JP2011151972A - 保護継電器 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性を向上させるため二重化された保護処理部を並列動作させる構成の保護継電器において、各保護処理部による相互監視を、従来に比べて簡易な構成で確実、かつリアルタイムで実施できるようにする。
【解決手段】各々の保護処理部1A,1Bの常時監視手段7A,7Bが他系の保護処理部の動作状態を監視し、一定期間にわたって自他の保護処理部の動作状態の不一致が継続している場合には、装置の異常と判定して保護継電器を再起動させる。また、保護処理部1A,1Bの相互間で動作情報を定期的に監視し、監視中に動作状態が変化した場合には監視を中断して該当情報を照合して情報を一致させる処理を実施する。
【選択図】図1

Description

本発明は、二重化された保護処理部が並列動作を実施して相互監視を行う保護継電器に関する。
保護継電器は、入力変換手段により電力系統の電気量をディジタル値に変換し、演算処理部が所定の算法による演算結果より電力系統の異常を検出し、本演算処理部の結果に基づいて遮断器制御出力接点を制御することで電力系統の事故から設備を保護する。
このような保護継電器に内部故障が発生した場合には、電力系統に事故が発生していないにもかかわらず遮断器に対するトリップ信号が出力される誤動作状態や、電力系統に事故が発生しているにもかかわらず遮断器に対するトリップ信号が出力されない誤不動作状態が発生する可能性がある。そして、このような誤動作や誤不動作状態が発生した場合には、電力の安定運用を阻害することになるため、信頼性の高い保護継電器の提供が望まれている。
ここで、保護継電器の信頼性を向上するためには、下記の非特許文献1に記載されているように、メインリレーとフェイルセーフリレーを備え、それらの2つの各リレーの最終段の遮断器制御出力接点を直列接続して遮断器に接続する直列二重化構成とするとともに、各リレー内部に自己の故障発生の有無を常時監視する常時監視手段を設け、この常時監視手段で常時監視を行って誤動作状態、誤不動作状態となる前に、各リレー内部の故障を検出できるようにして、信頼性を高めるようにした技術が提案されている。
また、従来の保護継電器においては、二重化された保護処理部の内部故障検出精度を向上するために相互監視を行うための技術も提案されている(例えば、下記の特許文献1、2参照)。すなわち、特許文献1では、送信側の保護処理部からのクロックパルスが受信側の保護処理部で受信されない場合に送信側の保護処理部の異常を検出したり、あるいは送信側の保護処理部からの返答要求信号に対する受信側の保護処理部からの応答信号が受信側の保護処理部で受信されない場合に受信側の保護処理部の異常を検出するようにしている。また、特許文献2では、共有メモリを設けて各保護処理部の処理内容を比較参照することで相互監視を実施している。
特開平5−207637号公報 特許第2839030号
電気共同研究第50巻第1号「第二世代ディジタルリレー」(社団法人電気共同研究会、平成6年4月25日発行)
しかしながら、上記の非特許文献1記載の従来技術のように、自己監視機能手段を設けた場合、また、特許文献1、2記載のように相互監視を行う場合のいずれにおいても、保護処理部を構成する制御手段や常時監視手段に一過性の障害が発生したときには、その障害発生を十分に検出することが難しく、また、遮断器に対するトリップ信号が出力されないような入力変換手段の経年的な特性変動が存在するときや、ソフトエラー、通信エラー等による整定値の誤り等が存在するときにはそのことを十分に検出することが難しい。
また、特許文献2記載のように、保護処理部の相互監視を行うために共有メモリを設けた場合には、各保護処理部が共有メモリにアクセスして演算結果を演算処理結果を照合する必要があるため、相互監視のための構成が複雑化するとともに、相互監視のリアルタイム性に欠け、内部故障に対する迅速な対応処置を取ることが難しい。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、各保護処理部による相互監視を、比較的簡易な構成でありながら確実、かつリアルタイムで実施できるようにして、内部故障に対する迅速な対応処置が可能な二重化構成の保護継電器を提供することを目的とする。
保護継電器が二重化された同一構成の保護処理部を有する場合、各々の保護処理部は外部入力に応じて同一動作を実行するはずであるから、各々の保護処理部の動作状態の相違の有無を検出することで相互監視を実施することができる。本発明は、この点に着目し、上記の課題を解決するために、次の構成を採用している。
すなわち、本発明の保護継電器は、保護演算処理を行う保護処理部を2系統具備し、各保護処理部は、電力系統の電気量をディジタル値に変換する入力変換手段と、所定の算法による演算結果より電力系統の異常を検出して遮断器制御出力接点を制御する遮断器制御信号を出力する演算処理部と、上記入力変換手段と上記演算処理部の動作を管理する制御手段と、上記入力変換手段、演算処理部、および制御手段を含む動作を監視する常時監視手段とを有し、各保護処理部の遮断器制御信号の論理積で遮断器を駆動する構成を前提とし、上記常時監視手段は、他系の保護処理部からの出力信号を取り込んで他系の保護処理部の動作状態を監視し、一定期間にわたって自他の保護処理部の動作状態の不一致が継続している場合には、装置の異常と判定するものであることを特徴としている。
本発明によれば、二重化された各保護処理部において、各々の保護処理部の常時監視手段が他系の保護処理部の動作状態を監視し、一定期間にわたって動作状態の不一致が継続している場合には、装置の異常と判定するため、各保護処理部を構成する制御手段や常時監視手段に一過性の障害が発生するなど、常時監視手段では自己診断が難くても、その障害発生を確実に検出することができる。しかも、共有メモリを設ける必要もないので、相互監視のためのシステム構成を簡素化できるとともに、内部故障に対する迅速な対応処置を取ることができ、相互監視を確実、かつリアルタイムで実施することが可能となる。
本発明の実施の形態1、2に対応する保護継電器の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3に対応する保護継電器の構成を示すブロック図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に対応する保護継電器の構成を示すブロック図である。
この実施の形態1の保護継電器は、保護処理演算を行う第1、第2の保護処理部1A,1Bが二重化されており、各保護処理部1A,1Bは、入力変換手段2A,2B、演算処理部3A,3B、制御手段4,5、常時監視手段7A,7B、および通信手段8A,8Bを主体に構成されている。
この場合、第1の保護処理部1Aには、表示設定手段19や整定記憶手段20が設けられているが、第2の保護処理部1Bにはこれが省略されている点を除けば、第1、第2保護処理部1A,1Bは、基本的に同一の構成を有している。そして、これらの各保護処理部1A、1Bを構成する制御手段3A、3B、演算処理部3A、3B、および常時監視手段7A、7Bは、例えばCPU、ROM、RAM、ディジタル入出力、通信機能(調歩同期、同期)、A/D変換機能等が集積されてなるワンチップマイクロコンピュータに所定の制御プログラムをインストールすることにより実現される。
ここに、各入力変換手段2A,2Bは、例えばA/D変換器で構成されたもので、電力系統の電気量をディジタル値に変換する。
各演算処理部3A,3Bは、制御手段4,5の管理下で、入力変換手段2A,2Bでディジタル値に変換された電力系統の電気量に基づいて実効値演算を実施し、演算結果と整定記憶手段20に予め記憶されている整定値とを比較することで電力系統の異常の有無を検出する。具体例として、過電流要素であれば,電流値と限時特性による異常検出、不足電圧要素/過電圧要素であれば,電圧値と動作時間による異常検出、また、地絡方向要素であれば,零相電圧値と零相電流値とその位相差と動作時間による異常検出を行う。そして、系統異常が検出された場合に外部故障検出信号15A,15Bと遮断器制御信号14A,14Bとをそれぞれ出力する。この場合、入力される電気量が整定記憶手段20に記憶されている動作値を超過した時点で外部故障検出信号15A,15Bが直ちに出力され、また、動作値超過が整定時間を経過した時点で遮断器制御信号14A,14Bが出力される。
表示設定手段19は、LCD、LED等で構成された表示器とキースイッチ等からなり、電力系統の異常を検出するための整定値の設定、変更はこの表示設定手段19を操作することで行われる。また、整定記憶手段20は、例えば不揮発性メモリ等で構成されており、表示設定手段19で設定、変更された整定値が記憶される。この場合の整定値は、各保護要素に対する動作値と動作時間との2種類がある。
各制御手段4,5は、演算処理部3A,3B、通信手段8A,8B、設定記憶手段20の各動作を制御するものである。そして、電源投入後の初期状態において、保護に係る整定値は、制御手段4によって整定記憶手段20から読み出され、第1の保護処理部1Aの演算処理部3Aへ設定されるとともに、第1の保護処理部1Aの通信手段8Aと第2の保護処理部2Aの通信手段8Bとを経由して第2の保護継電器1Bの制御手段5から演算処理部3Bへ設定される。また、整定値の変更は、表示設定手段19を使用して実施され、変更された整定値が初期状態と同様にして各演算処理部3A、3Bに設定される。
この場合、表示設定手段19を操作して整定値の設定、変更の操作が開始された時点から、双方の保護処理部1A,1Bの各演算処理部3A、3Bに対する整定値の設定が完了する時点までの間、各制御手段4,5から出力される運用中/設定中信号16A,16Bは「設定中」であることを示す“1”の出力状態となり、設定完了後は「運用中」であることを示す“0”の出力状態となる。
各常時監視手段7A,7Bは、ROMデータのチェックサム確認、RAMデータの書込/読出確認、電源電圧および規定電圧をA/D変換することで電源電圧や入力変換手段2A,2Bの精度確認等の自己診断を実施して自己の内部の故障発生の有無を常時監視するもので、この常時監視手段7A,7B自体の構成は、前述の非特許文献1記載のように公知である。
そして、第1の保護処理部1Aの常時監視手段7Aは、当該第1の保護処理部1Aの上記一連の動作を監視し、第1の保護処理部1A内に異常が発見された場合には内部故障検出信号17Aを直ちに出力すると同時に、制御手段4の動作を停止させるようにしている。同様に、第2の保護処理部1Bの常時監視手段7Bも、当該第2の保護処理部1Bの上記一連の動作をが監視し、第2の保護処理部1B内に異常が発見された場合には内部故障検出信号17Bを直ちに出力すると同時に、制御手段5の動作を停止させるようにしている。
さらに、第1の保護処理部1Aの常時監視手段7Aは、第2の保護処理部1Bの内部故障検出信号17B、運用中/設定中表示16B、および外部故障検出信号15Bを入力し、また、第2の保護処理部1Bの常時監視手段7Bは、第1の保護処理部1Aの内部故障検出信号17A、運用中/設定中表示16A、および外部故障検出信号15Aを入力して、それぞれ相互監視を行うようになっている。
すなわち、各常時監視手段7A,7Bは、前述の自己診断に加え、他系から内部故障検出信号が入力された場合には、他系の保護処理部の監視を停止する。また、各常時監視手段7A,7Bは、他系の運用中/設定中表示16A、16Bおよび外部故障検出信号15A,15Bとを取り込んで自系の保護処理部の動作状態を比較し、状態相違が予め定められた動作時間を超過すると、一過性の障害が保護処理部1A,1Bを構成する制御手段4,5に発生している可能性があるので、この動作時間が超過した時点で状態不一致信号18A,18Bを出力する。
なお、一過性の障害としては、例えば、保護継電器1A,1Bを構成する演算処理部3A,3B、制御手段4,5、常時監視手段7A,7B等は集積回路で構成されているが、このような集積回路では、極稀に生じるホットキャリア現象によりシリコン基板の表面電位が上昇することによる誤動作が発生することがあるが、このような事象がこれに該当する。
なお、9は演算処理部3A,3Bに接続されたアンドゲート、12はアンドゲート9を通過した遮断器制御信号により駆動される遮断器制御出力接点となるa接点(常開)用リレー、10は常時監視手段7A,7Bに接続されたノアゲート、13はノアゲート10を通過した内部故障検出信号により駆動解除されるb接点(常閉)用リレー、11はオアゲートである。
上述した各保護処理部1A,1Bで扱う運用中/設定中信号16A,16B、外部故障検出信号15A,15B、遮断器制御信号14A,14B、内部故障検出信号17A,17B、および状態不一致信号18A,18Bの各内容を、表1にまとめて示す。
Figure 2011151972
次に、上記構成を備えた保護継電器の動作について説明する。
いま、第1、第2保護処理部1A,1Bが故障なく健全である場合に、電力系統に異常が発生した場合、双方の保護処理部1A、1Bの演算処理部3A,3Bから出力される遮断器制御信号14A,14Bの双方が有意となるため、アンドゲート9の出力が有意となり、a接点用リレー12が閉となることで、このリレー12に接続された図外の遮断器がトリップされる。
今、第1の常時監視手段7Aが自己の保護処理部1A内に異常を検出した場合、内部故障検出信号17Aが有意となるので、ノアゲート10の出力は解除されてb接点用リレー13が閉となることで、このリレー13に接続された図外のブザーや警報器等が動作し、保護継電器に異常が発生したことが通知される。同様に、第2の常時監視手段7Bが自己の保護処理部1B内に異常を検出した場合、内部故障検出信号17Bが有意となるので、ノアゲート10の出力は解除されてb接点用リレー13が閉となることで、このリレー13に接続された図外のブザーや警報器等が動作し、保護継電器に異常が発生したことが通知される。
さらに、第1の保護処理部1Aに自己診断異常が発生した場合、常時監視手段7Aは内部故障検出信号17Aを自系統の制御手段4のみならず、第2の保護処理部1Bの常時監視手段7Bに出力し、第1の保護処理部1Aの制御手段4の動作を停止させる。そして、第1の保護処理部1Aの制御手段4の動作が強制的に停止した状態になると、第2の保護処理部1Bの常時監視手段7Bは第1の保護処理部1Aの監視を停止する。これにより、第2の保護処理部1Bは、第1の保護処理部1Aから外部故障検出信号15Aや運用中/設定中の信号16Aが到来してもこれを受け付けないため、これらの信号15A,16Aに基づく誤動作発生を未然に防止することができる。
一方、第2の保護処理部1Bに自己診断異常が発生した場合、第1の保護処理部1Aの場合と同じく、常時監視手段7Bが内部故障検出信号17Bを自系統の制御手段5に加えて、第1の保護処理部1Aの常時監視手段7Aに出力し、第2の保護処理部1Bの制御手段5の動作を停止させる。そして、第2の保護処理部1Bの制御手段5の動作が強制的に停止した状態になると、第1の保護処理部1Aの常時監視手段は第2の保護処理部1Bの監視を停止する。これにより、第1の保護処理部1Aは、第2の保護処理部1Bから外部故障検出信号15Bや運用中/設定中の信号16Bが到来してもこれを受け付けないため、これらの信号15B,16Bに基づく誤動作発生を未然に防止することができる。
ところで、運用中/設定中信号16A,16B、および外部故障検出信号15A,15Bは、常時監視手段7A,7Bによって内部異常が検出されない状態にあるときには、いずれも共通に与えられる外部要因(設定操作、入力電気量)によって変化するので、これらの信号は、本来、両保護処理部1A,1Bの処理時間の偏差以内で同時に変化すべきものである。
しかるに、運用中/設定中信号16A,16B、および外部故障検出信号15A,15Bが処理時間の偏差以内で同時に変化しない場合には、一過性の障害が保護処理部1A,1Bを構成する制御手段4,5などに発生している可能性がある。
そこで、各々の常時監視手段7A,7Bは、前述の自己診断に加え、他系の運用中/設定中表示16A,16Bおよび内部故障検出信号17A,17Bを取り込んで自系の保護処理部状態と比較し、状態相違が予め定められた動作時間超過した時点で状態不一致信号18A,18Bを出力する。そして、状態不一致信号18A,18Bの少なくとも一方が有意となったときに、オアゲート11の出力が有意となり、この出力が制御手段4,5に共に入力されるので、これによって双方の制御手段4,5がリセットされる。これにより、保護処理部1A,1Bが再起動されて一過性の障害が除かれる。
以上のように、この実施の形態1の保護継電器は、二重化された各保護処理部において、各々の保護処理部の常時監視手段が他系の保護処理部の動作状態を監視し、一定期間にわたって動作状態の不一致が継続したときには装置の異常と判定するため、常時監視手段7A,7Bによる自己診断だけでは故障が検出できない場合でも、その障害発生を十分に検出することができる。そして、各保護処理部1A,1Bを構成する制御手段4,5や常時監視手段7A,7Bに一過性の障害が発生している場合には、再起動により異常状態から復帰できるので、装置の信頼性が向上する。
さらに、従来技術のように、共有メモリを設ける必要もないので、相互監視のための構成を簡素化できるとともに、内部故障に対する迅速な対応処置を取ることができ、相互監視を確実、かつリアルタイムで実施することが可能となる。
実施の形態2.
この実施の形態2における保護継電器の基本的な構成は、図1の場合と同じである。
各常時監視手段7A,7Bは、制御手段4,5の制御下で通信手段8A,8Bを経由して各々の動作情報(整定値や入力電気量)を定期的に互いに比較することができる。そこで、この実施の形態2では、例えば通信手段8A,8Bによる一時的な通信エラーやソフトエラー等に起因して各保護処理部1A,1Bにおける整定値が互いに異なった値になったような場合には、通信手段8A,8Bを経由して整定値を相互に通信し合って異常の有無を判定することにより、装置を再起動しなくても動作を正常状態に復旧できるようにしたものである。
ここでは、外部故障検出信号15A,15Bが発生した場合を例にとって動作を以下説明する。
例えば、一方の第1の保護処理部1Aで外部故障検出信号15Aが発生した場合、他系の常時監視手段7Bに外部故障検出信号15Aを出力すると同時に、通信手段8A、8Bを経由した定周期の動作情報の照合を一時停止し、整定記憶手段20に記憶されている整定値と演算処理部3Aが使用する整定値とを照合する。さらに、整定記憶手段20に記憶されている整定値を通信手段8A、8Bを経由して第2の保護処理部1Bに通知し、演算処理部3Bが現在使用中の整定値と照合を行う。そして、各保護処理部1A,1Bの演算処理部3A,3Bがそれぞれ現在使用中の整定値の比較を実施し、両者の値が一致しない等の異常が発見された場合には、再度、整定記憶手段20に記憶されている整定値を読み出して、この読み出した整定値でもって各演算処理部3A,3Bの整定値を修正して演算処理を再開する。
同様に、他方の第2の保護処理部1Bで外部故障検出信号15Bが発生した場合、他系の常時監視手段7Aに外部故障検出信号15Bを出力すると同時に、通信手段8A,8Bを経由した定期的監視を一時停止し、第1の保護処理部1Aの整定記憶手段20に記憶されている該当故障要素の整定値の送信要求を通信手段8A,8B経由して第1の保護処理部1Aに通知する。第1の保護処理部1Aの制御手段4は、整定記憶手段20に記憶されている整定値を通信手段8A,8Bを経由して第2の保護処理部1Bに通知する。そして、各保護処理部1A,1Bの演算処理部3A,3Bがそれぞれ現在使用中の整定値との照合を実施し、両者の値が一致しない等の異常が発見された場合には、再度、整定記憶手段20に記憶されている整定値を読み出して、この読み出した整定値でもって各演算処理部3A,3Bの整定値を修正して演算処理を再開する。
以上のように、この実施の形態2では、一時的な通信エラーやソフトエラー等に起因して各保護処理部1A,1Bに設定されている整定値が不一致となったような場合には、各保護処理部1A,1Bの常時監視手段7A,7Bが、制御手段4,5の制御下で通信手段8A,8Bを経由して各々の動作情報(整定値)を定期的に互いに比較することにより、装置を再起動することなく救済できるので、装置障害の検出精度が向上する。
実施の形態3.
図2は、本発明の実施の形態3における保護継電器の構成を示すブロック図であり、図1に示した実施の形態1と対応もしくは相当する構成部分には同一の符号を付す。
この実施の形態3において、各々の保護処理部1A,1Bには、入力変換の補償精度を高めるために複数の入力変換手段(第1の保護処理部1Aでは入力変換手段2A,2C、第2の保護処理部1Aでは入力変換手段2B,2D)が設けられている。この場合、各保護処理部1A,1B内の演算処理部3A,3Bは、各々入力変換手段2A,2Cおよび2B,2Dの入力電気量の代表値(例えば実効値)を算出し、この代表値を逐次比較することで各々の入力変換部2A,2C,2B,2Dの変換精度異常の発生箇所を特定できるようにしている。
以下、第1の保護処理部1Aで変換精度異常が発生した場合を例にとって説明する。なお、第2の保護処理部1Bで変換精度異常が発生した場合も同様な動作となる。
第1の保護処理部1Aの演算処理部3Aは、入力変換部2A,2Cのいずれかの変換精度異常を検出した時点で、各入力変換手段2A、2Cの精度異常発生時点の入力電気量の代表値をそれぞれ保持するとともに、制御手段4を経由して常時監視手段7Aに対して入力変換部の精度異常の発生を通知する。
これに応じて、常時監視手段7Aは、内部故障検出信号17Aを第2の保護処理部1Bへ出力するとともに、制御手段4の管理下で通信手段8A,8Bを経由して他方の保護処理部1Bに対して該当故障要素の入力電気量の代表値の送信要求を発生させる。
第2の保護処理部1Bは、内部故障検出信号17Aが到達すると、その到達時点の入力変換手段2B,2Dに係る入力電気量の代表値を保持し、この代表値を第1の保護処理部1Aからの該当故障要素の入力電気量の送信要求に対する応答として各通信手段8B,8Aを経由して第1の保護処理部1Aの制御手段4に向けて送出する。そこで、第1の保護処理部1Aの制御手段4は、内部故障検出信号17Aの発生時点の各入力変換手段2A,2C,2B,2Dの各代表値を相互に比較する。
この場合、第1の保護処理部1Aの各入力変換手段2A,2Cのいずれかもしくは双方に異常が発生している可能性があるので、入力変換手段2A,2Cの代表値と、正常動作している第2の保護処理部1Bの各入力変換手段2B,2Dの代表値とをそれぞれ比較し、片方もしくは双方の代表値との偏差が精度外となった入力変換手段2A,2Cの動作を停止し、正常動作中の入力変換手段のみで動作を継続する。例えば、第1の保護処理部1Aの片方の入力変換手段2Aの代表値の偏差が精度外となっているなら、入力変換手段2Aの動作を停止し、正常動作中の入力変換手段2C,2B,2Dのみで動作を継続する。
以上のように、この実施の形態3では、入力変換の補償精度を高めるために各々の保護処理部1A,1Bに複数の入力変換手段2A,2C,および2B,2Dが設けられている場合に、入力変換手段2A,2C,および2B,2Dの故障箇所を特定することができ、故障した入力変換手段については、その動作を停止させて正常動作中の入力変換手段のみで動作を継続させるので、さらに信頼性を高めることができる。
1A,1B 保護処理部、2A,2B,2C,2D 入力変換手段、
3A,3B 演算処理部、4,5 制御手段、7A,7B 常時監視手段、
8A,8B 通信手段、9 アンドゲート、10 ノアゲート、11 オアゲート、
14A,14B 遮断器制御信号、15A,15B 外部故障検出信号、
17A,17B 内部故障検出信号、18A,18B 状態不一致信号。

Claims (4)

  1. 保護演算処理を行う保護処理部を2系統具備し、各保護処理部は、電力系統の電気量をディジタル値に変換する入力変換手段と、所定の算法による演算結果より電力系統の異常を検出して遮断器制御出力接点を制御する遮断器制御信号を出力する演算処理部と、上記入力変換手段と上記演算処理部の動作を管理する制御手段と、上記入力変換手段、演算処理部、および制御手段を含む動作を監視する常時監視手段とを有し、各保護処理部の遮断器制御信号の論理積で遮断器を駆動する構成とした保護継電器において、
    上記常時監視手段は、他系の保護処理部からの出力信号を取り込んで他系の保護処理部の動作状態を監視し、一定期間にわたって自他の保護処理部の動作状態の不一致が継続している場合には、装置の異常と判定するものであることを特徴とする保護継電器。
  2. 上記常時監視手段は、上記保護処理部の内部故障を検出した場合に内部故障検出信号を出力するように構成するとともに、他系の保護処理部から出力される上記内部故障検出信号を取り込んで相互監視を実施し、他系から上記内部故障検出信号を受信した場合には、当該他系の保護処理部の監視を停止するものであることを特徴とする請求項1記載の保護継電器。
  3. 上記演算処理部は、電力系統の異常を検出した場合には上記遮断器制御信号を発生するとともに、外部故障の発生を知らせる外部故障検出信号を出力するように構成され、また、上記常時監視手段は、他系の保護処理部からの上記外部故障検出信号が入力され場合に自他の保護処理部の動作状態を比較し、両者の動作状態の相違が所定時間継続している場合には状態不一致信号を出力するように構成されており、かつ、上記状態不一致信号により上記各保護処理部が再起動されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の保護継電器。
  4. 上記各保護処理部は、他系の保護処理部との間でデータを送受信する通信手段を有し、この通信手段を経由して自己の保護処理部の動作状態の変化を他系の保護処理部の上記常時監視手段に通知するとともに、上記通信手段を経由して他系保護処理部との間で該当状態変化に関する情報を照合するものである、ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の保護継電器。
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