JP2011165518A - 燃料電池及び気体移動方法 - Google Patents

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昇 石曽根
Fumiharu Iwasaki
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一貴 譲原
Toru Ozaki
徹 尾崎
Takamasa Yanase
考応 柳▲瀬▼
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Abstract

【課題】燃料極内の置換を簡易な構成で短時間で行う事のできる燃料電池及び気体移動方法を提供する。
【解決手段】燃料極11と酸化剤極12と燃料極及び酸化剤極に挟持された固体高分子電解質膜13から構成される発電部1と、発電部外部に配置され、燃料を貯蔵し、発電部1へ着脱可能な着脱機構を有するカートリッジである燃料供給部2と、燃料供給部と燃料極とを連通し燃料極に対して燃料を供給するために用いられる燃料流路22と、燃料極外部に配置され接続流路31を介して燃料極と連通され、第1位置(a)と第2位置(b)のいずれか一方から他方に移動する可動部33を備える排出室3を備え、可動部33が第1位置(a)から第2位置(b)に移動したときに、燃料極内部の気体を排出室3に移動させる気体移動機構を有する燃料電池及び気体移動方法である。
【選択図】図5

Description

本発明は電子機器等の電源として使用される燃料電池及び気体移動方法に関する。
現在燃料電池には多数の方式が存在するが、電子機器に用いられる燃料電池は、そのシステムの小形化・簡素化が容易である事から固体高分子形燃料電池の適用が有望である。
固体高分子形燃料電池は、固体高分子電解質膜を挟んで両側に燃料極と酸化剤極を有する。燃料極側に水素等の燃料気体を供給し、酸化剤極側に酸化剤気体、例えば酸素や空気を供給し、これらの電気化学反応により電力を発生する。
このような固体高分子形燃料電池システムの発電において、燃料極内に酸化剤極側から電解質膜を介し、空気に含まれる燃料気体以外の気体(不純気体)が混入している場合、燃料極側の燃料気体濃度が低下する事によって、発電性能が著しく低下する。このため、燃料極内の不純気体を排出して燃料気体濃度を高めて起動する必要がある。
そこで燃料気体濃度を高める方法として、燃料極内の不純気体を燃料気体に置換する方法が開示されている。(例えば、特許文献1)
特開2003−331888号公報
しかしながら、燃料極内の流路は単純な円筒状ではなく、特許文献1に記載のような燃料極内に水素をフローさせるという置換方法では、燃料極内を高濃度に水素置換する為には時間がかかってしまう。そのため、他方式の燃料電池に対する固体高分子形燃料電池の長所の1つである、起動時間の短さという特徴が損なわれてしまう。また燃料極内に侵入してくる不純気体には酸素も含まれており、酸素が燃料極内に存在している状態で水素を供給すると、燃料極の触媒が劣化する可能性が高い。この劣化に対する防止策として、燃料極内に一度窒素やアルゴン等の不活性気体をフローさせ、その後水素を供給するという手段もあるが、この方法によるとフローのプロセスが2段階になり燃料極内の不純気体を燃料気体に置換するために要する時間が増すとともに、不活性気体の供給手段を燃料電池に備える必要がある為、燃料電池システムが大形化してしまう。
そこで、本発明は上記点に鑑みてなされたものであり、燃料極内の不純気体の排除(パージ)を簡易な構成で短時間で行う事のできる燃料電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための、本発明の第1の特徴は、燃料極と酸化剤極と燃料極及び酸化剤極に挟持された固体高分子電解質膜から構成される発電部と、発電部外部に配置され、燃料を貯蔵する燃料供給部と、燃料供給部と燃料極とを連通し燃料極に対して燃料を供給するために用いられる燃料流路と、燃料極外部に配置され接続流路を介して燃料極と連通され、第1位置と第2位置のいずれか一方から他方に移動する可動部を備える排出室を備え、可動部が第1位置から第2位置に移動したときに、燃料極内部の気体を排出室に移動させる気体移動機構を有することを要旨とする。
かかる特徴によれば、可動部が第1位置から第2位置に移動したときに、燃料極内部の不純気体を排出室へと移動することによりパージを行える為、短時間で燃料極内の不純気体濃度を低くする事が出来る。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に記載の燃料電池において、接続流路は、燃料極内部の気体を排出室に排出する開状態と燃料極内部の気体を排出室に排出しない閉状態とのどちらかを維持する接続弁を備えることを要旨とする。
かかる特徴によれば、排出室へと移動させた不純気体が燃料極内部へと逆流することがない為、低い不純気体濃度を維持することが出来る。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1乃至2の特徴に記載の燃料電池において、排出室は、排出室内部の気体を排出室外部に排出する開状態と排出室内部の気体を発電部外部に排出しない閉状態のどちらかを維持する排出弁を備えることを要旨とする。
かかる特徴によれば、排出室に移動した不純気体を発電部外部へと排出させる事により、燃料極内の不純気体のパージを繰り返し行う事が出来る為に、燃料極内を低い不純気体濃度の状態で長時間維持することが出来る。また、排出弁を所望のタイミングで開閉させることが可能であるため、排出室外部の安全を確保した状態で不純気体を排出室外部へ排出することができる。
本発明の第4の特徴は、本発明の第3の特徴に記載の燃料電池において、接続弁が閉状態であり排出弁が開状態であるときに可動部が第2位置から第1位置に移動したときに、排室内部の気体を排出室外部に放出するものであることを要旨とする。
かかる特徴によれば、可動部が第2位置から第1位置へ移動する事により、排出室内の不純気体が燃料極内部へと逆流することなく発電部外部へと排出され、且つ次のパージの準備に要する時間を短くすることが出来る。
本発明の第5の特徴は、本発明の第4の特徴に記載の燃料電池において、燃料供給部は、発電部へ着脱可能な着脱機構を有するカートリッジであり、カートリッジを着脱するときに用いられる力を可動部へ伝える伝達機構を備え、可動部は、伝達機構により第1位置から第2位置へ移動させられることを要旨とする。
かかる特徴によれば、カートリッジの交換作業時に同時に燃料極内の不純気体のパージの作業を行える為、パージをより円滑且つ簡便に行う事が出来る。
本発明の第6の特徴は、本発明の第4の特徴に記載の燃料電池において、燃料供給部を覆い開閉する蓋体を備え、蓋体を開閉するときに用いられる力を可動部へ伝える伝達機構を備え、可動部は、伝達機構により第1位置から第2位置へ移動させられることを要旨とする。
かかる特徴によれば、燃料供給部に係る作業時に蓋体を開閉する事によって燃料極内の不純気体のパージの作業も同時に行える為、パージをより円滑且つ簡便に行う事が出来る。
本発明の第7の特徴は、本発明の第4の特徴に記載の燃料電池において、発電部と発電部で発電した電力を使用する使用機器によって構成される電気回路の一部を任意に接続状態と短絡状態に切り替えるスイッチと、スイッチを短絡状態から接続状態へ移行するときに用いられる力を可動部へ伝える伝達機構を備え、可動部は、伝達機構により第1位置から第2位置へ移動することを要旨とする。
かかる特徴によれば、燃料電池を作動させる時に同時に燃料極内の不純気体のパージの作業を行える為、パージををより円滑且つ簡便に行う事が出来る。
本発明の第8の特徴は、本発明の第4の特徴に記載の燃料電池において、発電部と発電部で発電した電力を使用する使用機器によって構成される電気回路の一部を任意に接続状態と短絡状態に切り替えるスイッチと、発電部で発電された電力を蓄電する蓄電部と、蓄電部に蓄えられた電力を利用して可動部の移動を行う電動部と、電気回路の接続状態と短絡状態を検知し、電動部を制御する制御部を備え、制御部は電気回路が短絡状態から接続状態になったときに可動部を第1位置から第2位置へと移動させることを要旨とする。
かかる特徴によれば、燃料電池を作動させる時に同時に燃料極内の不純気体のパージの作業を行える為、パージをより円滑且つ簡便に行う事が出来る。
本発明の第9の特徴は、本発明の第2乃至7の特徴に記載の燃料電池において、接続弁は排出室から燃料極への気体の移動を抑止する逆止弁であることを要旨とする。
かかる特徴によれば、排出室内の圧力と燃料極内の圧力との関係により、接続弁が開閉するため、接続弁の開閉の制御を発電部外部から行う必要がなく、より簡便に燃料極の不純気体のパージの作業を行う事が出来る。
本発明の第10の特徴は、本発明の第3乃至8の特徴に記載の燃料電池において、排出弁は、排出室外部から排出室内部への気体の移動を抑止する逆止弁であることを要旨とする。
かかる特徴によれば、排出室内の圧力が大気圧よりも高くなったときに排出室内の不純気体が発電部外部へ排出される。排出弁の制御を発電部外部から行う必要がなく、より簡便に燃料極の不純気体のパージの作業を行う事が出来る。
本発明の第11の特徴は、本発明の第1乃至9の特徴に記載の燃料電池において、燃料流路は、燃料を燃料極に供給する開状態と燃料を供給しない閉状態のどちらかを維持する燃料弁を備えることを要旨とする。
かかる特徴によれば、燃料極内の不純気体のパージ作業中に燃料極内部への燃料の供給を停止することが可能となり、不純気体と同時に余分な燃料を燃料極の外部に排出することがなく、燃料の節約をしながらパージをする事が出来る。
本発明の第12の特徴は、燃料電池で用いられる気体移動方法であって、燃料電池は、燃料極と酸化剤極と燃料極及び酸化剤極に挟持された固体高分子電解質膜から構成される発電部と、発電部外部に配置され、燃料を貯蔵する燃料供給部と、燃料供給部と燃料極とを連通し燃料極に対して燃料を供給するために用いられる燃料流路と、燃料極外部に配置され接続流路を介して燃料極と連通され、第1位置と第2位置のいずれか一方から他方に移動する可動部を備える排出室とを備え、可動部が第1位置から第2位置に移動したときに、燃料極内部の気体を排出室に移動させる気体移動ステップを含むことを要旨とする。
かかる特徴によれば、可動部が第1位置から第2位置に移動したときに、燃料極内の不純気体を排出室へと移動することにより燃料極内の不純気体のパージを行える為、短時間で燃料極内の不純気体濃度を低くする事が出来る。
本発明の第13の特徴は、本発明の第12の特徴に記載の気体移動方法において、燃料電池で用いられる気体移動方法であって、燃料電池は、燃料供給部である発電部へ着脱可能な着脱機構を有するカートリッジと、カートリッジを着脱するときに用いられる力を可動部へ伝える伝達機構とを備え、気体移動ステップは、可動部が伝達機構により第1位置から第2位置へ移動させられたときに、燃料極内部の気体を排出室に移動させることを要旨とする。
かかる特徴によればカートリッジの交換作業時に同時に燃料極内の不純気体のパージの作業を行える為、パージをより円滑且つ簡便に行う事が出来る。
本発明の第14の特徴は、本発明の第12の特徴に記載の気体移動方法において、燃料電池で用いられる気体移動方法であって、燃料電池は、燃料供給部を覆い開閉する蓋体と、蓋体を開閉するときに用いられる力を可動部へ伝える伝達機構とを備え、気体移動ステップは、可動部が伝達機構により第1位置から第2位置へ移動させられたときに、燃料極内部の気体を排出室に移動させることを要旨とする。
かかる特徴によれば燃料供給部に係る作業時に蓋体を開閉する事によって燃料極内の不純気体のパージの作業も同時に行える為、パージをより円滑且つ簡便に行う事が出来る。
本発明の第15の特徴は、本発明の第12の特徴に記載の気体移動方法において、燃料電池で用いられる気体移動方法であって、燃料電池は、発電部と発電部で発電した電力を使用する使用機器によって構成される電気回路の一部を任意に接続状態と短絡状態に切り替えるスイッチと、スイッチを短絡状態から接続状態へ移行するときに用いられる力を可動部へ伝える伝達機構とを備え、気体移動ステップは、可動部が伝達機構により第1位置から第2位置へ移動させられたときに、燃料極内部の気体を排出室に移動させることを要旨とする。
かかる特徴によれば、燃料電池を作動させる時に同時に燃料極内の不純気体のパージの作業を行える為、パージをより円滑且つ簡便に行う事が出来る。
本発明の第16の特徴は、本発明の第16の特徴に記載の気体移動方法において、燃料電池で用いられる気体移動方法であって、燃料電池は、発電部と発電部で発電した電力を使用する使用機器によって構成される電気回路の一部を任意に接続状態と短絡状態に切り替えるスイッチと、発電部で発電された電力を蓄電する蓄電部とを備え、気体移動ステップは、電気回路の接続状態と短絡状態を検知する検知ステップと、検知ステップの検知結果に基づいて蓄電部に蓄えられた電力を利用して可動部の移動を行う制御ステップとを含み、制御ステップは、電気回路が短絡状態から接続状態になったときに、可動部が制御部により第1位置から第2位置へ移動させられたときに、燃料極内部の気体を排出室に移動させることを要旨とする。
かかる特徴によれば燃料電池を作動させる時に同時に燃料極内の不純気体のパージの作業を行える為、パージをより円滑且つ簡便に行う事が出来る。
本発明によれば、簡便な操作及び構成で燃料極内の不純気体のパージを行う事が出来る。
本実施の形態1における燃料電池100の外観図である。 本実施の形態1における燃料電池100の概略構成図である。 図2の破線で囲んだ燃料電池100の単セル1aの拡大図である。 排出室の概略構成図である。 本実施の形態1における燃料電池100の各動作における状態図である。 本実施の形態1における燃料極内の不純気体のパージ作業のフロー図である。 本実施の形態1における別の構造を示す構成図である。 本実施の形態1における別の構造の場合の燃料極内の不純気体のパージ作業のフロー図である。 本実施の形態2における燃料電池200の概略構成図である。 本実施の形態2における蓋体の動作を示す構成図である。 本実施の形態2における可動部の構成図である。 本実施の形態2における排出室の動作の構成図である。 本実施の形態2における燃料極内の不純気体のパージ作業のフロー図である。 本実施の形態2における別の構造の場合の燃料極内の不純気体のパージ作業のフロー図である。 本実施の形態3における燃料電池300の外観図である。 本実施の形態3における排出室の動作の概略構成図である。 本実施の形態3における燃料極内の不純気体のパージ作業のフロー図である。 本実施の形態4における燃料電池400の概略構成図である。 本実施の形態4における燃料極内の不純気体のパージ作業のフロー図である。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
図1は本実施の形態1における燃料電池100の外観を示す。図2は図1の燃料電池100の構成部材を簡略化して表した構成図を示す。図3は図2の破線で囲んだ燃料電池100の単セル1aの拡大図である。
図1、2を用いて本実施の形態における燃料電池の構造を説明する。
図1、2に示すように、燃料電池100は、大別して発電部1と燃料供給部2と排出室3によって構成される。
発電部1は、燃料極11と、酸化剤極12と、燃料極11と酸化剤極12とに挟持された固体高分子電解質膜13とから構成される単セル1aの集合体によって構成される。なお、図2では単セル1aが複数積層されたスタック構造となっているが、本発明は単セル1aのみによって構成される燃料電池100においても適用される。発電部1の外部には発電をするための燃料21を内部に保持する燃料供給部2が備えられる。燃料極11と燃料供給部2は、内部が流路構造になっており気体の供給が可能である燃料流路22によって接続される。排出室3は発電部1の外部に備えられ、発電部1と接続流路31を介して接続される。排出室3は一部が可動する可動部33が備えられており、可動部33は燃料供給部1と伝達機構34を介して接続される。
図2、3を用いて、本実施の形態における燃料電池の構造を詳細に説明する。
電解質膜13の両側表面には触媒が担持された炭素で構成された触媒層が形成されている。ここで触媒の例としては白金粒子を担持させた触媒、ルテニウムとセレンの合金触媒などが挙げられるが、水素に対して触媒活性を有するものであれば特にこれに限らない。触媒層表面には触媒層に対する燃料の拡散性を確保しながら導電性を得るガス拡散層(GDL)が形成される。ガス拡散層は多孔質の導電材料であり、最も多く用いられる例として炭素繊維が挙げられる。またガス拡散層は多孔質である事からバルクの金属程の高い導電性は得られず、それ自体を電極として使用するには抵抗損失が大きい。その為ガス拡散層表面には金、SUS、アルミ、ニッケル等の金属部材やカーボンで構成される集電部材が配置され、小さな抵抗損失で集電を行う。ここでは触媒層とGDLと集電部材を含めたものをまとめて燃料電池の電極として扱い、水素が供給される側の電極を燃料極11、空気が供給される側の電極を酸化剤極12として扱う。
酸化剤極12には発電の燃料として酸素が供給される。その為、酸化剤極12は大気開放されているか、図示しない酸化剤供給装置が接続されるが、本発明においては酸化剤極への酸素供給源はどちらでも構わない。大気開放している場合、図1に示すように発電部1の筐体外面には、酸化剤極12と発電部1外部を連通し空気を取り込む為の空気供給口13aが備えられている。
燃料供給部2には燃料21が貯蔵されるが、燃料21の例としては燃料そのものである水素の他に、水素化ホウ素ナトリウム・水素化アルミ等の金属化合物、天然ガス・メタノール・エタノール等の化石燃料等が適用される。金属化合物の場合には燃料供給部2の内部で加水分解を行い燃料となる水素を取り出し、化石燃料の場合には燃料供給部2の内部でオートサーマル反応やシフト反応等で水素を取り出す。その為燃料供給部2は燃料21として水素を貯蔵する場合は高圧ボンベや水素吸蔵合金ボンベ、反応させて水素を取り出す燃料前駆体を貯蔵する場合は水素発生機となる。また燃料供給部2は発電部1から着脱可能なカートリッジ形式となっている。
発電時には燃料供給部2から発電部1へと供給された水素は燃料極11に到達する。燃料極11に到達した水素は触媒上でプロトンと電子へと変わる。燃料極11で生成され、電解質膜13を通り酸化剤極12に運搬されたプロトンは、酸化剤極12に供給された酸素と外部回路を移動してきた電子と結合し、酸化剤極12側で水を生成する。酸化剤極12側で生成された水の多くは空気中へと蒸発するが、一部は電解質膜13を通して燃料極11側へと浸透する。
図2、4を用いて、燃料極内の気体のパージ機構を説明する。
図4(a)、(b)に示すように排出室3には可動部33が備えられており、可動部33が移動する事により排出室3の内部容積は変化する。また図2に示すように、可動部33には排出室3内部の気体のリークがないよう、排出室の壁面との間にパッキン331を有する事が望ましい。図4(a)のように内部容積が小さい時の可動部33の位置を第1位置、図4(b)のように内部容積が大きい時の可動部33の位置を第2位置とする。排出室3と発電部1は接続流路31を介して連通している為、可動部33が第1位置から第2位置へと移動した際には排出室3の内部圧力が低下し、それに伴い発電部1の燃料極11に存在する水素を含む気体は排出室3へと移動する。また可動部33は燃料供給部2と連結されており、燃料供給部2を取り外す時に第1位置から第2位置に、装着する時に第2位置から第1位置へと移動する。
本発明における燃料電池のように発電中には発電部1の外部へ燃料気体の排出及び循環を行わないデッドエンド構造の燃料電池では、長時間の発電を行った際には燃料極11側へと浸透した水が発電領域の触媒層を覆ってしまい燃料の供給が阻害される事により発電が困難な状況となる。また電解質膜13を通して空気中の窒素等の気体が燃料極12へと浸透し、浸透した気体が燃料極11を満たすことによって触媒層に対する水素の供給が阻害されるといった現象も生じる。上記現象に対し、本発明によれば簡易な構成で短時間で燃料極11のパージを行う事が出来る。
また燃料流路22上に備えられ開状態と閉状態の2状態を有し燃料21の供給の流れを遮蔽する燃料弁23を有することで、パージ作業中における燃料極11の中への外部気体の侵入を防止することが出来る。燃料弁23は発電をしていない状態及び燃料供給部2が発電部1に対して装着されていない状態では閉状態となっている事が望ましい。また接続流路31上に、開閉する事によって燃料21の流通状態を切り替える接続弁32を設置する事で、排出室3と発電部1を遮断することが出来る。その為排出室3へと移動した水素を含む不純気体が発電部1へ逆流することを防止することが出来る。さらに排出室3に排出弁35を備えることで、排出弁35が開状態のときに排出室3内部の不純気体を発電部1の外部へと放出する事が出来る。そのため、上記パージ作業を繰り返し行う事が可能となる。接続弁32、排出弁35の例としては手動で開閉を切り替える手動弁、燃料電池の運転状態を検知して開閉を制御する電磁弁や電動弁等があげられる。
次に、図5(a)、(b)、(c)、図6を用いて本発明を燃料電池1の運転状況へ適用した例を説明する。
先述のように発電部1を大気中で長期保存した際には大気中の酸素や窒素等の気体が燃料極11中を満たす。また発電部1を運転させた際には酸化剤極12で生じた水が電解質膜13を通して燃料極11内に溜まる。発電部1を運転させる前には接続弁32を開状態、燃料弁23と排出弁35を閉状態とする(図5(a)、図6ステップS1)。その後燃料供給部2の取り外し作業を行うと、その動作に係る力が伝達部34を介して可動部33に伝達されて可動部33が第1位置から第2位置へと移動する(図6ステップS2)。排出室3は内部容積が膨張する事によって内部圧力は減圧され、燃料極11の内部の気体が排出室3へと流入する。なお排出弁35は閉状態である為、排出室3の内部に発電部1外部の気体が流入することはない。またステップS2における減圧作業に伴い燃料極11及び排出室3の内部圧力が陰圧状態となっていても、燃料弁23が閉状態なので燃料極11及び排出室3の内部に発電部1外部の気体が流入することはない。次に燃料供給部2を新規品へと交換し(図6ステップS3)、排出弁35を開状態に、接続弁32を閉状態に切り替える(図5(b)、図6ステップS4)。なおステップS3とステップS4は順序が逆転しても本発明の効果は同等に得る事が出来る。続いて燃料供給部2を発電部1に対して装着すると、その動作に係る力が伝達部34を介して可動部33に伝達されて可動部33が第2位置から第1位置へと移動する(図6ステップS5)。排出室3は内部容積が減少する事によって内部圧力は上昇し、陽圧となると排出室3内の気体は排出弁35を通して発電部1の外部へと放出される。その後接続弁32又は排出弁35を閉状態とし、燃料弁23を開状態とすることで発電部1内部の燃料極11と燃料供給部2と燃料流路22は外部と遮断された状態となり(図5(c)、図6ステップS6)、その後発電状態に移行する(図6ステップ7)。
またステップS6において構成上は接続弁32と排出弁35はそのどちらかが閉状態となることで発電部1と外部を隔離することが出来るが、燃料極11のより確実なパージを行う為に、望ましくは接続弁32と排出弁35の両方を閉状態とする。
ステップS5の直後は排出室3の内部には排出されきれなかった燃料極11内から吸い出した水素と窒素等の不純気体が、大気圧の状態で存在している場合がある。ステップS6において接続弁32が閉状態で排出弁35が開状態であるときには拡散移動によって水素が排出室3の外部へ移動して排出室3の内部は空気が大気圧で存在する状態、即ちステップS5の直後よりも不純気体量が多い状態となる。ここで次のパージ動作においてステップS1からステップS4の間の時間が長くかかってしまうと、排出室3の内部気体は燃料極11内部へ拡散移動する。この時、排出室3の内部に不純気体が少ない程、パージ後の燃料極11の水素分圧は高く保つことが出来る。
またステップS6において接続弁32が開いていて排出弁35が閉じている場合には、ステップS5において可動部33が第2位置から第1位置へ移動した後には排出室3内部の不純気体の多くは排出弁35から排出されるが完全に排出する事は難しく、その一部は排出室33内部に残ってしまう。ステップS6において接続弁32が開いていると排出室33内部の不純気体が燃料極11に逆流してしまう。上記の問題を解決する為に、ステップS6において接続弁32と排出弁35は共に閉状態である事が望ましい。
また接続弁32は燃料極11から排出室3への気体の移動のみを行う逆止弁、若しくは排出弁35は排出室3から発電部1外部への気体の移動のみを行う逆止弁であっても良い。接続弁32又は排出弁35が逆止弁の場合には手動弁や電動弁の場合と同様の効果が得られるばかりでなく、開閉状態を切り替える必要がない為に作業手順の簡略化が望める。
かかる特徴によれば、燃料極11内部の不純気体を排出室3へ吸いだす事で、短時間で燃料極11内の不純気体濃度を低くする事が出来る。また燃料供給部2を交換する際に燃料極11内の不純気体のパージを行う為、簡便な操作及び構造でパージを行う事が出来る。
また本実施の形態において、燃料供給部2が発電部1に接続されている時に可動部33は第1位置の状態であるが、図7に示すように燃料供給部2が発電部1に接続されている時に第2位置の状態であっても良い。その場合は、図8に示すステップとなる。発電部1を運転させる前には排出弁35を開状態、接続弁32と燃料弁23を閉状態とする(図8ステップS1)。その後燃料供給部2の取り外し作業を行うと、その動作に係る力が伝達部34を介して可動部33に伝達されて可動部33が第2位置から第1位置へと移動する(図8ステップS2)。排出室3は内部容積が減少して内部圧力が上昇し、陽圧になると排出室3内の気体は排出弁35を通して発電部1の外部へと放出される。次に燃料供給部2を新規品へと交換し(図8ステップS3)、接続弁32を開状態、排出弁35・燃料弁23を閉状態にする(図8ステップS4)。なお、ステップS3とS4は順序が逆転しても同様の効果を得る事が出来る。続いて燃料供給部2を発電部1に装着すると、その動作に係る力が伝達部34を介して伝達され、可動部33は第1位置から第2位置へと移動する(図8ステップS5)。排出室3は内部容積が膨張する事によって内部圧力が減圧し、燃料極11の内部の気体が排出室3へと流入する。その後接続弁32を閉状態とし、燃料弁23を開状態とすることで発電部1は発電状態に移行する事が出来る(図8ステップS6、S7)。
よって図7のような構成においても同様の効果を得る事が出来る。
(実施の形態2)
図9に本実施の形態2における燃料電池200の概略構成図を示す。
本実施の形態1と同一の部分については同一の符号を付し、同様な構成、動作については説明を省略する。
本実施の形態2における燃料電池200は、開閉が可能であり燃料供給部2を覆う蓋体23を備えている。
燃料供給部2は燃料21を継ぎ足して利用が可能な燃料タンク、または着脱可能なカートリッジ形式でも良い。
カートリッジ交換や燃料の継ぎ足し等の燃料供給部2に係る操作をする場合には蓋体23を一度開けなければならない。また可動部33は蓋体23と伝達部34を介して繋がっており、蓋体24を開いたとき可動部は第1位置から第2位置へ移動し、蓋体24を閉じたとき可動部は第2位置から第1位置に移動する。可動部33は燃料供給部2が発電部1に装着されている状態では第1位置にある。
図9では蓋体24の移動と同じ方向に可動部33が移動するが、異なる方向に可動部33が移動する例を図10(a)、(b)に示す。図10(a)は蓋体24が閉状態、図10(b)は蓋体24が開状態であり、蓋体24が円筒の排出室を軸にして破線矢印で示すように回転運動をする事によって開閉をおこなう。
図11に可動部33の概略図、図12(a)、(b)に排出室3の断面図を示す。図11、図12、図13を用いて本実施の形態における可動部33の構造を説明する。図11に示すように可動部33は円筒形であり、発電部1と蓋体24の一部に設けられた円筒形の空洞にはまる事によって排出室3を形成する。また蓋体24の空洞内面には突出している伝達部34が備えられている。伝達部34は可動部33に設けられた螺旋状の溝の被伝達部34aに収まっている。また可動部33には軸方向にあけられた固定溝34bが備えられており、発電部1の空洞内面に突出するよう設けられた固定凸部34cが収まる。その為、蓋体24を回転させ開状態にすると、固定溝34bは回転をしない発電部1の固定凸部34cによって回転方向への動きは制限される為、被伝達部34aの溝が伝達部34の位置に対応するべく可動部33が上方へ移動し第2位置へと移動する。
図12及び図13に示す動作手順を用いて本実施の形態における可動部33の動作を説明する。
図12(a)は蓋体24が閉状態の時であり、可動部33は第1位置となり排出室3の容積は最小となっている。その状態で接続弁32を開状態、排出弁35及び燃料弁23を閉状態にする(図13ステップS1)。その後蓋体24を開状態へと移行する(図12(b)図13ステップS2)。可動部33の移動に伴い排出室3は体積が膨張する事によって減圧し、燃料極11中の気体が排出室3へと移動する。蓋体24が完全に開状態になった後、燃料供給部2の交換や燃料供給部2に対する燃料21の補給等の燃料供給部2に係る作業をし(図13ステップS3)、排出弁35を開状態、接続弁32を閉状態へと切り替える(図13ステップS4)。なお、ステップS3とステップS4は順序が逆となっても本発明の効果を同様に得る事ができる。その後蓋体24を閉じるとステップS2とは逆の作用で可動部33が第2位置から第1位置へ移動する(図13ステップS5)。排出室33の内部容積は減少し、内部気体が圧縮されて高圧になり陽圧になると排出弁35から発電部1外部へ排出される。その後燃料弁23を開状態、排出弁又は接続弁を閉状態とし(図13ステップS6)、発電部1を発電状態へと移行させる(図13ステップ7)。
なお、伝達部34が発電部1の空洞内面、固定凸部34cが蓋体24の空洞内面に設けられていても蓋体24の操作と可動部33の動きは変わらず同様の効果を得られる。
また本実施の形態において蓋体24が閉状態である時に第1位置の状態であるが、図14(a)、(b)に示すように蓋体24が閉状態である時に第2位置の状態であっても良い。その場合図14に示すフロー図ように、ステップS1、ステップS4、ステップS6の弁に係る操作手順が変わる。
かかる特徴によれば実施の形態1に示すように燃料供給部2がカートリッジ形式である場合だけではなく、燃料タンクのような燃料21を継ぎ足して使用する方式においても短時間で簡便な操作及び構造で燃料極11内の不純気体濃度を低くする事が出来る。
(実施の形態3)
図15に本実施の形態3における燃料電池300の概略構成図を示す。また図16(a)、(b)は図15中の点線部分の断面を一部簡略化したものである。
本実施の形態1及び2と同一の部分については同一の符号を付し、同様な構成、動作については説明を省略する。本実施の形態は燃料電池300で発電した電力で駆動する使用機器45と発電部1をつなぐ電気回路44にスイッチ4を設けた構成である。スイッチ4は手動部41と接触部42と被接触部43とから構成される。手動部41の一部は発電部1の外部へと露出しており、燃料電池300の使用者によって移動できる可動構造体である。また手動部41は伝達部34を介して可動部33と連結しており、手動部41を操作するのに伴って可動部33は第1位置と第2位置間を移動する。接触部42は開回路状態では被接触部43から離間した状態で保たれており、その一部が可動部33の移動範囲に存在している(図16(a))。そのため接触部42は第2位置になった状態のときの可動部33と一部が接触する事で根元が撓み、被接触部43と接触して上記電気回路は閉回路状態となる(図16(b))。
図17に示す動作手順を用いて本実施の形態における可動部33の動作を説明する。電気回路44が開回路状態では燃料電池300は発電をしておらず、可動部33は第1位置で保持されている。燃料電池300を発電させる際には先ず接続弁32を開状態、燃料弁23及び排出弁35を閉状態にする(図17ステップS1)。ステップS1終了後、スイッチ4をオン状態に移行すると、手動部41の移動に伴って可動部33が第1位置から第2位置へ移動し燃料極11内部の気体が排出室3へ移動する(図17ステップS2)。そして燃料弁23を開状態、接続弁32を閉状態として気体の逆流防止を確保した後(図17ステップS3)、燃料電池300は発電が可能な状態となる(図17ステップS4)。また発電中には排出弁35は開状態と閉状態のどちらでも良い。発電を終えると排出弁35を開状態に、燃料弁23及び接続弁32を閉状態にする(図17ステップS5)。その後スイッチ4を開回路状態に移行すると、手動部41の移動に伴って可動部33が第2位置から第1位置へと移動し、排出室3内部の気体を発電部1外部へと押し出す(図17ステップS6)。またこのとき可動部33が接触部42との干渉エリアから移動する事で接触部42は被接触部43と離間し、電気回路44は開回路状態となる。ステップS6によって排出室3の内部は大気圧以下となり、再び燃料電池300を発電させる際に燃料極11の気体の吸引を再現することが出来る。
本実施の形態によれば燃料供給部2内の燃料21の状態に係らず、短時間で簡便な操作及び構造で燃料極11内の不純気体濃度を低くする事が出来る。
(実施の形態4)
図18に本実施の形態4における燃料電池400の概略構成図を示す。本実施の形態1乃至3と同一の部分については同一の符号を付し、同様な構成、動作については説明を省略する。
本実施の形態における燃料電池400は発電した電力を使用して駆動する使用機器45との電気回路44上に該回路が閉回路と開回路状態を切り替えるスイッチ52を備えている。また発電部1で発電した電力を蓄積する蓄電部53と、蓄電部53に蓄えられた電力によって前記可動部33を移動させる電動部54を有する。蓄電部53の例としては二次電池やキャパシタ等が挙げられる。また電動部54の例としては、油空圧で駆動するアクチュエータ、モータ、電磁石によるソレノイドアクチュエータ等が挙げられるが、電力を動力源として駆動するデバイスであれば前記例に限らない。さらに電気回路44にはスイッチ52の状態を検出し、蓄電部53から電動部54への電力供給を制御する制御部51を備える。
図19に示す燃料電池400の動作手順を用いて本実施の形態における可動部33の動作を説明する。燃料電池400が運転していない状態では、電解質膜13を通して燃料極11に外部気体が侵入している。燃料電池400を停止状態から運転状態に切り替わる際には接続弁32は開状態、排出弁35及び燃料弁23は閉状態である(図19ステップS1)。その後燃料電池400を運転させる為にスイッチ52を閉回路状態へと切り替える(図19ステップS2)。スイッチ52が閉回路状態に切り替わったことを検出した制御部51は蓄電部53から電力を供給して電動部54を駆動させ、可動部33を第1位置から第2位置へと移動させる(図19ステップS3)。またステップS1はステップS3の直前のタイミングで行っても良い。排出室3の容積が膨張した事で内部圧力は減圧し、接続流路31を介して燃料極11の内部気体は排出室3へ移動する。その後燃料弁23を開状態にし、排出弁35と接続弁32を閉状態にする(図19ステップS4)。それにより事で排出室3の気体の逆流の防止と燃料供給部2から燃料極11への水素の供給が出来る状態となり発電を行う事が出来る(図19ステップS5)。発電を終えて燃料電池400を再び停止状態にする前には燃料弁23と接続弁32を閉状態、排出弁35を開状態にする(図19ステップS6)。その後スイッチ52を開回路状態に切り替えると、スイッチ52の変化を制御部51が検出する(図19ステップS7)。スイッチ52が開回路状態に切り替わったことを検出した制御部51は、蓄電部53に蓄えられた電力を利用して電動部54を駆動させ、可動部33を第2位置から第1位置へと移動させる(図19ステップS8)。またステップS6はステップS8の直前のタイミングで行っても良い。
また本実施の形態には燃料電池400に蓄電部53が備えられている為、燃料弁23、接続弁32、排出弁35の開閉切替を蓄電部53に蓄えられている電力を用いて実施しても良い。その場合燃料弁23、接続弁32、排出弁35にはソレノイドを利用した電磁弁やモータを用いた電動弁等が使用される。
本実施の形態によれば燃料電池400を運転する際には制御部51によって必ずパージ動作がなされる為、短時間で、より簡便な操作及び構造でパージを行う事が出来る。
以上、本発明の一例を説明したが、具体例を説明したに過ぎない。特に本発明を限定するものではなく、各部の具体的構成等は適宜変更可能である。また、各実施の形態及び変更例の作用効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、各実施の形態及び変更例に記載されたものに限定されるものではない。
100,200,300,400:燃料電池
1:発電部
1a:単セル
2:燃料供給部
3:排出室
11:燃料極
12:酸化剤極
13:電解質膜
13a:空気供給口
21:燃料
22:燃料流路
23:燃料弁
24:蓋体
31:接続流路
32:接続弁
33:可動部
34:伝達部
35:排出弁
4:スイッチ
41:手動部
42:接触部
43:被接触部
44:電気回路
45:使用機器
51:制御部
52:スイッチ
53:蓄電部
54:電動部

Claims (16)

  1. 燃料極と酸化剤極と前記燃料極及び前記酸化剤極に挟持された固体高分子電解質膜から構成される発電部と、
    前記発電部外部に配置され、燃料を貯蔵する燃料供給部と、
    前記燃料供給部と前記燃料極とを連通し前記燃料極に対して前記燃料を供給するために用いられる燃料流路と、
    前記燃料極外部に配置され接続流路を介して前記燃料極と連通され、第1位置と第2位置のいずれか一方から他方に移動する可動部を備える排出室を備え、
    前記可動部が前記第1位置から前記第2位置に移動したときに、前記燃料極内部の気体を前記排出室に移動させる気体移動機構を有することを特徴とする燃料電池。
  2. 前記接続流路は、前記燃料極内部の気体を前記排出室に排出する開状態と前記燃料極内部の気体を前記排出室に排出しない閉状態とのどちらかを維持する接続弁を備えることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記排出室は、前記排出室内部の気体を前記排出室外部に排出する開状態と前記排出室内部の気体を前記発電部外部に排出しない閉状態のどちらかを維持する排出弁を備えることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の燃料電池。
  4. 前記接続弁が閉状態であり前記排出弁が開状態であるときに前記可動部が前記第2位置から前記第1位置に移動したときに、前記排室内部の気体を前記排出室外部に放出するものであることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池。
  5. 前記燃料供給部は、前記発電部へ着脱可能な着脱機構を有するカートリッジであり、
    前記カートリッジを着脱するときに用いられる力を前記可動部へ伝える伝達機構を備え、
    前記可動部は、前記伝達機構により前記第1位置から前記第2位置へ移動させられることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池。
  6. 前記燃料供給部を覆い開閉する蓋体を備え、
    前記蓋体を開閉するときに用いられる力を前記可動部へ伝える伝達機構を備え、
    前記可動部は、前記伝達機構により前記第1位置から前記第2位置へ移動させられることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池。
  7. 前記発電部と前記発電部で発電した電力を使用する使用機器によって構成される電気回路の一部を任意に接続状態と短絡状態に切り替えるスイッチと、
    前記スイッチを短絡状態から接続状態へ移行するときに用いられる力を前記可動部へ伝える伝達機構を備え、
    前記可動部は、前記伝達機構により前記第1位置から前記第2位置へ移動することを特徴とする請求項4に記載の燃料電池。
  8. 前記発電部と前記発電部で発電した電力を使用する使用機器によって構成される電気回路の一部を任意に接続状態と短絡状態に切り替えるスイッチと、
    前記発電部で発電された電力を蓄電する蓄電部と、
    前記蓄電部に蓄えられた電力を利用して前記可動部の移動を行う電動部と、
    前記電気回路の接続状態と短絡状態を検知し、前記電動部を制御する制御部を備え、
    前記制御部は前記電気回路が短絡状態から接続状態になったときに前記可動部を前記第1位置から前記第2位置へと移動させることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池。
  9. 前記接続弁は前記排出室から前記燃料極への前記気体の移動を抑止する逆止弁であることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項に記載の燃料電池。
  10. 前記排出弁は、前記排出室外部から前記排出室内部への前記気体の移動を抑止する逆止弁であることを特徴とする請求項3乃至8のいずれか1項に記載の燃料電池。
  11. 前記燃料流路は、前記燃料を前記燃料極に供給する開状態と前記燃料を供給しない閉状態のどちらかを維持する燃料弁を備えることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の燃料電池。
  12. 燃料電池で用いられる気体移動方法であって、
    前記燃料電池は、
    燃料極と酸化剤極と前記燃料極及び前記酸化剤極に挟持された固体高分子電解質膜から構成される発電部と、
    前記発電部外部に配置され、燃料を貯蔵する燃料供給部と、
    前記燃料供給部と前記燃料極とを連通し前記燃料極に対して前記燃料を供給するために用いられる燃料流路と、
    前記燃料極外部に配置され接続流路を介して前記燃料極と連通され、第1位置と第2位置のいずれか一方から他方に移動する可動部を備える排出室とを備え、
    前記可動部が前記第1位置から前記第2位置に移動したときに、前記燃料極内部の気体を前記排出室に移動させる気体移動ステップを含むことを特徴とする気体移動方法。
  13. 前記燃料電池で用いられる気体移動方法であって、
    前記燃料電池は、前記燃料供給部である前記発電部へ着脱可能な着脱機構を有するカートリッジと、
    前記カートリッジを着脱するときに用いられる力を前記可動部へ伝える伝達機構とを備え、
    前記気体移動ステップは、前記可動部が前記伝達機構により前記第1位置から前記第2位置へ移動させられたときに、前記燃料極内部の気体を前記排出室に移動させることを特徴とする請求項12に記載の気体移動方法。
  14. 前記燃料電池で用いられる気体移動方法であって、
    前記燃料電池は、前記燃料供給部を覆い開閉する蓋体と、
    前記蓋体を開閉するときに用いられる力を前記可動部へ伝える伝達機構とを備え、
    前記気体移動ステップは、前記可動部が前記伝達機構により前記第1位置から前記第2位置へ移動させられたときに、前記燃料極内部の気体を前記排出室に移動させることを特徴とする請求項12に記載の気体移動方法。
  15. 前記燃料電池で用いられる気体移動方法であって、
    前記燃料電池は、前記発電部と前記発電部で発電した電力を使用する使用機器によって構成される電気回路の一部を任意に接続状態と短絡状態に切り替えるスイッチと、
    前記スイッチを短絡状態から接続状態へ移行するときに用いられる力を前記可動部へ伝える伝達機構とを備え、
    前記気体移動ステップは、前記可動部が前記伝達機構により前記第1位置から前記第2位置へ移動させられたときに、前記燃料極内部の気体を前記排出室に移動させることを特徴とする請求項12に記載の気体移動方法。
  16. 前記燃料電池で用いられる気体移動方法であって、
    前記燃料電池は、前記発電部と前記発電部で発電した電力を使用する使用機器によって構成される電気回路の一部を任意に接続状態と短絡状態に切り替えるスイッチと、
    前記発電部で発電された電力を蓄電する蓄電部とを備え、
    前記気体移動ステップは、前記電気回路の接続状態と短絡状態を検知する検知ステップと、
    前記検知ステップの検知結果に基づいて前記蓄電部に蓄えられた電力を利用して前記可動部の移動を行う制御ステップとを含み、
    前記制御ステップは、前記電気回路が短絡状態から接続状態になったときに、前記可動部が前記制御部により前記第1位置から前記第2位置へ移動させられたときに、前記燃料極内部の気体を前記排出室に移動させることを特徴とする請求項12に記載の気体移動方法。





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