができるが、本発明の熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性、成形表面外観性および成形加工性のバランスから乳化重合で製造されたものが特に好ましい。
乳化重合で製造された上記ゴム質重合体の体積平均粒子径は、好ましくは50〜1,000nm、更に好ましくは60〜800nm、特に好ましくは80〜700nmである。
この体積平均粒子径が上記範囲にあると、耐衝撃性と成形品表面外観性に優れる。尚、ゴム質重合体(a)の体積平均粒子径は、動的光散乱法などの公知の方法で測定することができる。
上記ゴム質重合体(a)の体積平均粒子径は、該ゴム質重合体の製造時において、乳化剤の種類およびその使用量、重合開始剤の種類および使用量、重合温度、重合速度、攪拌速度等を適宜変更することにより調整することができる。
これらのゴム質重合体(a)は、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記ゴム質重合体(a)のゲル含率は、好ましくは10〜99%、更に好ましくは20〜98%、特に好ましくは30〜98%である。ゲル含率が上記範囲にあると成形加工性、耐衝撃性および成形品表面性のバランスに優れる。
尚、上記ゲル含率は、以下の方法により求めることができる。まず、ゴム質重合体の
1グラムを共役ジエン系ゴム質重合体(a−1)の場合はトルエン、アクリル系ゴム質重合体(a−2)の場合はアセトニトリルを溶媒として100ml投入し、25℃の温度条件下で48時間静置したのち、遠心分離管に投入し、その後、遠心分離機( 回転数;22,000rpm) で1時間遠心分離し、可溶分と不溶分を分離して得られる不溶分を80℃の真空乾燥機で6時間乾燥し秤量( 質量Wグラム) し、下記式(1)により算出する。
ゲル含量(質量%)=〔W/1〕×100 (1)
尚、ゲル含率は、ゴム質重合体製造時に、分子量調節剤の種類および量、多官能性単量体の種類や量・製造時の添加時期、重合時間、重合温度、重合転化率等を適宜選択することにより調整できる。
上記ゴム質重合体(a)の存在下に重合される芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、β−メチルスチレン、エチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、モノブロモスチレン、ジブロモスチレン、フルオロスチレン等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。また、これらのうちスチレンおよびα−メチルスチレンが好ましい。
芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル単量体としては、シアン化ビニル化合物、(メタ) アクリル酸エステル、マレイミド化合物、およびカルボキシル基、酸無水物基、ヒドロキシル基、アミノ基、アミド基、エポキシ基、オキサゾリン基等の官能基を1種以上有する官能基含有不飽和化合物等があり、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、シアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル、マレイミド化合物、およびカルボキシル基、酸無水物基、ヒドロキシル基、エポキシ基含有不飽和化合物が好ましい。
シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、アクリロニトリルが好ましい。
(メタ) アクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸エステル等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうちメタクリル酸メチルおよびアクリル酸ブチルが好ましい。
マレイミド化合物としては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。また、これらのうち、N−シクロヘキシルマレイミドおよびN−フェニルマレイミドが好ましい。
尚、このマレイミド化合物からなる単量体を重合体に導入する方法としては、予め、無水マレイン酸を共重合させ、その後、イミド化する方法も好ましく使用される。
カルボキシル基含有不飽和化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。また、これらのうちアクリル酸およびメタクリル酸が好ましい。
酸無水物基含有不飽和化合物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。また、これらのうち無水マレイン酸が好ましい。
ヒドロキシル基含有不飽和化合物としては、ヒドロキシスチレン、3−ヒドロキシ−1−プロペン、4−ヒドロキシ−1−ブテン、シス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、トランス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、3−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロペン、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。また、これらのうちメタクル酸2−ヒドロキシエチルおよびアクリル酸2−ヒドロキシエチルが好ましい。
アミノ基含有不飽和化合物としては、アクリル酸アミノエチル、アクリル酸プロピルアミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノメチル、アクリル酸ジエチルアミノメチル、アクリル酸2−ジメチルアミノエチル、メタクリル酸アミノエチル、メタクリル酸プロピルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノメチル、メタクリル酸ジエチルアミノメチル、メタクリル酸2−ジメチルアミノエチル、メタクリル酸フェニルアミノエチル、p−アミノスチレン、N−ビニルジエチルアミン、N−アセチルビニルアミン、アクリルアミン、メタクリルアミン、N−メチルアクリルアミン等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
アミド基含有不飽和化合物としては、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド等が挙げられる。これらは単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのなかで、好ましいものはアクリルアミドである。
エポキシ基含有不飽和化合物としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等が挙げられ、これらは単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、グリシジルメタクリレートが好ましい。
オキサゾリン基含有不飽和化合物としては、ビニルオキサゾリン等が挙げられ、これらは単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記したビニル系単量体(b)は、上記芳香族ビニル化合物、または芳香族ビニル化合物および該芳香族ビニル化合物と上記共重合可能な他のビニル単量体の組み合わせで使用されるが、好ましいものは、芳香族ビニル化合物および該芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル単量体との組み合わせである。ここで更に好ましい組み合わせは、芳香族ビニル化合物/シアン化ビニル化合物、芳香族ビニル化合物/(メタ) アクリル酸エステル、芳香族ビニル化合物/シアン化ビニル化合物/(メタ) アクリル酸エステル、芳香族ビニル化合物/マレイミド化合物であり、特に好ましくはスチレン/アクリロニトリル(60〜90/10〜40; 質量比)、スチレン/メタクリル酸メチル(10〜90/10〜90;質量比)、スチレン/フェニルマレイミド(50〜95/5〜50;質量比)、α−メチルスチレン/アクリロニトリル/スチレン(50〜80/20〜40/0〜10;質量比)、スチレン/アクリル酸n―ブチル/メタクリル酸メチル(0〜40/5〜30/30〜95;質量比)である。
ここで、芳香族ビニル化合物/マレイミド化合物からなる共重合体には、芳香族ビニル化合物/無水マレイン酸共重合体の酸無水物をアミン化合物(例えばアニリン等)でイミド化したものも含まれる。その際、完全にイミド化されず酸無水物基が一部残る場合があるが、これも芳香族ビニル化合物/マレイミド化合物共重合体に含まれる。
また、上記した好ましい単量体の組み合わせに対して官能基含有不飽和化合物を組み合わせる場合、単量体全量100質量%に対して、通常0〜30質量%、好ましくは0〜20質量%、更に好ましくは0〜15質量%である。
本発明の(A1)成分は、前記ゴム質重合体(a)の存在下に前記ビニル系単量体(b)をグラフト重合して得られるゴム強化スチレン系樹脂であるが、ここで、通常は、ビニル系単量体(b)成分の(共)重合体が(a)成分にグラフトしているグラフト共重合体と、(a)成分にグラフトしていない(b)成分の(共)重合体が含まれる。ただし、このグラフト共重合体に、(b)成分の(共)重合体がグラフトしていない(a)成分が含まれていてもよい。
本発明の(A1)成分は、公知の重合法である乳化重合、溶液重合、懸濁重合、塊状重合およびこれ等の組み合わせの方法で製造することがでる。好ましい重合体法は乳化重合であり、ゴム質重合体(a)の存在下に、ビニル系単量体(b)を一括添加して重合してもよく、分割または連続添加して重合してもよい。また、ゴム質重合体(a)は、全量または一部を、ビニル系単量体(b)との重合の途中で添加し重合してもよい。
また、本発明の(A2)成分である、ゴム質重合体(a)の非存在下に上記ビニル系単量体(b)を重合してなるスチレン系(共) 重合体は、乳化重合、溶液重合、懸濁重合、塊状重合体のいずれの方法でもよいが、生産性から溶液重合、懸濁重合および塊状重合が好ましく、生産時に発生するゲルの問題からは懸濁重合および乳化重合が好ましい。
本発明の(A)成分を乳化重合で製造する際に重合開始剤、連載移動剤、乳化剤、水等が用いられるが、ここで使用される。重合開始剤としては、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物と、含糖ピロリン酸処方、スルホキシレート処方等で代表される還元剤との組み合わせによるレドッククス系重合開始剤;過硫酸カリウム等の過硫酸塩等が用いられる。上記重合開始剤は、通常、反応系に一括添加または連続添加される。
連鎖移動剤としては、オクチルメルカプタン,n−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、tert−テトラデシルメルカプタン等のメルカプタン類;ターピノーレン類、α―メチルスチレンのダイマー、テトラエチルチウラムスルフィド、アクロレイン、メタクロレイン、アリルアルコール、2−エチルヘキシルチオグリコール等が挙げられる。これらは単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
乳化剤としては、アニオン系界面活性剤およびノニオン系界面活性剤が挙げられる。アニオン系界面活性剤としては、高級アルコールの硫酸エステル;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪族スルホン酸塩;ステアリン酸カリウム、オレイン酸カリウム、ラウリル酸カリウム等の脂肪族カルボン酸塩;ロジン酸塩、リン酸塩等が挙げられる。また、ノニオン系界面活性剤としては、ポリエチレングリコールのアルキルエステル型化合物、アルキルエーテル型化合物等が挙げられる。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
乳化重合は、用いる単量体成分、重合開始剤等の種類に応じて、公知の条件で行うことができる。この乳化重合により得られたラテックスは、通常、凝固・洗浄・乾燥法、噴霧乾燥法等で重合体成分を粉末状として回収できる。前記凝固に使用される凝固剤としては、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸アルミニウム、塩化ナトリウム等の無機塩;硫酸、塩酸等の無機酸;酢酸、乳酸、クエン酸等の有機酸等が用いられる。また、要求される性能に応じて、凝固後にアルカリ成分または酸成分を添加して中和処理した後、洗浄してもよい。
本発明の(A)成分を溶液重合で製造する場合には、通常、溶媒、重合開始剤、連鎖移動剤等が用いられる。
溶媒としては、公知のラジカル重合で使用される不活性重合溶媒、例えば、エチルベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素;メチルエチルケトン、アセトン等のケトン類;ジクロルエチレン、四塩化炭素等のハロゲン系炭化水素;アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等を用いることができる。
重合開始剤としては、ケトンパーオキサイド、ジアリルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、ハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシラウレイト、tert−ブチルパーオキシモノカーボネート等の有機過酸化物;2,2´−アゾビス(イソブチロニトリル) 等のアゾ系重合開始剤等が挙げられる。また、連鎖移動剤としては、メルカプタン類、ターピノーレン類、α―メチルスチレンのダイマー等が挙げられる。
溶液重合は、公知の条件で行うことができるが、通常80〜140℃の範囲で行われる。
塊状重合および懸濁重合による場合も、公知の方法を適用することができる。これらの方法において用いられる重合開始剤、連鎖移動剤等は、溶液重合において例示した化合物を用いることができる。
本発明のゴム強化スチレン系樹脂(A1)のグラフト率は、通常10〜150質量%、好ましくは20〜120質量%である。このグラフト率が10質量%未満および150質量%を超えると、耐衝撃性が低下する場合がある。
グラフト率は、下記式により求めることができる。
グラフト率(質量%)=〔(S−T)/T〕×100
上記式中、Sはゴム強化スチレン系樹脂(A1)1グラムをアセトン20mlに投入し、25℃の温度条件で、振とう機により2時間振とうした後、5℃の温度条件下で、遠心分離機( 回転数;23,000rpm) で60分間遠心分離し、不溶分と可溶分とを分離して得られる不溶分の質量(g)であり、Tはゴム強化スチレン系樹脂(A1)1グラムに含まれるゴム質重合体(a)の質量(g)である。このゴム質重合体(a)の質量は、重合処方および重合転化率から算出する方法または赤外線吸収スペクトル(IR)により求める方法等で得ることができる。
また、上記ゴム強化スチレン系樹脂(A1)のアセトン可溶分およびスチレン系(共)重合体(A2)の極限粘度〔η〕(メチルエチルケトン中、30℃で測定)は、いずれも、通常0.1〜1.5dl/g、好ましくは0.2〜1.0dl/gである。極限粘度〔η〕が上記範囲内にあれば、成形加工性および耐衝撃性の物性バランスに優れる。ここで極限粘度は、製造時に用いる連鎖移動剤の種類および使用量、重合開始剤の種類および使用量、重合温度等を適宜選択することにより調整することができる。
本発明の(B)成分であるオレフィン系樹脂としては、炭素数2〜10のオレフィン類の少なくとも1種からなる(共)重合体が挙げられ、このオレフィン系樹脂(B)は、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記オレフィン系樹脂(B)の形成に用いるオレフィン類の例としては、エチレン、およびプロピレン,ブテン−1、ペンテン−1、へキセン−1、3−メチルブテン−1、4- メチルペンテン−1、3−メチルへキセン−1等のα−オレフィン、更にノルボルネン等の環状オレフィン等が挙げられる。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。また、これらのうち、エチレン、プロピレン、ブテン−1、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテンー1およびノルボルネンが好ましい。
オレフィン系樹脂(B)の形成において必要に応じて用いることのできる他の単量体としては、4−メチル−1、4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1、6−オクタジエン、1,9−デカジエン等の非共役ジエン等が挙げられる。
オレフィン系樹脂(B)としては、ポリプロピレン、プロピレン・エチレン共重合体等のプロピレン単位を主として含む重合体、ポリエチレン、エチレン−ノルボルルネン共重合体が好ましく、これらは単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。尚、上記プロピレン・エチレン共重合体としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体、メタロセン系ポリプロピレン等がありいずれも使用できる。また、ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、メタロセン系ポリエチレン等の何れのものも使用できる。
本発明のオレフィン系樹脂(B)は、公知の重合法で製造されたものが使用でき、例えば高圧重合法、低圧重合法、メタロセン触媒重合法等がある。
更に、本発明で使用されるオレフィン系樹脂(B)としては、重合触媒を脱触媒としたもの、または、酸無水物基、カルボキシル基、エポキシ基等で変性したものを用いることができる。
オレフィン系樹脂(B)の結晶性の有無は問わないが、室温下、X線回折による結晶化度が10%以上であるものを少なくとも1種用いることが好ましい。
また、オレフィン系樹脂(B)のJISK7121に準拠して測定した融点が40℃以上であるものを少なくとも1種用いることが好ましい。
本発明の( B) 成分としてポリプロピレン系樹脂を使用する場合、JISK7210:1999(230℃、荷重2.16kg)に準拠して測定したメルトフローレートは、好ましくは0.01〜500g/10分、より好ましくは0.05〜100g/10分であり、ポリエチレン系樹脂を使用する場合は、JISK6922−2(190℃、荷重2.16kg)に準拠して測定したメルトフローレートは、好ましくは0.01〜500g/10分、より好ましくは0.05〜100g/10分である。
本発明のオレフィン系樹脂(B)は、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤等の各種添加剤を配合したものを用いることができる。使用される用途によっては、成形品からの発生ガス成分となる前記各種添加剤を配合していない(B)成分を用いた方が好ましい場合もある。
本発明のオレフィン系樹脂(B)を配合することにより、軋み音を低減させる効果を有するが、軋み音低減性から、好ましくはポリエチレン系樹脂またはポリエチレン系樹脂を含むものである。軋み音低減性、耐衝撃性および成形品表面外観性からは、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂を組み合わせたものが好ましく、更に好ましくは、ポリプロピレン系樹脂/ポリエチレン系樹脂の質量比が50〜95/5〜50、特に好ましくは60〜90/10〜40の範囲の組み合わせである。
本発明の(C)成分は、芳香族ビニル化合物から主としてなる重合体ブロック(C−1)と共役ジエン系化合物から主としてなる重合体ブロック(C−2)を有するブロック共重合体(C−a)およびその水素化物(C−b)からなる群より選ばれた少なくとも1種の重合体であり、本発明の(A)成分、(B)成分の相溶性を更に高めることと軋み音低減性を向上させることを目的として使用される。
本発明の(C)成分で使用される芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、ヒドロキシスチレン等が挙げられ、好ましくはスチレン、α−メチルスチレンであり、特に好ましくはスチレンである。これらは単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。更に,ブロック(C−1)は、一部共役ジエン化合物を含んでいてもよい。
また、ここで使用される共役ジエン化合物としては、ブタジエン、イソプレン、ヘキサジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン等があり、好ましくはブタジエン、イソプレンである。これらは単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。更に、ブロック(C−2)は、2種以上の共役ジエン化合物を使用し、それらが、ランダム状、ブロック状、テーパー状の形態で結合したブロックであってもよい。また、(C−2)は、芳香族ビニル化合物および芳香族ビニル化合物が漸増するテーパーブロックを1〜10個の範囲で含有していてもよく、重合体ブロック(C−2)の共役ジエン化合物に由来するビニル結合含有量の異なる重合体ブロック等が、適宜共重合していてもよい。
本発明の(C)成分の好ましい構造は、下記式(I〜III)で表わされる重合体またはその水素化物である。
(A−B)Y (I)
(A−B)Y−X (II)
A−(B−A)Z (III)
上記構造式(I)〜(III) 中、Aは芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックで、実質的に芳香族ビニル化合物からなる重合体ブロックであれば、一部共役ジエン化合物が含まれていてもよい。好ましくは芳香族ビニル化合物を90質量%以上、更に好ましくは99質量%以上含有する重合体ブロックである。Bは共役ジエン化合物の単独重合体または芳香族ビニル化合物等の他の単量体と共役ジエン化合物との共重合体であり、Xはカップリング剤の残基であり、Yは1〜5の整数、Zは1〜5の整数をそれぞれ表わす。Bが芳香族ビニル化合物等の他の単量体と共役ジエン化合物との共重合体である場合、B中の当該他の単量体の含有量は、共役ジエン化合物と当該他の単量体との合計に対して50質量%以下であることが好ましい。
本発明の(C)成分における、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の使用割合は、芳香族ビニル化合物/共役ジエン化合物=10〜80/20〜90質量%の範囲が好ましく、更に好ましくは25〜70/30〜75質量%、特に好ましくは20〜60/40〜80質量%の範囲である。前記範囲のあることで、耐衝撃性、成形品表面外観性および軋み音低減性が特に優れる。
芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とからなるブロック共重合体は、アニオン重合の技術分野で公知のものであり、例えば特公昭47−28915号公報、特公昭47−3252号公報、特公昭48−2423号公報、更に特公昭48−20038号公報等に開示されている。また、テーパーブロックを有する重合体ブロックの製造方法については、特開昭60−81217号公報等に開示されている。
本発明の(C)成分の共役ジエン化合物に由来するビニル結合量(1,2−および3,4−結合)含有量は、好ましくは5〜80%の範囲であり、本発明の(C)成分の数平均分子量は、好ましくは10,000〜1,000,000、更に好ましくは20,000〜500.000、特に好ましくは20,000〜200,000である。これらのうち上記(I) 〜(III) で表わしたB部のビニル結合量の調整は、N,N,N´,N´−テトラメチルエチレンジアミン、トリメチルアミン、ジアゾシクロ(2,2,2)オクタミン等のアミン類、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のエーテル類、チオエーテル類、ホスフィン類、ホスホアミド類、アルキルベンゼンスルホン酸塩、カリウムやナトリウムのアルコキシ等を用いて行うことができる。
上記方法で重合体を得たのち、カップリング剤を使用して重合体鎖がカップリング剤残基を介して延長または分岐された重合体も本発明の(C)成分に好ましく含まれるが、ここで使用されるカップリング剤としては、アジピン酸ジエチル、ジビニルベンゼン、メチルジクロロシラン、四塩化珪素、ブチルトリクロロ珪素、テトラクロロ錫、ブチルトリクロロ錫、ジメチルクロロ珪素、テトラクロロゲルマニウム、1,2−ジブロモエタン、1,4−クロロメチルベンゼン、ビス(トリクロロシリル)エタン、エポキシ化アマニ油、トリレンジイソシアネート、1,2,4−ベンゼントリイソシアネート等が挙げられる。
また、(C)成分として、上記ブロック共重合体そのものを用いることも、また共役ジエン部分の炭素―炭素二重結合を部分的にまたは完全に水素添加したものを用いることができる。得られた組成物の耐衝撃性および成形品表面外観から50%以上を水素添加した部分水素添加物および/または完全水素添加物を用いることが好ましい。
上記方法で得た芳香族ビニル化合物から主としてなる重合体ブロック(C−1)と共役ジエン化合物から主としてなる重合体ブロック(C−2)とを含有するブロック共重合体(C)の水素添加反応は、公知の方法で行うことができるし、また、公知の方法で水素添加率を調整することにより、目的の重合体を得ることができる。具体的な方法としては、特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、特公昭63−4841号公報、特公昭63−5401号公報、特開平2−133406号公報、特開平1−297413号公報に開示されている方法がある。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂100質量%に対し、上記(A)成分の使用量は8〜93質量%、好ましくは10〜85質量%、更に好ましくは10〜70質量%、特に好ましくは10〜55質量%である。その使用量が8質量%未満では耐衝撃性が劣り、93質量%を超えると軋み音低減性が劣る。上記( B) 成分の使用量は5〜90質量%、好ましくは10〜85質量%、更に好ましくは20〜80質量%、特に好ましくは30〜80質量%であり、5質量%未満では軋み音低減性が劣り、90質量%を超えると耐衝撃性が劣る。また、上記(C)成分の使用量は2〜50質量%であり、好ましくは5〜50質量%、好ましくは5〜45質量%、更に好ましくは10〜45質量%、特に好ましくは10〜40質量%であり、その使用量が2質量%未満では耐衝撃性、成形品表面外観性および軋み音低減性が劣る。一方、50質量%を超えると軋み音低減性、耐衝撃性、成形品表面外観性が劣る。
本発明の(D)成分であるポリエチレン系樹脂は、低分子量酸化ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンおよびポリテトラフルオロエチレンから選ばれた少なくとも1種である。
ここで低分子量酸化ポリエチレンとは、カルボン酸基および/または酸無水物基で変性された数平均分子量(GPC法で測定)が800〜10,000、好ましくは800〜6,000、更に好ましくは1,000〜5,000、特に好ましくは1,200〜4,000のものである。また、酸成分の付加量を表わす酸価は、通常1〜40(mgKOH/g)、好ましくは10〜40(mgKOH/g)、更に好ましくは10〜35(mgKOH/g)、特に好ましくは10〜30(mgKOH)である。分子量が800未満では軋み音低減効果が少なくなり、一方、10,000を超えると耐衝撃性が劣る場合がある。また、酸価が1未満では軋み音低減効果が少なく、40を超えると成形時にシルバーストリーク等の外観不良を起すことがあり好ましくない。
低分子量酸化ポリエチレンは、公知の方法である(1)低分子量ポリエチレンを空気酸化してカルボン酸基を生成させる方法、(2)エチレンとカルボン酸基含有不飽和化合物および/または酸無水物基含有不飽和化合物を共重合させる方法、および(3)低分子量ポリエチレンの溶融状態でカルボン酸基含有不飽和化合物および/または酸無水物基含有不飽和化合物および有機過酸化物を添加して不飽和化合物を付加させる方法等で製造することができる。
このような低分子量酸化ポリエチレンは、三洋化成工業社製サンワックスE−310、E−330、E−250P、LEL−400P(EX)(いずれも商品名)、ユーメックス(商品名)2000、クラリアント社製リコルブH12、H22(いずれも商品名)、リコワックス(商品名)PED521、PED522、PED153、PED191、PED821、PED822(いずれも商品名)として市販品を入手することができる。
上記本発明の低分子量酸価ポリエチレレンは、単独でまたは2 種以上を併用して用いることができる。
超高分子量ポリエチレンとしては、ASTMD4020に準拠して溶融粘度法で測定した平均分子量が40万〜650万のポリエチレンであり、好ましい平均分子量は40万〜350万、更に好ましくは40万〜250万である。本発明の(A)成分、(B)成分および(C)成分に配合し溶融混練した場合でも本発明の超高分子量ポリエチレンは未溶融状態で存在することから、形態として粉体のものを用いることが好ましく、コールターカウンター法で測定した平均粒子径は、50μm以下のものを用いることが好ましく、更に好ましくは5〜40μmの範囲のものである。
超高分子量ポリエチレンは、三井化学社製のハイゼックスミリオンC30S、145M、240S、240M、320M、340M、530M(いずれも商品名)、更に平均粒子径を小粒子化したミペロン(商品名)XM−220、XM−221U(いずれも商品名)等があり、市販品として入手できる。
本発明の上記超高分子量ポリチレンは、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリテトラフルオロエチレンとしては、通常乾性の潤滑剤として使用されるものである。好ましくは、微粉末状であり、微粉末の粒子径は,パークロルエチレン中に分散させた分散液を光透過法により測定する方法で平均0.1〜100μmのものである。また、ポリテトラフルオロエチレン微粉末の融点は、DSC測定法で320℃以上のものが好ましい。ポリテトラフルオロエチレン微粉末は再凝集しやすいので再凝集し難くするために焼成処理等の処理を施したものもあり、これらも好ましく使用できる。このようなポリテトラフルオロエチレンは、ダイキン工業社製ルブロンL−5、L−2(いずれも商品名)、旭アイシーアイフロロポリマーズ社製L150J、L169J、L170J、L172J(いずれも商品名)、三井・デュポンフロロケミカル社製テフロン(登録商標)TLP−10F−1(商品名)として市販品を入手することができる。
上記した本発明のポリテトラフルオロエチレンは、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の(D)成分である低分子量酸化ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンおよびポリテトラフルオロエチレンは単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。組み合わせて使用する場合の好ましい組み合わせは、低分子量酸化ポリエチレンとポリテトラフルオロエチレンの組み合わせ、低分子量酸化ポリエチレンと超高分子量ポリエチレンの組み合わせである。
本発明の熱可塑性樹脂組成物における上記(D)成分である低分子量酸化ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンおよびポリテトラフルオロエチレンの使用量は、上記(A)成分、上記(B)成分および(C)成分の合計100質量部に対して0.1〜30質量部であり、好ましくは、0.2〜25質量部であり、低分子量酸化ポリエチレンを用いる場合、更に好ましくは0.3〜5質量部、特に好ましくは0.3〜3質量部である。超高分子量ポリエチレンを用いる場合、更に好ましくは1〜20質量部、特に好ましくは5〜20質量部である。またポリテトラフルオロエチレンを用いる場合、更に好ましくは1〜25質量部、特に好ましくは3〜20質量部である。その使用量が0.1質量部未満では軋み音が低減されず、30質量部を超えると耐衝撃性および成形品表面外観性が劣る。
本発明の(E)成分であるシリコーンオイルは、ポリオルガノシロキサン構造を持つものであれば周知のものを用いることができる。これらには、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル等の未変性シリコーンオイルであってもよいし、ポリオルガノシロキサン構造中の側鎖の一部および/またはポリオルガノシロキサン構造の片末端部分、または、ポリオルガノシロキサン構造の両末端部分に各種有機基が導入された変性シリコーンオイルであってもよい。上記変性シリコーンオイルとしては、アルキル変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、高級アルコキシ変性シリコーンオイル、高級脂肪酸変性シリコーンオイル、メチルスチリル変性シリコーンオイル、メチル塩素化フェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、アクリル酸変性シリコーンオイル、メタクリル酸変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル等を使用することができる。
尚、これらのシリコーンオイルは、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明で使用するシリコーンオイル(E)の23℃における動粘度は、60〜500.000cStが好ましく、更に好ましくは500〜350,000cSt、特に好ましくは1,000〜200,000cStであり、この範囲外では軋み音低減性が劣り好ましくない。また、シリコーンオイルの動粘度の測定は,ASTMD445−46T(JIS8803でも可)によるウベローデ粘度計により測定されたものである。
本発明の(A)成分,( B) 成分および( C) 成分の合計100質量部に対して上記シリコーンオイル(E)成分の使用量は、0.1〜8質量部が好ましく、更に好ましくは0.5〜5質量部、特に好ましくは2.5〜3.5質量部である。上記(E)成分の配合量が0.1質量部未満では、軋み音の低減効果が劣り、8質量部を超えると成形品表面外観性および耐衝撃性が劣る傾向にある、また、本発明の熱可塑性樹脂組成物を製造する際の溶融混練が困難になる場合がある。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、必要に応じて、滑剤、造核剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、老化防止剤、可塑剤、抗菌剤、防カビ剤、着色剤(顔料、染料等)、帯電防止剤等の各種添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で含有することができる。
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、公知の無機または有機充填材を配合することができる。ここで使用される充填材としは、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラス繊維のミルドファイバー、ガラス粉、ガラスビース、中空ガラスビーズ、炭素繊維、炭素繊維のミルドファイバー、銀、銅、黄銅、鉄等の粉体あるいは繊維状物質、カーボンブラック、錫コート酸化チタン、錫コートシリカ、ニッケルコート炭素繊維、タルク、炭酸カルシウム、炭酸カルシウムウイスカー、ワラストナイト、マイカ、カオリン、モンモリロナイト、ヘキトライト、酸化亜鉛ウイスカー、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸アルミニウムウイスカー、板状アルミ、板状シリカおよび有機処理されたスメクタイト、アラミド繊維、フェノール樹脂、ポリエステル繊維等があり、これらは単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
更に、上記充填材の分散性を向上させる目的から、公知のカップリング剤、表面処理、集束剤等で処理したものを用いることができ、公知のカップリング剤、表面処理剤、集束剤等で処理してものを用いることができ、公知のカップリング剤としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等がある。
上記無機または有機充填材は、本発明の熱可塑性樹脂組成物100質量部に対して、1〜200質量部の範囲で通常使用される。
更に、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、要求される性能に応じて、他の重合体、例えば熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂、熱可塑性脂肪族ポリエステル、熱可塑性ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリウレタンエラストマー等を適宜配合することができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、各成分を所定の配合比で、タンブラーミキサーやヘンシェルミキサーなどで混合した後、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール、フィーダールーダー等の混合機を用いて、適当な条件下で溶融混練して製造することができる。好ましい混練方法は、押出機を用いる方法である。さらに、それぞれの成分を混練するに際しては、それぞれの成分を一括して混練しても、多段、分割配合して混練してもよい。尚、バンバリーミキサー、ニーダー等で混練した後、押出機によりペレット化することもできる。また、充填材のうち繊維状のものは、混練中での切断を防止するためにサイドフィーダー等の添加方法を用いて押出機の途中から供給する方が好ましい。溶融混練温度は、通常180〜300℃の範囲である。
本発明の自動車内装部品は、上記の熱可塑性樹脂組成物を成形して得られる。該熱可塑性樹脂組成物からなる本発明の自動車内装部品を製造する方法には何ら制限はなく、射出成形、射出圧縮成形、ガスアシスト成形、プレス成形、カレンダー成形、Tダイ押出成形、異形押出成形、フィルム成形等の公知の方法により製造することができる。
本発明の自動車内装用部品が接触する他の部材に特に制限はなく、例えば、本発明のゴム強化スチレン系樹脂を含む熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ゴム、有機質材料、無機質材料、金属材料等が挙げられる。
ここで熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド(PA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート(PC)、ポリ乳酸等の脂肪族ポリエステル、PCおよびまたはPBT/ABS樹脂、PCおよびまたはPBT/AES樹脂、PA/ABS樹脂、PA/AES樹脂等が挙げられる。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、熱硬化性ポリウレタン等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ゴムとしては、クロロプレンゴム、ポリブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、スチレン・ブタジエン系ブロック共重合体、水素添加スチレン・ブタジエン系ブロック共重合体、スチレン・ イソプレン系ブロック共重合体、水素添加スチレン・ イソプレン系ブロック共重合体等の各種合成ゴム、天然ゴム等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
有機質材料としては、例えば、インシュレーションボード、MDF( 中質繊維板) 、ハードボード、パーティクルボード、ランバーコア、LVL(単板積層板)、OSB(配向性ボード)、PSL(パララム)、WB(ウエハーボード)、硬質繊維板、軟質繊維板、ランバーコア合板、特殊コア−合板、ベニアコア−ベニア板、タップ樹脂を含浸させた紙の積層シート・ 板、( 古) 紙等を砕いた細かい小片・線状体に接着剤を混合して加熱圧縮したボード、各種の木材等が挙げられる。
無機質材料としては、例えば、珪酸カルシウムボード、フレキシブルボード、ホモセメントボード、石膏ボード、シージング石膏ボード、石膏ラスボード、化粧石膏ボード、複合石膏ボード、各種セラミック、ガラス等が挙げられる。
更に、金属材料としては、鉄、アルミニウム、銅、各種の合金等が挙げられる。
上記した本発明の自動車内装部品が接触する他の部材において、本発明の目的である軋み音低減の効果が特に大きいものは、上記熱可塑性樹脂、上記熱硬化性樹脂、上記ゴムが好ましく、更に好ましくは、ABS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂、およびPCとの組成物である。
本発明の自動車内装用部品は、他材からなる部品と接触し、擦れ合うことにより発生する軋み音を大幅に低減させることが可能で、ドアトリム、ドアライニング、ピラーガーニッシュ、コンソール、ドアポケット、ベンチレータ、ダクト、エアコン、メーターバイザー、インパネアッパーガーニッシュ、インパネロアガーニッシュ、A/T インジケーター、オンオフスイッチ類(スライド部、スライドプレート)、グリルフロントデフロスター、グリルサイドデフロスター、リッドクラスター、カバーインストロアー、マスク類(マスクスイッチ、マスクラジオなど)、グローブボックス、ポケット類(ポケットデッキ、ポケットカードなど)、ステアリングホイールホーンパッド等に使用することができる。その中でも、自動車用ベンチレータおよび自動車用エアコンとして好適に用いることができ、自動車用ベンチレータの板状羽根、バルクシャッター、ルーバー等として特に好適に用いることができる。このような他の部材との嵌合部を有する部品に好適である。
以下に実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明の主旨を超えない限り、本発明はかかる実施例に限定されるものではない、尚、実施例中において部および%は、特に断らない限り質量基準である。
(1)評価方法:
実施例、比較例中の各種測定は、下記の方法に拠った。
(1−1)軋み音評価−1
株式会社日本製鋼所製の射出成形機「 J−100E」 (型式名)を用い、表1に記載の熱可塑性樹脂組成物およびテクノポリマー株式会社製のPC/ABS樹脂「 CK43」 (商品名)からなる、ISOダンベル試験片を230℃で射出成形した。次に、表1に記載の熱可塑性樹脂組成物からなるISOダンベル試験片5枚と、「 CK43」 からなるISOダンベル試験片5枚を交互に重ね合わせ、この両端を手でひねって軋み音の発生の状況を評価した。評価は5回行い、下記評価基準に基づき判定を行った。
◎:5回の評価全てにおいて、軋み音の発生はなかった。
〇:5回の評価全てにおいて、軋み音の発生は僅かであった。
△:5回の評価において、軋み音の発生が顕著な場合が含まれていた。
×:5回の評価全てにおいて、軋み音の発生が顕著であった。
(1−2)軋み音評価−2:
上記で得た試験片を80℃のギアオーブンに400時間放置した。その試験片を用い、上記(1−1)軋み音評価−1と同じ方法で軋み音の発生状況を評価した。
(1−3)耐衝撃性:
日精樹脂工業株式会社製の電動射出成形機「 エルジェクトNEX30」 (型式)を用い、表1に記載の熱可塑性樹脂組成物からなる、ISO179に準拠した規定の成形品を230℃で成形し、シャルピー衝撃強さ(KJ/m2 )を測定した。
(1−4)成形品表面外観性:
日精樹脂工業株式会社製の電動射出成形機「 エルジェクトNEX30」 (型式)を用い80mm×55mm×1.6mmの平板形の試験片を230℃で射出成形した。
試験片の表面を目視観察し、下記判断基準で評価した。
〇:フローマーク等の外観不良がなく良好である。
△:フローマーク等の外観不良が少しある。
×:フローマーク等の外観不良が顕著であり外観性が劣る。
(2)(A)成分
(2−1)スチレン系樹脂(A)製造例1:ゴム強化スチレン系樹脂(A1−1)(共役ジエン系ゴム質重合体(a−1)/スチレン/アクリロニトリル共重合体)
攪拌翼を備えた内容積7リットルのガラス製フラスコに窒素気流中で、イオン交換水120部、ロジン酸カリウム0.5部、tert−ドデシルメルカプタン0.1部、共役ジエン系ゴム質重合体(a−1)として、ポリブタジエンラテックス(体積平均粒子径200nm、ゲル含率85%) 30部(固形分) 、ブタジエン・スチレンランダム共重合体ラテックス(a−1)(体積平均粒子径600nm、ゲル含率60%、スチレン含量25%)10部(固形分)、ビニル系単量体(b)(1段目)として、スチレン14.6部、アクリロニトリル5.4部を添加し、攪拌しながら昇温した。内温が45℃に達した時点で、ピロリン酸ナトリウム0.2部、硫酸第一鉄7水和物0.01部およびブドウ糖0.2部をイオン交換水20部に溶解した溶液を加えた。その後、クメンハイドロパーオキサイド0.07部を加え重合を開始した。1時間重合させた後、更にイオン交換水50部、ロジン酸カリウム0.7部、ビニル系単量体(b)(2段目)として、スチレン29.2部、アクリロニトリル10.8部、tert−ドデシルメルカプタン0.05部およびクメンハイドロパーオキサイド0.01部を3時間かけて連続的に添加し、更に1時間重合を継続させた。このときの重合体転化率は98%であった。
その後、2,2´−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)0.2部を添加して重合を完結させた。得られた重合体のラテックスを硫酸水溶液で凝固、水洗した後、乾燥してゴム強化スチレン系樹脂(A1−1)を得た。この樹脂(A1−1)のグラフト率は66%、アセトン可溶分の極限粘度〔η〕は0.44dl/gであった。
(2−2)スチレン系樹脂(A)製造例2;ゴム強化スチレン系樹脂(A1−2)(アクリルゴム系ゴム質重合体(a−2)/スチレン/アクリロニトリル共重合体)
攪拌翼を備えた内容積7リットルのガラス製フラスコに窒素気流中で、アクリル系ゴム質重合体(a−2)として、アクリル酸n−ブチル99部とメタクリル酸アリル1部とを乳化重合して得られた平均粒子径150nm、ゲル含率90%のアクリル系ゴム質重合体ラテックス40部(固形分)を添加し、更に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1部およびイオン交換水170部を添加した。その後、エチレンジアミン四酢酸ニナトリウム0.02部、硫酸第一鉄7水和物0.006部およびホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム0.3部を加え攪拌しながら60℃に昇温した。一方、容器に、ビニル系単量体(b)として、スチレン43.8部、アクリロニトリル16.2部、ターピノーレン1.0部からなる混合物とクメンハイドロパーオキサイド0.2部を5時間かけて連続的に添加しながら内温70℃で重合を行い、その後更に1時間重合反応を継続した。このときの重合体転化率は98%であった。その後、2,2´−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)0.2部を添加して重合を完結させた。得られた重合体のラテックスを硫酸マグネシウム水溶液で凝固、水洗した後、乾燥してゴム強化スチレン系樹脂(A1−2)を得た。この樹脂(A1−2)のグラフト率は85%、アセトン可溶分の極限粘度〔η〕は0.4dl/gであった。
(2−3)スチレン系樹脂(A)製造例3;スチレン系(共)重合体(A2)(スチレン/アクリロニトリル共重合体)
内容積30リットルのリボン翼を備えたステンレス製オートクレーブを2基連結し、窒素置換した後、1基目の反応容器にビニル系単量体(b)として、スチレン73部、アクリロニトリル27部、トルエン20部を連続的に添加した。分子量調節剤としてtert−ドデシルメルカプタン0.12部、トルエン5部の溶液、および重合開始剤として、1,1´−アゾビス(シクロヘキサン−1−カーボニトリル)0.1部およびトルエン5部からなる溶液を連続的に供給した。1基目の重合温度は110℃にコントロールした。平均滞留時間は2.0時間、重合体転化率は57%であった。得られた重合体溶液は、1基目の反応容器の外に設けられたポンプによりスチレン、アクリロニトリル、トルエン、分子量調節剤および重合開始剤の供給量と同量を連続的に取り出し2基目の反応容器に供給した。2基目の反応容器の重合温度は130℃で行った。2基目の反応基での重合体転化率は75%であった。2基目の反応容器で得られた共重合体溶液は、2軸3段ベント付き押出機を用いて、直接未反応単量体と溶剤を脱揮し、極限粘度〔η〕0.48dl/gのスチレン系共重合体(A2)を得た。
(3)(B)成分
(3−1)ポリプロピレン系樹脂として日本ポリプロ社製の下記のものを用いた。
B1;ノバテックPPFY6C(商品名)
ホモタイプポリプロピレン、メルトフロート2.4g/10分
B2;ノバテックPPMG3ATB(商品名)
ランダムタイプポリプロピレン、メルトフローレート10g/10分
B3; ノバテックPPBC6C(商品名)
ブロックタイプポリプロピレン、メルトフローレート2.5g/10分
(3−1)ポリエチレン系樹脂として日本ポリエチレン社製の下記のものを用いた。
B4;ノバテックHDHJ560(商品名)
高密度ポリエチレン、メルトフローレート7g/10分
B5;ノバテックLDLJ803(商品名)
低密度ポリエチレン、メルトフローレート22g/10分
B6;ノバテックLDUJ370(商品名)
リニア低密度ポリエチレン、メルトフローレート16g/10分
B7;ハーモレックスNM664N(商品名)
メタロセンポリエチレン、メルトフローレート8g/10分
(4)C成分
本発明の(C)成分として下記のものを用いた。
C1;JSR社製TR2500(商品名)
スチレン/ブタジエン比35/65のスチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体、メルトフローレート12g/10分〔JISK7210(200℃、
荷重56kgf)に準拠〕
C2;旭化成ケミカルズ社製タフテックH1041(商品名)
スチレン/ブタジエン比30/70のスチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体の完全水素添加物、メルトフローレート5.0g/10分〔JISK7
210(230℃、荷重2.16kgf)に準拠〕
C3;旭化成ケミカルズ社製タフテックP1500(商品名)
スチレン/ブタジエン比30/70のスチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体の部分水素添加物、メルトフローレート4.0g/10分〔JISK7
210(190℃、荷重2.16kgf)に準拠〕
(5)(D)成分
本発明の(D)成分として下記のものを用いた。
(5−1)低分子量酸化ポリエチレン
D1;三洋化成工業社製サンワックスEP−250P(商品名)
酸価20mgKOH/g、平均分子量2000
(5−2)超高分子量ポリエチレン
D2;三井化学社製ミペロンXM−221U(商品名)
平均分子量200万、平均粒径25μm
(5−3)ポリテトラフルオロエチレン
D3;ダイキン工業社製ルブロンL−5(商品名)
平均粒子径約7μm
(6)(E)成分
下記のシリコーンオイルを用いた。
E1;信越シリコーン株式会社製KF−96H−1万cSt
ジメチルシリコーンオイル、25℃における動粘度10,000cSt
実施例1〜18、比較例1〜4
表1記載の配合割合で各構成成分をヘンシェルミキサーにより混合した後、ベント付き二軸押出機(日本製鋼所社製、TEX44、バレル設定温度230℃)を用いて溶融混練し、ペレット化した。得られたペレットを十分に乾燥したのち、このペレットを用いて前記方法で試験片を成形し、そして得られた試験片を用いて、前記方法で評価した。評価結果を表1に示した。
表1から明らかなように、実施例1〜18で代表される本発明の熱可塑性樹脂組成物は、本発明の目的とする軋み音が低減され、更に、耐衝撃性と成形品表面外観性をバランスよく備えた成形品を提供する。
これに対して比較例1は、本発明の(A)成分の使用量が発明の範囲外で少ない例であり耐衝撃性が劣る。比較例2は、本発明の(A)成分の使用量が発明の範囲外で多く、また、(B)成分の使用量が発明の範囲外で少ない例であり、軋み音低減性(軋み音評価−1、軋み音評価−2とも)が劣り、成形品表面外観性もやや劣る。比較例3は、本発明の(A)成分の使用量が発明の範囲外で少なく、(B)成分の使用量が発明の範囲外で多い例であり、耐衝撃性が劣り、成形品表面外観性もやや劣る。比較例4は、本発明の(C)成分の使用量が発明の範囲外で多い例であり、軋み音低減性(軋み音評価−2)、耐衝撃性および成形品表面外観性が劣る。
Figure 2011168186
本発明の自動車内装部品は、部品が擦れ合うときに発生する軋み音が著しく低減され、且つ高温下に長時間置かれた場合においても軋み音低減効果が低下せずに維持され、さらには、耐衝撃性および成形品表面外観性に優れた熱可塑性樹脂組成物からなる自動車内装部品を提供することができ、自動車用ベンチレータや自動車用エアコン等に好適に使用することができる。特に、他の部材との嵌合部を有する部品に好適に使用することができる。

Claims (6)

  1. (A)共役ジエン系ゴム質重合体(a−1)および/またはアクリル系ゴム質重合体(a−2)からなるゴム質重合体(a)存在下に芳香族ビニル化合物、または芳香族ビニル化合物および該芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル単量体からなるビニル系単量体(b)を重合してなるゴム強化スチレン系樹脂(A1)、および/または、該ビニル系単量体(b)のスチレン系(共)重合体(A2)からなるスチレン系樹脂8〜93質量%、
    (B)オレフィン系樹脂5〜90質量%、および
    (C)芳香族ビニル化合物から主としてなる重合体ブロックと共役ジエン化合物から主としてなる重合体ブロックとを含有するブロック共重合体およびその水素添加物から選ばれた少なくとも1種のブロック共重合体2〜50質量%、
    からなり、上記(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計が100質量%である熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴とする自動車内装部品。
  2. (B)成分のオレフィン系樹脂が、ポリエチレン系樹脂、またはポリエチレン系樹脂を含むことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物からなる請求項1記載の自動車内装部品。
  3. (A)成分、(B)成分および(C)成分の合計100質量部に対して、(D)成分として、低分子量酸化ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレンから選ばれた少なくとも1種のポリエチレン系樹脂を0.1〜30質量部配合してなる請求項1および2記載の熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴とする自動車内装部品。
  4. (A) 成分、(B)成分および(C)成分の合計100質量部に対して、(E)成分としてシリコーンオイルを0.1〜8質量部配合してなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴とする自動車内装部品。
  5. 自動車用ベンチレーターに使用されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動車内装部品。
  6. 自動車用エアコンに使用されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動車内装部品。
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