JP2005230978A - 両面研磨装置におけるワーク剥離方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、従来の洗浄ノズル及び剥離装置を設けた両面研磨装置において、洗浄したにもかかわらず研磨終了した半導体ウェハーに汚染が残るという問題を解決すること、及び研磨終了後にキャリアの保持穴内に確実にウェハーを保持させること、を課題とする。
【解決手段】 サンギア2、インターナルギア3、キャリア81〜85、上定盤5と下定盤4、スラリー供給装置63、洗浄液供給装置を備えた両面研磨装置において、上下定盤間の洗浄中には、スラリーノズル61に加えて剥離ノズル71からも洗浄液を噴出させることにより、研磨中に剥離ノズル71内に付着した凝集スラリーを洗浄し、上定盤5の引き上げに際し、剥離ガスに含まれる凝集スラリーが衝突することによって生じるワークの汚染が防止される。さらに、アンロードの割り出し時に下定盤4上に残った洗浄液によってワークが浮動するのが防止される。
【選択図】 図1
【解決手段】 サンギア2、インターナルギア3、キャリア81〜85、上定盤5と下定盤4、スラリー供給装置63、洗浄液供給装置を備えた両面研磨装置において、上下定盤間の洗浄中には、スラリーノズル61に加えて剥離ノズル71からも洗浄液を噴出させることにより、研磨中に剥離ノズル71内に付着した凝集スラリーを洗浄し、上定盤5の引き上げに際し、剥離ガスに含まれる凝集スラリーが衝突することによって生じるワークの汚染が防止される。さらに、アンロードの割り出し時に下定盤4上に残った洗浄液によってワークが浮動するのが防止される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体ウェハーなどの板状のワークをスラリーを用いて両面研磨するための両面研磨装置において、研磨が終了した後、アンロードのために上定盤を引き上げる時、半導体ウェハー(ワーク)が上定盤に付着するのを防止した両面研磨装置におけるワーク剥離方法及び装置に関する。
両面研磨装置は、互いに対向する上、下定盤と、中央のサンギア、外周部のインターナルギア及びこれらを駆動するための駆動装置を備えており、キャリアが、上記サンギアの外歯及びインターナルギアの内歯に噛合しており、板状のワーク(半導体ウェハー)は、このキャリアに設けられた偏心した保持穴内に保持される。キャリアはワークよりも薄いものが使われる。
サンギア及びインターナルギアが駆動装置によって回転駆動されると、これらに噛合するキャリアは、自転と公転とを複合した遊星運動をする。さらに、上、下定盤にワークを挟んで向かい合うような押圧力を付与し、ここにスラリーを供給しながら回転駆動すると、キャリア内のワークが研磨される。上、下定盤の回転と上記遊星運動が重畳されるため、上、下定盤に対して、ワークは非常に複雑な軌跡を描いて相対運動をすることになる。このため、ワークの上下両面を偏りなく均一に研磨することができる。
ワークとして半導体ウェハーを研磨するとき、半導体ウェハーがその表面の特性を損なわないために汚染を非常に嫌うことから、近年では、研磨作業が終了すると、すぐに洗浄水を流し、両面研磨装置内において洗浄が行われる。洗浄液は、上定盤に設けられた洗浄ノズルから上下定盤間内に噴射される。半導体ウェハーに付着したスラリーあるいは周囲のスラリーはこの洗浄によって上下定盤間から洗い流される。
次に、研磨の終了した半導体ウェハーを取り外すために上定盤が引き上げられる。このとき、上述の洗浄水が多量に残されているため、洗浄水の表面張力によって半導体ウェハーが上定盤に吸着(付着)して上定盤とともに引き上げられることがある。
この場合、通常では半導体ウェハーは下定盤上から取り外すのに対し、上定盤から下向きに取り外さなくてはならなくなる。この結果、手作業の場合、作業の円滑性を欠き、さらに、自動化しようとする場合、この不確実性のために自動アンロード装置が使用できないという問題が発生する。さらに、上定盤とともに引き上げられた半導体ウェハーが途中で落下した場合、その半導体ウェハー自体が破損あるいは傷付くだけでなく、他の半導体ウェハー上に落下したときにはこれをも破損あるいは傷つけるおそれがある。
更に、キャリア及び下定盤上に多量の洗浄水が残されたままであると、自動アンロードの割り出し時に半導体ウェハーがキャリア上に乗り上げるように浮動し、そのため、アンロードが自動化できないという問題があった。
上記問題を回避するために剥離装置が考案され、両面研磨装置にはこの剥離装置が組み込まれることが多くなった。この剥離装置は、上下定盤間に向かって開口する多数の剥離ノズルを上定盤に設け、上定盤引き上げ時にこの剥離ノズルから剥離ガスを噴出させ、吸着した半導体ウェハーをこのガス圧によって強制的に上定盤から剥離させるものである。
ところが、このような剥離装置を設けた両面研磨装置では、十分な洗浄をしているのにもかかわらず研磨された半導体ウェハーに原因不明の汚染が残ることがわかってきた。
本発明は、上述のような洗浄ノズル及び剥離装置を設けた両面研磨装置において発生する問題、つまり、完全を期して洗浄しているのにもかかわらず研磨終了した半導体ウェハーに汚染が残るという問題、を解決すること、及び研磨終了後にキャリアの保持穴内に確実にウェハーを保持させること、を課題とする。
上記課題は、以下の手段によって解決される。すなわち、第1番目の発明は、回転駆動されるサンギア、回転駆動されるインターナルギア、上記サンギアの外歯及び上記インターナルギアの内歯に噛合する歯を有するとともに、ワークを保持するための偏心した保持穴を有するキャリア、互いに対向しており回転駆動される上定盤と下定盤、上記キャリアに保持されているワークを挟むようにして、上記上定盤を上記下定盤に向けて加圧するとともにこの上定盤を引き上げることができる昇降手段、上記上定盤と上記下定盤の間にスラリーを供給する第一ノズルを備えたスラリー供給手段、研磨終了後に上下定盤間を洗浄するために、上記第一ノズルから洗浄液を供給する洗浄液供給手段、上記洗浄後の上記上定盤の引き上げに際し、ワークに向けて剥離ガスを噴出するため、上記上定盤に設けられている第二ノズル、及び、上記キャリアの保持穴からワークをアンロードするためのアンロード手段を備えた両面研磨装置におけるワーク剥離方法であって、上記サンギア、上記インターナルギア、上記上定盤及び上記下定盤を駆動させるとともに、上記スラリー供給手段によって上記第一ノズルから上下定盤間にスラリーを供給しながらワークを研磨した後、上記上下定盤間の洗浄の過程において、上記第一ノズルに加えて上記第二ノズルからも上記洗浄液を噴出させることにより、研磨中に上記第二ノズル内に付着した凝集スラリーを洗浄し、洗浄後に上記上定盤を引き上げるに際し、更に上記第二ノズルから純水を圧送することにより上記第二ノズルから噴出される剥離ガスに含まれる上記第二ノズル内から剥がれ落ちた凝集スラリーによってワークが汚染されるのを防止し、その後剥離ガスを噴出することによって上記洗浄液を下定盤上から排除してアンロード時におけるワークの浮動を防止することを特徴とする両面研磨装置におけるワーク剥離方法である。
第2番目の発明は、第1番目の発明の両面研磨装置におけるワーク剥離方法において、上記剥離ガスが、不活性ガス、窒素ガス、アルゴンガス、あるいは空気から選ばれたいずれか一種あるいはこれらの混合物であることを特徴とする両面研磨装置におけるワーク剥離方法である。
第3番目の発明は、回転駆動されるサンギア、回転駆動されるインターナルギア、上記サンギアの外歯及び上記インターナルギアの内歯に噛合する歯を有するとともに、ワークを保持するための偏心した保持穴を有するキャリア、互いに対向しており回転駆動される上定盤と下定盤、上記キャリアに保持されているワークを挟むようにして、上記上定盤を上記下定盤に向けて加圧するとともにこの上定盤を引き上げることができる昇降装置、上記上定盤と上記下定盤の間にスラリーを供給する第一ノズルを備えたスラリー供給装置、研磨終了後に上記上下定盤間を洗浄するために、上記第一ノズルから洗浄液を供給する洗浄液供給装置、上記洗浄後の上記上定盤の引き上げに際し、ワークに向けて剥離ガスを噴出するため、上記上定盤に設けられている第二ノズル、及び、上記サンギアの駆動、上記インターナルギアの駆動、上記上定盤と上記下定盤の駆動、上記昇降装置の加圧と引き上げ、上記スラリー供給装置、上記洗浄液供給装置、及び、上記第二ノズルからの剥離ガスの噴出を制御するための制御装置を備えており、上記洗浄液供給装置は、さらに、上記第二ノズルからも洗浄液を噴出させることができ、上記制御装置は、研磨中に付着した第二ノズル内の凝集スラリーを洗浄するために、上記上下定盤間の洗浄中に上記第一ノズルに加えて上記第二ノズルからも上記洗浄液を噴出させるようにこれらを制御するものであることを特徴とする両面研磨装置である。
本発明によれば、先行する洗浄工程で剥離ノズル内面に付着した凝集スラリーが除去されているため、剥離動作において噴出する剥離ガス中には凝集スラリーが含まれない。これにより従来の剥離工程で見られるようなウェハー面の汚染、つまり、半導体ウェハー面への凝集スラリーの衝突によって引き起こされるウェハー面の汚染、を防止することができる。
一般に、半導体研磨に使用されるスラリー、例えば、コロイダルシリカを主成分とするスラリー、はシリコンとの間での化学反応性を有するとともに時間経過とともにそれ自体が凝集する性質を有している。スラリーノズルと剥離ノズルはともに上定盤に設けられているが、異なるものである。研磨作業中、スラリーはスラリーノズルから研磨部に供給され続ける一方、この間、剥離ノズルからは何も供給されない。
研磨部に供給されたスラリーは、キャリアの複雑な運動、及び、上、下定盤の運動の影響を受けさらに複雑な運動をする。この運動により、スラリーの流れが乱され、図3に示すように、その一部が剥離ノズルの開口から内部に入り込み、この内壁面に付着する。研磨作業は比較的長時間行われるため、この間に内壁面に付着したスラリーの一部が凝集、固化する。
研磨作業が終了し、剥離作業を行うとき、凝集したスラリーは剥離流体とともに噴出し、半導体ウェハーの表面に衝突して反応する。この凝集スラリーの衝突による反応あるいはその付着によって局所的に他と異なる部分ができ、これが新たな汚染となる。また、そのため、特に、剥離流体としてガスを使用したときには、凝集スラリーが液体の緩衝作用なしにウェハー面と直接衝突するため、汚染が顕著に現れるとの知見を得た。
本発明は、以上の知見を基礎になされた発明であって、以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
図1は、両面研磨装置1における要部の断面図である。なお、請求項における第一ノズル及び第二ノズルは、この実施例においてそれぞれスラリーノズル61及び剥離ノズル71に対応している。サンギア2、インターナルギア3、及び、下定盤4は、それぞれ、同一の軸線を有する中空軸21、31及び41によって支持されており、これらの軸は不図示の機体に回転可能に支持されている。つり下げ軸52は上記中空軸21、31、41と同軸の軸線上を機体に対して上下昇降自在に支持されている。
このつり下げ軸52の下端において、首振り可能に且つこのつり下げ軸52に対して回転可能に上定盤5が支持されている。研磨時には、つり下げ軸52が引き下げられ、上定盤5が半導体ウェハー上に乗せられる。上定盤5の自重、さらにはつり下げ軸52の自重及びつり下げ軸52に与えられる不図示昇降装置の押し下げ力を受けることにより研磨圧が与えられる。
中空軸21、31、41及び後述の上定盤駆動軸51は、不図示駆動源からの動力を受けて回転可能となっている。上記駆動源は、単一のモータから、あるいは、それぞれ独立モータからなり、これらの軸は独立に任意の回転数で回転駆動することができる。
中空軸21の中空内部には上定盤駆動軸51が設けられており、その上部にはカップリングメンバー511が形成されている。上定盤5にはこのカップリングメンバー511に係合する他のカップリングメンバー(不図示)が設けられており、これらのカップリングメンバーが対となりカップリングを構成している。上定盤5が引き下げられたとき、このカップリングが係合状態になるので、上定盤駆動軸51の回転が上定盤5に伝達される。
上定盤5には、下面に向かって開口するスラリーノズル61及び剥離ノズル71が設けられている。スラリーノズル61は、管路を介してスラリー樋62に接続されている。スラリー樋62は、上定盤5の上部に設けられた環状の樋であって、スラリー供給装置63からスラリーが供給される。
スラリーバルブ631は、スラリー及び洗浄水の供給及び供給量を調整するためのものであり、制御装置9によって制御される。これにより、スラリーまたは洗浄水が、スラリー供給装置63、スラリー樋62、スラリーノズル61を通って上下定盤間(研磨面)に供給されることになる。
つり下げ軸52の中間部には、ロータリー形の流体ジョイント523の固定部側部材524(内側)が固定されており(つり下げ軸52は非回転)、回転部側部材525は分岐装置73に、分岐装置73は管路を介して複数の剥離ノズル71に接続されている。固定部側部材524には、バルブ526を介して洗浄水または剥離ガスが供給される。
供給された流体(洗浄水または剥離ガス)は、固定側にあるバルブ526、流体ジョイント523の固定部側部材524を通り、回転側にある回転部側部材525、剥離ノズル71へと導かれ、上定盤5の下面から噴出可能となっている。ロータリー形の流体ジョイント自体は周知であるため、これについてはこれ以上の説明はしない。制御装置9によって、各流体源からバルブ526への供給及び供給量が制御される。
図2に示すように、キャリア81、82、83、84、85は、内部に半導体ウェハーWを保持する偏心した保持穴を有し、外側には、サンギア2とインターナルギア3に噛合可能な歯を有している。ここにはサンギア2及びインターナルギア3に5つのキャリア81乃至85が噛合している例が示されている。キャリア数を5とし、サンギア2の直径を大きくすることにより、従来よりキャリア間に大きな隙間g(例えば16mm以上の隙間)を形成することができるので、この隙間gを通して高圧ドレッシングを行うことができる。
下定盤4の上面及び上定盤5の下面には、通常、研磨パッド(不図示)が貼着される。研磨パッドには、上記スラリーノズル61、剥離ノズル71に対応する箇所に孔が設けられる。研磨パッド(あるいは、研磨パッドを使わない場合には各定盤の表面)は、研磨作業を続ける内に表面にスラリーの凝集物等の汚染物質が付着する。この汚染物質によって半導体ウェハーが汚染されるようになり、また、研磨速度も低下することになる。
このため、適宜の時間が経つとドレッシングによって汚染物質を除去し、半導体ウェハーの汚染の防止と研磨速度の維持をするようにしている。上記高圧ドレッシングは、ドレッシングノズルから高圧流体を噴出させ、これを研磨面に高速で衝突させることにより、上記汚染物質を除去する技術である。
従来では、ワークのみならず全てのキャリアを取り外した後、高圧ドレッシングを行ってきた。ここに示した例は従来とは異なり、キャリア相互間を大きな隙間g(g>16mm)によって隔てているため、キャリアの取り外しをすることなくドレッシングできるようにした。キャリアは決まった方向にセットしなければならないため、ドレッシングの度毎に繁雑な作業が伴ったが、上述のように取り外さないことにより作業効率を大幅に改善することができる。
図4は研磨作業の手順を示す説明図である。研磨作業を、例えば、その日初めて、開始するとき(S01)、スタートボタンを押すと、S02において原点位置の割り出しが行われる。この原点位置において、作業者は各キャリア(81、82、83、84、85)を所定の位置、所定の向きにセットする(S03)。以後、例えば、その日の作業終了まで、原則としてキャリアの取り外しは行われない。
ここで、原点位置とは、サンギア2とインターナルギア3との位相の組み合わせが、予め定められた関係になる角度位置のことを意味し、一旦キャリアをセットした後、次の原点位置に割り出すと、次のキャリアは前のキャリアと同じ位置、同じ姿勢に位置させるようにすることができる。キャリアのセットは、サンギア2あるいはインターナルギア3のマークにキャリアのマークを合わせて、噛み合わせることにより行われる。
これにより、原点割り出しの度に、偏心している保持穴(及びワーク)の一つが同じ位置に来るため、不図示の搬送装置は全く同じ動作を繰り返すことによって、研磨完了した半導体ウェハーWを順にこの両面研磨装置からアンロードすることができる。なお、次に手作業として説明している半導体ウェハーWのローディングに関し、自動化つまり搬送装置を使用してロードするような場合にも同様である。
全てのキャリアをセット(S03)した後、偏心した保持穴にそれぞれ未研磨の半導体ウェハーWをセット(S04)し、上定盤5の降下を開始させる。ついで、サンギア2、インターナルギア3、下定盤4、及び上定盤5の回転駆動を開始させるとともに、スラリーバルブ631を開く。
スラリーバルブ631の開放によってスラリーはスラリー樋62に供給され、ここから管路を通ってスラリーノズル61へ、さらに、スラリーノズル61から下定盤4と上定盤5との間に形成される上下定盤間に吐出される。一方、キャリア81、82、83、84、85はサンギア2とインターナルギア3とによって駆動され、自転と公転を行うため、吐出されたスラリーは下定盤4の上面と半導体ウェハーWの下面との間、及び、上定盤5の上面と半導体ウェハーWの上面との間に供給されウェハー面の研磨が行われる。
研磨開始からの実経過時間は制御装置9内のタイマーによって管理されており、研磨開始からの実経過時間と予め決められた時間T1、及び、T2とが比較されている。
まず、実経過時間がT1と一致あるいはそれ以上になると(S07)、制御装置9は、指令を出して上定盤5に付加している荷重を引き下げる(S08)。S09において、制御装置9はスラリーバルブ631を操作してスラリー供給を停止し、代わってスラリー樋62及びスラリーノズル61に洗浄水を流しだす。また同時にバルブ526を操作し、剥離ノズル71にも洗浄水の供給を開始する。洗浄水によって上下定盤間のスラリーが洗浄されるだけでなく、研磨中、剥離ノズル71内に入り込んで内壁面に凝集付着したスラリーもこれにより洗い流される。
制御装置9は、時間T2が経過すると(S10)、バルブ526及び631を閉じて洗浄を終了させるとともに、下定盤4、上定盤5、サンギア2、インターナルギア3の回転をそれぞれ停止させる(S11)。次に、剥離ガスを噴出する前に、剥離ノズル71内に洗浄水の供給を行い、剥離ノズル71内を再洗浄する。これにより次工程において剥離ノズル71から剥がれ落ちた凝集スラリーによってワークが汚染されるのを防止する。
ついで、制御装置9は、バルブ526を操作し、高圧の剥離ガスを剥離ノズル71に送り出しながら、上定盤5を上昇させる(S12)。上定盤5が上昇するとき、剥離ガスの圧力によって半導体ウェハーWは強制的に上定盤から引きはがされ、下定盤4上にとどまることになる。
前の洗浄工程で剥離ノズル71内面に付着した凝集スラリーは除去されているため、噴出する剥離ガス中には凝集スラリーが含まれない。剥離ノズル71内面の洗浄によって、従来の剥離工程で見られるようなウェハー面の汚染、つまり、半導体ウェハー面への凝集スラリーの衝突によって引き起こされるウェハー面の汚染、が防止される。更に、剥離ガスの噴出によって、洗浄水は上下定盤間から排除されることになる。
さらに先に説明した原点位置の割り出し(S13)を行う。上定盤5の上昇によって搬入、搬出の空間ができ、さらに原点位置の割り出しによって、キャリアの一つがアンロード位置に位置するようになる。その後不図示の搬送装置(ロボット)によるアンロードと原点位置割り出しを順次行いながら各キャリアのウェハーWは順次搬出される。このとき、剥離ガスの噴出によって、洗浄水が上下定盤間から排除されるため、上記割り出し時にワークが浮動しないので、ワークがキャリアに乗り上げて自動アンロード不能になるような事故を避けることができる。
割り出し及びアンロード動作の時、キャリアを取り外すことは行わず、各キャリアとサンギア2およびインターナルギア3との噛み合い関係は維持したままである。こうすることにより、サンギア2、インターナルギア3、キャリア81、82、83、84、85の相対的関係が維持され、従来のようにワークのロード/アンロードの度にキャリアをセットする必要がなく、しかもそのとき上述のマーク合わせの手数が省略できるというメリットがある。
ドレッシング時期は、研磨枚数をカウントする、あるいは、全研磨時間をカウントする等の手段によって管理されており、ドレッシングが必要な時期に達している(S15)場合には、下定盤4と上定盤5とがドレッシング距離にまで近づけられ、以下の高圧ドレッシングが行われる。
高圧ドレッシングでは、アームに取り付けられたドレッシングノズル(不図示)の先端から、下定盤4と上定盤5とに向けて高圧水を吹き出させるとともに下定盤4と上定盤5とを回転させながら、アームをスイングさせる。高圧水の衝突によって、下定盤4、上定盤5の表面に付着した汚染物質が除去される。このとき、十分に大きくとられたキャリア相互間の隙間上をドレッシングノズルのスイング軌跡が通るように、アームが配置されているため、キャリアに邪魔されることなく高圧ドレッシングを行うことができる。ドレッシング時にもキャリアを取り外す必要がない。
ドレッシング後、上定盤5はウェハー搬入、搬出のできる高さまで再度引き上げられる。ウェハー取り出し(S14)あるいは高圧ドレッシング実行(S15)の後、原点位置復帰(S16)をして、次のウェハーをセットするためにステップS04に還り、同様の作業を繰り返す。
上述の洗浄水は、純水あるいは純水にシミ防止添加物を混合した薬液とすることができる。剥離流ガスは、不活性ガス、窒素ガス、アルゴンガスあるいは空気から選ばれたいずれか一種あるいはこれらの混合物とすることができる。
以上に開示したように、本発明では、研磨時にはスラリーノズルからスラリーを供給し、洗浄時にはスラリーノズルのみならず剥離ノズルにも洗浄液が流される。こうすることにより、先行する洗浄工程で剥離ノズル71内面に付着した凝集スラリーが除去されているため、剥離動作において噴出する剥離ガス中には凝集スラリーが含まれない。
この剥離ノズル71内面の洗浄によって、従来の剥離工程で見られるようなウェハー面の汚染、つまり、半導体ウェハー面への凝集スラリーの衝突によって引き起こされるウェハー面の汚染、を防止することができる。また、剥離ガスの噴出によって、洗浄水が上下定盤間から排除されているため、割り出し時にワークが浮動しないので、ワークがキャリアに乗り上げて自動アンロード不能になるような事故を避けることができる。
1 両面研磨装置
2 サンギア
21 中空軸整理番号
3 インターナルギア
4 下定盤
5 上定盤
51 上定盤駆動軸
511 カップリングメンバー
52 軸
523 流体ジョイント
524 固定部側部材
525 回転部側部材
526 バルブ
61 スラリーノズル
62 スラリー樋
63 スラリー供給装置
631 スラリーバルブ
71 剥離ノズル
73 分岐装置
81〜85 キャリア
9 制御装置
W 半導体ウェハー
2 サンギア
21 中空軸整理番号
3 インターナルギア
4 下定盤
5 上定盤
51 上定盤駆動軸
511 カップリングメンバー
52 軸
523 流体ジョイント
524 固定部側部材
525 回転部側部材
526 バルブ
61 スラリーノズル
62 スラリー樋
63 スラリー供給装置
631 スラリーバルブ
71 剥離ノズル
73 分岐装置
81〜85 キャリア
9 制御装置
W 半導体ウェハー
Claims (3)
- 回転駆動されるサンギア、
回転駆動されるインターナルギア、
上記サンギアの外歯及び上記インターナルギアの内歯に噛合する歯を有するとともに、 ワークを保持するための偏心した保持穴を有するキャリア、
互いに対向しており回転駆動される上定盤と下定盤、
上記キャリアに保持されているワークを挟むようにして、上記上定盤を上記下定盤に向けて加圧するとともにこの上定盤を引き上げることができる昇降手段、
上記上定盤と上記下定盤の間にスラリーを供給する第一ノズルを備えたスラリー供給手段、
研磨終了後に上下定盤間を洗浄するために、上記第一ノズルから洗浄液を供給する洗浄液供給手段、
上記洗浄後の上記上定盤の引き上げに際し、ワークに向けて剥離ガスを噴出するため、上記上定盤に設けられている第二ノズル、及び、
上記キャリアの保持穴からワークをアンロードするためのアンロード手段
を備えた両面研磨装置におけるワーク剥離方法であって、
上記サンギア、上記インターナルギア、上記上定盤及び上記下定盤を駆動させるとともに、上記スラリー供給手段によって上記第一ノズルから上下定盤間にスラリーを供給しながらワークを研磨した後、上記上下定盤間の洗浄の過程において、上記第一ノズルに加えて上記第二ノズルからも上記洗浄液を噴出させることにより、研磨中に上記第二ノズル内に付着した凝集スラリーを洗浄し、洗浄後に上記上定盤を引き上げるに際し、更に上記第二ノズルから純水を圧送することにより上記第二ノズルから噴出される剥離ガスに含まれる上記第二ノズル内から剥がれ落ちた凝集スラリーによってワークが汚染されるのを防止し、
その後剥離ガスを噴出することによって上記洗浄液を下定盤上から排除してアンロード時におけるワークの浮動を防止すること
を特徴とする両面研磨装置におけるワーク剥離方法。 - 請求項1に記載された両面研磨装置におけるワーク剥離方法において、
上記剥離ガスは、不活性ガス、窒素ガス、アルゴンガス、あるいは空気から選ばれたいずれか一種あるいはこれらの混合物であること
を特徴とする両面研磨装置におけるワーク剥離方法。 - 回転駆動されるサンギア、
回転駆動されるインターナルギア、
上記サンギアの外歯及び上記インターナルギアの内歯に噛合する歯を有するとともに、 ワークを保持するための偏心した保持穴を有するキャリア、
互いに対向しており回転駆動される上定盤と下定盤、
上記キャリアに保持されているワークを挟むようにして、上記上定盤を上記下定盤に向けて加圧するとともにこの上定盤を引き上げることができる昇降装置、
上記上定盤と上記下定盤の間にスラリーを供給する第一ノズルを備えたスラリー供給装置、
研磨終了後に上記上下定盤間を洗浄するために、上記第一ノズルから洗浄液を供給する洗浄液供給装置、
上記洗浄後の上記上定盤の引き上げに際し、ワークに向けて剥離ガスを噴出するため、上記上定盤に設けられている第二ノズル、及び、
上記サンギアの駆動、上記インターナルギアの駆動、上記上定盤と上記下定盤の駆動、上記昇降装置の加圧と引き上げ、上記スラリー供給装置、上記洗浄液供給装置、及び、上記第二ノズルからの剥離ガスの噴出を制御するための制御装置
を備えており、
上記洗浄液供給装置は、さらに、上記第二ノズルからも洗浄液を噴出させることができ、
上記制御装置は、研磨中に付着した第二ノズル内の凝集スラリーを洗浄するために、上記上下定盤間の洗浄中に上記第一ノズルに加えて上記第二ノズルからも上記洗浄液を噴出させるようにこれらを制御するものであること
を特徴とする両面研磨装置。
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JP2004043530A JP2005230978A (ja) | 2004-02-19 | 2004-02-19 | 両面研磨装置におけるワーク剥離方法及び装置 |
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Cited By (5)
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