JP2011163276A - 可変動弁装置付エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】カム位相可変機構の収納部内での作動油の蓄積を抑制して、フリクションを低減させ、カム位相可変機構の応答性を向上させる。
【解決手段】吸気カムシャフト4の端部に第2の吸気カム12の位相を可変する油圧駆動式の第2のカム位相可変機構31を備えた可変動弁装置付エンジンにおいて、シリンダヘッド2内の空間51とは後壁2aを隔てた異なる空間43を内部に形成するアクチュエータカバー40に第2のカム位相可変機構31を収納し、後壁2aには空間43と空間51とを連通する油路50を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、カムの位相を変更可能なカム位相可変機構を備えたエンジンに関するものである。
近年、バルブの開閉時期(カムの位相)を変化させる可変動弁装置として、カム位相可変機構を備えたエンジンが増加してきている。更に、1つの気筒にバルブが複数備えられたエンジンに上記カム位相可変機構を採用し、エンジンの運転状態に応じて複数のバルブの一部のみ開閉時期を変化させる技術が開発されている。
こうしたエンジンの動弁装置に用いられるカムシャフトは、シャフト部材に別体のカム山部を回動可能に嵌め合わせて組み立てられている。カム位相可変機構は、例えばベーン式アクチュエータのような油圧駆動式のアクチュエータが用いられ、カムシャフトの端部に配置されており、シャフト部材とカム山部との位相を可変させることで、複数のバルブのうち一部のバルブとその他のバルブとの位相を可変させるスプリット可変を可能としている(特許文献1)。
特開2009−144521号公報
ところで、上記のような油圧駆動式のアクチュエータにより構成されるカム位相可変機構では、その構造上、本体から作動油が漏れる虞がある。したがって、カム位相可変機構を閉塞した空間に収納して、外部への作動油の漏れを防止する必要がある。
しかしながら、カム位相可変機構を閉塞した空間に収納すると、この収納部内に作動油が貯留され、カム位相可変機構が作動油に浸された状態となる虞がある。このようにカム位相可変機構が作動油に浸された状態となると、特に収納部内の作動油の量が多い場合には、カム位相可変機構の回転による作動油の撹拌抵抗の増大によりフリクションが増加し、エンジン性能が低下したり、撹拌によりエアレーションが発生しカム位相可変機構の応答性が低下する虞がある。
本発明の目的は、カム位相可変機構の収納部内での作動油の蓄積を抑制して、カム位相可変機構におけるフリクションを低減させ、エンジン性能を向上し、また、カム位相可変機構の応答性を向上させる可変動弁装置付エンジンを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明はカムシャフトの一端部に設けられ、バルブの駆動用カムの位相を可変する油圧駆動式のカム位相可変機構と、カム位相可変機構を収納する収納部と、を備えた可変動弁装置付エンジンであって、収納部の内部には、シリンダヘッド内のバルブを収納する空間とは隔壁を隔てた空間が形成され、当該空間にカム位相可変機構が収納され、隔壁には収納部内の空間とシリンダヘッド内の空間とを連通する油路が形成されたことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1において、カム位相可変機構は、外形が円柱状であり、カムシャフトと同軸に配置され、収納部の内壁は、カム位相可変機構の外周に沿って円弧状に形成されたことを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項2において、収納部の内壁に、カム位相可変機構の回転を利用して収納部内の作動油をシリンダヘッド内に導く導入手段が設けられたことを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項2または3において、収納部は、上部が開放されて内部の空間が半円筒状に形成され、カム位相可変機構の下半分を覆い、収納部の上部は、カム位相可変機構の外周に沿って円弧状に内壁が形成されたシリンダヘッドカバーによって覆われることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかにおいて、収納部は、シリンダヘッドとは別体に形成され、シリンダヘッドに固定されていることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかにおいて、収納部にカム位相可変機構を作動制御する制御弁が固定され、制御弁のドレーン油路がシリンダヘッド内の空間に開放されたことを特徴とする。
また、請求項7の発明は、請求項5において、カム位相可変機構により可変制御されたカムの位相を検出する検出手段が、収納部に設けられたことを特徴とする。
本発明の請求項1の可変動弁装置付エンジンによれば、収納部にカム位相可変機構が収納されるので、カム位相可変機構から作動油が漏れたとしても、外部への作動油の流出を防止することができる。そして、収納部内の空間とシリンダヘッド内の空間とを連通する油路が隔壁に形成されるので、収納部内に漏れた作動油がシリンダヘッド内の空間に排出され、収納部内での作動油の貯留を抑制することができる。したがって、カム位相可変機構の作動時に、収納部内での作動油の撹拌によるフリクションを低減することができ、また、カム位相可変機構による可変応答性を向上させることができる。
本発明の請求項2の可変動弁装置付エンジンによれば、収納部の内壁がカム位相可変機構の外形に沿って円弧状に形成されているので、収納部内に作動油が貯留されたとしても、カム位相可変機構の回転時に収納部内の作動油がスムーズに撹拌され、フリクションの増加を抑えることができる。また、作動油のスムーズな撹拌により、エアレーションを抑制することができるので、収納部内の作動油が回収されて、カム位相可変機構の作動油として再利用された場合に、エアレーションによる作動油圧の低下が抑えられ、カム位相可変機構の作動応答性の低下を防止することができる。また、円弧状に形成される為、収納部の形状を小さくする事ができ、コンパクトな設計が可能となる。
本発明の請求項3の可変動弁装置付エンジンによれば、導入手段によって、カム位相可変機構の回転により撹拌された収納部内の作動油が油路に導かれるので、作動油を油路からスムーズに排出させることができる。よって、作動油の貯留を迅速に解消し、作動油の撹拌抵抗を迅速に低下させることができる。
本発明の請求項4の可変動弁装置付エンジンによれば、シリンダヘッドカバーと収納部とを合わせて、内部にカム位相可変機構の全周を比較的小さな隙間で覆うことができる。よって、簡易な構成で全体寸法を抑えつつ、内部に作動油の貯留量を抑えたカム位相可変機構収納の収納を可能にすることができる。
本発明の請求項5の可変動弁装置付エンジンによれば、カム位相可変機構の収納部がシリンダヘッドとは別体であるので、カム位相可変機構が必要でないエンジンとシリンダヘッドの寸法を大部分の箇所で共通化することができる。
本発明の請求項6の可変動弁装置付エンジンによれば、カム位相可変機構の作動を制御する制御弁のドレーン油路をシリンダヘッド内の空間に開放するので、制御弁のドレーンによる収納部内の作動油量の貯留量の増加を防止することができる。
本発明の請求項7の可変動弁装置付エンジンによれば、検出手段をシリンダヘッドカバーとは別体の収納部に配置することで、カム位相可変機構に関連する部品の取付部の加工が収納部に集約され、加工コストを低減させることができる。
本実施形態の可変動弁装置付エンジンにおけるシリンダヘッド内の構造を示す上面図である。 吸気カムシャフトの構造を示す断面図である。 アクチュエータカバー及びシリンダヘッドカバーの取付状態を示すエンジンの後面図である。 アクチュエータカバーの外側形状を示す斜視図である。 アクチュエータカバーの内側形状を示す斜視図である。 アクチュエータカバーの堰の形状を示す断面図である。 アクチュエータカバーの溝の形状を示す断面図である。
以下、図面に基づき本発明の一実施形態について説明する。
図1は本実施形態の可変動弁装置付エンジン(以下、単にエンジン1という)のシリンダヘッド2内の構造を示す上面図である。図2は、吸気カムシャフト4の構造を示す断面図である。
本実施形態のエンジン1は、DOHC式の動弁機構を有する直列3気筒のエンジンである。図1に示すように、シリンダヘッド2の内部に回転自在に支持された排気カムシャフト3及び吸気カムシャフト4(本願のカムシャフトに該当する)には、夫々カムスプロケット5、6が接続され、これらのカムスプロケット5、6はチェーン7を介して図示しないクランクシャフトに連結されている。
エンジン1の1つの気筒8には、2つの吸気バルブ9、10と図示しない2つの排気バルブとが設けられている。2つの吸気バルブ9、10は、吸気カムシャフト4に交互に配置された第1の吸気カム11及び第2の吸気カム12により駆動される。詳しくは、2つの吸気バルブのうち第1の吸気バルブ9は第1の吸気カム11に、第2の吸気バルブ10は第2の吸気カム12により駆動される。2つの排気バルブは、排気カムシャフト3に固定された排気カム13により駆動される。
図2に示すように、吸気カムシャフト4は、中空状のアウタカムシャフト21とアウタカムシャフト21に挿入されたインナカムシャフト22とを備えた2重構造となっている。アウタカムシャフト21及びインナカムシャフト22は、若干の隙間を有しつつ同心上に配置され、エンジン1のシリンダヘッド2に形成された複数のカムジャーナル23に回動可能に支持されている。
アウタカムシャフト21には、第1の吸気カム11が固定されている。また、アウタカムシャフト21には回動可能に第2の吸気カム12が支持されている。第2の吸気カム12は、アウタカムシャフト21が挿入される略円筒状の支持部12aと支持部12aの外周から突出し第2の吸気バルブ10を駆動するカム山部12bとから構成されている。第2の吸気カム12とインナカムシャフト22とは固定ピン24により固定されている。固定ピン24は、第2の吸気カム12の支持部12a、アウタカムシャフト21及びインナカムシャフト22を貫通しており、インナカムシャフト22に設けられた孔に略隙間なく挿入されるとともに、支持部12aに固定されている。アウタカムシャフト21には固定ピン24が通過する長孔25が周方向に延びて形成されている。
よって、第1の吸気カム11はアウタカムシャフト21の回転により駆動し、第2の吸気カム12はインナシャフト22の回転により駆動する構成となっている。
図1に示すように、吸気カムシャフト4には、第1のカム位相可変機構30及び第2のカム位相可変機構31が設けられている。第1のカム位相可変機構30及び第2のカム位相可変機構31は、例えば公知のベーン式油圧アクチュエータが用いられている。ベーン式油圧アクチュエータは、円筒状のハウジング(カバー)内にベーンロータが回動可能に設けられて構成されており、ハウジング内への作動油の供給に応じて、ハウジングに対するベーンの回転角度を可変させる機能を有する。なお、第2のカム位相可変機構31が本願のカム位相可変機構に該当する。
吸気カムシャフト4の前端部には第1のカム位相可変機構30が設けられている。詳しくは、第1のカム位相可変機構30のハウジングにカムスプロケット6が固定されているとともに、第1のカム位相可変機構30のベーンロータにアウタカムシャフト21が固定されている。
吸気カムシャフト4の後端には第2のカム位相可変機構31が設けられている。詳しくは、第2のカム位相可変機構30のハウジング31aにはアウタカムシャフト21が固定されているとともに、第2のカム位相可変機構31のベーンロータにはインナカムシャフト22が固定されている。
したがって、第1のカム位相可変機構30は、カムスプロケット6に対するアウタカムシャフト21の回転角を可変させる機能を有する一方、第2のカム位相可変機構31は、アウタカムシャフト21に対するインナカムシャフト22の回転角を可変させる機能を有する。即ち、第1のカム位相可変機構30は、排気バルブの開閉時期に対して第1の吸気バルブ11及び第2の吸気バルブ12全体の開閉時期を可変させる機能を有するとともに、第2のカム位相可変機構31は、第1の吸気バルブ11の開閉時期と第2の吸気バルブ12の開閉時期との差を可変させるスプリット可変機能を有する。
シリンダヘッド2には、アウタカムシャフト21の実回転角を検出する第1のカムセンサ32が取り付けられている。この第1のカムセンサ32は、第1のカム位相可変機構30の作動制御に用いられる。
吸気カムシャフト4の後端は、シリンダヘッド2の後壁2aを貫通し、第2のカム位相可変機構31がシリンダヘッド2の外方に配置されている。吸気カムシャフト4の後壁2aには、吸気カムシャフト4の後端部を支持するカムジャーナル23aが設けられている。
図3は、アクチュエータカバー40及びシリンダヘッドカバー41の取付状態を示すエンジン1の後面図である。図4は、アクチュエータカバー40の外側形状を示す斜視図、図5は、アクチュエータカバー40の内側形状を示す斜視図である。
図1及び3〜5に示すように、シリンダヘッド2には、アクチュエータカバー40(収納部)がボルト42によって固定されている。アクチュエータカバー40は、シリンダヘッド2に固定されることで、外形が円柱状である第2のカム位相可変機構31の下側半分を、若干隙間を持って覆うように形成されている。
アクチュエータカバー40は、上部が開口しており、シリンダヘッド2に固定されたときに、その上面40aがシリンダヘッド2の上面2bと面一となるように形成されている。シリンダヘッド2の上面を覆うシリンダヘッドカバー41は、アクチュエータカバー40の上面をも覆うようにシリンダヘッド2より後方に突出した形状となっている。これにより、アクチュエータカバー40とシリンダヘッドカバー41の一部により、第2のカム位相可変機構30を収納する空間43が形成されている。
アクチュエータカバー40のシリンダヘッド2との当接面40bには、内部の空間43からの油漏れ防止用としてゴムシールを収納するシール溝40cが形成されている。
アクチュエータカバー40には、第2のカム位相可変機構31への作動油の吸排を制御するOCV(オイルコントロールバルブ、本願の制御弁に該当する)44と、第2のカム位相可変機構31のベーンロータの回転タイミングを検出する第2のカムセンサ45(検出手段)が取り付けられている。
OCV44には、シリンダヘッド2に形成された作動油路からアクチュエータカバー40に形成された油路40gを介して作動油が供給される。そして、OCV44からアクチュエータカバー40に形成された油路40d、シリンダヘッド2、アウタシャフト21に形成された図示しない油路を介して第2のカム位相可変機構31へ作動油が供給される。OCV44のドレーンは、アクチュエータカバー40内に形成されたドレーン油路40h及びシリンダヘッド2の後壁2a内のドレーン油路2cを通過し、シリンダヘッド2内に戻される。
第2のカムセンサ45は、第2のカム位相可変機構31の外周壁31bのベーンロータに固定されている部位に面してアクチュエータカバー40に固定されており、この部位の実回転角を検出することで、インナカムシャフト22の実回転角を検出する。
したがって、第2のカムセンサ45により、アウタカムシャフト21とインナカムシャフト22との実回転角差を検出することが可能となり、この実回転角差が第2のカム
位相可変機構31の作動制御、即ちOCV44の制御に用いられる。
図6は、シリンダヘッド2の油路50の位置とアクチュエータカバー40に設けられた堰52の位置を示す説明図である。
シリンダヘッド2の後壁2aには、アクチュエータカバー40内の空間43と、シリンダヘッド内の空間51とを連通する油路50が形成されている。図6に示すように、油路50は、アクチュエータカバー40の内周壁40eと第2のカム位相可変機構31の外周壁31bとの間の隙間に面して、最下部より第2のカム位相可変機構31の回転方向側に位置して配置されている。
図5及び図6に示すように、アクチュエータカバー40の内周壁40eには、上方に突出した堰52(導入手段)が設けられている。堰52の高さは、回転する第2のカム位相可変機構31の外周壁31bに接触しないように設定されている。堰52は、後壁40f側からシリンダヘッド2に向かって、上方に傾斜して設けられ、そのシリンダヘッド2側の端部52aが、油戻し穴50の上方に位置するように設定されている。
以上のように、本実施形態では、2つの吸気バルブ9、10の位相差を可変させる第2のカム位相可変機構31が、アクチュエータカバー40内の空間43に収納されている。そして、アクチュエータカバー40内の空間43は、シリンダヘッド2内の空間51と後壁2aを隔てた別の空間となっている。油圧アクチュエータである第2のカム位相可変機構31は、その構造上、作動油が漏れる虞があるが、例え第2のカム位相可変機構31から作動油が漏れたとしても、アクチュエータカバー40によって外部への流出が防止される。また、第2のカム位相可変機構31を収納する空間とシリンダヘッド2内の空間51とが別の空間となっているので、シリンダヘッド2内の空間51で跳ね上げられた潤滑油がアクチュエータカバー40内の空間43に流入することを防止できる。
特に、本実施形態では、アクチュエータカバー40内の空間43とシリンダヘッド2内の空間51とを油路50によって連通しているので、第2のカム位相可変機構31から作動油が漏れたとしても、アクチュエータカバー40内の空間43から油路50を介してシリンダヘッド2内の空間51に排出され、アクチュエータカバー40内に作動油が貯留されることを抑制することができる。
また、OCV44のドレーンをアクチュエータカバー40内の空間43に開放するのではなく、シリンダヘッド2内の空間51に開放するので、OCV44のドレーンによるアクチュエータカバー40内の作動油の貯留を防止することができる。
このように、アクチュエータカバー40内の作動油の貯留を抑制することで、吸気カムシャフト4の回転に伴う第2のカム位相可変機構31の回転時に、作動油の撹拌によるフリクションを低減させることができ、また、第2のカム位相可変機構31の作動応答性、即ち第2の吸気バルブ10の可変応答性を向上させることができる。
更に、アクチュエータカバー40の内周壁40eが第2のカム位相可変機構31の外周壁31bに沿って円弧状に形成されているので、例えアクチュエータカバー40内から作動油の排出が十分に行われずに貯留されたとしても、第2のカム位相可変機構31の回転時に作動油がスムーズに撹拌され、フリクションの増加を抑えることができる。また、作動油のスムーズな撹拌により、エアレーションを抑制することができるので、アクチュエータカバー40内の作動油が回収されて、第2のカム位相可変機構31等の作動油として再利用された場合に、エアレーションによる作動油圧の低下が抑えられ、第2のカム位相可変機構31等の作動応答性の低下を防止することができる。
また、アクチュエータカバー40の内周壁40eと、第2のカム位相可変機構31の外周壁31bとの間が微少の隙間であるので、アクチュエータカバー40内の作動油の量が抑えられ、作動油の撹拌抵抗を抑えることができる。
更には、アクチュエータカバー40の内周壁40eには堰52が設けられており、この堰52によって、第2のカム位相可変機構31の回転によって撹拌されるアクチュエータカバー40内の作動油が油路50に導かれるので、アクチュエータカバー40内の作動油を油路50からスムーズに排出させることができる。よって、作動油の貯留を迅速に解消させ、作動油の撹拌抵抗を迅速に低下させることができる。
また、アクチュエータカバー40は、第2のカム位相可変機構31の下半分を収納し、シリンダヘッドカバー41によって、第2のカム位相可変機構31の上半分を覆う構造としている。このように、アクチュエータカバー40とシリンダヘッドカバー41によって、第2のカム位相可変機構31の全周を比較的小さな隙間で覆う構造としているので、簡易な構成で全体寸法を抑え、かつ内部に作動油の貯留を抑えた第2のカム位相可変機構31の収納を可能にしている。
また、アクチュエータカバー40は、シリンダヘッド2とは別体の部品である為、第2のカム位相可変機構31のない従来のエンジンと、シリンダヘッド2を大部分の箇所で共通化することが可能となる。これにより、シリンダヘッド2の加工コストを低減させることができる。特に、シリンダヘッド2の全長を従来エンジン用シリンダヘッドと共通化することで、生産時の加工ラインの大部分を共用することができる。
更には、OCV44や第2のカムセンサ45といった、第2のカム位相可変機構31の作動に必要な機器がアクチュエータカバー40に配置されるので、これらの機器の取付加工がアクチュエータカバー40に集約され、比較的大きいシリンダヘッド2に設けるよりも加工コストを低減させることができる。
また、図6に示すように、第2のカムセンサ45は、検出面45aに磁石が内蔵されている場合、作動油にエンジン内部の摩耗等による鉄粉が混入してしまうと、検出面45aに付着し、第2のカムセンサ45の誤検出に至る場合がある。しかし、第2のカム位相可変機構31の全周を比較的小さな隙間で覆う構造としているので、検出面45aにかかる作動油の量が少なく、鉄粉の付着は防止される。さらには、堰52よりも上方かつ第2のカム位相可変機構31の回転方向先方に位置するように配置されており、空間43内の作動油に鉄粉が混入してしまった場合でも、堰52によって作動油が検出面45まで到達せず、鉄粉が検出面45の前に溜まり難くなり、第2のカムセンサ45の誤検出を防止することができる。
図7は、導入手段の他の実施形態である溝53の形状を示す構造図である。
なお、上記実施形態では、作動油を油路50に導入する導入手段としてアクチュエータカバー40内に堰52を設けたが、この堰52の代わりに図7に示すように溝53を設けてもよい。溝53は、堰52と同様に、後壁40f側からシリンダヘッド2側に向かって、上方に傾斜して設けられ、そのシリンダヘッド2側の端部53aが、油路50に面するように設定されている。
したがって、堰52と同様に、第2のカム位相可変機構31の回転によって撹拌されるアクチュエータカバー40内の作動油が油路50に導かれ易くなり、アクチュエータカバー40内の作動油を油路50からスムーズに排出させることができる。
なお、本実施形態では、第2のカム位相可変機構31を収納するアクチュエータカバー40が、シリンダヘッド2とは別体であるが、シリンダヘッド2内の空間51と第2のカム位相可変機構31を収納する空間43とが区画されていれば、シリンダヘッド2と一体化した構造でもよい。また、シリンダヘッドカバー41が第2のカム位相可変機構31の上半分を覆う構造となっているが、シリンダヘッドカバー41とは別に第2のカム位相可変機構31の上半分を覆う部材を設けてもよい。
また、上記実施形態では、第1の吸気バルブ9と第2の吸気バルブ10との位相差を可変する、所謂スプリット可変を行う第2のカム位相可変機構31の他に、第1の吸気バルブ及び第2の吸気バルブ全体の位相を可変する第1のカム位相可変機構30を備えているが、第2のカム位相可変機構31のみ備えたエンジンでも、本発明を適用することができる。この場合には、アウタカムシャフト21の先端部にカムスプロケット6が固定されるような構造とすればよい。
さらに、上記実施形態では、DOHC式の動弁機構を有する直列3気筒のエンジンに適用しているが、もちろんSOHC構造や、気筒数の異なるエンジンに適用することができる。
1 エンジン
2 シリンダヘッド
2c ドレーン油路
4 吸気カムシャフト
31 第2のカム位相可変機構
40 アクチュエータカバー
40h ドレーン油路
41 シリンダヘッドカバー
44 OCV
45 第2のカムセンサ
50 油路
52 堰
53 溝

Claims (7)

  1. カムシャフトの一端部に設けられ、バルブの駆動用カムの位相を可変する油圧駆動式のカム位相可変機構と、前記カム位相可変機構を収納する収納部と、を備えた可変動弁装置付エンジンであって、
    前記収納部の内部には、シリンダヘッド内のバルブを収納する空間とは隔壁を隔てた空間が形成され、当該空間に前記カム位相可変機構が収納され、
    前記隔壁には前記収納部内の空間と前記シリンダヘッド内の空間とを連通する油路が形成されたことを特徴とする可変動弁装置付エンジン。
  2. 前記カム位相可変機構は、外形が円柱状であり前記カムシャフトと同軸に配置され、
    前記収納部の内壁は、前記カム位相可変機構の外周に沿って円弧状に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の可変動弁装置付エンジン。
  3. 前記収納部の内壁に、前記カム位相可変機構の回転によって前記収納部内の作動油を前記油路に導く導入手段が設けられたことを特徴とする請求項2に記載の可変動弁装置付エンジン。
  4. 前記収納部は、上部が開放されて前記内部の空間が半円筒状に形成され、前記カム位相可変機構の下半分を覆い、
    前記収納部の上部は、上記カム位相可変機構の外周に沿って円弧状に内壁が形成されたシリンダヘッドカバーによって覆われることを特徴とする請求項2または3に記載の可変動弁装置付エンジン。
  5. 前記収納部は、前記シリンダヘッドとは別体に形成され、前記シリンダヘッドに固定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の可変動弁装置付エンジン。
  6. 前記収納部に前記カム位相可変機構を作動制御する制御弁が固定され、
    前記制御弁のドレーン油路が前記シリンダヘッド内の空間に開放されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の可変動弁装置付エンジン。
  7. 前記カム位相可変機構により可変制御されたカムの位相を検出する検出手段が、前記収納部に設けられたことを特徴とする請求項5に記載の可変動弁装置付エンジン。
JP2010029023A 2010-02-12 2010-02-12 可変動弁装置付エンジン Expired - Fee Related JP5316812B2 (ja)

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