JP2011163668A - 冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 LEDが照射する光を冷蔵庫の食品保管部に向かって反射する反射板を設けたものである。
【選択図】 図1
Description
図1はこの発明の実施の形態1における前面扉を外した状態の冷蔵庫の正面図、図2はこの発明の実施の形態1における冷蔵庫内のダクトの組立図、図3はこの発明の実施の形態1における図1の庫内照明周辺のZ−Z断面図、すなわち、図1の電圧を外部から加えて発光する半導体素子であるLEDおよびLEDを実装したLED基板と反射板とが取付けられている周辺の断面図である。
図1の冷蔵室3の奥側すなわち後側の側面部には、図示されていないダクト7があり、冷蔵室3の後側の内壁すなわち冷蔵庫本体1の後側の内壁に固定されている。そのダクト7の前面には、意匠性に優れた合成樹脂製のダクトカバー8がダクト7および冷蔵庫本体1の内壁に固定され、ダクト7を覆っている。ダクト7は冷凍室4からの冷気を冷蔵室3内に供給する発泡スチロールなどで構成されている。また、ダクトカバー8の前方には棚5などが設けられた食品を収納する冷蔵室3の食品保管部が配置されており、ダクトカバー8は食品保管部の後面部を構成している。すなわち、ダクトカバー8は食品保管部とダクト7が配置されている冷蔵室3の後側の側面部と区分している。
なお、光源部の光源として使用しているLED10は外部から電圧をかけると発光する半導体素子で、白熱電球などに比べて、製品寿命が長く、小型・省スペースで、消費電力も小さくなり、広く使用されるようになったが、一方、冷蔵庫の庫内照明とするには半導体素子が発する光の輝度と指向性が高いという欠点も併せ持っている。
したがって、反射板12は、輝度が高く指向性のあるLED10の光を分散させるためLED10を取り囲むように左右に円弧状に湾曲させ、反射光を分散させ、照射される食品保管部の照度むらを解消し、LEDの光によるグレアを防いで冷蔵室3内に保管される食品の視認性を向上させている。
また、光の反射効率を上げるため反射板12の反射面に鏡面加工を施しても構わない。ただし、鏡面加工した場合は、反射光の光束が再び一点に集中することのないように反射板12の形状や表面に細工が必要となる。
図4において、図4(a)はダイヤカット形状を設けた反射板12の反射面の一部を拡大したもので、図4(b)はさらに図4(a)のダイヤカット1ピースを一つ取り出して表したものである。図4(b)のダイヤカットはトラス(三角形の骨格構造)を立体的に組み合わせた構造で、中央が凸状で4つの三角面の側面からなる四角錐である。左右寸法xが約8mm〜約15mm、上下寸法yが約30mm〜約40mm、四角錐の底面から凸状の頂点までの高さ寸法zが約0.5mm〜約1.0mmで構成されている。図4(a)はこの図4(b)の四角錐が組み合わされたものである。なお、LED10は、この四角錐の凸状の頂点と対向する位置に配置されている。この四角錐であるダイヤカットの一面にLEDの光が当たると直進方向が変えられながら反射し、別のダイヤカットの一面に当たりまた反射する。光の進路と反射角によっては、数度繰り返され、冷蔵室3の食品保管部に照射される。すなわち、ダイヤカット形状が無い場合は、1回乃至2回程度の反射でLEDの光は冷蔵室3の食品保管部に照射されるが、ダイヤカット形状により方向が定まらない乱反射を起こし、数回以上反射して冷蔵室3の食品保管部に照射される。この乱反射により指向性のある光が焦点を結ぶことなく、光が上下左右に分散されて照射される。
また、ダイヤカット形状によって、冷蔵室3の食品保管部に照射される反射光も水平方向すなわち横方向が大部分だったことに対し、上下方向も加わることで、さらに食品保管部の食品の視認性も向上する。
なお、反射板12の反射面を鏡面加工したものにダイヤカット形状を設けても構わない。鏡面加工により反射効率が上がるため、乱反射しても照度が十分に得られるようになる。
以上のような構成にて、LEDを光源とし、光源からの指向性の強い光を反射板によって反射、分散させることにより、冷蔵室3内の照度むらを解消し、光源から死角になるような位置でも照度を確保し、冷蔵室3内のどの位置に食品が保管されても視認できるとともに、光源の指向性が強く輝度が高い光によって生じるグレアを、光源からの直接光を反射光とすることによって和らげ、グレアによる視認性の低下や不快感を緩和、解消している。
なお、ダクト7の中で冷気の風路(図2中実線A)は、冷蔵室3の後側側面部の反射板12を除く約84%を確保でき、冷蔵室3内の冷却に支障ない十分な冷気が冷蔵室3に送ることができる。すなわち、LEDを光源とする光源部を所定の箇所に集中配置としたため、冷気の風路や吹き出し口を邪魔することは無い。
また、冷蔵室3のダクトを配置する面以外の他の壁面にLEDを光源とする光源部と反射板とを配置することはないため、冷蔵室3の内容積を食品保管のため有効に使える。さらに、冷蔵庫組立時にLEDの配置のための複雑な配線を冷蔵室3の内壁に施す必要がない。また、照度むら解消のためにLEDの数を増やす必要はないため、電力消費量も抑えることができる。
また、反射板12の反射面にはダイヤカット形状の代わりにディンプル加工を施しても構わない。
また、V溝11aによってLED10の光がLED収納ホルダー11の透明樹脂の内部で光が反射し、LED収納ホルダー11の左右端の側面11b、11cから照射されるので、LED収納ホルダー11の左右端の側面11b、11cが発光しているように見え、冷蔵室3内の意匠性を高めることができる。
また、LED収納ホルダー11のLED10と対向する位置にV溝11aを設ける例で説明してきたが、光を分散させるためであれば、どのような形状の溝でも構わない。またLED10と対向するLED収納ホルダー11面に設けられてなくても良く、また、溝は1本ではなく、複数本であっても構わない。また、屈折できれば溝ではなく平面でも、凸状、凹状のレンズ面でも構わない。また、部分的に材質を変えて屈折できるようにしても構わない。
また、反射板12の反射面は、光源であるLEDを収納したダクトカバー8の支柱8kのLED収納部を中央に配置して光源部を取り囲むように左右に円弧形状に湾曲させているので左右に光を分散させるが、上下に光を分散させる働きは少ない。よって、LED収納ホルダー11に上下に光を分散させるような働きを持たせても構わない。これにより、食品保管部において、上下方向の照度むらも無くなるので、さらに食品の視認性が改善される。
また、反射板12の反射面に着色して光が反射したときに光の色を変化させても同様の効果が得られる。
また、LED収納ホルダー11の着色以外にLED10の発光色自体を変えても構わないし、LED基板9に複数実装されているLED10をLED10毎に発光色を変えても構わない。また、食品保管部の照度むらが解消されるならば、LEDに電流や電圧を調整して、LED基板9に複数実装されているLED10をLED10毎に輝度を変えても構わない。反射板12による指向性を緩和した反射光のため、個別のLEDが発した発色や輝度が混合され、不快感のない光を作り出すことも可能である。また、その構成によって、LEDに流れる電圧や電流を調整し食品保管部に到達する光を和らげる調整も可能である。さらに、時間帯例えば昼と夜でLEDに流れる電圧や電流を調整し食品保管部の照度を変えることも可能である。
なお、LED基板9におけるLED10の実装配置は、食品保管部に到達する反射光の照度むらが解消されるならば、縦長基板の縦方向に縦一列で均等に配置しても、不均等に配置しても、構わないし、さらに、縦一列ではなく、縦二列以上の配置でも、千鳥配置でも構わない。また、LED基板9は縦または横に分割された2枚以上の基板で構成されても構わない。例えば、本実施例はLEDを実装した縦長の基板を1枚、LED収納ホルダー11に取付けられLED収納部に収納しているが、上部と下部に2分割された基板2枚がLED収納ホルダー11に取付けられLED収納部に収納されていても構わない。LED基板9が細く縦長になると、基板を構成する基材が反ったり、折れたりしやすいという課題を回避できる。基板を複数に分割することにより、光源部の全長は変更せず基板の長さを変更し課題を回避できる。
また、LED基板9にはLED10以外に温度センサなどのセンサ類やスイッチ類が実装されていても構わない。周辺に別々に実装配置する電子部品を一括して配置できるため、省スペース化と組立性が向上する。
また、LED基板9の基材はベークライト、紙フェノール樹脂、ガラエポなどが一般的な一般材であるが、フレキシブルプリント基板でも構わない。その場合、基材の導体は銅であるが、それ以外はポリイミドフィルムのため光を透過させることができる。よって、基材によって遮光されるLED10からLED基板9側に照射される光も、LED収納部内で反射させ、反射板12側へ照射できる。また、LED収納部すなわちダクトカバー8の支柱8kの食品保管部側を透明にしたり、開口部を設けたりして、直接、照射させることもできる。また、一般材の場合、基材が厚く、LED収納部に厚さを持たせる必要があるが、フレキシブルプリント基板の場合、基材が薄いのでLED収納部を薄くできる。ダクト7やダクトカバー8で構成される冷蔵室3の後側の側面部を薄くしても、反射板12とLED10との間隔を確保できるので、無駄なスペースが減少し、内容積が増える。また、一般材に比べ、フレキシブルプリント基板は軽いので、基板の固定をLED収納部に固定する十分な強度の保持具は必要なく、粘着テープなどによる固定でも構わなく、組立性が向上する。また、LEDを実装するプリント基板はLED収納ホルダー11と一体となる成形品でも構わない。
ただし、LED基板9が防湿・防滴などの処理が行われトラッキングを起こす問題が無ければ、LED収納部とLED収納ホルダー11とで必ずしも密閉しなくても構わない。すなわち、LED収納部とLED収納ホルダー11とが嵌合する部分に隙間があったり、LED収納部やLED収納ホルダー11に空気が出入りする穴が開いていたりしても構わない。
また、LED基板9はLED収納ホルダー11に保持されるように説明したが、LED基板9を保持する箇所は、LED収納部であっても構わない。
また、本発明では冷蔵室に反射板と光源部とを備えた例で説明したが、これは、冷凍室に備えるものでも構わない。また、野菜室やチルド室に備えるものであっても構わないし、それらの温度帯の部屋を切替えて使用する部屋に備えるものであっても構わない。
2 仕切壁
3 冷蔵室
4 冷凍室
5 棚
6 収納容器
7 ダクト
7a ダクト吹き出し口1
7b ダクト吹き出し口2
7c ダクト吹き出し口3
7d ダクト吹き出し口4
7e ダクト吹き出し口5
7f ダクト吹き出し口6
7g ダクト開口部
8 ダクトカバー
8a ダクトカバー吹き出し口1
8b ダクトカバー吹き出し口2
8c ダクトカバー吹き出し口3
8d ダクトカバー吹き出し口4
8e ダクトカバー吹き出し口5
8f ダクトカバー吹き出し口6
8g ダクトカバー開口部1
8h ダクトカバー開口部2
8k 支柱
9 LED基板
10 LED
11 LED収納ホルダー
11a V溝
11b LED収納ホルダー側面1
11c LED収納ホルダー側面2
12 反射板
12a 反射板切欠き1
12b 反射板切欠き2
Claims (5)
- 断熱材を箱状に形成した冷蔵庫本体と、前記冷蔵庫本体の内部に設けられ上下に区画する仕切壁の上部に配置された冷蔵室と、前記冷蔵室の後面側に設けられ前記冷蔵室の内部に配置された食品保管部に冷気を供給しダクトカバーに覆われたダクトと、前記ダクトあるいは前記ダクトカバーに設けられ複数のLEDを少なくとも縦方向に1列以上配列し前記食品保管部と反対方向に前記LEDの光を照射する光源部と、前記光源部とともに設けられ前記光源部が照射した前記光を前記食品保管部に向かって反射させるとともに前記光源部を囲むように円弧形状に湾曲させた反射板と、を備えたことを特徴とする冷蔵庫。
- 前記光源部は、前記LEDを配列し実装したLED基板と、前記ダクトあるいは前記ダクトカバーに設けられ前記LED基板を収納し前記LEDの光を通過させる開口部を設けたLED収納部と、前記LED収納部に設けられ前記開口部を閉じるとともに透光性を有するLED収納部カバーとによって構成されたことを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
- 前記LED収納部カバーに設けられ前記LEDが照射する光を屈折し拡散する少なくとも1本以上の溝を備えたことを特徴とする請求項2記載の冷蔵庫。
- 前記食品保管部を上下に仕切る複数の棚を備え、前記光源部と前記反射板とは、少なくとも1つ以上の前記棚を跨って配置されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の冷蔵庫。
- 前記反射板の反射面にダイヤカット形状を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の冷蔵庫。
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