JP5413596B2 - エンジンの配管構造 - Google Patents

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Description

本発明は、シリンダヘッドに孔を開けて形成した油路を介する油圧機器への配管構造に関するものである。
近年、バルブの開閉時期(カムの位相)を変化させる可変動弁装置として、カム位相可変機構を備えたエンジンが増加してきている。更に、1つの気筒にバルブが複数備えられたエンジンに上記カム位相可変機構を2個使用し、エンジンの運転状態に応じて複数のバルブ全体及び一部のバルブの開閉時期を変化させる技術が開発されている。
こうしたエンジンの動弁装置に用いられるカムシャフトは、シャフト部材に別体のカム山部を回動可能に嵌め合わせて組み立てられている。カム位相可変機構は、例えばベーン式アクチュエータのような油圧機器が用いられ、カムシャフトの両端に配置されている。そして、2個のカム位相可変機構のうち一方は複数のバルブ全体の位相を、他方は複数のバルブのうち一部のバルブとその他のバルブとの位相を可変させるスプリット可変を可能としている(特許文献1)。
特開2009−144521号公報
上記のようなカム位相可変機構は、例えばエンジンのシリンダブロックに設けられたオイルポンプから作動油が供給される。この場合、シリンダブロック、シリンダヘッド及びカムシャフトに孔を開けて連通させ、この孔をカム位相可変機構への作動油の供給経路として用いることが一般的である。
しかしながら、上記特許文献1のように、カム位相可変機構が2個用いられた場合、しかもこれらのカム位相可変機構が互いに離間して配置された場合には、夫々のカム位相可変機構に向けて分岐するようにシリンダヘッドに形成した油路が比較的長い経路となってしまう。更に、シリンダヘッドに形成されている冷却水路との干渉を回避するために、油路が複雑かつ更に長い経路となってしまう場合があり、シリンダヘッドの製作コストを大幅に増加させてしまう虞がある。
これは、カム位相可変機構が1つであっても、シリンダブロックからシリンダヘッドへの作動油の流入位置とカム位相可変機構の位置とが離間している場合には、同様の問題が発生する虞がある。
本発明の目的は、シリンダヘッドに設けた油路を介して行われる油圧機器への作動油の供給を、シリンダヘッドの構造の複雑化を抑えた上で容易に可能とするエンジンの配管構造を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、シリンダヘッドに孔を開けて形成した油路を介して油圧機器に作動油を導入するエンジンの配管構造であって、シリンダヘッドに互いに離間して2つの開口部が設けられるとともに、シリンダヘッドを覆うシリンダヘッドカバーに囲まれる範囲内に両端が開口部に挿入されるパイプを備え、パイプが油圧機器へ作動油を導入する油路の少なくとも一部として用いられることを特徴とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、シリンダヘッドに孔を開けて形成した油路を介して油圧機器に作動油を導入するエンジンの配管構造であって、シリンダヘッドに互いに離間して2つの開口部が設けられるとともに、シリンダヘッドを覆うシリンダヘッドカバーに囲まれる範囲内に両端が開口部に挿入されるパイプを備え、パイプが油圧機器へ作動油を導入する油路の少なくとも一部として用いられ、パイプの両端は、シリンダヘッドカバーのシリンダヘッドとの当接面より外方に突出するとともに、シリンダヘッドには、シリンダヘッドカバーに設けられた孔に先端が挿入することでシリンダヘッドカバーの取り付け時におけるシリンダヘッドに対する位置決めを行うガイド部材が備えられ、パイプは、シリンダヘッドカバーの取り付け時に、ガイド部材の先端の孔への挿入と異なるタイミングで両端が開口部に挿入されるように、両端の突出量が設定されていることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかにおいて、パイプの上流側となる開口部は、シリンダヘッドの油路への作動油の流入位置に近接して設けられたことを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかにおいて、パイプは、シリンダヘッドカバーと別体に形成され、支持手段によりシリンダヘッドカバーに支持されていることを特徴とする。
本発明の請求項1のエンジンの配管構造によれば、シリンダヘッドカバーに設けられたパイプが油圧機器への油路として用いられるので、シリンダヘッドに孔を開けて形成する油路を減少させることができる。したがって、シリンダヘッドの構造の複雑化を防止し、シリンダヘッドの製作コストを抑制することができる。また、シリンダヘッドに孔を開けて形成する油路では、屈曲箇所や流路面積を変更する箇所が増え、エンジン全長に渡る場合は長さも長くなるため、作動油の圧力低下を引き起こしやすい。パイプ挿入により油路をつなぐことにより、流線の屈曲や流路面積の変化を小さくすることができるうえ、長さも短縮できる可能性があり、流路抵抗を抑える事が可能となり、作動油の圧力低下を抑制し、油圧機器の応答性を向上させることができる。
また、パイプ挿入部での僅かな油にじみが生じても、ロッカカバー内部のため許容できる。
更に、パイプの先端がシリンダヘッドカバーの当接面より突出しているので、パイプの先端をシリンダヘッドの開口部に挿入する際に目視で確認することができ、シリンダヘッドカバーの取り付けを容易かつ確実に行うことができる。
また、シリンダヘッドカバーの取り付け時に、ガイド部材の先端がシリンダヘッドカバーの孔に挿入されるタイミングと、パイプの先端が開口部に挿入されるタイミングとが異なるので、これらを同時に行う場合よりもシリンダヘッドカバーの位置合わせが容易になる。
本発明の請求項2のエンジンの配管構造によれば、カムシャフトの一端側に設けられたカム位相可変機構へ作動油を導入する油路の一部としてパイプが用いられるので、カムシャフトの他端部のように離間した位置から作動油を導入する場合でも、シリンダヘッドの構造の複雑化を防止することができる。パイプにより流線の屈曲や流路面積の変化を小さくすることができるうえ、油路長さも短縮でき、流路抵抗を抑える事で、作動油の圧力低下を抑制し、油圧機器の応答性を向上させることができる。
本発明の請求項3のエンジンの配管構造によれば、パイプが1本のパイプで形成され、内部の流路面積が一定であるので、更に流路抵抗を抑えることができる。よって、パイプを介して導入する作動油の圧力低下を抑制し、油圧機器の応答性を向上させることができる。
本発明の請求項4のエンジンの配管構造によれば、圧力低下の少ない位置からパイプを介して作動油を導入されるので、油圧機器へ導入する作動油の圧力低下を更に抑えることができる。
本発明の請求項5のエンジンの配管構造によれば、パイプはシリンダヘッドカバーと別体で支持手段によって支持される構造であるので、シリンダヘッドカバーの材質が樹脂やアルミ等であっても、シリンダヘッドカバーに容易に油路を設けることができる
本実施形態に係るエンジンにおけるシリンダヘッド内の構造を示す上面図である。 吸気カムシャフトの構造を示す断面図である。 アクチュエータカバー及びシリンダヘッドカバーの取り付け状態を示すエンジンの後面図である。 アクチュエータカバーの外側形状を示す斜視図である。 アクチュエータカバーの内側形状を示す斜視図である。 シリンダヘッド内の前部の構成を示す上面図である。 シリンダヘッド内の後部の構成を示す上面図である。 シリンダヘッドカバーの取り付け要領を示す側面図である。
以下、図面に基づき本発明の一実施形態について説明する。
図1は本実施形態の可変動弁装置付エンジン(以下、単にエンジン1という)のシリンダヘッド2内の構造を示す上面図である。図2は、吸気カムシャフト4の構造を示す断面図である。
本実施形態のエンジン1は、DOHC式の動弁機構を有する直列3気筒のエンジンである。図1に示すように、シリンダヘッド2の内部に回転自在に支持された排気カムシャフト3及び吸気カムシャフト4(本願のカムシャフトに該当する)には、夫々カムスプロケット5、6が接続され、これらのカムスプロケット5、6はチェーン7を介して図示しないクランクシャフトに連結されている。
エンジン1の1つの気筒8には、2つの吸気バルブ9、10と図示しない2つの排気バルブとが設けられている。2つの吸気バルブ9、10は、吸気カムシャフト4に交互に配置された第1の吸気カム11及び第2の吸気カム12により駆動される。詳しくは、2つの吸気バルブのうち第1の吸気バルブ9は第1の吸気カム11に、第2の吸気バルブ10は第2の吸気カム12により駆動される。一方、2つの排気バルブは、排気カムシャフト3に固定された排気カム13により駆動される。
図2に示すように、吸気カムシャフト4は、中空状のアウタカムシャフト21とアウタカムシャフト21に挿入されたインナカムシャフト22とを備えた2重構造となっている。アウタカムシャフト21及びインナカムシャフト22は、若干の隙間を有しつつ同心上に配置され、エンジン1のシリンダヘッド2に形成された複数のカムジャーナル23a〜23eに回動可能に支持されている。
アウタカムシャフト21には、第1の吸気カム11が固定されている。また、アウタカムシャフト21には回動可能に第2の吸気カム12が支持されている。第2の吸気カム12は、アウタカムシャフト21が挿入される略円筒状の支持部12aと支持部12aの外周から突出し第2の吸気バルブ10を駆動するカム山部12bとから構成されている。第2の吸気カム12とインナカムシャフト22とは固定ピン24により固定されている。固定ピン24は、第2の吸気カム12の支持部12a、アウタカムシャフト21及びインナカムシャフト22を貫通しており、インナカムシャフト22に設けられた孔に略隙間なく挿入されるとともに、両端部が固定されている。アウタカムシャフト21には固定ピン24が通過する長孔25が周方向に延びて形成されている。よって、第1の吸気カム11はアウタカムシャフト21の回転により駆動し、第2の吸気カム12はインナカムシャフト22の回転により駆動する構成となっている。
図1に示すように、吸気カムシャフト4には、第1のカム位相可変機構30及び第2のカム位相可変機構31が設けられている。第1のカム位相可変機構30及び第2のカム位相可変機構31は、例えば公知のベーン式油圧アクチュエータが用いられている。ベーン式油圧アクチュエータは、円筒状のハウジング(カバー)内にベーンロータが回動可能に設けられて構成されており、ハウジング内への作動油の供給に応じて、ハウジングに対するベーンの回転角度を可変させる機能を有する。なお、第2のカム位相可変機構31が本願のカム位相可変機構に該当する。
第1のカム位相可変機構30は吸気カムシャフト4の前端部に設けられている。詳しくは、第1のカム位相可変機構30のハウジングにカムスプロケット6が固定されているとともに、第1のカム位相可変機構30のベーンロータにアウタカムシャフト21が固定されている。
第2のカム位相可変機構31は、吸気カムシャフト4の後端に設けられている。詳しくは、第2のカム位相可変機構31のハウジング31aにはアウタカムシャフト21が固定されているとともに、第2のカム位相可変機構31のベーンロータにはインナカムシャフト22が固定されている。
したがって、第1のカム位相可変機構30は、カムスプロケット6に対するアウタカムシャフト21の回転角を可変させる機能を有する一方、第2のカム位相可変機構31は、アウタカムシャフト21に対するインナカムシャフト22の回転角を可変させる機能を有する。即ち、第1のカム位相可変機構30は、排気バルブの開閉時期に対して第1の吸気バルブ11及び第2の吸気バルブ12全体の開閉時期を可変させる機能を有するとともに、第2のカム位相可変機構31は、第1の吸気バルブ11の開閉時期と第2の吸気バルブ12の開閉時期との差を可変させるスプリット可変機能を有する。
シリンダヘッド2には、アウタカムシャフト21の実回転角を検出する第1のカムセンサ32と、第1のカム位相可変機構30への作動油の吸排を制御する第1のOCV33とが設けられている。第1のカムセンサ32は、第1のOCV33の制御、即ち第1のカム位相可変機構30の作動制御に用いられる。
吸気カムシャフト4の後端がシリンダヘッド2の後壁2aを貫通し、第2のカム位相可変機構31がシリンダヘッド2の外方に配置されている。吸気カムシャフト4の後壁2aには、吸気カムシャフト4の後端部を支持するカムジャーナル23eが設けられている。
図3は、アクチュエータカバー40及びシリンダヘッドカバー41の取り付け状態を示すエンジン1の後面図である。図4は、アクチュエータカバー40の外側形状を示す斜視図、図5は、アクチュエータカバー40の内側形状を示す斜視図である。
図1及び3〜5に示すように、シリンダヘッド2には、アクチュエータカバー40がボルト42によって固定されている。アクチュエータカバー40は、シリンダヘッド2に固定されることで、外形が円柱状である第2のカム位相可変機構31の下側半分を、若干隙間を持って覆うように形成されている。
アクチュエータカバー40は、上部が開口しており、シリンダヘッド2に固定されたときに、その上面40aがシリンダヘッド2の上面2bと面一となるように形成されている。シリンダヘッド2の上面を覆うシリンダヘッドカバー41は、アクチュエータカバー40の上面をも覆うようにシリンダヘッド2より後方に突出した形状となっている。これにより、アクチュエータカバー40とシリンダヘッドカバー41の一部により、第2のカム位相可変機構30を収納する空間43が形成されている。
アクチュエータカバー40のシリンダヘッド2との当接面40bには、内部の空間43からの油漏れ防止用としてゴムシールを収納するシール溝40cが形成されている。
アクチュエータカバー40には、第2のカム位相可変機構31への作動油の吸排を制御する第2のOCV44と、第2のカム位相可変機構31のベーンロータの回転角を検出する第2のカムセンサ45が取り付けられている。
第2のカムセンサ45は、第2のカム位相可変機構31の外周壁31bのベーンロータに固定されている部位に面してアクチュエータカバー40に固定されており、この部位の実回転角を検出することで、インナカムシャフト22の実回転角を検出する。
したがって、第2のカムセンサ45により、第1のカムセンサ32により検出されたアウタカムシャフト21の回転角との差に基づいて、アウタカムシャフト21とインナカムシャフト22との実回転角差を検出することが可能となり、この実回転角差が第2のOCV44の制御、即ち第2のカム位相可変機構31の作動制御に用いられる。
次に、第1のカム位相可変機構30及び第2のカム位相可変機構31への作動油の供給経路について、図1とともに図6、7を用いて説明する。
図6は、シリンダヘッド2内の前部の構成を示す拡大上面図である。図7は、シリンダヘッド2内の後部の構成を示す拡大上面図である。
図1、6、7に示すように、第1のカム位相可変機構30の作動制御を行う第1のOCV33は、シリンダヘッド2の第1のカム位相可変機構30に近接した位置に配置されている。第1のOCV33は、エンジン1のシリンダブロックに固定された図示しないオイルポンプから、シリンダヘッド2に上下方向に延びて形成された油路50を介して作動油が供給される構造となっている。第1のOCV33から第1のカム位相可変機構30へは、シリンダヘッド2に形成された油路51、最前方に設けられたカムジャーナル23aの摺動面52に形成された油溝53、アウタカムシャフト21に形成された油路54を介して作動油が供給される。第1のOCV33のドレーンは、シリンダヘッド2に形成されたドレーン油路55を介して、シリンダヘッド2内の空間に開放されている。また、第1のOCV33に近接した位置でシリンダヘッド2の上面2bには、油路50と連通した開口部56が形成されている。この開口部56には、パイプ57の一端が上方から挿入されて連結されている。パイプ57の他端は、第2のOCV44に近接した位置でシリンダヘッド2の上面2bに形成されている開口部58に挿入されている。パイプ57の両端には、夫々、開口部56、58への挿入時に漏れのないようにOリングが設けられている。パイプ57は、内径が一定の1本のパイプにより形成されている。
第2のOCV44は、アクチュエータカバー40に形成された油路60、シリンダヘッド2に形成された油路61を介して開口部58と連通している。即ち、第2のOCV44は、オイルポンプから油路50、パイプ57、油路61、油路60を順番に介して作動油が供給される構造となっている。第2のOCV44から第2のカム位相可変機構31へは、アクチュエータカバー40に形成された油路62、シリンダヘッド2に形成された油路63、カムジャーナル23eの摺動面64に形成された油溝65、アウタカムシャフト21に形成された油路66を介して作動油が供給される。第2のOCV44のドレーンは、アクチュエータカバー40内に形成されたドレーン油路67及びシリンダヘッド2の後壁2aに形成されたドレーン油路68を通過し、シリンダヘッド2内の空間に戻される。
図8は、シリンダヘッドカバー41の取り付け要領を示す側面図である。
図8に示すように、シリンダヘッド2には、プラグが収納された円筒状のプラグチューブ70(ガイド部材)を気筒毎に備えている。プラグチューブ70の先端は、シリンダヘッド2の上面2bより上方に突出しており、シリンダヘッドカバー41に気筒毎に設けられた筒状部材71にプラグチューブ70の上端が挿入されることで、シリンダヘッド2に対するシリンダヘッドカバー41の位置決めが可能となっている。
シリンダヘッドカバー41の内部にはクランプ72によってパイプ57が固定されている。パイプ57の先端は下方に向けて延び、シリンダヘッドカバー41の下面41a(シリンダヘッド2との当接面)より下方に突出している。そして、プラグチューブ70の先端を筒状部材71に挿入してシリンダヘッドカバー41をシリンダヘッド2に取り付けた時に、パイプ57の先端がシリンダヘッド2の上面2bに設けられた開口部56、58に挿入されるようにパイプ57の先端位置が設定されている。更に、シリンダヘッドカバー41の取り付け時にプラグチューブ70の先端が筒状部材71に挿入されるよりも先に、パイプ57の先端が開口部56、58に挿入されるように、パイプ57の先端の突出長さが設定されている。
以上のように、本実施形態では、第1のカム位相可変機構30は吸気カムシャフト4の前端に、第2のカム位相可変機構31は吸気カムシャフト4の後端に設けられており、互いに離間して配置されている。第1のカム位相可変機構30を作動制御する第1のOCV33、及び第2のカム位相可変機構31を作動制御する第2のOCV44は、オイルポンプからシリンダヘッド2の前端部の油路50を介して作動油が供給される。
本実施形態では、シリンダヘッド2の後方側に設けられた第2のOCV44に対して、シリンダヘッド2の前端部の油路50から、シリンダヘッドカバー41内に設けられたパイプ57を介して作動油が供給される。このようにパイプ57を用いることで、シリンダヘッド2の前端部と後端部とを結ぶ油路としてシリンダヘッド2に孔を開ける必要がなく、シリンダヘッド2の構造の複雑化が抑えられ、シリンダヘッド2の製作コストを抑制することができる。全ての油路をシリンダヘッド2に孔を開けて形成する場合は、屈曲箇所や流路面積を変更する箇所が増え、特にシリンダヘッド2の全長に渡る場合は長さも長くなるため、作動油の圧力低下を引き起こし、第2のカム位相可変機構31の可変応答性が悪化し、燃費やドライバビリティの悪化を招く。
また、パイプ57は、内径が一定のパイプを用いており、断面積や流線の急激な変化がないので、第2のカム位相可変機構31に供給される作動油の油圧低下が抑制される。よって、第2のカム位相可変機構31の応答性を確保することができる。また、パイプ57の上流側端部が挿入される開口部56は、シリンダブロックから作動油が流入する油路50に近接した位置に設けられている。したがって、比較的圧力低下の少ない作動油を導入するので、第2のカム位相可変機構31に供給される作動油の油圧低下を更に抑えることができ、燃費やドライバビリティが良くなる。
さらには、パイプ57をシリンダヘッド2に挿入することで油路をつなぐことにより、流線の屈曲や流路面積の変化を小さくすることができるうえ、油路長さも短縮できる可能性があり、流路抵抗が抑えられ第2のカム位相可変機構31に供給される作動油の油圧低下が抑制される。加えて、パイプ57のシリンダヘッド2への挿入部で僅かな油にじみが生じても、ロッカカバー41の内部のため許容できる。
また、パイプ57はシリンダヘッドカバー41にクランプ72(支持部材)によって固定される構造であるので、シリンダヘッドカバー41の材質が樹脂やアルミ等であっても、シリンダヘッドカバー41に容易に油路を設けることができる。また、パイプ57が長いと振動しやすいが、パイプ57全長の途中でクランプ72(支持部材)によって固定されるので、振動が抑制され、パイプ57の折損が防止できる。また、ロッカカバー41をシリンダヘッド2にシール部材を挟んで固定するのが一般てきであるが、シール部材の弾性変形量差によりパイプ57の位置に上下ずれが生じる。このずれはパイプ57の挿入部で吸収でき、パイプ57に余分な力がかからないので変形や折損が防止できる。パイプ57の挿入を固定する部材がシリンダヘッド2の挿入部近傍に設ける必要がないので、コンパクトにかつレイアウトする自由度が高く設計できる。
また、パイプ57の先端がシリンダヘッドカバー41の下面41aより突出しているので、パイプ57の先端をシリンダヘッド2の上面2bの開口部56、58に挿入する際に目視で確認することができ、シリンダヘッドカバー41の取り付けを容易かつ確実に行うことができる。また、シリンダヘッド2の挿入部を同一平面に配置したり、シリンダヘッドカバー41とのシール面に配置することで、さらに目視確認が容易となるうえ、シリンダヘッド2の孔加工が加工された平面に実施することになり、孔加工のずれや要求面粗度の達成、バリの処置も容易となり、加工工数や時間をかけることがない。
また、シリンダヘッドカバー41の取り付け時に、プラグチューブ70の先端が筒状部材71に挿入されるよりも先にパイプ57の先端が開口部56、58に挿入されるようにパイプ57の先端の突出長さが設定されているので、パイプ57とプラグチューブ70とが同時に挿入される場合よりも位置合わせが容易になり、組み立て性を向上させることができる。なお、本実施形態では、プラグチューブ70の先端が筒状部材71に挿入されるよりも先にパイプ57の先端が開口部56、58に挿入されるように設定されているが、この逆にパイプ57の先端が開口部56、58に挿入されるよりも先にプラグチューブ70の先端が筒状部材71に挿入されるように構成してもよい。このような場合でも、前述の実施形態と同様に位置合わせを容易にすることができる。
なお、パイプ57がクランプ72(支持部材)によってシリンダヘッドカバー41に完全に固定されない場合、たとえば、クランプ72(支持部材)がシリンダヘッドカバー41に一体に設けられたクリップでパイプ57の上方移動だけを規制する形態のものでもパイプ57の振動を抑制し、抜けを防止することができる。組み付けもパイプ57をシリンダヘッド2の孔に挿入して、その後、シリンダヘッドカバー41を組み付けることで容易にできる。
なお、本実施形態では、第1のカム位相可変機構30と第2のカム位相可変機構31の両方を備えたエンジン1に本発明を適用しているが、いずれか一方のカム位相可変機構のみ備えたエンジンでも本発明を適用することができる。オイル供給位置がレイアウト上、あるいは他の油圧機器との関係によりカム位相可変機構を備えた位置と離間している場合には、本発明のようなパイプを用いることで、シリンダヘッド2に孔を開けて形成する油路を減少させ、シリンダヘッド2の構造の複雑化を抑制することができる。
また、本実施形態では DOHCの3気筒エンジンに本発明を適用したが、SOHCエンジンや気筒数の異なるエンジンにも同様に適用することができる。
1 エンジン
2 シリンダヘッド
4 吸気カムシャフト
31 第2のカム位相可変機構
41 シリンダヘッドカバー
50 油路
56 開口部
57 パイプ
58 開口部
70 プラグチューブ
72 クランプ

Claims (5)

  1. シリンダヘッドに孔を開けて形成した油路を介して油圧機器に作動油を導入するエンジンの配管構造であって、
    前記シリンダヘッドに互いに離間して2つの開口部が設けられるとともに、前記シリンダヘッドを覆うシリンダヘッドカバーに囲まれる範囲内に両端が前記開口部に挿入されるパイプを備え、前記パイプが前記油圧機器へ作動油を導入する油路の少なくとも一部として用いられ
    前記パイプの両端は、前記シリンダヘッドカバーの前記シリンダヘッドとの当接面より外方に突出するとともに、
    前記シリンダヘッドには、前記シリンダヘッドカバーに設けられた孔に先端が挿入することで前記シリンダヘッドカバーの取り付け時における前記シリンダヘッドに対する位置決めを行うガイド部材が備えられ、
    前記パイプは、前記シリンダヘッドカバーの取り付け時に、前記ガイド部材の先端の前記孔への挿入と異なるタイミングで両端が前記開口部に挿入されるように、両端の突出量が設定されていることを特徴とするエンジンの配管構造。
  2. 前記油圧機器は、前記エンジンのカムシャフトの一端側に配置され、バルブの駆動用カムの位相を可変するカム位相可変機構であって、
    前記カムシャフトの他端側に設けられた開口部から前記パイプを経由して前記カムシャフトの一端側に設けられた開口部に作動油を供給し前記カム位相可変機構に導入することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの配管構造。
  3. 前記パイプは、両端間で内部の流路面積が一定となるように1本のパイプから形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンの配管構造。
  4. 前記パイプの上流側となる前記開口部は、前記シリンダヘッドの油路への作動油の流入位置に近接して設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエンジンの配管構造。
  5. 前記パイプは、前記シリンダヘッドカバーと別体に形成され、支持手段により前記シリンダヘッドカバーに支持されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のエンジンの配管構造。
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