JP2011163262A - 車載制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】故障の解析に必要なデータを保存するとともに内燃機関の始動に際してデータを保存するデータ保存手段を備えた車載制御装置において、不具合発生後のバッテリ電源OFFやバッテリ電圧低下によるデータの消失を防止することにある。
【解決手段】データ保存手段(16)は、データを保存する記憶領域を揮発性メモリ(32、33)と不揮発性メモリ(35、36)とを含む複数タイプで構成し、内燃機関(2)の始動のデータを揮発性メモリ(33)に保存した後、始動不良を判断した場合に、上述の揮発性メモリ(33)に保存したデータの複製を不揮発性メモリ(36)に書き込みして残している。
【選択図】図1

Description

この発明は、車載制御装置に係り、特に故障診断機能を用いた不具合解析データを保存・取得する車載制御装置に関する。
近年、国内外の排ガス法規制が年々厳しくなり、それに伴って車載制御装置(電子コントローラ:ECU等)内の故障診断(OBD:On Board Diagnostic)の要求も厳しくなってきている。
基本的な故障診断は、車両の走行状況が一定の条件を満たした時点で、車載制御装置の入出力をモニタして正常か異常かを判別する。異常と判断されたなら、どの部品やシステムが異常であるかを識別する故障コード(DTC:Diagnostic Troub1e Code)と故障判定を実施したときの走行状態を、データ保存手段(EEPROMやバッテリ電源でバックアップされたRAM)に保存している。
特開2004−44407号公報
特許文献1に係る車両用故障診断制御装置は、設定条件を満たしたときに、エンジンストールやエンジン始動不良を含む始動時故障であると判定する判定機能と、始動時故障と判定されたときの始動時データの保存機能とを備え、修理時間の短縮を可能とするものである。
ところが、従来、車載制御装置内の故障診断プログラムにおいて、故障内容を識別する故障コードや故障発生時走行状態の保存機能は、特定のシステムや部品の故障に限定されており、顧客が不具合を感じて修理業者に車両が持ち込まれた場合、それ以外の再現性の低い故障では故障原因の解析が非常に困難であった。
これに対し、エンジンストールやエンジン始動不良発生時の車両状況の保存機能、機関温度としての機関冷却水温度領域毎での始動時間や始動不良発生回数の積算・保存機能、直近100回分の始動履歴(始動時のクランキング時間、機関冷却水温、始動可否データ等)保存機能が考えられている。
しかしながら、データ保存先は、不具合発生後のバッテリ電源OFFやバッテリ電圧低下によるデータの消失を防止するため、電源供給停止後もデータを保持し続ける不揮発性メモリ(EEPROM、フラッシュメモリ等)がより望ましいが、一部の不揮発性メモリでは、消去・書き込み回数に制限(上限が数100回の種類もある)があり、内燃機関の始動毎のデータ更新が必要な機能は、現行仕様のままの導入が不可能である。
また、不具合発生後、所定期間が経過してからディーラヘ車両が持ち込まれる場合もあり、この場合、内燃機関の始動毎に更新されるデータからは、不具合発生時頃のデータが消えてしまっていることも想定され、改善が望まれていた。
そこで、この発明の目的は、不具合発生後のバッテリ電源OFFやバッテリ電圧低下によるデータの消失を防止する車載制御装置を提供することにある。
この発明は、故障の解析に必要なデータを保存するデータ保存手段を備え、このデータ保存手段に内燃機関の始動に際してデータを保存する車載制御装置において、前記データ保存手段は、データを保存する記憶領域を揮発性メモリと不揮発性メモリとを含む複数タイプで構成し、前記内燃機関の始動のデータを前記揮発性メモリに保存した後、始動不良を判断した場合に、前記揮発性メモリに保存したデータの複製を前記不揮発性メモリに書き込みして残すことを特徴とする。
この発明の車載制御装置は、消去・書き込み回数に制限のある不揮発性メモリを使用の場合に、不揮発メモリにデータを保存することを可能とし、不具合発生後のバッテリ電源OFFやバッテリ電圧低下によるデータの消失を防止できる。
図1は車載制御装置と故障診断装置とをシリアル通信で連絡した通信診断システムのハード構成を示す図である。(実施例) 図2は車載制御装置と故障診断装置とを接続した通信診断システムを備えた車両の側面図である。(実施例) 図3は統計データ更新処理と不具合発生回数統計データ更新処理と不揮発性領域へのデータの書き込み処理とを示すフローチャートである。(実施例) 図4は始動時間統計データの保存例の例1を示す図である。(実施例) 図5は始動時間統計データの保存例の例2を示す図である。(実施例) 図6は不具合発生回数統計データの保存例の例1を示す図である。(実施例) 図7は不具合発生回数統計データの保存例の例2を示す図である。(実施例) 図8は機関始動履歴データの保存例の例1のフローチャートである。(実施例) 図9は機関始動履歴データの保存例の例2のフローチャートである。(実施例) 図10は機関始動履歴データの保存例の例1を示す図である。(実施例) 図11は機関始動履歴データの保存例の例2を示す図である。(実施例)
この発明は、消去・書き込み回数に制限のある不揮発性メモリを使用の場合に、不揮発メモリにデータを保存することを可能とし、不具合発生後のバッテリ電源OFFやバッテリ電圧低下によるデータの消失を防止する目的を、内燃機関の始動のデータを揮発性メモリに保存した後、始動不良を判断した場合に、揮発性メモリに保存したデータの複製を不揮発性メモリに書き込みして残すことで実現するものである。
図1〜図11は、この発明の実施例を示すものである。
図1、図2において、1は車両である。この車両1は、内燃機関2と通信診断システム3とを搭載している。この通信診断システム3には、車載制御装置4として、複数の、例えば、第1の車載制御装置5A、第2の車載制御装置5B…が備えられ、また、故障診断装置(故障診断テスタ)6が車両1から離れて備えられている。
第1の車載制御装置5A、第2の車載制御装置5B…は、通信線として、シリアル通信可能で双方向のデータ通信が可能な車両側通信線7を介して互いに接続され、通常時には互いにデータの送受信を実施しながら制御対象を制御する。車両側通信線7には、車両側接続コネクタ8が設けられている。
故障診断装置6は、前記複数の車載制御装置5A、5B…のいずれか一つの車載制御装置に接続され、一つの車載制御装置のプログラムの書換え処理、あるいは車両1や内燃機関2の故障診断(OBD:On Board Diagnostic)を実行するものである。
この故障診断装置6には、ディスプレイ9が備えられ、また、車両側接続コネクタ8に結合可能な車外コネクタ10を設けた通信線である車外通信線11が接続している。この車外通信線11は、前記車両側通信線7に接続可能である。
上述の第1の車載制御装置5Aと第2の車載制御装置5Bとは、同一構造であり、ここでは、以下のように、第2の車載制御装置5Bについてのみ説明する。
第2の車載制御装置5Bは、例えば、ボディコントロールモジュール(BCM)、エンジンコントールモジュール(ECM)、トランスミッション(A/T)コントローラ、ABS(アンチロックブレーキシステム)コントローラ、エアバックコントローラ等の複数の車載制御装置(電子コントローラ:エレクトリックコントロールユニット(ECU))中から選択されたものであり、故障診断機能(自己診断)を有する。
図1に示すように、第2の車載制御装置5Bは、車両側通信線7に接続した受信手段である通信ポート12と、車載用検出手段13からの信号を入力して波形処理するとともに通信ポート11に出力する入力処理装置14と、通信ポート12に連絡するとともに入力処理装置14からの信号に基づいて目的の制御に対する最適制御量を演算し、この演算結果に基づいた制御信号を出力する中央処理装置(CPU)15と、故障の解析に必要なデータを保存するとともに内燃機関2の始動に際してデータを保存するデータ保存手段16と、中央処理装置15からの制御信号を受けてアクチュエータ(燃料噴射弁等)17を駆動するように通信ポート12に接続した出力制御装置18と、電源供給回路19とを備えている。
電源供給回路19には、電力の供給を受けるように電力線20よってバッテリ21が接続し、また、イグニション信号を受けるようにイグニション信号線22によってイグニションスイッチ23が接続している。バッテリ21には、車両側接続コネクタ8に接続した車両側電源線24及び車両側グランド線25が接続している。
一方、故障診断装置6には、車外コネクタ10に接続した車外電源線26及び車外グランド線27が接続している。車外電源線26は、車両側電源線24に接続可能である。車外グランド線27は、車両側グランド線25に接続可能である。
また、入力処理装置14には、内燃機関2の機関温度として、例えば、機関冷却水温度を検出する機関温度検出手段28と、内燃機関2を始動するスタータ29と、内燃機関2の機関回転速度を検出する機関回転速度検出手段30とが連絡している。
前記データ保存手段16は、データを保存する記憶領域を揮発性メモリと不揮発性メモリとを含む複数タイプで構成されており、消去・書込み回数に制限がない揮発性メモリ31として、中央処理装置15が演算を行うためのデータを保存するとともに保存されている故障データを他の車載制御装置内にも保存する第1の揮発性メモリ(RAM)32と、この第1の揮発性メモリ32に直接的に接続してデータをバッテリ21でバックアップ保存する第2の揮発性メモリ(バックアップRAM)33とを備え、また、消去・書込み回数に制限がある不揮発性メモリ34として、例えば、制御用のプログラムやデータを格納するブロック書き換え可能な第1の不揮発性メモリ(ROM)35と、工場でプログラムする場合等に使用されて電気的に消去・書込み可能な第2の不揮発性メモリ(EEPROM)36とを備える。
第2の揮発性メモリ(バックアップRAM)33は、消去・書込み回数に制限のない記憶媒体であり、データをバックアップ保存するための記憶領域33Aを確保している。
また、第2の不揮発性メモリ(EEPROM)36は、消去・書込み回数に制限のある記憶媒体であり、データを保存するための記憶領域36Aを確保している。
この第2の車載制御装置5Bにおいては、機関始動時間(クランキング時間)の計測、機関始動不良の判定、機関冷却水温度毎の機関始動時間及び不良発生回数(統計データ)データの保存、直近100回分の始動履歴(始動時のクランキング時間、機関冷却水温度、始動可否データ等)データの保存が実施される。
また、第2の車載制御装置5Bでは、車両1が修理工場に持ち込まれた場合に、故障診断装置6を接続し、データ保存手段16に保存された機関冷却水温度毎の機関始動時間及び不良発生回数(統計データ)データの保存、直近100回分の始動履歴(始動時のクランキング時間、機関冷却水温度、始動可否データ等)データを読み出し、故障診断装置6のディスプレイ9に表示する。
そして、この実施例において、データ保存手段16は、内燃機関2の始動のデータを揮発性メモリとしての、例えば、第2の揮発性メモリ33の記憶領域33Aに保存した後、始動不良を判断した場合に、その第2の揮発性メモリ33の記憶領域33Aに保存したデータの複製(コピー)を、不揮発性メモリとしての第2の不揮発性メモリ36の記憶領域36Aに書き込みして残し、第2の不揮発性メモリ36の更新をする。
上記の始動不良とは、基本的に故障コードの残らない場合の始動時の不具合のことである。また、この故障コードが残らない場合とは、故障部品が特定されていない場合である。
これにより、消去・書込み回数に制限のある第2の不揮発性メモリ36を使用する場合にも、車両1の長期使用にわたって継続的に、第2の不揮発性メモリ36の記憶領域36Aにデータを保存することが可能で、不具合発生後のバッテリ電源OFFやバッテリ電圧低下による第2の揮発性メモリ33でのデータ消失に対してバックアップを実行し、データ消失を防止できる。また、第2の不揮発性メモリ36に保存されたデータが、始動不良と選別されたタイミングで更新されるため、その書き込みを効率的に制限することができる。更に、第2の不揮発性メモリ36のデータが、必ず始動不良のデータを含むので、その解析に有効利用できる。
ここで、上記のバッテリ電源OFFとは、イグニションスイッチ23のOFFのことではなく、電源供給がないことであり、例えば、バッテリ21の端子から配線を外すこと、バッテリ21の完全放電状態等である。また、上記の電圧の低下とは、完全放電に近い状態までバッテリ電圧が下がることである。
中央処理装置15には、故障診断プログラムが備えられて故障診断機能(自己診断)する故障診断手段37と、スタータ29がオンされ且つ機関回転速度が所定の回転速度以下であるクランキング時間を演算するタイマ手段38と、複数のカウンタ機能を有するカウンタ手段39とが備えられている。
このカウンタ手段39のカウンタ機能では、所定条件の成立に伴って対応するそれぞれのカウンタ(記憶値、unitデータ)を増加させるインクリメント処理を行い、そして、このインクリメント処理によって増加したカウント値を第2の揮発性メモリ33の記憶領域33Aに記憶する。
中央処理装置15のカウンタ手段39は、後述の図3のフローチャートで説明するように、運転条件のバリエーション(例えば、機関冷却水温度域別、クランキング時間別等)に対応して相互に同等の上限値を持つ第一のカウンタ40Aを複数設け、この複数の第一のカウンタ40Aに関わる別な第二のカウンタ(オーバーフローカウンタ)40Bを設け、そして、所定条件が成立した場合にその実績に基づいてそれぞれの第一のカウンタ40Aを一単位ずつ継続的にインクリメント処理し、経時的な運転に従いこの第一のカウンタ40Aのインクリメント処理を継続して実施し、複数の第一のカウンタ40A…中のいずれかの第一のカウンタ40Aが上限値に達した際に、この上限値に達した第一のカウンタ40Aを略半減させる二分割処理を行うとともに、この二分割処理を実施した実績に基づいて第二のカウンタ40Bを一単位ずつ継続的にインクリメント処理し、さらに、この第二のカウンタ40Bのインクリメント処理と同時に、複数の第一のカウンタ40A…中の前記上限値に達した第一のカウンタ40Aを除く他の第一のカウンタ40Aの二分割処理を行い、その後、経時的な運転に従い第二のカウンタ40Bのインクリメント処理を継続して実施し、このインクリメント処理によって増加したカウント値を第2の揮発性メモリ33の記憶領域33Aに保存し、不揮発性メモリ36の記憶領域36Aにクランキングデータを保存する際には、始動不良を判断した場合であってそのデータの書込み回数が所定の回数が超えない場合のみ書き込みをする。
ここで、上記の運転条件は、内燃機関2の始動時における機関冷却水温度とクランキング時間とである。つまり、カウンタをパラメータとして分けるために設定する運転条件の各変数(車載制御装置への入力パラメータ)は、内燃機関2の始動時における燃焼環境を端的に示す機関冷却水温度、及び完爆するまでの容易性や困難性を示す所要時間であるクランキング時間である。
第一のカウンタ40Aは、運転条件のバリエーション(例えば、機関冷却水温度域別、クランキング時間別等)に対応して複数設けたカウンタであって、頻度を表すものである。つまり、第一のカウンタ40Aは、機関冷却水温度とクランキング時間とを組合せた条件に依存して複数に分けて設けられ、且つその当て嵌まる条件の実績を頻度としてカウントする。第一のカウンタ40Aは、機関冷却水温度を複数の温度域に分けるとともに、クランキング時間を複数の所要時間帯に分けて、これらを組合せた条件に依存して複数分けて設けている。そして、複数に分けられたカウンタのそれぞれに対して、当て嵌まる条件が成立したという実績を、成立した頻度として、カウントするものである。
第二のカウンタ40Bは、いずれかの第一のカウンタ40Aがオーバーフローするに際して二分割処理を行った回数を表すものである。
また、中央処理装置15のカウント手段39は、第2の不揮発性メモリ36の書込み回数を積算するカウンタとして第三のカウンタ40Cを備え、第2の揮発性メモリ33に保存したデータの複製を、第2の不揮発性メモリ36に書き込む書込み回数を所定の回数に制限する。
これにより、始動不良が多発した場合に、第2の不揮発性メモリ36の更新回数を制限し、第2の不揮発性メモリ36の保護を実施できる。また、第2の不揮発性メモリ36ヘの消去・書込みを他機能と共有する場合に、他機能との更新回数の配分を考慮して制限を設定できる。
第2の車載制御装置5Bは、後述の図8、図9のフローチャートで説明するように、内燃機関2の始動に伴って機関温度としての機関冷却水温度とクランキング時間とを含むクランキングデータを作成し、第2の揮発性メモリ33にクランキングデータを保存する際には、第2の揮発性メモリ33の記憶領域33Aを満たす前では予め定めた序列に書き込むとともに、第2の揮発性メモリ33の記憶領域33Aを満たした後では時期の古いものを優先して更新しつつ保存し、第2の不揮発性メモリ36にクランキングデータを保存する際には、始動不良を判断した場合であって書込み回数が所定の回数が超えない場合のみ書き込みをする。
この実施例において、始動時間統計保存データの保存例としては、図4に示す例1と図5に示す例2とがある。
図4に示す始動時間統計データ保存例の例1においては、各始動時冷却水温度(図面上では「始動時水温」と記す)の温度域毎にクランキング時間(図面上では「Cranking Time」と記す)を持ち、クランキング時間カウンタ(図面上では「Cranking Time Counter:CTCounter」と記す)のいずれかが255(二進法の8ビット)をオーバーした場合、全てのクランキング時間カウンタの値を2で割って更新し(少数は切り上げる)、そして、「NO.1」(二分割実施回数)をインクリメントする。ここで、二分割とは、データを略半分ずつの二つに分けることである。なお、この図4においては、パラメータ名(図面上では「Parameter name」と記す)毎に付した「NO.1」、「NO.2」…が大きな番号になるにつれて、長時間で高温となるものである。「二分割実施回数(オーバーフローカウンタ)」が0〜255の255に達し、オーバーフロー目前となった場合は、二分割実施回数も二分割実施して半減させて継続する。
なお、この始動時間統計保存データの保存例の例1では、「二分割実施回数(オーバーフローカウンタ)」は、その値に意味があるのではなく、長期間継続できることに意味があるため、そのように継続すれば良い。
この図4に示す検証過程での判断処理の流れにおいては、統計データが実際に得られた場合に、例えば、No.2〜No.5までの極低温時の中で、No.2やNo.3では大きな値がカウントされ、No.4やNo.5では小さな値である場合、短時間で始動していることになるので、始動不良といった問題はあまりない。
しかしながら、No.2、No.3やNo.4でのカウントが比較的小さな値で、No.5では大きな値がカウントされている場合、常に長い時間かかって始動していることになるので、何らかの不良や故障が考えられる。あるいは、始動時冷却水温度が低い場合や高い場合の方が、始動時冷却水温度が常温に近い場合に、例えば、燃料噴射量の過多あるいは不足という不都合を起こし易い。複数の温度域にわたって一様に散らばるようにしてクランキング時間が長いのであれば、何らかの故障(例えば、電気系の故障)が考えられる、といった判断を行うことができる。
また、図5に示す始動時間統計データ保存例の例2において、第二のカウンタ40Bは、複数の温度域に分けた機関冷却水温度に対応して複数設けられる。そして、この機関冷却水温度の温度域に分けられた第一のカウンタ40Aがインクリメント処理により増加するのに対応させて、複数の機関冷却水温度域毎に分けて第二のカウンタ40Bをインクリメント処理する。
この図5の始動時間統計データ保存例の例2においても、上述の図4の例1と同様に、「二分割実施回数(オーバーフローカウンタ)」が0〜255の255に達し、オーバーフロー目前となった場合は、二分割実施回数も二分割実施して半減させて継続する。この「二分割実施回数」は、その値に意味があるのではなく、長期間継続できることに意味があるため、そのように継続すれば良い。
この始動時間統計データ保存例の例2では、図5に示すように、クランキング時間カウンタのいずれかが255(二進法の8ビット)をオーバーした場合、このオーバーした始動時冷却水温度の温度域毎の単位でクランキング時間カウンタの値を2で割って更新し(少数は切り上げる)、そして、この始動時冷却水温度の温度域の二分割実施回数をインクリメントする。
この実施例において、不具合発生回数統計保存データの保存例としては、図6に示す例1と図7に示す例2とがある。
図6に示す不具合発生回数統計データ保存例の例1においては、第三のカウンタ40Cとして、内燃機関2の始動不良回数を、複数の温度域に分けた機関冷却水温度に応じて複数設ける。このように、第三のカウンタ40Cを設けることにより、第二の故障コードが記録されるような症状べースの故障の場合に対して、長期にわたる過去の実績を残し、解析を容易にする。
この図6の不具合発生回数統計データ保存例の例1において、「二分割実施回数」は、その値に意味があるのではなく、長期間継続できることに意味があるため、最大値でその値を保持する。
この図6の不具合発生回数統計データ保存例の例1での統計データにおける「始動不良」とは、「始動不能、始動不良」だけのことである。例えば、クランキングを間欠して3回行い、その3回目で長い時間かかって完爆判定(所定回転数以上となる)となった場合に、カウントでは、「始動不良」が2回となる。
この図6の不具合発生回数統計データ保存例の例1では、始動不良回数が、レンジ(Range)の最大値に達した場合に、最大値として保存される。
また、図7に示す不具合発生回数統計データ保存の例2においては、第四のカウンタ40Dとして、機関始動可能になった始動不良回数と機関始動不能になった始動不良回数とを、それぞれ複数の温度域に分けた機関冷却水温度に応じて複数設ける。このように第四のカウンタ40Dを設けることにより、第二の故障コードが記録されるような症状べースの故障の場合に対して、長期にわたる過去の実績を残し、解析を容易にする。
この図7の不具合発生回数統計データ保存例の例2での統計データにおける「始動不良」とは、「始動可能、始動不良」及び「始動不能、始動不良」である。なお、「始動可能、始動不良」及び「始動不能、始動不良」を分けずに含めた値とすることも可能である。例えば、クランキングを間欠して3回行い、その3回目で長い時間かかって完爆判定(所定回転数以上となる)となった場合に、この「始動不良」のカウントは、「始動可能、始動不良」では1回、「始動不能、始動不良」では2回とすることができる。なお、「始動可能、始動不良」と「始動不能、始動不良」とを分けずに含めた値とした場合には、「始動不良」のカウントが3回となる。
この図7の不具合発生回数統計データ保存例の例2では、始動不良回数が、始動可能/始動不能で分けて保存される。
なお、上記の図6、図7における不具合発生回数の統計データ更新処理の例1、例2においては、データを保存する場合、始動不良判定処理後、完爆判定等を利用し、始動可能な始動不良と始動不可能な始動不良とを分離して始動回数を保存する。
また、上記の図5〜図8における統計データは、バッテリ21を外しても保存を継続できる第2の不揮発性メモリ(EEPROM等)36に保存することにより、長期の統計データを採取することも可能になる。なお、第2の不揮発性メモリ36が存在しない場合には、バッテリバックアップされた第2の揮発性メモリ(RAM)33に保存することも可能である。
次に、上記の統計データ保存処理において、例えば、上記の図4の始動時間統計データ保存例の例1と上記の図6の不具合発生回数統計データ保存例(カウントの二分割処理実施のデータ保存)の例1とを組み合わせた場合を、図3にフローチャートに基づいて説明する。
図3に示すように、イグニションスイッチ23がオンになり、プログラムがスタートすると(ステップA01)、内燃機関2のクランキングが開始したか否かを判断し(ステップA02)、このステップA02がNOの場合には、この判断を継続する。
このステップA02がYESの場合には、始動時冷却水温度を確認し(ステップA03)、クランキングが終了したか否かを判断し(ステップA04)、このステップA04がNOの場合には、この判断を継続する。
このステップA04がYESの場合には、始動時間統計データ更新処理を行う。
この始動時間統計データ更新処理においては、先ず、今回のクランキング時間、始動時冷却水温度のクランキング時間カウンタが255回になったか否かを判断し(ステップA05)、このステップA05がYESの場合には、二分割実施回数をインクリメントし、全てのクランキング時間カウンタを半分(1/2)にし、書き込み・更新回数に制限がない第2の揮発性メモリ33に保存する(ステップA06)。これは、オーバーフローによって予期せぬデータ異常を起こさないように予防するものであり、カウンタを内燃機関2の異なる運転状態に割り当てて複数設け、カウンタによってカウントし、カウンタがオーバーフローしそうな場合に、第二のカウンタ(オーバーフローカウンタ)40Bをインクルメントし、カウンタをオーバーフロー防止のためにその値を半減する。
前記ステップA05がNOの場合、又は、前記ステップA06の処理後は、クランキング時間カウンタをインクリメントし(ステップA07)、書き込み・更新回数に制限がない第2の揮発性メモリ33に保存し、始動時間統計データ更新処理を終了する。
そして、不具合発生回数の統計データ更新処理を行う。
この不具合発生回数の統計データ更新処理においては、先ず、始動不良判定が成立したか否かを判断し(ステップA08)、このステップA08がYESの場合には、今回の始動時冷却水温度の始動不良回数が255回になったか否かを判断し(ステップA09)、このステップA09がNOの場合には、今回の始動時冷却水温度の始動不良回数をインクリメントして、書き込み・更新数に制限がない第2の揮発性メモリ33に保存し、不具合発生回数の統計データ更新処理を終了する(ステップA10)。
なお、上記の図7に示す不具合発生回数の統計データ更新処理の場合には、始動不良判定処理後、完爆判定等を利用し、始動可能な始動不良と、始動不可能な始動不良とを分離して始動不良回数を、第2の揮発性メモリ33に保存する。
そして、不揮発性メモリへのデータの書き込みを行う。
この不揮発性メモリへのデータの書き込みにおいては、先ず、第2の不揮発性メモリ36の更新回数のカウンタが規定の所定回数以下か否かを判断し(ステップA11)、このステップA11がYESの場合には、上記の第2の揮発性メモリ33に保存したデータの複製(図面上では「コピー」と記す)を、第2の不揮発性メモリ36に書き込みして残し(ステップA12)、その後、第2の不揮発性メモリ36の更新回数カウンタをカウントアップする(ステップA13)。
そして、このステップA13の処理後、又は、前記ステップA08がNOの場合、前記ステップA09がYESの場合、前記ステップA11がNOの場合には、プログラムをエンドとする(ステップA14)。
この結果、運転条件のバリエーションに対応して複数設けた第一のカウンタ40Aの値を、書込み回数に制限のない第2の揮発性メモリ33に保存でき、始動不良の有無に関わらず、保存できる。また、第二のカウンタ40Bの値を、書込み回数に制限のない第2の揮発性メモリ33に保存できる。
また、第2の揮発性メモリ33が消失するような電源トラブルがなければ、第2の揮発性メモリ33と第2の不揮発性メモリ36とには、運転条件のバリエーションに対応した複数のデータを共に残すことができ、解析に利用できる。
更に、第2の不揮発性メモリ36ヘの保存は、始動不良と選別されたタイミングで更新することになるため、その書込みを効率的に制限することができる。
更にまた、第2の不揮発性メモリ36のデータは必ず始動不良のデータを含むので、その解析に有効利用できる。仮に、第2の揮発性メモリ33が消失するような電源トラブルがあった後に第2の不揮発性メモリ36ヘの更新が生じても、必ず始動不良のデータを含むことになる
また、特定の部品・システムの故障が特定できないような内燃機関2の始動不良の発生発生頻度を機関冷却水温度別に保存し、再現性が低い不具合であっても的を絞って再検証を行うことができ、また、設計者がどの状況下での発生の頻度が高いかを把握することができる。
上記の図3のフローチャートにおいて、図5の始動時間統計データ保存例を例2とした場合には、前記ステップA06では、各始動時冷却水温度の温度域単位で二分割実施回数をインクリメントし、全てのクランキング時間カウンタを半分(1/2)にする。
また、上記の図3のフローチャートにおいて、図7の不具合発生回数統計データ保存例を例2とした場合には、始動不良判定処理後(上記のステップA08の後)、完爆判定等を利用し、始動可能な始動不良と始動不可能な始動不良とを分離して始動不良回数を保存する。
なお、上記の図3の統計データ保存処理では、始動時間統計データ保存の例1、例2及び/又は不具合発生回数統計データ保存の例1、例2とを、それぞれ適宜組み合わせることも可能である。
また、この実施例において、始動履歴データの保存例(直近100回のクランキングデータの保存)としては、図10に示す例1と図11に示す例2とがある。
図10に示す始動履歴データの保存例の例1においては、指定回数分の内燃機関2の始動履歴データの保存であり、これらのデータが第2の不揮発性メモリ(EEPROM等)36又はバックアップされて第2の揮発性メモリ(RAM)33に保存される。
この図10の始動履歴データの保存例の例1において、過去100回分の内燃機関2の始動履歴データを保存し、クランキングデータ(図面上では「Cranking data」と記す)は、クランキング時の機関冷却水温度とクランキング時間からなり、始動不良の有無に関わらず、直近100回分のクランキングデータを保存し、指定回数を上回った場合には、最も古いデータへ上書きする。
図10の始動履歴データの保存例の例1を、図8のフローチャートに基づいて説明する。
図8に示すように、イグニションスイッチ23がオンになり、プログラムがスタートすると(ステップB01)、内燃機関2のクランキングが開始したか否かを判断し(ステップB02)、このステップB02がNOの場合には、この判断を継続する。
このステップB02がYESの場合には、始動時冷却水温度のデータを取得し(ステップB03)、また、クランキング時間を計測し(ステップB04)、クランキングが終了したか否かを判断し(ステップB05)、このステップB05がNOの場合には、前記ステップB04に戻す。
このステップB05がYESの場合には、始動履歴保存用メモリとしての書き込み・更新回数に制限のない第2の揮発性メモリ33の記憶領域33Aの全てを使用済みか否かを判断する(ステップB06)。
このステップB06がNOの場合には、この第2の揮発性メモリ33の記憶領域33Aの空いている部分に、今回取得したクランキングデータを保存する(ステップB07)。
しかし、このステップB06がYESの場合には、第2の揮発性メモリ33の記憶領域33Aにおいて、最も古いクランキングデータを今回取得したクランキングデータで更新する(ステップB08)。
前記ステップB07の処理後、又は、前記ステップB08の処理後は、始動不良の判定が成立したか否かを判断する(ステップB09)。
このステップB09がYESの場合には、第2の不揮発性メモリ36の更新回数のカウンタが規定の所定回数以下か否かを判断する(ステップB10)。
このステップB10がYESの場合には、第2の揮発性メモリ33に記憶したデータの複製を、第2の不揮発性メモリ36に書き込みして残し(ステップB11)、この第2の不揮発性メモリ36の更新回数のカウンタをカウントアップする(ステップB12)。
このステップB12の処理後、又は、前記ステップB09がNOの場合、前記ステップB10がNOの場合には、プログラムをエンドとする(ステップB13)。
また、図11に示す始動履歴データの保存例の例2においては、上記の図10の例1に付加データを保存するものであり、この付加データとして、機関始動不良判定成立の有無(始動不良判定)を識別するデータ、内燃機関2が始動したか否か(始動判定)を識別するデータ、イモライザ等のその他要因による始動禁止であるか(始動禁止判定)を識別するデータがある。
図11の始動履歴データの保存例の例2を、図9のフローチャートに基づいて説明する。
図9に示すように、イグニションスイッチ23がオンになり、プログラムがスタートすると(ステップC01)、内燃機関2のクランキングが開始したか否かを判断し(ステップC02)、このステップC02がNOの場合には、この判断を継続する。
このステップC02がYESの場合には始動時冷却水温度のデータを取得し(ステップC03)、また、クランキング時間を計測し(ステップC04)、クランキングが終了したか否かを判断し(ステップC05)、このステップC05がNOの場合には、前記ステップC04に戻す。
このステップC05がYESの場合には、始動禁止判定が成立したか否かを判断し(ステップC06)、このステップC06がYESの場合には、始動禁止判定フラグをオンとする(ステップC07)。
このステップC07の処理後、又は、前記ステップC06がNOの場合には、始動判定が成立したか否かを判断し(ステップC08)、このステップC08がYESの場合には、始動判定フラグをオンとする(ステップC09)。
このステップC09の処理後、又は、前記ステップC08がNOの場合には、始動不良判定が成立したか否かを判断し(ステップC10)、このステップC10がYESの場合には、始動不良判定フラグをオンとする(ステップC11)。
このステップC11の処理後、又は、前記ステップC10がNOの場合には、始動履歴保存用の書き込み・更新回数に制限のない第2の揮発性メモリ33の記憶領域33Aの全てを使用済みか否かを判断する(ステップC12)。
このステップC12がNOの場合には、第2の揮発性メモリ33の記憶領域33Aの空いている部分に、今回取得したクランキングデータを保存する(ステップC13)。
しかし、このステップC13がYESの場合には、第2の揮発性メモリ33において、最も古いクランキングデータと付加データとを、今回取得したクランキングデータと付加データとで更新する(ステップC14)。
前記ステップC13の処理後、又は、前記ステップC14の処理後は、始動不良の判定が成立したか否かを判断する(ステップC15)。
このステップC15がYESの場合には、第2の不揮発性メモリ36の更新回数のカウンタが規定の所定回数以下か否かを判断する(ステップC16)。
このステップC16がYESの場合には、第2の揮発性メモリ33に記憶したデータの複製を、第2の不揮発性メモリ36に書き込みして残し(ステップC17)、この第2の不揮発性メモリ36の更新回数のカウンタをカウントアップする(ステップC18)。
このステップC18の処理後、又は、前記ステップC15がNOの場合、前記ステップC16がNOの場合には、プログラムをエンドとする(ステップC19)。
この結果、この始動履歴データの保存例(直近100回のクランキングデータ保存)においては、内燃機関2の始動に関するデータを、書込み回数に制限のない第2の揮発性メモリ33に保存でき、始動不良の有無に関わらず、保存できる。
また、第2の揮発性メモリ33が消失するような電源トラブルがなければ、第2の揮発性メモリ33と第2の不揮発性メモリ36には、対応した複数のデータを残すことができ、解析に利用できる。
更に、第2の不揮発性メモリ36ヘのデータの保存は、始動不良と選別されたタイミングで更新することになるため、その書込みを効率的に制限することができる。
更にまた、第2の不揮発性メモリ36のデータが必ず始動不良のデータを含むので、その解析に有効利用できる。仮に、第2の揮発性メモリ33が消失するような電源トラブルがあった後に第2の不揮発性メモリ36ヘの更新が生じても、必ず始動不良のデータを含むことになる。
また、異常検出の有無にに関わらず、過去のクランキングデータを保存して故障の判断の解析に利用することができるので、その履歴を取得し、正常時のデータと異常時のデータとを比較して検証することができる。
即ち、この実施例においては、不揮発性メモリ34の消去・書き込み回数に制限があるシステムにおいて、機関冷却水温度の温度領域毎の始動時間、始動不良発生回数の積算・保存機能、及び、直近100回分の始動履歴(始動時のクランキング時間、機関冷却水温度、始動可否データ等)データの保存する場合に、データの保存先を、バックアップRAM等で、消去・書き込み回数制限がない第2の揮発性メモリ33とし、そして、始動不良が発生した場合のみ、上記の第2の揮発性メモリ33に保存したデータの複製を、第2の不揮発性メモリ36に書き込みして残す(不揮発性メモリを更新)。ここで、上述の始動不良が発生した場合とは、始動不良が発生し、顧客が修理工場に車両を持ち込んだ場合に、そのデータを使用するため、第2の不揮発メモリ36のデータを常に更新しなくても、同等の機能は達成可能である。なお、第2の不揮発性メモリ36の保護のため、第2の不揮発性メモリ36の更新回数を積算するカウンタを別途設け、設定の上限を超えた状態において、新たな始動不良が発生の場合には、更新を実施しない。
なお、上述の実施例においては、以下のように、種々応用改変が可能であることは勿論である。
例えば、不揮発性メモリの更新可能回数が限定されているシステムにおいて、データの更新回数が多く、且つ、データ使用タイミングが不具合発生後に限定される場合には、通常はバックアップRAM等の消去・書込み回数に制限がない揮発性メモリの記憶領域にデータを保存した後、不具合発生時に不揮発性メモリにそのデータを複製する方法が有用である。
この発明に係る車載制御装置の制御を、他の制御と併用することも可能である。
1 車両
2 内燃機関
3 通信診断システム
4 車載制御装置
5A 第1の車載制御装置
5B 第2の車載制御装置
6 故障診断装置
14 中央処理装置(CPU)
16 データ保存手段
21 バッテリ
23 イグニションスイッチ
28 機関温度検出手段
29 スタータ
30 機関回転数検出手段
31 揮発性メモリ
32 第1の揮発性メモリ(RAM)
32 第2の揮発性メモリ(バックアップRAM)
34 不揮発性メモリ
35 第1の不揮発性メモリ(ROM)
36 第2の不揮発性メモリ(EEPROM)
37 故障判定手段
38 タイマ手段
39 カウンタ手段
40A 第一のカウンタ
40B 第二のカウンタ
40C 第三のカウンタ

Claims (4)

  1. 故障の解析に必要なデータを保存するデータ保存手段を備え、このデータ保存手段に内燃機関の始動に際してデータを保存する車載制御装置において、前記データ保存手段は、データを保存する記憶領域を揮発性メモリと不揮発性メモリとを含む複数タイプで構成し、前記内燃機関の始動のデータを前記揮発性メモリに保存した後、始動不良を判断した場合に、前記揮発性メモリに保存したデータの複製を前記不揮発性メモリに書き込みして残すことを特徴とする車載制御装置。
  2. 前記不揮発性メモリの書込み回数を積算するカウンタを備え、前記揮発性メモリに保存したデータの複製を前記不揮発性メモリに書き込む書込み回数を所定の回数に制限することを特徴とする請求項1に記載の車載制御装置。
  3. 複数のカウンタ機能を有し、運転条件のバリエーションに対応して相互に同等の上限値を持つ第一のカウンタを複数備え、この複数のカウンタに関わる別な第二のカウンタを備え、所定条件が成立した場合にその実績に基づいてそれぞれの第一のカウンタを一単位ずつ継続的にインクリメント処理し、経時的な運転に従ってこのインクリメント処理を継続して実施し、いずれかの第一のカウンタが上限値に達した際に、この上限値に達した第一のカウンタを半減させる二分割処理を行うとともに、この二分割処理を実施した実績に基づいて前記第二のカウンタを一単位ずつ継続的にインクリメント処理し、さらにそれと同時に、前記複数の第一のカウンタのうち前記上限値に達した第一のカウンタを除く他の第一のカウンタの二分割処理を行って、その後、経時的な運転に従って前記インクリメント処理を継続して実施し、このインクリメント処理によって増加したカウント値を前記揮発性メモリに保存し、前記不揮発性メモリにクランキングデータを保存する際には、始動不良を判断した場合であって書込み回数が所定の回数が超えない場合のみ書き込みをすることを特徴とする請求項2に記載の車載制御装置。
  4. 前記内燃機関の機関温度を検出する機関温度検出手段と前記内燃機関を始動するスタータと前記内燃機関の機関回転速度を検出する機関回転速度検出手段とに連絡し、前記スタータがオンされ且つ機関回転速度が所定の回転速度以下であるクランキング時間を演算するタイマ手段を備え、前記内燃機関の始動に伴って機関温度とクランキング時間とを含むクランキングデータを作成し、前記揮発性メモリにクランキングデータを保存する際には、前記揮発性メモリの記憶領域を満たす前では予め定めた序列に書き込むとともに、前記揮発性メモリの記憶領域を満たした後では時期の古いものを優先して更新しつつ保存し、前記不揮発性メモリにクランキングデータを保存する際には、始動不良を判断した場合であって書込み回数が所定の回数が超えない場合のみ書き込みをすることを特徴とする請求項2に記載の車載制御装置。
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