JP2011179411A - 作動ガス循環型エンジン - Google Patents

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大作 澤田
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Abstract

【課題】燃焼室に水分が供給されることを抑制することができる作動ガス循環型エンジンを提供することを目的とする。
【解決手段】酸化剤と当該酸化剤との燃焼により水蒸気を生成する燃料と空気より比熱比の高い作動ガスとが供給され燃料の燃焼に伴って作動ガスが膨張可能であると共に燃料の燃焼後に水蒸気と作動ガスとを排気可能な燃焼室11と、作動ガスを含むガスを燃焼室11の排気側から吸気側に循環させ再び燃焼室11に供給可能である循環経路20と、循環経路20に設けられ当該循環経路20を循環するガスに含まれる水蒸気を取り除く除去装置50とを備え、循環経路20は、循環するガスの循環方向に対して除去装置50から燃焼室11の吸気側までの間に循環するガス中に残留する水分を自重を利用して貯留可能な窪み22を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、作動ガス循環型エンジンに関する。
従来のエンジンとして、作動ガスを燃焼室の排気側から吸気側に循環させ再び燃焼室に供給可能な、いわゆる、クローズドサイクルエンジンとしての作動ガス循環型エンジンが知られている。このような従来の作動ガス循環型エンジンとして、例えば、特許文献1には燃焼室内にて燃料としての水素を燃焼させるとともに不活性ガスを作動ガスとして使用する内燃機関が開示されている。この内燃機関は、燃焼室から排出されたガスに含まれる生成物としての水蒸気を水分除去装置によって除去し、水蒸気を除去した不活性ガスを循環経路を介して燃焼室に再び循環させるとともに、除去した水に溶存している不活性ガスの分子を脱気装置によって気体の状態に戻しこれも燃焼室に再度供給する。
特開2007−064092号公報
ところで、上述のような特許文献1に記載されている内燃機関は、例えば、水分除去装置や脱気装置において完全に水分を取り除くことができなかった場合などにこの水分が燃焼室に供給されてしまうと、例えば、内燃機関の熱効率を低下させてしまうおそれがあった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、燃焼室に水分が供給されることを抑制することができる作動ガス循環型エンジンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る作動ガス循環型エンジンは、酸化剤と、当該酸化剤との燃焼により水蒸気を生成する燃料と、空気より比熱比の高い作動ガスとが供給され、前記燃料の燃焼に伴って前記作動ガスが膨張可能であると共に前記燃料の燃焼後に前記水蒸気と前記作動ガスとを排気可能な燃焼室と、前記作動ガスを含むガスを前記燃焼室の排気側から吸気側に循環させ再び前記燃焼室に供給可能である循環経路と、前記循環経路に設けられ当該循環経路を循環するガスに含まれる前記水蒸気を取り除く除去装置とを備え、前記循環経路は、前記循環するガスの循環方向に対して前記除去装置から前記燃焼室の吸気側までの間に前記循環するガス中に残留する水分を自重を利用して貯留可能な窪みを有することを特徴とする。
また、上記作動ガス循環型エンジンでは、前記窪みは、前記循環経路の鉛直方向最下部に設けられるものとすることができる。
また、上記作動ガス循環型エンジンでは、前記循環経路は、前記燃焼室の吸気側から前記窪み側に向かう下り勾配の傾斜路を有するものとすることができる。
また、上記作動ガス循環型エンジンでは、前記傾斜路は、水平方向に対して相対的に大きな勾配をなす急勾配部と、水平方向に対して相対的に小さな勾配をなす緩勾配部とを有するものとすることができる。
また、上記作動ガス循環型エンジンでは、前記傾斜路は、前記急勾配部の流路断面積が前記緩勾配部の流路断面積より大きいものとすることができる。
また、上記作動ガス循環型エンジンでは、前記傾斜路は、前記窪みとの接続部分に前記急勾配部が設けられるものとすることができる。
また、上記作動ガス循環型エンジンでは、前記傾斜路は、複数の前記燃焼室にそれぞれ連通する複数の通路が集合する集合部の鉛直方向最下部に接続されるものとすることができる。
また、上記作動ガス循環型エンジンでは、前記傾斜路は、前記燃料の燃焼に伴って発生する動力が伝達される動力伝達装置の鉛直方向上側を通過するものとすることができる。
本発明に係る作動ガス循環型エンジンは、循環経路において、循環するガスの循環方向に対して除去装置から燃焼室の吸気側までの間に、循環するガス中に残留する水分を自重を利用して貯留可能な窪みを有するので、燃焼室に水分が供給されることを抑制することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態1に係るエンジンの模式的な概略構成図である。 図2は、実施形態1に係るエンジンの模式的な斜視図である。 図3は、実施形態1に係るエンジンの吸気マニホールドの断面図である。 図4は、実施形態2に係るエンジンの模式的な概略構成図である。 図5は、変形例に係るエンジンの模式的な概略構成図である。 図6は、実施形態3に係るエンジンの模式的な概略構成図である。 図7は、実施形態4に係るエンジンの模式的な概略構成図である。
以下に、本発明に係る作動ガス循環型エンジンの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係るエンジンの模式的な概略構成図、図2は、実施形態1に係るエンジンの模式的な斜視図、図3は、実施形態1に係るエンジンの吸気マニホールドの断面図である。
図1に示す本実施形態の作動ガス循環型エンジンとしてのエンジン1は、エンジン本体10の燃焼室11に酸化剤と燃料と作動ガスとが供給され、この燃焼室11にて燃料の燃焼に伴って作動ガスが膨張することで動力を発生させる。そして、このエンジン1は、燃焼室11の吸気側と排気側とを繋ぐ循環経路20を介して、燃焼室11の排気側から吸気側に作動ガスを循環させ、基本的には大気へと放出することなく再びこの燃焼室11に供給可能に構成したいわゆるクローズドサイクルエンジンである。燃焼室11と循環経路20とは、ともに作動ガスが充填されており、作動ガスは、燃焼室11と循環経路20との間で循環する。
ここで、このエンジン1に用いられる酸化剤は、酸素(O)であり、燃料は水素(H)である。また、このエンジン1に用いられる作動ガスは、空気よりも比熱比の高いものであり、ここでは、単原子ガスのアルゴン(Ar)である。アルゴンは、燃焼室11において、酸素と水素との反応に伴って発生する反応熱、すなわち、水素の燃焼(発熱反応)に伴って発生する燃焼熱により膨張する。つまり、このエンジン1は、燃焼室11内で水素を燃焼させ、この水素の燃焼に伴ってアルゴンを熱膨張させて動力を発生させることで熱効率を向上するものである。
具体的には、このエンジン1は、図1に示すように、酸素、水素が反応する燃焼室11が設けられるエンジン本体10と、燃焼室11の排気側と吸気側とを繋ぐ循環経路20と、酸素を供給する酸素供給装置30と、水素を供給する水素供給装置40と、除去装置としての凝縮器50と、電子制御装置60とを備える。
エンジン本体10は、酸素と水素とアルゴンとが供給され、水素の燃焼に伴ってアルゴンが膨張可能である燃焼室11を含んで構成される。燃焼室11は、水素の燃焼後にアルゴンと燃焼生成物としての水蒸気(HO)とを排気可能である。なお、このエンジン本体10は、図示していないが複数の燃焼室11(気筒)を有している。循環経路20は、アルゴンを含む循環ガスを燃焼室11の排気側から吸気側に循環させ再び燃焼室11に供給可能なものである。循環経路20は、シリンダヘッドに形成され燃焼室11に連通する吸気ポート12及び排気ポート13と、種々の配管などにより構成され吸気ポート12と排気ポート13とを燃焼室11の外側で接続する循環通路21とを含んで構成され、基本的には全体として外気に対して密閉された循環系をなす。
ここで、循環ガスとは、循環経路20を介して燃焼室11の排気側から吸気側に循環されるガスであり、作動ガスとしてのアルゴンの他、燃焼室11での水素の燃焼後に燃焼室11から排気される排気ガス等を含むものである。ここで、排気ガスとは、例えば、燃焼室11での水素の燃焼後に残留する余剰の酸素、水素などからなる余剰ガスや水素の燃焼に伴って生成される生成物としての水蒸気などを含むものである。つまり、ここでの循環ガスは、作動ガスとしてのアルゴン、燃焼後の余剰の酸素、水素などからなる余剰ガス、水蒸気などを含むものである。
酸素供給装置30は、酸素を循環経路20内に向けて噴射して供給し、この酸素をアルゴンなどを含む循環ガスと共に燃焼室11に供給するものである。水素供給装置40は、高圧水素を燃焼室11内に向けて直接噴射して供給するものである。
凝縮器50は、循環経路20に設けられ、循環経路20を循環する循環ガスに含まれる水蒸気を凝縮して凝縮水とし取り除くものである。凝縮器50は、冷却水循環路51に設けられた冷却水ポンプ52が駆動することで、ラジエータ53にて冷却された冷却媒体としての冷却水が冷却水循環路51を介して内部に供給される。そして、凝縮器50は、冷却水と循環ガスとを熱交換させることで循環ガスを冷却し、循環ガス中に含まれる水蒸気を液化・凝縮し凝縮水とし、この循環ガスから大部分の水蒸気を分離する。そして、凝縮器50によって水蒸気が分離されたアルゴンを含む循環ガスは、このまま循環経路20を循環し、凝縮水は、排出弁54を介して循環経路20の循環系外に排出される。
電子制御装置60は、CPU、ROM、RAM及びインターフェースを含む周知のマイクロコンピュータを主体とする電子回路である。電子制御装置60は、エンジン1の各部に設けられたセンサから検出結果に対応した電気信号が入力され、これに応じて酸素供給装置30、水素供給装置40、冷却水ポンプ52、排出弁54などのエンジン1の各部を制御する。
上記のように構成されるエンジン1は、水素を拡散燃焼させるものとして例示する。エンジン1は、吸気ポート12に設けられた吸気弁14の開弁時に、循環経路20を循環する循環ガスが酸素供給装置30からの酸素と共に燃焼室11に吸気(供給)される。エンジン1は、ピストン16の動作に応じて燃焼室11内に形成された高温の圧縮ガス(酸素及びアルゴン)の中に水素供給装置40から高圧の水素を噴射することにより、この水素の一部が自己着火し、水素と圧縮ガス(酸素)とが拡散混合しながら燃焼する。エンジン1は、これに伴って燃焼室11内で水蒸気が生成されると共に、比熱比の大きいアルゴンが熱膨張を起こす。この結果、このエンジン1は、水素の燃焼とアルゴンの熱膨張とによってピストン16が押し下げられクランクシャフトが回転し、機械的な動力を発生させることができる。そして、エンジン1は、排気ポート13に設けられた排気弁15の開弁に伴って、燃焼室11内から水素の燃焼後の排気ガスがアルゴンと共に排気ポート13に排気(排出)され、排気ガスとアルゴンとが循環ガスとして循環経路20を循環し再び燃焼室11に吸気される。この間、エンジン1は、循環ガス中の水蒸気の大部分が凝縮器50にて液化・凝縮され分離される。これにより、エンジン1は、比熱比の小さい水蒸気が燃焼室11に供給されず、比熱比の大きいアルゴンが燃焼室11へと再び供給されるので、アルゴンによる熱効率の高い運転を行うことができる。
なお、このエンジン1は、水素を燃焼室11内に向けて直接噴射して自己着火させ拡散燃焼させる筒内直噴自己着火拡散燃焼形式の構成として例示したがこれに限らない。エンジン1は、例えば、燃焼室11に供給された水素に点火可能な点火装置としての点火プラグを備え、この点火プラグが燃焼室11内で水素に点火する火花点火形式の構成であってもよいし、水素に対して点火プラグで点火して水素の自己着火の補助を行い拡散燃焼させる形式の構成であってもよい。また、エンジン1は、例えば、水素を循環経路20内に向けて噴射して供給しアルゴンなどを含む循環ガスと共にこの水素を燃焼室11に供給する吸気予混合形式の構成であってもよい。また、エンジン1は、酸素を燃焼室11内に向けて直接噴射する形式の構成であってもよい。また、エンジン1は、いわゆる希薄燃焼形式の構成であってもよい。
ところで、本実施形態のエンジン1は、図1に示すように、循環経路20が循環ガス中に残留する水分を自重(重力)を利用して貯留可能な窪みとしてのタンク22を有することで、凝縮器50などにおいて完全に取り除くことができなかった残留水分や循環経路20中で凝縮した残留水分が燃焼室11に供給されることを抑制している。
具体的には、循環経路20は、この循環経路20を循環する循環ガスの循環方向に対して凝縮器50から燃焼室11の吸気側までの間にタンク22が設けられる。ここでは、タンク22は、循環通路21において、フィンなどにより構成された凝縮器50の熱交換部55と吸気ポート12との間に設けられる。つまり、タンク22は、循環ガスの循環方向に対して燃焼室11を基準として熱交換部55の下流側、吸気ポート12の上流側に設けられる。
タンク22は、図1、図2に示すように、熱交換部55などを収容する凝縮器50のケーシング56と一体的に設けられる。上述した排出弁54は、このタンク22の底部に設けられる。タンク22は、循環経路20の鉛直方向最下部に設けられる。循環経路20の鉛直方向最下部とは、循環経路20において最も鉛直方向下側に位置する部分である。なおここでの鉛直方向とは、このエンジン1を車両に搭載した際の鉛直方向であり、鉛直方向最下部とは、このエンジン1を車両に搭載した際の鉛直方向最下部である。以下の説明でも特に断りのない限り同様である。また、ここではタンク22は、ケーシング56と一体的に設けられるものとして説明するが、これに限らず、ケーシング56とは別体に設けられてもよい。
そして、このエンジン1の循環経路20は、燃焼室11の吸気側からタンク22側に向かう下り勾配の傾斜路23を有する。傾斜路23は、例えば、水平方向に対して傾斜して配置される傾斜配管であり、燃焼室11の吸気側からタンク22に向かう下りの傾斜(傾き)を有する。つまり、傾斜路23は、水平方向に対して所定の傾斜角を有しており、この傾斜の鉛直方向下側にタンク22が接続される。これにより、傾斜路23は、循環ガス中に残留した水分をその自重によってタンク22に移動させることができる。例えば、傾斜路23は、循環ガス中に残留し壁面に付着した水分を自重によって傾斜面をつたわせることでタンク22に移動させることができる。
ここで、この循環経路20は、さらに、集合部としての吸気マニホールド24を含んで構成される。吸気マニホールド24は、複数の燃焼室11にそれぞれ連通する複数の通路としての複数の吸気分岐通路25が集合する部分を含むものである。循環経路20を循環する循環ガスは、循環通路21から吸気マニホールド24に入ってこの吸気マニホールド24から各吸気分岐通路25に分岐し、各吸気分岐通路25から各吸気ポート12を介して各燃焼室11に供給される。
そして、傾斜路23は、図3に囲み一点鎖線Aで示すように、この吸気マニホールド(集合部)24の鉛直方向最下部に接続される。つまり、ここでの傾斜路23は、鉛直方向上側の端部が吸気マニホールド24の鉛直方向最下部に接続され、鉛直方向下側の端部が上記のタンク22に接続される。このエンジン1は、吸気マニホールド24の鉛直方向最下部からタンク22までの循環通路21がタンク22に向かう下り傾斜の傾斜路23によって構成される。
なお、このエンジン1は、図2に示すように、傾斜路23を含む循環通路21の配管が動力伝達装置としてのトランスミッション70の鉛直方向上側を通過するように設けられる。トランスミッション70は、エンジン本体10に連結され燃料の燃焼に伴って発生する動力が伝達されるものであり、典型的には、いわゆる変速機などを含んで構成される。これにより、エンジン1は、例えば、タンク22の位置を傾斜路23の位置に合わせて比較的に鉛直方向上側の位置にすることができるので、装置の大型化を抑制することができ、車両搭載性を向上することができる。
上記のように構成されるエンジン1は、凝縮器50などにおいて完全に取り除くことができなかった残留水分や循環経路20中で凝縮した残留水分がその自重(重力)により傾斜路23をつたってタンク22に流れて移動するので、残留水分が循環経路20を構成する配管内などで滞留することを抑制することができる。この結果、エンジン1は、比熱比が相対的に小さい水分が燃焼室11に供給されることを抑制することができ、例えば、熱効率の悪化を抑制することができる。さらに、このエンジン1は、傾斜路23が吸気マニホールド24の鉛直方向最下部に接続されていることから、吸気マニホールド24の集合部分に残留水分が溜まることを防止することができので、水分が燃焼室11に供給されることをより確実に抑制することができる。
以上で説明した実施形態に係るエンジン1によれば、酸素(酸化剤)と酸素との燃焼により水蒸気を生成する水素(燃料)と空気より比熱比の高いアルゴン(作動ガス)とが供給され水素の燃焼に伴ってアルゴンが膨張可能であると共に水素の燃焼後に水蒸気とアルゴンとを排気可能な燃焼室11と、アルゴンを含むガスを燃焼室11の排気側から吸気側に循環させ再び燃焼室11に供給可能である循環経路20と、循環経路20に設けられこの循環経路20を循環するガスに含まれる水蒸気を取り除く凝縮器50とを備え、循環経路20は、循環するガスの循環方向に対して凝縮器50から燃焼室11の吸気側までの間に循環するガス中に残留する水分を自重を利用して貯留可能なタンク22を有する。したがって、エンジン1は、燃焼室11に水分が供給されることを抑制することができる。
[実施形態2]
図4は、実施形態2に係るエンジンの模式的な概略構成図、図5は、変形例に係るエンジンの模式的な概略構成図である。実施形態2に係る作動ガス循環型エンジンは、傾斜路の構成が実施形態1に係る作動ガス循環型エンジンとは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略するとともに、同一の符号を付す(以下の実施形態でも同様である)。
図4に示す本実施形態の作動ガス循環型エンジンとしてのエンジン201は、循環経路20が燃焼室11の吸気側からタンク22側に向かう下り勾配の傾斜路223を有する。本実施形態の傾斜路223は、複数の勾配、ここでは2つの異なる勾配を有する。この傾斜路223は、2つの異なる勾配の部分として、急勾配部223aと緩勾配部223bとを有する。急勾配部223aは、傾斜路223において水平方向に対して相対的に大きな勾配(相対的に大きな傾斜角)をなす部分である一方、緩勾配部223bは、傾斜路223において水平方向に対して相対的に小さな勾配(相対的に小さな傾斜角)をなす部分である。典型的には、急勾配部223aは、傾斜路223の平均勾配より大きな急下り勾配を有する部分である一方、緩勾配部223bは、傾斜路223の平均勾配より小さな緩下り勾配を有する部分である。なおここでは、急勾配部223aの流路断面積(配管内径)と緩勾配部223bの流路断面積(配管内径)とは、ほぼ同等に設定されている。
傾斜路223は、吸気マニホールド24側に急勾配部223aが位置しタンク22側に緩勾配部223bが位置する。傾斜路223は、急勾配部223aの鉛直方向上側端部が吸気マニホールド24の鉛直方向最下部に接続され鉛直方向下側端部が緩勾配部223bの鉛直方向上側端部に接続され、この緩勾配部223bの鉛直方向下側端部がタンク22に接続される。つまり、このエンジン201は、吸気マニホールド24の鉛直方向最下部からタンク22までの循環通路21が急勾配部223aと緩勾配部223bとを含む下り傾斜の傾斜路223によって構成される。これにより、傾斜路223は、循環ガス中に残留した水分を急勾配部223a、緩勾配部223bを介して自重によってタンク22に移動させることができる。
上記のように構成されるエンジン201は、傾斜路223が急勾配部223aと緩勾配部223bとを有することから、急勾配部223aにおいて、残留水分がその自重(重力)によってタンク22に向けて流れ落ち易いようにすることができる。
以上で説明した実施形態に係るエンジン201によれば、傾斜路223は、水平方向に対して相対的に大きな勾配をなす急勾配部223aと、水平方向に対して相対的に小さな勾配をなす緩勾配部223bとを有する。したがって、エンジン201は、残留水分が循環経路20を構成する配管内で滞留することをより確実に抑制することができるので、水分が燃焼室11に供給されることをより確実に抑制することができる。
なお例えば、図5に示す変形例のように、作動ガス循環型エンジンとしてのエンジン201Aは、傾斜路223の急勾配部223Aが鉛直方向とほぼ平行になるように構成されていてもよい。この場合、エンジン201Aは、急勾配部223Aにおいて残留水分がその自重(重力)によりタンク22に向けて、さらに流れ落ち易いようにすることができる。
[実施形態3]
図6は、実施形態3に係るエンジンの模式的な概略構成図である。実施形態3に係る作動ガス循環型エンジンは、傾斜路の流路断面積が実施形態2に係る作動ガス循環型エンジンとは異なる。
図6に示す本実施形態の作動ガス循環型エンジンとしてのエンジン301は、循環経路20が燃焼室11の吸気側からタンク22側に向かう下り勾配の傾斜路323を有する。傾斜路323は、2つの異なる勾配の部分として、急勾配部323aと緩勾配部323bとを有する。そして、本実施形態の傾斜路323は、急勾配部323aの流路断面積S1が緩勾配部323bの流路断面積S2より大きい。ここで、流路断面積S1、S2は、典型的には、循環通路21を通る循環ガスの循環方向と直交する平面における循環通路21の断面積である。つまり、この傾斜路323は、急勾配部323aにける配管内径が緩勾配部323bにおける配管内径より大きくなっている。
上記のように構成されるエンジン301は、急勾配部323aの流路断面積S1が緩勾配部323bの流路断面積S2より大きいことから、傾斜路223において、急勾配部223aでの循環ガスの流速と緩勾配部223bでの循環ガスの流速とに速度差が生じる。すなわち、エンジン301は、急勾配部223aでの循環ガスの流速が相対的に遅くなり緩勾配部223bでの循環ガスの流速が相対的に速くなる。この結果、エンジン301は、急勾配部323aにおいて循環ガスの流速が相対的に遅くなることから残留水分がその自重(重力)によりタンク22に向けて、さらに流れ落ち易いようにすることができる。
以上で説明した実施形態に係るエンジン301によれば、傾斜路323は、急勾配部323aの流路断面積S1が緩勾配部323bの流路断面積S2より大きい。したがって、エンジン301は、残留水分が循環経路20を構成する配管内で滞留することをより確実に抑制することができるので、水分が燃焼室11に供給されることをより確実に抑制することができる。
[実施形態4]
図7は、実施形態4に係るエンジンの模式的な概略構成図である。実施形態4に係る作動ガス循環型エンジンは、傾斜路の構成が実施形態2に係る作動ガス循環型エンジンとは異なる。
図7に示す本実施形態の作動ガス循環型エンジンとしてのエンジン401は、循環経路20が燃焼室11の吸気側からタンク22側に向かう下り勾配の傾斜路423を有する。本実施形態の傾斜路423は、タンク22との接続部分に急勾配部423cが設けられる。具体的には、傾斜路423は、ここでは3つの異なる勾配を有する。この傾斜路423は、3つの異なる勾配の部分として、第1の急勾配部423aと緩勾配部423bと第2の急勾配部423cを有する。急勾配部423a、423cは、上記と同様であり、典型的には傾斜路423の平均勾配より大きな急下り勾配を有する部分である一方、緩勾配部423bは、上記と同様であり、典型的には傾斜路423の平均勾配より小さな緩下り勾配を有する部分である。ここでは、急勾配部423cが最も勾配が急な部分となっている。
傾斜路423は、吸気マニホールド24側に急勾配部423aが位置しタンク22側に急勾配部423cが位置し、これらの間に緩勾配部423bが位置する。つまり、傾斜路423は、吸気マニホールド24側からタンク22側に向かって急勾配部423a、緩勾配部423b、急勾配部423cの順で位置している。傾斜路423は、急勾配部423aの鉛直方向上側端部が吸気マニホールド24の鉛直方向最下部に接続され鉛直方向下側端部が緩勾配部423bの鉛直方向上側端部に接続される。そして、傾斜路423は、緩勾配部423bの鉛直方向下側端部が急勾配部423cの鉛直方向上側端部に接続され、この急勾配部423cの鉛直方向下側端部がタンク22に接続される。このエンジン401は、吸気マニホールド24の鉛直方向最下部からタンク22までの循環通路21が急勾配部423aと緩勾配部423bと急勾配部423cとを含む下り傾斜の傾斜路423によって構成される。これにより、傾斜路423は、循環ガス中に残留した水分を急勾配部423a、緩勾配部423b、急勾配部423cを介して自重によってタンク22に移動させることができる。
上記のように構成されるエンジン401は、傾斜路423のタンク22との接続部分に急勾配部423cが設けられることから、残留水分がその自重(重力)によってタンク22に向けてさらに流れ落ち易いようにすることができる。
以上で説明した実施形態に係るエンジン401によれば、傾斜路423は、タンク22との接続部分に急勾配部423cが設けられる。したがって、エンジン401は、残留水分が循環経路20を構成する配管内で滞留することをより確実に抑制することができるので、水分が燃焼室11に供給されることをより確実に抑制することができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係る作動ガス循環型エンジンは、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。本発明の実施形態に係る作動ガス循環型エンジンは、以上で説明した実施形態を複数組み合わせることで構成してもよい。
また、以上で説明した作動ガス循環型エンジンは、酸化剤が酸素であり燃料が水素であるものとして説明したが、これに限らず、燃焼室にて燃料の燃焼に伴って作動ガスを膨張させることができると共に燃焼に伴って水蒸気を生成する組み合わせであればよい。また、以上で説明した作動ガスは、アルゴンに限らず、例えば単原子ガスであるヘリウム(He)等の希ガスであってもよい。
以上のように本発明に係る作動ガス循環型エンジンは、作動ガスを燃焼室の排気側から吸気側に循環させ再び燃焼室に供給可能な種々の作動ガス循環型エンジンに適用して好適である。
1、201、201A、301、401 エンジン(作動ガス循環型エンジン)
10 エンジン本体
11 燃焼室
12 吸気ポート
13 排気ポート
20 循環経路
21 循環通路
22 タンク(窪み)
23、223、323、423 傾斜路
24 吸気マニホールド(集合部)
25 吸気分岐通路
50 凝縮器(除去装置)
70 トランスミッション(動力伝達装置)
223a、223A、323a、423a、423c 急勾配部
223b、323b、423b 緩勾配部

Claims (8)

  1. 酸化剤と、当該酸化剤との燃焼により水蒸気を生成する燃料と、空気より比熱比の高い作動ガスとが供給され、前記燃料の燃焼に伴って前記作動ガスが膨張可能であると共に前記燃料の燃焼後に前記水蒸気と前記作動ガスとを排気可能な燃焼室と、
    前記作動ガスを含むガスを前記燃焼室の排気側から吸気側に循環させ再び前記燃焼室に供給可能である循環経路と、
    前記循環経路に設けられ当該循環経路を循環するガスに含まれる前記水蒸気を取り除く除去装置とを備え、
    前記循環経路は、前記循環するガスの循環方向に対して前記除去装置から前記燃焼室の吸気側までの間に前記循環するガス中に残留する水分を自重を利用して貯留可能な窪みを有することを特徴とする、
    作動ガス循環型エンジン。
  2. 前記窪みは、前記循環経路の鉛直方向最下部に設けられる、
    請求項1に記載の作動ガス循環型エンジン。
  3. 前記循環経路は、前記燃焼室の吸気側から前記窪み側に向かう下り勾配の傾斜路を有する、
    請求項1又は請求項2に記載の作動ガス循環型エンジン。
  4. 前記傾斜路は、水平方向に対して相対的に大きな勾配をなす急勾配部と、水平方向に対して相対的に小さな勾配をなす緩勾配部とを有する、
    請求項3に記載の作動ガス循環型エンジン。
  5. 前記傾斜路は、前記急勾配部の流路断面積が前記緩勾配部の流路断面積より大きい、
    請求項4に記載の作動ガス循環型エンジン。
  6. 前記傾斜路は、前記窪みとの接続部分に前記急勾配部が設けられる、
    請求項4又は請求項5に記載の作動ガス循環型エンジン。
  7. 前記傾斜路は、複数の前記燃焼室にそれぞれ連通する複数の通路が集合する集合部の鉛直方向最下部に接続される、
    請求項3乃至請求項6のいずれか1項に記載の作動ガス循環型エンジン。
  8. 前記傾斜路は、前記燃料の燃焼に伴って発生する動力が伝達される動力伝達装置の鉛直方向上側を通過する、
    請求項3乃至請求項7のいずれか1項に記載の作動ガス循環型エンジン。
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