JP2011152622A - 両面研磨装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大きい研磨速度を確保するとともに、上定盤のワークへの追従性の向上を図り、加工能力を高めた4ウェイ方式の両面研磨装置を提供する。
【解決手段】回動式駆動ツメ13の両側の円弧面13aの一部である接触部13cのみを嵌合溝11aに線接触(または点接触)させて接触面積を減らすことにより嵌合溝11aに対して回動式駆動ツメ13を摺動容易とし、回動式駆動ツメ13が設けられる上定盤のワークに対する姿勢変動能力を高めた両面研磨装置とした。
【選択図】図4

Description

本発明は、シリコン、ガラス、金属その他種々の材料により形成されたワークの両面にラップ/ポリッシュ加工を行う両面研磨装置に関する。
両面研磨装置は、シリコンウエハ、ガラス板等のワーク(以下、単にワークという)に対して研磨加工を行う装置として用いられている。このような両面研磨装置では、大別して3ウェイ方式の両面研磨装置と、4ウェイ方式の両面研磨装置と、が知られている。
このような3ウェイ方式の両面研磨装置の従来技術として、例えば、特許文献1(特許第3262808号公報)に記載の遊星歯車方式平行平面加工盤が知られている。
この遊星歯車方式平行平面加工盤は、特許文献1の第1図,第2図に記載のように吊り板からエンドレスのワイヤロープにより吊り下げられて多数箇所で支持される上定盤としたため、上定盤の姿勢変動が可能となっており、上定盤がワークに倣うようになっている。このような遊星歯車方式平行平面加工盤はワークに対する上定盤の追従性が向上し、ワークの加工精度を向上させている。
また、4ウェイ方式の両面研磨装置の従来技術として、特許文献1の従来技術例が一般的に知られている。この遊星歯車方式平行平面加工盤は、特許文献1の第4図,第5図に記載のように自在継手により支持される上定盤を駆動軸に連結するため、上定盤に取り付けられたキーを駆動軸のキー溝に嵌合して連結する構成としている。この構成では駆動溝のキー溝に沿って上定盤のキーが移動できるため、回転する上定盤の上下方向の移動を可能とし、上定盤がワークに倣うようにしている。
また、4ウェイ方式の両面研磨装置の他の従来技術として、例えば、特許文献2(特開2003−94319号公報)に記載の両面研磨装置が知られている。この両面研磨装置は吊りプレートから吊り部材により吊り下げられて多数箇所で支持される上定盤としている。この上定盤は駆動軸に連結される。この構成では上定盤の上下方向の移動を可能とし、上定盤がワークに倣うようにしている。
また、4ウェイ方式の両面研磨装置の他の従来技術として、例えば、特許文献3(特開平4−360764号公報)に記載の研磨装置が知られている。この両面研磨装置はフリージョイントにより支持される取り付け小片から、複数の鋼線からなる鋼線群により、吊り下げられて多数箇所で支持される上定盤としている。上定盤の3次元方向の移動を可能とし、上定盤がワークに倣うようにしている。
これら3ウェイ方式および4ウェイ方式の両面研磨装置は使用用途に応じて使い分けられており、両方式が採用されている。
特許第3262808号公報 特開2003−94319号公報 特開平4−360764号公報
3ウェイ方式の両面研磨装置は、追従性に優れており、ワークを精度よく研磨することができる。しかしながら、上定盤が回転しないため、4ウェイ方式の両面研磨装置よりも研磨速度が小さくなる。
一方、4ウェイ方式の両面研磨装置は上下定盤共に回転するため、研磨速度に優れている。しかしながら、上定盤を移動させるために上定盤と駆動部との連結部を形成するが、上定盤がワークに倣って傾斜したときにこの連結部に強い力が加わって上定盤が追従しにくくなる場合もあり、追従性が3ウェイ方式よりも劣るため、3ウェイ方式の両面研磨装置よりも加工精度が劣る。
そこで、3ウェイ方式で研磨速度を大きくすることが考えられるが、単に研磨速度を大きくしてもワークを精度よく研磨できないという問題もある。この点について、3ウェイ方式と4ウェイ方式とで研磨速度を同じとして両者を比較しつつ説明する。図7は両面研磨装置の相対運動を説明する説明図である。なお、加工精度に影響する軌跡密度を求めるには、キャリアの自転を考慮しなくてはならないが、ここでは、簡略的にキャリアの公転のみ考慮した説明としている。
左が4ウェイ方式の相対運動を説明する説明図である。4ウェイ方式では、一般的には、下定盤の回転比率を3としたとき、キャリアの公転を1とし、上定盤を−1とする。したがって、ワーク下面の走行距離は2、上面の走行距離も2で上下面同一になる。
右が3ウェイ方式の相対運動を説明する説明図である。3ウェイ方式において、4ウェイ方式と同等な運動を与えるには、下定盤の回転比率を4とし、上定盤は回転しないからキャリアの公転を2にすれば、ワーク下面の走行距離は2,上面の走行距離も2となり、相対運動として同等になる。
具体例を挙げると、4ウェイ方式において、下定盤を毎分30回転、上定盤を逆転で10回転させたものとする。ここで加工能率はワークの走行距離と荷重に支配される。同じ相対移動距離にするには同じ研磨速度とすれば加工能率は同じになる。加工能率を同じにする、すなわち研磨速度を同一にするには、3ウェイ方式では、下定盤を40回転、キャリアを20公転とすることで同一条件となる。
このように研磨速度を同じにするには、3ウェイ方式では上定盤が回転しないため、下定盤速度を30〜40%アップ、キャリアの回転速度を2倍程度にして4ウェイ方式と同等の研磨速度を達成しているが、このように4ウェイ方式と同程度の研磨速度を実現する加工条件ではワークに大きな負荷が掛るため歩留まりが悪化してしまう。このように3ウェイ方式で研磨速度を単純に上げると加工精度が犠牲になるという問題があった。
まとめると、3ウェイ方式では上定盤の高い追従性により加工精度の向上が見込めるが研磨速度の低下の点で問題があった。
また、4ウェイ方式では研磨速度の向上が見込めるが上定盤の追従性は3ウェイ方式より劣るため加工精度の低下の点で問題があった。
また、特許文献1に記載の遊星歯車方式平行平面加工盤(第1図,図2図)でも、3ウェイ方式であるため、上定盤が非回転であり、研磨速度が低下することが難点であった。 さらにまた、特許文献1に記載の4ウェイ方式の従来技術の遊星歯車方式平行平面加工盤(第4図,図5図)では、上定盤と駆動軸の連結にキーとキー溝を採用しているが、上定盤の三次元移動によりこの接触部での面圧が大きくなると大きな摩擦力が発生して、上定盤の面倣い動作が円滑に行われないという懸念があった。また、通常のキーは、図8で示すように、キーの当接面に平面を含む扁平六角形形状であるためキーとキー溝は面接触することがあり、摩擦力が大きいという問題もあった。
また、特許文献2に記載の両面研磨装置では、ワイヤ吊り方式で上定盤を吊り板と同期させて回転させる場合、ワイヤ等の線材を介して吊り板へ回転力を伝達するため、回転方向への同期ずれが発生する。特に上定盤の回転駆動時や停止時にこの同期が大きくずれたり、水平面方向への振れなどが発生しやすく、安全上の問題があった。また、このような構成では、上定盤が下定盤へ倣う動作をした場合、線材の張力が小さい場所と大きい場所とが発生してワークへの面圧が不均一となり、ワークの加工精度が悪化することは明らかである。
また、特許文献3に記載の研磨装置では、吊り板上部に自在継手を設けて上定盤を下定盤へ倣わせる構造であり、自在継手を回転中心とする回動の自由度は付与されるが水平面内での自由度がなく、ワークへ作用させる面圧を均一に保持することが難しかった。また、このような構成では、上定盤が下定盤へ倣う動作をした場合、線材の張力が小さい場所と大きい場所とが発生してワークへの面圧が不均一となり、ワークの加工精度が悪化することは明らかである。
そこで、本発明は上記した問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、大きい研磨速度を確保するとともに、上定盤のワークへの追従性の向上を図り、加工能力を高めた4ウェイ方式の両面研磨装置を提供することにある。
本発明の請求項1に係る両面研磨装置は、
外周に歯面を形成するとともにワーク保持孔を穿設したワークキャリアを、水平面内に配置された太陽歯車と内歯歯車との間に複数個噛合わせておき、このワーク保持孔にワークを挿入したワークキャリアの表裏両面を、下定盤と、吊り下げ部からワイヤにより吊り下げ支持される上定盤と、の間に挟み込んだ状態にして、太陽歯車と内歯歯車とを回転させることでワークキャリアを遊星運動させ、同時に下定盤および上定盤をワークキャリアに対して相対的に回転させてワークをラッピングまたはポリッシングする遊星歯車方式の両面研磨装置において、
中央に孔部を有し、上定盤上に設けられる環状の上定盤リングと、
上定盤リングの中央の孔部から突出するようになされ、円柱状であって外周に複数の嵌合溝が設けられる上定盤駆動ドラムと、
上定盤リング上の中央の孔部を挟んで対角位置に一対で設けられ、上定盤駆動ドラムの嵌合溝に入り込んで両側の円弧面が嵌合溝と当接して上定盤駆動ドラムと上定盤リングとを連結する回動式駆動ツメと、
を備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る両面研磨装置は、
請求項1に記載の両面研磨装置において、
前記回動式駆動ツメは、両面が傾斜する尖端部が設けられ、また、
前記上定盤駆動ドラムは、開口部から離れるに連れて幅が狭まる誘導溝が前記嵌合溝の入口に設けられ、
鉛直方向に負荷を発生させることなく前記回動式駆動ツメを前記嵌合溝内へ誘導することを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る両面研磨装置は、
請求項1または請求項2に記載の両面研磨装置において、
前記上定盤リングと前記吊り下げ部との間にあって、円周上に等間隔で設けられた複数の支柱と、
柔軟材による筒状の緩衝体カラーと、
前記支柱の先端に締結される抜け留め部と、
を備え、
緩衝体カラーが嵌め込まれた前記支柱が前記吊り下げ部の貫通孔内に遊挿されるとともに前記支柱の先端に抜け留め部が締結され、前記吊り下げ部に対して前記支柱を遊支することを特徴とする。
本発明によれば、大きい研磨速度を確保するとともに、上定盤のワークへの追従性の向上を図り、加工能力を高めた4ウェイ方式の両面研磨装置を提供することができる。
本発明を実施するための形態の両面研磨装置の側断面図である。 吊り下げ部と支柱との支持機構を説明するA部拡大断面図である。 上定盤駆動ドラムのA−A矢視図である。 回動式駆動ツメのB−B線断面図であり、図4(a)は本形態の回動式駆動ツメの断面図、図4(b)は他の形態の回動式駆動ツメの断面図である。 上定盤駆動ドラムのC−C線断面図であり、図5(a)は回動式駆動ツメ開放状態図、図5(b)は回動式駆動ツメ嵌合状態図である。 他の形態の上定盤駆動ドラムおよび駆動ツメの斜視外観図である。 両面研磨装置の相対運動を説明する説明図である。 従来技術のキーの断面図である。
続いて、本発明を実施するための形態について図を参照しつつ以下に説明する。まず、両面研磨装置100について図1,図2,図3,図4,図5を参照しつつ説明する。両面研磨装置100は、ワーク200を平面加工する装置である。両面研磨装置100の機械駆動系の構成は、図1で示すように、上定盤支持軸1、吊り下げ部2、軸受け部3、蓋部4、上定盤5、上定盤リング6、第1プーリ7、第2プーリ8、エンドレスワイヤロープ9、支柱10、上定盤駆動ドラム11、軸支部12、回動式駆動ツメ13、下定盤14、下定盤支持部15、太陽歯車16、内歯歯車17、太陽歯車駆動軸18、内歯歯車支持部19、ドラム駆動軸20、ワークキャリア21を備える。
続いて各構成について説明する。
上定盤支持軸1は、図示しない上定盤昇降駆動部に連結されており、矢印a方向に昇降駆動される。
吊り下げ部2は、板体であって、側面に第1プーリ7が取り付けられる程度に厚みがあり、平面視で円形やn角形(例えば、五角形、六角形)として構成されている。吊り下げ部2は、上定盤支持軸1に対して回転するように取り付けられる。
軸受け部3は、上定盤支持軸1と吊り下げ部2との間に介在して設けられており、上定盤支持軸1を回転軸として吊り下げ部2が回転自在となるように支持する。例えば、軸受け部3としては通常の玉軸受けなどが用いられており、その内輪部が吊り下げ部2に固定される。
蓋部4は、軸受け部3の外輪部を吊り下げ部2に固定する。
上定盤5は、環状円板であり、下面にワーク200を研磨するラップ面/ポリッシュ面を有する。上定盤5を下降させると中央の孔部に上定盤駆動ドラム11が貫通する構造となっている。
上定盤リング6は、円環状であって、上定盤5に固定される。上定盤リング6の側面に第2プーリ8が取り付けられる程度の厚みがあり、平面視で円形やn角形(例えば、五角形、六角形)として構成されている。上定盤5を下降させると中央の孔部に上定盤駆動ドラム11が貫通する構造となっている。
第1プーリ7は、吊り下げ部2の外周面において水平な回転軸により等間隔に複数個が取り付けられている。
第2プーリ8は、上定盤リング6の外周面において水平な回転軸により等間隔に複数個が取り付けられている。
エンドレスワイヤロープ9は、両端を連結してエンドレス状態とした輪状の鋼線であり、第1プーリ7と第2プーリ8との間に交互に張架される。例えば、第1プーリ7と第2プーリ8との間はエンドレスワイヤロープ9が垂直となるように支持される。このエンドレスワイヤロープ9によって上定盤リング6および上定盤5が吊り下げ部2から均等な力で吊り下げられて支持される。
このように上下方向へ移動する吊り下げ部2と、吊り下げ部2の側面から突出する複数の回転軸に軸支される複数の第1プーリ7と、上定盤リング6と、上定盤リング6の側面から突出する複数の回転軸に軸支される複数の第2プーリ8と、上定盤5の垂直方向の荷重を均等に支持するように複数の第1プーリ7と複数の第2プーリ8との間に張架されるエンドレスワイヤロープ9と、により複数箇所で均等な力により吊り下げる吊り下げ機構を構成することとなり、上定盤5の姿勢が変化したような場合であっても各ワイヤには常に均一な荷重が作用するようになっている。
支柱10は、吊り下げ部2と上定盤リング6との間に複数本設けられる。これら支柱10は、平面から視ると円周上に等間隔で設けられる。支柱10は上定盤リング6に対して略鉛直方向に立設するように設けられる。支柱10の下部は、上定盤リング6に対して図示しないボルトで連結固定されている。支柱10の上部は、吊り下げ部2に遊支されるというものであり、図2のA部拡大図で示すように、支柱10に細径部10aを形成して吊り下げ部2の貫通孔2aに貫通させ、その上部に貫通孔2aよりも径の大きなリング状の抜け留め部10bをボルト10cにより締結している。支柱10と吊り下げ部2との間には微小な隙間が形成され、また、抜け留め部10bと吊り下げ部2との間にも微小な隙間が形成されて、上下方向に移動可能とする。支柱10の細径部10aの外周には樹脂製であって円筒状の柔軟材カラー10dを挿入している。また、吊り下げ部2の貫通孔2aと柔軟材カラー10dとの間には適当な環状の隙間部10eが形成できるような大きさを採用している。このような支持機構により、吊り下げ部2に対して上定盤5は水平方向および上下方向に微小距離移動可能となっているので、加工時などにおける上定盤の追従性を損なうことはない。
なお、エンドレスワイヤロープ9のみによる吊り構造では、エンドレスワイヤロープ9や第1プーリ7、第2プーリ8の一部に欠損が生じると全体の吊り状態を保持することができなくなり、最悪の場合には上定盤5が落下する懸念があるが、支柱10の上端に付けた抜け留め部10bにより落下を防止するため安全機構としても機能する。
構成の説明に戻るが、上定盤駆動ドラム11は、図1,図3で示すように、円柱体であり、側面に複数(図3では例示的に6箇所)の嵌合溝11aが設けられている。図1で示すように、上定盤5および上定盤リング6の中央孔に上定盤駆動ドラム11が貫通するようになされ、上定盤リング6からは上定盤駆動ドラム11が突出するように設けられている。
一対の軸支部12は、上定盤リング6上の中央の孔部を挟んで180度ピッチで対角位置に設けられる。
回動式駆動ツメ13は、軸支部12に対して回動するように構成されている。回動式駆動ツメ13は、図3で示すように180度ピッチで配置されている。回動式駆動ツメ13は、図4(a)で示すように、上側の両側面が円弧形状となる円弧面13aが設けられ、また、下側が三角形上の凸構造である尖端部13bが設けられる。
続いて上定盤駆動ドラム11および回動式駆動ツメ13による連結機構について説明する。回動式駆動ツメ13は、図5(a)で示すような開放状態では駆動ツメ13が嵌合溝11aから出ているため、上定盤駆動ドラム11が回転しても回転力が上定盤リング6へは伝達されない。また、上定盤駆動ドラム11の取り外しができる。
まず作業者が嵌合溝11aと回動式駆動ツメ13の位置合せを行なう場合について説明する。この場合は、上定盤5を回動式駆動ツメ13の適当なレベルまで下降させた後、上定盤駆動ドラム11を微小回転させるか、あるいは上定盤5を手動で回転させて、嵌合溝11aと回動式駆動ツメ13の位置合せを行なう。
そして、図5(a)で示すような状態から図5(b)で示すような嵌合状態とするとき、尖端部13bが嵌合溝11a内に入りこんで誘導されるため、確実に入り込む。このように嵌合溝11aに対して溝の長手方向へ円弧状の回動式駆動ツメ13を挿入するので、嵌合動作を円滑かつ確実に行なうことができる。さらに上定盤5を駆動するとき、回動式駆動ツメ13を線接触(或いは点接触)させているので、接触部13cでの摩擦力が小さく、さらに接触面が円弧形状なので何れの箇所でも面接触とはならずに線接触(或いは点接触)を維持するものであり、上定盤5が下定盤13へ倣う姿勢変動が円滑に行われる。このように嵌合溝11aの長手方向へ回動式駆動ツメ13が円滑に摺動するので、ワーク200に対して上定盤5が姿勢変動する倣い動作が円滑に行われ、追従性を向上させることができる。
また、作業者が介在せずに自動的に嵌合動作を行う場合は、予め回動式駆動ツメ13を嵌合位置に回動させた状態として、上定盤5を下降させて上定盤駆動ドラム11へ接近させた後、下降速度を低速度として上定盤駆動ドラム11上部の誘導溝11cの開口部から嵌合していき、所定の位置まで下降させて嵌合動作を終了する。この時、駆動ツメ下部は尖端部13bに示すように三角形状であり、一方の嵌合溝凸部11dの上部も同様に三角形状となっていることから、互いの嵌合位置が円周方向へずれていても嵌合動作が進行すると同時に、嵌合動作初期の尖端部13bと凸部11dとの接触時に鉛直方向へ発生する衝撃力を抑制することができる。さらに、尖端部13bと凸部11dとが接触状態で嵌合動作が進行したとき発生する回転方向への負荷は、エンドレスワイヤロープ9の変位(上定盤5の回転)および吊下げ部2の軸受部3の回動により開放することができる。
なお、作業者が予め位置合せを行なう場合は、尖端部13bでなくとも良く、例えば、図4(b)で示すような両側に円弧面13dが形成された樽状の回動式駆動ツメ13としても良い。このような回動式駆動ツメ嵌合状態では、回動式駆動ツメ13が嵌合溝11a内へ入りこんで円弧面13dは嵌合溝11aで当接するが、両側面はやはり円弧状であることから線接触(または点接触)となっており、接触面を少なくする。回動式駆動ツメ13は、このようなものである。
構成の説明に戻るが、下定盤14は、図1で示すように、環状円板であり、上面にワーク200を研磨するラップ面/ポリッシュ面を有する。ここに上定盤5および下定盤14は、共通回転軸の回りを回転するものであり、下定盤14は共通回転軸を回転中心として回転するように支持される。
下定盤支持部15は、回転体であって、下定盤支持部15の上面には下定盤5が固定されており、下定盤支持部15は、下定盤5とともに図示しない下定盤回転駆動部により回転駆動される。
太陽歯車16は、外周側に歯が形成されており、下定盤5の内周側に配置されている。
内歯歯車17は、内周側に歯が形成されており、下定盤5の外周側に配置されている。
太陽歯車駆動軸18は、太陽歯車16が一体に設けられており、図示しない太陽歯車回転駆動部により太陽歯車駆動軸18に回転力が付与され、太陽歯車駆動軸18とともに太陽歯車16が回転駆動される。
内歯歯車支持部19は、概略筒状部材を含む構成であり、上側に内歯歯車17が形成される。内歯歯車支持部19は、図示しない内歯歯車回転駆動部により回転力が付与され、内歯歯車支持部19とともに内歯歯車17が回転駆動される。
ドラム駆動軸20は、上側に上定盤駆動ドラム11が固定される。ドラム駆動軸20は太陽歯車駆動軸18の中心孔内に配置されており、それぞれ独立して回転する。太陽歯車駆動軸18は下定盤支持部15の中心孔内に配置されており、それぞれ独立して回転する。従って三軸は何れも独立して回転可能であり、上定盤5、下定盤14および太陽歯車16はそれぞれが独立して回転する。
ワークキャリア21は、遊星歯車が外周に形成されており、太陽歯車16および内歯歯車17に噛合するようになされている。ワークキャリア21においてワークを保持するワーク保持孔が形成される。ワークキャリア21はワークに応じて各種用意されており、1個のワークキャリア21に1個のワーク保持孔が形成されるものであったり、または、複数個のワーク保持孔が形成されるものであったりする。このようなワークキャリア21は、複数個配置されている。
これら構成のうち、上定盤支持軸1、吊り下げ部2、軸受け部3、蓋部4、上定盤5、上定盤リング6、上定盤駆動ドラム11、下定盤14、下定盤支持部15、太陽歯車16、内歯歯車17、太陽歯車駆動軸18、内歯歯車支持部19、ドラム駆動軸20の中心軸は共通軸となっている。両面研磨装置100はこのようなものである。
続いて上記したような吊り下げ機構、支持機構および連結機構による動作機能について説明する。
まず、上定盤5の停止時や回転速度が一定で吊り下げ部2と上定盤5とが同期して回転する場合を想定する。この場合、水平方向への振れもなくなって安定した回転状態となっており、吊り下げ部2の貫通孔2aと支柱10の柔軟材カラー10dとの間には隙間部10eがある非接触状態となり、また、連結機構の回動式駆動ツメ13も嵌合溝11aに強い力で回転方向に押しつけることなく当接した状態となっており、上定盤5はエンドレスワイヤロープ9のみで吊り下げ部2に支えられた状態となる。従って、上定盤5はワーク200に対して上定盤5が姿勢変動し、ワーク200に確実に倣うようになる。
しかしながら、起動時や制動時あるいは緊急停止時などでは、上定盤5と吊り下げ部2との間に同期ずれ(上定盤5の回転速度と吊り下げ部2の回転速度とが異なる)が発生する。起動時や制動時に時間を多く掛ければ(ゆっくり起動・ゆっくり制動)同期ずれを回避することができるが、加工時間が増大するので生産性が低下することになり好ましくない。そこで、上定盤リング6から複数の支柱10を介して上部の吊り下げ部2へ起動時や制動時あるいは緊急停止時の駆動力が伝達されるようにして同期ずれが起きないようにし、また柔軟材カラー10dおよび隙間部10eにより支柱10と吊り下げ部2との衝撃の発生を吸収している。また、連結機構の回動式駆動ツメ13や嵌合溝11aに過度の力が集中することもない。これにより起動時や制動時では急加速・急減速を可能としており、加工時間を短縮できる。
このような支持機構を採用することで、吊り下げ部2の回転方向への同期遅れ、および、水平方向への振れなどが過大にならないように抑制することができ、安全に運用することができる。また、同期時には追従性を向上させて高い加工精度を実現する。
続いて、本形態の両面研磨装置100の具体的な加工動作について加工方法とともに説明する。両面研磨装置100は、各ワークキャリア21のワーク保持孔に保持されたワーク200を上定盤5と下定盤14との間に挟み込み、各ワークキャリア21を遊星運動させながら上定盤5および下定盤14を互いに逆方向に回転させてワーク200の両面の研磨加工を行い、研磨終了後、上定盤5を上昇させてワーク200を取り出す、というものである。
(1)まず、ワークキャリア21にワーク200を設置する設置工程が行われる。この設置工程では、例えば、上定盤5が持ち上げられた状態で、ワークキャリア21に設けられたワーク保持孔内に、複数枚のワーク200が装着される。この装着は、手作業による装着や、ワークハンドリングロボットを用いるなどしてワークキャリア21へのワーク200の装着とワークキャリア21からのワークの取り出しとを自動化した装着など、を採用しても良い。ワークキャリア21に設けられたワーク保持穴にラッピングまたはポリッシングされる複数のワーク200が保持された状態となる。
(2)続いて、上定盤5の下降速度を定常速度に設定して上定盤5の下降を行う。作業者が嵌合操作を行う場合は、この下降時では回動式駆動ツメ13は、図5(a)で示すように、立てられた状態となっている。一方、自動で嵌合動作を行う場合は、回動式駆動ツメ13は図5(b)で示すように、内側へ張り出した状態となっている。
(3)上定盤駆動ドラム11の嵌合溝11aに回動式駆動ツメ13を嵌合する。この嵌合では回動式駆動ツメ13が自動的に回動する自動回動を採用したり、または、手動により回動式駆動ツメ13を回動する手動回動を採用することができるが、小型機では手動で位置合せして回動式駆動ツメ13を嵌合する操作を行うことが多く、手動操作を念頭において以下説明する。
この操作は、さらに次の2種の嵌合方法がある。
(a)上定盤5を上定盤駆動ドラム11に挿入した状態で回動式駆動ツメ13と嵌合溝11aとの位置に合せるように上定盤駆動ドラム11を回転させる。位置合わせ終了後に回動式駆動ツメ13を嵌合溝11aへ入れて手動(自動でも同じ)で嵌合させる。
(b)予め回動式駆動ツメ13を回動させて張り出した状態としておく。このような状態で上定盤5を上定盤駆動ドラム11の手前まで下降・接近させ、上定盤駆動ドラム11の嵌合溝11aと回動式駆動ツメ13との位置合せを行なった後、上定盤5をさらに下降させて回動式駆動ツメ13を嵌合させる。
このような方法を採用することができる。
(4)上定盤支持軸1に加わる支持荷重を計測し、この支持荷重が所定レベルに達したら下降を停止する。
上定盤支持軸1に支持される環状の上定盤5は、上定盤支持軸1とともに昇降駆動が行われ、ワーク200に対して適正圧力で接するような位置に決定される。
(5)上定盤5および下定盤14を回転させ、加工開始する。
上定盤5に設けられたスラリー供給穴からリンスやスラリーの供給を開始しつつ、図示しない上定盤回転駆動部がドラム駆動軸20および上定盤駆動ドラム11を回転させると、回動式駆動ツメ13、軸支部12、上定盤リング6を介して上定盤5の回転が開始される。
同様に、下定盤14、太陽歯車16および内歯歯車17も所定速度にて回転させる。下定盤14は、下定盤回転駆動部から駆動力が伝達され、この駆動力に応じて回転する。
太陽歯車16が太陽歯車回転駆動部により回転駆動され、また、内歯歯車17が内歯歯車回転駆動部により回転駆動される。ワークキャリア21の外周の歯面は太陽歯車16および内歯歯車17と噛合っており、ワークキャリア21は遊星運動を開始する。太陽歯車16および内歯歯車17を回転させることにより上定盤5と下定盤14とにより挟持されるワーク200が装着されたワークキャリア21が自転しつつ公転し、ワーク200の両面が研磨される。
これら上定盤5、下定盤14、太陽歯車16、内歯歯車17は、それぞれ、上定盤回転駆動部、下定盤回転駆動部、太陽歯車回転駆動部、内歯歯車回転駆動部により回転が制御されており、例えばこれら各駆動部に接続される制御装置により回転速度を調節して最適なラッピング・ポリッシングを行う。
(6)所定時間加工後、加工を停止する。
ワーク200が目標とする厚みになったら上定盤5、下定盤14、太陽歯車16、内歯歯車17を停止させて加工を終了する。なお、上定盤回転駆動部に回転位置検出センサがあれば回転止めが作動する適当な位置まで上定盤5を回転させることも可能である。
(7)回動式駆動ツメ13を開放状態とする。
回動式駆動ツメ13を図5(a)で示すような状態とし、嵌合を解除する
(8)最後に、研磨が終了したワーク200を取り出す。
加工動作はこのようなものである。
なお、本形態の両面研磨装置では、嵌合溝11aに対して回動式駆動ツメ13の接触面が円弧形状であるため、上定盤5がワーク200あるいは下定盤14へ追従する挙動を損なうことなく上定盤5を回転駆動することができるので、4ウェイ方式の両面研磨装置であるにも拘わらず、大きい研磨速度を確保しつつ上定盤5のワーク200への追従性を向上させ、加工能力を高めている。
しかしながら、この加工動作において、両面研磨加工の多くの時間を4ウェイとして研磨速度を上げて加工し、最終段階の工程で上定盤5の回転速度を小さくしたり、または、停止したりして(従来技術の回転止め等を用いる)、上定盤5の追従性を更に向上させ、所定の厚みまで高精度な加工を行なうような加工方法を採用してもよい。
この加工方法を採用することにより、通常は回転速度を大きくして研磨速度を大きくするとともに終了間際で加工精度を更に向上させるような加工も可能になる。しかも1台の両面研磨装置で、運転モードを可変とするだけで実現することができる。
以上本形態の両面研磨装置について説明した。本形態の上定盤5はエンドレスワイヤロープ9および支柱10により吊り下げる構造であるため、回転方向への自由度と鉛直方向への自由度(水平面に対して傾動の自由度)があり、回動式駆動ツメ13と嵌合溝11aとの嵌合時に発生する回転方向や水平方向あるいは鉛直方向の負荷を逃がすことができ、回動式駆動ツメ13と嵌合溝11aとによる嵌合部材に大きな負荷が発生することを回避することができる。
続いて本発明の他の形態について説明する。上定盤駆動ドラム11は電動であるため、通常は無理に上定盤側を回す必要はないが、一般には作業者が位置決めしてから嵌合ツメを作動させて嵌合を行う方法が採られていた。そこで先の形態では手動操作により上定盤駆動ドラム11に対して上定盤5が下降し、回動式駆動ツメ13が嵌合溝11aに嵌合するものとして説明した。しかしながら、これらの作業に要する時間を短縮したり、作業者に頼らずに自動で嵌合動作を行ないたいとの要請があった。
ただし、嵌合工程の自動化では、上定盤5を下降して回動式駆動ツメ13を上定盤駆動ドラム11の嵌合溝11aに嵌合させる必要があるが、上定盤駆動ドラム11の嵌合溝11aを回動式駆動ツメ13位置に合せることが容易ではなかった。位置合わせがされていないと、場合によっては嵌合溝11aの部材を破損させるなどの問題があった。さらに回動式駆動ツメ13と嵌合溝11aとによる嵌合部材に大きな負荷・変形が発生すると、加工精度に影響を生じるという問題があった。このような破損をさけるために上記のような手動操作を採用していたという面もあり、損傷等を発生させることなく自動操作とすることは容易ではなかった。
自動化の試みとして、嵌合溝11aの本数を増やして、強引に嵌合させることが考えられるが、やはり回動式駆動ツメ13と嵌合溝11aが損傷するなどの問題がある。
また、自動化の他の試みとして、予め回動式駆動ツメ13を嵌合位置に回動させてから、上定盤5を上定盤駆動ドラム11へ下降・接近させつつ、上定盤駆動ドラム11を低速で回転させながら回動式駆動ツメ13を嵌合溝11に引っ掛ける方式が考えられるが、物理的には嵌合するものの回動式駆動ツメ13や嵌合溝11へ大きな負荷(定盤荷重等)が掛るため採用できなかった。本形態ではこれら問題を解消し、損傷等を発生させることなく自動操作を行う両面研磨装置を目指すというものである。
本形態では、上定盤駆動ドラム11に形成する嵌合溝の溝形状および回動式駆動ツメ 13の形状を改良することで自動化を実現したものであり、先の形態の両面研磨装置と比較すると上定盤駆動ドラムおよび回動式駆動ツメの構成に特徴がある。なお、上定盤駆動ドラムおよび回動式駆動ツメ以外の構成は先の形態の構成と同じであり、他の構成は先の形態の符号と同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
上定盤駆動ドラム11は、図6で示すように、嵌合溝11b、誘導溝11c、凸部11dを備える。この上定盤駆動ドラム11の円周上には、嵌合溝11bと、この嵌合溝11bと連接する誘導溝11c、からなる駆動溝と凸部11dとが円周上に等間隔で交互に配置されている。誘導溝11cは、特に誘導しやすいように上側の開口部が広げられて、下側の嵌合溝11bへの入口へ行くに連れて狭くなっている。一方、回動式駆動ツメ13は、180°ピッチで対角位置2箇所に設けられており、図4(a)で示したような尖端部13bを有する構成を採用している。また、この回動式駆動ツメ13は図示しない駆動部による自動回動式である。
このような誘導溝11cの開口部の間隔は、回動式駆動ツメ13の尖端部13bの下側の最尖端と比較して充分に大きくしている。また、誘導溝11cを形成する凸部11dの上側の最高面は狭くしている。したがって、嵌合時に誘導溝11cへ尖端部13bが回動しても尖端部13bが凸部11dの最高面と衝突することがほとんどなく、大きな負荷が回動式駆動ツメ13へ作用しにくい(発生しにくい)構造となっている。例え尖端部13bが凸部11dの最高面と衝突する干渉が起きても、このときに上定盤駆動ドラム11が僅かでも回転すれば、回動式駆動ツメ13の尖端部13bが誘導溝11cに入り込むこととなり、上定盤5からの鉛直方向への大きな負荷が作用するおそれを低減している。回動式駆動ツメ13の尖端部13bが誘導溝11cに入り込むと尖端部13bが誘導溝11c内のテーパ部に当たってさらに嵌合溝11b内へ誘導される構造とする。こうすることで、回動式駆動ツメ13が嵌合溝11b内を確実に移動していき嵌合される。
作業者が介在せずに自動的に嵌合動作を行う場合は、予め回動式駆動ツメ13を嵌合位置に回動させた状態(張り出した状態)として、上定盤5を下降させて上定盤駆動ドラム11へ接近させた後、下降速度を低速度として上定盤駆動ドラム11上部の誘導溝11cの開口部から嵌合していき、所定の位置まで下降させて嵌合動作を終了する。この時、駆動ツメ下部は尖端部13bに示すように三角形状であり、一方の嵌合溝凸部11dの上部も同様に三角形状となっていることから、互いの嵌合位置が円周方向へずれていても嵌合動作が進行すると同時に、嵌合動作初期の尖端部13bと凸部11dとの接触時に鉛直方向へ発生する衝撃力を抑制することができる。さらに、尖端部13bと凸部11dとが接触状態で嵌合動作が進行したとき発生する回転方向への負荷は、エンドレスワイヤロープ9の変位(上定盤の回転)および吊下げ部2の軸受部3の回動により開放することができる。
続いて自動操作について説明する。
上定盤5が駆動ツメ嵌合手前位置において低速度で下降してくる。更に下降すると回動式駆動ツメ13の尖端部13bが誘導溝11c内に入り込む。
さらに上定盤5が低速度で下降すると、回動式駆動ツメ13の尖端部13bは誘導溝11cにより誘導された後に嵌合溝11b内に確実に入り込む。回動式駆動ツメ13の嵌合はこのように行われる。
なお、両面研磨装置では、上記のように上定盤5はエンドレスワイヤ9で吊り下げ部2から吊り下げられて支持され、さらに吊り下げ部2は軸受け部3により上定盤支持軸1に対して回転自在に支持されている。このため上定盤5が水平方向や鉛直方向および回転方向に自由に動くことができ、嵌合工程にて回動式駆動ツメ13と嵌合溝11bとが接触しても、上定盤5が微少量移動してやはり大きな負荷が発生することはない。そして上定盤5が回動式駆動ツメ13と嵌合溝11bとの中心が一致する方向へ可動して嵌合動作が円滑に行われる。よって、装置の耐久性を損なうことなく、自動で上記の嵌合動作を行うことができる。
以上本発明の両面研磨装置について説明した。なお、本発明では第1プーリの数、第2プーリの数、支柱の数は特に限定する趣旨ではなく、吊り状態を維持するような適数を選択することができる。
このような本発明の両面研磨装置は、上定盤倣い構造は3ウェイ方式のエンドレスワイア方式を採用し、優れた面倣い機能を実現してワークの研磨精度を向上させる。また、駆動方式は4ウェイとし、大きな研磨速度を確保する。
このように3ウェイ方式と4ウェイ方式の優れた点を活かしたワイヤ吊り方式の4ウェイ両面研磨装置としており、研磨速度の増加と加工精度の向上という両者を実現することができる。
以上のような本発明に係る両面研磨装置は、ワークに対して、ラッピング、ポリッシング等の精度の高い平面加工を行う装置に適している。
100:両面研磨装置
1:上定盤支持軸
2:吊り下げ部
2a:貫通孔
3:軸受け部
4:蓋部
5:上定盤
6:上定盤リング
7:第1プーリ
8:第2プーリ
9:エンドレスワイヤロープ
10:支柱
10a:細径部
10b:抜け留め部
10c:ボルト
10d:柔軟材カラー
10e:隙間部
11:上定盤駆動ドラム
11a:嵌合溝
11b:嵌合溝
11c:誘導溝
11d:凸部
12:軸支部
13:回動式駆動ツメ
13a:円弧面
13b:尖端部
13c:接触部
13d:円弧面
13e:操作部
14:下定盤
15:下定盤支持部
16:太陽歯車
17:内歯歯車
18:太陽歯車駆動軸
19:内歯歯車支持部
20:ドラム駆動軸
21:ワークキャリア

200:ワーク

Claims (3)

  1. 外周に歯面を形成するとともにワーク保持孔を穿設したワークキャリアを、水平面内に配置された太陽歯車と内歯歯車との間に複数個噛合わせておき、このワーク保持孔にワークを挿入したワークキャリアの表裏両面を、下定盤と、吊り下げ部からワイヤにより吊り下げ支持される上定盤と、の間に挟み込んだ状態にして、太陽歯車と内歯歯車とを回転させることでワークキャリアを遊星運動させ、同時に下定盤および上定盤をワークキャリアに対して相対的に回転させてワークをラッピングまたはポリッシングする遊星歯車方式の両面研磨装置において、
    中央に孔部を有し、上定盤上に設けられる環状の上定盤リングと、
    上定盤リングの中央の孔部から突出するようになされ、円柱状であって外周に複数の嵌合溝が設けられる上定盤駆動ドラムと、
    上定盤リング上の中央の孔部を挟んで対角位置に一対で設けられ、上定盤駆動ドラムの嵌合溝に入り込んで両側の円弧面が嵌合溝と当接して上定盤駆動ドラムと上定盤リングとを連結する回動式駆動ツメと、
    を備えたことを特徴とする両面研磨装置。
  2. 請求項1に記載の両面研磨装置において、
    前記回動式駆動ツメは、両面が傾斜する尖端部が設けられ、また、
    前記上定盤駆動ドラムは、開口部から離れるに連れて幅が狭まる誘導溝が前記嵌合溝の入口に設けられ、
    鉛直方向に負荷を発生させることなく前記回動式駆動ツメを前記嵌合溝内へ誘導することを特徴とする両面研磨装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の両面研磨装置において、
    前記上定盤リングと前記吊り下げ部との間にあって、円周上に等間隔で設けられた複数の支柱と、
    柔軟材による筒状の緩衝体カラーと、
    前記支柱の先端に締結される抜け留め部と、
    を備え、
    緩衝体カラーが嵌め込まれた前記支柱が前記吊り下げ部の貫通孔内に遊挿されるとともに前記支柱の先端に抜け留め部が締結され、前記吊り下げ部に対して前記支柱を遊支することを特徴とする両面研磨装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014205224A (ja) * 2013-04-15 2014-10-30 浜井産業株式会社 両面研磨装置および研磨方法

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