JP2011155809A - 電源装置およびこの電源装置を用いたled照明装置 - Google Patents
電源装置およびこの電源装置を用いたled照明装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】降圧チョッパのスイッチング動作をする電界効果トランジスタとダイオードの放熱手段を簡素化し、小形化が図れる電源装置および発光ダイオードが点灯制御されるLED照明装置を提供する。
【解決手段】電源装置1は、直流電源装置2と、NチャネルおよびPチャネル電界効果トランジスタQ1,Q2を同一パッケージ10内に有するスイッチング素子9を有し、直流電源装置2の出力間にNチャネル電界効果トランジスタQ1、インダクタL1およびコンデンサC3が当該順序で直列的に接続され、Nチャネル電界効果トランジスタQ1のオフ時に、Pチャネル電界効果トランジスタQ2の寄生ダイオードD2がインダクタL1およびコンデンサC3と閉回路を形成するように接続され、コンデンサC3の両端間に負荷7が接続される降圧チョッパ回路3と、Nチャネル電界効果トランジスタQ1をスイッチング制御する駆動回路4を具備している。
【選択図】図1
【解決手段】電源装置1は、直流電源装置2と、NチャネルおよびPチャネル電界効果トランジスタQ1,Q2を同一パッケージ10内に有するスイッチング素子9を有し、直流電源装置2の出力間にNチャネル電界効果トランジスタQ1、インダクタL1およびコンデンサC3が当該順序で直列的に接続され、Nチャネル電界効果トランジスタQ1のオフ時に、Pチャネル電界効果トランジスタQ2の寄生ダイオードD2がインダクタL1およびコンデンサC3と閉回路を形成するように接続され、コンデンサC3の両端間に負荷7が接続される降圧チョッパ回路3と、Nチャネル電界効果トランジスタQ1をスイッチング制御する駆動回路4を具備している。
【選択図】図1
Description
本発明は、降圧チョッパ回路を有する電源装置およびこの電源装置によって光源としての発光ダイオードが点灯されるLED照明装置に関する。
DC−DC変換装置の一例として、降圧形のチョッパ回路が知られている。この降圧チョッパ回路を備えた電源装置は、入力される直流電圧を負荷に応じた所要の直流電圧に比較的簡便に得られる点で有用である。近時、発光ダイオード(LED)は、光源として一般用照明器具や電球型ランプに利用されている。これらの照明装置において、直列接続または直並列接続される発光ダイオードの順方向電圧Vfの合計電圧は、一般に商用電源電圧よりも低いものであるので、商用電源から給電するようなLED点灯用の電源装置にあっては、例えば降圧チョッパ回路を備えて、入力電圧よりも低い直流電圧を出力しているものがある(例えば特許文献1参照。)。この従来技術のLED点灯装置は、電圧制御形スイッチング素子、インダクタおよび環流用のダイオードを備え、電圧制御形スイッチング素子のオン時に、直流電源からの電流が電圧制御形スイッチング素子、インダクタおよび出力端間に接続された発光ダイオードの経路で流れ、電圧制御形スイッチング素子のオフ時に、インダクタに蓄積された電磁エネルギーによる電流がインダクタ、発光ダイオードおよび環流用のダイオードの閉回路内で流れるものである。そして、電圧制御形スイッチング素子のオン期間の比率に比例して入力電圧よりも降圧された直流電圧が出力されるものである。
上記のように、降圧チョッパ回路は、スイッチング素子のオン時にはスイッチング素子に、スイッチング素子のオフ時には環流用のダイオードにそれぞれ発光ダイオードに流れる電流が流れるものであり、スイッチング素子および環流用のダイオードは、共に大きく発熱する。
降圧チョッパ回路の出力電圧は、降圧チョッパ回路の入力電圧と、スイッチング素子のオン期間およびオフ期間の合計期間に対するオン期間の割合との乗算となっている。発光ダイオードに印加される降圧チョッパ回路の出力電圧は、降圧チョッパ回路の入力電圧に対して相当低く、これにより、スイッチング素子のオフ期間が大きく、環流用の発光ダイオードに流れる電流量が大きくなっている。また、近年、発光ダイオードの順方向電圧Vfは、低下しつつあり、これにより、発光ダイオードに印加される降圧チョッパ回路の出力電圧が低下する傾向にある。また、外国においては、日本よりも商用電源電圧が大きく、降圧チッパ回路の入力電圧が大きいので、スイッチング素子のオン期間およびオフ期間の合計期間に対するオン期間の割合を小さくしている。これらにより、スイッチング素子のオフ期間が長くなって、環流用の発光ダイオードに流れる電流量が大きくなっている。すなわち、環流用のダイオードの発熱は、スイッチング素子の発熱よりも相当大きく、環流用のダイオードの発熱に対する効果的な放熱手段が必要となっている。
また、回路基板において、スイッチング素子および環流用のダイオードを配線パターンで電気接続する必要があり、スイッチング素子および環流用のダイオードによる回路基板での占有領域は大きくなっている。
また、近年、発光ダイオードを光源とする照明装置は、小形化されてきており、これに伴って回路基板(LED点灯装置)の小形化が必要条件となってきている。特に、電球型ランプにおいては、内部空間が小さく、LED点灯装置の小形化が不可欠となりつつある。このため、環流用のダイオードの放熱性の向上および回路基板での実質的な占有領域の縮小化が対策の一つの要件として望まれている。
本発明は、降圧チョッパのスイッチング動作をする電界効果トランジスタとダイオードの放熱手段を簡素化し、小形化が図れる電源装置およびこの電源装置によって光源としての発光ダイオードが点灯制御されるLED照明装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の電源装置の発明は、直流電源装置と;Nチャネル電界効果トランジスタおよびPチャネル電界効果トランジスタを同一パッケージ内に有するスイッチング素子、インダクタおよびコンデンサを有してなり、直流電源装置の出力間に前記Nチャネル電界効果トランジスタ、インダクタおよびコンデンサが当該順序で直列的に接続され、前記Nチャネル電界効果トランジスタのオフ時に、前記Pチャネル電界効果トランジスタの寄生ダイオードがインダクタおよびコンデンサと閉回路を形成するように接続され、コンデンサの両端間に負荷が接続される降圧チョッパ回路と;この降圧チョッパ回路のNチャネル電界効果トランジスタをスイッチング制御する駆動回路と;を具備していることを特徴とする。
本発明および以下の各発明において、特に言及しない限り、各構成は以下による。
直流電源装置は、交流電圧を整流または整流平滑したもの、これらに昇圧チョッパ回路、昇降圧チョッパ回路または降圧チョッパ回路を接続したものなど、バッテリあるいは太陽電池や風力発電などの自然エネルギーを利用したものなど、直流電圧を出力するものであればよい。
Nチャネル電界効果トランジスタおよびPチャネル電界効果トランジスタは、それぞれ副産物としてソース、ドレイン間に、ソース側にアノード、ドレイン側にカソードがそれぞれ接続されるようにして寄生ダイオードが接続されているものである。
そして、Nチャネル電界効果トランジスタおよびPチャネル電界効果トランジスタを同一パッケージに有するスイッチング素子は、例えば東芝製の型名TPC8404など、一般に市販されているものを使用することができる。
スイッチング素子のNチャネル電界効果トランジスタは、直流電源装置の正極側出力端子または負極側出力端子のいずれに接続されてもよい。
駆動回路は、自励形および他励形のいずれであってもよい。
本発明によれば、負荷が例えば発光ダイオードであると、スイッチング素子のNチャネル電界効果トランジスタのオン時に、直流電源装置からの電流がNチャネル電界効果トランジスタ、インダクタおよび発光ダイオードの経路で流れて、発光ダイオードが点灯し、インダクタに電磁エネルギーが蓄積されるとともに、Nチャネル電界効果トランジスタが発熱する。また、スイッチング素子のNチャネル電界効果トランジスタのオフ時に、インダクタに蓄積された電磁エネルギーによる放電電流(回生電流)が発光ダイオード、Pチャネル電界効果トランジスタの寄生ダイオードおよびインダクタの閉回路内で流れて、発光ダイオードが点灯し、インダクタに蓄積された電磁エネルギーが放出されるとともに、Pチャネル電界効果トランジスタの寄生ダイオードが発熱する。そして、スイッチング素子は、Nチャネル電界効果トランジスタの発熱と、Pチャネル電界効果トランジスタの寄生ダイオードの発熱とが平均化されて発熱する。
スイッチング素子は、Nチャネル電界効果トランジスタの発熱と、Pチャネル電界効果トランジスタの寄生ダイオードの発熱とを1つのパッケージから放熱させるので、Nチャネル電界効果トランジスタおよびPチャネル電界効果トランジスタの寄生ダイオードのそれぞれの発熱を放熱させる放熱手段が簡素化される。また、スイッチング素子の回路基板での実装面積は、Nチャネル電界効果トランジスタおよびダイオードの2個の電子素子がそれぞれ個別に回路基板に実装されるよりも、通常、小さいので、回路基板の小形化が図られて、電源装置の小形化が図れる。
請求項2に記載の電源装置の発明は、直流電源装置と;第1のNチャネル電界効果トランジスタおよび第2のNチャネル電界効果トランジスタを同一パッケージ内に有するスイッチング素子、インダクタおよびコンデンサを有してなり、直流電源装置の出力間に第1のNチャネル電界効果トランジスタ、インダクタおよびコンデンサが当該順序で直列的に接続され、第1のNチャネル電界効果トランジスタのオフ時に、第2のNチャネル電界効果トランジスタの寄生ダイオードがインダクタおよびコンデンサと閉回路を形成するように接続され、コンデンサの両端間に負荷が接続される降圧チョッパ回路と;この降圧チョッパ回路の第1のNチャネル電界効果トランジスタをスイッチング制御する駆動回路と;を具備していることを特徴とする。
本発明によれば、負荷が例えば発光ダイオードであると、スイッチング素子の第1のNチャネル電界効果トランジスタのオン時に、直流電源装置からの電流が第1のNチャネル電界効果トランジスタ、インダクタおよび発光ダイオードの経路で流れて、発光ダイオードが点灯し、インダクタに電磁エネルギーが蓄積されるとともに、第1のNチャネル電界効果トランジスタが発熱する。また、スイッチング素子の第1のNチャネル電界効果トランジスタのオフ時に、インダクタに蓄積された電磁エネルギーによる放電電流(回生電流)が発光ダイオード、第2のNチャネル電界効果トランジスタの寄生ダイオードおよびインダクタの閉回路内で流れて、発光ダイオードが点灯し、インダクタに蓄積された電磁エネルギーが放出されるとともに、第2のNチャネル電界効果トランジスタの寄生ダイオードが発熱する。そして、スイッチング素子は、第1のNチャネル電界効果トランジスタの発熱と、第2のNチャネル電界効果トランジスタの寄生ダイオードの発熱とが平均化されて発熱する。
スイッチング素子は、第1のNチャネル電界効果トランジスタの発熱と、第2のNチャネル電界効果トランジスタの寄生ダイオードの発熱とを1つのパッケージから放熱させるので、第1のNチャネル電界効果トランジスタおよび第2のNチャネル電界効果トランジスタの寄生ダイオードのそれぞれの発熱を放熱させる放熱手段が簡素化される。また、スイッチング素子の回路基板での実装面積は、第1のNチャネル電界効果トランジスタおよびダイオードの2個の電子素子がそれぞれ個別に回路基板に実装されるよりも、通常、小さいので、回路基板の小形化が図られて、電源装置の小形化が図れる。
請求項3に記載の電源装置の発明は、請求項1または2記載の電源装置の発明において、前記スイッチング素子のPチャネル電界効果トランジスタまたは第2のNチャネル電界効果トランジスタのソース、ゲート間は、パッケージにおいて短絡されていることを特徴とする。
「パッケージにおいて」とは、電界効果トランジスタのソース、ゲート間がパッケージの内部配線により短絡されていないことを意味する。
Pチャネル電界効果トランジスタまたは第2のNチャネル電界効果トランジスタのソース、ゲート間は、溶接により短絡されてもよく、パッケージに他のパッケージを被せてモールドすることにより短絡されてもよく、リード線等の導電部材を接続して短絡してもよく、回路基板の配線パターンにより短絡されていてもよい。
本発明によれば、Pチャネル電界効果トランジスタまたは第2のNチャネル電界効果トランジスタは、そのソース、ゲート間が短絡されるので、外部信号等によりスイッチング動作をすることがなく、寄生ダイオードのみが閉回路に利用される。
請求項4に記載のLED照明装置の発明は、請求項1ないし3いずれか一記載の電源装置と;この電源装置の前記コンデンサの両端間に接続される発光ダイオードと;この発光ダイオードを配設している照明装置本体と;を具備していることを特徴とする
電源装置は、照明装置本体に配設されていてもよく、照明装置本体と別置されていてもよい。
本発明によれば、電源装置により点灯制御された発光ダイオードの放射光が照明装置本体から出射されるLED照明装置が提供される。
請求項1の発明によれば、スイッチング素子は、Nチャネル電界効果トランジスタおよびPチャネル電界効果トランジスタを同一パッケージに有し、Nチャネル電界効果トランジスタの発熱およびPチャネル電界効果トランジスタの寄生ダイオードの発熱を平均化して発熱するので、回路基板に実装されたときの放熱手段を簡素化することができるとともに、回路基板での実装面積を小さくして回路基板を小形化することができ、これにより、電源装置を小形化することができる。
請求項2の発明によれば、スイッチング素子は、第1および第2のNチャネル電界効果トランジスタを同一パッケージに有し、第1のNチャネル電界効果トランジスタの発熱および第2のNチャネル電界効果トランジスタの寄生ダイオードの発熱を平均化して発熱するので、回路基板に実装されたときの放熱手段を簡素化することができるとともに、回路基板での実装面積を小さくして回路基板を小形化することができ、これにより、電源装置を小形化することができる。
請求項3の発明によれば、スイッチング素子のPチャネル電界効果トランジスタまたは第2のNチャネル電界効果トランジスタのソース、ゲート間は、パッケージにおいて短絡されているので、ノイズ等の予期しない信号が発生しても、Pチャネル電界効果トランジスタまたは第2のNチャネル電界効果トランジスタが寄生発振することがなく、これにより、Pチャネル電界効果トランジスタまたは第2のNチャネル電界効果トランジスタの破壊を防止することができる。
請求項4の発明によれば、発光ダイオードを点灯する電源装置が小形化されるので、電源装置を照明装置本体内に配設しても照明装置本体を小形化することができ、これにより、小形化されたLED照明装置を提供することができる。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。
本発明において、降圧チョッパ回路は、Nチャネル電界効果トランジスタおよびPチャネル電界効果トランジスタを同一パッケージに有するスイッチング素子、インダクタおよびコンデンサを有し、Pチャネル電界効果トランジスタの寄生ダイオードが直列的に接続されたインダクタおよびコンデンサに並列的に接続され、コンデンサの両端間に負荷が接続されるように構成されている。そして、駆動回路によりNチャネル電界効果トランジスタがスイッチング制御されて、Nチャネル電界効果トランジスタおよびPチャネル電界効果トランジスタに発生した熱は、平均化されてスイッチングを発熱させるとともに、パッケージが相応に大きいので、スイッチング素子を実装する回路基板からの放熱手段を向上させることができる。また、Nチャネル電界効果トランジスタおよびダイオードが回路基板にそれぞれ個別に実装される合計の実装面積よりも、スイッチング素子の回路基板における実装面積は縮小化されるので、回路基板を小形化することができ、LED点灯装置を小形化することができるものである。
図1および図2は、本発明の実施例1を示し、図1はLED点灯装置の概略回路図、図2はスイッチング素子の概略外形図および内部回路図である。
図1において、電源装置1は、LED点灯装置からなり、直流電源装置2、降圧チョッパ回路3および駆動回路4を有して構成されている。そして、LED点灯装置1は、その入力端子5a,5bに商用交流電源Vsが接続され、その出力端子6a,6bに負荷としての発光ダイオード7が接続される。
直流電源装置2は、全波整流回路8およびコンデンサC1を有して構成されている。全波整流回路8の入力端子は、LED点灯装置1の入力端子5a,5bに接続されて、商用交流電源Vsに接続されている。また、全波整流回路8の入力端子間には、ノイズ防止用のコンデンサC2が接続されている。そして、全波整流回路8の出力端子間にコンデンサC1が接続されている。全波整流回路8は、商用交流電源Vsの交流電圧を全波整流し、コンデンサC1は、全波整流回路8から出力された全波整流電圧を適度のリップルを含んだ平滑化電圧に形成している。すなわち、直流電源装置2は、商用交流電源Vsの交流電圧を直流電圧に変換して出力する。
降圧チョッパ回路3は、スイッチング素子9、インピーダンス素子Z1、インダクタL1およびコンデンサとしての平滑用コンデンサC3を有して構成されている。そして、スイッチング素子9は、Nチャネル電界効果トランジスタQ1およびPチャネル電界効果トランジスタQ2を1パッケージ化した電子部品からなっている。すなわち、スイッチング素子9は、例えば(株)東芝製の電界効果トランジスタ(型名:TPC8404)であり、図2に示すように、同一のパッケージ10の内部にNチャネル電界効果トランジスタQ1およびPチャネル電界効果トランジスタQ2をそれぞれ1個有している。
そして、パッケージ10の短幅方向の一端側に、Nチャネル電界効果トランジスタQ1のドレイン端子が2個導出され、Pチャネル電界効果トランジスタQ2のソース端子が2個導出されている。また、パッケージ10の短幅方向の他端側に、Nチャネル電界効果トランジスタQ1のソース端子およびゲート端子がそれぞれ1個導出され、Pチャネル電界効果トランジスタQ2のドレイン端子およびケート端子がそれぞれ1個導出されている。パッケージ10の短幅W1は、4.4mmであり、長幅W2は、最大5.5mmであり、図示しない高さは、1.5mmとなっている。また、端子を含めた短幅W3は、6.0mmとなっている。
Nチャネル電界効果トランジスタQ1およびPチャネル電界効果トランジスタQ2には、それぞれ寄生ダイオードD1,D2が設けられている。寄生ダイオードD1,D2は、電界効果トランジスタの副産物として必ず形成されている。そして、寄生ダイオードD1,D2は、そのアノード側をソース側、そのカソード側をドレイン側として、Nチャネル電界効果トランジスタQ1およびPチャネル電界効果トランジスタQ2のそれぞれのドレイン、ソース間に接続されている。また、Nチャネル電界効果トランジスタQ1のソース、ケート間には、双方向性ツェナーダイオードZD1が接続され、Pチャネル電界効果トランジスタQ2のドレイン、ゲート間には、双方向性ツェナーダイオードZD2が接続されている。
図1において、スイッチング素子9は、直流電源装置2の出力間(コンデンサC1の両端間)に接続されている。そして、直流電源装置2の出力間にスイッチング素子9を介してインピーダンス素子Z1、インダクタL1および平滑コンデンサC3が当該順序で直列的に接続されている。すなわち、直流電源装置2の出力間にNチャネル電界効果トランジスタQ1のドレイン、ソース、インピーダンス素子Z1、インダクタL1および平滑コンデンサC3が直列的に接続されている。
そして、Nチャネル電界効果トランジスタQ1およびインピーダンス素子Z1の非直流電源装置2側において、直列接続されたインダクタL1および平滑用コンデンサC3に、ドレイン側がインダクタL1側、ソース側が平滑用コンデンサC3側となるようにして、スイッチング素子9のPチャネル電界効果トランジスタQ2が並列的に接続されている。すなわち、直列接続されたインダクタL1および平滑用コンデンサC3の両端間に、カソード側がインダクタL1側、アノード側が平滑用コンデンサC3側となるようにして、Pチャネル電界効果トランジスタQ2の寄生ダイオードD2が接続されている。
そして、Pチャネル電界効果トランジスタQ2のソース、ゲート間は、パッケージ10の外側に導出しているソース端子およびケート端子が、例えば、リード線などの導電部材11によりはんだ付けされることにより、短絡されている。
インピーダンス素子Z1は、低い抵抗値を有する抵抗R1からなっている。インピーダンス素子Z1は、Nチャンネル電界効果トランジスタQ1がオンしているときに、直流電源装置2からの電流が流れて、その両端間に低電圧例えば0.1Vが最大で発生するものである。なお、インピーダンス素子Z1は、適度の低い抵抗成分を有するインダクタまたはコンデンサなどを用いてもよい。
インダクタL1は、一次巻線L1aに磁気結合した二次巻線L1bおよび三次巻線L1cを有している。二次巻線L1bは、一次巻線L1aと同極性となるように巻回され、三次巻線L1cは、一次巻線L1aと逆極性となるように巻回されている。すなわち、二次巻線L1bおよび三次巻線L1cは、互いに逆極性となるように形成されている。
平滑用コンデンサC3は、その両端側が降圧チョッパ回路3の出力となっている。すなわち、平滑用コンデンサC3の両端は、LED点灯装置1の出力端子6a,6bに接続されている。この出力端子6a,6bには、負荷としてのLED回路12が接続される。LED回路12は、複数個の発光ダイオード7が直列接続されて形成されている。平滑用コンデンサC3は、Nチャネル電界効果トランジスタQ1がスイッチング動作することにより発生する直流電圧の高周波成分を平滑化する。
降圧チョッパ回路3は、そのスイッチング素子9のNチャネル電界効果トランジスタQ1が駆動回路4によりスイッチング制御される。そして、Nチャネル電界効果トランジスタQ1がオンすると、直流電源装置2の正極出力端子側からNチャネル電界効果トランジスタQ1のドレイン、ソース、インピーダンス素子Z1、インダクタL1の一次巻線L1a、平滑用コンデンサC3に接続されたLED回路12および直流電源装置2の負極出力端子の経路で電流が流れる。この電流は、時間の経過とともに電流値が増加する増加電流となって流れて、インピーダンス素子Z1の両端間に低電圧の直流電圧を発生させ、インダクタL1の一次巻線L1aに電磁エネルギーを蓄積させるとともに、平滑用コンデンサC3の両端間に所定の直流電圧を発生させる。そして、平滑用コンデンサC3により直流電圧の高周波成分が平滑化されることにより、発光ダイオード7に安定した増加電流が流れて、発光ダイオード7が点灯する。
そして、Nチャネル電界効果トランジスタQ1がオフすると、Nチャネル電界効果トランジスタQ1およびインピーダンス素子Z1に電流が流れなくなり、インダクタL1の一次巻線L1aに蓄積された電磁エネルギーによる電流がLED回路12、Pチャネル電界効果トランジスタQ2の寄生ダイオードD2およびインダクタL1の一次巻線L1aの閉回路で流れて、発光ダイオード7が点灯する。時間の経過とともにインダクタL1の一次巻線L1aに蓄積された電磁エネルギーが放出され、前記閉回路内には、時間の経過とともに電流値が減少する減少電流が流れる。
駆動回路4は、Nチャネル電界効果トランジスタQ1をオンさせるオン回路113、同じくオフさせるオフ回路14および起動回路15を有する自励形に形成されている。オン回路13は、インダクタL1の二次巻線L1b、コンデンサC4および抵抗R2の直列回路と、この直列回路に並列的に接続されたツェナーダイオードZD3とを有してなり、前記直列回路がNチャネル電界効果トランジスタQ1のゲートと、インダクタL1の一次巻線L1aおよびインピーダンス素子Z1の中点a1との間に接続されている。ここで、抵抗R2は、比較的低い抵抗値に設定されており、コンデンサC4の両端間にある程度の電圧を発生させるようにしている。
オン回路14は、インダクタL1の一次巻線L1aに直流電源装置2からの電流が流れるときに二次巻線L1aに誘起する誘起電圧によりコンデンサC4を充電し、抵抗R2、コンデンサC4およびインダクタL1の二次巻線L1bの直列回路の両端間電圧(正電圧)を、インピーダンス素子Z1を介してNチャネル電界効果トランジスタQ1のゲート、ソース間に印加する。これにより、Nチャネル電界効果トランジスタQ1をオンする。そして、ツェナーダイオードZD3は、Nチャネル電界効果トランジスタQ1のゲート、ソース間に印加する過電圧をカットするとともに、二次巻線L1aの極性が反転して、抵抗R2、コンデンサC4および二次巻線L1bの直列回路の両端間に負電圧が発生したときに、当該直列回路の両端間を短絡するものである。
オフ回路14は、コンパレータCP1、スイッチ素子Q3、第1および第2の制御回路電源16,17を有して構成されている。
コンパレータCP1は、演算増幅器18等を有して形成されている。演算増幅器18の非反転入力端子には、基準電圧電源19が接続されている。基準電圧電源19の低電位側は、端子P1を介してインダクタL1の一次巻線L1aおよびインピーダンス素子Z1の中点a1に接続されている。基準電圧電源19は、第2の制御回路電源17から直流電圧の供給を受けて基準電圧(例えば0.1V)を生成し、この基準電圧を演算増幅器18の非反転入力端子に入力する。
演算増幅器18の反転入力端子は、端子P2を介してスイッチング素子9のNチャネル電界効果トランジスタQ1のソースおよびインピーダンス素子Z1の中点a2に接続されている。すなわち、演算増幅器18の反転入力端子には、インピーダンス素子Z1(抵抗R1)の両端間電圧が入力される。演算増幅器18は、インピーダンス素子Z1の両端間電圧が基準電圧電源19の基準電圧以上となったときに、端子P3にHigh信号(例えばDC5V)を出力する。
スイッチ素子Q3は、N形バイポーラトランジスタからなり、そのコレクタおエミッタがインピーダンス素子Z1を介してNチャネル電界効果トランジスタQ1のゲート、ソース間に接続され、そのベースがコンパレータCP1の端子P3に接続されているとともに、ベース、エミッタ間に抵抗R3を接続している。スイッチ素子Q3は、コンパレータCP1の演算増幅器18からHigh信号が出力されるとオンし、インピーダンス素子Z1を介してNチャネル電界効果トランジスタQ1のゲート、ソース間を短絡する。これにより、Nチャネル電界効果トランジスタQ1は、オフする。
第1の制御回路電源16は、インダクタL1の二次巻線L1bの両端に逆流防止用のダイオードD4およびコンデンサC5の直列回路を接続して形成されている。第1の制御回路電源16は、インダクタL1の一次巻線L1aに直流電源装置2からの電流が流れるときに、二次巻線L1bに誘起する誘起電圧により、ダイオードD4を介してコンデンサC5が充電される。そして、コンデンサC5の両端間電圧(正電圧)は、コンパレータCP1の端子P4に入力されており、コンパレータCP1の動作電源として利用される。
第2の制御回路電源17は、インダクタL1の三次巻線L1cの両端に逆流防止用のダイオードD5およびコンデンサC6の直列回路を接続して形成されている。第2の制御回路電源17は、インダクタL1の一次巻線L1aに蓄積された電磁エネルギーが放出されて電磁エネルギーによる放電電流(減少電流)が流れるときに三次巻線L1cに誘起する誘起電圧によりダイオードD5を介してコンデンサC6が充電される。そして、コンデンサC6の両端間電圧(直流電圧)がコンパレータCP1の端子P5に入力されている。コンパレータCP1の基準電圧回路19は、コンデンサC6の両端間電圧を受けて基準電圧を生成する。
そして、起動回路15は、スイッチング素子9のNチャネル電界効果トランジスタQ1のドレイン、ゲート間に接続された抵抗R3と、抵抗R2およびコンデンサC4の直列回路と、この直列回路に並列的に接続された抵抗R4と、インダクタL1の二次巻線L1bおよび一次巻線L1aと、平滑用コンデンサC3とからなっている。商用交流電源Vsが投入されて、直流電源装置2から直流電圧が出力されると、直流電源装置2の正極出力端子側からの電流が抵抗R3、抵抗R2およびコンデンサC4の直列回路または抵抗R4、インダクタL1の二次巻線L1bおよび一次巻線L1aおよび平滑用コンデンサC3の経路で流れる。そして、そして、抵抗R2、コンデンサC4およびインダクタL1の二次巻線の両端間に発生した電圧がインピーダンス素子Z1を介してNチャネル電界効果トランジスタQ1のゲート、ソース間に印加されて、Nチャネル電界効果トランジスタQ1がオンする。
こうして、駆動回路4は、インダクタL1に流れる電流に応じてスイッチング素子9のNチャネル電界効果トランジスタQ1をスイッチング制御し、降圧チョッパ回路3の平滑用コンデンサC3の両端間に所定の直流電圧を出力させるように形成されている。
次に、本発明の実施例1の作用について説明する。
LED点灯装置1の入力端子5a,5bに商用交流電源Vsが投入されると、直流電源装置2の出力間(コンデンサC1の両端間)に交流電圧に応じた直流電圧が発生する。そして、駆動回路4の起動回路15により、降圧チョッパ回路3のスイッチング素子9のNチャネル電界効果トランジスタQ1がオンされる。
Nチャネル電界効果トランジスタQ1がオンすると、直流電源装置2の正極出力端子側からNチャネル電界効果トランジスタQ1、インピーダンス素子Z1、インダクタL1の一次巻線L1a、LED回路12および直流電源装置2の負極出力端子側の経路で、インダクタL1の一次巻線L1aのインダクタンス等の作用により、時間の経過とともに電流が増加する増加電流が流れる。これにより、発光ダイオード7が点灯するとともに、インダクタL1の一次巻線L1aに電磁エネルギーが蓄積され、インピーダンス素子Z1の両端間電圧が上昇していく。
また、インダクタL1の二次巻線L1bには、一次巻線L1aに誘起する誘起電圧が発生し、抵抗R2、コンデンサC4および二次巻線L1bの直列回路には、正電圧の直流電圧が発生する。この直流電圧は、インピーダンス素子Z1を介してNチャネル電界効果トランジスタQ1のゲート、ソース間に印加されるので、Nチャネル電界効果トランジスタQ1は、オン状態を維持する。
そして、インピーダンス素子Z1の両端間電圧が基準電圧(例えば0.1V)以上になると、駆動回路4のコンパレータCP1の演算増幅器18からHigh信号(例えば5V)が出力されて、スイッチ素子Q3がオンする。スイッチ素子Q3がオンすると、インピーダンス素子Z1を介して、Nチャネル電界効果トランジスタQ1のゲート、ソース間が短絡されて、Nチャネル電界効果トランジスタQ1がオフする。ここで、Nチャネル電界効果トランジスタQ1がオフするまで、発光ダイオード7は、増加電流が流れて点灯し、インダクタL1の一次巻線L1aに電磁エネルギーが蓄積されるとともに、インピーダンス素子Z1の両端間電圧が基準電圧(例えば0.1V)に達する時点では、平滑用コンデンサC3の両端間は、所定の直流電圧となっているものである。
Nチャネル電界効果トランジスタQ1がオフすると、インピーダンス素子Z1には電流が流れなくなるので、演算増幅器18は、High信号を出力しなくなり、スイッチ素子Q3は、オフする。
そして、Nチャネル電界効果トランジスタQ1がオフすると、インダクタL1の一次巻線L1aの極性が反転し、一次巻線L1aに蓄積された電磁エネルギーによる電流がLED回路12、Pチャネル電界効果トランジスタQ2の寄生ダイオードD2および一次巻線L1aの閉回路内で流れる。そして、前記閉回路内には、一次巻線L1aに蓄積された電磁エネルギーが減少するに従い次第に減少する減少電流が流れる。この減少電流が流れている期間に亘って、発光ダイオード7は点灯する。
そして、インダクタL1の一次巻線L1aに蓄積された電磁エネルギーがほぼ放出されて、LED回路12、Pチャネル電界効果トランジスタQ2の寄生ダイオードD2および一次巻線L1aの閉回路内に電流が流れなくなると、一次巻線L1aの極性が反転する。これにより、二次巻線L1bには、一次巻線L1aに誘起する誘起電圧が発生し、抵抗R2、コンデンサC4および二次巻線L1bの直列回路の両端間には、正電圧の直流電圧が発生する。当該正電圧の直流電圧は、インピーダンス素子Z1を介してNチャネル電界効果トランジスタQ1のゲート、ソースに印加される。これにより、Nチャネル電界効果トランジスタQ1のゲート、ソースに対して、Nチャネル電界効果トランジスタQ1がオンし、以下、上述を繰り返すものである。
上述したように、スイッチング素子9のNチャネル電界効果トランジスタQ1は、駆動回路4によりスイッチング制御され、オンしているときに直流電源装置2からの電流が増加電流となって流れる。電界効果トランジスタQ1は、当該増加電流が流れることにより発熱する。
一方、スイッチング素子9のPチャネル電界効果トランジスタQ2の寄生ダイオードD2には、Nチャネル電界効果トランジスタQ1がオフしているときに、インダクタL1の一次巻線L1aに蓄積された電磁エネルギーによる電流が減少電流となって流れる。Pチャネル電界効果トランジスタQ2の寄生ダイオードD2は、当該減少電流が流れることにより発熱する。
スイッチング素子9は、Nチャネル電界効果トランジスタQ1およびPチャネル電界効果トランジスタQ2を同一のパッケージ10に配設しているので、Nチャネル電界効果トランジスタQ1に発生した熱は、Pチャネル電界効果トランジスタQ2側に伝熱され、Pチャネル電界効果トランジスタQ2の寄生ダイオードD2に発生した熱は、Nチャネル電界効果トランジスタQ1側に伝熱される。これにより、スイッチング素子9は、Nチャネル電界効果トランジスタQ1の発熱と、Pチャネル電界効果トランジスタQ2の寄生ダイオードD2の発熱とが平均化されて発熱する。したがって、スイッチング素子9を実装した回路基板において、Nチャネル電界効果トランジスタQ1およびPチャネル電界効果トランジスタQ2の寄生ダイオードD2のそれぞれの発熱を放熱させやすくなり、Nチャネル電界効果トランジスタQ1の発熱およびPチャネル電界効果トランジスタQ2の寄生ダイオードD2の発熱を単独で放熱させるよりも、放熱手段が簡素化される。
そして、スイッチング素子9は、図2に示すように、そのパッケージ10の大きさが例えば短幅4.4mm、長幅Max5.5mm、高さ1.5mmであり、Nチャネル電界効果トランジスタおよびダイオードがそれぞれ個別に回路基板に実装されるよりも、スイッチング素子9の回路基板での実装面積は、通常、小さくすることができ、これにより、回路基板の小形化が可能である。
このように、スイッチング素子9は、Nチャネル電界効果トランジスタQ1およびPチャネル電界効果トランジスタQ2を同一のパッケージ10に有していて、Nチャネル電界効果トランジスタQ1の発熱およびPチャネル電界効果トランジスタQ2の寄生ダイオードD2の発熱を平均化して発熱するので、回路基板に実装されたときの放熱手段を簡素化することができ、また、回路基板での実装面積を小さくして回路基板を小形化することができるので、LED点灯装置1を小形化することができる。
そして、スイッチング素子9のPチャネル電界効果トランジスタQ2のソース、ゲート間は、例えば、パッケージ10の外側において例えば導電部材11により短絡されているので、Pチャネル電界効果トランジスタQ2の寄生ダイオードD2のみが利用可能となるとともに、ノイズ等の予期しない信号が発生して、Pチャネル電界効果トランジスタQ2のゲートソース間に印加しても、Pチャネル電界効果トランジスタQ2が寄生発振することがなく、これにより、Pチャネル電界効果トランジスタQ2の異常発振による破壊を防止することができる。
なお、図1に示すスイッチング素子9は、2個のNチャネル電界効果トランジスタQ1で構成されてもよい。すなわち、スイッチング素子9において、Nチャネル電界効果トランジスタQ1を第1のNチャネル電界効果トランジスタとし、Pチャネル電界効果トランジスタQ2を第2のNチャネル電界効果トランジスタとして、第2のNチャネル電界効果トランジスタのソース、ゲート間を短絡してもよい。この場合であっても、第2のNチャネル電界効果トランジスタは、寄生ダイオードみが使用されるので、図1に示すLED点灯装置1と同様の作用、効果を得ることができる。
図3および図4は、本発明の実施例2を示し、図3はLED照明装置の概略縦断面図、図4はLED照明装置の概略側面図である。なお、図1と同一部分には、同一符号を付して説明は省略する。
図3および図4に示すLED照明装置20は、電球型ランプである。図3において、電球型ランプ20は、LEDモジュール21、照明装置本体22、口金23、LED点灯装置1およびグローブ24を有して構成されている。
LEDモジュール21は、回路基板25および発光ダイオード7を有して構成されている。回路基板25は、例えば、厚さ1mmのアルミニウム(Al)板からなり、その一面25aに例えば厚さ80μmの図示しない絶縁層が形成されている。その絶縁層は、例えばエポキシ材および無機フィラー材からなり、高熱伝導性を有している。そして、絶縁層の表面に、発光ダイオード7が実装されている。発光ダイオード7は、回路基板25の一面25a側に等間隔に複数個が実装されているとともに、直列接続されてLED回路12に形成されている。発光ダイオード7は、点灯すると可視光例えば白色光を放射するものである。
照明装置本体22は、略円柱状の放熱体本体26と、この放熱体本体26の一端26a側に拡径状に連続する拡径部27と、これら放熱体本体26と拡径部27との外周面に亘って連続する複数の放熱フィン28とを有し、これら放熱体本体26、拡径部27および各放熱フィン28が、例えば熱伝導性が良好なアルミニウム(Al)などの金属材料、あるいは樹脂材料などにより一体に成形されている。
そして、放熱体本体26と拡径部27とを貫通して挿通孔34が形成されている。また、放熱体本体26は、他端26b側に、嵌合凹部29が中心軸に沿って設けられている。この嵌合凹部29は、挿通孔34と連通している。
拡径部27は、放熱体本体26側から皿状に拡径して形成されており、底面27aに回路基板25の他面25bを載置して貼り付けている。放熱フィン28は、放熱体本体26から拡径部27側へと径方向への突出量が徐々に大きくなるように傾斜して形成されている。また、これら放熱フィン28は、図4に示すように、照明装置本体22の周方向に互いに略等間隔で形成されている。こうして、回路基板25の他面25b側が照明装置本体22の一端側22aに密着して取り付けられている。
そして、図3に示すように、放熱体本体26の他端26b側に設けられた嵌合凹部29には、収容ケース30が図示しない接着材により固着されている。収容ケース30は、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂などの絶縁性を有する材料により、嵌合凹部29内の形状に沿って略円筒状に形成されている。収容ケース30には、挿通孔34と連通する連通孔31が形成されている。また、収容ケース30の外周面には、照明装置本体22の放熱体本体26の他端26bと口金23との間を絶縁するための絶縁部であるフランジ部32が径方向に突出して周方向全体に連続形成されている。
口金23は、カシメなどにより、収納ケース30に固定されている。すなわち、口金23は、収納ケース30を介して照明装置本体22の他端側22bに取り付けられ、フランジ部32を介して金属製の照明装置本体22と電気的に絶縁されている。
そして、口金23は、例えばE17型やE24型のものであり、照明器具の電球用ソケットにねじ込まれるねじ山を備えた筒状のシェル23aと、このシェル23aの頂部に絶縁部33を介して設けられたアイレット23bとを備えているものであり、LED点灯装置1側と図示しない配線により電気的に接続されている。
LED点灯装置1は、収容ケース30に収納されており、図示しない回路基板およびこの回路基板に実装された図1に示す点灯回路を構成する回路部品などを有して構成されている。LED点灯装置1は、収容ケース30に収容されていることにより、口金23内および照明装置本体22の嵌合凹部29内に収容されている。そして、LED点灯装置1は、図示しない出力線が収容ケース30の連通孔31および照明装置本体22の挿通孔34を挿通してLEDモジュール21のLED回路12に接続されている。
透光性のグローブ24は、光拡散性を有するガラスあるいは合成樹脂などにより扁平な球面状に形成されており、その一端側24aの端部が照明装置本体22の拡径部27の開放端側内面に嵌合されて係止され、拡径部27の開放端側と連続する形状となっている。すなわち、グローブ24は、LEDモジュール21を覆うように照明装置本体22の一端側22aに取り付けられている。また、グローブ24は、一端側24aから徐々に拡開するように形成され、最大径位置24cから他端側24bへと徐々に縮径されるように形成されている。
電球型ランプ20は、口金23が商用交流電源Vsから給電されると、LED点灯装置1が動作して、LEDモジュール21の発光ダイオード7が点灯する。発光ダイオード7は、可視光を放射する。この可視光は、グローブ24を透過して、外部空間に放射される。
そして、電球型ランプ20は、LED点灯装置1が小形化されるので、照明装置本体22に設けられた収納ケース30に配設することができて、照明装置本体22が小形化されている。これにより、小形化された電球型ランプ20を提供することができる。
なお、LED照明装置は、電球型ランプ20に限らず、スポットライト、ダウンライト、スタンド、ベースライトなど、一般用の各種照明装置であってもよい。
本発明は、電球型ランプ、スポットライトなどに限らず、一般用の照明装置に利用することができる。
C3…コンデンサとしての平滑用コンデンサ、 L1…インダクタ、 Q1…Nチャネル電界効果トランジスタ、 Q2…Pチャネル電界効果トランジスタ、 1…電源装置としてのLED点灯装置、 2…直流電源装置、 3…降圧チョッパ回路、 4…駆動回路、 9…スイッチング素子、 7…発光ダイオード、 20…LED照明装置として電球型ランプ、 22…照明装置本体
Claims (4)
- 直流電源装置と;
Nチャネル電界効果トランジスタおよびPチャネル電界効果トランジスタを同一パッケージ内に有するスイッチング素子、インダクタおよびコンデンサを有してなり、直流電源装置の出力間に前記Nチャネル電界効果トランジスタ、インダクタおよびコンデンサが当該順序で直列的に接続され、前記Nチャネル電界効果トランジスタのオフ時に、前記Pチャネル電界効果トランジスタの寄生ダイオードがインダクタおよびコンデンサと閉回路を形成するように接続され、コンデンサの両端間に負荷が接続される降圧チョッパ回路と;
この降圧チョッパ回路のNチャネル電界効果トランジスタをスイッチング制御する駆動回路と;
を具備していることを特徴とする電源装置。 - 直流電源装置と;
第1のNチャネル電界効果トランジスタおよび第2のNチャネル電界効果トランジスタを同一パッケージ内に有するスイッチング素子、インダクタおよびコンデンサを有してなり、直流電源装置の出力間に第1のNチャネル電界効果トランジスタ、インダクタおよびコンデンサが当該順序で直列的に接続され、第1のNチャネル電界効果トランジスタのオフ時に、第2のNチャネル電界効果トランジスタの寄生ダイオードがインダクタおよびコンデンサと閉回路を形成するように接続され、コンデンサの両端間に負荷が接続される降圧チョッパ回路と;
この降圧チョッパ回路の第1のNチャネル電界効果トランジスタをスイッチング制御する駆動回路と;
を具備していることを特徴とする電源装置。 - 前記スイッチング素子のPチャネル電界効果トランジスタまたは第2のNチャネル電界効果トランジスタのソース、ゲート間は、パッケージにおいて短絡されていることを特徴とする請求項1または2記載の電源装置。
- 請求項1ないし3いずれか一記載の電源装置と;
この電源装置の前記コンデンサの両端間に接続される発光ダイオードと;
この発光ダイオードを配設している照明装置本体と;
を具備していることを特徴とするLED照明装置。
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