JP2011153598A - 作動ガス循環型エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼室に水分が供給されることを抑制することができる作動ガス循環型エンジンを提供することを目的とする。
【解決手段】酸化剤と当該酸化剤との燃焼により水蒸気を生成する燃料と空気より比熱比の高い作動ガスとが供給され燃料の燃焼に伴って作動ガスが膨張可能であると共に燃料の燃焼後に水蒸気と作動ガスとを排気可能な燃焼室11と、作動ガスを含むガスを燃焼室11の排気側から吸気側に循環させ再び燃焼室に供給可能である循環経路20と、循環経路20に設けられ当該循環経路20を循環するガスに含まれる水蒸気を凝縮して凝縮水とする凝縮器50と、ガス透過性を有する脱気膜71を介して凝縮水に溶存する作動ガスを分離し、当該分離した作動ガスを、循環経路20を循環するガスの循環方向に対して燃焼室11を基準として凝縮器50より下流側の循環経路20又は凝縮器50に供給する脱気装置70とを備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、作動ガス循環型エンジンに関する。
従来のエンジンとして、作動ガスを燃焼室の排気側から吸気側に循環させ再び燃焼室に供給可能な、いわゆる、クローズドサイクルエンジンとしての作動ガス循環型エンジンが知られている。このような従来の作動ガス循環型エンジンとして、例えば、特許文献1には燃焼室内にて燃料としての水素を燃焼させるとともに不活性ガスを作動ガスとして使用する内燃機関が開示されている。内燃機関は、燃焼室から排出されたガスに含まれる生成物としての水蒸気を水分除去装置によって除去し、水蒸気を除去した不活性ガスを循環経路を介して燃焼室に再び循環させるとともに、除去した水に溶存している不活性ガスの分子を脱気装置によって気体の状態に戻しこれも燃焼室に再度供給する。このとき、この内燃機関は、水分除去装置によって除去した凝縮水を脱気装置の減圧室(第2貯留室)に導き、当該減圧室で減圧して凝縮水に溶存している作動ガスを取り出し、取り出した作動ガスを燃焼室の吸気側に循環させることで作動ガスの消費量を低減している。
特開2007−064092号公報
しかしながら、上述のような特許文献1に記載されている内燃機関は、例えば、脱気装置において、仮に作動ガスから完全に水分を取り除くことができなかった場合には、この水分が燃焼室に供給されてしまい、内燃機関の熱効率を低下させてしまうおそれがあった。
そこで本発明は、燃焼室に水分が供給されることを抑制することができる作動ガス循環型エンジンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る作動ガス循環型エンジンは、酸化剤と、当該酸化剤との燃焼により水蒸気を生成する燃料と、空気より比熱比の高い作動ガスとが供給され、前記燃料の燃焼に伴って前記作動ガスが膨張可能であると共に前記燃料の燃焼後に前記水蒸気と前記作動ガスとを排気可能な燃焼室と、前記作動ガスを含むガスを前記燃焼室の排気側から吸気側に循環させ再び前記燃焼室に供給可能である循環経路と、前記循環経路に設けられ当該循環経路を循環するガスに含まれる前記水蒸気を凝縮して凝縮水とする凝縮器と、ガス透過性を有する脱気膜を介して前記凝縮水に溶存する前記作動ガスを分離し、当該分離した前記作動ガスを、前記循環経路を循環するガスの循環方向に対して前記燃焼室を基準として前記凝縮器より下流側の前記循環経路又は前記凝縮器に供給する脱気装置とを備えることを特徴とする。
また、上記作動ガス循環型エンジンでは、前記脱気装置は、前記循環方向に対して垂直又は前記循環方向に沿う方向に前記作動ガスを供給するものとすることができる。
本発明に係る作動ガス循環型エンジンは、脱気装置が脱気膜を介して凝縮水に溶存する作動ガスを分離し、分離した作動ガスを凝縮器より下流側の循環経路又は前記凝縮器に供給するので、燃焼室に水分が供給されることを抑制することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態に係るエンジンの模式的な概略構成図である。
以下に、本発明に係る作動ガス循環型エンジンの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1は、実施形態に係るエンジンの模式的な概略構成図である。
図1に示す本実施形態の作動ガス循環型エンジンとしてのエンジン1は、エンジン本体10の燃焼室11に酸化剤と燃料と作動ガスとが供給され、この燃焼室11にて燃料の燃焼に伴って作動ガスが膨張することで動力を発生させる。そして、このエンジン1は、燃焼室11の吸気側と排気側とを繋ぐ循環経路20を介して、燃焼室11の排気側から吸気側に作動ガスを循環させ、基本的には大気へと放出することなく再びこの燃焼室11に供給可能に構成したいわゆるクローズドサイクルエンジンである。燃焼室11と循環経路20とは、ともに作動ガスが充填されており、作動ガスは、燃焼室11と循環経路20との間で循環する。
ここで、このエンジン1に用いられる酸化剤は、酸素(O)であり、燃料は水素(H)である。また、このエンジン1に用いられる作動ガスは、空気よりも比熱比の高いものであり、ここでは、単原子ガスのアルゴン(Ar)である。アルゴンは、燃焼室11において、酸素と水素との反応に伴って発生する反応熱、すなわち、水素の燃焼(発熱反応)に伴って発生する燃焼熱により膨張する。つまり、このエンジン1は、燃焼室11内で水素を燃焼させ、この水素の燃焼に伴ってアルゴンを熱膨張させて動力を発生させることで熱効率を向上するものである。
具体的には、このエンジン1は、図1に示すように、酸素、水素が反応する燃焼室11が設けられるエンジン本体10と、燃焼室11の排気側と吸気側とを繋ぐ循環経路20と、酸素を供給する酸素供給装置30と、水素を供給する水素供給装置40と、凝縮器50と、電子制御装置60とを備える。
エンジン本体10は、酸素と水素とアルゴンとが供給され、水素の燃焼に伴ってアルゴンが膨張可能である燃焼室11を含んで構成される。燃焼室11は、水素の燃焼後にアルゴンと燃焼生成物としての水蒸気(HO)とを排気可能である。なお、このエンジン本体10は、図示していないが複数の燃焼室11(気筒)を有している。循環経路20は、アルゴンを含む循環ガスを燃焼室11の排気側から吸気側に循環させ再び燃焼室11に供給可能なものである。循環経路20は、シリンダヘッドに形成され燃焼室11に連通する吸気ポート12及び排気ポート13と、吸気ポート12と排気ポート13とを燃焼室11の外側で接続する循環通路21とを含んで構成され、基本的には全体として外気に対して密閉された循環系をなす。
ここで、循環ガスとは、循環経路20を介して燃焼室11の排気側から吸気側に循環されるガスであり、作動ガスとしてのアルゴンの他、燃焼室11での水素の燃焼後に燃焼室11から排気される排気ガス等を含むものである。ここで、排気ガスとは、例えば、燃焼室11での水素の燃焼後に残留する余剰の酸素、水素などからなる余剰ガスや水素の燃焼に伴って生成される生成物としての水蒸気などを含むものである。つまり、ここでの循環ガスは、作動ガスとしてのアルゴン、燃焼後の余剰の酸素、水素などからなる余剰ガス、水蒸気などを含むものである。
酸素供給装置30は、高圧酸素を循環経路20内に向けて噴射して供給し、この酸素をアルゴンなどを含む循環ガスと共に燃焼室11に供給するものである。水素供給装置40は、高圧水素を燃焼室11内に向けて直接噴射して供給するものである。
凝縮器50は、循環経路20に設けられ、循環経路20を循環する循環ガスに含まれる水蒸気を凝縮して凝縮水とするものである。凝縮器50は、冷却水循環路51に設けられた冷却水ポンプ52が駆動することで、ラジエータ53にて冷却された冷却媒体としての冷却水が冷却水循環路51を介して内部に供給される。そして、凝縮器50は、冷却水と循環ガスとを熱交換させることで循環ガスを冷却し、循環ガス中に含まれる水蒸気を液化・凝縮し凝縮水とし、この循環ガスから大部分の水蒸気を分離する。そして、凝縮器50によって水蒸気が分離されたアルゴンを含む循環ガスは、このまま循環経路20を循環し、凝縮水は、凝縮器50内の底部の貯留部に貯留される。
電子制御装置60は、CPU、ROM、RAM及びインターフェースを含む周知のマイクロコンピュータを主体とする電子回路である。電子制御装置60は、エンジン1の各部に設けられたセンサから検出結果に対応した電気信号が入力され、これに応じて酸素供給装置30、水素供給装置40、冷却水ポンプ52などのエンジン1の各部を制御する。
上記のように構成されるエンジン1は、水素を拡散燃焼させるものとして例示する。エンジン1は、吸気ポート12に設けられた吸気弁14の開弁時に、循環経路20を循環する循環ガスが酸素供給装置30からの酸素と共に燃焼室11に吸気(供給)される。エンジン1は、ピストン16の動作に応じて燃焼室11内に形成された高温の圧縮ガス(酸素及びアルゴン)の中に水素供給装置40から高圧の水素を噴射することにより、この水素の一部が自己着火し、水素と圧縮ガス(酸素)とが拡散混合しながら燃焼する。エンジン1は、これに伴って燃焼室11内で水蒸気が生成されると共に、比熱比の大きいアルゴンが熱膨張を起こす。この結果、このエンジン1は、水素の燃焼とアルゴンの熱膨張とによってピストン16が押し下げられクランクシャフトが回転し、機械的な動力を発生させることができる。そして、エンジン1は、排気ポート13に設けられた排気弁15の開弁に伴って、燃焼室11内から水素の燃焼後の排気ガスがアルゴンと共に排気ポート13に排気(排出)され、排気ガスとアルゴンとが循環ガスとして循環経路20を循環し再び燃焼室11に吸気される。この間、エンジン1は、循環ガス中の水蒸気の大部分が凝縮器50にて液化・凝縮され分離される。これにより、エンジン1は、比熱比の小さい水蒸気が燃焼室11に供給されず、比熱比の大きいアルゴンが燃焼室11へと再び供給されるので、アルゴンによる熱効率の高い運転を行うことができる。
なお、このエンジン1は、水素を燃焼室11内に向けて直接噴射して自己着火させ拡散燃焼させる筒内直噴自己着火拡散燃焼形式の構成として例示したがこれに限らない。エンジン1は、例えば、燃焼室11に供給された水素に点火可能な点火装置としての点火プラグを備え、この点火プラグが燃焼室11内で水素に点火する火花点火形式の構成であってもよいし、水素に対して点火プラグで点火して水素の自己着火の補助を行い拡散燃焼させる形式の構成であってもよい。また、エンジン1は、例えば、水素を循環経路20内に向けて噴射して供給しアルゴンなどを含む循環ガスと共にこの水素を燃焼室11に供給する吸気予混合形式の構成であってもよい。また、エンジン1は、酸素を燃焼室11内に向けて直接噴射する形式の構成であってもよい。また、エンジン1は、いわゆる希薄燃焼形式の構成であってもよい。
ところで、本実施形態のエンジン1は、図1に示すように、さらに、脱気膜71を介して凝縮水に溶存する作動ガスとしてのアルゴンを分離し、この分離したアルゴンを所定の再供給位置に供給する脱気装置70を備えることで、アルゴンの消費を抑制しつつ燃焼室11に水分が供給されることを抑制しており、これにより、熱効率の悪化を抑制している。
具体的には、脱気装置70は、ガス透過性を有する脱気膜71にアルゴンが溶存している凝縮水を通すことで、凝縮水とアルゴンとを分離し、アルゴン濃度が低くなった凝縮水を循環経路20の系外に排出する一方、分離されたアルゴンを所定の再供給位置に供給する。脱気装置70は、図1に示すように、脱気膜モジュール72と、導入通路73と、排出通路74と、再供給通路75と、負圧ポンプ76とを含んで構成される。
脱気膜モジュール72は、凝縮水に溶存しているアルゴンを取り出すためのものであり、例えば、カバー内部に中空糸膜状の複数の脱気膜71を含んで構成される。各脱気膜71は、高いガス透過性を有し、水(液体)を透過させず、かつ水に溶解しているガス(気体)を透過させるものである。各脱気膜71は、例えば、多孔質膜や分離膜、あるいは、非多孔質の超薄膜を多孔質層で挟み込んだものなどを用いることができる。
脱気膜モジュール72は、中空糸膜状の各脱気膜71を境界として各脱気膜71の内側が液相空間部(原水側空間部)をなし外側が気相空間部(透過側空間部)をなす。脱気膜モジュール72は、各脱気膜71の内側の液相空間部へ凝縮器50からの凝縮水を流通させ、各脱気膜71の外側の気相空間部を負圧ポンプ76により真空吸引することで、各脱気膜71の作用により凝縮水中の溶存アルゴンを脱気する。
導入通路73は、脱気膜モジュール72に凝縮器50で凝縮した凝縮水を導入するものである。導入通路73は、凝縮器50内の底部の貯留部と脱気膜モジュール72の各脱気膜71の内側の液相空間部とを接続する。導入通路73は、アルゴンが溶存する凝縮水を各脱気膜71の一方の端面を介して液相空間部に導入する。
排出通路74は、脱気膜モジュール72で溶存アルゴンが分離された凝縮水を循環経路20の系外に排出するものである。排出通路74は、脱気膜モジュール72の各脱気膜71の内側の液相空間部(導入通路73が接続される側とは反対側)と循環経路20の系外とを接続する。排出通路74は、アルゴンが分離された凝縮水を液相空間部から各脱気膜71の他方の端面を介して循環経路20の系外に排水する。
再供給通路75は、脱気膜モジュール72で分離されたアルゴンを所定の再供給位置に再供給するものである。ここで、所定の再供給位置は、循環経路20を循環するガスの循環方向に対して燃焼室11を基準として凝縮器50より下流側の位置又は凝縮器50の内部位置である。ここでは、所定の再供給位置は、循環経路20を循環するガスの循環方向に対して燃焼室11を基準として凝縮器50より下流側の位置としている。すなわち、再供給通路75は、脱気膜モジュール72で分離されたアルゴンをガスの循環方向に対して燃焼室11を基準として凝縮器50より下流側の循環経路20、言い換えれば、凝縮器50より燃焼室11の吸気側の循環経路20に供給する。ここでは、再供給通路75は、脱気膜モジュール72で分離されたアルゴンを循環経路20における凝縮器50と吸気ポート12と間の再供給位置に供給する。再供給通路75は、脱気膜モジュール72の各脱気膜71の外側の気相空間部と循環経路20における凝縮器50と吸気ポート12と間の循環通路21の内部とを接続する。再供給通路75は、凝縮水から各脱気膜71の側面を透過して気相空間部に分離されたアルゴンを循環経路20における凝縮器50と吸気ポート12と間の循環通路21の内部に再供給する。
負圧ポンプ76は、再供給通路75上に設けられ電子制御装置60からの駆動信号によりその駆動が制御される。脱気膜モジュール72の各脱気膜71の外側の気相空間部は、再供給通路75を介してこの負圧ポンプ76の吸込口に接続されている。負圧ポンプ76は、駆動することで脱気膜モジュール72の各脱気膜71を境界として一方側の空間部である気相空間部を減圧することができる。
上記のように構成されるエンジン1は、凝縮器50で凝縮されアルゴンが溶存する凝縮水が導入通路73を介して脱気膜モジュール72の各脱気膜71の内側の液相空間部に導入される。このとき、脱気装置70は、負圧ポンプ76が駆動し脱気膜71の外側の気相空間部が真空状態に減圧されることで、各脱気膜71の内外間、すなわち、各脱気膜71を挟んで液相空間部と気相空間部との間にガス濃度差が生じる。そして、脱気装置70は、凝縮水が脱気膜モジュール72の各脱気膜71の内部すなわち液相空間部を通過する際、凝縮水に溶存しているアルゴンが各脱気膜71の内外間に生じたガス濃度差に応じて各脱気膜71を透過し、各脱気膜71の外部すなわち気相空間部側に除去される。
そして、脱気膜モジュール72にてアルゴンが分離されアルゴン濃度が低くなった凝縮水は、排出通路74を介して循環経路20の系外に排出される。一方、脱気膜モジュール72にて凝縮水から分離され水分が少なくなったアルゴンは、再供給通路75を介して循環経路20における凝縮器50と吸気ポート12と間の循環通路21の内部の再供給位置に再供給される。
この結果、エンジン1は、脱気膜モジュール72にて脱気膜71を介して凝縮水からアルゴンを脱気することから、例えば、減圧室を減圧することで凝縮水からアルゴンを脱気する場合と比較して、脱気性能を向上することができる。したがって、エンジン1は、アルゴンの消費をさらに抑制することができるとともに比熱比が相対的に小さい水分が燃焼室11に供給されることを確実に抑制することができる。これにより、このエンジン1は、熱効率の悪化を確実に抑制することができる。また、エンジン1は、例えば、減圧室を減圧することで凝縮水からアルゴンを脱気する場合と比較して、凝縮器50内の底部の貯留部から凝縮水を連続的に排出できるので、凝縮器50の貯留部を小型化することができ、エンジン1の外形を小さくすることができる。
ここで、このエンジン1は、循環ガスがフィンなどにより構成された凝縮器50の熱交換部を通過する際に生じる圧力損失などの影響で、循環経路20においては凝縮器50を挟んで吸気ポート12側の通路内の圧力が排気ポート13側の通路内の圧力と比べて相対的に低くなる傾向にある。このため、このエンジン1は、上記のように脱気膜モジュール72にて分離されたアルゴンを循環経路20における凝縮器50と吸気ポート12と間の循環通路21の内部の再供給位置に再供給することで、例えば排気ポート13と凝縮器50との間に再供給する場合と比較して、負圧ポンプ76における仕事量を抑制することができ、負圧ポンプ76におけるポンプ負荷(ポンプ駆動損失)を低減することができ、この結果、例えば燃費を向上することができる。エンジン1は、例えば、負圧ポンプ76が電動式のポンプである場合には負圧ポンプ76における消費電力を抑制することができる。したがって、このエンジン1は、燃焼室11への水分供給の抑制とポンプ負荷の低減とを両立することができ、すなわち、燃焼室11に水分が供給されることをより適正に抑制することができる。
以上で説明した実施形態に係るエンジン1によれば、酸素(酸化剤)と酸素との燃焼により水蒸気を生成する水素(燃料)と空気より比熱比の高いアルゴン(作動ガス)とが供給され水素の燃焼に伴ってアルゴンが膨張可能であると共に水素の燃焼後に水蒸気とアルゴンとを排気可能な燃焼室11と、アルゴンを含むガスを燃焼室11の排気側から吸気側に循環させ再び燃焼室11に供給可能である循環経路20と、循環経路20に設けられこの循環経路20を循環するガスに含まれる水蒸気を凝縮して凝縮水とする凝縮器50と、ガス透過性を有する脱気膜71を介して凝縮水に溶存するアルゴンを分離し、この分離したアルゴンを、循環経路20を循環するガスの循環方向に対して燃焼室11を基準として凝縮器50より下流側の循環経路20に供給する脱気装置とを備える。
したがって、エンジン1は、アルゴンが溶存している凝縮水が脱気膜71を有す脱気膜モジュール72を通過しアルゴンと凝縮水とに分離され、分離されたアルゴンが循環方向に対して凝縮器50より燃焼室11の吸気側に戻され、凝縮水が系外に排出されるので、燃焼室11に水分が供給されることを抑制することができ、さらに言えば、燃焼室11への水分供給の抑制とポンプ負荷の低減とを両立することができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係る作動ガス循環型エンジンは、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。上記のエンジン1は、脱気装置70が分離したアルゴンを循環経路20における凝縮器50と吸気ポート12と間の循環通路21の内部に供給するものとして説明したが、吸気ポート12に供給するようにしてもよいし、凝縮器50の内部に供給するようにしてもよい。
また、このエンジン1では、脱気装置70は、循環経路20を循環するガスの循環方向に対して垂直又は循環方向に沿う方向にアルゴンを供給するように構成するとよい。図1のエンジン1は、循環経路20を循環するガスの循環方向に対して垂直の方向に脱気装置70で分離したアルゴンを供給する場合を例示している。エンジン1は、循環経路20を循環するガスの循環方向に対して垂直又は循環方向に沿う方向にアルゴンを供給することで、アルゴンの供給方向と循環ガスの循環方向とが対向することを防止することができ、例えば、負圧ポンプ76のポンプ負荷が増加することを抑制することができる。なお、ここでいう循環方向に沿う方向とは、要するに循環方向と対向しない方向であり、例えば、循環方向に対して平行であってもよいし、循環方向に対して傾斜を有していてもよい。
また、以上で説明した作動ガス循環型エンジンは、酸化剤が酸素であり燃料が水素であるものとして説明したが、これに限らず、燃焼室にて燃料の燃焼に伴って作動ガスを膨張させることができると共に燃焼に伴って水蒸気を生成する組み合わせであればよい。また、以上で説明した作動ガスは、アルゴンに限らず、例えば単原子ガスであるヘリウム(He)等の希ガスであってもよい。
以上のように本発明に係る作動ガス循環型エンジンは、作動ガスを燃焼室の排気側から吸気側に循環させ再び燃焼室に供給可能な種々の作動ガス循環型エンジンに適用して好適である。
1 エンジン(作動ガス循環型エンジン)
10 エンジン本体
11 燃焼室
12 吸気ポート
13 排気ポート
20 循環経路
21 循環通路
30 酸素供給装置
40 水素供給装置
50 凝縮器
70 脱気装置
71 脱気膜
72 脱気膜モジュール
73 導入通路
74 排出通路
75 再供給通路
76 負圧ポンプ
80 アルゴン供給装置

Claims (2)

  1. 酸化剤と、当該酸化剤との燃焼により水蒸気を生成する燃料と、空気より比熱比の高い作動ガスとが供給され、前記燃料の燃焼に伴って前記作動ガスが膨張可能であると共に前記燃料の燃焼後に前記水蒸気と前記作動ガスとを排気可能な燃焼室と、
    前記作動ガスを含むガスを前記燃焼室の排気側から吸気側に循環させ再び前記燃焼室に供給可能である循環経路と、
    前記循環経路に設けられ当該循環経路を循環するガスに含まれる前記水蒸気を凝縮して凝縮水とする凝縮器と、
    ガス透過性を有する脱気膜を介して前記凝縮水に溶存する前記作動ガスを分離し、当該分離した前記作動ガスを、前記循環経路を循環するガスの循環方向に対して前記燃焼室を基準として前記凝縮器より下流側の前記循環経路又は前記凝縮器に供給する脱気装置とを備えることを特徴とする、
    作動ガス循環型エンジン。
  2. 前記脱気装置は、前記循環方向に対して垂直又は前記循環方向に沿う方向に前記作動ガスを供給する、
    請求項1に記載の作動ガス循環型エンジン。
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