JP2011000644A - 平面研磨装置およびワーク取り外し方法 - Google Patents

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芳幸 赤木
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Abstract

【課題】加工が終了して上定盤を上昇させる際に、短時間にワークを上定盤から確実に離す平面研磨装置およびワーク取り外し方法を提供する。
【解決手段】上定盤回転昇降駆動部が上定盤14を傾斜自在支持とするか固定支持とするかを切り替える支持切替部を設け、上定盤14が回転研磨するときの支持切替部は上定盤14を傾斜自在支持としてワーク15に倣うようにし、また、上定盤14が上昇するときの支持切替部は上定盤回転昇降駆動部に対して上定盤14を固定してワーク15に対して略平行を維持しつつ全てのワークにおいて僅かな距離だけ隙間を空けるように上昇させ、下定盤を回転させて負圧により吸引してワークを引き離す平面研磨装置およびワーク取り外し方法とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリコン、ガラス、金属その他種々のワークの両面に研磨加工を行う装置であって、特に上定盤にワークを付着させることなく取り外す平面研磨装置、および、上定盤にワークを付着させることなく取り外すワーク取り外し方法に関する。
水晶、シリコンウエハ等のワーク(以下、単にワークという)に対して研磨加工を行う従来技術として、例えば、平面研磨装置が知られている。図6は従来技術の平面研磨装置の説明図である。この図6でも示すように、平面研磨装置であるラッピング装置あるいはポリッシング装置は、共通軸の回りを回転自在に支持される円盤状の上定盤14および下定盤18と、これら上定盤14および下定盤18の外周側に配設されたインターナルギア17および内周側に配設されたサンギア19と、下定盤18上に円周方向に等間隔で配設されてインターナルギア17およびサンギア19に噛合する複数のワークキャリア16とを有し、各ワークキャリア16のワーク保持孔に保持されたワーク15を上定盤14と下定盤18との間に挟み込み、各ワークキャリア16を遊星運動させながら上定盤14および下定盤18を互いに逆方向に回転させてワーク15の両面の研磨加工を行い、研磨終了後、上定盤14を上昇させてワーク15を取り出すようになっている。
ところが、研磨工程終了後に上定盤14を上昇させるとき、多数のワーク15のうちの幾つかは上定盤14の研磨面に貼り付いたまま上昇することがある。このように上定盤14に付着したワーク15は上定盤14の上昇中や上昇終了後に落下して傷がついたり、最悪の場合には破損して破片が飛散するおそれもある。
さらに、加工後のワーク15を取り出すときに本来あるところにワーク15がないためワーク15の履歴管理に支障をきたすおそれもある。
そこで、このような上定盤へのワーク付着という問題を解決する一例として、特許文献1(特開昭55−48574号公報,発明の名称「ポリツシング方法」)に記載のような先行技術が開示されている。この特許文献1に記載のポリツシング方法は、研磨工程の終了と同時に定盤間にワークの厚みよりわずかに大きい間隙を形成すると共に、この間隙内に液体を供給して液層を作り、一定時間の経過後に上定盤を上昇させて研磨後のワークを取り出す、というものである。
また、上定盤へのワーク付着という問題を解決する他の例として、例えば特許文献2(実開昭59−109446号公報,発明の名称「両面加工装置」)に記載のような先行技術も開示されている。この特許文献2に記載の両面加工装置は、上定盤の研磨面から押出しロッドを突出させてワークを上定盤面から離間させる、というものである。
特開昭55−48574号公報 実開昭59−109446号公報
図6に示した平面研磨装置では、その機械的構造により加工後のワークが上定盤14に貼り付いてしまうという問題があった。この従来技術の平面研磨装置の上定盤14の取り付け構造として、図示しないが、昇降用シリンダと、この昇降用シリンダの下側と連結する支持ロッドと、この支持ロッドの下端に設けられる調芯軸受と、により上定盤14が取り付けられる。この調芯軸受により上定盤14を傾動自在とし、上定盤14がワーク15を挟み込んで研磨加工を行う場合に、これら各ワーク15の面に上定盤14の研磨面が倣うように配慮している。
この場合、上定盤14の研磨面と複数ある各ワーク15との貼り付き力が不均一であることが多く、加工終了後に上定盤14を上昇させるときワーク15からの力が不均一に働いて上定盤14の姿勢を平行に維持した状態で上昇させることは難しく、図7(a)にも示すように、特に上昇当初では上定盤14が傾斜し、A位置やB位置(図6や図7(a)参照)では高さが異なることが多い。このような問題は特許文献1に記載の従来技術のポリッシング方法で用いる平面研磨装置でも同様の問題を有するものであった。
そして、特許文献1のように研磨工程の終了と同時に定盤間にワークの厚みよりわずかに大きい間隙を形成すると共に、この間隙内に液体を供給して液層を作り、一定時間の経過後に上定盤を上昇させて研磨後のワークを取り出す方法を採用したとしても、上記のように上定盤14が傾斜した上に、さらにワーク厚さが小さいという条件が加わった場合には、A位置では、図7(b)で示すように、上定盤14とワーク15との間の隙間や下定盤18とワーク15との間の隙間が小さすぎることから液層が形成できずに貼り付いたままで自然落下しないという問題があった。
また、図7(c)に示すように、B位置ではワーク厚さよりも下定盤18とワーク15との間の隙間が過大に大きいことから隙間で形成される液層も大きくなり、液層による負圧が発生せずに自然落下しないという問題があった。
また、図7(d)に示すように、B位置で液層が形成できたとしてもワークキャリア16の上面よりもワーク15の下面が高い位置にあるときに、ワーク保持孔よりも上側に位置するワーク15が上定盤14の傾斜により貼り付いたまま横滑りして正規の位置にて回収できない(自動化システムでは回収が不可となる)などの問題があった。
さらに、上下定盤間の隙間に液層を形成してワークを自然落下させる方法であるため、上記のような問題が発生するとタクトタイムが長くなって、生産量が低下するという問題もあった。
また、特許文献2に記載の従来技術の両面加工装置では加工終了後に上定盤から押出しロッドを張り出させてワークを上定盤面から離間させるというものであるが、ワーク面に対して棒状の部材を接触させて貼り付き状態を解消するため、ワーク面に対して様々な負荷が作用することになり、場合によっては損傷が生じるなどの問題があった。また、大掛かりな装置の改造が必要となるため大きなコストアップになるという問題もあった。
そこで、本発明は上記した問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、加工が終了して上定盤を上昇させる際に、短時間のうちにワークを上定盤から確実に離すことができる平面研磨装置およびワーク取り外し方法を提供することにある。
本発明の請求項1に係る平面研磨装置は、
上定盤回転昇降駆動部により上定盤が回転駆動および昇降駆動され、下定盤回転駆動部により下定盤が回転駆動され、サンギア回転駆動部によりサンギアが回転駆動され、インターナルギア回転駆動部によりインターナルギアが回転駆動されるようになされており、外周に歯面を形成するとともに複数個のワーク保持孔を設けたワークキャリアを、水平面内に配置されたサンギアとインターナルギアとの間に複数個噛み合わせておき、このワーク保持孔に挿入されたワークの表裏両面を下定盤と上定盤との間に挟み込んだ状態で、サンギアとインターナルギアとを回転させてワークキャリアを遊星運動させるとともに、上定盤と下定盤とをワークキャリアに対して相対的に回転させてワークをラッピングまたはポリッシングする遊星歯車方式の平面研磨装置において、
前記上定盤と前記上定盤回転昇降駆動部との間に介在して設けられ、前記上定盤回転昇降駆動部が前記上定盤を傾斜自在支持とするか固定支持とするかを切り替える支持切替部を備え、
前記上定盤が回転研磨するときの前記支持切替部は前記上定盤を傾斜自在支持としてワークに倣うようにし、また、前記上定盤が上昇するときの前記支持切替部は前記上定盤回転昇降駆動部に対して前記上定盤を固定してワークに対して略平行を維持しつつ上昇することを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る平面研磨装置は、
請求項1に記載の平面研磨装置において、
前記上定盤回転昇降駆動部は、
回転駆動および昇降駆動がなされる上定盤支持ロッドと、
を有し、
前記支持切替部は、
前記上定盤支持ロッドの下側の先端に設けられる調芯軸受と、
前記調芯軸受により傾動自在になされた上定盤吊り上げ部と、
前記上定盤支持ロッドに固定されるロッド側固定部と、
前記上定盤吊り上げ部に固定される吊り上げ部側固定部と、
を有し、
前記ロッド側固定部と前記吊り上げ部側固定部とが機械的に連結あるいは離間することにより、前記ロッド側固定部に対して前記吊り上げ部側固定部を傾斜自在支持とするか固定支持とするかを切り替えることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る平面研磨装置は、
請求項2に記載の平面研磨装置において、
前記支持切替部の前記ロッド側固定部は、
前記上定盤を支持する前記昇降シリンダロッドの先端部付近から円周方向外側へ張り出したレベルリングと、
上下面にそれぞれ有するテーパ部が内周側へ向かうように、前記レベルリングに配設されるストッパコーンと、
を有し、
前記支持切替部の前記吊り上げ部側固定部は、
前記ストッパコーンに対応する位置に外周側へ向けて配設した直動シリンダと、
前記直動シリンダの可動軸の移動方向と平行に直動するようになされ、前記ストッパコーンと対向する面にテーパ部を有する上下2個の可動フックと、
前記上下2個の可動フックを外周側へ付勢するスプリングと、
を有し、
前記支持切替部は、前記直動シリンダの可動軸を伸長させることにより、前記上下2個の可動フックがそれぞれ前記ストッパコーンの上下のテーパ部に面接触して嵌合し、前記ロッド側固定部に対して前記上定盤吊り上げ部および前記上定盤の姿勢を保持することを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係る平面研磨装置は、
請求項3に記載の平面研磨装置において、
前記支持切替部の前記吊り上げ部側固定部は、前記上定盤吊り上げ部に前記上定盤の中心軸周りで等角度にn個(nは少なくとも3以上)配設され、
前記ロッド側固定部の前記ストッパコーンは、前記レベルリングに前記上定盤支持ロッドの中心軸周りで等角度にn個配設されることを特徴とする。
本発明の請求項5に係るワーク取り外し方法は、
請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の平面研磨装置におけるワーク取り外し方法であって、
加工終了後、スラリーの供給を停止し、
前記上定盤、前記下定盤、前記インターナルギアおよび前記サンギアの回転を停止し、
前記支持切替部を作動させて前記上定盤の姿勢を保持し、
前記上定盤を前記ワークキャリア厚さより小さい量だけ上昇させ、
前記下定盤を一定時間低速で回転させて流動するスラリーからの負圧により上定盤に付着するワークを離脱させ、
前記上定盤を上限まで上昇させ、
ワークを回収することを特徴とする。
本発明によれば、加工が終了して上定盤を上昇させる際に、短時間のうちにワークを上定盤から確実に離す平面研磨装置およびワーク取り外し方法を提供することができる。
本発明を実施するための形態の平面研磨装置の要部断面図である。 支持切替部を説明するA−A線断面図である。 支持切替部を説明する説明図であり、図3(a)は横断面図、図3(b)は支持切替部単体のB−B線断面図、図3(c)は支持切替部単体のC−C線断面図である。 支持切替部による着脱動作を表す説明図であり、図4(a)は傾斜自在支持状態の説明図、図4(b)は固定途中状態の説明図、図4(c)は固定支持状態の説明図である。 上定盤に貼り付いたワークを剥離させる手順を表す説明図であり、図5(a)は支持切替部を作動させて固定支持状態の上定盤を示す説明図、図5(b)はA位置(B位置)でのワーク剥離前の状態の説明図、図5(c)はA位置(B位置)でのワーク剥離後の説明図である。 従来技術の平面研磨装置の説明図である。 平面研磨装置の上定盤傾斜時の挙動を説明する説明図であり、図7(a)は上定盤傾斜時の全体側面図を示す説明図、図7(b)はA位置でのワーク状態を示す説明図、図7(c)はB位置でのワーク状態を示す説明図、図7(d)はB位置でのワーク剥離後の状態を示す説明図である。
続いて、本発明を実施するための形態について図を参照しつつ以下に説明する。まず、平面研磨装置100の全体構造について図1,図2,図3を参照しつつ説明する。平面研磨装置100は、ロータリジョイント1、上定盤昇降シリンダ2、シリンダロック機構3、上定盤駆動ギア4、ヘッド5、クイル締結プレート6、クイル7、上定盤支持ロッド8、調芯軸受9、吊り上げ部側固定部10(図1中で点線で囲まれる装置である)、パウダリング11、スラリー供給ホース12、スラリー供給穴13、上定盤14、ワーク15、ワークキャリア16、インターナルギア17、下定盤18、サンギア19、インターナルギア駆動軸20、下定盤駆動軸21、サンギア駆動軸22、下定盤支持部23、上定盤吊り上げ部24、ロッド側固定部25、前進用エア流路26、後退用エア流路27を備える。
平面研磨装置100では上定盤回転昇降駆動部により上定盤14が回転駆動および昇降駆動される。この上定盤回転昇降駆動部とは、詳しくはロータリジョイント1、上定盤昇降シリンダ2、シリンダロック機構3、上定盤駆動ギア4、ヘッド5、クイル締結プレート6、クイル7、上定盤支持ロッド8、パウダリング11、スラリー供給ホース12、前進用エア流路26、後退用エア流路27を有するものである。
また、平面研磨装置100では下定盤駆動部により下定盤支持部23とともに下定盤18が回転駆動される。この下定盤駆動部は、下定盤駆動軸21、下定盤支持部23、下定盤駆動軸21を駆動する図示しない駆動源を有するものである。
また、平面研磨装置100ではサンギア回転駆動部によりサンギア19が回転駆動される。このサンギア回転駆動部は、サンギア駆動軸22、サンギア駆動軸22を駆動する図示しない駆動源を有するものである。
また、平面研磨装置100ではインターナルギア回転駆動部によりインターナルギア17が回転駆動される。このインターナルギア回転駆動部は、インターナルギア駆動軸20、インターナルギア駆動軸20を駆動する図示しない駆動源を有するものである。
また、平面研磨装置100の支持切替部は、上定盤14と上定盤回転昇降駆動部との間に介在して設けられ、上定盤14を傾斜自在支持とするか固定支持とするかを切り替える、というものである。この支持切替部では、上定盤回転昇降駆動部が有する上定盤支持ロッド8の下側の先端に設けられる調芯軸受9と、調芯軸受9により傾動自在になされた円板状の上定盤吊り上げ部24と、上定盤支持ロッド8に固定されるロッド側固定部25と、上定盤吊り上げ部24に固定されている吊り上げ部側固定部10と、を有し、ロッド側固定部25と吊り上げ部側固定部10とが連結あるいは離間して傾斜自在支持とするか固定支持とするかを切り替える。
そして、支持切替部の吊り上げ部側固定部10は、図3に示すように、シリンダ10a、ブロック10b、スプリング受け10c、上側押え板10d、下側押え板10e、上側可動フック10f、下側可動フック10g、連結軸10h、押さえ板10i、スプリング10jを備える。
また、支持切替部のロッド側固定部25は、レベルリング25a、ストッパコーン25bを備える。
続いて本発明の特徴をなす支持切替部について詳細に説明する。まず、吊り上げ部側固定部10の詳細について説明する。図3(a)に示すように、シリンダ10aには、前進用エア流路26および後退用エア流路27がそれぞれ接続されている。前進用エア流路26からエアが供給されるとシリンダ10aの可動軸とともに連結軸10h・押さえ板10iが半径方向外周側(ストッパコーン側)へ移動する。また、後退用エア流路27からエアが供給されるとシリンダ10aの可動軸とともに連結軸10h・押さえ板10iが半径方向内周側(上定盤支持ロッド側)へ移動する。
ブロック10bと上側押え板10dと下側押え板10eはそれぞれ連結して箱形構造を形成しており、上定盤吊り上げ部24に固定されている。さらにシリンダ10aはブロック10bに固定されており、可動軸の先端に連結軸10hを連結している。スプリング受け10cにはスプリング10jが配置される。図3(b)に示すように、上側2個および下側2個の計4個のスプリング10jが配置される。上側の2個のスプリング10jは上側可動フック10fを半径方向外周側(ストッパコーン側)へ付勢している。上側可動フック10fはブロック10b、上側押え板10dおよび連結軸10hにより箱形に構成された内部にあり、半径方向外周側(ストッパコーン側)の水平方向へ移動するように誘導される。また、上側可動フック10fは押さえ板10iに常時当接して上側可動フック10fの半径方向の位置が決定される。同様に、下側の2個のスプリング10jは下側可動フック10gを半径方向外周側(ストッパコーン側)へ付勢している。下側可動フック10gはブロック10b、下側押え板10eおよび連結軸10hにより箱形に構成された内部にあり、半径方向外周側(ストッパコーン側)の水平方向へ移動するように誘導される。また、下側可動フック10gは押さえ板10iに常時当接して下側可動フック10gの半径方向の位置が決定される。
このような吊り上げ部側固定部10では、エア駆動により連結軸10hが前進すると付勢力により上側可動フック10fおよび下側可動フック10gが、ともに前進し、ストッパコーン25bの上側のテーパ部に上側可動フック10fのテーパ部が、ストッパコーン25bの下側のテーパ部に下側可動フック10gのテーパ部が、それぞれ当接する。吊り上げ部側固定部10の詳細はこのようなものである。
続いてロッド側固定部25の詳細について説明する。図1,図2,図3(a)に示すように、上定盤支持ロッド8にレベルリング25aが固定されている。レベルリング25aは、断面がΠ字状に形成されており、外側壁内周面であって円周方向に等間隔にストッパコーン25bが6個固定されている。ストッパコーン25bは、上下にテーパ部を有するような台形体である。ロッド側固定部25の詳細はこのようなものである。
そして、支持切替部全体としては以下のように構成される。すなわち、上定盤支持ロッド8の下側では先端よりもやや上側にレベルリング25aの内側壁が固定される。さらに、上定盤支持ロッド8の下側先端には調芯軸受9の内輪側が固定される。調芯軸受9の外輪側では、板状の上定盤吊り上げ部24が固定される。また、上定盤吊り上げ部24は支持部材を通じて上定盤14を固定している。したがって、上定盤吊り上げ部24および上定盤14は、この調芯軸受9により傾動自在となっている。さらに、この調芯軸受9は、上定盤支持ロッド8の回転を上定盤吊り上げ部24に伝達するため、上定盤吊り上げ部24および上定盤14は上定盤支持ロッド8と一体となって回転する。したがって、吊り上げ部側固定部10の上側可動フック10f・下側可動フック10gと、ロッド側固定部25のストッパコーン25bと、は最初に対向するように位置決めしておけば、上下方向へは位置ずれするが左右方向へは位置ずれすることなく常時対向することになる。
上定盤吊り上げ部24には上記の吊り上げ部側固定部10が取り付けられている。吊り上げ部側固定部10は、図2でも示すように、上定盤14の中心軸周りに等角度360°/n毎にn個(nは少なくとも3以上の自然数であり、本形態では例示的に等角度60°毎に6個である)配設される。そして、後述するがロッド側固定部25のストッパコーン25bは、レベルリング25aの内周壁において内周側に向けて上定盤支持ロッド8の中心軸周りに等角度360°/n毎にn個(nは少なくとも3以上の自然数であり、本形態では例示的に等角度60°毎に6個である)配設される。
なお、nは最低3個あればよいが、本形態のように6箇所設置することでより確実な固定を確保している。
続いて支持切替部の動作について説明する。
上定盤吊り上げ部24の上には6個のストッパコーン25bの位置にそれぞれ対向する位置に6個の吊り上げ部側固定部10が配設されている。図4(a)で示すように、研磨のため上定盤14を回転させている状態では、シリンダ10aの可動軸は後退状態であって、上側可動フック10f・下側可動フック10gはストッパコーン25bに当接せず、上定盤14は傾斜支持状態である。したがって、上定盤14はワーク15の面に応じて傾斜した状態で研磨することとなる。なお、図4(a)では、例示的に矢印cで示すように上定盤吊り上げ部24は下側へ傾斜している場合を示しており、相対的にストッパコーン25bは支持切替部の中心よりやや上側に位置することになる。
そして、上定盤14を固定支持する場合には、図4(b)の固定途中状態で示すように、シリンダ10aの可動軸や連結軸10hを矢印d方向に前進させると押さえ板10iが前進し、スプリング10jにより付勢されている上側可動フック10fが矢印e方向(ストッパコーン側)に、また、下側可動フック10gも矢印f方向(ストッパコーン側)へ前進していく。やがてストッパコーン25bに対して隙間が小さい方である上側可動フック10fのテーパ部がまずストッパコーン25bの上側のテーパ部と当接する。
そして、なおも、シリンダ10aの可動軸や連結軸10hを矢印g方向に前進させると図4(c)で示すように、その後他方の下側可動フック10gも矢印h方向(ストッパコーン側)へ前進していき、下側可動フック10gのテーパ部がストッパコーン25bのテーパ部と当接して停止する。さらに、シリンダ10aの可動軸もストロークエンドで停止する。
当接した上側可動フック10fおよび下側可動フック10gは背面のスプリング10jによりストッパコーン25bに強く押し付けられて、嵌合した状態となる。スプリング力は3〜5kgf程度でもテーパ部同士が当接するクサビの効果により大きな上下方向の保持力が発現し、テーパ部同士の摩擦抵抗で上側可動フック10f・下側可動フック10gの前進後退の動きは完全にロックされる。このような固定が6箇所で行われ、上定盤14は確実に固定支持されることとなる。なお、傾斜が矢印c方向とは反対に傾斜している場合には、先に下側可動フック10gから当接し、続いて上側可動フック10fが当接することとなるが、同様の固定原理によるものであって容易に類推できるものであり、説明を省略する。また、固定支持から傾斜自在支持に戻すときは、シリンダ10aの可動軸を後退させて押さえ板10iにより強制的に上側可動フック10f・下側可動フック10gを引き込むというものであって容易に類推できるものであり、図示を省略する。支持切替部はこのようなものである。
続いて上定盤回転昇降駆動部について説明する。上定盤回転昇降駆動部では機械構造体であるヘッド5が定位置に固定されている。ヘッド5の上側に2個の上定盤昇降シリンダ2が配置されシリンダ軸を矢印a方向に昇降するようになされている。シリンダ軸はシリンダロック機構3によりロック可能になされており、移動の可否が選択できる。2個の上定盤昇降シリンダ2のシリンダ軸の先端には、クイル締結プレート6が固定されている。このクイル締結プレート6にはクイル7が固定される。クイル7の中央孔に上定盤支持ロッド8が、クイル7に対して回転自在となるように支持されている。
上定盤支持ロッド8には上定盤駆動ギア4が連結されており、図示しない駆動源により上定盤駆動ギア4へ駆動力が付与されて上定盤支持ロッド8は矢印b方向に回転するようになされている。駆動源はクイル締結プレート6とともに昇降するため、クイル締結プレート6の昇降は上定盤支持ロッド8の回動に影響されない。
上定盤支持ロッド8の上側先端にはロータリジョイント1が配置されている。ロータリジョイント1により前進用エア流路26、後退用エア流路27が回転に影響されることなく接続を維持できる。下側先端には先ほど説明したように調芯軸受9が固定される。
レベルリング25bの周囲にはパウダリング11が設けられている。パウダリング11にはスラリー供給ホース12が挿通されており、スラリー供給ホース12は、上定盤14のスラリー供給穴13まで連通している。上定盤14からスラリーが供給される。このような上定盤回転昇降駆動部により上定盤14が回転駆動および昇降駆動がなされる。上定盤回転昇降駆動部はこのようなものである。
続いて、本形態の平面研磨装置100の具体的な加工動作について説明する。まず、ワークキャリアにワークに設置する設置工程が行われる。この設置工程については従来技術と同様であり、例えば、図6で示すように、ワークキャリア16に穿設されたワーク保持孔内に、複数枚のワーク15が装着される。この装着はワークハンドリングロボットを用いるなどしてワークキャリア16へのワークの装着とワークキャリア16からのワークの取り出しについては自動化しても良い。最終的に下定盤18の上に複数のワークキャリア16が放射状に配置されている。ワークキャリア16に穿設されたワーク保持穴にラッピングまたはポリッシングされる複数のワーク15が保持される。
続いて、各部を動作させる。下定盤18は、下定盤回転駆動部から駆動力が伝達され、この駆動力に応じて回転する。そして、インターナルギア17がインターナルギア回転駆動部により回転駆動され、また、サンギア19はサンギア回転駆動部により回転駆動される。ワークキャリア16の外周の歯面はインターナルギア17およびサンギア19と噛合っており、ワークキャリア16は遊星運動を開始する。
続いて上定盤14をワークに着盤させる着盤工程を行う。この際、支持切替部は、上定盤を傾斜自在支持としてワークに倣うようにしている。後退用エア流路27からエアが供給されるとシリンダ10aの可動軸とともに連結軸10h・押さえ板10iが半径方向内周側(上定盤支持ロッド側)へ移動する。以下、上定盤14の回転時では支持切替部は傾斜自在支持を維持する。
ワーク15の着盤時には、上定盤14に設けられたスラリー供給穴13からリンスやスラリーを供給する。
ここに、シリンダロック機構3の解除とともに、全ての上定盤昇降シリンダ2にエアが供給されてシリンダ軸が矢印a方向下側に下降すると、クイル締結プレート6とともにクイル7および上定盤支持ロッド8が下側へ下降していく。
さて、この着盤工程では着盤時に挟み込んだワーク15へのダメージを最小にすると同時に、正常なワーク状態においてもワーク15へのダメージを回避する必要がある。この場合、上定盤14に付着しているスラリー塊があるとワーク15へストレスが掛かる。そこで、ワーク15を回転させながら徐々に着盤していくことによって、仮にスラリー塊があったとしてもスラリー塊を粉砕しながら接して確実に着盤する。また、傾斜支持がなされているため、ワーク15の高さ等に応じて着盤する。
続いて、ワークの研磨を行う。ワーク15の研磨時には、上定盤14に設けられたスラリー供給穴13からリンスやスラリーを供給しつつ、上定盤14および下定盤18を回転させる。インターナルギア17およびサンギア19を回転させることにより上定盤14と下定盤18とにより挟持されるワーク15が装着されたワークキャリア16が自転しつつ公転し、ワーク15の両面が研磨される。
これら上定盤14、下定盤18、インターナルギア17、サンギア19は、それぞれ、上定盤回転昇降駆動部、下定盤回転駆動部、インターナルギア回転駆動部、サンギア回転駆動部により回動が制御されており、例えばこれら各駆動部に接続される制御装置により回動速度を調節して最適な研磨を行う。なお、ここでいう研磨とは、研削も含め、ラッピング・ポリッシング等の砥粒加工を総称する。
続いて、研磨が終了したワークを取り出す。ここでは、特に本発明のワーク取り外し方法によりワークを取り出すことになる。以下、ワークの貼り付き防止の動作シーケンスに従って説明する。
(1)加工終了;スラリー供給停止
まず、上定盤14、下定盤18、インターナルギア17およびサンギア19の回転を停止する。この停止動作中における上定盤14の荷重は手動限界圧(低圧)である。
(2)上定盤14の姿勢を固定
続いて、回転停止後、上定盤14と下定盤18との間にワーク15が存在する状態で支持切替部に固定支持を行わせる。この場合、上記のように支持切替部が動作し、図5(a)で示すように、上定盤14の研磨面がワーク15の面(下定盤18の研磨面とも平行である)に対して平行を維持した状態で保持される。
(3)上定盤14の微小上昇、下定盤18の回転開始
続いて、上定盤14を「ワークキャリア16の厚さ以下」だけ上昇させる。
上定盤14と下定盤18との間に形成する隙間は、ワークがキャリヤ16から飛び出すことができない厚さ、つまり「ワーク15の厚さ+ワークキャリア16の厚さ以下」が条件で、上定盤14を上昇させる量は「ワークキャリア16の厚さ以下」となる。これにより、従来技術のようにワーク15が上定盤14の研磨面を滑って移動するような事態は生じない。
なお、仮に上定盤14の姿勢保持をしないで上昇させると、上定盤14を含む支持物のアンバランス、スラリーの表面張力による貼り付き力のアンバランス等により、上定盤14の上昇時に上定盤14の傾きが発生し、上定盤14と下定盤18との隙間が「研磨品であるワーク15の厚さ+ワークキャリア16の厚さ」以上の隙間になる部分が発生して、研磨されたワーク15がワークキャリア16の保持孔から飛び出すおそれがあるが、本発明では固定支持された状態として全ての箇所で平行な隙間とし、さらに隙間の距離を制限しているため、全ての箇所において研磨されたワーク15がワークキャリア16の保持孔から飛び出すおそれをなくしている。
(4)一定時間にわたり下定盤18を回転
下定盤18を低速で回転させる。上定盤14と下定盤18の間に存在するスラリーの一部はワーク15の上面(上定盤14側)と下面(下定盤18側)を通過しながら定盤外に排出されることになる。そしてワーク15が上定盤14に貼り付いている箇所において、下定盤18の低速回転により、図5(b)で示すように、ワーク15の下面(下定盤18側)のスラリーを排出していくのでワーク15と下定盤18の隙間に負圧が発生しワーク15を下定盤側に引き寄せる効果がある。このため、図5(c)で示すように、上定盤14に貼り付いていたワーク15は上定盤14から離間して下定盤18側へ移動することになる。
なお、仮に上定盤14の姿勢保持をしない状態で上定盤14を上昇させると、ワーク15と下定盤18との隙間が大きくなる場所ができるため下定盤18を低速で回転させても発生する負圧の力が小さくなり、ワーク15を引き寄せる力が小さくなってしまう。
また、このようなワーク15と下定盤18との隙間が大きい状態で、さらに下定盤18の回転速度を大きくすると、貼り付いたワーク15の下面(下定盤18側)にスラリーを巻き込む傾向となり、むしろワーク15を上定盤14側に貼り付ける力が強くなってしまう。
(5)下定盤18の回転停止後に上定盤14を上限まで上昇
一定時間経過後、下定盤18の回転を停止し、上定盤14を所定位置(上限)まで上昇してワーク15を取り出す。
(6)上定盤14の姿勢固定を解除
上定盤14の姿勢固定を解除してワーク15の取り外しを終了する。
ワーク取り外しはこのように行われる。このような取り外しは両面研磨装置100が内蔵する制御駆動装置が上記方法を順次行う手段として機能することで実現される。
以上、本発明の両面研磨装置100について説明した。
なお、他の形態として上定盤14の支持切替部としては、前述の通り、ストッパコーンと可動フックの組合せにより上定盤を任意の姿勢で保持することができるものであり、夫々の配設位置はシリンダロッド側でも上定盤吊り上げ部上でも何ら問題はない。
すなわち、図示しないが、支持切替部の吊り上げ部側固定部は、上下面にそれぞれ有するテーパ部が外周側へ向かうように配設されるストッパコーンを上定盤吊り上げ部上に備える。また、支持切替部のロッド側固定部は、上定盤を支持する昇降シリンダロッドの先端部付近から円周方向外側へ張り出したレベルリングと、内周側を向くようにレベルリングに配設される直動シリンダと、直動シリンダの可動軸の移動方向と平行に直動するようになされ、ストッパコーンと対向する面にテーパ部を有する上下2個の可動フックと、上下2個の可動フックを内周側へ付勢するスプリングと、を備える。そして、支持切替部は、直動シリンダの可動軸を伸長させることにより、上下2個の可動フックがそれぞれストッパコーンの上下のテーパ部に面接触して嵌合し、上定盤吊り上げ部および上定盤の姿勢を保持するようにする。
そして、支持切替部のロッド側固定部は、レベルリングに上定盤支持ロッドの中心軸周りで等角度360°/nにn個(nは少なくとも3以上)配設される。また、上定盤吊り上げ部側固定部のストッパコーンは、上定盤吊り上げ部に上定盤の中心軸周りで等角度360°/nにn個配設される。他の構成は同じ構成とする。このような支持切替部とした平面研磨装置としても良い。
以上説明した本発明によれば、ワークの加工が終了して上定盤が上昇する際に、上定盤の姿勢を保持機構により固定した状態で、上定盤をわずかに上昇させた後に下定盤を低速で回転させることにより、上定盤に貼り付いたワークを離間させて下定盤側へ引きつけることができる。従って、上定盤から水やエアを噴射したり、上定盤から張り出し部材で強制的に引き剥がす方法に比べて、安定した性能を発揮することができると同時に、構造が簡単で安価に構成することができる。
以上のような本発明に係る平面研磨装置およびそのワーク付着防止方法は、ラッピング、ポリッシング等の精度の高い平面加工を行う装置・方法に適している。
100:平面研磨装置
1:ロータリージョイント
2:上定盤昇降シリンダ
3:シリンダロック機構
4:上定盤駆動ギア
5:ヘッド
6:クイル締結プレート
7:クイル
8:上定盤支持ロッド
9:調芯軸受
10:吊り上げ部側固定部
10a:シリンダ
10b:ブロック
10c:スプリング受け
10d:上側押え板
10e:下側押え板
10f:上側可動フック
10g:下側可動フック
10h:連結軸
10i:押さえ板
10j:スプリング
11:パウダリング
12:スラリー供給ホース
13:スラリー供給穴
14:上定盤
15:ワーク
16:ワークキャリア
17:インターナルギア
18:下定盤
19:サンギア
20:インターナルギア駆動軸
21:下定盤駆動軸
22:サンギア駆動軸
23:下定盤支持部
24:上定盤吊り上げ部
25:ロッド側固定部
25a:レベルリング
25b:ストッパコーン
26:前進用エア流路
27:後退用エア流路

Claims (5)

  1. 上定盤回転昇降駆動部により上定盤が回転駆動および昇降駆動され、下定盤回転駆動部により下定盤が回転駆動され、サンギア回転駆動部によりサンギアが回転駆動され、インターナルギア回転駆動部によりインターナルギアが回転駆動されるようになされており、外周に歯面を形成するとともに複数個のワーク保持孔を設けたワークキャリアを、水平面内に配置されたサンギアとインターナルギアとの間に複数個噛み合わせておき、このワーク保持孔に挿入されたワークの表裏両面を下定盤と上定盤との間に挟み込んだ状態で、サンギアとインターナルギアとを回転させてワークキャリアを遊星運動させるとともに、上定盤と下定盤とをワークキャリアに対して相対的に回転させてワークをラッピングまたはポリッシングする遊星歯車方式の平面研磨装置において、
    前記上定盤と前記上定盤回転昇降駆動部との間に介在して設けられ、前記上定盤回転昇降駆動部が前記上定盤を傾斜自在支持とするか固定支持とするかを切り替える支持切替部を備え、
    前記上定盤が回転研磨するときの前記支持切替部は前記上定盤を傾斜自在支持としてワークに倣うようにし、また、前記上定盤が上昇するときの前記支持切替部は前記上定盤回転昇降駆動部に対して前記上定盤を固定してワークに対して略平行を維持しつつ上昇することを特徴とする平面研磨装置。
  2. 請求項1に記載の平面研磨装置において、
    前記上定盤回転昇降駆動部は、
    回転駆動および昇降駆動がなされる上定盤支持ロッドと、
    を有し、
    前記支持切替部は、
    前記上定盤支持ロッドの下側の先端に設けられる調芯軸受と、
    前記調芯軸受により傾動自在になされた上定盤吊り上げ部と、
    前記上定盤支持ロッドに固定されるロッド側固定部と、
    前記上定盤吊り上げ部に固定される吊り上げ部側固定部と、
    を有し、
    前記ロッド側固定部と前記吊り上げ部側固定部とが機械的に連結あるいは離間することにより、前記ロッド側固定部に対して前記吊り上げ部側固定部を傾斜自在支持とするか固定支持とするかを切り替えることを特徴とする平面研磨装置。
  3. 請求項2に記載の平面研磨装置において、
    前記支持切替部の前記ロッド側固定部は、
    前記上定盤を支持する前記昇降シリンダロッドの先端部付近から円周方向外側へ張り出したレベルリングと、
    上下面にそれぞれ有するテーパ部が内周側へ向かうように、前記レベルリングに配設されるストッパコーンと、
    を有し、
    前記支持切替部の前記吊り上げ部側固定部は、
    前記ストッパコーンに対応する位置に外周側へ向けて配設した直動シリンダと、
    前記直動シリンダの可動軸の移動方向と平行に直動するようになされ、前記ストッパコーンと対向する面にテーパ部を有する上下2個の可動フックと、
    前記上下2個の可動フックを外周側へ付勢するスプリングと、
    を有し、
    前記支持切替部は、前記直動シリンダの可動軸を伸長させることにより、前記上下2個の可動フックがそれぞれ前記ストッパコーンの上下のテーパ部に面接触して嵌合し、前記ロッド側固定部に対して前記上定盤吊り上げ部および前記上定盤の姿勢を保持することを特徴とする平面研磨装置。
  4. 請求項3に記載の平面研磨装置において、
    前記支持切替部の前記吊り上げ部側固定部は、前記上定盤吊り上げ部に前記上定盤の中心軸周りで等角度にn個(nは少なくとも3以上)配設され、
    前記ロッド側固定部の前記ストッパコーンは、前記レベルリングに前記上定盤支持ロッドの中心軸周りで等角度にn個配設されることを特徴とする平面研磨装置。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の平面研磨装置におけるワーク取り外し方法であって、
    加工終了後、スラリーの供給を停止し、
    前記上定盤、前記下定盤、前記インターナルギアおよび前記サンギアの回転を停止し、
    前記支持切替部を作動させて前記上定盤の姿勢を保持し、
    前記上定盤を前記ワークキャリア厚さより小さい量だけ上昇させ、
    前記下定盤を一定時間低速で回転させて流動するスラリーからの負圧により上定盤に付着するワークを離脱させ、
    前記上定盤を上限まで上昇させ、
    ワークを回収することを特徴とするワーク取り外し方法。
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