JP5617901B2 - 電子制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、データ書き換え可能な不揮発性メモリに、診断結果としての異常情報を記憶する電子制御装置に関する。
車両に組み付けられて該車両のエンジン等を制御する電子制御装置(以下、ECUともいう)としては、車両に搭載された各種センサからの情報に基づき様々な診断項目についての診断(即ち、正常か異常かの判断)を行い、異常と判断した場合には、その異常を示す診断結果としての異常情報(いわゆるDTC:Diagnostic Trouble Code、或いは、Fault Codeと呼ばれる)を、スタンバイRAMに記憶するものがあった。この場合のスタンバイRAMとは、車載バッテリを源とする電源電圧が常時供給されることで、ECUへの動作用電源が遮断されても記憶内容を保持可能なRAMのことであり、バックアップRAMとも呼ばれる。
しかし、こうしたスタンバイRAMでは、車載バッテリが外されたりバッテリ上がりが発生した場合には記憶内容を失ってしまうため、異常情報であるDTCを永久的に確実に保存できるとは言えない。
そこで、カリフォルニア州大気資源局(CARB:California Air Resources Board)によるOBD2の法規には、下記(a)のような規定が設けられることとなった。
(a)DTCを、電源遮断(具体的には、バッテリ外し又はバッテリ上がり)によっても消去されない永久故障コード(Permanent Fault Code:以下、ここでは、PDTC(Permanent DTC)と言う)として記憶すること。
そして、この規定を満たすために、ECUとしては、DTCを、EEPROM等のデータ書換可能な不揮発性メモリ(以下、書換可能不揮発性メモリともいう)に、PDTCとして記憶するように構成することとなる。
尚、上記法規には、他に例えば下記(b)〜(f)のような規定も設けられている。
(b)PDTCは、ECUと通信可能に接続される外部ツールからのコマンドによって消去されないこと。
(c)PDTCは、最低4個まで記憶可能とすること。
(d)3ドライビングサイクルの正常判定によって、ECUが自らPDTCを消去して良いこと。尚、ドライビングサイクルとは、エンジンが起動されてから、その後エンジンが停止して次にエンジンが起動されるまでの期間のことであり、以下、DCYと記載する。また、3DCYの正常判定とは、3回のDCY全てにおいて正常判定した、ということである。
(e)バッテリを外して揮発性メモリのデータをクリアした後の1DCYの正常判定によって、ECUが自らPDTCを消去して良いこと。
(f)故障検出したら、その回のDCYが終了する前までに、PDTCを記憶すること。
一方、この種のECUは、例えば車両の製造時において、当該ECUの車両への組み付けが完了していない状態(即ち、当該ECUにセンサや電気負荷等の周辺機器が全て完全に接続されていない状態)で動作することがある。
そして、そのような状態でECUが上記の診断を行うと、異常を検出する可能性があり、その異常を示すDTCであって、車両への組み付け完了前のDTC(換言すれば、組み付け作業中の異常情報であり、車両未完成段階での異常情報)を、書換可能不揮発性メモリに記憶してしまう。
また、ECUとしては、動作モードが機能検査モード(機能検査のための動作を行うモード)と、通常の動作を行う通常モードとに切り替え可能なものがある。そして、そのようなECUの場合、それの車両への組み付け作業者は、ECUを車両に組み付けた後、そのECUを最初に機能検査モードで動作させることで異常の有無を効率良く確認し、異常が無いことを確認できたならば、組付けが完了したとして、ECUの動作モードを機能検査モードから通常モードに設定する、といった手順の作業を行うこととなる。この場合にも、機能検査モード時に検出された異常のDTCは、車両への組み付け完了前のDTCであり、そのDTCが書換可能不揮発性メモリに記憶されてしまう。
更に、ECUが行う診断処理は、通常モード時よりも機能検査モード時の方が、敏感に異常を検出するように設定される場合があり、その場合には、機能検査モード時のDTCが書換可能不揮発性メモリに記憶されてしまう可能性が一層高くなる。
また例えば、車両の製造工場において、作業者が、ECUを機能検査モードにしている時に、故意に異常状態を作り出すことにより、ECUが診断処理によって本当に異常を検出するか否かを確認する(つまり、診断処理の機能を確認する)ことも考えられる。そして、そのような場合にも、車両への組み付け完了前のDTCである機能検査モード時のDTCが書換可能不揮発性メモリに記憶されてしてしまう。
ところが、上記のような組み付け完了前のDTCは、市場での通常の車両整備工程では不要なものである。つまり、車両が市場に出てユーザーに使用されるようになってから、車両整備工場などにて、車両の整備者が、故障診断装置によりECUの書換可能不揮発性メモリ内のPDTCを読み出した際に、上記のような組み付け完了前のDTCがPDTCとして読み出されてしまうと、整備者は、本当は正常であっても異常が生じていると誤判断してしまう。
そこで、こうした誤判断を起こさせないためのECUとして、車両がユーザーに使用され始めたと考えられる条件が成立したか否かを判定し、その条件が成立したタイミングから、記憶手段への診断結果の記憶を開始するように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−291730号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術では、車両への組み付け作業中に検出された異常の異常情報を、書換可能不揮発性メモリから読み出して検証したい場合に、それを行うことが全くできない。
こうした背景から、本発明は、車両への組み付けが完了して所定のタイミングが到来するまでに検出された異常の異常情報と、そのタイミング後に検出された異常の異常情報とを、書換可能不揮発性メモリに区別して記憶することができるようにすることを目的としている。
第1発明の電子制御装置は、車両に組み付けられるものであり、データの書き換えが可能な不揮発性メモリ(書換可能不揮発性メモリ)と、前記車両(組み付け対象車両)に搭載された機器からの情報に基づいて診断を行う診断手段と、診断手段により検出された異常を示す異常情報を、書換可能不揮発性メモリに記憶する異常情報保存手段とを備えている。
更に、この電子制御装置では、条件成立判定手段が、当該電子制御装置の車両への組み付けが完了してから成立する特定条件が成立したか否かを判定する。尚、電子制御装置の車両への組み付けが完了するとは、車両に搭載されているセンサや電気負荷等の機器のうち、当該電子制御装置と接続されるべき全ての機器が当該電子制御装置に接続された状態になったことを意味している。
また、識別情報付与手段が、診断手段により異常が検出されると、その異常を示す異常情報に、条件成立判定手段の判定結果に基づいて、その異常の検出時が特定条件の成立前と成立後の何れであるかを示す識別情報を付与する。
例えば、識別情報付与手段は、診断手段により異常が検出されたときに、条件成立判定手段により特定条件が成立したと未だ判定されていなければ、異常情報に特定条件の成立前を示す識別情報を付加し、また、条件成立判定手段により特定条件が成立したと既に判定されていれば、異常情報に特定条件の成立後を示す識別情報を付加する、というように構成することができる。また、特定条件の成立前を示す識別情報と、特定条件の成立後を示す識別情報とのうちの、一方だけを付加するように構成することもできる。つまり、一方の識別情報が付加されていないことが、他方の識別情報が付与されていること、と見なすことができるからである。
そして、異常情報保存手段は、前記識別情報が付与された異常情報を書換可能不揮発性メモリに記憶する。
このような第1発明の電子制御装置によれば、車両への組み付けが完了して特定条件が成立する前の異常情報(詳しくは、特定条件が成立する前に検出された異常の異常情報)と、その特定条件が成立した後の異常情報(詳しくは、特定条件が成立した後に検出された異常の異常情報)とを、書換可能不揮発性メモリに区別して記憶することができ、前述の目的を達成することができる。
そして、車両への組み付け完了前の異常情報は、特定条件の成立前を示す識別情報が付与されて書換可能不揮発性メモリに記憶され、車両がユーザーに使用され始めてからの異常情報は、特定条件の成立後を示す識別情報が付与されて書換可能不揮発性メモリに記憶されることとなる。
このため、例えば、外部の故障診断装置からの要求のうち、車両の故障診断を行うために書換可能不揮発性メモリ内の異常情報を読み出す際に用いられる通常の異常情報読み出し要求(PDTCの読み出し要求)を受けた場合に、書換可能不揮発性メモリから特定条件の成立後を示す識別情報が付与された異常情報のみを読み出して故障診断装置へ出力するように構成すれば、車両への組み付け完了前の異常情報であって通常の車両整備工程では不要な異常情報が故障診断装置に出力されてしまうことがなく、車両の整備者が、本当は正常なのに異常が生じていると誤判断してしまうことを防止することができる。
また例えば、故障診断装置からの特別な異常情報読み出し要求に対しては、書換可能不揮発性メモリから特定条件の成立前を示す識別情報が付与された異常情報を読み出して故障診断装置へ出力するように構成すれば、その出力される異常情報により、車両への組み付け完了前(組み付け作業中)に検出された異常を確認することができるようになる。
一方、下記の第2発明のように構成すれば、特別な異常情報読み出し要求を設けなくても、上記の例と同様の効果を得ることができる。
即ち、第2発明の電子制御装置には異常情報応答手段が備えられている。そして、その異常情報応答手段は、外部の故障診断装置からの異常情報読み出し要求を受けると、条件成立判定手段の判定結果を参照して、特定条件が未だ成立していなければ、書換可能不揮発性メモリに記憶されている全ての異常情報を故障診断装置へ送信し、また、特定条件が既に成立していれば、書換可能不揮発性メモリに記憶されている異常情報のうち、特定条件の成立後の異常情報を識別情報に基づき選択して故障診断装置へ送信する。尚、特定条件の成立後(または特定条件成立後)の異常情報とは、特定条件の成立後を示す識別情報が付与された異常情報であって、特定条件の成立後に検出された異常を示す異常情報のことである。同様に、以下の説明において、特定条件の成立前(または特定条件成立前)の異常情報とは、特定条件の成立前を示す識別情報が付与された異常情報であって、特定条件の成立前に検出された異常を示す異常情報のことである。
このような第2発明の電子制御装置によれば、特定条件が成立する前に故障診断装置から異常情報読み出し要求を与えたならば、その時点で書換可能不揮発性メモリに記憶されている異常情報(即ち、特定条件の成立前の異常情報)を故障診断装置へ送信することとなるため、その異常情報から、車両への組み付け完了前(組み付け作業中)に検出された異常を確認することができる。また、特定条件が成立した後に故障診断装置から異常情報読み出し要求を与えたならば、特定条件の成立後の異常情報だけを書換可能不揮発性メモリから読み出して故障診断装置へ送信することとなるため、前述の誤判断が起こるのを防止することができる。
ところで、条件成立判定手段が判定する特定条件としては、当該電子制御装置の車両への組み付けが完了してから、その車両がユーザーに使用され始めるまでの間に成立する条件ならば、どのような条件でも良く、また、その車両がユーザーに使用され始めたと考えられる条件でも良い。
例えば、特定条件としては、特許文献1に記載されているような条件(診断結果正常回数が所定回数に達した、診断結果正常状態が所定時間継続した、車両の運転状態や操作状態が製造ラインでは発生することのない状態になった、という条件)の他にも、下記(1)〜(3)の各条件が考えられる。そして、下記(1)〜(3)の各条件を特定条件に設定すれば、異常情報に付与する識別情報を切り替えるタイミングが、特許文献1に記載されている条件にした場合とは違い、明確となるため有利である。
(1)車両に対するテレマティクスサービスが開始された、という条件。
つまり、近年、車両へのテレマティクスサービス(以下単に、サービスともいう)を実施するデータセンターとして、サーバーや通信機器等からなる情報処理装置を備え、その情報処理装置が、車両に搭載されたナビゲーション装置の一部を成す無線通信装置と通信して、車の位置や運転状態や故障の有無等をモニタし、そのモニタ結果に基づいて、道路交通情報や車両点検整備の案内等をナビゲーション装置の表示装置に表示させる、といった様々なサービスを実施するための処理を行うものが知られている。そして、そのようなセンターの情報処理装置が、ある車両に対するサービスを開始するのは、その車両が製造工場で完成した後であると共に、その車両の購入者が決まってから、その車両がカーディーラから購入者(ユーザー)に渡されるまでの間である。このため、センターによるサービスの開始時は、実質的に、車両のユーザーによる使用開始直前と見なすことができる。
この場合、条件成立判定手段は、当該電子制御装置が組み付けられた車両に搭載されている無線通信装置と通信して該車両に対するテレマティクスサービスを実施するための処理を行うセンターの情報処理装置から、該車両へ前記テレマティクスサービスの実施開始時に送信される特定の情報を検知すると、特定条件が成立したと判定するように構成することができる。また、その特定の情報としては、識別情報の切り替え指示や、テレマティクスサービスの実施開始を示すサービス開始情報などが考えられる。
(2)車両が完成してから最初に上記センターの情報処理装置との通信が成立した、という条件。
具体的なシステム構成としては、まず、上記センターの情報処理装置とは別に、当該電子制御装置が組み付けられる車両の製造工場に設けられて、その車両が完成したか否かを示す管理情報を前記センターの情報処理装置へ送信する管理装置を設ける。そして、車両の無線通信装置は、動作を開始すると前記センターの情報処理装置へのアクセスを開始し、その情報処理装置は、車両の無線通信装置からのアクセスがあると、その無線通信装置が搭載されている車両が完成しているか否かを、前記管理装置からの管理情報に基づき判定して、その車両が完成していると判定したならば、その車両へ特定の情報を送信する。そして、電子制御装置の条件成立判定手段は、前記特定の情報を無線通信装置を介して受けると、特定条件が成立したと判定する。
このような構成によれば、車両の製造中において、当該車両の無線通信装置が動作を開始してセンターの情報処理装置にアクセスしても、その情報処理装置からは特定の情報が送信されない。そして、車両が完成した後、当該車両の無線通信装置がセンターの情報処理装置にアクセスした場合には、その情報処理装置から当該車両へ特定の情報が送信され、その結果、当該車両の電子制御装置にて、異常情報に付与する識別情報が変更されることとなる。
尚、車両製造工場の管理装置がセンターの情報処理装置へ管理情報を送信する形態としては、例えば、次の形態が考えられる。まず、第1の形態として、管理装置は、情報処理装置へ定期的に管理情報を送信する。また、第2の形態として、管理装置は、管理情報が更新される毎に、その管理情報を情報処理装置へ送信する。また、第3の形態として、情報処理装置は、車両の無線通信装置からのアクセスがあると、その車両に関する管理情報を要求する信号を管理装置へ送信し、管理装置が、その要求された管理情報を情報処理装置へ送信する。
(3)車両が特定の領域を出た、という条件。
その特定の領域としては、例えば、車両製造工場の敷地や、その製造工場の敷地のうち、製造中の車両が存在し完成車両は排除されると定められている領域や、カーディーラの敷地や、そのカーディーラの敷地のうちで車両の電子制御装置を新品に交換するための作業領域など、車両のユーザーが車両を使用する前の領域であれば良い。
そして、この場合、条件成立判定手段は、当該電子制御装置が搭載された車両のナビゲーション装置から車両位置情報を取得して、車両が特定の領域を出たか否かを判定するように構成することができる。また、その判定をナビゲーション装置に行わせて、その判定結果を受け取るように構成することもできる。また、上記センターの情報処理装置が、車両が特定の領域を出たことを検知すると、その車両へ特定の情報を送信し、条件成立判定手段は、センターの情報処理装置から送信された上記特定の情報を当該車両の無線通信装置を介して受けると、車両が特定の領域を出たと判定する、というように構成することもできる。
次に、第3発明の電子制御装置では、第1,第2発明の電子制御装置において、書換可能不揮発性メモリの所定の記憶領域が、異常情報を記憶するための異常情報用記憶領域として設定されている。尚、その異常情報用記憶領域は、書換可能不揮発性メモリの全ての記憶領域でも良いし一部の記憶領域でも良い。
そして、異常情報保存手段は、特定条件の成立後を示す識別情報が付与された異常情報を異常情報用記憶領域に記憶する際に、その異常情報用記憶領域に空きがなく、且つ、その異常情報用記憶領域に特定条件の成立前を示す識別情報が付与された異常情報が記憶されている場合には、その特定条件の成立前を示す識別情報が付与された異常情報が記憶されている領域に、特定条件の成立後を示す識別情報が付与された異常情報(つまり、今回の書き込み対象)を上書きするようになっている。
この構成によれば、特定条件が成立した後に、異常情報用記憶領域に空きがなくなったら、既に記憶されている特定条件成立前の異常情報に上書きするかたちで特定条件成立後の異常情報が記憶されることとなる。
このため、書換可能不揮発性メモリに特定条件成立後の異常情報を最大でN個(Nは正の整数)記憶したい場合に、異常情報用記憶領域の大きさをN個の異常情報が記憶可能な大きさに設定しておけば良くなる。つまり、異常情報用記憶領域の大きさを最小限にすることができる。
次に、第4発明の電子制御装置では、第1,第2発明の電子制御装置において、特定条件の成立前を示す識別情報が付与された異常情報を書換可能不揮発性メモリから消去する条件が、特定条件の成立後を示す識別情報が付与された異常情報を書換可能不揮発性メモリから消去する条件よりも、成立し易い条件(つまり、緩い条件)に設定されている。
このような第4発明の電子制御装置によれば、特定条件成立前の異常情報の方が特定条件成立後の異常情報よりも書換可能不揮発性メモリから消去され易くなる。
よって、特定条件が成立した後において、書換可能不揮発性メモリに特定条件成立前の異常情報が既に記憶されていることで特定条件成立後の異常情報を新たに記憶することができない、という状況の発生を抑制することができ、書換可能不揮発性メモリに記憶される異常情報が特定条件成立後の異常情報だけになる可能性を高くすることができる。このため、第3発明の電子制御装置について述べた効果と同様の効果を達成することができる。
次に、第5発明の電子制御装置では、第1,第2,第4発明の電子制御装置において、書換可能不揮発性メモリに記憶された異常情報のうち、特定条件の成立前を示す識別情報が付与された異常情報は、少なくとも条件成立判定手段により特定条件が成立したと判定される前において、その異常情報に対応する診断項目が診断手段により正常と判定されたことを条件として、書換可能不揮発性メモリから消去されるようになっている。
また、書換可能不揮発性メモリに記憶された異常情報のうち、特定条件の成立後を示す識別情報が付与された異常情報は、条件成立判定手段により特定条件が成立したと判定された後において、その異常情報に対応する診断項目が診断手段により正常と判定されたことを条件として、書換可能不揮発性メモリから消去されるようになっている。
そして更に、条件成立判定手段により特定条件が成立したと判定される前において、診断手段が前記診断項目について正常と判定することとなる正常判定条件は、条件成立判定手段により特定条件が成立したと判定された後において、診断手段が前記診断項目について正常と判定することとなる正常判定条件よりも、成立し易い条件に設定されている。
このような第5発明の電子制御装置によっても、特定条件成立前の異常情報の方が特定条件成立後の異常情報よりも書換可能不揮発性メモリから消去され易くなるため、第4発明の電子制御装置について述べた効果と同じ効果が得られる。
次に、第6発明の電子制御装置も、車両に組み付けられるものであり、書換可能不揮発性メモリと、前記車両(組み付け対象車両)に搭載された機器からの情報に基づいて診断を行う診断手段と、診断手段により検出された異常を示す異常情報を、書換可能不揮発性メモリに記憶する異常情報保存手段とを備えている。更に、当該電子制御装置の車両への組み付けが完了してから成立する特定条件が成立したか否かを判定する条件成立判定手段も備えている。尚、その条件成立判定手段が判定する特定条件としては、第1〜第5発明の電子制御装置について述べたのと同じ条件が考えられる。
そして、第6発明の電子制御装置では、条件成立判定手段により特定条件が成立したと判定されると、一括消去手段が、その時点で書換可能不揮発性メモリに記憶されている異常情報を全て消去するようになっている。
この電子制御装置によれば、車両への組み付けが完了して特定条件が成立するまでは、書換可能不揮発性メモリに、特定条件が成立する前の異常情報だけが記憶されることとなり、特定条件が成立した後は、書換可能不揮発性メモリに、その特定条件が成立した後の異常情報だけが記憶されることとなるため、特定条件が成立する前の異常情報と、特定条件が成立した後の異常情報とを区別して記憶することとなり、前述の目的を達成することができる。そして、特定条件が成立する前に書換可能不揮発性メモリから異常情報を読み出せば、その異常情報により、車両への組み付け完了前(組み付け作業中)に検出された異常を確認することができる。また、特定条件が成立した後は、不揮発性メモリから、車両への組み付け完了前の異常情報が読み出されることはないため、前述の誤判断が起こるのを防止することができる。
ところで、例えば車両の製造工場においては、電子制御装置の車両への組み付けが完了したなら、その電子制御装置を最初に機能検査モード(機能検査のための動作を行うモード)で動作させることで異常の有無を効率良く確認し、異常が無いことを確認できたならば、電子制御装置を機能検査モードから通常モード(通常の動作を行うモード)に設定して、その後、車両を出荷するようにしている。
そこで、車載電子制御装置は、下記の第7発明のように構成することもできる。
第7発明の電子制御装置も、書換可能不揮発性メモリ、診断手段、及び異常情報保存手段を備えているが、当該電子制御装置の動作モードは、機能検査のための動作を行う機能検査モードと、通常の動作を行う通常モードとに切り替わるようになっている。
そして、この電子制御装置では、識別情報付与手段が、診断手段により異常が検出されると、その異常を示す異常情報に、その異常が検出された時の当該電子制御装置の動作モードが機能検査モードと通常モードの何れであるかを示す識別情報を付与する。更に、異常情報保存手段は、前記識別情報が付与された異常情報を書換可能不揮発性メモリに記憶する。特に、異常情報保存手段は、識別情報が付与された異常情報を書換可能不揮発性メモリにおける所定サイズの記憶領域である異常情報用記憶領域に記憶する。つまり、この電子制御装置では、車両への組み付け及び機能検査モードによる機能検査が完了して通常モードに切り替えられたときが、所定のタイミングが到来したときに該当している。
尚、この電子制御装置において、識別情報付与手段は、例えば、診断手段により異常が検出されたときに、当該装置の動作モードが機能検査モードであれば、異常情報に機能検査モードを示す識別情報を付加し、また、当該装置の動作モードが通常モードであれば、異常情報に通常モードを示す識別情報を付加する、というように構成することができる。また、機能検査モードを示す識別情報と、通常モードを示す識別情報とのうちの、一方だけを付加するように構成することもできる。既述したように、一方の識別情報が付加されていないことが、他方の識別情報が付与されていること、と見なすことができるからである。
このような第7発明の電子制御装置によれば、車両への組み付け及び機能検査モードによる機能検査が完了して通常モードに切り替えられるまでの異常情報(つまり、機能検査モード時の異常情報)と、その後の通常モードでの異常情報であって、車両がユーザーに使用される状況での異常情報とを、書換可能不揮発性メモリに区別して記憶することができ、前述の目的を達成することができる。
そして、例えば、故障診断装置からの前述した通常の異常情報読み出し要求(PDTCの読み出し要求)に対しては、書換可能不揮発性メモリから通常モードを示す識別情報が付与された異常情報のみを読み出して故障診断装置へ出力するように構成すれば良い。このように構成すれば、通常の車両整備工程において、車両の整備に不要な機能検査モード時の異常情報が故障診断装置に出力されてしまうことが防止される。
また例えば、故障診断装置からの特別な異常情報読み出し要求に対しては、書換可能不揮発性メモリから機能検査モードを示す識別情報が付与された異常情報を読み出して故障診断装置へ出力するように構成すれば良い。このように構成すれば、機能検査モード時に検出された異常を簡単に確認することができるようになる。
一方、下記の第8発明に記載のように構成すれば、特別な異常情報読み出し要求を設けなくても、上記の例と同様の効果を得ることができる。
即ち、第8発明の電子制御装置には異常情報応答手段が備えられている。そして、その異常情報応答手段は、当該電子制御装置の動作モードが機能検査モードであるときに、外部の故障診断装置からの異常情報読み出し要求を受けると、書換可能不揮発性メモリに記憶されている異常情報のうち、機能検査モード時の異常情報を識別情報に基づき選択して故障診断装置へ送信し、当該電子制御装置の動作モードが通常モードであるときに、前記異常情報読み出し要求を受けると、書換可能不揮発性メモリに記憶されている異常情報のうち、通常モード時の異常情報を識別情報に基づき選択して故障診断装置へ送信する。尚、機能検査モード時の異常情報とは、機能検査モードを示す識別情報が付与された異常情報であって、機能検査モードのときに検出された異常を示す異常情報のことである。同様に、通常モード時の異常情報とは、通常モードを示す識別情報が付与された異常情報であって、通常モードのときに検出された異常を示す異常情報のことである。
このような第8発明の電子制御装置によれば、機能検査モードのときに故障診断装置から異常情報読み出し要求を与えたならば、書換可能不揮発性メモリに記憶されている機能検査モード時の異常情報だけを故障診断装置へ送信することとなるため、その異常情報から、機能検査モード時に検出された異常を確認することができる。また、通常モードのときに故障診断装置から異常情報読み出し要求を与えたならば、書換可能不揮発性メモリに記憶されている通常モード時の異常情報だけを故障診断装置へ送信することとなるため、通常の車両整備工程において、車両の整備に不要な機能検査モード時の異常情報が故障診断装置に出力されてしまうことが防止され、前述の誤判断が起こるのを防止することができる。
次に、第9発明の電子制御装置では、第8発明の電子制御装置において、異常情報応答手段は、当該電子制御装置の動作モードが機能検査モードであるときに、故障診断装置からの異常情報読み出し要求を受けると、書換可能不揮発性メモリに記憶されている通常モード時の異常情報も故障診断装置へ送信するようになっている。つまり、機能検査モードのときには、故障診断装置からの異常情報読み出し要求に対して、機能検査モード時の異常情報だけでなく、通常モード時の異常情報も、書換可能不揮発性メモリから読み出して故障診断装置へ送信するようになっている。
このため、当該電子制御装置の動作モードを通常モードから機能検査モードにした場合に、その状態で故障診断装置から異常情報読み出し要求を与えれば、通常モード時に検出されていた異常(即ち、車両がユーザーに使用されている状況で発生していた異常であって、本当の意味での故障)も確認することができる。
尚、特に、当該電子制御装置の動作モードが機能検査モードであるときに故障診断装置からの異常情報読み出し要求を受けた場合、異常情報応答手段は、機能検査モード時の異常情報と、通常モード時の異常情報とを、識別情報が付与された状態で故障診断装置へ送信するように構成するのが好ましい。故障診断装置側にて機能検査モード時の異常情報と通常モード時の異常情報とを区別して表示する等の処理を行うことができるからである。
次に、第10発明の電子制御装置では、第7〜9発明の電子制御装置において、書換可能不揮発性メモリの所定の記憶領域が、異常情報を記憶するための異常情報用記憶領域として設定されている。尚、その異常情報用記憶領域は、書換可能不揮発性メモリの全ての記憶領域でも良いし一部の記憶領域でも良い。
そして、異常情報保存手段は、通常モード時を示す識別情報が付与された異常情報を異常情報用記憶領域に記憶する際に、その異常情報用記憶領域に空きがなく、且つ、その異常情報用記憶領域に機能検査モード時を示す識別情報が付与された異常情報が記憶されている場合には、その機能検査モード時を示す識別情報が付与された異常情報が記憶されている領域に、通常モード時を示す識別情報が付与された異常情報(つまり、今回の書き込み対象)を上書きするようになっている。
この構成によれば、通常モード時において、異常情報用記憶領域に空きがなくなったら、既に記憶されている機能検査モード時の異常情報に上書きするかたちで通常モード時の異常情報が記憶されることとなる。
このため、書換可能不揮発性メモリに通常モード時の異常情報を最大でN個(Nは正の整数)記憶したい場合に、異常情報用記憶領域の大きさをN個の異常情報が記憶可能な大きさに設定しておけば良くなる。つまり、異常情報用記憶領域の大きさを最小限にすることができる。
次に、第11発明の電子制御装置では、第7〜9発明の電子制御装置において、機能検査モード時を示す識別情報が付与された異常情報を書換可能不揮発性メモリから消去する条件が、通常モード時を示す識別情報が付与された異常情報を書換可能不揮発性メモリから消去する条件よりも、成立し易い条件(つまり、緩い条件)に設定されている。
このような第11発明の電子制御装置によれば、機能検査モード時の異常情報の方が通常モード時の異常情報よりも書換可能不揮発性メモリから消去され易くなる。
よって、動作モードが機能検査モードから通常モードに切り替えられた後において、書換可能不揮発性メモリに機能検査モード時の異常情報が既に記憶されていることで通常モード時の異常情報を新たに記憶することができない、という状況の発生を抑制することができ、書換可能不揮発性メモリに記憶される異常情報が通常モード時の異常情報だけになる可能性を高くすることができる。このため、第10発明の電子制御装置について述べた効果と同様の効果を達成することができる。
次に、第12発明の電子制御装置では、第7〜第9,第11発明の電子制御装置において、書換可能不揮発性メモリに記憶された異常情報のうち、機能検査モード時を示す識別情報が付与された異常情報は、少なくとも当該電子制御装置の動作モードが機能検査モードであるときに(つまり、機能検査モードの場合だけか、あるいは、機能検査モードと通常モードとの両方の場合)に、その異常情報に対応する診断項目が診断手段により正常と判定されたことを条件として、書換可能不揮発性メモリから消去されるようになっている。
また、書換可能不揮発性メモリに記憶された異常情報のうち、通常モード時を示す識別情報が付与された異常情報は、当該電子制御装置の動作モードが通常モードであるときに、その異常情報に対応する診断項目が診断手段により正常と判定されたことを条件として、書換可能不揮発性メモリから消去されるようになっている。
そして更に、当該電子制御装置の動作モードが機能検査モードであるときに、診断手段が前記診断項目について正常と判定することとなる正常判定条件は、当該電子制御装置の動作モードが通常モードであるときに、診断手段が前記診断項目について正常と判定することとなる正常判定条件よりも、成立し易い条件に設定されている。
このような第12発明の電子制御装置によっても、機能検査モード時の異常情報の方が通常モード時の異常情報よりも書換可能不揮発性メモリから消去され易くなるため、第10発明の電子制御装置について述べた効果と同じ効果が得られる。
次に、第13発明の電子制御装置では、第7〜第9発明の電子制御装置において、当該電子制御装置の動作モードが機能検査モードから通常モードへ切り替わると、機能検査モード時を示す識別情報が付与された異常情報を、書換可能不揮発性メモリから消去するようになっている。
このような第13発明の電子制御装置によれば、機能検査モードから通常モードへの切り替わりにより、通常の車両整備に不要な機能検査モード時の異常情報が書換可能不揮発性メモリから自動的に消去されるため、その書換可能不揮発性メモリの記憶領域を有効に使用することができ、第10発明の電子制御装置について述べた効果と同じ効果が得られる。
第1実施形態のECU(電子制御装置)を表す構成図である。 第1実施形態のECUにおけるCPUが実行する診断結果記憶処理を表すフローチャートである。 CPUが実行するIGオフ後処理を表すフローチャートである。 EEPROMのPDTC用記憶領域を説明する説明図である。 第1実施形態のECUが搭載された車両にセンターからサービス開始の情報が送信されるまでの流れを説明する説明図である。 第1実施形態のセンターの情報処理装置が行うサービス開始処理を表すフローチャートである。 第1実施形態のECUにおけるCPUが実行するフラグ設定処理を表すフローチャートである。 CPUが実行する診断処理の一例を表すフローチャートである。 第1実施形態のECUにおけるCPUが実行する異常情報出力処理を表すフローチャートである。 第2実施形態のECUが搭載された車両にセンターから通信開始情報が送信されるまでの流れを説明する説明図である。 第2実施形態のセンターの情報処理装置が行う通信開始判定処理を表すフローチャートである。 第3実施形態のECUが搭載された車両にセンターからエリア離脱情報が送信されるまでの流れを説明する説明図である。 第3実施形態のセンターの情報処理装置が行う位置判定処理を表すフローチャートである。 第4実施形態のECUにおけるCPUが実行するフラグ設定処理を表すフローチャートである。 第5実施形態のECUにおけるCPUが実行するモード切替処理を表すフローチャートである。 第5実施形態のECUにおけるCPUが実行する診断結果記憶処理を表すフローチャートである。 第5実施形態のECUにおけるCPUが実行する異常情報出力処理を表すフローチャートである。 第6実施形態のECUにおけるCPUが実行するモード切替処理を表すフローチャートである。 第7実施形態のECUにおけるCPUが実行するフラグ設定処理を表すフローチャートである。
以下に、本発明の実施形態ついて説明する。
[第1実施形態]
まず図1は、第1実施形態の電子制御装置(以下、ECUという)1を表す構成図である。尚、本実施形態のECU1は、車両に組み付けられて、その車両のエンジンを制御するものである。
図1に示すように、ECU1は、CPU(中央演算装置)3と、CPU3が実行するプログラムや該プログラムの実行時に参照されるデータを格納するROM5と、データを一時的に記憶するためのRAM7と、データ保持用の電源電圧が常時供給されたスタンバイRAM(SRAM)9と、書換可能不揮発性メモリであるEEPROM11と、入力回路13と、出力回路15とを備えている。
CPU3には、エンジンを制御するための情報として、吸気管圧力センサの出力Pb、エンジン回転数センサの出力Ne、エンジン水温センサの出力Tw、排気系の酸素センサ(空燃比センサ)の出力O2、車速センサの出力V、イグニッションスイッチの出力(いわゆるイグニッションスイッチ信号)IGN等の各種信号が、入力回路13を介して入力される。また、出力回路15は、点火装置やインジェクタや警告ランプ(MIL)等の電気負荷へ、CPU3からの指令に応じて駆動信号を出力する。
そして、CPU3は、入力回路13を介して入力される各種信号に基づいて制御演算を行い、その演算結果に基づき出力回路15に指令を与えることにより、エンジンの制御に関係する電気負荷を制御する。例えば、CPU3は、インジェクタの開弁タイミング及び開弁時間を演算し、その演算結果に基づいて、出力回路15にインジェクタを駆動するための指令を与えることにより、エンジンへの燃料噴射を制御する。
また、ECU1には、車両内の通信線21に接続された他の装置とCPU3が通信するための通信回路17も備えられている。
他の装置の1つとしては、例えばナビゲーション装置23がある。そして、そのナビゲーション装置23には、例えば、ECU1から車速の演算値が送信される。また、ナビゲーション装置23には、車両へのテレマティクスサービスを実施するための処理を行うデータセンターの情報処理装置と通信するための無線通信装置25が備えられている。
更に、通信線21には、車両の故障診断を行うための故障診断装置である外部ツール27が、図示しないコネクタを介して着脱可能になっている。その外部ツール27は、マイコン及び表示装置(ディスプレイ)を備えたハンディタイプの装置、或いは、小型のパソコン等である。
一方、ECU1の電源としては、車載バッテリ18から常時供給されるバックアップ電源Vbatと、車載バッテリ18からメインリレー19を介して供給される動作用電源VBとがある。
メインリレー19は、ECU1内に設けられたメインリレー駆動回路20によってオンされるようになっており、そのメインリレー駆動回路20は、イグニッションスイッチの出力IGNと、CPU3からのメインリレー駆動信号との、少なくとも一方がハイになっている場合に、メインリレー19のコイルに電流を流して該メインリレー19をオンさせる。そして、ECU1におけるスタンバイRAM9以外の各部には、ECU1内の電源回路(図示省略)によって上記動作用電源VBから生成される一定の電圧が、動作用の電源電圧として供給される。また、スタンバイRAM9には、上記電源回路によって上記バックアップ電源Vbatから生成される一定の電圧が、データ保持用の電源電圧として供給される。
このため、ECU1では、イグニッションスイッチがオンされて該イグニッションスイッチの出力IGNがハイになると、メインリレー駆動回路20によってメインリレー19がオンされ、スタンバイRAM9以外の各部に動作用の電源電圧が供給される。すると、CPU3が動作を開始する。尚、CPU3が動作を開始するということは、ECU1が動作を開始するということと等価である。
CPU3は、動作を開始すると、メインリレー駆動回路20へのメインリレー駆動信号をハイにすることで、イグニッションスイッチがオフされてもメインリレー19がオンし続けるようにする。そして、CPU3は、その後、イグニッションスイッチの出力IGNに基づいてイグニッションスイッチがオフされたことを検知し、且つ、イグニッションスイッチのオフ後に行うべき処理の実行が終了したならば、メインリレー駆動信号をハイからローにする。すると、メインリレー19がオフしてECU1への動作用電源VBが遮断され、ECU1の動作が停止することとなる。
次に、ECU1のCPU3が実行する処理について説明する。
CPU3は、イグニッションスイッチのオンに伴い動作を開始すると、エンジンを制御するための処理と並行して、図2に示す診断結果記憶処理を、例えば一定時間毎に実行するようになっている。
そして、CPU3は、診断結果記憶処理の実行を開始すると、まずS110にて、異常を検出するための診断処理を行う。この診断処理は、入力回路13を介して入力される各種センサやスイッチ等からの信号に基づいて、その信号に関係する箇所に異常がないか否かを判断する処理(いわゆる自己診断処理)であり、複数の診断項目(異常検出対象項目)について行われる。例えば、あるセンサの異常を検出するための診断処理としては、そのセンサの出力値が規定値未満か否かを判定し、規定値未満ならば、そのセンサが異常であると判断する、といった処理が行われる。尚、こうした診断処理の詳しい内容については後述する。
次にS120にて、上記の診断処理で異常と判断された診断項目があったか否かを判定し、異常と判断された診断項目がなければ、そのまま当該診断結果記憶処理を終了する。
また、異常と判断された診断項目があれば(S120:YES)、S130に進み、当該ECU1の車両への組み付けが完了してから成立する特定の条件が既に成立しているか否かを判定する。具体的には、後述する条件成立フラグを参照して、その条件成立フラグがオンかオフかを判定し、オンならば、特定の条件が成立していると判定する。
尚、条件成立フラグは、EEPROM11における所定の記憶領域に記憶されるフラグであり、ECU1の製造時においては、オフに初期設定されている。また、本実施形態では、フラグの値が0であることが、そのフラグがオフであることに該当し、フラグの値が1であることが、そのフラグがオンであることに該当している。
上記S130にて、特定の条件が成立していない(即ち、条件成立フラグがオフである)と判定した場合には、S140に進む。
S140では、今回の診断処理で異常と判断された診断項目に対応するDTC(即ち、その診断項目が異常であることを示す異常情報としての故障コード)を生成すると共に、そのDTCの所定位置(本実施形態では末尾)に、値が0のフラグを付加し、そのフラグを付加した状態のDTCを、スタンバイRAM9に記憶する。更に、所定の条件を満たす場合(例えば特定の診断項目について異常を検出した場合など)には、警告ランプを点灯させる。そして、その後、当該診断結果記憶処理を終了する。尚、以下では、値が0のフラグが付加されたDTCのことを、「フラグ(0)のDTC」と言う。
一方、上記S130にて、特定の条件が成立している(即ち、条件成立フラグがオンである)と判定した場合には、S150に進む。
S150では、今回の診断処理で異常と判断された診断項目に対応するDTCを生成すると共に、そのDTCの所定位置(本実施形態では末尾)に、値が1のフラグを付加し、そのフラグを付加した状態のDTCを、スタンバイRAM9に記憶する。更に、S140の場合と同様に、所定の条件を満たす場合には、警告ランプを点灯させる。そして、その後、当該診断結果記憶処理を終了する。尚、以下では、値が1のフラグが付加されたDTCのことを、「フラグ(1)のDTC」と言う。
また、CPU3は、イグニッションスイッチがオフされたことを検知すると、図3に示すIGオフ後処理を実行する。尚、このIGオフ後処理は、図2のS140又はS150でスタンバイRAM9に記憶されたフラグ付きのDTCを、EEPROM11のPDTC用記憶領域にPDTCとして記憶するために実行される処理である。また、PDTC用記憶領域は、EEPROM11の記憶領域のうち、PDTCを記憶するために用意された記憶領域であり、本実施形態では、図4に示すように、フラグ付きのPDTCを最大4個まで記憶可能な容量に設定されている。
図3に示すように、CPU3がIGオフ後処理の実行を開始すると、まずS210にて、EEPROM11に記憶すべきDTC(以下、書き込み対象DTCという)がスタンバイRAM9内にあるか否かを判定する。具体的には、スタンバイRAM9に記憶されているフラグ付きのDTCのなかに、EEPROM11のPDTC用記憶領域にPDTCとして記憶されていないDTCがあるか否かを判定し、そのようなDTCがあれば、そのDTCを、書き込み対象DTCとしてスタンバイRAM9から読み出す。尚、このS210の判定では、付加されているフラグの部分だけが相違するDTC同士も、異なるDTCとして扱う。
このS210にて、書き込み対象DTCがないと判定した場合には、そのまま当該IGオフ後処理を終了するが、書き込み対象DTCがあると判定した場合には、S220に進む。尚、書き込み対象DTCが複数ある場合には、そのDTCの各々について、以下に説明するS220以降の処理が繰り返し行われる。
まずS220では、EEPROM11のPDTC用記憶領域に空きがあるか否かを判定する。尚、PDTC用記憶領域に4個のPDTCが既に記憶されていれば、空きがないということである。
そして、EEPROM11のPDTC用記憶領域に空きがあれば、S230に進み、そのPDTC用記憶領域の空き領域に、書き込み対象DTCを、図4の如くフラグ付きの状態で書き込む。この書き込み処理により、書き込み対象DTCが、フラグ付きのPDTCとしてEEPROM11のPDTC用記憶領域に記憶されることとなる。そして、その後、S270に進む。
また、上記S220にて、EEPROM11のPDTC用記憶領域に空きがないと判定した場合には、S240に移行する。
S240では、書き込み対象DTCに付加されているフラグが1か否かを判定し、そのフラグが1でなければ(即ち、書き込み対象DTCがフラグ(0)のDTCであれば)、そのままS270に移行するが、フラグが1であれば(即ち、書き込み対象DTCがフラグ(1)のDTCであれば)、S250に進む。
S250では、EEPROM11のPDTC用記憶領域にフラグ(0)のPDTCが記憶されているか否かを判定する。尚、フラグ(0)のPDTCとは、フラグ(0)のDTCがPDTCとして記憶されたものであり、値が0のフラグが付加されたPDTCのことである。また、以下では、フラグ(0)のPDTCのことを「PDTC(0)」とも言う。
そして、EEPROM11のPDTC用記憶領域にフラグ(0)のPDTCが記憶されていなければ、そのままS270に移行するが、EEPROM11のPDTC用記憶領域にフラグ(0)のPDTCが記憶されていれば、S260に進む。
S260では、EEPROM11のPDTC用記憶領域のうち、フラグ(0)のPDTCが記憶されている領域に、書き込み対象DTCをPDTCとして上書きする。この上書きにより、フラグ(1)のDTCである書き込み対象DTCが、フラグ(1)のPDTCとしてEEPROM11のPDTC用記憶領域に記憶されることとなる。そして、その後、S270に進む。尚、フラグ(1)のPDTCとは、値が1のフラグが付加されたPDTCのことであり、以下では、「PDTC(1)」とも言う。
S270では、S210で検出された全ての書き込み対象DTCについてS220以降の処理が行われたか否かを判定し、未処理の書き込み対象DTCがあれば、そのDTCを処理対象として再びS220以降の処理を行う。
また、S270にて、全ての書き込み対象DTCについてS220以降の処理が行われたと判定したならば、当該IGオフ後処理を終了する。
そして、CPU3は、このIGオフ後処理を終了すると、その後、メインリレー駆動回路20へのメインリレー駆動信号をハイからローにして、メインリレー19をオフさせる。
尚、EEPROM11へのデータ書き込みは、イグニッションスイッチがオンされている最中よりもイグニッションスイッチのオフ時に実施する方が、電源電圧が安定しているという点で有利である。このため、本実施形態では、図3の処理をイグニッションスイッチのオフ後に実行しているが、その図3の処理が例えば図2の処理に続いて実行されるように、プログラムを構成することも可能である。
次に、前述した図2のS130で参照される条件成立フラグが、どのようにして初期値のオフからオンされるかについて説明する。
まず、図5に示すように、ECU1が搭載される(組み付けられる)車両35の無線通信装置25と通信するテレマティクスサービス用のセンター31には、サーバーや通信機器等からなる情報処理装置33があり、その情報処理装置33は、車両35の無線通信装置25と携帯電話用の公衆回線を介して通信するようになっている。そして、その通信により、車両35側から、車両35の現在位置や運転状態や故障の有無等の情報を収集し、また、その収集した情報に基づいて、道路交通情報や車両点検整備の案内情報等を車両35側へ送信する。すると、それらの情報は、車両35のナビゲーション装置23の表示装置に表示される。
ここで、図5に示すように、ECU1が搭載された新たな車両35の購入者が決まると、その車両35を販売するカーディーラ37においては、その車両35のユーザーへの引き渡し前の時点で、コンピュータからなる端末装置39に、その車両35に関する登録情報が入力される。登録情報としては、例えば、車両35の車体番号及び登録番号や、ユーザーの住所、氏名、連絡先電話番号及びEメールアドレス等である。そして、端末装置39に入力された車両35に関する登録情報は、公衆回線又は専用回線を介してセンター31の情報処理装置33に送信される。
一方、センター31の情報処理装置33は、図6に示すサービス開始処理を一定時間毎に行っている。
そして、このサービス開始処理では、まずS310にて、端末装置39からの登録情報を受信したか否かを判定し、登録情報を受信していなければ、そのまま当該サービス開始処理を終了するが、登録情報を受信したならば、次のS320に進んで、受信した登録情報を記憶する登録処理を行う。そして、次のS330にて、今回受信した登録情報に該当する車両35(以下、該当車両35という)へ、サービスの実施を開始することを示すサービス開始の情報を送信し、その後、当該サービス開始処理を終了する。
該当車両35においては、センター31からのサービス開始の情報が、ナビゲーション装置23の無線通信装置25によって受信される。
そして、ナビゲーション装置23は、センター31からのサービス開始の情報を受信すると、当該ナビゲーション装置23を構成する表示装置に、テレマティクスサービスを受けることが可能になったことを示すメッセージを表示して、そのことをユーザーに知らせる。このため、センター31の情報処理装置33が該当車両35へサービス開始の情報を送信した時に、その該当車両35に対するサービスが開始されたことになる。
また、ナビゲーション装置23は、センター31からのサービス開始の情報を、通信線21を介してECU1に転送する。
そして、ECU1では、CPU3が、条件成立フラグがオフされている場合に、図7に示すフラグ設定処理を一定時間毎に実行するようになっている。そのフラグ設定処理では、まずS410にて、通信線21を介して上記サービス開始の情報を受信したか否かを判定する。そして、サービス開始の情報を受信していないと判定した場合には、そのまま当該フラグ設定処理を終了するが、サービス開始の情報を受信したと判定した場合には、S420に進んで、EEPROM11内の条件成立フラグをオンに書き換え、その後、当該フラグ設定処理を終了する。
つまり、本実施形態のECU1では、センター31の情報処理装置33から、当該ECU1が搭載されている車両35へ、テレマティクスサービスの実施開始を示すサービス開始の情報が送信されたことを検知すると、特定の条件が成立したとして、条件成立フラグをオフからオンに変更するようになっている。そして、その条件成立フラグがオンになると、図2の診断処理(S110)で異常が検出された際に、その異常を示すDTCに付加されるフラグが、それまでの0から1に変更されることとなる。
尚、センター31の情報処理装置33が図6のS330にて、サービス開始の情報と共に、ECU1に対して特定のコマンドを送信し、そのコマンドが、ナビゲーション装置23から通信線21を介してECU1に転送され、ECU1のCPU3は、図7のS410にて、その特定のコマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定したならば条件成立フラグをオンに書き換える、というように構成しても良い。また、ナビゲーション装置23が、センター31からのサービス開始の情報を受信すると、その情報がセンター31から送信されて来たことを示す報知情報をECU1へ送信し、ECU1のCPU3は、図7のS410にて、その報知情報を受信したか否かを判定するように構成しても良い。
次に、ECU1のCPU3が図2のS110で実行する診断処理の一例について、図8のフローチャートを用い説明する。ここでは、あるセンサの診断という1つの診断項目を例に挙げて説明する。また、図8(A)は、診断対象のセンサについて、条件成立フラグがオンの場合に実行される診断処理のフローチャートであり、図8(B)は、同センサについて、条件成立フラグがオフの場合に実行される診断処理のフローチャートである。
CPU3は、条件成立フラグがオンの場合には、あるセンサについての診断処理として、図8(A)の処理を実行する。
図8(A)の処理では、まずS510にて、診断対象センサからの入力電圧(換言すれば、センサの出力電圧)Vinが、異常判定値H1よりも小さいか否かを判定し、「Vin<H1」であると肯定判定したならば、診断項目(この例では、診断対象センサ)が異常であると判断して、S520に進む。
そして、S520では、診断項目についての異常判定時処理を行う。具体的には、診断項目について用意された異常判定フラグをセットすると共に、診断項目について用意された正常判定DCYカウンタをクリアする。そして、その後、当該診断処理を終了する。
尚、前述した図2のS120では、上記異常判定フラグを参照することにより、診断処理で異常と判断された診断項目があったか否かを判定し、同図2のS140,S150では、セットされている異常判定フラグの種類から、異常と判断された診断項目を特定し、更に、その異常判定フラグをリセットする。一方、正常判定DCYカウンタは、何回のDCYに亘り連続して正常と判定したかを数えるために、スタンバイRAM9又はEEPROM11内に設定されたカウンタであり、後述のS540でインクリメントされる。また、DCYとは、前述したように、ドライビングサイクルのことであり、エンジンが起動されてから、その後エンジンが停止して次にエンジンが起動されるまでの期間のことである。
一方、上記S510で否定判定した場合には、S530に移行し、診断対象センサからの入力電圧Vinが、正常判定値H2(>H1)よりも大きいか否かを判定する。そして、「Vin>H2」ではないと否定判定したならば、そのまま当該診断処理を終了するが、「Vin>H2」であると肯定判定したならば、診断対象センサが正常であると判断して、S540に進む。
そして、S540では、診断項目についての正常判定時処理を行う。具体的には、まず、スタンバイRAM9内に、当該診断処理で診断している診断項目についてのDTCが記憶されていれば、そのDTCを、それに付加されているフラグの値に拘わらずスタンバイRAM9から消去する。更に、現在のDCYにおいて、上記S530により初めて正常と判断したのであれば、診断項目についての正常判定DCYカウンタをインクリメントする。
次にS550では、EEPROM11のPDTC用記憶領域に、診断項目についてのPDTC(0)があれば、そのPDTC(0)をEEPROM11から消去する。
次にS560では、現在のDCYが、バッテリ18が外された後の最初のDCY(以下、バッテリクリア後の1DCYという)であるか否かを判定し、そうでなければ、S570に進む。尚、例えば、CPU3は、起動時に実行する初期化処理にて、スタンバイRAM9の特定領域のデータをチェックし、そのデータが消去(または破壊)されていなければ、バッテリが外されていないと判断し、また、その特定領域のデータが消去(または破壊)されていれば、バッテリが外されたと判断するようになっている。そして、S560では、バッテリが外されたと判断されていたのであれば、現在のDCYがバッテリクリア後の1DCYであると判定する。
S570では、診断項目についての正常判定DCYカウンタの値が3に達したか否かを判定する。即ち、3回のDCYに亘りS530で正常と判定したか否かを判定する。そして、そのS570で否定判定した場合には、そのまま当該診断処理を終了する。
これに対し、上記S560で肯定判定した場合(即ち、バッテリクリア後の1DCYにおいて診断項目が正常であると判定した場合)、あるいは、上記S570で肯定判定した場合(即ち、3回のDCYに亘って診断項目が正常であると判定した場合)には、S580に移行する。そして、S580では、EEPROM11のPDTC用記憶領域に、診断項目についてのPDTC(1)があれば、そのPDTC(1)をEEPROM11から消去し、その後、当該診断処理を終了する。つまり、S560とS570では、診断項目について、前述の(d)または(e)の条件が成立したか否かを判定しており、その何れかの条件が成立したならば、S580にて、その診断項目についてのPDTC(1)をEEPROM11から消去している。
一方、CPU3は、条件成立フラグが未だオフの場合には、あるセンサについての診断処理として、図8(B)の処理を実行する。
そして、図8(B)の処理は、図8(A)の処理と比較すると、下記の2点が異なっている。
まず、第1の相違点として、EEPROM11内のPDTC(1)を消去するためのS560〜S580が削除されている。本実施形態において、条件成立フラグが未だオフの場合には、EEPROM11にPDTC(1)が記憶されることはないためである。
そして、第2の相違点として、S530の判定で用いられる正常判定値H2’が、図8(A)の場合の正常判定値H2よりも小さい値に設定されている。つまり、条件成立フラグがオフの場合には、条件成立フラグがオンの場合よりも、S530での正常判定条件(診断項目が正常であると判定する条件)が、成立し易い緩い条件になっている。
尚、他の診断項目についても、S510とS530の処理内容(つまり、異常/正常を判定する処理の内容)がそれぞれ変わるだけで、図8(A),(B)と同様の処理が行われる。
一方更に、ECU1のCPU3は、外部ツール27からの要求を示すコマンド(以下単に、要求と言う)のうち、EEPROM11に記憶されたPDTCの読み出し要求に応答するための処理として、図9に示す異常情報出力処理を一定時間毎に実行するようになっている。
その異常情報出力処理では、まずS610にて、外部ツール27からのPDTC読み出し要求を受信したか否かを判定する。このPDTC読み出し要求は、カリフォルニア州大気資源局の法規で規定されているPDTCをEEPROM11から読み出して出力することを要求するものであり、前述の異常情報読み出し要求に相当する。
そして、上記S610にて、PDTC読み出し要求を受信していないと判定した場合には、そのまま当該異常情報出力処理を終了するが、PDTC読み出し要求を受信したと判定した場合には、S620に進む。
S620では、条件成立フラグがオンかオフかを判定し、オフならば、S640に進んで、EEPROM11のPDTC用記憶領域に記憶されている全てのPDTCを読み出して外部ツール27へ送信する。そして、その後、当該異常情報出力処理を終了する。尚、条件成立フラグがオフの場合、EEPROM11のPDTC用記憶領域には、PDTC(0)しか記憶されていないため、S640では、そのPDTC(0)が外部ツール27へ送信されることとなる。
また、上記S620にて、条件成立フラグがオンであると判定した場合には、S630に進んで、EEPROM11のPDTC用記憶領域に記憶されているPDTCのなかから、そのPDTCに付加されているフラグの値に基づき、PDTC(1)だけを選択して読み出し、そのPDTC(1)を外部ツール27へ送信する。そして、その後、当該異常情報出力処理を終了する。
尚、S630とS640の各々では、PDTCをフラグ付きで送信するようにしても、フラグを付けずにPDTCの部分だけを送信するようにしても、何れでも良い。
また、外部ツール27は、PDTC読み出し要求を送信するための操作が行われると、そのPDTC読み出し要求をECU1へ送信すると共に、ECU1から送信されて来るPDTC(あるいは、フラグ付きのPDCT)を、当該外部ツール27の表示装置に表示させる。
以上のような本実施形態のECU1によれば、車両への組み付けが完了してから該車両がユーザーに使用され始めるまでの間の特定タイミングであって、その車両へのテレマティクスサービスが開始されるタイミングまでは、診断処理で検出された異常のDTCに、値が0のフラグが付加され(図2のS140)、そのフラグ(0)のDTCが、図3の処理によりPDTC(0)としてEEPROM11に記憶される。そして、テレマティクスサービスが開始された後は、診断処理で検出された異常のDTCに、値が1のフラグが付加され(図2のS150)、そのフラグ(1)のDTCが、図3の処理によりPDTC(1)としてEEPROM11に記憶される。
このため、車両への組み付け中に検出された異常のDTCであって、通常の車両整備工程では参照不要なDTCは、PDTC(0)としてEEPROM11に記憶され、車両がユーザーに使用され始めてから検出された異常のDTCは、PDTC(1)としてEEPROM11に記憶されることとなる。
そして、本実施形態のECU1は、車両へのテレマティクスサービスが開始される前に、外部ツール27からのPDTC読み出し要求を受けた場合には、その時点でEEPROM11に記憶されているPDTC(即ち、PDTC(0))を外部ツール27へ送信するため(図9のS640)、外部ツール27の使用者は、そのPDTCにより、当該ECU1の車両への組み付け完了前(組み付け作業中)に検出された異常を確認することができる。尚、車両への組み付け完了前のDTCは、図2のS140により、スタンバイRAM9にも記憶されるが、そのスタンバイRAM9内のDTCは、車載バッテリ18が外されたりバッテリ上がりが生じると消えてしまうため、DTCをEEPROM11にPDTCとして記憶しておくことが必要である。
また、ECU1は、車両へのテレマティクスサービスが開始された後に、外部ツール27からのPDTC読み出し要求を受けた場合には、EEPROM11からPDTC(1)だけを読み出して外部ツール27へ送信するため(図9のS630)、車両の整備者が、本当は正常なのに異常が生じていると誤判断してしまうことを防止することができる。
ところで、ECU1のCPU3が、EEPROM11内のPDTCを外部ツール27へ送信する処理として、PDTC読み出し要求を受けた場合にはEEPROM11からPDTC(1)のみを読み出して外部ツール27へ送信し、PDTC読み出し要求とは別の特別なDTC読み出し要求を受けた場合にはEEPROM11からPDTC(0)のみを読み出して外部ツール27へ送信する、という処理を行うようにしても良い。そして、このような変形は、後述する他の実施形態についても同様に適用できる。但し、図9の異常情報出力処理を行う方が、外部ツール27からのコマンドとして、上記の特別なDTC読み出し要求を追加しなくても良いという点で有利である。
また、本実施形態のECU1では、図3のIGオフ後処理において、S240〜S260の処理を行っているため、EEPROM11のPDTC用記憶領域にフラグ(1)のDTCをPDTC(1)として記憶しようとする際に、そのPDTC用記憶領域に空きがなく、且つ、そのPDTC用記憶領域にPDTC(0)が記憶されている場合には、そのPDTC(0)が記憶されている領域に、書き込み対象のフラグ(1)のDTCをPDTC(1)として上書きするようになっている。このため、車両へのテレマティクスサービスが開始された後に、EEPROM11のPDTC用記憶領域に空きがなくなったら、既に記憶されているPDTC(0)に上書きするかたちで新たなPDTC(1)が記憶されることとなる。
よって、EEPROMにPDTC(1)を最大で例えば4個記憶したい場合に、PDTC用記憶領域の大きさを4個のPDTCが記憶可能な大きさに設定しておけば良く、そのPDTC用記憶領域の大きさを最小限にすることができる。
また、本実施形態のECU1によれば、仮に図3におけるS240〜S260の処理を行わなくても、EEPROM11におけるPDTC用記憶領域の大きさを、記憶したいPDTC(1)の最大数と同じ数のPDTCを記憶可能なだけの最小限の大きさにすることができる。それは下記の第1及び第2の理由による。
まず、第1の理由は、図8の例で説明したように、PDTC(0)を消去する条件の方が、PDTC(1)を消去する条件よりも、成立し易い緩い条件に設定されており、PDTC(0)がPDTC(1)よりもEEPROM11から消去され易くなっているためである。具体的には、PDTC(0)は、それに対応する診断項目が正常と判定されると、その条件だけでEEPROM11から消去されるが(S550)、PDTC(1)は、それに対応する診断項目が正常と判定されるという条件だけではく、更に、バッテリクリア後の1DCYにおいて正常と判定される(S560:YES)、あるいは、3回のDCYに亘って正常と判定される(S570:YES)、という更に厳しい条件が成立してはじめて、EEPROM11から消去される(S580)ようになっている。このため、車両へのテレマティクスサービスが開始された後において、EEPROM11のPDTC用記憶領域にPDTC(0)が既に記憶されていることでPDTC(1)を新たに記憶することができない、という状況の発生を抑制して、PDTC用記憶領域に記憶されるPDTCがPDTC(1)だけになる可能性を高くすることができ、そのPDTC用記憶領域を最小限の大きさにすることができる。
また、第2の理由は、図8の例で説明したように、PDTC(0)は、少なくとも条件成立フラグがオフの場合において、それに対応する診断項目が正常と判定されたことを条件としてEEPROM11から消去され、また、PDTC(1)は、条件成立フラグがオンの場合において、それに対応する診断項目が正常と判定されたことを条件としてEEPROM11から消去されるようになっているが、更に、その診断項目が正常と判定されるための正常判定条件は、条件成立フラグがオフの場合の方が、条件成立フラグがオンの場合よりも、成立し易い緩い条件に設定されているためである。具体的には、前述したように、図8(B)のS530で用いられる正常判定値H2’が、図8(A)のS530で用いられる正常判定値H2よりも小さい値に設定されている。このため、上記第1の理由と同様に、PDTC(0)の方がPDTC(1)よりもEEPROM11から消去され易くなり、その結果、EEPROM11のPDTC用記憶領域を最小限の大きさにすることができる。
尚、図8(A)のS550を消去して、PDTC(0)が条件成立フラグのオフ時にだけ消去されるようにしても良い。また、言うまでもないが、図8(A),(B)の思想は、前述したセンサ以外の診断項目についても同様に適用することができる。
一方、図2のS140とS150の何れか一方では、生成したDTCにフラグを付加しないようにすることもできる。そのようにしても、フラグの有無により、条件成立フラグがオフになっている場合のDTCと条件成立フラグがオンになっている場合のDTCとを識別することができるからである。そして、このような変形は、後述する他の実施形態についても同様に適用できる。
また、本実施形態では、図2のS110(特に、図8のS510,S530)が診断手段に相当し、図3のIGオフ後処理が異常情報保存手段に相当し、図7のフラグ設定処理が条件成立判定手段に相当し、条件成立フラグが条件成立判定手段の判定結果に相当し、図2のS120〜S150が識別情報付与手段に相当し、DTCに付加されるフラグが識別情報に相当し、図9の異常情報出力処理が異常情報応答手段に相当している。
[第2実施形態]
第2実施形態のECUは、第1実施形態のECU1とハードウェア構成は同じであるため、以下の説明において、構成要素の符号は、第1実施形態と同じものを用いる。また、このことは、後述する他の実施形態についても同様である。
第2実施形態においては、第1実施形態と比較すると、条件成立フラグがオフからオンになる条件が異なっている。
まず、図10に示すように、本第2実施形態では、ECU1が組み付けられる車両35の製造工場41に、コンピュータからなる管理装置43が設けられており、その管理装置43には、製造している各車両35について該車両35が完成したか否かを示す管理情報が入力されている。そして、管理装置43は、その管理情報をセンター31の情報処理装置33へ、一定時間毎に、或いは、該管理情報が更新される毎に、公衆回線又は専用回線を介して送信する。尚、管理情報は、例えば、車両の車体番号と、その車体番号の車両が完成しているか否かを示す情報とからなる。よって、その管理情報により、どの車体番号の車両が完成しているかを知ることができる。
また、ECU1と共に車両35に搭載されるナビゲーション装置23の無線通信装置25は、電源が供給されて動作を開始すると、センター31の情報処理装置33への定期的なアクセスを開始する。そして、そのアクセス時に送信する信号には、当該無線通信装置25が搭載された車両に固有の情報(本実施形態では車体番号)が含まれている。
そして、センター31の情報処理装置33は、図11に示す通信開始判定処理を一定時間毎に行っている。
この通信開始判定処理では、まずS350にて、車両35の無線通信装置25からのアクセスがあったか否かを判定し、アクセスがなければ、そのまま当該処理を終了するが、アクセスがあったと判定した場合には、S360に進む。
S360では、アクセスされた無線通信装置25が搭載されている車両(以下、アクセス車両という)35が完成しているか否かを、前述の管理装置43から受信した管理情報に基づいて判定する。具体的には、無線通信装置25からのアクセス信号に含まれていた車体番号の車両が完成しているか否かを、管理装置43から受信した管理情報に基づき判定する。そして、アクセス車両35が完成していない(製造中)と判定した場合には、そのまま当該通信開始判定処理を終了するが、アクセス車両35が完成していると判定した場合には、次のS370にて、そのアクセス車両35へ、当該情報処理装置33との通信が成立したことを知らせるための通信開始情報を送信し、その後、当該通信開始判定処理を終了する。
また、センター31からの通信開始情報の送信先の車両35では、そのセンター31からの通信開始情報が、ナビゲーション装置23から通信線21を介してECU1に転送される。
そして、そのECU1では、CPU3が、図7のフラグ設定処理におけるS410にて、前述したサービス開始の情報に代えて、上記通信開始情報を受信したか否かを判定し、通信開始情報を受信したと判定したならば、S420に進んで、条件成立フラグをオンに書き換えるようになっている。
このような第2実施形態では、製造中の車両35の無線通信装置25が動作を開始してセンター31の情報処理装置33にアクセスしても、その情報処理装置33からは通信開始情報が送信されない。そして、車両35が完成した後、その車両35の無線通信装置25がセンター31の情報処理装置33にアクセスした場合には、その情報処理装置33から当該車両35へ自動的に通信開始情報が送信され、その車両35のECU1にて、条件成立フラグをオンになる。
そして、この第2実施形態のECU1によっても、車両への組み付けが完了してから該車両がユーザーに使用され始めるまでの間の特定タイミング(具体的には、車両の無線通信装置25と情報処理装置33との通信が成立したタイミング)で、DTCに付加されるフラグが0から1に変更され、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
尚、上記第2実施形態において、センター31の情報処理装置33は、図11のS360にて、アクセス車両35についての管理情報を要求する信号を管理装置43へ送信し、その要求信号に応答して管理装置43から送信されて来る管理情報に基づいて、アクセス車両35が完成しているか否かを判定するようにしても良い。
[第3実施形態]
第3実施形態においては、第1実施形態と比較すると、条件成立フラグがオフからオンになる条件が異なっている。
まず、図12に示すように、本第3実施形態において、ECU1が搭載された車両35のナビゲーション装置23は、無線通信装置25により、センター31の情報処理装置33へ、当該車両35の現在位置を示す位置情報を定期的に送信するようになっている。
そして、センター31の情報処理装置33は、図13に示す位置判定処理を一定時間毎に行っている。
この位置判定処理では、まずS380にて、車両35からの位置情報に基づいて、その車両35が特定エリア45を出たか否か(換言すれば、特定エリアから移動したか否か)を判定する(図12参照)。尚、特定エリア45は、車両35を製造する製造工場の敷地、又は、その敷地のうち、製造中の車両35が存在し且つ完成車両は排除されると定められている領域であり、何れにしても、その特定エリア45を出た車両35は、完成しているがユーザーには使用されていない未使用車両である。
そして、上記S380にて、車両35が特定エリア45を出ていないと判定した場合には、そのまま当該位置判定処理を終了するが、車両35が特定エリア45を出たと判定した場合には、S390に進む。
S390では、特定エリア45を出たと判定した車両35へ、特定エリア45を出たことを示すエリア離脱情報を送信し(図12参照)、その後、当該位置判定処理を終了する。
また、センター31からのエリア離脱情報の送信先の車両35では、そのセンター31からのエリア離脱情報が、ナビゲーション装置23から通信線21を介してECU1に転送される。
そして、そのECU1では、CPU3が、図7のフラグ設定処理におけるS410にて、前述したサービス開始の情報に代えて、上記エリア離脱情報を受信したか否かを判定し、エリア離脱情報を受信したと判定したならば、S420に進んで、条件成立フラグをオンに書き換えるようになっている。
このような第3実施形態のECU1によっても、車両への組み付けが完了してから該車両がユーザーに使用され始めるまでの間の特定タイミング(具体的には、車両35が特定エリア45から出たタイミング)で、DTCに付加されるフラグが0から1に変更され、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
尚、特定エリア45としては、車両35を販売するカーディーラの敷地や、そのカーディーラの敷地のうちで車両35のECU1を新品に交換するための作業領域に設定しても良い。
[第3実施形態の変形例]
第3実施形態の変形例として、車両35のナビゲーション装置23が、図13と同様の処理を実行するようにしても良い。
つまり、ナビゲーション装置23は、自身が搭載されている車両(以下、自車両という)35の位置を常時検出しているため、その検出値に基づいて、自車両35が特定エリア45を出たか否かを判定し、特定エリア45を出たと判定したならば、通信線21を介してECU1へエリア離脱情報を送信するように構成しても良い。
[第4実施形態]
第4実施形態のECU1は、第3実施形態と比較すると、CPU3が、フラグ設定処理として、図14の処理を実行する点が異なっている。
また、本第4実施形態では、ナビゲーション装置23からECU1へ自車両35の位置情報が定期的に送信されるようになっている。
そして、CPU3が図14のフラグ設定処理を開始すると、まずS413にて、ナビゲーション装置23からの位置情報に基づき、自車両35が第3実施形態で説明した特定エリア45を出たか否かを判定する。そして、自車両35が特定エリア45を出ていないと判定した場合には、そのままフラグ設定処理を終了するが、自車両35が特定エリア45を出たと判定した場合には、S420に進んで、条件成立フラグをオンに書き換え、その後、当該フラグ設定処理を終了する。
つまり、第4実施形態のECU1では、自車両35が特定エリア45を出たか否かを位置情報に基づき判定する処理を、外部の装置ではなく、CPU3が行うようになっている。そして、このような第4実施形態のECU1によっても、第3実施形態と同じ効果が得られる。
[第5実施形態]
第5実施形態のECU1は、第1実施形態と比較すると、下記の点が異なっている。
まず、第1の相違点として、CPU3の動作モード(ECU1の動作モードでもある)が、通常の動作を行う通常モードと機能検査モードとに切り替わるようになっている。
機能検査モードとは、車両の製造工場やカーディーラで使う特殊な動作モードであり、ECU1に関わる機能検査のための動作を行うモードである。例えば、この機能検査モードでは、負荷動作確認のために、特定の負荷(例えば、車両のインスツルメントパネルに設けられているランプや計器類等)を強制的に順次作動させたり、前述の診断処理として、通常モード時よりも異常と判定し易く設定された処理を行ったりする。
このため、CPU3は、起動時に初期化処理の1つとして図15のモード切替処理を行う。
そのモード切替処理では、まずS710にて、機能検査モードへ移行すべき条件である検査モード移行条件が成立したか否かを判定する。本実施形態において、検査モード移行条件としては、例えば、外部ツール27からの機能検査モード移行コマンドを受けた、という条件であるが、特定のスイッチや操作部に対して通常では起こり得ない特定の操作が行われた、というような他の条件でも良い。
そして、上記S710にて、検査モード移行条件が成立したと判定したならば、S720に進んで、現在の動作モードが機能検査モードであることを示す検査モードフラグをオンし、その後、当該モード切替処理を終了する。尚、検査モードフラグは、EEPROM11における所定の記憶領域に記憶されるフラグであり、その検査モードフラグがオンの場合、CPU3は、機能検査モードで行うべき処理を実行する。
また、上記S710にて、検査モード移行条件が成立していないと判定したならば、S730に移行して、検査モードフラグがオンであるか否かを判定する。そして、検査モードフラグがオンであれば(つまり、動作モードが既に機能検査モードである場合には)、S740に進み、通常モード移行条件が成立したか否かを判定する。本実施形態において、通常モード移行条件としては、例えば、イグニッションスイッチのオフとオンが規定時間内に所定回数行われた、という条件であるが、外部ツール27からの通常モード移行コマンドを受けた、というような他の条件でも良い。
そして、上記S740にて、通常モード移行条件が成立していないと判定したならば、S720に移行して、引き続き機能検査モードを維持するが、上記S740にて、通常モード移行条件が成立したと判定した場合には、S750に進んで、検査モードフラグをオフし、その後、当該モード切替処理を終了する。すると、CPU3は、検査モードフラグがオフであることから、通常モードで行うべき処理を実行することとなる。つまり、動作モードが通常モードになる。
また、上記S730にて、検査モードフラグがオンではないと判定した場合(つまり、動作モードが既に通常モードである場合)には)、S750に移行して、引き続き通常モードを維持する。
このため、本第5実施形態のECU1が組み付けられる車両の製造工場においては、ECU1の車両への組み付けが完了したなら、ECU1を最初に機能検査モードで動作させることにより異常の有無を効率良く確認するようにしている。例えば、前述の強制的な負荷作動機能により、ランプや計器類等が正常に作動するか否かを目視で確認したり、異常と判定し易く設定された診断処理による診断結果を外部ツール27側へ読み出すことにより、センサやスイッチ等が正常に接続されて機能しているか否かを確認する。
そして、異常が無いことを確認できたならば、通常モード移行条件を成立させて、ECU1を機能検査モードから通常モードに設定し、その後、車両を出荷するようにしている。尚、このような作業は、カーディーラにおいて、故障したECU1を新品に交換した際にも行われる可能性がある。
次に、第2の相違点として、CPU3は、図2の診断結果記憶処理に代えて、図16の診断結果記憶処理を実行するようになっている。
そして、図16の診断結果記憶処理では、図2の診断結果記憶処理と比較すると、S130に代わるS133にて、検査モードフラグに基づき現在の動作モードを判定し、機能検査モードであれば(つまり、検査モードフラグがオンならば)S140に進み、通常モードであればS150に進むようになっている。
このため、本第5実施形態において、機能検査モード時に検出された異常のDTCには、値が0のフラグが付加され、そのDTCが図3のIGオフ後処理によりEEPROM11にPDTC(0)として記憶されることとなる。そして、通常モード時に検出された異常のDTCには、値が1のフラグが付加され、そのDTCが図3のIGオフ後処理によりEEPROM11にPDTC(1)として記憶されることとなる。
また、図16の診断結果記憶処理におけるS110では、診断処理として、通常モードの場合には、図8(A)のような診断処理が実行され、機能検査モードの場合には、図8(B)のような診断処理が実行される。
但し、診断処理のなかには、前述したように、機能検査モード時の方が通常モード時よりも異常と判定し易く設定されたものがある。例えば、図8(A),(B)を例に挙げると、あるセンサの診断処理として、通常モード時には図8(A)の処理が行われ、機能検査モード時には図8(B)の処理が行われるが、S510の判定で用いられる異常判定値H1は、図8(A)における値よりも図8(B)における値の方が大きい値に設定されている。
次に、第3の相違点として、CPU3は、図7のフラグ設定処理を実行しない。その処理を実行する必要がないからである。
次に、第4の相違点として、CPU3は、図9の異常情報出力処理に代えて、図17の異常情報出力処理を実行する。
そして、図17の異常情報出力処理では、図9の異常情報出力処理と比較すると、S620に代わるS623にて、検査モードフラグに基づき現在の動作モードを判定し、通常モードであればS630に進み、機能検査モードであればS640に進むようになっている。そして、S640では、EEPROM11のPDTC用記憶領域に記憶されているPDTCのなかから、そのPDTCに付加されているフラグの値に基づき、PDTC(0)だけを選択して読み出し、そのPDTC(0)を外部ツール27へ送信する。
以上のような第5実施形態のECU1によれば、ECU1に関わる機能検査のための動作を行う機能検査モードのときに、診断処理により異常が検出された場合には、その異常のDTCがEEPROM11にPDTC(0)として記憶され、通常の動作を行う通常モードのときに、診断処理により異常が検出された場合には、その異常のDTCがEEPROM11にPDTC(1)として記憶されることとなる。つまり、機能検査モード時のDTCは、EEPROM11にPDTC(0)として記憶され、通常モード時のDTCは、EEPROM11にPTDC(1)として記憶される。
そして、ECU1を機能検査モードにした状態で外部ツール27からPDTC読み出し要求を与えれば、機能検査モード時に検出された異常のPDTCであるPDTC(0)が外部ツール27へと送信され、外部ツール27の使用者は、そのPDTCにより、当該ECU1の機能検査モード時に検出された異常を確認することができる。
また、ECU1を通常モードにした状態で外部ツール27からPDTC読み出し要求を与えれば、通常モード時に検出された異常のPDTCであるPDTC(1)だけが外部ツール27へと送信される。よって、通常の車両整備工程において、不要な機能検査モード時のPDTCが外部ツール27に出力されず、車両の整備者が、本当は正常なのに異常が生じていると誤判断してしまうことを防止することができる。
結局、本第5実施形態では、機能検査モード時が、前述した他の実施形態における条件成立フラグのオフ時に相当し、通常モード時が、前述した他の実施形態における条件成立フラグのオン時に相当しており、その他の点は基本的に他の実施形態と同様である。このため、本第5実施形態のECU1によっても、第1実施形態について述べた各効果と同様の効果を得ることができる。
尚、図17の異常情報出力処理におけるS640では、EEPROM11のPDTC用記憶領域に記憶されている全てのPDTCをフラグ付きで外部ツール27へ送信するように構成しても良い。そして、このように構成すれば、ECU1の動作モードを通常モードから機能検査モードにした場合に、外部ツール27からPDTC読み出し要求を与えれば、機能検査モード時に検出された異常だけでなく、通常モード時に検出されていた異常(本当の意味での故障)も確認することができるようになる。
一方、本第5実施形態では、図16のS110(特に、図8のS510,S530)が診断手段に相当し、図3のIGオフ後処理が異常情報保存手段に相当し、図16のS120〜S150が識別情報付与手段に相当し、DTCに付加されるフラグが、異常検出時の動作モードが機能検査モードと通常モードの何れであるかを示す識別情報に相当し、図17の異常情報出力処理が異常情報応答手段に相当している。
[第6実施形態]
第6実施形態のECU1は、第5実施形態と比較すると、CPU3が、図15のモード切替処理に代えて、図18のモード切替処理を実行する点が異なっている。
図18のモード切替処理では、図15のモード切替処理に対して、S745が追加されており、前述したS740にて、通常モード移行条件が成立したと判定した場合には、そのS745に進む。そして、S745にて、EEPROM11のPDTC用記憶領域からPDTC(0)を全て消去し、その後、S750に進む。
このため、機能検査モードから通常モードへの切り替わりにより、通常モード時に不要な機能検査モード時のPDTC(0)がEEPROM11から自動的に消去されることとなる。そして、この構成によっても、EEPROM11におけるPDTC用記憶領域の大きさを、記憶したいPDTC(1)の最大数と同じ数のPDTCを記憶可能なだけの最小限の大きさにすることができる。
[第7実施形態]
第7実施形態のECU1は、第1実施形態と比較すると、CPU3が、図7のフラグ設定処理に代えて、図19のフラグ処理を実行する点が異なっている。
図19のフラグ設定処理では、図7のフラグ設定処理に対して、S430が追加されており、前述したS420の次に、そのS430へ進む。そして、S430にて、EEPROM11のPDTC用記憶領域に記憶されている全てのPDTC(この時点では、全てPDTC(0))を消去し、その後、S750に進む。
このような処理によれば、条件成立フラグがオンになるまでは、EEPROM11のPDTC用記憶領域にPDTC(0)だけが記憶され、条件成立フラグがオンになった後は、EEPROM11のPDTC用記憶領域にPDTC(1)だけが記憶されることとなる。よって、このような処理によっても、EEPROM11におけるPDTC用記憶領域の大きさを、記憶したいPDTC(1)の最大数と同じ数のPDTCを記憶可能なだけの最小限の大きさにすることができる。
尚、この第7実施形態では、DTC及びPDTCにフラグを付加する処理を削除しても良い。また、条件成立フラグがオンされる特定の条件が成立する前にPDTCを読み出せば、そのPDTCにより、車両への組み付け完了前(組み付け作業中)に検出された異常を確認することができ、特定の条件が成立して条件成立フラグがオンされた後は、EEPROM11から、車両への組み付け完了前のPDTCが読み出されることはないため、前述の誤判断が起こるのを防止することができる。一方、本第7実施形態では、図19におけるS430が一括消去手段に相当している。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、PDTCの記憶する数は4個に限らず、例えば5個以上であっても良い。
また、書換可能不揮発性メモリとしては、EEPROMに限らず、例えばフラッシュROMを用いても良い。
1…ECU(電子制御装置)、3…CPU、5…ROM、7…RAM、9…スタンバイRAM、11…EEPROM、13…入力回路、15…出力回路、17…通信回路、18…車載バッテリ、19…メインリレー、20…メインリレー駆動回路、21…通信線、23…ナビゲーション装置、25…無線通信装置、27…外部ツール、31…センター、33…情報処理装置、35…車両、37…カーディーラ、39…端末装置、41…車両の製造工場、43…管理装置、45…特定エリア

Claims (10)

  1. 車両に組み付けられると共に、
    データの書き換えが可能な不揮発性メモリと、
    前記車両に搭載された機器からの情報に基づいて診断を行う診断手段と、
    前記診断手段により検出された異常を示す異常情報を、前記不揮発性メモリにおける所定サイズの記憶領域である異常情報用記憶領域に記憶する異常情報保存手段と、
    を備えた電子制御装置であって、
    当該電子制御装置の動作モードは、機能検査のための動作を行う機能検査モードと、通常の動作を行う通常モードとに切り替わるようになっており、
    前記診断手段により異常が検出されると、その異常を示す異常情報に、その異常が検出された時の当該電子制御装置の動作モードが前記機能検査モードと前記通常モードの何れであるかを示す識別情報を付与する識別情報付与手段を備え、
    前記異常情報保存手段は、前記識別情報が付与された異常情報を前記不揮発性メモリにおける前記異常情報用記憶領域に記憶し、
    当該電子制御装置の動作モードが前記機能検査モードであるときに、外部の故障診断装置からの異常情報読み出し要求を受けると、前記不揮発性メモリに記憶されている異常情報のうち、前記機能検査モード時の異常情報を前記識別情報に基づき選択して前記故障診断装置へ送信し、当該電子制御装置の動作モードが前記通常モードであるときに、前記異常情報読み出し要求を受けると、前記不揮発性メモリに記憶されている異常情報のうち、前記通常モード時の異常情報を前記識別情報に基づき選択して前記故障診断装置へ送信する異常情報応答手段を備えていること、
    を特徴とする電子制御装置。
  2. 請求項1に記載の電子制御装置において、
    前記異常情報応答手段は、当該電子制御装置の動作モードが前記機能検査モードであるときに、前記異常情報読み出し要求を受けると、前記不揮発性メモリに記憶されている前記通常モード時の異常情報も前記故障診断装置へ送信すること、
    を特徴とする電子制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電子制御装置において、
    前記異常情報保存手段は、前記通常モード時を示す識別情報が付与された異常情報を前記異常情報用記憶領域に記憶する際に、その異常情報用記憶領域に空きがなく、且つ、その異常情報用記憶領域に前記機能検査モード時を示す識別情報が付与された異常情報が記憶されている場合には、その機能検査モード時を示す識別情報が付与された異常情報が記憶されている領域に、前記通常モード時を示す識別情報が付与された異常情報を上書きすること、
    を特徴とする電子制御装置。
  4. 車両に組み付けられると共に、
    データの書き換えが可能な不揮発性メモリと、
    前記車両に搭載された機器からの情報に基づいて診断を行う診断手段と、
    前記診断手段により検出された異常を示す異常情報を、前記不揮発性メモリにおける所
    定サイズの記憶領域である異常情報用記憶領域に記憶する異常情報保存手段と、
    を備えた電子制御装置であって、
    当該電子制御装置の動作モードは、機能検査のための動作を行う機能検査モードと、通常の動作を行う通常モードとに切り替わるようになっており、
    前記診断手段により異常が検出されると、その異常を示す異常情報に、その異常が検出された時の当該電子制御装置の動作モードが前記機能検査モードと前記通常モードの何れであるかを示す識別情報を付与する識別情報付与手段を備え、
    前記異常情報保存手段は、前記識別情報が付与された異常情報を前記不揮発性メモリにおける前記異常情報用記憶領域に記憶し、
    更に、前記異常情報保存手段は、前記通常モード時を示す識別情報が付与された異常情報を前記異常情報用記憶領域に記憶する際に、その異常情報用記憶領域に空きがなく、且つ、その異常情報用記憶領域に前記機能検査モード時を示す識別情報が付与された異常情報が記憶されている場合には、その機能検査モード時を示す識別情報が付与された異常情報が記憶されている領域に、前記通常モード時を示す識別情報が付与された異常情報を上書きすること、
    を特徴とする電子制御装置。
  5. 請求項1または請求項2に記載の電子制御装置において、
    前記機能検査モード時を示す識別情報が付与された異常情報を前記不揮発性メモリから消去する条件が、前記通常モード時を示す識別情報が付与された異常情報を前記不揮発性メモリから消去する条件よりも、成立し易い条件に設定されていること、
    を特徴とする電子制御装置。
  6. 車両に組み付けられると共に、
    データの書き換えが可能な不揮発性メモリと、
    前記車両に搭載された機器からの情報に基づいて診断を行う診断手段と、
    前記診断手段により検出された異常を示す異常情報を、前記不揮発性メモリにおける所定サイズの記憶領域である異常情報用記憶領域に記憶する異常情報保存手段と、
    を備えた電子制御装置であって、
    当該電子制御装置の動作モードは、機能検査のための動作を行う機能検査モードと、通常の動作を行う通常モードとに切り替わるようになっており、
    前記診断手段により異常が検出されると、その異常を示す異常情報に、その異常が検出された時の当該電子制御装置の動作モードが前記機能検査モードと前記通常モードの何れであるかを示す識別情報を付与する識別情報付与手段を備え、
    前記異常情報保存手段は、前記識別情報が付与された異常情報を前記不揮発性メモリにおける前記異常情報用記憶領域に記憶し、
    前記機能検査モード時を示す識別情報が付与された異常情報を前記不揮発性メモリから消去する条件が、前記通常モード時を示す識別情報が付与された異常情報を前記不揮発性メモリから消去する条件よりも、成立し易い条件に設定されていること、
    を特徴とする電子制御装置。
  7. 請求項1、請求項2、請求項5及び請求項6の何れか1項に記載の電子制御装置において、
    前記不揮発性メモリに記憶された異常情報のうち、前記機能検査モード時を示す識別情報が付与された異常情報は、少なくとも当該電子制御装置の動作モードが前記機能検査モードであるときに、その異常情報に対応する診断項目が前記診断手段により正常と判定されたことを条件として、前記不揮発性メモリから消去され、
    また、前記不揮発性メモリに記憶された異常情報のうち、前記通常モード時を示す識別情報が付与された異常情報は、当該電子制御装置の動作モードが前記通常モードであるときに、その異常情報に対応する診断項目が前記診断手段により正常と判定されたことを条件として、前記不揮発性メモリから消去されるようになっており、
    更に、当該電子制御装置の動作モードが前記機能検査モードであるときに、前記診断手段が前記診断項目について正常と判定することとなる正常判定条件は、当該電子制御装置の動作モードが前記通常モードであるときに、前記診断手段が前記診断項目について正常と判定することとなる正常判定条件よりも、成立し易い条件に設定されていること、
    を特徴とする電子制御装置。
  8. 車両に組み付けられると共に、
    データの書き換えが可能な不揮発性メモリと、
    前記車両に搭載された機器からの情報に基づいて診断を行う診断手段と、
    前記診断手段により検出された異常を示す異常情報を、前記不揮発性メモリにおける所定サイズの記憶領域である異常情報用記憶領域に記憶する異常情報保存手段と、
    を備えた電子制御装置であって、
    当該電子制御装置の動作モードは、機能検査のための動作を行う機能検査モードと、通常の動作を行う通常モードとに切り替わるようになっており、
    前記診断手段により異常が検出されると、その異常を示す異常情報に、その異常が検出された時の当該電子制御装置の動作モードが前記機能検査モードと前記通常モードの何れであるかを示す識別情報を付与する識別情報付与手段を備え、
    前記異常情報保存手段は、前記識別情報が付与された異常情報を前記不揮発性メモリにおける前記異常情報用記憶領域に記憶し、
    前記不揮発性メモリに記憶された異常情報のうち、前記機能検査モード時を示す識別情報が付与された異常情報は、少なくとも当該電子制御装置の動作モードが前記機能検査モードであるときに、その異常情報に対応する診断項目が前記診断手段により正常と判定されたことを条件として、前記不揮発性メモリから消去され、
    また、前記不揮発性メモリに記憶された異常情報のうち、前記通常モード時を示す識別情報が付与された異常情報は、当該電子制御装置の動作モードが前記通常モードであるときに、その異常情報に対応する診断項目が前記診断手段により正常と判定されたことを条件として、前記不揮発性メモリから消去されるようになっており、
    更に、当該電子制御装置の動作モードが前記機能検査モードであるときに、前記診断手段が前記診断項目について正常と判定することとなる正常判定条件は、当該電子制御装置の動作モードが前記通常モードであるときに、前記診断手段が前記診断項目について正常と判定することとなる正常判定条件よりも、成立し易い条件に設定されていること、
    を特徴とする電子制御装置。
  9. 請求項1または請求項2に記載の電子制御装置において、
    当該電子制御装置の動作モードが前記機能検査モードから前記通常モードへ切り替わると、前記機能検査モード時を示す識別情報が付与された異常情報を、前記不揮発性メモリから消去すること、
    を特徴とする電子制御装置。
  10. 車両に組み付けられると共に、
    データの書き換えが可能な不揮発性メモリと、
    前記車両に搭載された機器からの情報に基づいて診断を行う診断手段と、
    前記診断手段により検出された異常を示す異常情報を、前記不揮発性メモリにおける所定サイズの記憶領域である異常情報用記憶領域に記憶する異常情報保存手段と、
    を備えた電子制御装置であって、
    当該電子制御装置の動作モードは、機能検査のための動作を行う機能検査モードと、通常の動作を行う通常モードとに切り替わるようになっており、
    前記診断手段により異常が検出されると、その異常を示す異常情報に、その異常が検出された時の当該電子制御装置の動作モードが前記機能検査モードと前記通常モードの何れであるかを示す識別情報を付与する識別情報付与手段を備え、
    前記異常情報保存手段は、前記識別情報が付与された異常情報を前記不揮発性メモリにおける前記異常情報用記憶領域に記憶し、
    当該電子制御装置の動作モードが前記機能検査モードから前記通常モードへ切り替わると、前記機能検査モード時を示す識別情報が付与された異常情報を、前記不揮発性メモリから消去すること、
    を特徴とする電子制御装置。
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